JP2008252312A - 送信電力制御方法および無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】各通信波の送信電力を制限値未満に適切に制御して、無線リソースの無駄遣いを防止し、消費電力を低下させ得る送信電力制御方法および無線通信装置を提供する。
【解決手段】本発明の無線通信端末100は、送信パワーセンサ160による送信電力測定値が所定値を超える場合、各周波数の送信電力を平均的に所定量下げた場合の第1の送信データレートと少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の第2の送信データレートとを推定する送信データレート推定部150aと、第1の送信データレートおよび第2の送信データレートに基づいて、各周波数における送信電力を平均的に所定量下げる制御、複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御の一方を選択する最大送信パワー制御方式選択部150eと、選択された制御に基づいて、当該周波数における送信電力を制御する送信パワー制御部150fとを備える。
【選択図】図3
【解決手段】本発明の無線通信端末100は、送信パワーセンサ160による送信電力測定値が所定値を超える場合、各周波数の送信電力を平均的に所定量下げた場合の第1の送信データレートと少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の第2の送信データレートとを推定する送信データレート推定部150aと、第1の送信データレートおよび第2の送信データレートに基づいて、各周波数における送信電力を平均的に所定量下げる制御、複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御の一方を選択する最大送信パワー制御方式選択部150eと、選択された制御に基づいて、当該周波数における送信電力を制御する送信パワー制御部150fとを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、無線通信装置(端末)が複数の周波数を用いて通信相手の無線通信装置(基地局)と通信を行う際の送信電力を制御する送信電力制御方法、および、複数の周波数を用いて通信相手の無線通信装置(基地局)と通信を行うことが可能な無線通信装置(端末)に関するものである。
近年、無線通信装置(端末)が処理する情報量の増大化傾向に伴い、1つの端末が複数の周波数(キャリア周波数)を用いてデータ通信を行うマルチキャリア方式の無線通信システムが開発されている。このような無線通信システムでは、端末が使用可能な空きチャネルや空きスロットがある限り、複数の周波数を端末が使用して基地局および該基地局に接続された端末との間で通信を行うことができる。
無線通信装置が1つまたは複数の通信波を1つのアンテナで通信(送信)するときの通信波の送信パワー(送信電力)は、電波法により、最大送信電力制限値を超えないように制限される。例えば図11に示す、1つのRF回路101を用いて1つの通信波を1つのアンテナ102で送信する従来の無線通信装置においては、送信パワーセンサ103によって測定された送信パワーが、電波法で規定される最大送信パワー制限値を超える状況になった場合(最大送信パワー制限値に近づいた場合)、図12に示すように、無線通信ソフトウエア104が最大送信パワー制御(送信パワーダウン制御)を行うことにより、通信波の通信速度を下げて送信パワーを下げるようにしている。通常、通信速度を下げると良い通信状態(高い受信信号の信号品質:SINR)を確保するために必要な送信パワーが低下するので、無線通信装置は送信パワーを下げても通信を維持することができる。具体的には、従来の無線通信装置では、送信パワー測定値が前記最大送信パワー制限値を超える状況になった場合、図13のフローチャートに示すようにして、「送信パワーダウン量=送信パワー測定値−最大送信パワー制限値」により送信パワーダウン量を算出し、この送信パワーダウン量だけ送信パワーダウン制御を行った場合のSINRダウン量を算出した後、このSINRダウン量だけ低下させたSINRに最適な送信データレートを選択して、送信パワーダウン制御および送信データレート変更を実施する。
なお、1つの通信波を1つのアンテナで送信する従来の無線通信装置(例えば特許文献1参照)においては、送信する信号の伝送速度に応じて最大送信電力を決定するだけでなく、伝搬減衰量に応じて最大送信電力を決定したり、本体アンテナの利得および外部アンテナの利得の利得差に応じて最大送信電力を決定したりしている。
なお、1つの通信波を1つのアンテナで送信する従来の無線通信装置(例えば特許文献1参照)においては、送信する信号の伝送速度に応じて最大送信電力を決定するだけでなく、伝搬減衰量に応じて最大送信電力を決定したり、本体アンテナの利得および外部アンテナの利得の利得差に応じて最大送信電力を決定したりしている。
無線通信装置が複数の通信波を1つのアンテナで通信(送信)するときの通信波の合計送信パワーは、電波法により、最大送信パワー制限値を超えないように制限される。複数の通信波を1つのアンテナで通信(送信)する無線通信装置において、アンテナ端での送信パワーが最大送信パワー制限値を超えそうになったとき、上記従来の無線通信装置のように各通信波の通信速度を下げて送信パワーを下げる制御を行った場合、弱い送信パワー、かつ、低い通信速度の通信波が複数生じることがある。多数の無線通信システムにおいて、無線リソースは有限であり、無線通信システム全体での通信波の数は有限である。つまり、弱い送信パワー、かつ、低い通信速度の通信波を使うことは、無線リソースの無駄遣いである。また、多くの無線通信装置(端末)においては、通信波の数が増えれば増えるほど、無線送信電力以外の消費電力である無線信号処理回路等での消費電力が増える。つまり、弱い送信パワー、かつ、低い通信速度の通信波を使うことは、電力の無駄遣いである。
上記従来の無線通信装置は、無線通信装置を使用する無線通信システムや、使用するキャリアの状況によって、実施する送信パワー制御の効果が変化することを全く考慮しておらず、さらに、「送信パワー(電力)制御の実施後のデータ通信におけるスループットや無線リソースの使用状況等を考慮して、最適な送信パワー制御方法を選択する」ようには構成されていない。
上記従来の無線通信装置は、無線通信装置を使用する無線通信システムや、使用するキャリアの状況によって、実施する送信パワー制御の効果が変化することを全く考慮しておらず、さらに、「送信パワー(電力)制御の実施後のデータ通信におけるスループットや無線リソースの使用状況等を考慮して、最適な送信パワー制御方法を選択する」ようには構成されていない。
本発明は、複数の通信波を1つのアンテナで通信する無線通信装置において、最大送信電力制限値を超えないように各通信波の送信電力を適切に制御することにより、無線通信システムの無線リソースの無駄遣いを防止するとともに無線通信装置の消費電力を低下させ得る送信電力制御方法を提供することを第1の目的とする。
本発明は、複数の通信波を1つのアンテナで通信する無線通信装置において、最大送信電力制限値を超えないように各通信波の送信電力を適切に制御することにより、無線通信システムの無線リソースの無駄遣いを防止するとともに消費電力を低下させ得る無線通信装置を提供することを第2の目的とする。
