JP2008260582A - 物品及び付属品用ホルダ - Google Patents

Abstract

【課題】比較的製造コストが安く、使い易くかつ複数の付属品を保持できる物品ホルダを提供する。
【解決手段】物品を各々収容するのに適するポケットを有する複数のパネルは、複数のパネルと可撓性ヒンジが、複数のパネルが平らに配列される開放状態と、複数のパネルの中の２枚が外側パネルを構成するように複数のパネルが折り畳まれる閉鎖状態とに配列できる可撓性の均質構造を構成するように、複数のパネルが可撓性ヒンジによって１つの縁に沿って相互に連続的に接合される、複数のパネルと、複数のパネルの中の１枚に取り付けられる閉鎖ループとを備え、閉鎖状態に折り畳まれたパネルの周りに閉鎖ループを伸ばすことができ、それによって複数のパネルを閉鎖状態に保持する。
【選択図】図１

Description

一般に使用される多くの装置には、より大きな性能を得るために装置が受け入れる小型の電子カード又はカートリッジが含まれている。例えば、ゲームコンソールは、コンソールの性能を向上させるゲームカートリッジ又はメモリカードを受け入れることができる。一部の携帯電話には、異なる領域での又は異なる回線業者との間の動作を可能にするＳＩＭカードが含まれている。多くの携帯電話、デジタルカメラ及びその他のポータブル装置は写真、音楽及びこれに類するものなどデータを記憶するフラッシュカードメモリを受け入れる。この種の物品又は付属品はこれに関連する装置の使いやすさ及び性能を増大し、かつ簡単に持ち運ぶことができる。

このような小さい物品はいずれも置き忘れ易い。一般にこの種のカード及びカートリッジを使用する装置を持つ人はこの種の物品を複数持っており、簡単にこれを持ち運びしたいと思っている。例えば、ゲームカートリッジは友人とプレイするために様々な場所に運ばれる。フラッシュメモリカードは電子写真を保管するために旅行中携帯される。物品の紛失を防止し簡単に利用できるようにするためにこの種の物品を安全に保持するための便利な手段が望まれる。

一部の付属品ホルダは硬い外殻及び内部コンパートメントを有する。この種のホルダは多少かさばり、遣いにくく、比較的生産コストが高くなりがちである。一部の側面が柔らかいホルダは、レザーワレット及びこれに類するものを備え、より複雑な構造を必要とするので、消費者にとってよりコスト高となる。

上述のことから、比較的製造コストが安く、使い易くかつ複数の付属品を保持できる付属品ホルダが必要とされることは明らかなはずである。本発明の実施態様はこの必要を満たす。

本発明によれば、物品用ホルダは複数のパネルを有し、各パネルは物品を収容するのに適するポケットを有し、パネルは、パネルとヒンジが可撓性の均質構造を構成するように可撓性のヒンジによって１つの縁に沿って相互に連続的に接合される。パネルが平らに配列される開放状態に、またパネルの中の２枚が外側パネルを構成するようにパネルが折り畳まれる閉鎖状態に均質構造を配列することができる。閉鎖ループを閉鎖状態に折り畳まれたパネルの周りに伸ばし、それによってパネルを閉鎖状態に保持できるようにパネルの中の１枚に閉鎖ループを取り付けることができる。このようにして、開放状態の時にポケットはアクセサリカード及びカートリッジなどの物品を容易に受け入れることができ、かつパネルを折り畳んでループによって閉鎖状態に保持することができる。

１つの態様において、２枚の外側パネルは、構造が閉鎖状態の時にループが溝に嵌まり込むようにその外面に溝を持つ。別の態様において、構造は成形工程を用いて簡単かつ迅速に製造できるシリコーンなど可撓性材料で構成される。シリコーンは皮膚が接触しても健康上の危険又は悪影響を生じず、かつこれに刷り込み及び図形用のインクを用いることができる。

本発明のその他の特徴及び利点は本発明の態様を例として示す以下の実施態様例の説明から明らかなはずである。

図１〜６は本発明の第一の実施態様によって構成される物品ホルダ１００を示している。物品ホルダ１００は３枚のパネル１０２、１０４、１０６を有している。パネルは可撓性及び強さを持つようにシリコーン材料で構成される。第一のパネル１０２と第二のパネル１０４は可撓性ヒンジ１０８によって接合され、第二のパネル１０４と第三のパネル１０６は別の可撓性のヒンジ１１０によって接合される。伸縮可能な閉鎖ループ１１２がパネルの中の１枚１０６の側面から伸びる。図１は、ポケット１１４が第一のパネル１０２に形成され、別のポケット１１６が第二のパネル１０４に形成されることを示している。第三のパネル１０６は図４の裏面図において見えるポケット１１８を有している。

