JP2008251462A - プラズマ処理装置,高周波電源の校正方法,高周波電源 - Google Patents

プラズマ処理装置,高周波電源の校正方法,高周波電源 Download PDF

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Abstract

【課題】高周波電源の出力電力を例えば伝送経路による電力損失を補足するように校正する際に,その電源校正にかかる時間を従来に比して大幅に短縮する。
【解決手段】高周波電力の電力設定値とオフセット値をデジタルデータとして入力可能なインタフェース手段204を有し,電力設定値とオフセット値とに基づいて目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた高周波電力を電力出力端子202から送出する高周波電源200と,同軸ケーブル102を介して伝送された高周波電力が整合器104を介して供給される処理室300と,高周波電源を校正する際に,電力設定値と整合器の入力電力の値との差分値に応じてオフセット値を求め,電力設定値とオフセット値を高周波電源のデータ入力端子にデジタル伝送することにより,整合器の入力電力の値が電力設定値になるように,高周波電源の出力電力を制御する電源制御手段400とを設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は,プラズマ処理装置,高周波電源の校正方法,高周波電源に関する。
従来,半導体デバイスの製造プロセスでは,比較的低圧の雰囲気内で高密度のプラズマを生成して半導体ウエハ(以下,単に「ウエハ」ともいう)にエッチング処理や成膜処理を行うプラズマ処理装置が用いられている。例えば,平行平板プラズマ処理装置は,処理室内に一対の平行平板電極(上部電極及び下部電極)を配置し,処理ガスをこの処理室内に導入すると共に,高周波電源から電極の一方又は両方に高周波を供給して電極間に高周波電界を生成し,この高周波電界により処理ガスのプラズマを生成してウエハに対してエッチングなどの所定の処理を行っている。
この種のプラズマ処理装置において,良好な処理結果を得るためには,処理中に上記電極に印加する高周波電力の値を所定の値に維持して処理室内に発生するプラズマを安定化させることが重要である。ところが,例えば複数のプラズマ処理装置を稼働させる場合などには,たとえ各処理装置に取り付けられている高周波電源の出力電力の値が一定であったとしても,高周波電源から処理室内の電極までの高周波電力の伝送経路で消費される損失電力が装置ごとに異なるので,その電極に印加される実際の高周波電力の値は必ずしも一定にならない。この伝送損失のばらつきの原因は,例えば伝送経路を構成する電力ケーブルの長さやその電気的特性の違い,プラズマ処理装置の周囲の環境の変動にある。
このように,プラズマ処理装置ごとに処理室内の電極に印加される実際の高周波電力の値が異なってしまうと,処理室内に形成されるプラズマの状態に装置間差が生じ,プラズマ処理装置ごとに処理結果の精度がばらつく虞がある。このため,従来より,例えば電源を取り付けたり,交換したりする際に高周波電源の校正を行うことによって,伝送経路による電力損失などを補足するように高周波電源の出力電力を調整することが行われている。
ここで,このような従来の高周波電源の校正について図面を参照しながら説明する。図8は,従来の高周波電源の校正を行うための高周波電源システムの構成を示すブロック図である。図8に示すように,従来,校正を行う際には高周波電源10は,電力出力端子12に接続された同軸ケーブル20を介してダミーロード(仮想負荷)30に接続される。このダミーロード30は,高周波電源10が接続される実際の整合器とプラズマ処理装置の合成インピーダンスに等しいインピーダンス例えば50Ωを有するものである。このように,実際の整合器とプラズマ処理装置を用いずにダミーロード30を接続することによって,高周波電源10の校正作業を効率よく行うことができる。また,校正作業中の負荷側のインピーダンスの変動がないため校正結果の信頼性も高まる。
また,同軸ケーブル20の終端とダミーロード30との接続位置には,電力計40が介装されている。この電力計40によって,ダミーロード30に入力される高周波電力の値を検出することができる。
高周波電源10には,出力電力を制御する電源制御手段50が接続されている。電源制御手段50は例えばプラズマ処理装置を制御する制御部の機能の一部として構成される。電源制御手段50は,高周波電源10に対して電力設定電圧信号60を出力する。この電力設定電圧信号60は,アナログ信号であって,例えば0Vから10Vの間の値をとる。高周波電源10は,受信した電力設定電圧信号60の電圧値に応じた値の高周波電力を電力出力端子12から出力する。
また,高周波電源10は,出力端子12から実際に出力される高周波電力の電圧値(例えば進行波電圧値及び反射波電圧値)を電力モニタ電圧信号62として電源制御手段50に送信する。この電力モニタ電圧信号62は,アナログ信号であって,例えば0Vから10Vの間の値をとる。高周波電源10は,電力出力端子12から出力した高周波電力の値に応じた電力モニタ電圧信号62を出力する。
電源制御手段50は,ディスプレイなどの表示手段(図示せず)を備え,高周波電源10から受信した電力モニタ電圧信号62の電圧レベルに応じて,電力出力端子12から実際に出力される高周波電力の値(電力出力値)と電力設定値とを表示手段に表示する。この場合,電力設定値は予め設定されている値をそのまま表示するので変化しないが,電力出力端子12から実際に出力される高周波電力の値は,出力電力の校正の際にその出力電力が調整される度に変化する。このため,電力設定値の表示と実際に出力される高周波電力の値の表示は異なってしまうので,実際に出力される高周波電力の値の表示が電力設定値になるように修正する必要がある。
このような高周波電力システムによって高周波電源10の校正を行う方法について説明する。ここでは,ダミーロード30に実際に入力される電力が高周波電力の電力設定値になるように高周波電源10の出力電力をアナログ信号としての電力設定電圧信号60により調整する場合について説明する。
まず,オペレータによって高周波電力の電力設定値に対応する電力設定電圧値が電源制御手段50の入力手段(図示せず)にセットされると,電源制御手段50は,入力手段にセットされた電力設定電圧を電力設定電圧信号60として,高周波電源10に送信する。
図9は,高周波電源10の出力電力を調整するための電力設定電圧値と,高周波電源10の電力出力端子12から実際に出力される高周波電力の値(電力出力値)との関係を示すグラフである。高周波電源10の定格出力が例えば3000Wの場合,図9に示すように,電力設定電圧0〜10Vは,高周波電源10が出力する高周波電力0〜3000Wに割り当てられる。したがって,高周波電源10が例えば1700Wの高周波電力を出力しているときには,その高周波電源10には,5.67V(≒1700÷3000×10)の電力設定電圧信号60が入力されていることになる。
高周波電源10は,電力設定電圧信号60に対応する1700Wの高周波電力を出力し,同軸ケーブル20を介してダミーロード30に供給する。このとき同軸ケーブル20において電力の伝送損失が生じるため,実際にダミーロード30に供給される高周波電力の値は,高周波電源10が出力した高周波電力の値1700Wよりも小さくなる。
そのため,実際にダミーロード30に供給される高周波電力の値すなわち電力計40によって検出される高周波電力の値が上記電力設定値に達するように,オペレータは電源制御手段50の入力手段にセットされる電力設定電圧値を調整することにより電力出力端子12の電力出力値を調整する。このような高周波電源10の校正が行われることによって,ダミーロード30には高周波電力の電力設定値に校正された高周波電力が供給されるようになる。これにより,ダミーロード30を取り外して,代わりに整合器を同軸ケーブル20に接続し直すことによって,その整合器に電力設定値に校正された高周波電力が供給されることになる。
特開平5−205898号公報 特開平11−149996号公報 特開2003−224112号公報 特開2003−32064号公報
しかしながら,このような従来の高周波電源10の校正作業においては,上述したようにダミーロード30に供給される高周波電力の値が上記電力設定値になるまで,オペレータが電源制御手段50の入力手段にセットする電力設定電圧値を調整しなければならなかった。しかも,この場合,大きく調整するとオーバーシュートしてしまうため,電力計40を見ながら少しずつ何度も電力設定電圧値を変えて調整しなければならないので,その校正作業には長時間を要するという問題があった。
また,従来は,上述したように,電力制御手段50のディスプレイには,出力端子12から実際に出力される高周波電力の値(電力出力値)が表示されるようになっていたことから,出力電力が調整される度に,出力端子12から実際に出力される高周波電力の値のディスプレイ表示も変わってしまう。このため,出力電力を調整する度にディスプレイ表示についても実際に出力される高周波電力の値の表示と電力設定値の表示とが同じになるように修正しなければならかった。これでは,非常に煩わしく,その結果,校正作業の時間がより長くなるという問題があった。
さらに,従来,電源制御手段50から高周波電源10に送信される電力設定電圧信号60がアナログ信号であることから,ノイズの影響を受け易い。特に高周波電力の電力設定値が低いほど,出力電力を調整するための電力設定電圧の大きさも小さくなるので,ノイズの影響が大きくなるという問題があった。
例えば図9に示した例では,電力設定電圧信号60に仮に10mVのノイズが重畳してしまうと,高周波電源10は,10mVの電力設定電圧に対応する30Wの高周波電力を,正規の高周波電力に加えて出力してしまうことになる。例えば,正規の高周波電力の値が1700Wの場合には,ノイズ分の30Wはその約1.8%に過ぎないが,正規の高周波電力の値が低電力出力領域の例えば100Wの場合には,ノイズ分の30Wはその30%になってしまう。
このように特に高周波電力の目標値が低い場合には,電力設定電圧信号60に重畳するノイズの影響を強く受けて,高周波電源10の電力出力を正確に制御することができない虞があった。
ところで,従来は,伝送経路による電力損失などを補足するために,プラズマ処理中に処理室内の電極に印加される実際の高周波電力の値が所定の値になるように高周波電源を制御する技術も提案されている。例えば上記特許文献1には,高周波電源から出力される高周波電力をケーブルを介して伝送し,整合器を介して処理室内の電極に供給することにより処理室内でプラズマ処理を実行し,そのプラズマ処理の実行中に電極に実際に供給される電力検出値が所定の値になるように高周波電源を制御する技術が記載されている。
また,上記特許文献2には,高周波電源から出力される高周波電力を電送線路を介して伝送し,整合器を介してプラズマリアクタの電極に供給することにより,プラズマ処理を実行し,そのプラズマ処理の実行中に電極から実際に反射した高周波電力(反射波電力)の値を検出し,高周波電源から上記反射波電力の値を加えた電力を出力させる技術が記載されている。
