JP2008256061A - ウォーム歯車および電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 歯の断面形状が凹円弧形状を有するウォームシャフトと、前記ウォームシャフトと噛合い、歯先面、歯元面およびこれら歯先面および歯元面との間に形成される歯面から構成され、ピッチ円と交差する歯面における法線が、前記歯元面よりも中心側を通るウォームホイールとを有することとした。
【選択図】 図13
Description
図2はモータ制御装置1の軸方向断面図、図3は径方向断面図である。モータ制御装置1は、トルクセンサTS、モータハウジング6、ウォームハウジング7、モータMを有する。入力軸INの軸方向をy軸とし、ピニオンPと反対方向を正とする。また、モータMから入力軸IN側をx軸正方向とする。
図4はウォームシャフト200の径方向正面図、図5はウォームシャフト200の歯部210におけるC−C断面図(歯部210に対する直角方向断面図)、図6は従来例(台形歯形)のウォームシャフトの歯部210'に対する直角方向断面図である。
(正面図及び断面図)
図7はウォームホイール100の径方向部分断面図、図8はウォームホイール100の軸方向断面図である。ウォームホイール100は金属歯車である芯金101に樹脂で形成された被覆部102を施した歯車であり、被覆部102は芯金101の歯部全周にわたって被覆されている。
図9は噛合い時におけるウォームシャフト軸方向拡大断面図である。ウォームシャフト200は切削加工により形成され、ウォームホイール100の歯型を形成する切削加工の範囲の曲率半径をR、ウォームシャフト200の歯部210の外径曲率半径をrとすると、ウォームホイール100とウォームシャフト200との噛合い領域Dの曲率半径は、ウォームシャフト200の外径曲率半径rとなる。
図10〜図12はウォーム歯車(ウォームホイールおよびウォームシャフト)の歯面断面形状を示す図である。図10は本願のニーマン歯形で形成されたウォーム歯車100,200、図11は従来例の一般的なインボリュート歯形のウォーム歯車100',200'、図12は比較例として本願とは異なる設計値のニーマン歯形のウォーム歯車100'',200''を示す。図10〜図12のいずれの図も同一スケールであって、数値(単位は省略)は互いに対応する。
図13はウォームホイール100における歯部110の創成図である。また、図14はウォームホイール100とウォームシャフト200との噛合い面の変化を示す図である。また、図15は従来例における一般的なインボリュート歯形のウォームホイール100'の創成図であり、図16は比較例のニーマン歯形のウォームホイール100''の創成図を示す。
0.825≦(A/B)×(m/C)・・・(a)
このように各数値を決定することで、歯面111における歯先側、歯元側およびピッチ円Rpとの交点における法線N1,N2およびN3が、全て歯元面113よりもウォームホイール100の中心軸側を通ることとなる。これにより上記法線N1,N2,N3が確実に歯元面113よりも中心軸側を通るようなウォームホイール100を設計可能となる。
なお、実施例1では
噛合い面歯先幅A=2.8
噛合い面歯元幅B=1.2
歯丈C=3.55
モジュールm=2.13
とするが、上記(a)式を満たす数値であればよく特に限定しない。
図17〜図19は、ウォーム歯車の回転に伴う歯元応力および歯元たわみの変動を示す図である。図17は本願ニーマン歯車、図18は従来例のインボリュート歯車、図19は比較例のニーマン歯車を示す。なお、図17〜図19のスケールは同一単位である。また、♯1、♯2はそれぞれn枚目、n+1枚目の歯面を示す(n:自然数)。
図20〜図22は、ウォーム歯車の回転に伴う歯面圧の変動を示す図である。図20は本願ニーマン歯車、図21は従来例のインボリュート歯車、図22は比較例のニーマン歯車を示す。歯元応力と同様に図20〜図22各図のスケールは同一単位であって、♯1、♯2はそれぞれn枚目、n+1枚目の歯面を示す(n:自然数)。
(1)歯の断面形状が凹円弧形状を有するウォームシャフト200と、ウォームシャフト200と噛合い、歯先面112、歯元面113およびこれら歯先面112および歯元面113との間に形成される歯面111から構成され、ピッチ円と交差する歯面111における法線N3が、歯元面113よりも中心側を通るウォームホイール100とを有することとした。
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
3 トーションバー
5 トルクセンサハウジング
6 モータハウジング
7 ウォームハウジング
100 ウォームホイール
101 芯金
101a 歯芯部
102 被覆部
110 歯部
111 歯面
111a 噛合い面
112 歯先面
113 歯元面
114 高面圧部
115 アンダカット部
200 ウォームシャフト
210 ウォームシャフト歯部
300 制御基板
A 噛合い面歯先幅
B 噛合い面歯元幅
C 歯丈
FL,FR 転舵輪
IN 入力軸
M モータ
m モジュール
N1,N2,N3 法線
P ピニオン
R ラック
Rp ピッチ円
Claims (20)
- 歯の断面形状が凹円弧形状を有するウォームシャフトと、
前記ウォームシャフトと噛合い、歯先面、歯元面およびこれら歯先面および歯元面との間に形成される歯面から構成され、ピッチ円と交差する歯面における法線が、前記歯元面よりも中心側を通るウォームホイールと
を有することを特徴とするウォーム歯車。 - 歯の断面形状が凹円弧形状を有するウォームシャフトと、
前記ウォームシャフトと噛合い、歯先面、歯元面およびこれら歯先面および歯元面との間に形成される歯面から構成され、この歯面がインボリュート曲線よりも外に凸であって、前記歯先面の幅とモジュールの積を前記歯元面の幅と歯丈で除した値が、0.825以上であること
を特徴とするウォーム歯車。 - 転舵輪に連係された操舵機構に操舵アシスト力を付与する電動モータと、
前記電動モータを駆動制御する電動機制御手段と、