物品ホルダ１００が図６に示される閉鎖状態に折り畳まれると、第一のパネル１０２及び第三のパネル１０６は外側パネルを構成する。すなわち、第一のパネル１０２は第二のパネル１０４の上に１つの方向に折り重ねられ、第二のパネルは第三のパネル１０６の上に反対方向に折り重ねられる。閉鎖ループ１１２を閉鎖されたパネルの周りに伸ばして、パネルを閉鎖状態に保持することができる。図６は閉鎖状態の物品ホルダ１００を示している。

再び図１を見てみると、図１において見える第三のパネルの表面は実質的に平ら又は平面であるが、図形１２０又はエンボス加工を持つようこれを成形することができる。図に示される実施態様において、第三のパネルの外面は閉鎖ループを受ける溝１２２を有している。図３は第一のパネル１０２の外面が実質的に平ら又は平面であり、図形１２４又はエンボス加工を持つようこれを成形することができることを示している。外側パネルの中の一方は、飾り紐又はキャリングストラップ（図には示されていない）を受けることができる穴又は開口１２８を１つの縁に有することができる。飾り紐用穴を持つパネル１０２に隣接するパネル１０４は、穴１２８に通される飾り紐を納めるための凹みを備えることができる。このようにして、穴１２８に通される飾り紐は凹み１３０を通過できる。

図に示される実施態様は、パネル１０２、１０４、１０６がその長さ方向の縁に沿ってヒンジ留めされることを示している。図は、物品ホルダが閉鎖状態の時に閉鎖ループ１１２がそれぞれの溝に納まることができるようにその外面に横溝１２２を持つ２枚の外側パネル１０２、１０６を示している。

物品ホルダ１００は、例えばシリコーンゴム又はこれに類するものなどの材料を用いる成形工程から製造することができる均質構造を有する。従って、パネル１０２、１０４、１０６、ヒンジ１０８、１１０、閉鎖ループ１１２及びポケット１１４、１１６、１１８は全て同じ材料組成を有する。シリコーンゴムはシリカで強化された架橋ポリマーから作られる合成エラストマーであることを当業者は承知しているだろう。米国コネチカット州ウィルトンのGENERAL ELECTRIC社及び米国ミシガン州ミッドランドのDow Corningを含めて多数の会社から入手可能な原料からこの種の材料を生産することができる。原料を混合して有益な形態のシリコーンゴムにするか、又は米国カリフォルニア州ブレアのKirkhill-TA社又は米国カリフォルニア州チノのY＆D Rubber社など化合会社から適切な組成を購入することができる。シリコーンゴムは優れた可撓性を有し、本明細書に示される開示に基づいて当業者が理解できる成形工程から容易に製造される。

物品ホルダ１００に形成されるポケット１１４、１１６、１１８はポケットを外向きに引っ張ることによって保管のために物品を簡単に受け入れてこれを保持することができる。物品ホルダ１００は可撓性材料から製造されるので、ユーザーは比較的に簡単にポケットを引き開けて、電子ゲームカートリッジ、メモリカード及びこれに類するものをポケット内に差し入れ、その後ポケットを放してその元の形状に戻させてポケットの中に物品をすっぽりと保持することができる。図に示される実施態様において、ポケットのフラップはパネル高さの約３分の２まで伸び、上部の３分の１は物品を受け入れるために開放されている。典型的なゲームカートリッジを受け入れるために、パネルは５ｃｍ（２．０インチ）程度の高さを有し、開放状態の時の３つのパネルの全長は約１３．１ｃｍ（約５．１７５インチ）である。本明細書の説明から当業者は他の物品に適する寸法を推測することができるだろう。

一般に、シリコーンゴム出発原料はシート状で受け取られる。出発原料は事前に触媒加工される。すなわち、必要な成分の全てが材料（触媒を含む）の中にある。材料は比較的柔らかくクッキー生地の軟度を有する。測定された量のゴムがシートから切断され、金型に入れられ、金型が２枚のヒートプラテンの間に置かれて圧縮される。ある一定時間（約２〜１５分）と熱（約１６３℃〜約１７７℃（約３２５°Ｆ〜３５０°Ｆ））と圧力（約６．９ＭＰａ〜約１３．８ＭＰａ（約１０００ｐｓｉ〜２０００ｐｓｉ））の組合せを受けて材料は硬化する。良質な成形品を得るために温度、圧力及び時間を慎重に制御しなければならない。本明細書において説明される用途のために十分な強さ及び可撓性を持つ有益な成形品をもたらすために適切なパラメータの組合せを定めるための技法については、当業者は熟知しているだろう。

適切な製品を提供するために、上述の及び参照される米国特許において説明される圧縮工程に加えて他の製造法を使用することができる。例えば、シリコーンゴムに適する別の工程は液体射出成形（ＬＩＭ）と呼ばれる技法である。この工程においては、２つの液体パーツが混合されて、１つの金型に射出され、適切な圧力と温度で硬化される。パーツはどのように化合されたかに応じて１：１から１：１０までの比率で混合される。物品ホルダ製品に適する比率をもっと正確に決定するパラメータについて当業者は承知だろう。