この他,高周波電源と電極との間に設置される整合器自体を制御することによって処理室内の電極に印加される実際の高周波電力の値を所定の値に維持する技術も案出されている。例えば,上記特許文献3には,プラズマ処理中に実際に電極に流れる電流値を検出して,この検出値に応じて高周波電源又は整合器を制御することにより電極に供給される実際の電力の大きさを一定に保つ技術が記載されている。また,上記特許文献4には,プラズマ処理中に負荷に実際に供給される電力の値に応じて,内蔵する二次インダクタンス回路における消費電力の大きさを調整することによって,短絡抵抗の回路通過電力損失を電力設定値に維持することにより,負荷に供給される実際の電力の大きさを所定の値に維持するインピーダンス整合装置が記載されている。
ところが,上述したような技術はいずれも,プラズマ処理中に,しかも電極自体に印加される高周波電力の値を制御するために,高周波電力が最終的に供給される電極にできるだけ近いポイント,すなわち整合器から電極側のポイントでの高周波電力の値を一定に維持することを主眼に案出されたものであって,上述したような高周波電源の交換時などに,整合器に入力される電力が電力設定値になるように出力電力を調整することにより高周波電源を校正するものとは異なる。
なお,実際には高周波電源から出力された高周波電力が処理室内の電極に至るまでの間,その伝送中の高周波電力の減衰特性は一様ではない。例えば,高周波電源から出力された高周波電力が同軸ケーブルを通って整合器に入り,そこから処理室内の電極に供給される構成を考えると,同軸ケーブルでの高周波電力の減衰特性に比べて,整合器及びその先での高周波電力の減衰特性は,それを定めるパラメータが多い。具体的には,例えば同軸ケーブルでの減衰特性は,高周波電力の電力値にほとんど依存せず,どのような電力値に調整されてもほぼ一定の割合で減衰する。これに対して,整合器での減衰特性は,高周波電力の大きさにも依存しており,高周波電力の電力値が変化すると,その減衰率が大きく変わる可能性がある。
このため,上述したようなプラズマ処理中に出力電力を調整する技術だけ用いても,処理室の電極に印加される高周波電力の値を一定に保つことは容易ではない。しかも,高周波電源の取り付け時や交換時などに,まず高周波電源の校正を完了させて整合器に入力される高周波電力の値を正確に調整した後に,整合器から後の電力調整を行わなければ,最終的に処理室内の電極に供給される高周波電力の値を精度よく調整することは非常に難しくなる。
従って,このようなプラズマ処理中に出力電力を調整する技術についても,高周波電源から伝送線路を経由して整合器に入力される高周波電力の値が電力設定値になるように高周波電源を校正する作業を行うことにより,その後にプラズマ処理を行う際に上記した技術などを用いれば,その効果をより発揮することができる。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,高周波電源の出力電力を例えば伝送経路による電力損失を補足するように校正する際に,その電源校正にかかる時間を従来に比して大幅に短縮することができ,また高周波電源を校正する際のノイズの影響を抑えることができるプラズマ処理装置などを提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,少なくとも高周波電力の電力設定値と,出力電力を校正するためのオフセット値とをデジタルデータとして入力可能なデータ入力端子と,前記高周波電力を出力する電力出力端子を有し,前記電力設定値と前記オフセット値とに基づいて目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた高周波電力を前記電力出力端子から送出する高周波電源と,前記高周波電源から伝送経路を介して伝送された高周波電力が整合器を介して供給され,それにより生成された処理ガスのプラズマによって被処理基板に対するプラズマ処理を実行する処理室と,前記伝送経路と前記整合器との間に介在し,前記整合器に入力される高周波電力の値を検出する電力値検出手段と,前記高周波電源を校正する際に,前記電力設定値と前記電力値検出手段により検出された電力検出値との差分値に応じて前記オフセット値を求め,前記電力設定値と前記オフセット値を前記高周波電源のデータ入力端子にデジタル伝送することにより,前記整合器に入力される高周波電力の値が前記電力設定値になるように,前記高周波電源の電力出力端子から出力される高周波電力を制御する電源制御手段とを備えることを特徴とするプラズマ処理装置が提供される。
このような本発明によれば,高周波電源に出力電力をオフセット値によって調整できる機能を設けることにより,高周波電源の出力電力を校正するのに,高周波電源から出力されてさらに伝送経路を経由して整合器に入力される高周波電力の値が,高周波電力の電力設定値になるように,オフセット値によって高周波電源の電力出力端子から出力される高周波電力の値を調整することができる。
これにより,電力設定値に対応する電力値にそのオフセット値に対応する電力値を加えた値に調整された高周波電力を出力させることができるので,高周波電源に対する電力設定値を変えることなく,オフセット値を加減することで容易に出力電力を調整することができる。
しかも,高周波電源の校正の際に,電源制御手段により,整合器に入力される高周波電力の値を電力値検出手段により検出し,その電力検出値と電力設定値との差分値に応じてオフセット値を求めて,このオフセット値と電力設定値から出力電力をオフセット調整するので,電源制御手段によって高周波電源の校正自体を自動的に行わせることができる。これにより,従来のようにオペレータが電力設定値を逐次変えながらアナログ調整を行う場合に比して,高周波電源の校正にかかる時間を大幅に短縮することができる。
また,電力設定値とオフセット値は,電源制御手段から高周波電源へデジタルデータとして伝送されるため,伝送データへのノイズの影響を最小限に抑えることができる。このため,高周波電源の電力出力端子から出力される高周波電力の調整精度を高めることができ,結果として,伝送損失の大きさに拘わらず整合器に入力される高周波電力の値が電力設定値になるように,高周波電源を正確に校正することができる。
また,電源制御手段は,電力値検出手段から整合器に入力される高周波電力の値を直接得ることができるため,その値を例えば電源制御手段の表示部にそのまま表示することができる。従って,従来のように高周波電源からの電力出力値をそのまま表示するわけではないため,電力設定値をアナログ調整する度にその電力出力値の表示を整合器に入力される高周波電力の値の表示になるように調整する必要もないので,従来の煩わしさを解消することができ,表示調整にかかる時間をなくすことができる。
また,上記伝送経路については例えば同軸ケーブルで構成することができる。このように,同軸ケーブルを伝送経路として採用すれば,ここに伝送される高周波電力からの高周波ノイズの漏れを抑えることができる。
また,上記デジタルデータをシリアルデータとしてもよい。これによって汎用性及び拡張性の高い通信網を用いて電力設定値やオフセット値を伝送することができる。
上記高周波電源は,電力設定値とオフセット値とを乗算することによって目標電力出力値を求めるようにしてよい。これによれば,目標電力出力値の算出のために多くの演算リソースを確保する必要がなくなる。
また,高周波電源は,その内部に,電力出力端子から出力される高周波電力の値が前記目標電力出力値になるように安定させるための高周波電力安定化回路を有するようにしてもよい。これによれば,高周波電源の電力出力端子から出力され,伝送経路を経由して整合器に入力される高周波電力をより安定させることができる。
上記課題を解決するために,本発明の他の観点によれば,前記高周波電力を出力する電力出力端子を有し,前記高周波電力の電力設定値と出力電力を校正するためのオフセット値とに基づいて目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた高周波電力を前記電力出力端子から送出する高周波電源と,前記高周波電源から伝送経路を介して伝送された高周波電力が整合器を介して供給され,それにより生成された処理ガスのプラズマによって被処理基板に対するプラズマ処理を実行する処理室と,前記伝送経路と前記整合器との間に介在し,前記整合器に入力される高周波電力の値を検出する電力値検出手段とを備え,前記高周波電源は,前記電力値検出手段により検出された電力検出値を入力し,この電力検出値と前記電力設定値との差分値に応じてオフセット値を求め,このオフセット値と前記電力設定値とに基づいて目標電力出力値を調整することにより,前記整合器に入力される高周波電力の値が前記電力設定値になるように,前記高周波電源の電力出力端子から出力される高周波電力を調整する自動校正機能を有することを特徴とするプラズマ処理装置が提供される。
このような本発明によれば,高周波電源は,前記電力値検出手段により検出された電力検出値を入力するだけで,高周波電源の電力出力端子から出力される高周波電力の値を自動的にオフセット調整することができる。これにより,高周波電源側だけでも出力電力を自動的にオフセット調整する自動校正を行うことができる。
上記課題を解決するために,本発明の他の観点によれば,伝送経路を介して負荷が接続されている高周波電源を電源制御手段により校正する高周波電源の校正方法であって,
前記高周波電源は,少なくとも高周波電力の電力設定値と,出力電力を校正するためのオフセット値とをデジタルデータとして入力可能なデータ入力端子と,前記高周波電力を出力する電力出力端子を有し,前記電力設定値と前記オフセット値とに基づいて目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた高周波電力を前記電力出力端子から送出するように構成されており,前記電源制御手段によって前記高周波電源の前記データ入力端子に校正用の電力設定値と校正用のオフセット値とを入力して前記目標電力出力値を調整させて,その目標電力出力値に応じた高周波電力を前記電力出力端子から送出させる工程と,前記電源制御手段によって前記伝送経路と前記負荷との間に介在させた電力値検出手段により検出された前記負荷に供給される高周波電力の電力検出値と前記電力設定値との差分値に応じて前記校正用のオフセット値を変更して,前記高周波電源のデータ入力端子に前記変更した校正用のオフセット値を供給する工程と,を前記電力検出値が前記電力設定値に達するまで繰り返し,前記電力検出値が前記電力設定値に達すると,そのときの校正用のオフセット値を前記高周波電源の出力電力を校正するためのオフセット値とすることを特徴とする高周波電源の校正方法が提供される。
このような本発明によれば,上記各工程が繰り返されるごとに,オフセット値が変更されて,負荷に供給される高周波電力の値(電力検出値)を徐々に電力設定値に近づけることができる。そして負荷に供給される高周波電力の値(電力検出値)が電力設定値に達したところで,そのときの校正用のオフセット値を高周波電源の出力電力を校正するためのオフセット値とする。これにより,以後,このオフセット値を用いれば,電力設定値がどのような値であっても,伝送経路による電力損失を補足することができ,最終的に負荷に入力される高周波電力が電力設定値になるようにすることができる。
