JP2008259682A - 部位認識結果修正装置、方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】各断層画像における部位の認識結果をより簡便に修正する。
【解決手段】認識結果表示制御部22が、複数の部位を表す複数の断層画像またはそれら断層画像に基づいて再構成された画像と、それらの断層画像の各々に表された部位の認識処理の結果であって、各断層画像において認識された部位の断層画像間での位置関係が複数の部位の解剖学的位置関係に整合するものとを画面表示させ、修正情報入力受付部23が、異なる部位間の境界となるべき修正位置を特定可能な修正情報の入力を受け付け、部位修正部24が、各部位の解剖学的位置関係と前記修正位置の近傍の断層画像に対する認識処理の結果の少なくとも一方、および、入力された修正情報に基づいて、認識処理の結果が誤っている誤認識断層画像、および、誤認識断層画像における正しい部位を表す正解認識結果を決定し、誤認識断層画像に対する前記の認識処理の結果を正解認識結果に修正する。
【選択図】図2
【解決手段】認識結果表示制御部22が、複数の部位を表す複数の断層画像またはそれら断層画像に基づいて再構成された画像と、それらの断層画像の各々に表された部位の認識処理の結果であって、各断層画像において認識された部位の断層画像間での位置関係が複数の部位の解剖学的位置関係に整合するものとを画面表示させ、修正情報入力受付部23が、異なる部位間の境界となるべき修正位置を特定可能な修正情報の入力を受け付け、部位修正部24が、各部位の解剖学的位置関係と前記修正位置の近傍の断層画像に対する認識処理の結果の少なくとも一方、および、入力された修正情報に基づいて、認識処理の結果が誤っている誤認識断層画像、および、誤認識断層画像における正しい部位を表す正解認識結果を決定し、誤認識断層画像に対する前記の認識処理の結果を正解認識結果に修正する。
【選択図】図2
Description
本発明は、複数の医用断層画像に対する画像認識処理による撮影部位の認識結果の修正を行う装置、方法、および、この方法をコンピュータに実行させるプログラムに関するものである。
CTやMRI等の撮影モダリティの高速化やマルチスライス対応といった高性能化に伴い、1つの撮影シリーズで被検者の複数の部位の撮影を行い、数百から数千の断層画像を取得することが可能になってきている。これにより、被検者は部位毎に何度も撮影を受ける必要がなくなるとともに、撮影時間も全体としては短縮されるため、被検者の負担が軽減される。一方、取得された画像の読影を行う画像診断医等の読影者は読影・診断対象の部位によって異なっていることがあり、各部位の読影を担当する読影者は、複数の部位が含まれる多数の画像から読影に必要な画像のみを探し出して読影・診断を行う必要があり、これに要する時間や労力が増大することになる。
そこで、複数の部位に対する個別の撮影オーダ(ワークリスト)を1つに統合し、撮影モダリティ(マルチスライスCT装置)では、統合されたワークリストにしたがった1シリーズの撮影によって複数の部位を含む複数の断層画像を取得し、複数の断層画像の各々に対して所定の画像解析処理を行って断層画像に表された部位を認識し、認識された部位にしたがって複数の断層画像を撮影オーダ毎に分割し、複数の断層画像を部位毎に画像データベース(PACSアーカイブ)に格納するシステムが提案されており、これにより、被検者と読影者の両方の負担の軽減が期待されている(例えば非特許文献1参照)。
また、各断層画像に表された部位を認識する方法としては、テンプレートマッチングによる方法(例えば特許文献1参照)や、各部位の固有画像を用いた方法(例えば特許文献2参照)等が知られている。
特開2002−253539号公報
特開2003−10166号公報
Wayne DeJarnette、外2名、″CT Workflow in a PACS Environment″、[online]、2005年1月7日、DeJarnette Research Systems Inc.、[2007年3月27日検索]、インターネット〈URL:http://www.dejarnette.com/TempFiles/%5CCT%20Workflow%20in%20a%20PACS%20Environment.pdf〉
しかしながら、上記の画像解析による部位の認識処理の結果には認識の誤りが含まれることがあるので、撮影技師や画像診断医等が各断層画像とその画像に対する部位の認識結果をチェックし、誤りを個別に修正する必要があり、この作業は非常に大きな負担となってしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、各断層画像における部位の認識結果に対するより簡便な修正を可能にする装置、方法およびプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の部位認識結果修正装置は、被検体中の複数の部位を表す複数の断層画像またはそれら複数の断層画像に基づいて再構成された画像と、それらの断層画像の各々に表された被検体中の部位の認識処理の結果であって、各断層画像において認識された部位の断層画像間での位置関係が被検体中の複数の部位の解剖学的位置関係に整合するものとを画面表示させる認識結果表示制御手段と、異なる部位間の境界となるべき修正位置を特定可能な、前記の認識処理の結果を修正するための修正情報の入力を受け付ける修正情報入力受付手段と、被検体中の各部位の解剖学的位置関係と前記の修正位置の近傍の断層画像に対する前記認識処理の結果の少なくとも一方、および、入力された修正情報に基づいて、前記の認識処理の結果が誤っている誤認識断層画像、および、誤認識断層画像における正しい部位を表す正解認識結果を決定し、誤認識断層画像に対する前記の認識処理の結果を正解認識結果に修正する部位修正手段とを設けたことを特徴とする。
本発明のコンピュータによる部位認識結果修正方法は、コンピュータが、被検体中の複数の部位を表す複数の断層画像またはそれら複数の断層画像に基づいて再構成された画像と、それらの断層画像の各々に表された被検体中の部位の認識処理の結果であって、各断層画像において認識された部位の断層画像間での位置関係が被検体中の複数の部位の解剖学的位置関係に整合するものとを画面表示させ、異なる部位間の境界となるべき修正位置を特定可能な、前記の認識処理の結果を修正するための修正情報の入力を受け付け、被検体中の各部位の解剖学的位置関係と前記の修正位置の近傍の断層画像に対する前記認識処理の結果の少なくとも一方、および、入力された修正情報に基づいて、前記の認識処理の結果が誤っている誤認識断層画像、および、誤認識断層画像における正しい部位を表す正解認識結果を決定し、誤認識断層画像に対する前記の認識処理の結果を正解認識結果に修正することを特徴とする。
本発明の部位認識結果修正プログラムは、コンピュータに上記方法を実行させるためのものである。
以下、本発明の詳細について説明する。
「被検体」の具体例としては、人体が挙げられるが、他の動物等であってもよい。
「部位」とは、被検体が人体の場合、人体の体部を識別するものであり、具体例としては、頭部、頸部、胸部、腹部、骨盤部、脚部の他、前記各部のうち隣接する2つの部位の両方を含む複合部位、例えば頭頸部や胸腹部等が挙げられる。
「断層画像」には、CTやMRIで得られた画像の場合、体軸に垂直な断面(軸位断;axial)を表す軸位断画像が一般的に用いられる。
「複数の断層画像に基づいて再構成された画像」の具体例としては、複数の断層画像に対して公知のMPR(Multi-Planar Reconstruction;多断面再構成)処理等を行うことによって再構成された、断層画像とは異なる方向(例えば、冠状断(coronal)、矢状断方向(sagittal))から見た画像が挙げられる。
「断層画像の各々に表された被検体中の部位の認識処理の結果」は、「各断層画像において認識された部位の断層画像間での位置関係が被検体中の複数の部位の解剖学的位置関係に整合するもの」であることが前提となっている。上記の認識処理としては、複数の断層画像の各々の内容的特徴に基づいてそれら各断層画像に表された被検体中の部位を仮認識し、各断層画像の前後の少なくとも一方の1以上の断層画像の前記仮認識の結果と、前記被検体中の各部位の解剖学的位置関係とに基づいて、前記1以上の断層画像との間での解剖学的位置関係の整合性が保たれるように、各断層画像に表された被検体中の部位を決定する処理が考えられる。ここで、「内容的特徴」の具体例としては、断層画像中に設定された小領域の画素値、画素値の平均値等の統計量、体部領域中の空気領域や骨領域の割合、体部領域の形状等が挙げられる。「仮認識」処理の具体例としては、AdaBoost、サポートベクターマシン(SVM)、適合ベクターマシン(Relevance Vector Machine; RVM)、人工ニューラルネットワーク(ANN)等を用いた機械学習によって得られる判別器を用いた方法や、上記の特許文献1記載のテンプレートマッチング、上記の特許文献2記載の固有画像との比較処理等が挙げられる。「解剖学的位置関係」とは、例えば人体の場合、体部の上から下に向かって、頭部、頸部、胸部、腹部、骨盤部、脚部となる体部の並び順を意味する。「解剖学的位置関係の整合性が保たれるように、各断層画像に表された被検体中の部位を決定する処理」の具体例としては、動的計画法を用いた方法が挙げられる。
「誤認識断層画像に対する前記の認識処理の結果を正解認識結果に修正する」方法の具体例としては、入力された修正位置の近傍の断層画像に対する認識処理の結果に基づき、認識処理によって得られた異なる部位間の境界の位置を前記修正位置の両側で検出し、検出された境界の位置のうち前記修正位置からの距離が近い方の境界の位置と前記修正位置との間にある断層画像を誤認識断層画像とし、その近い方の境界の位置に隣接する断層画像のうち誤認識断層画像ではない方の断層画像における部位の認識処理の結果を正解認識結果として修正を行うことが考えられる。なお、この場合、前記修正位置の入力は、その境界の位置自体を入力するようにしてもよいし、境界に隣接する断層画像の少なくとも一方を指定するように入力するようにしてもよい。後者の場合には、その断層画像の前後のどちらに前記の境界があるかについても入力するようにするか、あるいは、その断層画像の前後のうちの予め決められた方を境界とするようにしてもよい。また、その境界に隣接する、前記認識処理の結果が誤っている断層画像を指定するように入力してもよい。この場合、指定された断層画像を誤認識断層画像に含めて前記の修正を行えばよい。逆に、その境界に隣接する、前記認識処理の結果が正しい断層画像を指定するように入力してもよい。この場合、指定された断層画像を誤認識断層画像に含めないで前記の修正を行えばよい。
