JP2008250249A - 光学機能性シート - Google Patents

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芳彦 佐野
Keien Kishine
慶延 岸根
Takuhiro Hayashi
卓弘 林
Makoto Koike
誠 小池
Ryuichi Katsumoto
隆一 勝本
Hideo Nagano
英男 永野
Hiromitsu Wakui
博充 涌井
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Abstract

【課題】優れた光拡散機能と集光機能との両立を図ることができる光学機能性シートの提供。
【解決手段】一方側の表面に凹凸形状をなし、第一の基材と、該第一の基材中に含まれる粒子とを少なくとも有してなり、該粒子は、前記第一の基材との屈折率差が0.01〜0.15、数平均粒子径が12μm以下であり、前記第一の基材の厚み方向に5,000個/cm〜1,000,000個/cm含まれることを特徴とする光学機能性シート。
前記光学機能性シートは、少なくとも、第一の基材と第二の基材とからなる積層構造をなし、該第二の基材が、凹凸形状をなし、且つ粒子を含まないことが好ましい。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶表示装置等のディスプレイ、表示装置、照明装置などに使用され、集光機能と光拡散機能との双方を備えた光学機能性シートに関する。
近年、液晶表示素子や有機EL等のディスプレイなどの用途に、導光板等の光源からの光を正面方向に光を集光するレンズフィルムや、拡散させる拡散シート等が用いられている。
例えば、図8に示すような、テレビなどで用いられる直下型バックライトでは、導光板等の光源42からの出射光は、集光シート(光学シート)41に入射し、入射光の一部は集光シート41で屈折透過して出射の角度が変わり正面方向に出射し、残りが反射して光源42の方向に戻される。集光シート41からの反射光は、光源42、拡散板43、拡散シート44などの表面で反射され、再び集光シートに入射する。
このような構成により、光源の出射光の輝度分布は広く分散しており、正面の輝度は低くなる特性を有しているため、集光シート41によって光源からの光を正面方向の輝度が高くなるように指向特性を改善している。
また、図9に示すように、入射光は、屈折透過する際に、正面方向に屈折する成分A、反射する成分B、正面方向ではなく正面から離れる方向に屈折する成分Cに分けられる。
これらのうち、成分Aは正面方向、すなわち観察方向に出射されるものであり、実際に利用される光である。
前記集光フィルム及び拡散板としては、1枚のシートにより、集光機能と光拡散機能との双方を備えた光学機能性シートが提案されている。
前記光学機能性シートとしては、例えば、2層以上の光拡散層と、該光拡散層の出射面側に設置された集光層とからなり、前記光拡散層の各層の屈折度合が入射面側に位置する層ほど大きく、前記集光層の出射面が凹凸面をなしたシート(特許文献1参照)、高透明樹脂100質量部に対し、平均粒子径1μm〜20μmのビーズ状の架橋アクリル樹脂0.5質量部〜10質量部を含む光拡散性シートの少なくとも片面に、微細な断面鋸歯状の凸条を形成したシート(特許文献2参照)、光拡散剤を配合した拡散板の表面に特定の曲面形状を有するプリズム列形状を賦型したシート(特許文献3参照)、全光線透過率が60%〜95%の光拡散シートの少なくとも片面に、プリズムからなる複数の凸状部を形成したシート(特許文献4参照)などが提案されている。
しかしながら、前記提案ではいずれも、光拡散機能を高めるために光拡散剤を増加させる必要があった。このため、前記光拡散剤の増加に比例して光透過率が低下し、輝度性能が落ちてしまう問題があった。
したがって、優れた光拡散機能と集光機能との両立を図ることができる光学機能性シートは未だ提供されておらず、更なる改良、開発が望まれているのが現状である。
特開平7−181308号公報 特開平9−304606号公報 特開2003−16819号公報 特開2005−321681号公報
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れた集光機能と光拡散機能との両立を図ることができる光学機能性シートを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、屈折率及び平均粒子径が所定範囲にある光拡散機能を有する粒子を、光学機能性シートの基材中に微量に添加することで、粒子を添加しない場合よりも高い集光機能を付与できることを知見した。
本発明は、本発明者の前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1>一方側の表面に凹凸形状をなし、第一の基材と、該第一の基材中に含まれる粒子とを少なくとも有してなり、該粒子は、前記第一の基材との屈折率差が0.01〜0.15、数平均粒子径が12μm以下であり、前記第一の基材の厚み方向に5,000個/cm〜1,000,000個/cm含まれることを特徴とする光学機能性シートである。