上記課題を解決するために,本発明の他の観点によれば,伝送経路を介して負荷が接続されている高周波電源の校正方法であって,前記高周波電源は,高周波電力を出力する電力出力端子を有し,前記高周波電力の電力設定値と,出力電力を校正するためのオフセット値とに基づいて目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた前記高周波電力を前記電力出力端子から送出するように構成されており,前記高周波電源によって校正用の電力設定値と校正用のオフセット値とに基づいて前記目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた前記高周波電力を前記高周波電源の前記電力出力端子から送出する工程と,前記高周波電源によって前記伝送経路と前記負荷との間に介在させた電力値検出手段により検出された前記負荷に供給される高周波電力の電力検出値と前記電力設定値との差分値に応じて前記校正用のオフセット値を変更する工程と,を前記電力検出値が前記電力設定値に達するまで繰り返し,前記電力検出値が前記電力設定値に達すると,そのときの校正用のオフセット値を前記高周波電源の出力電力を校正するためのオフセット値とすることを特徴とする高周波電源の校正方法が提供される。
このような本発明によれば,上記各工程が繰り返されるごとに,オフセット値が変更されて,負荷に供給される高周波電力の値(電力検出値)を徐々に電力設定値に近づけることができる。そして負荷に供給される高周波電力の値(電力検出値)が電力設定値に達したところで,そのときの校正用のオフセット値を高周波電源の出力電力を校正するためのオフセット値とする。これにより,以後,このオフセット値を用いれば,電力設定値がどのような値であっても,伝送経路による電力損失を補足することができ,最終的に負荷に入力される高周波電力が電力設定値になるようにすることができる。しかも,本発明にかかる高周波電源によれば,前記電力値検出手段により検出された電力検出値から,高周波電源の電力出力端子から出力される高周波電力の値を自動的に校正することができる。これにより,高周波電源側だけでも出力電力を自動的にオフセット調整する自動校正を行うことができる。
また,上記校正用のオフセット値は,前記電力検出値と前記電力設定値との差分値の1/2に応じて変更することが好ましい。これにより,各工程を繰り返すごとに,負荷に入力される高周波電力の値と電力設定値との差が1/2ずつ小さくなっていくことになる。この結果,負荷に入力される高周波電力の値を電力設定値により正確に合わせ込むことができる。
また,前記負荷は,前記高周波電源から前記伝送経路を介して伝送された高周波電力が供給され,それにより生成された処理ガスのプラズマによって被処理基板に対するプラズマ処理を実行する処理室と,前記伝送経路と前記処理室との間に設置され,前記処理室側のインピーダンスと前記伝送経路側のインピーダンスとを整合させるための整合器と,から構成するようにしてもよい。このように実際のプラズマ処理装置の構成で,高周波電源の校正を行うことによって,前記高周波電源の出力電力を校正するためのオフセット値が確定した後すぐにプラズマ処理装置を稼働させることができる。なお,負荷は,疑似負荷(ダミーロード)で構成してもよい。
上記課題を解決するために,本発明の他の観点によれば,発振器と,前記発振器からの出力レベルを調整するレベル調整手段と,前記レベル調整手段を介した出力を増幅する増幅手段と,前記増幅手段からの高周波電力を出力する電力出力端子と,少なくとも前記高周波電力の電力設定値と,前記電力出力端子から出力される出力電力を校正するためのオフセット値をデジタルデータとして入力可能なデータ入力端子と,前記データ入力端子から入力された前記電力設定値と前記オフセット値とに基づいて目標電力出力値を求め,この目標電力出力値に応じた高周波電力が前記電力出力端子から出力されるように前記レベル調整手段を制御する電力制御手段とを備えたことを特徴とする高周波電源が提供される。
このような本発明によれば,データ入力端子から入力された電力設定値とオフセット値に基づいて出力電力を調整することができる。これにより,例えば高周波電源を校正する際に外部からデータ入力端子に電力設定値とオフセット値を入力させることにより,伝送経路による電力損失を補足することができ,最終的に負荷に入力される高周波電力が電力設定値になるように出力電力を調整することができる。
上記課題を解決するために,本発明の他の観点によれば,発振器と,前記発振器からの出力レベルを調整するレベル調整手段と,前記レベル調整手段を介した出力を増幅する増幅手段と,前記増幅手段からの高周波電力を伝送経路に出力する電力出力端子と,前記伝送経路の終端に接続された電力値検出手段で検出された電力検出値を入力し,この電力検出値と前記高周波電力の電力設定値との差分値に応じてオフセット値を求め,このオフセット値と前記電力設定値とに基づいて目標電力出力値を求め,この目標電力出力値に応じた高周波電力が前記電力出力端子から出力されるように前記レベル調整手段を制御する電力制御手段と,を備えたことを特徴とする高周波電源が提供される。
このような本発明によれば,伝送経路の終端に接続された電力値検出手段で検出された電力検出値を入力するだけで,自動的に出力電力を調整することができる。これにより,高周波電源側だけでも,伝送経路による電力損失を補足することができ,伝送経路の終端の高周波電力が電力設定値になるように出力電力を調整することができる。
本発明によれば,高周波電源の出力電力を例えば伝送経路による電力損失を補足するように校正する際に,その電源校正にかかる時間を従来に比して大幅に短縮することができる。また,高周波電源を校正する際のノイズの影響を抑えることができるので,高電力出力領域の出力のみならず,低電力出力領域の出力電力の校正についても高精度に行うことができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1実施形態にかかるプラズマ処理装置の構成例)
まず,本発明の第1実施形態にかかるプラズマ処理装置100の構成例について図面を参照しながら説明する。図1は,本発明の第1実施形態にかかるプラズマ処理装置100の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように,このプラズマ処理装置100は,高周波電源200と,高周波電源200の電力出力端子202に一端が接続された同軸ケーブル102と,この同軸ケーブル102の他端に接続された整合器104と,この整合器104に接続されたプラズマ処理室(以下,単に「処理室」という)300と,同軸ケーブル102と整合器104との接続位置に介装された電力値検出手段106と,電力値検出手段106と高周波電源200に接続された電源制御手段400とから構成されている。
高周波電源200は,発振器212と,発振器212から出力された高周波信号のレベルを調整するアッテネータ(レベル調整手段)214と,アッテネータ214によってレベルが調整された高周波信号を増幅して高周波電力として電力出力端子202から出力する電力出力手段(増幅手段)216と,電力出力端子202から出力される高周波電力の目標値(以下,「目標電力出力値」ともいう)を検出する電力センサ218と,この電力センサ218とアッテネータ214に接続された電力制御手段220を有している。
電力出力手段216は,例えばプリアンプやローパスフィルタから構成される。また,電力制御手段220は,例えばDSP(Digital Signal Processor)から構成される。このように,電力制御手段220をDSPで構成することによって,電力出力端子202から出力される高周波電力の値を高精度にかつ高速に制御することができる。
また,高周波電源200は,外部機器とデジタル通信を行うためのデータ入力端子としてのインタフェース(以下,「I/F」という)手段204を備えている。このインタフェース手段204は,電力制御手段220と内部回路で接続されており,電源制御手段400から電源制御信号420を受信すると,これを電力制御手段220に転送する。
図2は,電源制御信号420が例えばシリアル伝送される場合のデータの一例を示している。図2に示すように,電源制御信号420には,プラズマ処理の処理条件などとして設定される高周波電力の電力設定値424aを含む電力設定値データ420aと,電力損失に応じて高周波電源200の出力電力を校正するためのオフセット値424bを含むオフセット値データ420bとの2つのデータがある。電源制御手段400により高周波電源200を制御する場合には,必要に応じて電力設定値データ420aとオフセット値データ420bの一方又は両方を高周波電源200を送信する。図1に示す構成の高周波電源200を校正する際には,電源制御信号420として電力設定値データ420aとオフセット値データ420bの両方を送信する。
これらのデータ構造としては,電力設定値データ420aについては,例えば電力設定値424aを示すデータの後にはパリティビット426aが付加され,さらにこれらの前後には,スタートビット422とストップビット428が付加される。オフセット値データ420bについても,電力設定値データ420aと同様に,例えばオフセット値424bを示すデータの後にはパリティビット426bが付加され,さらにこれらの前後には,スタートビット422とストップビット428が付加される。
なお,電力設定値424aを示すデータとオフセット値424bを示すデータの送信の順番は図2の例に限られない。また,電力設定値424aとオフセット値424bを1つのデータとして電源制御信号420を構成するようにしてもよい。
電力制御手段220は,電源制御手段400から電源制御信号420としてデジタル伝送される電力設定値424aとオフセット値424bに基づいて目標電力出力値を制御する機能を有している。電力設定値424aとオフセット値424bは例えば電力制御手段220に設けられるメモリなどの記憶手段(図示せず)に記憶される。
ここで,電力設定値に対する電力出力値(電力出力端子202から出力される高周波電力の出力値)の比をオフセット値とした場合を例を挙げて説明する。図3は,電力設定値424aと電力出力端子202から出力される電力出力値(目標電力出力値)との関係を示すグラフである。図3に示す波線は,電源制御信号420に含まれているオフセット値424bが初期値(ここでは”1”)の場合の電力設定値424aと電力出力値との関係を示している。この場合,例えば電力設定値424aが1700Wであれば,電力出力値は,電力設定値424aの値1700Wにオフセット値である”1”を乗じた値1700Wになる。
通常の高周波電源は,電力設定値を目標電力出力値とし,その目標電力出力値に応じた高周波電力が電力出力端子から出力されるようになっているので,本実施形態にかかる高周波電源200についても,オフセット値の初期値は,通常の高周波電源の出力と同じになるようにデフォルト値(ここでは”1”)としている。
そして,高周波電源200の使用状態に応じて(例えば電力損失に応じて),オフセット値を調整することにより,高周波電源200の電源出力端子202から出力される出力電力を校正することができるようになっている。例えば図3に示すように,オフセット値を”1”より大きくすると,電力設定値424aと目標電力出力値との関係を示す直線の傾きが大きくなる。図3に示す実線は,上記オフセット値を”1.0850”とした場合の電力設定値424aと電力出力値との関係を示している。この場合,例えば電力設定値424aが1700Wであれば,電力出力値は電力設定値424aの値1700Wにオフセット値”1.0850”を乗じた値,約1845Wになる。