また、前記修正位置に隣接する断層画像のうち前記認識処理の結果が誤っている方の断層画像、およびその断層画像における正しい部位を含む修正情報の入力を受け付けるようにし、入力された断層画像の近傍の断層画像のうち、前記認識処理によって得られた部位が、入力された正しい部位と一致する正解断層画像を検出し、正解断層画像と入力された前記認識処理の結果が誤っている方の断層画像との間に含まれる断層画像およびその入力された断層画像を誤認識断層画像とし、入力された正しい部位を正解認識結果として修正を行うようにしてもよい。なお、この場合、入力された断層画像と、その入力された断層画像に対して上記正解断層画像と反対側で隣接する断層画像との境界が、異なる部位間の境界となるべき修正位置となるので、入力された修正情報は前記の修正位置を特定可能な情報の一例となりうる。
また、上記と同様の入力を受け付け、入力された断層画像の近傍の断層画像のうち、その近傍の断層画像に対する前記認識処理によって得られた部位と前記入力された正しい部位との位置関係がその被検体の解剖学的位置関係に整合しない断層画像を誤認識断層画像とし、入力された正しい部位を正解認識結果として、修正を行うようにしてもよい。なお、この方法の場合、入力された断層画像に隣接する2つの断層画像のうち、その隣接する断層画像に対する前記認識処理によって得られた部位と前記入力された断層画像における正しい部位との位置関係がその被検体の解剖学的位置関係に整合する方の断層画像と、入力された断層画像との境界が、異なる部位間の境界となるべき修正位置となるので、入力された修正情報は前記の修正位置を特定可能な情報の一例となりうるといえる。
また、所定の順序に従って指定された、前記修正位置から前記認識処理の結果が誤っている断層画像を経て前記認識処理の結果が正しい断層画像に至る複数の断層画像を含む範囲を表す修正情報の入力を受け付けるようにし、前記所定の順序に基づいて、前記認識処理の結果が正しい断層画像を特定し、その認識処理の結果が正しい断層画像において認識された部位を正解認識結果とし、入力された前記範囲において、前記認識処理の結果が正解認識結果と異なる断層画像を誤認識断層画像として修正を行うようにしてもよい。なお、この場合、前記認識処理の結果が正しい断層画像から最も離れたところにある前記認識処理の結果が誤っている断層画像とその断層画像と隣接する前記範囲外の断層画像と境界が、異なる部位間の境界となるべき修正位置となるので、入力された修正情報は前記の修正位置を特定可能な情報の一例となりうる。
また、前記認識処理の結果が誤っている誤認識断層画像のすべてを指定する入力を受け付けるようにし、指定された複数の誤認識断層画像の両側に隣接する2つの断層画像のうち、誤認識断層画像における認識処理の結果と異なる方の認識結果を正解認識結果として、誤認識断層画像の認識結果を修正するようにしてもよい。なお、この場合、指定された誤認識断層画像に隣接する2つの断層画像のうち、誤認識断層画像における認識処理の結果と一致する方の断層画像とその断層画像に隣接する誤認識断層画像との境界が、異なる部位間の境界となるべき修正位置となるので、入力された修正情報は前記の修正位置を特定可能な情報の一例となりうる。
さらに、修正が行われた断層画像の修正前または修正後の少なくとも一方の部位の断層画像の断層面に垂直な方向の長さが所定の基準を満たさない場合には、その基準を満たすように、少なくとも一部の断層画像における部位を再修正するようにしてもよい。ここで、所定の基準の具体例としては、その被検体におけるその部位の解剖学的にあり得る長さの範囲かどうかという基準が挙げられ、各部位の解剖学的にありうる長さの範囲については、予め参照テーブルや関数等として設けておくことが考えられる。
本発明によれば、複数の断層画像の各々に表された被検体中の部位を、各断層画像において認識された部位の断層画像間での位置関係が被検体中の複数の部位の解剖学的位置関係に整合するように認識した結果に対して、異なる部位間の境界となるべき修正位置を特定可能な修正情報を入力するだけで、前記解剖学的位置関係と前記修正位置の近傍の断層画像に対する認識処理の結果の少なくとも一方、および、入力された修正情報に基づいて、前記の認識結果が誤っている誤認識断層画像、および、誤認識断層画像における正しい部位を表す正解認識結果を決定し、誤認識断層画像に対する前記の認識処結果を正解認識結果に修正するので、認識結果の誤りが含まれる断層画像を個別的に修正する必要がなくなり、より簡便な入力操作だけで部位認識結果の修正が可能になり、部位認識結果の修正を行う撮影技師や画像診断医等の時間的・作業的負担が軽減される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1に、本発明の実施形態となる部位認識結果修正装置が導入された医療情報システムの概略構成を示す。図に示すように、このシステムは、医用画像の撮影装置(モダリティ)1、読影ワークステーション2(2a,2b)、画像情報管理サーバ3、画像情報データベース4、部位認識結果修正用端末5が、ネットワーク19を介して互いに通信可能な状態で接続されて構成されている。各種データベースを除く各機器は、CD−ROM等の記録媒体からインストールされたプログラムによって制御される。また、プログラムは、インターネット等のネットワーク経由で接続されたサーバからダウンロードされた後にインストールされたものであってもよい。
モダリティ1には、被検体の検査対象部位を撮影することにより、その部位を表した画像の画像データを生成し、その画像データにDICOM規格で規定された付帯情報を付加して、画像情報として出力する装置が含まれる。付帯情報は、そのモダリティ等のメーカー独自の規格のものであってもよい。具体例としては、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、PET(Positron Emission Tomography)、超音波撮影装置などが挙げられる。なお、以下では、被写体を表す画像データと画像データの付帯情報の組を「画像情報」と称することとする。すなわち「画像情報」の中には画像に係るテキスト情報も含まれる。
読影ワークステーション2は、画像診断医が画像の読影や読影レポートの作成に利用する装置であり、処理装置と1台または2台の高精細ディスプレイとキーボード・マウスなどの入力機器により構成される。この装置では、画像情報管理サーバ3に対する画像の閲覧要求や、画像情報管理サーバ3から受信した画像に対する各種画像処理、画像の表示、画像中の病変らしき部分の自動検出・強調表示、読影レポートの作成の支援、読影レポートサーバ(図示なし)に対する読影レポートの登録要求や閲覧要求、読影レポートサーバから受信した読影レポートの表示等が行われる。なお、各種画像処理や病変候補の自動検出・強調処理等の画質・視認性改善処理や画像解析処理を読影ワークステーション2で行わず、別途画像処理サーバをネットワーク19に接続しておき、読影ワークステーション2からの当該処理の要求に応じて、画像処理サーバが行うようにしてもよい。
画像情報管理サーバ3は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものであり、本実施形態では、さらに、モダリティ1から送信されてきた断層画像に表された被検体の撮影部位を認識する部位認識機能および認識された撮影部位を修正する部位認識結果修正機能(後に詳述)を提供するソフトウェアプログラムも組み込まれている。また、画像情報管理サーバ3は画像情報データベース4が構成される大容量ストレージを備えている。このストレージは、画像情報管理サーバ3とデータバスによって接続された大容量のハードディスク装置であってもよいし、ネットワーク19に接続されているNAS(Network Attached Storage)やSAN(Storage Area Network)に接続されたディスク装置であってもよい。
画像情報管理サーバ3は、モダリティ1からの画像情報の登録要求を受け付けると、その画像情報をデータベース用のフォーマットに整えて画像情報データベース4に登録する。
画像情報データベース4には、被写体画像を表す画像データと付帯情報とが登録される。付帯情報には、例えば、個々の画像を識別するための画像ID、被写体を識別するための患者ID、検査を識別するための検査ID、画像情報ごとに割り振られるユニークなID(UID)、その画像情報が生成された検査日、検査時刻、その画像情報を取得するための検査で使用されたモダリティの種類、患者氏名、年齢、性別などの患者情報、検査部位(撮影部位)、撮影情報(撮影プロトコル、撮影シーケンス、撮像手法、撮影条件、造影剤の使用など)、1回の検査で複数の画像を取得したときのシリーズ番号あるいは採取番号などの情報が含まれうる。画像情報は、例えばXMLやSGMLデータとして管理されうる。
また、画像情報管理サーバ3は、読影ワークステーション2からの閲覧要求をネットワーク19経由で受信すると、上記画像情報データベース4に登録されている画像情報を検索し、抽出された画像情報を要求元の読影ワークステーション2に送信する。
読影ワークステーション2は、画像診断医等のユーザによって読影対象画像の閲覧を要求する操作が行われると、画像情報管理サーバ3に対して閲覧要求を送信し、読影に必要な画像情報を取得する。そして、その画像情報をモニタ画面に表示し、画像診断医からの要求に応じて病変の自動検出処理などを実行する。