<2> 少なくとも、第一の基材と第二の基材とからなる積層構造をなし、該第二の基材が、凹凸形状をなし、且つ粒子を含まない前記<1>に記載の光学機能性シートである。
本発明の光学機能性シートは、一方側の表面に凹凸形状をなし、第一の基材と、該第一の基材中に含まれる粒子とを少なくとも有してなり、該粒子は、前記第一の基材との屈折率差が0.01〜0.15、数平均粒子径が12μm以下であり、前記第一の基材の厚み方向に5,000個/cm〜1,000,000個/cm含まれることにより、高い光拡散機能を有しつつ、且つ粒子を添加しない場合よりも高い集光機能を付与することができる。
本発明によると、従来における前記問題を解決でき、優れた集光機能と光拡散機能との両立を図ることができる光学機能性シートを提供することができる。
本発明の光学機能性シートは、一方側の表面に凹凸形状をなし、第一の基材と、該第一の基材中に含まれる粒子とを少なくとも有してなる。
−粒子−
前記粒子は、本発明の光学機能性シートに光拡散性を付与し、光源の出射光の輝度ムラを少なくする機能を有し得る。
前記粒子は、前記第一の基材との屈折率差が、0.01〜0.15であり、0.03〜0.10が好ましく、0.04〜0.08がより好ましい。前記屈折率差が、0.15を超えると、光透過率が低下し、輝度性能が落ちてしまい、0.01未満であると、充分な拡散性能を得ることが出来ない。
前記粒子及び第一の基材の屈折率は、ISO489で定める方法にて測定することができる。この際、粒子及び第一の基材の少なくともいずれかが複数の成分からなる場合は、それらの平均値を屈折率とする。また、単独成分からなる場合においても、値にバラツキがあるときは、その平均値を屈折率とする。
前記粒子の数平均粒子径は、12μm以下であり、2μm〜10μmが好ましく、4μm〜8μmがより好ましい。前記平均粒子径が、12μmを超えると、濁りやすくなり光線透過率が低下し望ましくない。
前記粒子の平均粒子径は、例えば、本発明の光学機能性シートの縦断面を、マイクロスコープ(キーエンス社製)等の光学顕微鏡、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察し、粒子数100個を実測して数平均粒子径を算出することにより測定できる。
前記粒子の形状は、特に制限はなく、定形であってもよいし、不定形であってもよいが、粒子配向の影響の観点からは、略球状であることが好ましい。
前記粒子の密度は、前記第一の基材の厚み方向に5,000個/cm〜1,000,000個/cmであり、10,000個/cm〜80,000個/cmが好ましい。前記粒子の密度が、1,000,000個/cmを超えると、光透過率が低下し、輝度性能が落ちてしまい、5,000個/cm未満であると、光拡散機能が不十分となる。
前記粒子の密度は、例えば、本発明の光学機能性シートを、マイクロスコープ(キーエンス社製)等の光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)により表面を観察し、粒子個数を100箇所実測し、計算により1cmの粒子数を算出することにより測定できる。
前記粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、シリコーン、架橋アクリル樹脂などが挙げられる。
前記粒子としては、異なる屈折率の樹脂を混練してもよく、空気ビーズや中空ビーズなどを含有させてもよい。また、光拡散面に、ビーズを付着させる、ブラストを掛けて荒らす、溶けやすい物質を含浸させて形成後溶解させる等、面粗さを粗くして面形状で拡散効果を付与することができる。
−第一の基材−
前記第一の基材としては、例えば、樹脂フィルムが挙げられる。
前記樹脂フィルムの材質としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、MS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、セルロースアシレート樹脂等が挙げられる。これらのうち、ポリエステル樹脂、セルロースアシレート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、MS樹脂が、特に好適に用いられる。
前記光学機能性シートについて、図1及び図2を用いながら、より具体的に説明する。本発明の光学機能性シート1Aは、プリズム構造としての機能を有し得る凹凸形状2をなす一方側の表面1aと、凹凸形状2が形成されていない他方側の表面1bとを有してなる。導光板等の光源からの光(図示せず)における一部が、凹凸形状2に入射し、この入射した光が屈折透過して出射の角度が変わり、正面方向に出射すると共に、残りの光が、反射して光源の方向に戻り、第一の基材3に含まれた粒子4により拡散し、再び凹凸形状2に入射する。