ＬＩＭの場合、液体パーツは一般に蜂蜜の軟度であり、加熱されたツールの中に射出される時にに混合される。射出成形の圧力は圧縮成形の圧力６．９ＭＰａ〜１３．８ＭＰａ（１０００ｐｓｉ〜２０００ｐｓｉ）と同様であり、金型は約１７７℃（約３５０°Ｆ）まで加熱される。金型は約３０から６０秒間閉鎖され、これが開けられると硬化したパーツが取り出される。この工程は圧縮成形に比べて複雑な機械構成及び金型設計を必要とする。しかし、ＬＩＭ成形工程は自動化がより容易であり、パーツをより速く生産できる。その結果、ＬＩＭ工程は圧縮成形より効率的であり、よりコスト効率の良い製造を可能にすることができる。

全体サイズ、壁厚み、ポケット寸法、閉鎖ループ厚み及びヒンジ寸法を含めて物品ホルダの寸法は、金型によって決定される。図に示される実施態様において、ヒンジの厚みは約１ｍｍ（約０．０４０インチ）であり、図に示される通りパネルの長さ（高さ）のほとんどに沿って伸びている。この厚みが接合されるパネルを連接して文ピン掘るだの開閉を可能にするためのヒンジとしてよく機能し、カスタマ（複数のゲームカートリッジを持つ典型的な１０歳の子供など）がこれに加えるであろう過酷な扱いに耐えるのに充分な強さを持つことが判明している。予定される用途に応じて他の厚みが適する場合がある。

物品ホルダは印刷又はエンボス加工など図形を備えることができる。図に示される実施態様において、物品ホルダ１００は外側パネル１０２、１０６の外面に円形画像を備える。シリコーンへの印刷にはシリコーンと適合性を持つのに適するインクを必要とする。一般にインク自体がシリコーン生成物である。米国テキサス州グレープバインのGT Products社から適切なインクを入手できる。インクは使用直前に混合され多様な色が入手可能な二液性シリコーンインクである。適切な画像又は図形を得るためにはインクはシルクスクリーン工程又はパッド印刷によると最もよく印刷される。印刷された物品ホルダは硬化サイクルに送られ、ここで約２分間熱（約１７７℃（約３５０°Ｆ））に曝される。インクはシリコーンなので、加えられた画像は物品ホルダの構成部分になるので、物品ホルダ自体と一緒に伸びたり曲がったりする。また、硬化してしまえば磨耗したり、擦れたり又はその他の方法で取り除かれたりしない。従って、加えられた画像は非常に耐久性があり、事実上割れ及び剥がれに対して強い。適切な印刷法については米国特許第６，８４０，８３６号において説明されている。

閉鎖状態のパネルの周りに伸ばすのに適する可撓性を持ちかつたとえ過剰な力が加えられても破損に耐えるのに充分な強さを持つように、パネルのサイズ、パネルの枚数及び予定される用途に応じて様々な寸法の閉鎖ループ１１２を用意することができる。図に示される実施態様において、約５．１ｃｍ（約２．０インチ）のループ長さで閉鎖ループの直径は約２ｍｍ（約０．０８０インチ）である。当業者は、閉鎖ループの直径を増大して（２．５ｍｍ（０．１００インチ）又は３．２ｍｍ（０．１２５インチ）までなど）ループを強くし破損に対して抵抗を持たせることと閉鎖ループをもっと長くしない限り閉鎖された物品ホルダの周りにループを伸ばすことを難しくすることとの間には二律背反があることが当業者には判るだろう。当業者は、パネルのサイズ、パネルの枚数、予定される用途及び外観、使いやすさ及び破損に耐える能力の最良の組合せに関する個人的好みに応じて閉鎖ループの長さと直径の適切な組合せを決定することができる。

図６は任意のタブ１３２を持つ構造の閉鎖ループ１１２を示している。物品ホルダ１００が閉鎖状態の時にホルダの周りで閉じるためにループを掴み易くする手段を与えるために閉鎖ループの端にタブを設けることができる。

図７及び８は本発明に従って構成される２枚パネルの物品ホルダ２００を示している。この種の形態において、両方のパネル２０２、２０４は外側パネルであり、相互に折り重ねることによって開放状態（平らな状態）から閉鎖状態に変えられる。その後、閉鎖ループ２０６は３枚パネルの実施態様について上で説明したのと全く同様に閉鎖パネルの周りに伸ばされる。２枚パネル２０２、２０４は一体ヒンジ２０８によって接合される。パネル２０２、２０４の外面はそれぞれ閉鎖ループ２０６を受けるための溝２１０、２１２を有する。パネル２０２の一方は、飾り紐又はキャリングストリップを通すことができる任意の穴２１４を有する。隣接するパネル２０４は物品ホルダ２００が閉鎖状態の時に飾り紐を納めるための凹み２１６を有する。図８に示される裏側は各パネルがそれぞれゲームカートリッジ又はメモリカードなど予定される物品を受け入れるポケット２２０、２２２を有することを示している。