また,電力制御手段220は,電力センサ218で検出された電力検出値に基づいてアッテネータ214のレベル調整動作(例えば電力出力値をフィードバックして発信器212の出力のゲインを調整する動作)を制御し,目標電力出力値を一定に維持するいわゆるコントロールループを構成している。したがって,電源制御信号420に含まれている電力設定値424aとオフセット値424bによって目標電力出力値が定まると,このコントロールループ(高周波電力安定化回路)によって,電力出力端子202から出力される高周波電力が目標電力出力値に正確に維持されることになる。
また,高周波電源200と整合器104とを接続する同軸ケーブル102は,高周波電源200が出力した高周波電力を整合器104へ伝送するための高周波電力の伝送経路を構成するものである。
整合器104は,インダクタやキャパシタから構成されており,高周波電源200側のインピーダンスと処理室300側のインピーダンスを整合させるためのものである。この整合器104を用いて上記のインピーダンス整合を図ることによって,高周波電源200が出力した高周波電力の反射を抑えて,この高周波電力を処理室300内の電極(図示せず)に効率よく伝送することができる。
処理室300は,高周波電源200が出力した高周波電力が供給される電極を備えている。この電極に所定の値の高周波電力が供給されると処理室300内にプラズマが形成され,収容しているウエハに対して所定のプラズマ処理が施される。この処理室300の内部構成の詳細については後述する。
電力値検出手段106は,整合器104に入力される高周波電力の値を検出して,この検出結果を示す電力値検出信号108を電源制御手段400に送信する。このとき,電力値検出手段106は,電力値検出信号108をデジタル化して電源制御手段400に伝送することが好ましい。
電源制御手段400は,外部機器とシリアル通信を行うためのI/F手段402と,このI/F手段402や後述する入力手段412から入力される各種データに対して所定のデータ処理を施して,その処理結果であるデータをI/F手段402又は後述する表示手段414に送信するデータ処理手段410と,電源設定パラメータなど種々のデータの入力や編集をオペレータが行うことができる入力手段412と,操作画面や選択画面などを表示する液晶ディスプレイなどで構成される表示手段414と,上記入力手段412から入力され上記データ処理手段410において処理されるデータ及び上記データ処理手段410の演算によって得られたデータなどを記憶する記憶手段416と,を備えている。
この電源制御手段400は,例えばプラズマ処理装置100全体の動作を制御する制御部の一機能部として構成される。但し,これに限られるものではなく,電源制御手段400を独立したユニットとして構成してもよい。
そして,電源制御手段400は,データ処理手段410において電力設定値424aとオフセット値424bを含む電源制御信号420を形成する機能を有する。電力設定値424aについては,予め電源制御手段400の記憶手段416に記憶しておいてもよく,オペレータによって,入力手段412から入力されるようにしてもよい。
また,電源制御手段400のデータ処理手段410は,電力値検出手段106からの電力値検出信号108に基づいて,同軸ケーブル102の終端のケーブル終端電力値Peを取得し,このケーブル終端電力値Peと電力設定値Psとの差分値(Ps−Pe)を求める。さらに,データ処理手段410は,所定の計算式に従ってこの差分値から上記オフセット値424bを求める。本実施形態では,まず差分値の1/2と上記電力設定値Psとの比を求め,この比に”1”を加えた値をオフセット値424bとする。このようなオフセット値P(offset)の計算式を下記(1)式に示す。
P(offset)=(1+(Ps−Pe)/2Ps)
・・・・(1)
電源制御手段400のI/F手段402は,上記高周波電源200のI/F手段204及び電力値検出手段106とデジタル通信が可能な伝送経路(例えば信号線)によって接続されている。デジタル通信方式としては,シリアル通信とパラレル通信のいずれを採用してもよい。ここでの伝送経路は,シリアル通信であればRS−232C又はDeviceNet(登録商標)などの通信規格に基づいて,パラレル通信であればGP−IB(IEEE488)などの通信規格に基づいて構築することができる。また,より汎用性の高いイーサネット(登録商標)で伝送経路を構築するようにしてもよい。また,電源制御手段400のI/F手段402と上記高周波電源200のI/F手段204とは,上記のように双方向通信可能な伝送方式を採用することが好ましいが,片側通信可能な伝送方式を採用してもよい。
このように,電源制御手段400と高周波電源200との間の通信,及び電源制御手段400と電力値検出手段106との間の通信をデジタル方式で行うことによって,通信データの耐ノイズ性の向上が図られる。
(第1実施形態にかかる高周波電源の校正)
次に,以上のように構成されたプラズマ処理装置100における高周波電源200の校正について図面を参照しながら説明する。本実施形態における高周波電源200の校正では,同軸ケーブル102を経由して整合器104に入力される高周波電力の値が高周波電力の電力設定値になるように,高周波電源200の電力出力端子202から出力される高周波電力の値を調整(オフセット)する。
これは,高周波電源200から出力された高周波電力は同軸ケーブル102の通過により電力が消費されて電力損失が発生して整合器104に入力される実際の高周波電力の値が上記電力設定値よりも小さくなってしまうので,この電力損失を補足するためである。しかも,同軸ケーブル102において消費される電力の大きさは同軸ケーブル102の電気的特性などに依存するため,高周波電源200と整合器104との接続にわずかでも電気的特性が異なる同軸ケーブルを用いると,整合器104に入力される高周波電力の値も変わってしまう。
そこで,プラズマ処理装置100に新たに高周波電源200を取り付けた際,又は高周波電源200を入れ替えた際には,本実施形態にかかる高周波電源200の校正を行うことによって,整合器104に入力される高周波電力の値が,高周波電力の電力設定値になるように調整することができる。これによって,処理室300内の電極に対して,上記の電力設定値に応じた値の高周波電力を安定的に供給することができるようになり,処理室300内に形成されるプラズマの安定化が図られる。
以下,本実施形態にかかる高周波電源200の校正方法について具体例を挙げながら説明する。プラズマ処理装置100において,高周波電源200が同軸ケーブル102によって整合器104に接続されると,オペレータによって入力手段412から電源制御手段400に対して,高周波電源200の校正動作に入るよう所定のコマンドが入力される。
このコマンドを受けた電源制御手段400は,データ処理手段410において校正用の電力設定値424aと校正用のオフセット値424bを含む電源制御信号420を形成する。この場合,校正用の電力設定値424aについては,高周波電源200に設定できる上記電力設定値の範囲が例えば0〜3000Wとすると,この範囲の中から校正用の電力設定値424aを選択して,これを示すデータを含む電源制御信号420を形成する。この校正用電力設定値424aは,予め電源制御手段400の記憶手段416に記憶しておいてもよく,オペレータによって,上記の校正指示とともに入力手段412から入力されるようにしてもよい。本実施形態においては,この校正用電力設定値424aを1700Wとする。
また,校正用のオフセット値424bについては,最初に送信する電源制御信号420に,初期値としてデフォルト値(ここでは”1”)を含ませる。最初は,電力設定値424aに応じた高周波電力が電力出力端子202から出力されるようにするためである。
このようにして形成された電源制御信号420は,電源制御手段400のI/F手段402から出力され,シリアル伝送経路を経由して高周波電源200のI/F手段204に受信される。そして,I/F手段204は,電源制御信号420を電力制御手段220に送信する。なお,I/F手段204又は電力制御手段220は,電源制御信号420を受信したときにパリティビット426a,426bに基づいて電力設定値424aとオフセット値424bのデータのエラーチェックを行い,エラーがあった場合には,電源制御手段400に対して電源制御信号420の再送を要求するようにしてもよい。
電力制御手段220は,I/F手段204から電源制御信号420を受信すると,その電源制御信号420から電力設定値(校正用電力設定値)424aとオフセット値(校正用オフセット値)424bを読み出す。本実施形態では,最初に受信した電源制御信号420には,電力設定値(校正用電力設定値)424aとして1700Wが含まれ,オフセット値(校正用オフセット値)424bとして”1”が含まれている。したがって,電力制御手段220は,電力設定値424aにオフセット値424bを乗じて得られる値,すなわち1700Wが目標電力出力値となるように,アッテネータ214のレベル調整動作を制御する。
アッテネータ214によってレベルが調整された高周波信号は,電力出力手段216で増幅され,かつ周波数調整がなされて,電力出力端子202から出力される。この電力出力値は,常に電力センサ218によって検出され電力制御手段220にフィードバックされ,これに基づいてアッテネータ214のレベル調整動作が制御されるので,電力出力値は安定して目標電力出力である1700Wになるように制御される。
このようにして,高周波電源200から1700Wの高周波電力が出力されると,その高周波電力は同軸ケーブル102を経由して整合器104に入力される。このとき,同軸ケーブル102では電力消費があるため,同軸ケーブル102のケーブル終端電力値Pe,すなわち整合器104に実際に入力される高周波電力の値は,高周波電源200から出力された1700Wよりも小さい値例えば1600Wになる。この場合,主に同軸ケーブル102において,100Wの電力損失が発生したことになる。
電力値検出手段106は,ケーブル終端電力値Pe(ここでは1600W)を検出して,この検出結果を示す電力値検出信号108を電源制御手段400に送信する。この電力値検出信号108は,電源制御手段400のI/F手段402に受信される。そして,I/F手段402は,電力値検出信号108をデータ処理手段410に送信する。
データ処理手段410は,電力値検出信号108に基づいて,ケーブル終端電力値Peを取得し,このケーブル終端電力値Peと校正用電力設定値Psとの差(差分値)を求める。さらに,データ処理手段410は,所定の計算式(例えば上記(1)式)に従ってこの差分値からオフセット値Pを求める。本実施形態では,上述したように,まず差分値の1/2と上記校正用電力設定値との比を求め,この比に”1”を加えたオフセット値Pを新たな校正用オフセット値424bとする。
より具体的には,本実施形態ではケーブル終端電力値Peは1600Wであり,校正用電力設定値Psは1700Wであるため,データ処理手段410は,差分値として100Wを算出する。そして,その差分値100Wの1/2である50Wと校正用電力設定値1700Wとの比を求め,その値に”1”を加えたオフセット値”1.0294”を新たな校正用オフセット値424bとして,電源制御信号420のデータを変更して,その新たな電源制御信号420を高周波電源200に送信する。なお,電力設定値(校正用電力設定値)424aについてはそのデータを変更せずにそのまま維持する。