本発明は、複数の通信波を1つのアンテナで通信する無線通信装置において、最大送信電力制限値を超えないように各通信波の送信電力を適切に制御することにより、無線通信システムの無線リソースの無駄遣いを防止するとともに消費電力を低下させ得る無線通信装置を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するため、請求項1に係る送信電力制御方法は、無線通信装置が複数の周波数を用いて通信相手の無線通信装置と通信を行う際の送信電力を制御する送信電力制御方法であって、送信端における送信電力を測定する送信電力測定ステップと、前記測定した送信電力が所定値を超えるか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップによって前記測定した送信電力が所定値を超えると判断した場合、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げた場合の第1の送信データレート、および、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の第2の送信データレートを推定する送信データレート推定ステップと、前記推定した第1の送信データレートおよび前記推定した第2の送信データレートに基づいて、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げる制御、あるいは、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御を選択する送信電力制御方式選択ステップと、前記選択された制御に基づいて、当該周波数における送信電力を制御する送信電力制御ステップと、を含むことを特徴とする。
前記送信電力制御方式選択ステップは、前記送信端における送信電力が所定値を超えた場合の第3の送信データレートと前記第1の送信データレートとの差に基づいて第1評価値を算出し、かつ、前記第3の送信データレートと前記第2の送信データレートとの差に基づいて第2の評価値を算出する評価値算出ステップと、前記算出された第1評価値および第2評価値を比較する比較ステップとを含み、前記比較結果に応じて前記選択を行うことが、無線通信システムの無線リソースの無駄遣いを防止するとともに無線通信装置の消費電力を低下させ得る送信電力制御方法を提供する上で好ましい。
前記第1評価値は、前記第3の送信データレートと前記第1の送信データレートとの差に基づく第1評価スコアと、通信相手の無線通信装置の混雑度に基づく第2評価スコア、前記送信端における送信電力が所定値を超えた場合の消費電力と前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げた場合の消費電力との差に基づく第3評価スコアおよび前記無線通信装置で動作中のソフトウエアが必要とする最小送信データレートに基づく第4評価スコアの内の少なくとも1つの評価スコアとに基づいて算出し、前記第2の評価値は、前記第3の送信データレートと前記第2の送信データレートとの差に基づく第5評価スコアと、前記送信端における送信電力が所定値を超えた場合の使用周波数の数と前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の使用周波数の数とに基づく第6評価スコア、通信相手の無線通信装置の混雑度に基づく第7評価スコア、前記送信端における送信電力が所定値を超えた場合の消費電力と前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の消費電力との差に基づく第8評価スコアおよび前記無線通信装置で動作中のソフトウエアが必要とする最小送信データレートに基づく第9評価スコアの内の少なくとも1つの評価スコアとに基づいて算出することが、無線通信システムの無線リソースの無駄遣いを防止するとともに無線通信装置の消費電力を低下させ得る送信電力制御方法を提供する上で好ましい。
前記算出された第1評価値および第2評価値の比較結果により前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御が選択された場合、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御が、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を停止させる制御を含む場合と、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を停止させる制御を含まない場合とについてそれぞれ第2の評価値を算出し、該算出した第2の評価値の比較結果に応じて前記選択を行うことが、無線通信システムの無線リソースの無駄遣いを防止するとともに無線通信装置の消費電力を低下させ得る送信電力制御方法を提供する上で好ましい。
前記第1評価値および前記第2評価値を算出する際には、前記各評価スコアのそれぞれに対して所定の重み付け係数を掛けることが、無線通信システムの無線リソースの無駄遣いを防止するとともに無線通信装置の消費電力を低下させ得る送信電力制御方法を提供する上で好ましい。
上記第2の目的を達成するため、請求項6に係る無線通信装置は、複数の周波数を用いて通信相手の無線通信装置と通信を行うことが可能な無線通信装置であって、送信端における送信電力を測定する送信電力測定手段と、前記測定した送信電力が所定値を超える場合、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げた場合の第1の送信データレート、および、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の第2の送信データレートを推定する送信データレート推定手段と、前記推定した第1の送信データレートおよび前記推定した第2の送信データレートに基づいて、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げる制御、あるいは、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御を選択する送信電力制御方式選択手段と、前記選択された制御に基づいて、当該周波数における送信電力を制御する送信電力制御手段と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、複数の通信波を1つのアンテナで通信する無線通信装置において、予め設定しておいた複数の送信電力制御方式の実施前後におけるスループットや無線リソース等の変化を推定して、当該無線通信装置における最も適切な送信電力制御方式を選択して、最大送信電力制限値を超えないように各通信波の送信電力を適切に制御するので、無線通信システムの無線リソースの無駄遣いを防止するとともに無線通信装置の消費電力を低下させ得る送信電力制御方法および無線通信装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1および図2は本発明の第1実施形態の送信電力制御方法を適用する無線通信システムの無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す無線通信装置(無線通信端末;端末ともいう)100は、アンテナ110と、アンテナスイッチ120と、4つのRF回路130−1,130−2,130−3,130−4と、4つの無線信号処理回路140−1,140−2,140−3,140−4と、無線通信ソフトウエア(無線通信アプリケーション)150と、送信パワーセンサ160とから成る。図2に示す無線通信端末100は、アンテナ110と、アンテナスイッチ120と、1つの4波RF回路170と、4つの無線信号処理回路140−1,140−2,140−3,140−4と、無線通信ソフトウエア(無線通信アプリケーション)150と、送信パワーセンサ160とから成る。