３枚パネル物品ホルダについて上に説明した材料及び対応する製造及び印刷法を２枚パネルの実施態様にも使用することができる。本発明の教示から逸脱することなく他の数のパネルのホルダを提供できることが判るはずである。当業者には判る通り、３枚パネルの実施態様について上に説明した構成法、材料及び工程は２枚パネルの実施態様及び他の数のパネルの実施態様にも同様に適用される。

上の説明は例示的であり限定的ではない。開示を精読すれば当業者には本発明に従って構成される実施態様の多くの変形が明らかになるだろう。従って、本発明の範囲は上の説明を参照して決定されるのではなく、特許請求の範囲の全範囲又はその同等物を参照することによって決定されるべきである。

特定の実施態様例が詳細に説明され、添付図面に示されているが、これらの実施態様は単なる例示であり、広義の発明を限定するものではなく、また当業者は他の様々な修正を思い浮かべることができるので本発明が図に示され上に説明される特定の配列及び構成に限定されないものと解釈しなければならない。

３枚のパネルが開放状態で示される、本発明に従って構成される物品ホルダの平面図である。 図１の物品ホルダの上面図である。 図１の物品ホルダの裏側を示す平面図である。 図３の断面図である。 開放状態の図１の物品ホルダの斜視図である。 閉鎖状態の図１の物品ホルダの斜視図である。 開放状態で示される２枚のパネルを持つ本発明に従って構成される物品ホルダの平面図である。 図７の物品ホルダの裏側を示す平面図である。

符号の説明

１００ 物品ホルダ
１０２ 第一のパネル
１０４ 第二のパネル
１０６ パネル
１０８ 可撓性ヒンジ
１１０ 可撓性ヒンジ
１１２ 伸縮可能な閉鎖ループ
１１４ ポケット
１１６ ポケット
１１８ ポケット

Claims (12)

1. 物品を各々収容するのに適するポケットを有する複数のパネルであって、前記複数のパネルと可撓性ヒンジが、前記複数のパネルが平らに配列される開放状態と、前記複数のパネルの中の２枚が外側パネルを構成するように前記複数のパネルが折り畳まれる閉鎖状態とに配列できる可撓性の均質構造を構成するように、前記複数のパネルが可撓性ヒンジによって１つの縁に沿って相互に連続的に接合される、複数のパネルと、
   前記複数のパネルの中の１枚に取り付けられる閉鎖ループとを備え、
   前記閉鎖状態に折り畳まれたパネルの周りに前記閉鎖ループを伸ばすことができ、それによって前記複数のパネルを前記閉鎖状態に保持することを特徴とする、物品ホルダ。
2. 前記可撓性の均質構造が前記閉鎖状態の時に前記閉鎖ループがそれぞれの溝に納まることができるように前記２枚の外側パネルがその外面に溝を有する、請求項１に記載の物品ホルダ。
3. ３枚のパネルを備えている、請求項１に記載の物品ホルダ。
4. 前記複数のパネルがその長さ方向の縁に沿ってヒンジ留めされることを特徴とする、請求項１に記載の物品ホルダ。
5. 前記可撓性の均質構造が前記閉鎖状態の時に前記閉鎖ループがそれぞれの横溝に納まることができるように前記２枚の外側パネルがその外面に横溝を有することを特徴とする、請求項４に記載の物品ホルダ。
6. 前記物品ホルダが彩色材料で成形されることを特徴とする、請求項１に記載の物品ホルダ。
7. １枚のパネルに飾り紐取り付け用穴をさらに備えている、請求項１に記載の物品ホルダ。
8. 前記複数のパネル及び前記閉鎖ループを備えている前記可撓性の均質構造が、シリコーンゴム材料で構成されることを特徴とする、請求項１に記載の物品ホルダ。
9. 前記複数のパネルの中の少なくとも１枚にシリコーンインクで刷り込みが行われることを特徴とする、請求項８に記載の物品ホルダ。
10. 前記ポケットが電子メモリカードを受け入れて前記電子メモリカードを保持するのに適することを特徴とする、請求項１に記載の物品ホルダ。
11. 前記ポケットがゲームカートリッジを受け入れて前記ゲームカートリッジを保持するのに適することを特徴とする、請求項１に記載の物品ホルダ。
12. 前記閉鎖ループが、前記閉鎖ループの端を掴むために形成されるタブを有していることを特徴とする、請求項１に記載の物品ホルダ。

Images