部位認識結果修正用端末5は、CTやMRI等のモダリティ1で得られた被検体の複数の部位を含む複数の断層画像の画像情報データベース4への登録に先立って、あるいは登録後に、各断層画像の撮影部位の認識結果を修正するための装置であり、処理装置と1台または2台の高精細ディスプレイとキーボード・マウスなどの入力機器を備えたパソコンやワークステーション等のコンピュータである。なお、ここでの処理内容の詳細については後述する。
ネットワーク19は病院内の各種装置を接続するローカルエリアネットワークである。但し、読影ワークステーション2が他の病院あるいは診療所にも設置されている場合には、ネットワーク19は、各病院のローカルエリアネットワーク同士をインターネットもしくは専用回線で接続した構成としてもよい。いずれの場合にも、ネットワーク9は光ネットワークなど画像情報の高速転送を実現できるものとすることが望ましい。
以下、本発明の第1の実施形態となる部位認識結果修正装置の部位認識機能および部位認識結果修正機能、ならびにこれらの機能の周辺機能の詳細について説明する。図2は、これらの機能を実現する構成とデータの流れを模式的に示したブロック図である。図に示したように、この装置は、部位認識部21、認識結果表示制御部22、修正情報入力受付部23、部位修正部24、表示部31、データベース登録部32から構成され、部位認識部21が、入力された断層画像SLn(n=1,2,・・・)の各々に表された体部の部位Pnを認識し、認識結果表示制御部22が、入力された断層画像と各画像に対する認識結果(SLn,Pn)を表示部31に表示させ、修正情報入力受付部23が、認識結果を修正するための情報Mの入力を受け付け、部位修正部24が、修正情報MIに基づいて認識結果の修正を行い、認識結果表示制御部22が、修正後の認識結果(SLn,Pn´)を表示部31に表示させ、修正が完了したら、データベース登録部32が、入力された断層画像と各画像に対する最終的な認識結果(SLn,Pn´)を画像情報データベース4に登録する。以下、各処理部の詳細について説明する。
部位認識部21は、画像情報管理サーバ3に実装される処理部であり、入力された被検体である人体の体部の複数の部位を表すCTによる複数の断層画像に対して部位認識処理を行い、各断層画像に表された部位を決定し、決定された部位を表す情報(例えば、部位名のテキストまたは各部位を識別するコード)を、対応する断層画像にDICOM規格に基づく付帯情報として付加して出力する。この部位認識処理では、各断層画像を人体の体部の上から下に向かって並べた場合に、頭部、頭頸部、頸部、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部、脚部という体部の並び順が保たれるように、各断層画像に表された部位が決定される。
図3は、部位認識部21の処理の詳細を表すブロック図である。図に示すように、入力された断層画像SLn(n=1,2,・・・)の正規化を行う正規化処理部41と、正規化された断層画像SNnから多数の特徴量cnm(m=1,2,・・・)を算出する特徴量算出部42と、正規化断層画像SNn毎に算出された特徴量cnmを、AdaBoost手法によって得られた判別器に入力して、部位らしさを表す部位毎のスコアscnp(p=頭部、頭頸部、頸部、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部、脚部)を算出する部位スコア算出部43と、算出された部位スコアscnpを入力として、動的計画法を用いて、上記体部の並び順が保たれるように各入力断層画像SLnに表された部位Pnを決定する部位決定部44とから構成される。
正規化処理部41は、入力画像SLnから人体領域を抽出し、抽出された人体領域の情報からランドマーク(基準点)を算出し、算出されたランドマークを基準としてアフィン変換を行って入力画像を拡大・縮小、平行移動、回転させて正規化画像SNnを生成する処理を行う。この正規化処理の目的は、入力される断層画像SLnにおける、個体差や撮影条件等による画像中の人体領域の大きさや傾きのばらつきを排除し、人体領域中の構造物(例えば骨領域や空気領域)の位置を合わせておくことにより、後続の部位認識処理の効率や精度を上げることにある。
ここで、入力画像SLnから人体領域を抽出する方法は本発明の実施時点における公知の方法でよく、例えば、入力画像SLnに対して2値化処理とノイズ除去処理を行った後、輪郭抽出処理により人体領域候補となる輪郭を抽出し、抽出された各輪郭の内部の面積が所定の閾値未満の輪郭を除去し、残った輪郭の内部を人体領域と判定する方法(特開平9−187444号公報参照)等が挙げられる。
また、ランドマークは、例えば、輪郭線と正中面との交点となる2点とすることができる。具体的には、抽出された人体領域に対するラベリング処理によって得られるラベリング数に応じて、図4のようにランドマークを求めることができる。図4(a)(b)のようにラベリング数が1の場合には、ラベリング領域(人体領域)RLの重心Gを求め、その重心Gを通る長軸ALおよび短軸AS、ならびに、その重心Gを通る、断層画像SLnの上下方向の直線LVを設定し、長軸ALと短軸ASのうち直線LVとなす角が小さい方の軸と人体領域RLの輪郭線との交点をランドマークLM1、LM2とする。図4(a)は、短軸ASと直線LVのなす角の方が長軸ALと直線LVのなす角よりも小さい場合を模式的に表したものであり、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部が表された画像に相当する。図4(a)は、長軸ALと直線LVのなす角の方が短軸ASと直線LVのなす角よりも小さい場合を模式的に表したものであり、頭部、頭頸部、頸部が表された画像に相当する。また、図4(c)はラベリング数が2の場合であり、脚部が表された画像に相当する。この場合には、各ラベリング領域RL1、RL2について、重心G1、G2を求め、各重心G1、G2を通る長軸AL1、AL2および短軸AS1、AS2、ならびに、その各重心G1、G2を通る、断層画像SLnの上下方向の直線LV1、LV2を設定し、各ラベリング領域について、長軸AL1、AL2と短軸AS1、AS2のうち直線LV1、LV2となす角が小さい方の軸と人体領域RL1、RL2の輪郭線との交点をIS11、IS12、IS21、IS22とし、互いに交差しない線分IS11 IS21、線分IS12 IS22の中点を各々ランドマークLM1、LM2とする。なお、2つのラベリング領域の面積比が所定の範囲にない場合、すわなち、2つのラベリング領域の面積の差が所定の閾値よりも大きい場合には、面積の小さい方のラベリング領域は医療器具等であると判断し、面積が大きい方のラベリング領域について上記のラベリング数が1の場合と同様の処理を行う。図4(d)はラベリング数が3の場合であり、頸部と両腕が表された画像に相当する。この場合には、各ラベリング領域RL1、RL2、RL3のうち面積が最大の領域(ここではRL2)に対して上記のラベリング数が1の場合と同様にしてランドマーク
LM1、LM2を求める。なお、図4(a)(b)(d)において、ランドマークLM1、LM2の直線LVからの距離が所定の閾値よりも大きい場合、ランドマークLM1、LM2の位置を直線LVに近づくようにラベリング領域RLの輪郭に沿って移動させる補正処理を行うようにしてもよい。同様に、図4(c)において、ランドマークLM1、LM2の、線分LM1LM2の中点G3を通る、断層画像SLnの上下方向の直線LV3からの距離が所定の閾値よりも大きい場合には、ランドマークLM1、LM2の位置を直線LV3に近づくように線分IS11IS21、線分IS12IS22に沿って移動させる補正処理を行うようにしてもよい。移動量の具体例としては、ランドマークLM1、LM2と直線LVまたはLV3との距離が20%短くなるように移動させることが考えられる。
LM1、LM2を求める。なお、図4(a)(b)(d)において、ランドマークLM1、LM2の直線LVからの距離が所定の閾値よりも大きい場合、ランドマークLM1、LM2の位置を直線LVに近づくようにラベリング領域RLの輪郭に沿って移動させる補正処理を行うようにしてもよい。同様に、図4(c)において、ランドマークLM1、LM2の、線分LM1LM2の中点G3を通る、断層画像SLnの上下方向の直線LV3からの距離が所定の閾値よりも大きい場合には、ランドマークLM1、LM2の位置を直線LV3に近づくように線分IS11IS21、線分IS12IS22に沿って移動させる補正処理を行うようにしてもよい。移動量の具体例としては、ランドマークLM1、LM2と直線LVまたはLV3との距離が20%短くなるように移動させることが考えられる。
このようにして求めたランドマークLM1、LM2を基準に、2つのランドマークLM1、LM2が断層画像SLnの水平方向における中心に位置し、かつ、2つのランドマーク間の距離が所定の値になるように、アフィン変換等を行って画像を正規化する。
特徴量算出部42は、正規化画像SNnの各々から、多数の種類の特徴量cnmを算出する処理を行う。特徴量cnmの具体例としては、正規化画像SNn中に設定されたブロック(例えば3×3画素等)内の画素値や画素値の平均値、最大値、最小値、中間値、CT値に基づく閾値処理によって抽出された人体領域中の空気領域や骨領域の人体領域に対する割合、その人体領域の周長と同じ周長を有する円の面積に対する人体領域の面積の割合(円形度)等が挙げられる。なお、特徴量cnmは、算出された値そのものであってもよいし、算出された値を多値化したものであってもよい。