凹凸形状2は、図2の例では、窪んだ凹部よりなり、一方側の表面1aが連続面となり突起状物が存在しないようになっているが、図3に示す光学機能性シート1Bのように突出した凸部よりなってもよいし、柱状であってもよい。ただし、組み立てなどの取り扱い時に、変形や傷の発生を防ぐことができる観点からは、図2に示すような凹部よりなることが好ましい。
また、凹凸形状2は、図示の例では、多角錐状に窪んだ形状をなしているが、その他にも、例えば、略円錐状、略半球状、略楕円状等、凹凸形状が形成できれば、特に制限はない。
凹凸形状2の頂部は、尖っていてもよいし、略円弧状であってもよいが、変形や傷の発生をより防ぐ観点からは、略円弧状をなすことが好ましい。
本発明の光学機能性シートは、光拡散機能及び集光機能の更なる向上を図り、且つ凹凸形状側に反らずに全体として平坦な形状とする観点から、例えば、図4に示す光学機能性シート1Cのように、他方側の表面1b側に設けられた第一の基材1と、一方側の表面1a側に設けられた第二の基材5とからなる積層構造をなし、第二の基材5が、凹凸形状2をなし、且つ粒子4を含まないことが好ましい。
また、図示の例では、第一の基材3と第二の基材5とからの二層構造となっているが、更に層を設けた三層以上の積層構造であってもよい。
第二の基材5の材質としては、例えば、前記第一の基材として例示したものなどが挙げられる。
前記積層構造からなる光学機能性シートも、単層構造の本発明の光学機能性シート同様に、例えば、図5に示す光学機能性シート1Dのように、凹凸形状2が突出した凸部よりなってもよいし、柱状であってもよい。
また、それ以外の凹凸形状2の内容についても既に述べた通りである。
光学機能性シート1及び11において、凹凸形状2のピッチLは、集光機能が付与できることができれば特に制限はないが、例えば、10μm〜100μmが好ましい。
−製造装置及び製造方法−
前記光学機能性シートの製造に用いられる製造装置及び製造方法としては、微細な凹凸形状を形成できるものであれば特に制限はないが、例えば、図6に示される構成の製造装置20を用いた方法が好適に用いられる。
製造装置20は、シート供給手段21、塗布手段22、乾燥手段29、凹凸ロールであるエンボスロール23、ニップロール24、樹脂硬化手段25、剥離ロール26、保護フィルム供給手段27、及びシート巻取り手段28から構成されている。
シート供給手段21は、シートを送り出すもので、シートが巻回された送り出しロール等より構成される。
塗布手段22は、シートの表面に放射線硬化樹脂を塗布する装置であり、放射線硬化樹脂を供給する供給源22Aと、供給装置(ポンプ)22Bと、塗布ヘッド22Cと、塗布の際にシートを巻き掛けて支持する支持ローラ22Dと、放射線硬化樹脂供給源22Aを塗布ヘッド22Cに供給するための配管より構成される。なお、図6では、塗布ヘッドとして、エクストリュージョン型のダイコータの塗布ヘッドを用いている。
乾燥手段29としては、例えば、図6に示すトンネル状の乾燥装置のように、シートに塗布された塗布液を均一に乾燥させることができるものであれば、公知の各種方式のものを適宜選択して用いることができる。具体的には、ヒータによる輻射加熱方式のもの、熱風循環方式のもの、遠赤外線方式のもの、真空方式のもの等が挙げられる。
エンボスロール23は、シートの表面に、ロール表面の凹凸を転写形成できるような、凹凸パターンの精度、機械的強度、真円度等を有することが求められる。このようなエンボスロール23としては、例えば金属製のロールが好ましい。
エンボスロール23の外周面には、規則的な微細凹凸パターンが形成されている。このような規則的な微細凹凸パターンは、製品としてのエンボスシート表面の微細凹凸パターンを反転した形状であることが求められる。
製品のエンボスシートとしては、例えば、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ等の微細凹凸パターンが二次元配列されたレンズ;例えばフライアイレンズ等の微細凹凸パターンが三次元配列されたレンズ;円錐、角錐等の微細な錐体をXY方向に敷きつめた平板レンズなどが対象となり、エンボスロール23の外周面の規則的な微細凹凸パターンは、これらのレンズに対応させる。
エンボスロール23の外周面の規則的な微細凹凸パターンの形成方法としては、例えば、エンボスロール23の表面をダイヤモンドバイト(シングルポイント)で切削加工する方法;エンボスロール23の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工等で直接凹凸を形成する方法などが挙げられる。また、薄い金属製の板状体の表面に、フォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法等で凹凸を形成し、この板状体をロールの周囲に巻き付け固定し、エンボスロール23とする方法も挙げられる。更にその他にも、金属より加工しやすい素材の表面に、フォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法等で凹凸を形成し、この形状の反転型を電鋳等により形成して薄い金属製の板状体を作製し、この板状体をロールの周囲に巻き付け固定し、エンボスロール23とする方法も挙げられる。特に、反転型を電鋳等により形成する場合には、1つの原版(マザー)より複数の同一形状の板状体が得られるという特徴がある。