図1および図2は本発明の第1実施形態の送信電力制御方法を適用する無線通信システムの無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す無線通信装置(無線通信端末;端末ともいう)100は、アンテナ110と、アンテナスイッチ120と、4つのRF回路130−1,130−2,130−3,130−4と、4つの無線信号処理回路140−1,140−2,140−3,140−4と、無線通信ソフトウエア(無線通信アプリケーション)150と、送信パワーセンサ160とから成る。図2に示す無線通信端末100は、アンテナ110と、アンテナスイッチ120と、1つの4波RF回路170と、4つの無線信号処理回路140−1,140−2,140−3,140−4と、無線通信ソフトウエア(無線通信アプリケーション)150と、送信パワーセンサ160とから成る。
図3は本発明の第1実施形態の送信電力制御方法を適用する無線通信システムの無線通信装置の最大送信パワー制御時の構成を示すブロック図である。図3に示す無線通信端末100は、アンテナ110と、アンテナスイッチ120と、1つの4波RF回路170と、4つの無線信号処理回路140−1,140−2,140−3,140−4と、無線通信ソフトウエア150(無線通信アプリケーション)と、送信パワーセンサ160とから成る。
上記無線通信ソフトウエア150は、図示しないメモリに格納されて図示しないCPUによって動作することにより、送信データレート推定部150a、消費電力推定部150b、混雑度情報取得部150c、最小送信データレート推定部150d、最大送信パワー制御方式選択部150eおよび送信パワー制御部150fとして機能するものである。
上記送信データレート推定部150aは、複数の周波数を用いて通信する際に、送信端における送信電力を測定する送信電力測定手段として機能する送信パワーセンサ160によって測定した送信電力が所定値を超える場合、各周波数における送信電力を平均的に所定量下げた場合の第1の送信データレートと、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の第2の送信データレートとを推定するものである。
上記消費電力推定部150bは、送信端における送信電力が所定値を超えた場合の消費電力と、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の消費電力とを推定するものである。
上記混雑度情報取得部150cは、通信相手の無線通信装置の混雑度情報(iBurst(登録商標)システムに適用する無線通信端末である場合、報知情報に含まれている)を取得するものである。
上記最小送信データレート推定部150dは、当該無線通信装置(端末)で動作中のソフトウエアが必要とする最小送信データレートを推定するモノである。
上記最大送信パワー制御方式選択部150eは、送信データレート推定部150aによって推定した第1の送信データレートおよび第2の送信データレートに基づいて、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げる制御、あるいは、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御を選択するものである。
上記送信パワー制御部150fは、最大送信パワー制御方式選択部150eによって選択された制御に基づいて、当該周波数における送信電力を制御するものである。
上記送信データレート推定部150aは、複数の周波数を用いて通信する際に、送信端における送信電力を測定する送信電力測定手段として機能する送信パワーセンサ160によって測定した送信電力が所定値を超える場合、各周波数における送信電力を平均的に所定量下げた場合の第1の送信データレートと、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の第2の送信データレートとを推定するものである。
上記消費電力推定部150bは、送信端における送信電力が所定値を超えた場合の消費電力と、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の消費電力とを推定するものである。
上記混雑度情報取得部150cは、通信相手の無線通信装置の混雑度情報(iBurst(登録商標)システムに適用する無線通信端末である場合、報知情報に含まれている)を取得するものである。
上記最小送信データレート推定部150dは、当該無線通信装置(端末)で動作中のソフトウエアが必要とする最小送信データレートを推定するモノである。
上記最大送信パワー制御方式選択部150eは、送信データレート推定部150aによって推定した第1の送信データレートおよび第2の送信データレートに基づいて、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げる制御、あるいは、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御を選択するものである。
上記送信パワー制御部150fは、最大送信パワー制御方式選択部150eによって選択された制御に基づいて、当該周波数における送信電力を制御するものである。
本実施形態の送信電力制御方法を適用する無線通信システムとしては、TDD方式の無線通信システムが好ましいが、特に、本願出願人らが提唱している「アイ・バースト(iBurst(登録商標))システム」と称せられるワイヤレス・ブロードバンド・システムに適用することが好ましい。「アイ・バースト(iBurst(登録商標)))システム」は、マルチキャリアを採用したTDMA/TDDのシステムであり、上り(アップリンク)および下り(ダウンリンク)のタイム・スロット数は、各3タイム・スロットの合計6タイム・スロットで構成されており、上りおよび下りのタイム・スロット長が異なる非対称構成となっており、下りのデータ転送レートに重きをおいた構成である。iBurst(登録商標))システムのシンボル・レートは500kシンボル/secであり、1キャリアの場合3タイム・スロットの全てを1ユーザが使用した最大データ転送レートは、下りは1061kbpsになり、上りは346kbpsになる。また、iBurst(登録商標)システムで使用する周波数帯域は5MHzであり、1キャリア当たりの帯域は625kHzであり、iBurst(登録商標)システムの1フレームは5msecである。