部位スコア算出部43は、特徴量cnmを、AdaBoost手法に基づく学習によって得られた部位毎の判別器群に入力して、断層画像SLn毎に、各部位らしさを表す部位スコアscnpを算出する処理を行う。ここで、部位毎の判別器群は、学習用サンプルとなるその部位が表されていることがわかっている複数の画像とその部位が表されていないことがわかっている複数の画像の各々について上記と同様にして算出された多数の種類の特徴量を用いてAdaBoost手法に基づく学習を行うことによって得られたものである。1つの部位を判別する判別器群には1以上の判別器が含まれるが、2以上の判別器が含まれる場合、各判別器は判別能力について相補的な関係を有したものとなっている。また、判別器群は判別すべき部位の種類と同数生成され、判別器群毎に使用される特徴量の種類が決定される。なお、この学習および部位スコア算出方法の詳細については特開2005-108195号公報等に開示されている。部位スコアの算出は、上記の方法の他、人工ニューラルネットワーク(ANN)、サポートベクターマシン(SVM)、適合ベクターマシン(Relevance Vector Machine; RVM)等の他の学習手法によって生成された判別器を用いた方法や、1つの特徴量または複数の特徴量の組合せに対して部位スコアを決定する参照テーブルを用いた方法等であってもよい。また、特徴量算出部42と部位スコア算出部43の処理を、特許文献1記載の部位毎のテンプレートマッチングや特許文献2記載の部位毎の固有画像との比較処理によって得られる類似度を部位スコアとする処理に置換してもよい。
上記の処理により、断層画像SLn毎に、部位毎のスコアscnpが算出される。図5(a)は、断層画像(スライス)SLn毎に算出された部位毎のスコアscnpの一例を示した表であり、部位スコアscnpの値が大きいほどその部位である確率が高いことを表している。この表において、スライスSLn毎に部位スコアscnpが最大となる部位を辿ると、スライス1−頭頸部、スライス2−頭頸部、スライス3−頸部、スライス4−胸部、スライス5−頸部、スライス6−胸部となり、スライス4から6の間で、人体の体部の並び順との不整合がある。そこで、次の部位決定部44の処理でその修正が行われる。
部位決定部44は、予め作成された、人体の体部の配置順、すなわち、頭部、頭頸部、頸部、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部、脚部の順で配置された参照部位と、各断層画像SLnにおける部位スコアscnpの最大値との間の不一致が生じないように、各断層画像SLnに表された部位Pnを最終的に決定する処理を行う。ここでは、参照部位と各断層画像SLnにおける部位スコアscnpの最大値との間に不一致がある場合にコストがかかるようにして、コストが最小かつ最短となる経路を求めることによって、部位Pnを最終決定する。具体的には、最適化問題を解くための手法を用いればよく、本実施形態では、その具体例として、動的計画法(DPマッチング;Dynamic Programming)を用いた手法を説明する。
まず、図5(a)の部位スコアscnpについて、各スライスにおける部位スコアscnpの最大値から各スコア値を減算する。これにより、図5(b)に示したように、各部位スコアscnpの大小関係が逆転した、すなわち、各部位スコアscnpが0以上の値に変換され、部位スコアscnpが最も高かった部位のスコア値が0に変換された重みマップが生成される。ここで、重みマップの生成の際には、上記の減算ではなく、参照テーブルを用いた変換を行うようにしてもよい。
次に、図5(b)の重みマップを入力として、DPマッチングによりコストが最小となる経路を算出する。以下、本出願人が特願2006-140041号にて提案している手法についての記載を引用する。まず、図5(b)の重みマップを入力として、図5(c)に示すようなコストマップを生成する。図5(c)において、各セル(n,p)のコストは次のように設定される。ここで、nはスライスの番号を示しており、pは部位を表す番号(1:頭頸部、2:頸部、3:胸部)となっている。
(1,1):重みマップにおける(1,1)の値(図5(b)参照)
(n,1):重みマップにおける(n−1,1)の値+所定の値(ここでは0)
(1,m):重みマップにおける(1,m−1)の値+所定の値(ここでは0)
(n,m):次の(i)〜(iii)の内の最小値
(i)コストマップにおける(n−1,m−1)の値
+重みマップにおける(n,m)の値
(ii)コストマップにおける(n,m−1)の値
+重みマップにおける(n,m)の値+所定の値(ここでは1.0)
(iii)コストマップにおける(n−1,m)の値
+重みマップにおける(n,m)の値+(ここでは1.0)
次に、コストマップを、右側から左側に向かって、周辺の最小値を順次辿って行く。それにより、スライス番号と部位との対応マップが作成される。
(n,1):重みマップにおける(n−1,1)の値+所定の値(ここでは0)
(1,m):重みマップにおける(1,m−1)の値+所定の値(ここでは0)
(n,m):次の(i)〜(iii)の内の最小値
(i)コストマップにおける(n−1,m−1)の値
+重みマップにおける(n,m)の値
(ii)コストマップにおける(n,m−1)の値
+重みマップにおける(n,m)の値+所定の値(ここでは1.0)
(iii)コストマップにおける(n−1,m)の値
+重みマップにおける(n,m)の値+(ここでは1.0)
次に、コストマップを、右側から左側に向かって、周辺の最小値を順次辿って行く。それにより、スライス番号と部位との対応マップが作成される。
これにより、図6に示した、人体の体部の並び順(参照部位)を縦軸とし、各スライスSLnにおける部位スコアscnpの最大値による仮認識結果を横軸とするマッチングカーブに基づいて、仮認識結果を、対応する参照部位に置き換えることにより、各スライスSLnの部位を最終決定する処理が行われたことになる。
認識結果表示制御部22は、部位認識結果修正用端末5に実装される処理部であり、断層画像と各画像に対する認識結果(SLn,Pn)を表示部31に表示させる処理や、後述の認識結果の修正処理後の結果(SLn,Pn´)を表示部31に表示させる処理を行う。ここで、表示部31は、部位認識結果修正用端末5のディスプレイである。図7は、認識結果(SLn,Pn)を表示する画面の一例である。図に示したように、部位認識結果画面50には、各断層画像SLnが表示される領域51、その画像に表された部位の認識結果Pnが表示される領域52、断層画像SLnの表示を切り替えるスライス切替ボタン53(前スライス切替ボタン53a、次スライス切替ボタン53b)、複数の断層画像SLnをMPRの手法を用いて再構成することによって得られる冠状断による断面画像CPが表示される領域55、断面画像CPの鉛直方向における各位置、すなわち、断層画像SLnの各スライス位置での部位認識結果Pnを色分け表示するカラーバー56、カラーバー56における各領域の部位を説明する凡例57が含まれている。ユーザは、この画面において、各断層画像SLn(領域51)と、その画像に表された部位の認識結果Pn(領域52)を個別的に確認することができるとともに、冠状断による断面画像CP(領域55)とカラーバー56とによって、その複数の断層画像SLnの鉛直方向の各位置における部位の認識結果Pnを全体的に確認することができる。なお、ユーザが、部位認識結果修正用端末5のマウス等を用いてスライス切替ボタン53を押下する操作(クリック)を行うことによって、各断層画像SLnを切り替えて表示させることができる。表示される断層画像SLnの切替えは、所定の時間間隔で自動的に行うようにすることもできる。また、領域55に表示される再構成画像は、矢状断による断面画像であってもよい。
修正情報受付部23は、部位認識結果修正用端末5に実装される処理部であり、部位認識結果を修正するための修正情報MIの入力を受け付けるユーザインターフェースとして機能する。本実施形態では、修正情報MIとして、異なる部位間の境界となるべき位置を受け付ける。図7の部位認識結果表示画面50の部位修正ボタン54はこのユーザインターフェースの一例である。例えば、ユーザは、スライス切替ボタン53を押下して、各断層画像SLn(領域51)およびその画像の部位認識結果Pn(領域52)を切り替えながら表示内容を確認し、異なる部位間の境界となるべき位置を特定し、その位置を越えた後の最初の断層画像が表示されているタイミングで、部位認識結果修正用端末5のマウス等を用いて部位修正ボタン54を押下する操作を行う。修正情報受付部23は、部位修正ボタン54に対する押下イベントを検出し、検出時点で表示されている断層画像(SLIとする)とその前に表示されていた断層画像SLI-1との間の位置を、異なる部位間の境界となるべき位置を表す修正情報MIとして受け付ける。なお、ユーザによる上記境界の位置の指定は、部位修正ボタン54の押下によって行わずに、領域51に表示されている断層画像SLnをダブルクリック等することによって行うようにしてもよい。
図8は、上記修正情報MIの入力受付の具体例を表したものであり、15枚の断層画像(スライス)SL1からSL15毎の、正解となる部位(ユーザが判断した部位)および部位認識部21による認識結果を表している。図8(a)の例では、ユーザが、異なる部位間の境界と認識されているスライス6,7付近のスライス、例えばスライス5から順に部位認識部21による認識結果を確認していったところ、図7の画面例のように、スライス7が胸部と認識されているが、画像中に肺の領域(61)が見られるものの、全体としては腹部の各器官が見られるので、この認識結果は胸腹部の誤りであり、スライス6と7の間が胸部と胸腹部の境界であると判断し、スライス7が表示されているタイミングで部位修正ボタン54の押下を行う。これにより、修正情報受付部23は、スライス7とその前のスライス6の間の位置を異なる部位の境界となるべき位置、すなわち修正情報MIとして受け付ける。一方、図8(b)の例では、ユーザが、上記と同様に、例えばスライス5から順に部位認識部21による認識結果を確認していったところ、スライス7において胸腹部という認識結果は胸部の誤りであると判断するが、その前のスライス6の認識結果も胸部であるから、胸部と胸腹部の境界はさらに先にあると判断し、次のスライスの認識結果を順次確認し、正しく胸腹部と認識されているスライス10を確認したところで、スライス9と10の間が胸部と胸腹部の境界であると判断し、スライス10が表示されているタイミングで部位修正ボタン54の押下を行う。これにより、修正情報受付部23は、スライス10とその前のスライス9の間の位置を異なる部位の境界となるべき位置、すなわち修正情報MIとして受け付ける。なお、この時点では、修正情報受付部23は、修正情報MIに含まれる境界の位置がどの部位間の境界の位置であるかは認識することができない。