高周波電源200の電力制御手段220は,最初の電源制御信号420を受信したときと同様に,新たな電源制御信号420から電力設定値(校正用電力設定値)424aとオフセット値(校正用オフセット値)424bを読み出す。このとき,上記のようにオフセット値424bが変更されているため,電力制御手段220は,新たなオフセット値424bを取得する。
本実施形態では,この電源制御信号420には,電力設定値(校正用電力設定値)424aとして1700Wが含まれ,オフセット値424bとして”1.0294”が含まれている。したがって,電力制御手段220は,電力設定値424aにオフセット値424bを乗じて得られた値,すなわち約1750Wが目標電力出力値となるように,アッテネータ214のレベル調整動作を制御する。
このようにして,高周波電源200から1750Wの高周波電力が出力されると,その高周波電力は同軸ケーブル102を経由して整合器104に入力される。このときもケーブル終端電力値には電力損失が発生しているものの,出力端子202から出力される出力電力が大きくなっているので,ケーブル終端電力値と校正用電力設定値との差は,最初よりも小さくなる。
電力値検出手段106は,ケーブル終端電力値を検出して,この検出結果を示す電力値検出信号108を電源制御手段400に送信する。以後同様に,電源制御手段400が電源制御信号420の校正用オフセット値424bを順々に書き換え,これに応じて高周波電源200の電力制御手段220が校正用オフセット値を徐々に調整していくことによって,最終的にケーブル終端電力値が校正用電力設定値に調整される。
このときのオフセット値424bは,出力電力を校正するためのオフセット値として確定され,電源制御手段400に備えられている記憶手段416に記憶されるとともに,その確定されたオフセット値を表示手段414に表示する。本実施形態では,この確定されたオフセット値は,例えば”1.0850”とする。以上のようにして,オフセット値が確定した時点で高周波電源200の校正が完了する。
以上のように本実施形態にかかる高周波電源200の校正は,電力設定値424aに対する出力電力のオフセット値(ここでは,電力設定値424aと電力出力値との比)を調整することによって行われる。本実施形態では,高周波電源200の校正開始時点でのオフセット値は”1”であり,図3のグラフに示した波線の傾きがそのオフセット値を示している。
これに対して,高周波電源200の校正が完了すると,図3のグラフ中の矢印のようにオフセット値は,”1”より大きくなる。例えば,上記のようにオフセット値が”1.0850”であれば,電源制御手段400から電力設定値として1700Wを高周波電源200に与えると,高周波電源200は,目標電力出力値として約1845Wを出力する。
このように本実施形態では,電力設定値の範囲(例えば0〜3000W)の中のいずれかの値を(例えば1700W)を校正用電力設定値として採用し,この校正用電力設定値を用いて出力電力を校正するためのオフセット値が求められる。そして,校正用電力設定値以外の電力設定値にも同じ校このオフセット値を適用する。この結果,図3にて実線で示すように,どのような電力設定値が高周波電源200に設定されても,その電力設定値にオフセット値を乗じて得られた値の高周波電力が高周波電源200から出力されることになる。
ところで上述の通り,高周波電源200から出力された高周波電力は,同軸ケーブル102において減衰する。上記の本実施形態にかかる高周波電源200の校正を行うことによって確定したオフセット値は,そのオフセット値を求める際に採用した校正用電力設定値についての同軸ケーブル102での減衰率に対応している。そして,同軸ケーブル102における電力の減衰率は,伝送される高周波電力の値に拘わらずほぼ一定であると考えられる。したがって,一つの校正用電力設定値を用いてオフセット値を求めさえすれば,高周波電源200にどのような電力設定値が設定されても,その電力設定値に確定したオフセット値を適用することによって,高周波電源200からは同軸ケーブル102での減衰量が加味された値の高周波電力が出力され,ケーブル終端電力がその電力設定値に調整されることになる。つまり,本実施形態によれば,一つのオフセット値のみを確定して高周波電源200の校正を行ういわゆる一点校正が可能となる。
このような本実施形態にかかる一点校正によって高周波電源200が正確に校正されることを確認するために,上記のように一つの校正用電力設定値(1700W)を用いてオフセット値を確定した後に,電力設定値として0〜3000Wの範囲のいくつかの電力値を高周波電源200に与えて,ケーブル終端電力値を測定した。その結果を図4に示す。
図4に示すように,電力設定値の全範囲に対して確定したオフセット値を適用することによって,電力設定値調整されたケーブル終端電力値を得ることができる。具体的には,電力設定値に対するケーブル終端電力値の誤差率は,いずれも±1%以内(合格基準以内)に収まっている。この結果からも明らかなように,本実施形態にかかる一点校正を行うことによって,高周波電源200は正確に校正され,校正用電力設定値(1700W)のみならず,電力設定値のすべての範囲(0〜3000W)が設定されても,高周波電源200は,電力設定値に高精度に調整された高周波電力を整合器104に供給することができるようになる。
このように,高周波電源200を校正するためには,整合器104に入力される高周波電力が電力設定値になるように,高周波電源200の出力電力を調整することが好ましい。これに対して,例えばもし整合器104よりも処理室300側のポイントに電力値検出手段106を設置して,処理室内の電極に供給される高周波電力を検出して,これにより高周波電源200を校正するのは好ましくない。これは,例えば本実施形態のように一つの校正用電力設定値のみを用いた校正(一点校正)を行うだけでは正確な校正結果を得ることは難しいことがその理由の1つとして挙げられる。
具体的には,整合器104よりも処理室300側のポイントに電力値検出手段106を設置した場合でも,高周波電源200に校正用電力設定値を設定して本実施形態と同様に高周波電源200の校正を行うようにすれば,オフセット値が求まる。ただし,このオフセット値は,一つの校正用電力設定値にのみ有効なものであり,校正用電力設定値以外の電力設定値にこのオフセット値を適用しても,電力値検出手段106では電力設定値と大きく異なる高周波電力の値が検出されてしまう可能性がある。これは,整合器104における高周波電力の減衰率が,整合器104に入力される高周波電力の大きさに依存するためと考えられる。
整合器104は,処理室300側のインピーダンスと高周波電源200側のインピーダンスを整合させるために,その内部インピーダンスを変化させる。もし,整合器104に入力される高周波電力が変化すると,当然に処理室300内のプラズマの状態も変化する。このようにプラズマ状態が変化すると,処理室300側のインピーダンスが変動し,これに応じて整合器104は整合のため,その内部インピーダンスを変化させる。この結果,整合器104を通過する高周波電力の減衰率も整合器104の内部インピーダンスの変化に伴って変動してしまう。
このように,整合器104における高周波電力の減衰率が,整合器104に入力される高周波電力の大きさに依存すると,高周波電源200に設定される電力設定値の大小によって,電力値検出手段106に検出される高周波電力の値が電力設定値に調整されたりされなかったりする。このような状態の高周波電源200は,正確な校正が完了しているとは言えず,この状態の高周波電源200を用いても処理室300内の電極に対して所望の値の高周波電力を安定的に供給できなくなる虞がある。
このような理由から,整合器104よりも処理室300側のポイントに電力値検出手段106を設置する場合には,多数の電力設定値を高周波電源200に設定して,それぞれの場合について本実施形態と同様の校正を行って複数のオフセット値を求める必要がある。そして,例えば複数のオフセット値から回帰直線を求めて,その直線の傾きをオフセット値として採用すれば,高周波電源200にどのような電力設定値を設定しても,その電力設定値に近い値の電力が電力値検出手段106で検出されるようになる。
しかしながら,このように多数の電力設定値を高周波電源200に設定して,高周波電源200の校正を行ういわゆる多点校正を行った場合には,本実施形態のような一点校正を行ったと比べてその校正にかかる時間が大幅に長くなってしまう。そのため,プラズマ処理装置100の稼働を開始できる時間が遅れてしまい,結果として装置の稼働率の低下にも繋がってしまう。
また,整合器104よりも処理室300側のあるポイントに電力値検出手段106を設置して,そのポイントについての高周波電源200の多点校正が完了しても,そのポイントから電極までの間で,さらに高周波電力の値の大きさに依存する高周波電力の減衰があれば,その減衰分を補償するような回路調整を別途行う必要がある。このような場合は,敢えて長時間をかけて高周波電源200の多点校正を行う意味が薄れてしまう。
ところが,そもそも高周波電源200の校正を行うときには,処理室300内に処理ガスが導入されておらず,プラズマが生成されないなど,実際に高周波電力を使用する際とは条件が異なるため,この状態で整合器104よりも処理室300側のポイントの高周波電力値を測定し,この検出結果に基づいて高周波電源200の校正を行うようにしても,プラズマを発生させて処理を行う際には,整合器104の作用により処理室300側のポイントの高周波電力値も変わってしまう可能性があるため,一点校正のみならず多点校正を行う場合であっても整合器104よりも処理室300側のポイントを校正の基準ポイントとすることは適当ではない。
本実施形態では,できるだけ処理室300内の電極に近いポイントであって高周波電源200の一点校正が可能なポイントを同軸ケーブル102と整合器104との接続位置と定めて,その位置に電力値検出手段106を設置して,この電力値検出手段106による高周波電力の検出値が高周波電源200に設定された電力設定値に調整されるようにする。
このように本実施形態においては,電力設定値のすべての範囲から一つの校正用電力設定値を選択し,その校正用電力設定値を用いてオフセット値を確定するだけで高周波電源200の校正を完了させることができる。したがって本実施形態によれば,多点校正を行う必要がないため,高周波電源200の校正にかかる時間を短くすることができる。
また,整合器104から処理室300内の電極までの間での高周波電力の減衰についてはその減衰分を補償するような回路調整を別途行う必要がある。本実施形態によれば,同軸ケーブル102と整合器104との接続位置について,高周波電源200が正確に校正されるため,上記の別途行われる回路調整についても容易にかつ正確に行うことができる。この結果,プラズマ処理中に処理室300内の電極に対して所望の高周波電力を安定して供給することができ,ひいては処理室300内に均質なプラズマを形成できるようになる。
また,本実施形態によれば,高周波電源200の校正動作に入るようオペレータから電源制御手段400に指示が与えられるだけで,その後は自動的に,高周波電源200,電源制御手段400,及び電力値検出手段106が協働して,高周波電源200の校正を実行する。このため,オペレータが手動で行っていた従来に比べて,この校正にかかる時間を大幅に短縮することができる。この結果,プラズマ処理装置100において,高周波電源200を新たに取り付ける場合や高周波電源200を入れ替える場合に,短い時間でプラズマ処理装置100の本格稼働を開始することができるようになり,その装置の稼働率の向上にも繋がる。