エンボスロール23の表面には、離型処理を施すことが好ましい。このように、エンボスロール23の表面に離型処理を施すことにより、微細凹凸パターンの形状が良好に維持できる。
前記離型処理としては、公知の各種方法を、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素樹脂によるコーティング処理が挙げられる。なお、エンボスロール23には駆動手段が設けられていることが好ましい。また、エンボスロール23は、図示の矢印ように、反時計方向(CCW)に回転する。
ニップロール24は、エンボスロール23と対になってシートを押圧しながらロール成形加工するもので、所定の機械的強度、真円度等を有することが求められる。ニップロール24表面の縦弾性係数(ヤング率)は、小さ過ぎるとロール成形加工が不十分となり、大き過ぎるとゴミ等の異物の巻き込みに敏感に反応し欠点を生じやすいことより、適宜の値とすることが好ましい。なお、ニップロール24には駆動手段が設けられていることが好ましい。また、ニップロール24は、図示の矢印のように、時計方向(CW)に回転する。
エンボスロール23とニップロール24との間には、所定の押圧力を付与するべく、エンボスロール23及びニップロール24のいずれかに加圧手段を設けることが好ましい。同様に、エンボスロール23とニップロール24との隙間(クリアランス)や圧力を正確に制御できるような微調整手段を、エンボスロール23及びニップロール24のいずれかに設けることが好ましい。
樹脂硬化手段25は、ニップロール24の下流側においてエンボスロール23に対向して設けられる放射線照射手段である。この樹脂硬化手段25は、放射線照射によってシートを透過して樹脂層を硬化させるもので、樹脂の硬化特性に応じた放射線を照射でき、シートの搬送速度に応じた量の放射線を照射できることが好ましい。樹脂硬化手段25としては、例えば、シートの幅と略同一長さの円柱状照射ランプが挙げられる。この円柱状照射ランプは、複数本平行に設けてもよいし、この円柱状ランプの背面に反射板を更に設けてもよい。
剥離ロール26は、エンボスロール23と対になってエンボスロール23からシートを剥離させるもので、所定の機械的強度、真円度等を有することが求められる。
具体的には、剥離箇所において、エンボスロール23の周面上に巻き掛けられたシートを、回転するエンボスロール23と剥離ロール26とで挟みながら、シートをエンボスロール23から剥離させて剥離ロール26に巻き掛ける。この動作を確実にすべく、剥離ロール26には駆動手段が設けられていることが好ましい。なお、剥離ロール26は時計方向(CW)に回転する。
また、剥離ロール26には、硬化により樹脂等の温度が上昇するような場合には、剥離時にシートを冷却させて剥離を確実にすべく、冷却手段を設けてもよい。
なお、図示は省略したが、エンボスロール23の押圧箇所(9時の位置)から剥離箇所(3時の位置)までの間に複数のバックアップロールを対向して設け、この複数のバックアップロールとエンボスロール23とでシートを押圧しながら硬化処理を行ってもよい。
シート巻き取り手段28は、剥離後のシートを収納するもので、シートを巻き取る、巻き取りロール等より構成される。このシート巻き取り手段28により、隣接して設けられる保護フィルム供給手段27より供給される保護フィルムがシートの表面に供給され、両フィルムが重なった状態で、シート巻き取り手段28に収納される。
更に、製造装置20においては、塗布手段22とエンボスロール23との間、剥離ロール26とシート巻き取り手段28との間等に、シートの搬送路を形成するガイドローラ等を設けてもよく、その他、必要に応じてシートWの搬送中の弛みを吸収すべく、テンションローラ等を設けてもよい。
次に、製造装置20の作用について説明する。シート供給手段21より、一定速度でシートを送り出す。シートは塗布手段12へ送り込まれ、シートの表面に樹脂が塗布される。塗布後は、乾燥手段29により、塗布液中の溶剤分が蒸発される。次いで、シートはエンボスロール23とニップロール24とからなる成形手段へ送り込まれる。これにより、連続走行するシートを、エンボスロール23の9時の位置において、回転するエンボスロール23とニップロール24とで押圧しながらロール成形加工がなされる。すなわち、シートを、回転するエンボスロール23に巻き掛け、樹脂層にエンボスロール23表面の凹凸を転写する。
次いで、シートがエンボスロール23に巻き掛けられている状態で、樹脂硬化手段25によりシートを透過して樹脂層に放射線照射を行い、樹脂層を硬化させる。その後、エンボスロール23の3時の位置において、シートを剥離ロール26に巻き掛けることによりエンボスロール23から剥離する。