なお、上記の例では、修正情報入力受付部23が、部位修正ボタン54の押下時に表示されているスライスとその前のスライスの間に異なる部位の境界があると判断しているが、部位修正ボタン54の押下時に表示されているスライスとその後のスライスの間に異なる部位の境界があると判断するようにし、ユーザは、図8(a)ではスライス6、図8(b)ではスライス9が表示されているタイミングで部位修正ボタン54を押下するようにしてもよい。さらに、部位修正ボタン54を押下すると、その時点で領域51に表示されているスライスとそのスライスの前後のいずれのスライスとの間を異なる部位の境界とするか選択するユーザインターフェースを設け、修正情報受付部23がその選択に応じて境界の位置を特定するようにしてもよい。
また、図7の部位認識結果表示画面50の領域55に表示されている断面画像CPの各位置と、対応する断面画像SLnとを関連づけて記憶させておき、ユーザが、断面画像CPにおける異なる部位間の境界となるべき位置をマウスによるダブルクリック等の操作によって指定し、その指定された境界の位置を修正情報MIとして受け付けるようにしてもよい。
部位修正部24は、部位認識結果修正用端末5に実装される処理部であり、本実施形態では、修正情報MIとして受け付けられた異なる部位間の境界となるべき位置およびその位置の近傍の断層画像に対する部位認識結果に基づき、認識結果の修正処理を行う。以下、この処理の流れを表した図9のフローチャートを用いて詳細を説明する。
まず、部位修正部24は、修正情報MIを取得する(#21)。次に、断層画像を識別するカウンタiに、前記境界となるべき位置の前の断層画像を表す値Mをセットし(#22)、断層画像SLiおよびSLi-1における部位認識結果PiおよびPi-1を取得する(#23)。ここで、部位認識結果PiとPi-1を比較し(#24)、両者が一致する場合には(#24; YES)、カウンタiを1減算し(#25)、カウンタiの値が1に達していなければ(#26; NO)、断層画像SLiおよびSLi-1における部位認識結果PiおよびPi-1の取得(#23)、部位認識結果PiとPi-1の比較(#24)を行う。このステップ#23から#26までの処理を、部位認識結果PiとPi-1が異なるか(#24; NO)、カウンタiの値が1(先頭の断層画像)に達するまで(#26; YES)、繰り返し行う。その後、断層画像SLiとSLMの間の長さd1を求める(#27)。この長さd1は、断層画像SLiとSLMの間に含まれる断層画像の数をそのまま用いてもよいし、断層画像SLiとSLMの間に含まれる断層画像の各々の付帯情報に記録されているスライス厚とスライス間隔の総和を用いてもよい。
部位修正部24は、上記ステップ#22から#27までの処理と並行して、または、上記ステップ#22から#27までの処理と前後して、断層画像を識別する別のカウンタjに、前記境界となるべき位置の後の断層画像を表す値M+1をセットし(#28)、断層画像SLjおよびSLj+1における部位認識結果PjおよびPj+1を取得し(#29)、部位認識結果PjとPj+1を比較し(#30)、両者が一致する場合には(#30; YES)、カウンタjを1加算し(#31)、カウンタjの値が断層画像の合計数JMAX(最後の断層画像を表す)に達していなければ(#32; NO)、断層画像SLjおよびSLj+1における部位認識結果PjおよびPj+1の取得(#29)、部位認識結果PjとPj+1の比較(#30)を行う。このステップ#29から#32までの処理を、部位認識結果PjとPi+1が異なるか(#30; NO)、カウンタjの値がJMAXになるまで(#32; YES)、繰り返し行う。その後、断層画像SLjとSLM+1の間の長さd2を求める(#33)。
以上の処理により、部位修正部24は、部位認識結果における異なる部位間の境界の位置を、修正情報MIとして取得された異なる部位間の境界となるべき位置(修正位置)の両側で検出し、検出された境界の位置の各々と前記修正位置の間の長さd1、d2を求めたことになる。
部位修正部24は、さらに、断層画像SLiとSLMの間の長さd1と断層画像SLjとSLM+1の間の長さd2を比較し(#34)、長さd1の方が長い場合には(#34;">")、断層画像SLM+1からSLjまでの部位認識結果PM+1からPjを、断層画像SLj+1の部位認識結果Pj+1に修正する(#35)。一方、長さd2の方が長い場合には(#34;"<")、断層画像SLiからSLMまでの部位認識結果PiからPMを、断層画像SLi-1の部位認識結果Pi-1に修正する(#36)。この処理により、検出された境界の位置のうち、それらの位置の各々と前記修正位置の間の長さが短い方の境界の位置とその修正位置との間にある断層画像を誤認識断層画像とし、その短い方の境界の位置に隣接する断層画像のうち誤認識断層画像ではない方の断層画像における部位の認識処理の結果を正解認識結果として、認識結果の修正を行ったことになる。なお、長さd1とd2が等しい場合には(#34;"=")、この方法による部位の修正ができない旨のエラーメッセージを表示部31に出力させる(#37)。
図8(a)の例は、上記説明において、M=6で、i=2、j=9の時に部位認識結果における異なる部位間の境界の位置の各々が検出され、d1>d2の場合に相当し、スライス7から9を誤認識断層画像とし、スライス10の部位認識結果を正解認識結果として、ユーザの意向どおりに修正が行われている。一方、図8(b)の例は、上記説明において、M=9で、i=7、j=14の時に部位認識結果における異なる部位間の境界の位置の各々が検出され、d1<d2の場合に相当し、スライス7から9を誤認識断層画像とし、スライス6の部位認識結果を正解認識結果として、ユーザの意向どおりに修正が行われている。
データベース登録部32は、画像情報管理サーバ3に実装される処理部であり、複数の断層画像の各々に、対応する最終的な部位認識結果を付帯させて画像情報データベース4に登録する処理を行う。登録の際、部位毎に断層画像を分割して登録してもよい。
次に、図10のフローチャート、図2のブロック図等を用いて、本発明の部位認識結果修正処理のワークフローについて説明する。
まず、モダリティ1が設置された撮影室において、複数の撮影部位を含む撮影オーダーを受信し(#1)、モダリティ1でその撮影オーダーに基づいて被検体の撮影を行い、複数の断層画像SLn(n=1,2,・・・)を取得し(#2)、複数の断層画像SLnの画像データを画像情報管理サーバ3に送信する(#3)。なお、撮影オーダーは、単一の部位に対する撮影オーダーを統合したものであってもよい。
次に、画像情報管理サーバ3は、モダリティ1から送信されてきた複数の断層画像SLnの画像データを受信し(#4)、部位認識部21は、複数の断層画像SLnの各々に表された部位を認識する前述の処理を行い、認識結果Pnを、対応する各断層画像SLnの付帯情報として記録する(#5)。画像情報管理サーバ3は、認識結果Pnが記録された複数の断層画像SLnのデータ(SLn,Pn)を部位認識結果修正用端末5に送信する(#6)。
部位認識結果修正用端末5は、画像情報管理サーバ3からデータ(SLn,Pn)を受信し(#7)、認識結果表示制御部22が、図7の部位認識結果画面50のように、ユーザによるスライス切替ボタン53の押下に応じて、あるいは、所定の時間間隔で、複数の断層画像SLnと認識結果Pnを関連づけて表示部31に順次切り替えながら表示させるとともに、複数の断層画像SLnから再構成された矢状断による断面画像CPや、認識結果Pnを断面画像CPと対応づけたカラーバー56を表示させる(#8)。
ユーザが、特に異なる部位間の境界と認識されている位置付近の断層画像SLnにおける認識結果Pnを確認し、異なる部位間の境界となるべき修正位置の次の断層画像が表示されているタイミングで部位修正ボタン54を押下すると、修正情報受付部23は、その修正位置を修正情報MIの入力として受け付ける(#9; YES)。部位修正部24は、前述のように、修正情報MIとして受け付けられた修正位置およびその修正位置の近傍の断層画像に対する部位認識結果に基づき、認識結果が誤っている誤認識断層画像とその正解となる認識結果を決定し、誤認識断層画像に対する認識結果をその正解に修正し(#10)、認識結果表示制御部22は、修正内容が反映された部位認識結果画面50を表示部31に表示させる(#8)。さらに、ユーザによる必要に応じた上記修正指示(#9; YES)、部位修正部24による上記修正処理(#10)を行い、ユーザが最後の断層画像の認識結果まで確認し、これ以上修正がないと判断し(#9; YES)、図7の認識結果確定ボタン58を押下すると、部位認識結果修正用端末5は、修正後の認識結果Pn´を、対応する各断層画像SLnの付帯情報として記録し(#11)、修正後の認識結果Pn´が記録された複数の断層画像SLnのデータ(SLn,Pn´)を画像情報管理サーバ3に送信する(#12)。なお、修正がまったく不要な場合には(#9; NO)、ステップ#9(YES)から#10、#8への処理は行われない。
画像情報管理サーバ3は、部位認識結果修正用端末5からデータ(SLn,Pn´)を受信し、データベース登録部32が、画像情報データベース4への登録処理を行う(#14)。
このように、本発明の第1の実施形態となる部位認識結果修正装置を含む医療情報システムでは、認識結果表示制御部22が、複数の断層画像SLnおよびそれらから再構成された矢状断による断面画像CPと、複数の断層画像SLnの各々に表された被検体中の部位の認識処理の結果Pnであって、各断層画像SLnにおいて認識された部位の断層画像間での位置関係が被検体中の複数の部位の解剖学的位置関係に整合するものとを表示部31に表示させ、修正情報入力受付部23が、異なる部位間の境界となるべき修正位置を表す修正情報MIの入力を受け付け、部位修正部24が、修正情報MI、および、修正情報MIに含まれる前記修正位置の近傍の断層画像に対する前記認識処理結果に基づいて、前記認識処理結果が誤っている誤認識断層画像、および、誤認識断層画像における正しい部位を表す正解認識結果を決定し、誤認識断層画像に対する前記の認識処理の結果を正解認識結果に修正する。したがって、部位認識結果の修正を行う撮影技師や画像診断医等のユーザは、前記修正位置を指定する操作を行えばよいだけで、認識結果の誤りが含まれる断層画像を個別的に修正する必要がなくなるので、より簡便な最小限の入力操作だけで部位認識結果の修正が可能になり、撮影技師や画像診断医等の時間的・作業的負担が軽減される。