次に、本実施形態の送信電力制御方法を適用する無線通信システムにおいて無線通信端末が実施する最大送信パワー制御の概要を説明する。
上記最大送信パワー制御方法は、1つのアンテナと、1つのアンテナ端送信パワー測定センサと、1つまたは複数のRF回路と、複数の無線信号処理部と、1つの無線通信ソフトウェアとを備える無線通信機器(端末)において、送信パワー測定センサで測定された送信パワーと、電波法で規定される最大送信パワー制限値とに基づいて、最大送信パワー制御方式を決定する。
送信パワー測定センサで測定された送信パワーが、電波法で規定される最大送信パワー制限値を超えた場合(もしくは、近づいた場合)、本実施形態の無線通信機器(端末)は、以下の制御の何れか1つを実施することにより、アンテナ端での送信パワーを下げる。
(最大送信パワー制御1)全通信波の送信パワーを平均的に下げる。必要ならば、各通信波の通信速度を下げる(従来の最大送信パワー制御と同じ制御法である)。
(最大送信パワー制御2)特定の通信波の送信パワーを下げる。必要ならば、その通信波の通信速度を下げる。
(最大送信パワー制御3)特定の通信波を停止する
本実施形態の無線通信機器は、どのような最大送信パワー制御を実施するかを判断する条件として、以下の項目を考慮する。
(a)制御実施前後の推定スループットの変化
(b)制御実施前後の通信システム全体の負荷の変化
(c)無線通信端末の消費電力
(d)無線通信端末で動作中の通信アプリケーションの必要スループット
上記最大送信パワー制御方法は、1つのアンテナと、1つのアンテナ端送信パワー測定センサと、1つまたは複数のRF回路と、複数の無線信号処理部と、1つの無線通信ソフトウェアとを備える無線通信機器(端末)において、送信パワー測定センサで測定された送信パワーと、電波法で規定される最大送信パワー制限値とに基づいて、最大送信パワー制御方式を決定する。
送信パワー測定センサで測定された送信パワーが、電波法で規定される最大送信パワー制限値を超えた場合(もしくは、近づいた場合)、本実施形態の無線通信機器(端末)は、以下の制御の何れか1つを実施することにより、アンテナ端での送信パワーを下げる。
(最大送信パワー制御1)全通信波の送信パワーを平均的に下げる。必要ならば、各通信波の通信速度を下げる(従来の最大送信パワー制御と同じ制御法である)。
(最大送信パワー制御2)特定の通信波の送信パワーを下げる。必要ならば、その通信波の通信速度を下げる。
(最大送信パワー制御3)特定の通信波を停止する
本実施形態の無線通信機器は、どのような最大送信パワー制御を実施するかを判断する条件として、以下の項目を考慮する。
(a)制御実施前後の推定スループットの変化
(b)制御実施前後の通信システム全体の負荷の変化
(c)無線通信端末の消費電力
(d)無線通信端末で動作中の通信アプリケーションの必要スループット
次に、本実施形態の送信電力制御方法を適用する無線通信システムにおける無線通信端末の動作を具体例に基づいて説明する。
[無線通信システムの具体例]
(イ)送信データレートは、変調方法によって、19.2kbps,38.4kbps,76.8kbps,129.6kbps,172.8kbps,216.0kbps,292.8kbps,345.6kbpsの何れかを選択可能である(図4参照)。
(ロ)FER1%以下で19.2kbps,38.4kbps,76.8kbps,129.6kbps,172.8kbps,216.0kbps,292.8kbps,345.6kbpsの送信を行うために必要な受信信号の信号品質(SINR)はそれぞれ、−0.1dB,1.4dB,2.9dB,5.8dB,7.6dB,10.6dB,14.0dB,15.7dBである(図4参照)。
(ハ)計算を簡略化するため、送信パワーを1dB上げれば受信側で測定される受信信号の信号品質(SINR)も1dB上昇すると仮定する。
(ニ)1つの基地局が同時に取り扱える通信波は8個までであり、無線通信端末は0〜4個の通信波を送受信することができる。
(ホ)各無線通信端末は、低通信速度であるが安定した通信が必要な電話アプリケーションと、高通信速度であればあるほどユーザ満足度が高いが一時的に通信停止してもユーザが気が付かないWebブラウザアプリケーションとを備える。
(ヘ)本発明の無線通信端末は、上記のような使用条件下でユーザ満足度が最大になるような、最大送信パワー制御機能を備える。
(イ)送信データレートは、変調方法によって、19.2kbps,38.4kbps,76.8kbps,129.6kbps,172.8kbps,216.0kbps,292.8kbps,345.6kbpsの何れかを選択可能である(図4参照)。
(ロ)FER1%以下で19.2kbps,38.4kbps,76.8kbps,129.6kbps,172.8kbps,216.0kbps,292.8kbps,345.6kbpsの送信を行うために必要な受信信号の信号品質(SINR)はそれぞれ、−0.1dB,1.4dB,2.9dB,5.8dB,7.6dB,10.6dB,14.0dB,15.7dBである(図4参照)。
(ハ)計算を簡略化するため、送信パワーを1dB上げれば受信側で測定される受信信号の信号品質(SINR)も1dB上昇すると仮定する。
(ニ)1つの基地局が同時に取り扱える通信波は8個までであり、無線通信端末は0〜4個の通信波を送受信することができる。
(ホ)各無線通信端末は、低通信速度であるが安定した通信が必要な電話アプリケーションと、高通信速度であればあるほどユーザ満足度が高いが一時的に通信停止してもユーザが気が付かないWebブラウザアプリケーションとを備える。
(ヘ)本発明の無線通信端末は、上記のような使用条件下でユーザ満足度が最大になるような、最大送信パワー制御機能を備える。
[最大送信パワー制御の動作例(図5参照)]
本実施形態の無線通信端末が4つの通信波で送信中、アンテナ端で測定された送信パワーが電波法で規定される最大送信パワー制限値を超える状況の場合、図5に例示するように、通信波1の送信パワーが17dBmで、受信信号の信号品質(SINR)が15.7dBで、送信データレートが345.6kbpsで、通信波2の送信パワーが20dBmで、SINRが15.7dBで、送信データレートが345.6kbpsで、通信波3の送信パワーが17dBmで、SINRが15.7dBで、送信データレートが345.6kbpsで、通信波4の送信パワーが20dBmで、SINRが15.7dBで、送信データレートが345.6kbpsであるとき、アンテナ端での送信パワーは約24.8dBmであり、トータルの送信データレートは1.382Mbpsである。
この場合、アンテナ端での送信パワー約24.8dBmは、電波法で規定される最大送信パワー制限値の23dBmを超えるので、無線通信端末は送信パワーを下げるために、以下の最大送信パワー制御1、最大送信パワー制御2、最大送信パワー制御3の何れか1つを実施する。
(最大送信パワー制御1)4つの通信波をそれぞれ平均的に下げる。図5の例の場合、各通信波の送信パワーを1.7dBずつ下げる。このとき、アンテナ端での送信パワーは23.1dBmに下がる。また、各通信波のSINRは14.0dBに下がるので、トータルの送信データレートは、1.172Mbpsに減少する。