また,本実施形態によれば,高周波電源200の校正は,高周波電源200がプラズマ処理装置100に取り付けられ,整合器104に接続されたときのみ行うだけでよい。その後,処理室300内の電極に印加する電力が変更になっても,電力設定値を変更すれば,その値に調整された高周波電力を整合器104に供給することができるため,再び高周波電源200の校正を行う必要はない。
また,本実施形態にかかるプラズマ処理100では,電源制御手段400は,電力値検出手段106から電力値検出信号108を受信して,この信号によって整合器104に入力される高周波電力の値を把握することができる。電源制御手段400は,この電力値検出信号108に基づいて,実際に整合器104に入力される高周波電力の値を表示手段414に表示させることができる。こうして表示される高周波電力の値は,直接電力値検出手段106で検出される値に基づくので,校正用のオフセット値が更新されて出力電力が校正される度に自動的に変わり,オフセット値が確定すると最終的に調整された値が表示されることになる。このとき,表示手段414に表示される値(整合器104に入力される高周波電力の値)は電力設定値と同じになるので,オペレータは,表示される高周波電力の値を,従来のように出力電力が校正される度に電力設定値に合わせる必要はない。このように,本実施形態によれば,従来必要であった表示手段の調整を不要とすることができるので,高周波電源200の校正にかかる時間をより短縮することができる。
また,本実施形態によれば,高周波電源200の校正にオペレータが介在しないため,校正結果の精度も高まる。このためプラズマ処理装置100の処理室300において安定的にプラズマを形成することができる上,複数台のプラズマ処理装置について装置ごとのプラズマ状態のばらつきを抑えることができる。この結果,いずれの処理室においてもウエハに対して均一なプラズマ処理を施すことができる。
また,本実施形態において電源制御手段400から高周波電源200に送信される電源制御信号420はデジタルデータであり,電力値検出手段106から電源制御手段400に送信される電力値検出信号108もデジタルデータである。このため,ノイズの影響を受け難くなり,高周波電源200の校正結果に高い精度を得ることができる。したがって,電力設定値(設定電圧)が小さい場合には正確な校正ができなかった従来とは異なり,電力設定値の大小に拘わらず,その電力設定値に正確に調整された高周波電力を整合器104に供給することができる。
また,電源制御信号420や電力値検出信号108がデジタルデータであることから,その伝送には様々な通信方式を採用することができる。例えば,DeviceNet(登録商標)を採用すれば,高周波電源200,電源制御手段400,及び電力値検出手段106の電気的な接続について汎用性及び拡張性が向上する。
なお従来は,高周波電源200の校正において,設定電圧レベルのマニュアル調整に厳密さが要求されたため,より安定して調整が行えるように高周波電源200をダミーロードに接続してその校正を行っていた。これに対して本実施形態では,マニュアル調整が不要なこともあり,高周波電源200を整合器104と処理室300に接続してその校正を行っても正確な校正結果を得ることができる。このため,校正に先立ちダミーロードを用意する手間や,そのダミーロード自体をセットアップするための時間を省略することができる。
また,本実施形態では,電力値検出手段106が同軸ケーブル102の終端に介装されている。これによって,同軸ケーブル102での電力消費の大きさに拘わらず整合器104に電力設定値通りの電力を供給することができる。
また,本実施形態では,電源制御手段400のデータ処理手段410は,差分値からオフセット値424bを求めるときに,差分値の1/2と電力設定値との比を用いている。この方法によれば,オフセット値424bを求めるごとに,整合器104に入力される高周波電力の値と電力設定値(校正用電力設定値)との差が1/2ずつ小さくなっていくことになる。この結果,整合器104に入力される高周波電力の値を電力設定値により正確に合わせ込むことができる。この他に,例えば,差分値からオフセット値424bを求めるときに,差分値そのものと電力設定値との比を用いるようにしてもよい。この場合は,最初に求めたオフセット値424bを確定したオフセットとすることができるため,高周波電源200の校正をより短い時間内に完了することができる。
(第2実施形態にかかるプラズマ処理装置の構成例)
上記第1実施形態にかかるプラズマ処理装置100では,高周波電源200は,電源制御手段400から電源制御信号420を受信し,この信号に含まれている電力設定値424aとオフセット値424bに従って目標電力出力値を調整している。これに対して第2実施形態にかかるプラズマ処理装置110は,高周波電源240が電力値検出手段106から電力値検出信号108を直接受信し,電源制御手段400から電源制御信号430を受信するように構成されている。図5は,第2実施形態にかかるプラズマ処理装置110の構成例を示すブロック図である。
図5に示すように,このプラズマ処理装置110は,高周波電源240と,高周波電源240の電力出力端子202に一端が接続された同軸ケーブル102と,この同軸ケーブル102の他端に接続された整合器104と,この整合器104に接続された処理室300と,同軸ケーブル102と整合器104との接続位置に介装された電力値検出手段106と,電力値検出手段106と,高周波電源240に接続された電源制御手段400とから構成されている。
高周波電源240は,発振器212と,発振器212から出力された高周波信号のレベルを調整するアッテネータ214と,アッテネータ214によってレベルが調整された高周波信号を増幅して高周波電力として電力出力端子202から出力する電力出力手段216と,電力出力端子202から出力される高周波電力の値を検出する電力センサ218と,この電力センサ218とアッテネータ214に接続された電力制御手段250と,電源設定パラメータなど種々のデータの入力や編集をオペレータが行うことができる入力手段242と,操作画面や選択画面などを表示する液晶ディスプレイなどで構成される表示手段244と,上記入力手段242から入力され上記電力制御手段250において処理されるデータ及び電力制御手段250の演算によって得られたデータなどを記憶する記憶手段246とを有している。
電力制御手段250は,例えばDSPから構成される。このように,電力制御手段250をDSPで構成することによって,電力出力端子202から出力される高周波電力の値を高精度に制御することができる。
また,高周波電源240は,外部機器とデジタル通信を行うためのI/F手段204を備えている。本実施形態では,このI/F手段204は,電力値検出手段106から電力値検出信号108を受信し,また電源制御手段400から電源制御信号430を受信する。
この電源制御信号430は,例えばシリアル伝送される。具体的には電源制御信号430は,例えば図2に示す電源制御信号420のうちの電力設定値データ420aのみからなる。すなわち,図5に示す構成の高周波電源240を校正する際には,図1に示す場合と異なり,電源制御手段400から電源制御信号430として図2に示す電力設定値データ420aのみが送信される。これは,図5に示す高周波電源240では,電力値検出手段106から出力された電力値検出信号108を直接入力して高周波電源240側でオフセット値424bを求める演算処理を行うことができるからである。なお,電源制御信号430の電力設定値データのデータ構造については,図2に示す電力設定値データ420aと同様に,例えば電力設定値を示すデータの後にはパリティビットが付加され,さらにこれらの前後には,スタートビットとストップビットが付加される。
一方,高周波電源240の電力制御手段250は,電力値検出手段106からの電力値検出信号108に基づいて同軸ケーブル102のケーブル終端電力値Peを取得し,このケーブル終端電力値Peと電源制御信号430に含まれている電力設定値424aとの差分値を求める。さらに,電力制御手段250は,所定の計算式(例えば上記(1)式)に従ってこの差分値から上記オフセット値424bを求める。本実施形態では,まず差分値の1/2と上記電力設定値との比を求め,この比に”1”を加えた値をオフセット値424bとする。
(第2実施形態にかかる高周波電源の校正)
次に,以上のように構成されたプラズマ処理装置110における高周波電源240の校正の具体例について説明する。図5に示すように,プラズマ処理装置110において,高周波電源240が同軸ケーブル102によって整合器104に接続されると,オペレータによって入力手段412から電源制御手段400に対して,校正動作に入るよう所定のコマンドが入力される。このコマンドを受けた電源制御手段400は,データ処理手段410において校正用の電力設定値424aを含む電源制御信号430を形成する。この場合の校正用の電力設定値424aは,第1実施形態の場合と同様に1700Wとする。
このようにして形成された電源制御信号430は,電源制御手段400のI/F手段402から出力され,シリアル伝送経路を経由して高周波電源240のI/F手段204に受信される。そして,I/F手段204は,電源制御信号430を電力制御手段250に送信する。なお,I/F手段204又は電力制御手段250は,電源制御信号430を受信したときにパリティビットに基づいてデータのエラーチェックを行い,エラーがあった場合には,電源制御手段400に対して電源制御信号430の再送を要求するようにしてもよい。
I/F手段204から電源制御信号430を受信した電力制御手段250は,その電源制御信号430から電力設定値(校正用電力設定値)424aを読み出す。本実施形態では,最初に受信した電源制御信号430には,電力設定値(校正用電力設定値)424aとして1700Wが含まれている。また,電力制御手段250は,この最初に受信した電源制御信号430に含まれている電力設定値(校正用電力設定値)424aに対しては,オフセット値424bの初期値として”1”を適用する。したがって,電力制御手段250は,電力設定値424aにオフセット値424bを乗じて得られる値,すなわち1700Wが目標電力出力値となるように,アッテネータ214のレベル調整動作を制御する。
アッテネータ214によってレベルが調整された高周波信号は,電力出力手段216で増幅され,かつ周波数調整がなされて,電力出力端子202から出力される。この電力出力値は,常に電力センサ218によって検出され電力制御手段250にフィードバックされ,これに基づいてアッテネータ214のレベル調整動作が制御されるので,電力出力値は安定して目標電力出力である1700Wになるように制御される。
このようにして,高周波電源240から1700Wの高周波電力が出力されると,その高周波電力は同軸ケーブル102を経由して整合器104に入力される。このとき,同軸ケーブル104では電力消費があるため,同軸ケーブル104の終端の電力値,すなわち整合器104に実際に入力される高周波電力の値は,高周波電源240から出力された1700Wよりも小さい値例えば1600Wになる。この場合,主に同軸ケーブル102において,100Wの電力損失が発生したことになる。