ここで、部位修正部24は、認識処理によって得られた異なる部位間の境界の位置を前記修正位置の両側で検出し、検出された境界の位置のうち前記修正位置からの距離が近い方の境界の位置と前記修正位置との間にある断層画像を誤認識断層画像とし、その近い方の境界の位置に隣接する断層画像のうち誤認識断層画像ではない方の断層画像における部位の認識処理の結果を正解認識結果としている。この処理は、前記の距離が近い方の境界の位置が誤っていることを前提としており、前記の距離が遠い方の境界の位置が誤りの場合には、上記の修正処理は誤ったものとなってしまうが、実際の部位認識処理の結果では、各部位について、正しく認識された断層画像の方が誤って認識された断層画像よりも多く、異なる部位間の境界付近の数枚程度の断層画像で誤認識となることがほとんどであるから、上記前提による修正処理で実用上の問題が生じる可能性はきわめて低い。
上記の実施形態では、修正情報入力受付部23は、異なる部位の境界の位置を修正情報MIとして受け付けているが、例えば、ユーザが、異なる部位間の境界となるべき位置に隣接する、部位認識結果Pnが誤っている断層画像Pnが表示されているタイミングで部位修正ボタン54を押下し、その表示されている断層画像SLnを表す情報を修正情報MIとして受け付けるようにしてもよい。図8(a)の例ではスライス7、図8(b)の例ではスライス9を表す情報が修正情報MIとなる。この場合、その断層画像の前後のいずれの側に前記境界の位置があるのかを部位認識結果修正用端末5では認識することができないが、図9のフローチャートにおいて、ステップ#28のM+1をMに、ステップ#35のPM+1をPMに読み替えれば、上記と同様の修正処理により認識結果の修正が可能である。また、ユーザが、異なる部位間の境界となるべき位置に隣接する、部位認識結果Pnが正しい断層画像Pn(図8(a)の例ではスライス6、図8(b)の例ではスライス10)が表示されているタイミングで部位修正ボタン54を押下し、その表示されている断層画像SLnを表す情報を修正情報MIとして受け付けるようにしてもよい。この場合も、その断層画像の前後のいずれの側に前記境界の位置があるのかを部位認識結果修正用端末5では認識することができないが、図9のフローチャートにおいて、ステップ#22のMをM-1に、ステップ#36のPMをPM-1に読み替えれば、上記と同様の修正処理により認識結果の修正が可能である。
次に、本発明の部位認識結果修正処理の第2、第3の実施形態について第1の実施形態との相違点を中心に説明する。これらの実施形態では、修正情報入力受付部23および部位修正部24の内容が第1の実施形態と異なるが、その他については第1の実施形態と同様である。
本発明の第2の実施形態となる部位認識結果修正装置は、異なる部位間の境界となるべき修正位置に隣接する断層画像、および、その断層画像における正しい部位を修正情報として受け付け、前記修正位置の近傍の断層画像に対する認識処理の結果に基づいて認識結果の修正を行うものである。
図11は、本実施形態における修正情報入力受付部23のユーザインターフェースの一例である。図に示したように、図7の部位認識結果Pnの表示領域52がリストボックス59に置換されたものとなっている。例えば、ユーザは、スライス切替ボタン53の押下によって領域51に表示される断層画像SLnを切り替えながら、リストボックス59のボックス部分59aに表示される部位認識結果を確認し、異なる部位間の境界となるべき修正位置に隣接する、部位認識結果が誤っている断層画像を表示させ、リストボックス59のボックス部59aの矢印を押下する。これにより、リストボックス59のリスト部59bが表示され、ユーザは、リスト部59bに表示されている部位名から、その表示されている断層画像の正しい部位名を選択(クリック)する。さらに、ユーザが部位修正ボタン54を押下すると、修正情報入力受付部23は、その時点で表示されている断層画像を特定する情報と、ユーザによって選択された部位名を修正情報MIとして受け付ける。なお、上記のユーザインターフェースは例示であり、例えば、各部位名を表すボタンを画面に表示させ、ユーザがそのボタンを押下することによって正しい部位名が得られるようにするといった、他のユーザインターフェースであってもよい。
図12は、本実施形態における部位修正部24の処理の流れを表すフローチャートである。まず、部位修正部24は、修正情報MIを取得する(#41)。次に、断層画像を識別するカウンタiに、修正情報MIとして受け付けられた断層画像(SLMとする)の前の断層画像SLM-1を表す値M-1をセットし(#42)、断層画像SLiにおける部位認識結果Piを取得する(#43)。ここで、部位認識結果Piが修正情報MIとして受け付けられた正解部位(PMIとする)と一致しなければ(#44; NO)、カウンタiを1減算し(#45)、カウンタiの値が1(先頭の断層画像)に達していなければ(#46; NO)、部位認識結果Piの取得(#43)、部位認識結果Piと正解部位PMIの比較(#44)を行う。このステップ#43から#46までの処理を、部位認識結果Piが正解部位PMIと一致するか(#44; YES)、カウンタiの値が1に達するまで(#46; YES)、繰り返し行う。部位認識結果Piが正解部位PMIと一致した場合(#44; YES)、部位修正部24は、断層画像SLi+1から断層画像SLMまでを誤認識断層画像と判断し、各断層画像を表す情報をメモリに格納する(#47)。
部位修正部24は、上記ステップ#42から#47までの処理と並行して、または、上記ステップ#42から#47までの処理と前後して、断層画像を識別する別のカウンタjに、修正情報MIとして受け付けられた断層画像SLMの後の断層画像SLM+1を表す値M+1をセットし(#48)、断層画像SLjにおける部位認識結果Pjを取得する(#49)。ここで、部位認識結果Pjが修正情報MIとして受け付けられた正解部位PMIと一致しなければ(#50; NO)、カウンタjを1加算し(#51)、カウンタjの値が断層画像の合計数JMAX(最後の断層画像を表す)に達していなければ(#52; NO)、部位認識結果Pjの取得(#49)、部位認識結果Pjと正解部位PMIの比較(#50)を行う。このステップ#49から#52までの処理を、部位認識結果Pjが正解部位PMIと一致するか(#50; YES)、カウンタjの値がJMAXに達するまで(#52; YES)、繰り返し行う。部位認識結果Pjが正解部位PMIと一致した場合(#50; YES)、部位修正部24は、断層画像SLMから断層画像SLj-1までを誤認識断層画像と判断し、各断層画像を表す情報をメモリに格納する(#53)。
以上の処理により、部位修正部24は、修正情報MIとして入力された断層画像SLMの近傍の断層画像の部位認識結果を、断層画像SLMから離れる向きに、断層画像SLMの両側で検査し、前記認識処理によって得られた部位が前記入力された正しい部位と一致する正解断層画像を検出し、その正解断層画像と断層画像SLMとの間に含まれる断層画像および断層画像SLMを誤認識断層画像と判断したことになる。
最後に、部位修正部24は、ステップ#47または#53で判断された誤認識画像の部位認識結果を正解部位PMIに修正する(#54)。
例えば図13に示した断層画像に対する認識結果の場合、図13(a)では、ユーザがスライス7の正しい部位認識結果が胸腹部である旨の入力を行い、部位修正部24は、スライス10の部位認識結果が、入力された正しい部位(胸腹部)と一致すると判断し、スライス7から9を誤認識スライスとして、認識結果を正しい部位(胸腹部)に修正する。一方、図13(b)では、ユーザがスライス9の正しい部位認識結果が胸部である旨の入力を行い、部位修正部24は、スライス6の部位認識結果が、入力された正しい部位(胸部)と一致すると判断し、スライス7から9を誤認識スライスとして、認識結果を正しい部位(胸部)に修正する。
このように本発明の第2の実施形態となる部位認識結果修正装置では、修正情報入力受付部23が、異なる部位間の境界となるべき修正位置に隣接する断層画像のうち前記認識処理の結果が誤っている方の断層画像SLM、およびその断層画像における正しい部位PMIを含む修正情報MIの入力を受け付け、部位修正部24が、入力された断層画像SLMの近傍の断層画像のうち、前記認識処理によって得られた部位が正しい部位PMIと一致する正解断層画像を検出し、正解断層画像と断層画像SLMとの間に含まれる断層画像および断層画像SLMを誤認識断層画像とし、正しい部位PMIを正解認識結果として修正を行う。したがって、ユーザは、前記の断層画像SLM、およびその断層画像における正しい部位PMIを指定する操作を行えばよいだけで、認識結果の誤りが含まれる断層画像を個別的に修正する必要がなくなるので、より簡便な最小限の入力操作だけで部位認識結果の修正が可能になり、ユーザの時間的・作業的負担が軽減される。
なお、部位修正部24は、上記の処理を行う代わりに、入力された断層画像SLMの前後の断層画像SLM-1、SLM+1における部位認識結果PM-1、PM+1の各々と、入力された正しい部位PMIの解剖学的位置関係の整合性を判定し、不整合と判定された方の側に誤認識断層画像が存在すると判断し、前記認識処理の結果が正しい部位PMIと一致する断層画像が見つかるまで、前記不整合と判定された側において、断層画像SLMから離れる向きに、各断層画像の認識結果を正しい部位PMIに修正するようにしてもよい。なお、上記の解剖学的位置関係の整合性の判定には、例えば、各部位の並び順を定義した参照テーブルを参照し、入力された正しい部位PMIの前後に存在しうる部位を取得し、部位認識結果PM-1が正しい部位PMIの前に存在しうる部位と一致するか、および、部位認識結果PM+1が正しい部位PMIの後に存在しうる部位と一致するかを判定すればよい。