前記電動モータの出力軸に設けられ、歯の断面形状が凹円弧形状を有するウォームシャフトと、
前記操舵機構に設けられ、前記ウォームシャフトと噛み合うことにより前記電動モータの操舵アシスト力をこの操舵機構に伝達し、歯先面、歯元面、およびこれら歯先面および歯元面との間に形成される歯面から構成され、この歯面が樹脂で形成され、かつインボリュート曲線よりも外に凸であるウォームホイールと
を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 請求項1に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールの前記ピッチ円よりも前記歯先面側の前記歯面における法線が、前記歯元面よりも中心側を通ること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項1に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールの前記歯面における法線が、前記歯元面よりも中心側を通ること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項1に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームシャフトと前記ウォームホイールの噛合率は、1より大きく1.5以下であること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項1に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールは、プラス転位された歯形形状であること
を特徴とするウォームホイール。 - 請求項1に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールの歯面は合成樹脂で形成されること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項8に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールは、前記歯面の内部に設けられ、金属材料で形成された歯芯部を有すること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項8に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールの前記歯面を構成する合成樹脂は、強化繊維を含まないこと
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項1に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールは切削加工により形成され、この切削加工の範囲の曲率半径は前記ウォームシャフトとの噛合い領域の曲率半径よりも大きいこと
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項1に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームシャフトは、塑性加工による表面仕上げが施されていること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項2に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームシャフトと前記ウォームホイールの噛合率は、1より大きく1.5以下であること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項2に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールは、プラス転位された歯形形状であること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項2に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールの歯面は合成樹脂で形成されること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項15に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールは、前記歯面の内部に設けられ、金属材料で形成された歯芯部を有すること
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項15に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールの前記歯面を構成する合成樹脂は、強化繊維を含まないこと
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項2に記載のウォーム歯車において、
前記ウォームホイールは切削加工により形成され、この切削加工の範囲の曲率半径は前記ウォームシャフトとの噛合い領域の曲率半径よりも大きいこと
を特徴とするウォーム歯車。 - 請求項3に記載の電動パワーステアリング装置において、
前記ウォームシャフトと前記ウォームホイールとは、前記電動モータによって操舵アシストされない状態において、互いに噛み合う噛合い面以外において干渉しないこと
を特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 請求項3に記載の電動パワーステアリング装置において、
前記ウォームホイールは切削加工により形成され、この切削加工の範囲の曲率半径は前記ウォームシャフトとの噛合い領域の曲率半径よりも大きいこと
を特徴とする電動パワーステアリング装置。
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