電力値検出手段106は,ケーブル終端電力値ここでは1600Wを検出して,この検出結果を示す電力値検出信号108を高周波電源240に送信する。この電力値検出信号108は,高周波電源240のI/F手段204に受信される。そして,I/F手段204は,電力値検出信号108を電力制御手段250に送信する。なお,I/F手段204又は電力制御手段250は,電力値検出信号108を受信したときにパリティビットに基づいてデータのエラーチェックを行い,エラーがあった場合には,電力値検出手段106に対して電力値検出信号108の再送を要求するようにしてもよい。
電力制御手段250は,電力値検出信号108に基づいて,ケーブル終端電力値を取得し,このケーブル終端電力値と校正用電力設定値との差(差分値)を求める。さらに,電力制御手段250は,所定の計算式(例えば上記(1)式)に従ってこの差分値から上記オフセット値424bを求める。本実施形態では,まず差分値の1/2と上記校正用電力設定値との比を求め,この比に”1”を加えた値をオフセット値424bとする。
より具体的には,本実施形態ではケーブル終端電力値は1600Wであり,校正用電力設定値は1700Wであるため,電力制御手段250は,差分値として100Wを算出する。そして,その差分値100Wの1/2である50Wと校正用電力設定値1700Wとの比を求め,その値に”1”を加えた値”1.0294”を新たなオフセット値424bとして,例えば記憶手段246に記憶する。
続いて,電力制御手段250は,校正用オフセット値を新たな校正用オフセット値424bに変更して,電力設定値424aに新たなオフセット値を乗じて得られた値,すなわち約1750Wが目標電力出力値となるように,アッテネータ214のレベル調整動作を制御する。
このようにして,高周波電源240から1750Wの高周波電力が出力されると,その高周波電力は同軸ケーブル102を経由して整合器104に入力される。このときもケーブル終端電力値には電力損失が発生しているものの,出力端子202から出力される出力電力が大きくなっているので,ケーブル終端電力値と校正用電力設定値との差は,最初よりも小さくなる。
電力値検出手段106は,ケーブル終端電力値を検出して,この検出結果を示す電力値検出信号108を高周波電源240に送信する。以後同様に,高周波電源240の電力制御手段250が校正用オフセット値を徐々に調整していくことによって,最終的にケーブル終端電力値が校正用電力設定値に調整される。
このときのオフセット値424bは,出力電力を校正するためのオフセット値として確定され,高周波電源240に備えられている記憶手段246に記憶されるとともに,その確定されたオフセット値を上記電力設定値とともに表示手段244に表示する。
また,第2実施形態にかかる高周波電源240は,上述したように電力値検出手段106から電力値検出信号108を直接受信するので,この信号によって整合器104に入力される高周波電力の値を把握することができる。高周波電源240は,この電力値検出信号108に基づいて,実際に整合器104に入力される高周波電力の値を表示手段244に表示させることができる。こうして表示される高周波電力の値は,直接電力値検出手段106で検出される値に基づくので,校正用のオフセット値が更新されて出力電力が校正される度に自動的に変わり,オフセット値が確定すると最終的に調整された値が表示されることになる。このとき,表示手段244に表示される値(整合器104に入力される高周波電力の値)は電力設定値と同じになるので,オペレータは,表示される高周波電力の値を,従来のように出力電力が校正される度に電力設定値に合わせる必要はない。このように,本実施形態によれば,従来必要であった表示手段の調整を不要とすることができるので,高周波電源240の校正にかかる時間をより短縮することができる。
また,上記電源制御信号420を伝送する伝送経路(例えば信号線),すなわち電源制御手段400のI/F手段402と上記高周波電源240のI/F手段204とを接続する伝送経路が双方向通信可能な伝送方式によって通信可能な場合には,電源制御手段400は,オフセット値が確定した時点で,最終的な電力値検出手段106からの電力値検出信号108を上記伝送経路を介して高周波電源240から受信するようにしてもよい。この信号によって,電源制御手段400は,校正終了後に整合器104に入力される高周波電力の値を表示手段414に表示させることができる。
また,確定されたオフセット値をシリアルデータに変換して電源制御手段400に送信して表示手段414に上記電力設定値とともに表示するようにしてもよい。本実施形態では,この確定されたオフセット値は,例えば”1.0850”とする。以上のようにして,オフセット値が確定した時点で高周波電源240の校正が完了する。
このようにして校正が完了すると,第1実施形態と同様に,どのような電力設定値が電源制御手段400を介して高周波電源240に設定されても,その電力設定値に確定されたオフセット値を乗じて得られた値の高周波電力が高周波電源240から出力されることになる。その結果,校正用電力設定値(1700W)のみならず,電力設定値のすべての範囲(0〜3000W)についても,整合器104に対して電力設定値に調整された高周波電力を供給することができるようになる。
そして,第2実施形態によれば,第1実施形態と同様に,高周波電源240の校正にかかる時間を大幅に短縮することができ,またその校正の精度を高めることができる。
しかも,第2実施形態においては,電力値検出手段106が出力する電力値検出信号108は,高周波電源240に直接取り込まれる。したがって,電力値検出手段106から高周波電源240までのフィードバックループが単純化するため,オフセット値が確定するまるまでの時間をより短縮することができ,またデータ処理によって生じる演算誤差を小さくすることができる。
なお,第2実施形態では,電源制御手段400から電源制御信号430を送信することによって,高周波電源240に電力設定値424aを設定するようにしている。この他,例えば,高周波電源240の入力手段242から電力設定値424aを設定するようにしてもよい。この構成によれば,電源制御手段400を用いることなく高周波電源240の校正を行うことができる。
また,第2実施形態の場合には,必ずしも電源制御手段400が接続された状態で高周波電源240の校正を行わなくてもよく,例えば電源制御手段400を接続せずに,高周波電源240単体で高周波電源の校正を行うようにしてもよい。この場合には,電源制御手段400からのコマンドの代わりに,オペレータが高周波電源240の入力手段242から校正用の電力設定値424aを入力し,入力手段242の操作により高周波電源240の校正を開始させるようにしてもよい。
また,第2実施形態における高周波電源240は,電力値検出手段106からの電力値検出信号108をI/F手段204を介して直接入力する場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではない。例えば図6に示すように,電力値検出手段106からの電力値検出信号108を,いったん電源制御手段400のI/F手段402を介して入力し,電源制御手段400のI/F手段402から電源制御信号430の伝送経路を通じて高周波電源240のI/F手段204に送信するようにしてもよい。これによれば,電力値検出手段106からの電力値検出信号108を高周波電源240のI/F手段204に接続する伝送経路を省略することができる。
(プラズマ処理室の構成例)
次に,上記第1実施形態にかかるプラズマ処理装置100又は第2実施形態にかかるプラズマ処理装置110に適用可能な処理室300の構成例について図面を参照しながら説明する。ここでは,処理室300をウエハWに対してプラズマCVDによる成膜処理を行うプラズマ処理装置として構成した場合を例に挙げる。図7は,処理室300の構成例を示す縦断面図である。図7に示すように,処理室300は,気密に構成された略円筒状の形状を有している。
処理室300の中にはウエハWを水平に支持するためのサセプタ312がその中央下部に設けられた円筒状の支持部材313により支持された状態で配置されている。このサセプタ312はAlN等のセラミックスからなり,その外縁部にはウエハWをガイドするためのガイドリング314が設けられている。
また,サセプタ312にはヒータ315が埋め込まれており,このヒータ315はヒータ電源340から給電されることによりウエハWを所定の温度に加熱する。サセプタ312には,下部電極316がヒータ315の上に埋設されており,下部電極316は例えば接地されている。
処理室300の天壁311Aには,絶縁部材319を介して上部電極としてのシャワーヘッド320が設けられている。このシャワーヘッド320は,大きく分けると上部分であるベース部材321と下部分であるシャワープレート322から構成されている。
ベース部材321には,ヒータ323が埋設されており,このヒータ323はヒータ電源341から給電されることにより,シャワーヘッド320を所定温度に加熱することが可能となっている。
シャワープレート322には処理室300内にガスを吐出する多数の吐出孔324が形成されている。各吐出孔324は,ベース部材321とシャワープレート322の間に形成されるガス拡散空間325に連通している。ベース部材321の中央部には処理ガスをガス拡散空間325に供給するためのガス導入ポート326が設けられている。ガス導入ポート326は,例えばTiClガス,Arガス,Hガス,及びNHガスの中から選択された一種類のガス又は複数のガスの混合ガスを供給するガス供給ライン338に接続されている。プロセス時には,これらのガスが,シャワーヘッド320のガス導入ポート326とガス拡散空間325を経由して,複数の吐出孔324から処理室300内に導入される。
処理室300の底壁311Bの中央部には円形の穴317が形成されており,底壁311Bにはこの穴317を覆うように下方に向けて突出する排気室350が設けられている。排気室350の側面には排気管351が接続されており,この排気管351には排気装置352が接続されている。そしてこの排気装置352を作動させることにより処理室300内を所定の真空度まで減圧することができる。
サセプタ312には,ウエハWを支持して昇降させるための3本(2本のみ図示)のウエハ支持ピン360がサセプタ312の表面に対して突没可能に設けられ,これらウエハ支持ピン360は支持板361に固定されている。そして,ウエハ支持ピン360は,エアシリンダなどの駆動機構(図示せず)により支持板361を介して昇降される。
処理室300の側壁311Cには,外部との間でウエハWの搬入出を行うための搬入出口318と,この搬入出口318を開閉するゲートバルブ337が設けられている。
このように構成された処理室300のシャワーヘッド320には整合器104が接続され,さらにこの整合器104には同軸ケーブル102を介して高周波電源200(又は高周波電源240)が接続される。
処理室300においてウエハWに対して成膜処理を施す際,上記の校正が行われた高周波電源200からシャワーヘッド320に,例えば350kHzの高周波電力が供給される。これによって,シャワーヘッド320と下部電極316との間に高周波電界が生じ,処理室300内に供給されたプロセスガスがプラズマ化し,ウエハW上にTi膜又はTiN膜が形成される。