(最大送信パワー制御2)一部の通信波の送信パワーを下げる。図5の例の場合、通信波2および通信波4の送信パワーをそれぞれ17dBmに下げる。このとき、アンテナ端での送信パワーは23dBmに下がる。また、通信波2、通信波44のSINRはそれぞれ12.7dBに下がるので、トータルの送信データレートは、1.123Mbpsに減少する。
(最大送信パワー制御3)一部の通信波を停止する。特に、送信パワーが最大の通信波を停止するのが好ましい。図5の例の場合、通信波4を停止する。このとき、アンテナ端での送信パワーは、23dBmに下がる。また、トータルの送信データレートは、1.037Mbpsに減少する。さらに、無線通信基地局が使用可能な空き通信波が1つ増えるとともに、無線通信端末の消費電力が減少する。
上記図5の例の場合、各最大送信パワー制御の比較において、トータルの送信データレートに関しては最大送信パワー制御1が最も有利であり、無線リソースの有効利用に関しては、最大送信パワー制御3が最も有利である。このような最大送信パワー制御の有利不利は、対象とする無線通信システム、パラメータ、使用状況等により変化する。
本実施形態の無線通信端末が4つの通信波で送信中、アンテナ端で測定された送信パワーが電波法で規定される最大送信パワー制限値を超える状況の場合、図5に例示するように、通信波1の送信パワーが17dBmで、受信信号の信号品質(SINR)が15.7dBで、送信データレートが345.6kbpsで、通信波2の送信パワーが20dBmで、SINRが15.7dBで、送信データレートが345.6kbpsで、通信波3の送信パワーが17dBmで、SINRが15.7dBで、送信データレートが345.6kbpsで、通信波4の送信パワーが20dBmで、SINRが15.7dBで、送信データレートが345.6kbpsであるとき、アンテナ端での送信パワーは約24.8dBmであり、トータルの送信データレートは1.382Mbpsである。
この場合、アンテナ端での送信パワー約24.8dBmは、電波法で規定される最大送信パワー制限値の23dBmを超えるので、無線通信端末は送信パワーを下げるために、以下の最大送信パワー制御1、最大送信パワー制御2、最大送信パワー制御3の何れか1つを実施する。
(最大送信パワー制御1)4つの通信波をそれぞれ平均的に下げる。図5の例の場合、各通信波の送信パワーを1.7dBずつ下げる。このとき、アンテナ端での送信パワーは23.1dBmに下がる。また、各通信波のSINRは14.0dBに下がるので、トータルの送信データレートは、1.172Mbpsに減少する。
(最大送信パワー制御2)一部の通信波の送信パワーを下げる。図5の例の場合、通信波2および通信波4の送信パワーをそれぞれ17dBmに下げる。このとき、アンテナ端での送信パワーは23dBmに下がる。また、通信波2、通信波44のSINRはそれぞれ12.7dBに下がるので、トータルの送信データレートは、1.123Mbpsに減少する。
(最大送信パワー制御3)一部の通信波を停止する。特に、送信パワーが最大の通信波を停止するのが好ましい。図5の例の場合、通信波4を停止する。このとき、アンテナ端での送信パワーは、23dBmに下がる。また、トータルの送信データレートは、1.037Mbpsに減少する。さらに、無線通信基地局が使用可能な空き通信波が1つ増えるとともに、無線通信端末の消費電力が減少する。
上記図5の例の場合、各最大送信パワー制御の比較において、トータルの送信データレートに関しては最大送信パワー制御1が最も有利であり、無線リソースの有効利用に関しては、最大送信パワー制御3が最も有利である。このような最大送信パワー制御の有利不利は、対象とする無線通信システム、パラメータ、使用状況等により変化する。
そこで、実施形態の無線通信端末における最大送信パワー制御では、最大送信パワー制御1、最大送信パワー制御2、最大送信パワー制御3の中から最適な最大送信パワー制御を選択するために、以下の評価スコアから成る評価値を算出するための評価関数を用いて、最も良い評価値(すなわち、最も低い評価スコアとなる評価値)を算出した最大送信パワー制御を選択して、その最大送信パワー制御を実施する。
[評価スコア1]最大送信パワー制御の前後の推定スループット:(TX_RATE_BEFORE,TX_RATE_AFTER)
[評価スコア2]最大送信パワー制御の前後の通信波数:(RF_RESOURCE_BEFORE,RF_RESOURCE_AFTER)
[評価スコア3]無線通信基地局の混雑度(CONGESTION:使用中の通信波の数)
[評価スコア4]最大送信パワー制御の前後の消費電力:(POWER_BEFORE,POWER_AFTER)
[評価スコア5]無線通信端末で動作中のアプリが必要とする最小送信データレート:(MIN_TX_RATE)
[評価関数]
評価関数=α(TX_RATE_AFTER−TX_RATE_BEFORE)+β(RF_RESOURCE_AFTER−RF_RESOURCE_BEFORE)+(CONGESTION)+γ(POWER_AFTER−POWER_BEFORE)+δ(MAX(MIN_TX_RATE−TX_RATE_AFTER),0)
ただし、α, β, γ, δは、重み付け係数であり、例えばシミュレーションによって求めるものとする。
[評価スコア1]最大送信パワー制御の前後の推定スループット:(TX_RATE_BEFORE,TX_RATE_AFTER)
[評価スコア2]最大送信パワー制御の前後の通信波数:(RF_RESOURCE_BEFORE,RF_RESOURCE_AFTER)
[評価スコア3]無線通信基地局の混雑度(CONGESTION:使用中の通信波の数)
[評価スコア4]最大送信パワー制御の前後の消費電力:(POWER_BEFORE,POWER_AFTER)
[評価スコア5]無線通信端末で動作中のアプリが必要とする最小送信データレート:(MIN_TX_RATE)
[評価関数]
評価関数=α(TX_RATE_AFTER−TX_RATE_BEFORE)+β(RF_RESOURCE_AFTER−RF_RESOURCE_BEFORE)+(CONGESTION)+γ(POWER_AFTER−POWER_BEFORE)+δ(MAX(MIN_TX_RATE−TX_RATE_AFTER),0)
ただし、α, β, γ, δは、重み付け係数であり、例えばシミュレーションによって求めるものとする。
本実施形態の無線通信端末においては、以下に示すようにして、上記評価関数の評価スコア(合計値)が最も低い最大送信パワー制御を選択することにより、複数波を1つのアンテナで送信する無線通信端末において常に最適な最大送信パワー制御を行うことができる。
[最大送信パワー制御1における評価値の計算]