例えば図13(a)の場合、部位修正部24は、入力されたスライス7の前後のスライス6と8における部位認識結果は胸部であり、入力されたスライス7の正しい部位は胸腹部であることから、スライス6が胸部でその後のスライス7が胸腹部であることは解剖学的位置関係に整合するが、スライス7が胸腹部であるのにその後のスライス8が胸部であることは解剖学的位置関係に整合しないと判断し、スライス8以降、認識結果が胸腹部であるスライス10の前のスライス9までの認識結果を胸腹部に修正する。
本発明の第3の実施形態となる部位認識結果修正装置は、前記修正位置に隣接する前記認識処理の結果が誤っている断層画像から前記認識処理の結果が正しい断層画像までの複数の断層画像を含む範囲を表す修正情報の入力を受け付けるようにし、最後に指定された断層画像における認識処理の結果を正解認識結果として、指定された範囲に含まれる誤認識断層画像の認識結果の修正を行うものである。
本実施形態における修正情報入力受付部23のユーザインターフェースは、図14のように、図7に示した部位認識結果画面と同様の画面で提供される。ユーザは、部位認識結果画面50の矢状断による断面画像CPとカラーバー56に表された部位認識結果を確認しながら、断面画像CPにおける、異なる部位の境界となるべき修正位置から、部位認識結果が誤っている誤認識断層画像のスライス位置を含むようにして、部位認識結果が正しい位置、すなわち、誤認識断層画像を修正するための正解部位認識結果が得られている断層画像のスライス位置までを含む範囲(図14の領域62)を、部位認識結果修正用端末5のマウスのドラッグ操作等によって指定する。修正情報入力受付部23は、この指定された範囲に含まれる断層画像を表す情報を、指定された順序を保持しながら順次受け付け、修正情報MIを取得する。
あるいは、ユーザは、スライス切替ボタン53の押下によって領域51に表示される断層画像SLnを切り替えながら、表示領域52に表示される部位認識結果を確認し、異なる部位間の境界となるべき修正位置に隣接する、部位認識結果が誤っている断層画像(SLxとする)が表示されているタイミングで、部位修正ボタン54を押下する。さらに、断層画像SLxに隣接する部位認識結果が誤っている断層画像が順次表示されるようにスライス切替ボタン53を適宜押下して、断層画像SLxの近傍の部位認識結果が誤っている断層画像を順に表示させ、各断層画像が表示されているタイミングで部位修正ボタン54を押下していく。さらに、スライス切替ボタン53を押下し、部位認識結果が正しい断層画像、すなわち、上記の部位認識結果が誤っている断層画像に対する正解となる部位が表された断層画像が表示されたタイミングで部位修正ボタン54を押下する。このとき、部位認識結果が正しい複数の断層画像に対して部位修正ボタン54を押下してもよいが、部位認識結果が正しい複数の断層画像に複数種類の部位が含まれないようにする。修正情報入力受付部23は、部位修正ボタン54の押下によって指定された断層画像を表す情報を、部位修正ボタン54が押下された順序を保持しながら順次受け付け、修正情報MIを取得する。
図15は、本実施形態における部位修正部24の処理の流れを表すフローチャートである。まず、部位修正部24は、修正情報MIを取得し(#61)、修正情報入力受付部23によって最後に受け付けられた断層画像(SLMIとする)を取得し、その断層画像IMIにおける認識結果(PMIとする)を正解部位とする(#62)。次に、修正情報MIのk番目の断層画像SLkを識別するカウンタkに1をセットし(#63)、断層画像SLkにおける部位認識結果Pkを取得する(#64)。ここで、部位認識結果Pkが正解部位PMIと一致しなければ(#65; NO)、部位認識結果Pkを正解部位PMIに修正する(#66)。部位認識結果Pkが正解部位PMIと一致する場合(#65; YES)には何も処理を行わない。そして、カウンタkを1加算し(#67)、カウンタkの値がKMAX(最後から2番目に受け付けられた断層画像に相当する)に達していなければ(#68; NO)、部位認識結果Pkの取得(#64)、部位認識結果Pkと正解部位PMIの比較(#65)、不一致の場合の部位認識結果Pkの修正(#66)を行う。このステップ#64から#68までの処理を、カウンタkの値がKMAXに達するまで(#68; YES)、繰り返し行う。以上の処理により、修正情報MIから前記認識処理の結果が正しい断層画像SLMIを特定し、その断層画像SLMIにおいて認識された部位を正解認識結果PMIとし、修正情報MIに含まれる前記認識処理の結果が正解認識結果PMIと異なる断層画像を誤認識断層画像として修正を行う処理が実現される。
例えば図16に示した断層画像の認識結果の場合、図16(a)では、ユーザが例えばスライス7から11(最後に指定するスライスはスライス10から14までのいずれであってもよい)までを順に指定する入力を行い、部位修正部24は、最後に指定されたスライス11の部位認識結果が正解部位(胸腹部)であると判断し、スライス7から10のうち、認識結果が正解部位と異なるスライス7から9に対して、認識結果を正解部位(胸腹部)に修正する。一方、図16(b)では、ユーザが例えばスライス9から5(最後に指定するスライスはスライス2から6までのいずれであってもよい)までを順に指定する入力を行い、部位修正部24は、最後に指定されたスライス5の部位認識結果が正解部位(胸部)であると判断し、スライス9から6のうち、認識結果が正解部位と異なるスライス9から7に対して、認識結果を正解部位(胸部)に修正する。
このように本発明の第3の実施形態となる部位認識結果修正装置では、修正情報入力受付部23が、異なる部位間の境界となるべき修正位置に隣接する前記認識処理の結果が誤っている断層画像から前記認識処理の結果が正しい断層画像SLMIまでの複数の断層画像を含む範囲を表す修正情報MIの入力を受け付け、部位修正部24が、修正情報MIから前記認識処理の結果が正しい断層画像SLMIを特定し、その断層画像SLMIにおいて認識された部位を正解認識結果PMIとし、修正情報MIに含まれる前記認識処理の結果が正解認識結果PMIと異なる断層画像を誤認識断層画像として修正を行う。したがって、ユーザは、誤認識断層画像と正解となる断層画像とを含む範囲を所定の順序で指定する操作を行えばよいだけで、認識結果の誤りが含まれる断層画像を個別的に修正する必要がなくなるので、より簡便な最小限の入力操作だけで部位認識結果の修正が可能になり、ユーザの時間的・作業的負担が軽減される。
上記の実施形態では、ステップ#65において、修正情報MIに含まれる各断層画像の認識結果が正解部位PMIと一致するかどうかを判定し、不一致の場合のみステップ#66で修正を行っているが、このような判定を行わずに、修正情報MIに含まれるすべての断層画像の認識結果を正解部位PMIに修正するようにしても同様の修正結果が得られる。この場合、修正情報MIはスタック型のデータ構造とし、ユーザによって指定された順序が後の断層画像を表す情報ほど、先に取り出せるようにしておくことが考えられる。このようにすれば、部位修正部24は、スタックの先頭の断層画像(SLMI)の部位認識結果を正解部位PMIとし、以下、スタックの残りの断層画像を表す情報を順次読み出し、その断層画像の部位認識結果を順次正解部位PMIに修正するように実装することが可能になる。
以上で説明した部位認識結果修正方法以外にも、様々な方法が考えられる。例えば、図17に示したように、修正情報入力受付部23が、ユーザによって選択された部位認識結果が誤っているすべてのスライス7から9を修正情報MIとして受け付け、部位修正部24が、指定された誤認識スライス7から9に隣接する2つのスライス6と10のうち、誤認識スライスにおける認識処理の結果(図17(a)では胸部、(b)では胸腹部)と異なる方の認識結果(図17(a)では胸腹部、(b)では胸部)を正解認識結果として、誤認識スライス7から9の認識結果を修正するようにしてもよい。
本発明の第4の実施形態となる部位認識結果修正装置は、上記の各実施形態の部位修正部24による修正後の部位認識結果を、解剖学的な妥当性の判定に基づいて再修正する機能が付加されたものである。図18は、この機能を実現する構成とデータの流れを模式的に示したブロック図である。図に示したように、図2の構成に部位再修正部25が付加された構成となっており、部位再修正部25以外の処理部については、上記のいずれかの実施形態と同じでよい。
部位再修正部25は、部位認識結果修正用端末5に実装される処理部であり、本実施形態では、入力された部位認識結果に対して、各部位の断層画像の断層面に垂直な方向の長さが、解剖学的にあり得る長さの範囲かどうかを判定し、解剖学的にありえない長さの部位がある場合には、その部位の認識結果を再修正する処理を行う。
例えば、図8(a)の場合、ユーザによって指定されスライス7から離れる向き(スライス7からスライス1に向かう向き、スライス7からスライス10に向かう向き)に、修正後の認識結果に基づいて部位長をチェックしていき、部位長がありえない長さとなっている場合には部位を再修正する。例えば、部位修正部25による修正によって、胸腹部の部位長が上記のありうる範囲よりも長くなっている場合には、上記のありうる部位長を超えたスライス以降の部位を腹部に修正する。
なお、解剖学的にあり得る長さの範囲は参照テーブル等の参照によって取得すればよい。また、部位長の計算は、スライス数×スライス厚、あるいは、異なる部位間の境界に隣接するスライスのスライス位置を用いた距離計算により求めることができる。
この部位再修正処理を含む本発明の部位認識結果修正処理のワークフローとしては、図10のフローチャートのステップ#11に上記の部位再修正処理を挿入することができる。すなわち、ユーザが最後の断層画像の認識結果まで確認し、これ以上修正がないと判断し(#9; YES)、図7の認識結果確定ボタン58を押下した際に、部位再修正部25が上記の再修正処理を行い、実際に再修正が行われた場合には、認識結果表示制御部22が、再修正後の認識結果(SLn,Pn″)を表示部31に表示させるようにし、実際に再修正が行われなかった場合には、修正後の認識結果Pn´を、対応する各断層画像SLnの付帯情報として記録するようにすればよい。