なお,本発明は上記のプラズマCVD装置のみならず,ドライエッチング装置,スパッタリング装置,アッシング装置など,処理室内の電極に高周波電力が供給されることによってプラズマが形成されるプラズマ処理が可能な装置に適用可能である。また,例えばレーザ発生用高周波システムや高周波加熱システムなど,高周波電源が用いられるシステム全般に適用可能である。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は,プラズマ処理装置,高周波電源の校正方法,高周波電源に適用可能である。
本発明の第1実施形態にかかるプラズマ処理装置の構成例を示すブロック図である。 電源制御信号のデータ構造の一例を示す図である。 電力設定値と目標電力出力値との関係を示すグラフである。 電力設定値として複数の電力値を高周波電源に与えて,ケーブル終端電力値を測定した結果を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるプラズマ処理装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態にかかるプラズマ処理装置の変形例を示すブロック図である。 図1のプラズマ処理装置又は図5のプラズマ処理装置に適用可能な処理室の構成例を示す縦断面図である。 従来の高周波電源の校正を行うための電力システムの構成を示すブロック図である。 図8の電力システムにおける電力設定電圧と高周波電源から出力される電力出力値との関係を示すグラフである。
符号の説明
100 プラズマ処理装置
102 同軸ケーブル
104 整合器
106 電力値検出手段
108 電力値検出信号
110 プラズマ処理装置
200 高周波電源
202 電力出力端子
204 I/F手段
212 発振器
214 アッテネータ
216 電力出力手段
218 電力センサ
220 電力制御手段
240 高周波電源
242 入力手段
244 表示手段
246 記憶手段
250 電力制御手段
300 処理室
311A 天壁
311B 底壁
311C 側壁
312 サセプタ
313 支持部材
314 下部電極
315 ヒータ
317 穴
318 搬入出口
319 絶縁部材
320 シャワーヘッド
321 ベース部材
322 シャワープレート
323 ヒータ
324 吐出孔
325 ガス拡散空間
326 ガス導入ポート
337 ゲートバルブ
338 ガス供給ライン
340 ヒータ電源
341 ヒータ電源
350 排気室
351 排気管
352 排気装置
360 ウエハ支持ピン
361 支持板
400 電源制御手段
402 I/F手段
410 データ処理手段
412 入力手段
414 表示手段
416 記憶手段
420 電源制御信号
422 スタートビット
424a 電力設定値
424b オフセット値
426a パリティビット
426b パリティビット
428 ストップビット
430 電源制御信号
W ウエハ

Claims (12)

  1. 少なくとも高周波電力の電力設定値と,出力電力を校正するためのオフセット値とをデジタルデータとして入力可能なデータ入力端子と,前記高周波電力を出力する電力出力端子を有し,前記電力設定値と前記オフセット値とに基づいて目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた高周波電力を前記電力出力端子から送出する高周波電源と,
    前記高周波電源から伝送経路を介して伝送された高周波電力が整合器を介して供給され,それにより生成された処理ガスのプラズマによって被処理基板に対するプラズマ処理を実行する処理室と,
    前記伝送経路と前記整合器との間に介在し,前記整合器に入力される高周波電力の値を検出する電力値検出手段と,
    前記高周波電源を校正する際に,前記電力設定値と前記電力値検出手段により検出された電力検出値との差分値に応じて前記オフセット値を求め,前記電力設定値と前記オフセット値を前記高周波電源のデータ入力端子にデジタル伝送することにより,前記整合器に入力される高周波電力の値が前記電力設定値になるように,前記高周波電源の電力出力端子から出力される高周波電力を制御する電源制御手段と,
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記伝送経路は同軸ケーブルで構成されたことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記デジタルデータはシリアルデータであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記高周波電源は,前記電力設定値と前記オフセット値とを乗算することによって前記目標電力出力値を求めることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記高周波電源は,その内部に,前記電力出力端子から出力される高周波電力の値が前記目標電力出力値になるように安定させるための高周波電力安定化回路を有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  6. 高周波電力を出力する電力出力端子を有し,前記高周波電力の電力設定値と,出力電力を校正するためのオフセット値とに基づいて目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた高周波電力を前記電力出力端子から送出する高周波電源と,
    前記高周波電源から伝送経路を介して伝送された高周波電力が整合器を介して供給され,それにより生成された処理ガスのプラズマによって被処理基板に対するプラズマ処理を実行する処理室と,
    前記伝送経路と前記整合器との間に介在し,前記整合器に入力される高周波電力の値を検出する電力値検出手段と,
    を備え,
    前記高周波電源は,前記電力値検出手段により検出された電力検出値を入力し,この電力検出値と前記電力設定値との差分値に応じてオフセット値を求め,このオフセット値と前記電力設定値とに基づいて目標電力出力値を調整することにより,前記整合器に入力される高周波電力の値が前記電力設定値になるように,前記高周波電源の電力出力端子から出力される高周波電力を調整する自動校正機能を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 伝送経路を介して負荷が接続されている高周波電源を電源制御手段により校正する高周波電源の校正方法であって,
    前記高周波電源は,少なくとも高周波電力の電力設定値と,出力電力を校正するためのオフセット値とをデジタルデータとして入力可能なデータ入力端子と,前記高周波電力を出力する電力出力端子を有し,前記電力設定値と前記オフセット値とに基づいて目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた高周波電力を前記電力出力端子から送出するように構成されており,
    前記電源制御手段によって前記高周波電源の前記データ入力端子に校正用の電力設定値と校正用のオフセット値とを入力して前記目標電力出力値を調整させて,その目標電力出力値に応じた高周波電力を前記電力出力端子から送出させる工程と,
    前記電源制御手段によって前記伝送経路と前記負荷との間に介在させた電力値検出手段により検出された前記負荷に供給される高周波電力の電力検出値と前記電力設定値との差分値に応じて前記校正用のオフセット値を変更して,前記高周波電源のデータ入力端子に前記変更した校正用のオフセット値を供給する工程と,
    を前記電力検出値が前記電力設定値に達するまで繰り返し,前記電力検出値が前記電力設定値に達すると,そのときの校正用のオフセット値を前記高周波電源の出力電力を校正するためのオフセット値とすることを特徴とする高周波電源の校正方法。
  8. 伝送経路を介して負荷が接続されている高周波電源の校正方法であって,
    前記高周波電源は,高周波電力を出力する電力出力端子を有し,前記高周波電力の電力設定値と,出力電力を校正するためのオフセット値とに基づいて目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた前記高周波電力を前記電力出力端子から送出するように構成されており,
    前記高周波電源によって校正用の電力設定値と校正用のオフセット値とに基づいて前記目標電力出力値を調整して,その目標電力出力値に応じた前記高周波電力を前記高周波電源の前記電力出力端子から送出する工程と,
    前記高周波電源によって前記伝送経路と前記負荷との間に介在させた電力値検出手段により検出された前記負荷に供給される高周波電力の電力検出値と前記電力設定値との差分値に応じて前記校正用のオフセット値を変更する工程と,
    を前記電力検出値が前記電力設定値に達するまで繰り返し,前記電力検出値が前記電力設定値に達すると,そのときの校正用のオフセット値を前記高周波電源の出力電力を校正するためのオフセット値とすることを特徴とする高周波電源の校正方法。
  9. 前記校正用のオフセット値は,前記電力検出値と前記電力設定値との差分値の1/2に応じて変更することを特徴とする請求項7または8に記載の高周波電源の校正方法。
  10. 前記負荷は,
    前記高周波電源から前記伝送経路を介して伝送された高周波電力が供給され,それにより生成された処理ガスのプラズマによって被処理基板に対するプラズマ処理を実行する処理室と,
    前記伝送経路と前記処理室との間に設置され,前記処理室側のインピーダンスと前記伝送経路側のインピーダンスとを整合させるための整合器と,
    から構成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の高周波電源の校正方法。
  11. 発振器と,
    前記発振器からの出力レベルを調整するレベル調整手段と,
    前記レベル調整手段を介した出力を増幅する増幅手段と,
    前記増幅手段からの高周波電力を出力する電力出力端子と,
    少なくとも前記高周波電力の電力設定値と,前記電力出力端子から出力される出力電力を校正するためのオフセット値をデジタルデータとして入力可能なデータ入力端子と,
    前記データ入力端子から入力された前記電力設定値と前記オフセット値とに基づいて目標電力出力値を求め,この目標電力出力値に応じた高周波電力が前記電力出力端子から出力されるように前記レベル調整手段を制御する電力制御手段と,
    を備えたことを特徴とする高周波電源。
  12. 発振器と,
    前記発振器からの出力レベルを調整するレベル調整手段と,
    前記レベル調整手段を介した出力を増幅する増幅手段と,
    前記増幅手段からの高周波電力を伝送経路に出力する電力出力端子と,
    前記伝送経路の終端に接続された電力値検出手段で検出された電力検出値を入力し,この電力検出値と前記高周波電力の電力設定値との差分値に応じてオフセット値を求め,このオフセット値と前記電力設定値とに基づいて目標電力出力値を求め,この目標電力出力値に応じた高周波電力が前記電力出力端子から出力されるように前記レベル調整手段を制御する電力制御手段と,
    を備えたことを特徴とする高周波電源。
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