図6は第1実施形態の無線通信端末において複数の通信波(キャリア周波数)を用いる通信時に上述した最大送信パワー制御1を実施した場合の第1評価値の算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップS11では、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超えるか否かを判定し、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超える場合のみ、ステップS12に進んで最大送信パワー制御1の評価を開始する。次のステップS13では、平均送信パワーダウン量を、「平均送信パワーダウン量=(送信パワー測定値−最大送信パワー制限値)/通信波数」により算出する。次のステップS14では、各通信波に関して送信パワーダウンによるSINRダウン量を推定し、次のステップS15では、各通信波に関してダウンしたSINRに最適な送信データレートを選択する。次のステップS16では、評価関数に必要な評価スコア(評価スコア1、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5)を入手し、その後、ステップS17では、評価関数および評価スコア1、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5に基づいて、第1評価値を計算する。
図6は第1実施形態の無線通信端末において複数の通信波(キャリア周波数)を用いる通信時に上述した最大送信パワー制御1を実施した場合の第1評価値の算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップS11では、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超えるか否かを判定し、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超える場合のみ、ステップS12に進んで最大送信パワー制御1の評価を開始する。次のステップS13では、平均送信パワーダウン量を、「平均送信パワーダウン量=(送信パワー測定値−最大送信パワー制限値)/通信波数」により算出する。次のステップS14では、各通信波に関して送信パワーダウンによるSINRダウン量を推定し、次のステップS15では、各通信波に関してダウンしたSINRに最適な送信データレートを選択する。次のステップS16では、評価関数に必要な評価スコア(評価スコア1、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5)を入手し、その後、ステップS17では、評価関数および評価スコア1、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5に基づいて、第1評価値を計算する。
[最大送信パワー制御2−1における評価値の計算]
図7は第1実施形態の無線通信端末において複数の通信波(キャリア周波数)を用いる通信時に上述した最大送信パワー制御2に含まれる最大送信パワー制御2−1(1波送信パワーダウン制御)を実施した場合の第2−1評価値の算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップS21では、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超えるか否かを判定し、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超える場合のみ、ステップS22に進んで最大送信パワー制御2−1の評価を開始する。次のステップS23では、最も送信パワーが大きい通信波(1波)を送信パワーダウンし、次のステップS24では、送信パワーダウン量を、「送信パワーダウン量=送信パワー測定値−最大送信パワー制限値」により算出する。次のステップS25では、当該通信波に関して送信パワーダウンによるSINRダウン量を推定し、次のステップS26では、当該通信波に関してダウンしたSINRに最適な送信データレートを選択する。次のステップS27では、評価関数に必要な評価スコア(評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5)を入手し、その後、ステップS28では、評価関数および評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5に基づいて、第2−1評価値を計算する。
図7は第1実施形態の無線通信端末において複数の通信波(キャリア周波数)を用いる通信時に上述した最大送信パワー制御2に含まれる最大送信パワー制御2−1(1波送信パワーダウン制御)を実施した場合の第2−1評価値の算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップS21では、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超えるか否かを判定し、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超える場合のみ、ステップS22に進んで最大送信パワー制御2−1の評価を開始する。次のステップS23では、最も送信パワーが大きい通信波(1波)を送信パワーダウンし、次のステップS24では、送信パワーダウン量を、「送信パワーダウン量=送信パワー測定値−最大送信パワー制限値」により算出する。次のステップS25では、当該通信波に関して送信パワーダウンによるSINRダウン量を推定し、次のステップS26では、当該通信波に関してダウンしたSINRに最適な送信データレートを選択する。次のステップS27では、評価関数に必要な評価スコア(評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5)を入手し、その後、ステップS28では、評価関数および評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5に基づいて、第2−1評価値を計算する。
[最大送信パワー制御2−2における評価値の計算]
図8は第1実施形態の無線通信端末において複数の通信波(キャリア周波数)を用いる通信時に上述した最大送信パワー制御2に含まれる最大送信パワー制御2−2(2波送信パワーダウン制御)を実施した場合の第2−2評価値の算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップS31では、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超えるか否かを判定し、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超える場合のみ、ステップS32に進んで最大送信パワー制御2−2の評価を開始する。次のステップS33では、送信パワーが大きい通信波(2波)を送信パワーダウンし、次のステップS34では、2通信波のそれぞれの送信パワーダウン量を、「送信パワーダウン量=送信パワー測定値−最大送信パワー制限値」により算出する。次のステップS35では、2通信波のそれぞれに関して送信パワーダウンによるSINRダウン量を推定し、次のステップS36では、2通信波のそれぞれに関してダウンしたSINRに最適な送信データレートを選択する。次のステップS27では、評価関数に必要な評価スコア(評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5)を入手し、その後、ステップS28では、評価関数および評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5に基づいて、第2−2評価値を計算する。