あるいは、ステップ#10に上記の部位再修正処理を挿入し、部位修正部24が誤認識断層画像に対する認識結果を修正した後、部位再修正部25が上記の再修正処理を行うようにし、認識結果表示制御部22が修正・再修正内容が反映された部位認識結果画面50を表示部31に表示させる(#8)ようにしてもよい。
このように、本発明の第4の実施形態となる部位認識結果修正装置では、部位再修正部25が、部位認識部21または部位修正部23による部位認識結果に対して、各部位の断層画像の断層面に垂直な方向の長さが、解剖学的にあり得る長さの範囲かどうかを判定し、解剖学的にありえない長さの部位がある場合には、その部位の認識結果を再修正するので、部位認識結果の精度がさらに向上する。
特に、本発明の第1の実施形態では、部位修正部24が、修正位置の両側で検出された、認識処理によって得られた異なる部位間の境界の位置のうち前記修正位置からの距離が近い方の境界の位置が誤りであることを前提として処理を行っているので、万一、この前提に合わない断層画像の場合に、誤った修正処理が行われてしまうが、この第1の実施形態に部位再修正部25を付加することにより、部位修正部24の処理の誤りを再修正することが可能になり、有用である。
なお、上記の実施形態におけるシステム構成、処理フロー、ユーザインターフェース等に対して、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な改変を行ったものも、本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の実施形態はあくまでも例示であり、上記のすべての説明が本発明の技術的範囲を限定的に解釈するために利用されるべきものではない。
特に、修正情報入力受付部23および部位修正部24の処理については、修正情報MIを異なる部位間の境界となるべき修正位置を特定しうる情報を含むものとし、被検体の解剖学的位置関係と前記修正位置の近傍の断層画像に対する認識処理の結果の少なくとも一方と、この修正情報MIとに基づいて、誤認識断層画像とその正解となる部位とを決定して修正する方法であれば、上記の実施形態に例示された方法以外のものであってもよい。
また、システム構成としては、上記の部位認識部21を画像情報管理サーバ3に実装せずに、部位認識結果修正用端末5に実装してもよいし、部位認識結果修正用端末5の代わりに、モダリティ1から受信した画像に対する規格化処理(EDR処理)や画像の品質を調整するための処理、および検査技師による画像の品質確認等を行う品質管理ワークステーション(QA−WS)をネットワーク19に接続し、この品質管理ワークステーションに本発明の部位認識結果修正装置を実装し、部位認識結果が確定した後の画像情報を画像情報管理サーバ3に転送し、画像情報管理サーバ3が画像情報データベース4に画像情報を登録するようにしてもよい。
1 モダリティ
2,2a,2b 読影ワークステーション
3 画像情報管理サーバ
4 画像情報データベース
5 部位認識結果修正用端末
19 ネットワーク
21 部位認識部
22 認識結果表示制御部
23 修正情報入力受付部
24 部位修正部
25 部位再修正部
31 表示部
32 データベース登録部
2,2a,2b 読影ワークステーション
3 画像情報管理サーバ
4 画像情報データベース
5 部位認識結果修正用端末
19 ネットワーク
21 部位認識部
22 認識結果表示制御部
23 修正情報入力受付部
24 部位修正部
25 部位再修正部
31 表示部
32 データベース登録部
Claims (9)
- 被検体中の複数の部位を表す複数の断層画像または該複数の断層画像に基づいて再構成された画像と、該断層画像の各々に表された前記被検体中の部位の認識処理の結果であって、前記各断層画像において認識された部位の該断層画像間での位置関係が前記被検体中の複数の部位の解剖学的位置関係に整合するものとを画面表示させる認識結果表示制御手段と、
異なる部位間の境界となるべき修正位置を特定可能な、前記認識処理の結果を修正するための修正情報の入力を受け付ける修正情報入力受付手段と、
前記解剖学的位置関係と前記修正位置の近傍の前記断層画像に対する前記認識処理の結果の少なくとも一方、および、前記修正情報に基づいて、前記認識処理の結果が誤っている誤認識断層画像、および、該誤認識断層画像における正しい部位を表す正解認識結果を決定し、該誤認識断層画像に対する前記認識処理の結果を該正解認識結果に修正する部位修正手段とを備えたことを特徴とする部位認識結果修正装置。 - 前記部位修正手段が、前記修正位置の近傍の前記断層画像に対する前記認識処理の結果に基づき、前記認識処理によって得られた異なる部位間の境界の位置を前記修正位置の両側で検出し、検出された前記境界の位置のうち前記修正位置からの距離が近い方の境界の位置と該修正位置との間にある断層画像を前記誤認識断層画像とし、該近い方の境界の位置に隣接する断層画像のうち前記誤認識断層画像ではない方の断層画像における前記部位の認識処理の結果を前記正解認識結果として、前記修正を行うものであることを特徴とする請求項1記載の部位認識結果修正装置。
- 前記修正情報入力受付手段が、前記修正位置に隣接する断層画像のうち前記認識処理の結果が誤っている方の断層画像、および該断層画像における正しい部位を含む前記修正情報の入力を受け付けるものであり、
前記部位修正手段が、前記入力された断層画像の近傍の断層画像のうち、前記認識処理によって得られた部位が前記入力された正しい部位と一致する正解断層画像を検出し、該正解断層画像と前記入力された前記認識処理の結果が誤っている方の断層画像との間に含まれる断層画像および該入力された断層画像を前記誤認識断層画像とし、前記入力された正しい部位を前記正解認識結果として、前記修正を行うものであることを特徴とする請求項1記載の部位認識結果修正装置。 - 前記修正情報入力受付手段が、所定の順序に従って指定された、前記修正位置から前記認識処理の結果が誤っている断層画像を経て前記認識処理の結果が正しい断層画像に至る複数の断層画像を含む範囲を表す修正情報の入力を受け付けるものであり、
前記部位修正手段が、前記所定の順序に基づいて、前記認識処理の結果が正しい断層画像を特定し、該断層画像において認識された部位を前記正解認識結果とし、入力された前記範囲において、前記認識処理の結果が前記正解認識結果と異なる断層画像を前記誤認識断層画像として、前記修正を行うものであることを特徴とする請求項1記載の部位認識結果修正装置。 - 前記部位修正手段による修正が行われた断層画像の修正前または修正後の少なくとも一方の部位の前記断層画像の断層面に垂直な方向の長さが所定の基準を満たさない場合には、該基準を満たすように、前記複数の断層画像の少なくとも一部における部位を再修正する部位再修正手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の部位認識結果修正装置。
- 前記複数の断層画像の各々の内容的特徴に基づいて該各断層画像に表された前記被検体中の部位を仮認識し、各断層画像の前後の少なくとも一方の1以上の断層画像の前記仮認識の結果と、前記被検体中の各部位の解剖学的位置関係とに基づいて、前記1以上の断層画像との間での前記解剖学的位置関係の整合性が保たれるように、各断層画像に表された前記被検体中の部位を決定する部位認識手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の部位認識結果修正装置。
- 前記被検体が人体であり、
前記複数の断層画像が軸位断画像であり、かつ、該複数の断層画像には、頭部、頸部、胸部、腹部、骨盤部、脚部、および、該各部のうち隣接する2つの部位の両方を含む複合部位のうちの2以上の部位が含まれるものであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の部位認識結果修正装置。 - コンピュータが、
被検体中の複数の部位を表す複数の断層画像または該複数の断層画像に基づいて再構成された画像と、該断層画像の各々に表された前記被検体中の部位の認識処理の結果であって、前記各断層画像において認識された部位の該断層画像間での位置関係が前記被検体中の複数の部位の解剖学的位置関係に整合するものとを画面表示させ、
異なる部位間の境界となるべき修正位置を特定可能な、前記認識処理の結果を修正するための修正情報の入力を受け付け、
前記解剖学的位置関係と前記修正位置の近傍の前記断層画像に対する前記認識処理の結果の少なくとも一方、および、前記修正情報に基づいて、前記認識処理の結果が誤っている誤認識断層画像、および、該誤認識断層画像における正しい部位を表す正解認識結果を決定し、該誤認識断層画像に対する前記認識処理の結果を該正解認識結果に修正することを特徴とするコンピュータによる部位認識結果修正方法。 - コンピュータに
被検体中の複数の部位を表す複数の断層画像または該複数の断層画像に基づいて再構成された画像と、該断層画像の各々に表された前記被検体中の部位の認識処理の結果であって、前記各断層画像において認識された部位の該断層画像間での位置関係が前記被検体中の複数の部位の解剖学的位置関係に整合するものとを画面表示させる処理と、
異なる部位間の境界となるべき修正位置を特定可能な、前記認識処理の結果を修正するための修正情報の入力を受け付ける処理と、
前記解剖学的位置関係と前記修正位置の近傍の前記断層画像に対する前記認識処理の結果の少なくとも一方、および、前記修正情報に基づいて、前記認識処理の結果が誤っている誤認識断層画像、および、該誤認識断層画像における正しい部位を表す正解認識結果を決定し、該誤認識断層画像に対する前記認識処理の結果を該正解認識結果に修正する処理とを実行させることを特徴とする部位認識結果修正プログラム。
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