図8は第1実施形態の無線通信端末において複数の通信波(キャリア周波数)を用いる通信時に上述した最大送信パワー制御2に含まれる最大送信パワー制御2−2(2波送信パワーダウン制御)を実施した場合の第2−2評価値の算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップS31では、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超えるか否かを判定し、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超える場合のみ、ステップS32に進んで最大送信パワー制御2−2の評価を開始する。次のステップS33では、送信パワーが大きい通信波(2波)を送信パワーダウンし、次のステップS34では、2通信波のそれぞれの送信パワーダウン量を、「送信パワーダウン量=送信パワー測定値−最大送信パワー制限値」により算出する。次のステップS35では、2通信波のそれぞれに関して送信パワーダウンによるSINRダウン量を推定し、次のステップS36では、2通信波のそれぞれに関してダウンしたSINRに最適な送信データレートを選択する。次のステップS27では、評価関数に必要な評価スコア(評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5)を入手し、その後、ステップS28では、評価関数および評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5に基づいて、第2−2評価値を計算する。
[最大送信パワー制御3における評価値の計算]
図9は第1実施形態の無線通信端末において複数の通信波(キャリア周波数)を用いる通信時に上述した最大送信パワー制御3(1波送信停止制御)を実施した場合の第2−3評価値の算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップS41では、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超えるか否かを判定し、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超える場合のみ、ステップS42に進んで最大送信パワー制御3の評価を開始する。次のステップS43では、最も送信パワーが大きい通信波(1波)を停止する。次のステップS44では、評価関数に必要な評価スコア(評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5)を入手し、その後、ステップS45では、評価関数および評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5に基づいて、第2−3評価値を計算する。
図9は第1実施形態の無線通信端末において複数の通信波(キャリア周波数)を用いる通信時に上述した最大送信パワー制御3(1波送信停止制御)を実施した場合の第2−3評価値の算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップS41では、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超えるか否かを判定し、送信パワー測定値が最大送信パワー制限値を超える場合のみ、ステップS42に進んで最大送信パワー制御3の評価を開始する。次のステップS43では、最も送信パワーが大きい通信波(1波)を停止する。次のステップS44では、評価関数に必要な評価スコア(評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5)を入手し、その後、ステップS45では、評価関数および評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5に基づいて、第2−3評価値を計算する。
図10は第1実施形態の無線通信端末において複数の通信波(キャリア周波数)を用いる通信時に選択的に実施する最大送信パワー制御を示すフローチャートである。まず、ステップS51では、第1評価値、第2−1評価値、第2−2評価値、第2−3評価値を読み込む。次のステップS52では、最も良い評価値(最も低い評価スコアとなる評価値)を算出した最大送信パワー制御を、最大送信パワー制御1、最大送信パワー制御2−1、最大送信パワー制御2−2、最大送信パワー制御3の中から選択する。その後、ステップS53では、選択した最大送信パワー制御により送信パワーダウンおよび送信データレート変更を実施する。
本実施形態によれば、複数の通信波を1つのアンテナで通信する無線通信装置(無線通信端末)において、予め設定しておいた複数の送信電力制御方法の実施前後におけるスループットや無線リソース等の変化を推定して、当該無線通信装置(当該無線通信端末)において最も適切な送信電力制御方式を選択して、最大送信電力制限値を超えないように各通信波の送信電力を適切に制御する(場合によっては、一部の通信波の送信を停止する制御も行う)ので、無線通信システムの無線リソースの無駄遣いを防止するとともに無線通信装置の消費電力を低下させ得る送信電力制御方法および無線通信装置(無線通信端末)を提供することができる。
なお、上記第1実施形態では、最大送信パワー制御1に用いる評価関数を評価スコア1、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5により構成し、最大送信パワー制御2−1、最大送信パワー制御2−2、最大送信パワー制御3に用いる評価関数を評価スコア1、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5により構成したが、必須項目である評価スコア1と、評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5の内の少なくとも1つの評価スコアとによって評価関数を構成することができる。評価スコア2、評価スコア3、評価スコア4、評価スコア5の内のどの評価スコアを選択するかは、本発明を適用する通信システムに応じて選択すればよい。また、各評価スコアに対する重み付け係数であるα, β, γ, δは、本発明を適用する通信システムにおいて重視すべき評価スコアであるか否かに応じて、例えば0〜1の間の値に適宜設定することができる。
なお、上記第1実施形態では、無線通信装置が無線通信端末である場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、無線通信装置が無線基地局(基地局)である場合の基地局同士の通信にも適用が可能である。
100 無線通信装置(無線通信端末;端末)
110 アンテナ
120 アンテナスイッチ
130−1,130−2,130−3,130−4 RF回路
140−1,140−2,140−3,140−4 無線信号処理回路
150 無線通信ソフトウエア
150a 送信データレート推定部
150b 消費電力推定部
150c 混雑度情報取得部
150d 最小送信データレート推定部
150e 最大送信パワー制御方式選択部
150f 送信パワー制御部
160 送信パワーセンサ
170 4波RF回路
110 アンテナ
120 アンテナスイッチ
130−1,130−2,130−3,130−4 RF回路
140−1,140−2,140−3,140−4 無線信号処理回路
150 無線通信ソフトウエア
150a 送信データレート推定部
150b 消費電力推定部
150c 混雑度情報取得部
150d 最小送信データレート推定部
150e 最大送信パワー制御方式選択部
150f 送信パワー制御部
160 送信パワーセンサ
170 4波RF回路
Claims (6)
- 無線通信装置が複数の周波数を用いて通信相手の無線通信装置と通信を行う際の送信電力を制御する送信電力制御方法であって、
送信端における送信電力を測定する送信電力測定ステップと、
前記測定した送信電力が所定値を超えるか否かを判断する判断ステップと、
前記判断ステップによって前記測定した送信電力が所定値を超えると判断した場合、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げた場合の第1の送信データレート、および、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の第2の送信データレートを推定する送信データレート推定ステップと、
前記推定した第1の送信データレートおよび前記推定した第2の送信データレートに基づいて、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げる制御、あるいは、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御を選択する送信電力制御方式選択ステップと、
前記選択された制御に基づいて、当該周波数における送信電力を制御する送信電力制御ステップと、を含むことを特徴とする送信電力制御方法。 - 前記送信電力制御方式選択ステップは、前記送信端における送信電力が所定値を超えた場合の第3の送信データレートと前記第1の送信データレートとの差に基づいて第1評価値を算出し、かつ、前記第3の送信データレートと前記第2の送信データレートとの差に基づいて第2評価値を算出する評価値算出ステップと、
前記算出された第1評価値および第2評価値を比較する比較ステップと、を含み、
前記比較結果に応じて前記選択を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の送信電力制御方法。 - 前記第1評価値は、前記第3の送信データレートと前記第1の送信データレートとの差に基づく第1評価スコアと、通信相手の無線通信装置の混雑度に基づく第2評価スコア、前記送信端における送信電力が所定値を超えた場合の消費電力と前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げた場合の消費電力との差に基づく第3評価スコアおよび前記無線通信装置で動作中のソフトウエアが必要とする最小送信データレートに基づく第4評価スコアの内の少なくとも1つの評価スコアとに基づいて算出し、
前記第2評価値は、前記第3の送信データレートと前記第2の送信データレートとの差に基づく第5評価スコアと、前記送信端における送信電力が所定値を超えた場合の使用周波数の数と前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の使用周波数の数とに基づく第6評価スコア、通信相手の無線通信装置の混雑度に基づく第7評価スコア、前記送信端における送信電力が所定値を超えた場合の消費電力と前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の消費電力との差に基づく第8評価スコアおよび前記無線通信装置で動作中のソフトウエアが必要とする最小送信データレートに基づく第9評価スコアの内の少なくとも1つの評価スコアとに基づいて算出する、ことを特徴とする請求項2に記載の送信電力制御方法。 - 前記算出された第1評価値および第2評価値の比較結果により前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御が選択された場合、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御が、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を停止させる制御を含む場合と、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を停止させる制御を含まない場合とについてそれぞれ第2評価値を算出し、該算出した第2評価値の比較結果に応じて前記選択を行う、ことを特徴とする請求項3に記載の送信電力制御方法。
- 前記第1評価値および前記第2評価値を算出する際には、前記各評価スコアのそれぞれに対して所定の重み付け係数を掛けることを特徴とする請求項3または4に記載の送信電力制御方法。
- 複数の周波数を用いて通信相手の無線通信装置と通信を行うことが可能な無線通信装置であって、
送信端における送信電力を測定する送信電力測定手段と、
前記測定した送信電力が所定値を超える場合、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げた場合の第1の送信データレート、および、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げた場合の第2の送信データレートを推定する送信データレート推定手段と、
前記推定した第1の送信データレートおよび前記推定した第2の送信データレートに基づいて、前記各周波数における送信電力を平均的に所定量下げる制御、あるいは、前記複数の周波数の少なくとも1つの周波数における送信電力を所定量下げる制御を選択する送信電力制御方式選択手段と、
前記選択された制御に基づいて、当該周波数における送信電力を制御する送信電力制御手段と、を含むことを特徴とする無線通信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007088895A JP2008252312A (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | 送信電力制御方法および無線通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007088895A JP2008252312A (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | 送信電力制御方法および無線通信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014500665A (ja) * | 2010-11-09 | 2014-01-09 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 電力ヘッドルーム報告のためのキャリアグループ化 |
KR101831993B1 (ko) | 2011-11-18 | 2018-02-26 | 삼성전자주식회사 | 무선 전력 수신기의 충전 전류를 제어하기 위한 장치 및 방법 |
-
2007
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