なお、図6には示していないが、シートを剥離した後、硬化を更に促進させるため、再度放射線照射を行ってもよい。
剥離されたシートは、シート巻き取り手段28に搬送され、保護フィルム供給手段27より供給される保護フィルムがシートの表面に供給され、両フィルムが重なった状態でシート巻き取り手段28の巻き取りロールにより巻き取られ、収納される。
このように、シート表面に樹脂層が厚みむらなく形成され、更に、エンボスロールによる型押しも安定且つ均一になされる。これにより、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成された凹凸状シートを、欠陥なく高品質で製造することができる。
また、上述の製造装置20の例では、ロール状のエンボスロール23を使用する態様について説明したが、エンドレスベルト等のベルトの表面に凹凸パターン(エンボス形状)が形成されたものを使用してもよい。このようなベルトであっても、円柱状のロールと同様に作用し、同様の効果が得られるからである。
−材質−
前記光学機能性シートとして用いられるシートの材質としては、前記第一の基材の項で説明した通りである。
前記シートは、幅0.1m〜3m、長さ1,000m〜100,000m、厚さ1μm〜300μmのものがそれぞれ一般的に採用される。ただし、これ以外のサイズの適用も妨げられるものではない。
前記シートは、予め、コロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵処理などを行っておいてもよい。前記シートの表面粗さRaは、カットオフ値0.25mmにおいて3nm〜10nmが好ましい。
また、前記シートには、予め接着層等の下地層を設けて乾燥硬化させたもの、裏面に他の機能層が予め形成されたもの、等を用いてもよい。同様に、前記シートとして、1層構成のもののみならず、2層以上の構成のものを用いてもよい。また、前記シートは、光が透過できるような透明体、反透明体であることが好ましい。
前記樹脂層に用いられる樹脂としては、例えば、(メタ)アクロイル基、ビニル基、エポキシ基等の反応性基含有化合物と、紫外線等の放射線照射にて該反応性基含有化合物を反応させうる、ラジカル、カチオン等の活性種を発生する化合物とを含有するものが挙げられる。
特に硬化の速さからは、(メタ)アクロイル基、ビニル基などの不飽和基を含有する反応性基含有化合物(モノマー)と、光によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤との組み合わせが好ましい。中でも、(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクロイル基含有化合物が好ましい。この(メタ)アクロイル基含有化合物としては、(メタ)アクロイル基が1個又は2個以上含有した化合物を用いることができる。また、上記のアクロイル基、ビニル基等の不飽和基を含有する反応性基含有化合物(モノマー)は、必要に応じて、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
前記(メタ)アクロイル基含有化合物としては、例えば、(メタ)アクロイル基含有化合物を1個だけ含有する単官能モノマーとして、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、芳香環を有する単官能モノマーとして、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2−メチルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、3−(2−フェニルフェニル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキシドを反応させたp−クミルフェノールの(メタ)アクリレート、2−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,6−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
このような、芳香環を有する単官能モノマーの市販品としては、例えば、アロニックスM113、M110、M101、M102、M5700、TO−1317(以上、東亞合成(株)製)、ビスコート#192、#193、#220、3BM(以上、大阪有機化学工業(株)製)、NKエステルAMP−10G、AMP−20G(以上、新中村化学工業(株)製)、ライトアクリレートPO−A、P−200A、エポキシエステルM−600A、ライトエステルPO(以上、共栄社化学(株)製)、ニューフロンティアPHE、CEA、PHE−2、BR−30、BR−31、BR−31M、BR−32(以上、第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を分子中に2つ有する不飽和モノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート等のアルキルジオールジアクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート等のポリアルキレングリコールジアクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンメタノールジアクリレートなどが挙げられる。
ビスフェノール骨格をもつ不飽和モノマーとしては、例えば、エチレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
このような構造を有する不飽和モノマーの市販品としては、例えば、ビスコート#700、#540(以上、大阪有機化学工業(株)製)、アロニックスM−208、M−210(以上、東亞合成(株)製)、NKエステルBPE−100、BPE−200、BPE−500、A−BPE−4(以上、新中村化学(株)製)、ライトエステルBP−4EA、BP−4PA、エポキシエステル3002M、3002A、3000M、3000A(以上、共栄社化学(株)製)、KAYARAD R−551、R−712(以上、日本化薬(株)製)、BPE−4、BPE−10、BR−42M(以上、第一工業製薬(株)製)、リポキシVR−77、VR−60、VR−90、SP−1506、SP−1506、SP−1507、SP−1509、SP−1563(以上、昭和高分子(株)製)、ネオポールV779、ネオポールV779MA(日本ユピカ(株)製)等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート不飽和モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパンリト(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等の3価以上の多価アルコールの(メタ)アクリレートが挙げられる。
前記3官能以上の(メタ)アクリレート不飽和モノマー市販品としては、例えば、アロニックスM305、M309、M310、M315、M320、M350、M360、M408(以上、東亞合成(株)製、ビスコート#295、#300、#360、GPT、3PA、#400(以上、大阪有機化学工業(株)製)、NKエステルTMPT、A−TMPT、A−TMM−3、A−TMM−3L、A−TMMT(以上、新中村化学(株)製)、ライトアクリレートTMP−A、TMP−6EO−3A、PE−3A、PE−4A、DPE−6A(以上、共栄社化学(株)製、KAYARAD PET−30、GPO−303、TMPTA、TPA−320、DPHA、D−310、DPCA−20、DPCA−60(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。
前記(メタ)アクロイル基含有化合物には、粘度を適度に保つ観点から、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを更に配合してもよい。前記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチルグリコール等のポリエーテルポリオール;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸等の二塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオールとの反応によって得られるポリエステルポリオール;ポリε−カプロラクトン変性ポリオール;ポリメチルバレロラクトン変性ポリオール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のアルキルポリオール;エチレンオキシド付加ビスフェノールA、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA等のビスフェノールA骨格アルキレンオキシド変性ポリオール;エチレンオキシド付加ビスフェノールF、プロピレンオキシド付加ビスフェノールF等のビスフェノールF骨格アルキレンオキシド変性ポリオール、又はそれらの混合物とトリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートから製造されるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーなどが挙げられる。
前記ウレタン(メタ)アクリレートの市販品のモノマーとしては、例えば、アロニックスM120、M−150、M−156、M−215、M−220、M−225、M−240、M−245、M−270(以上、東亞合成(株)製)、AIB、TBA、LA、LTA、STA、ビスコート#155、IBXA、ビスコート#158、#190、#150、#320、HEA、HPA、ビスコート#2000、#2100、DMA、ビスコート#195、#230、#260、#215、#335HP、#310HP、#310HG、#312(以上、大阪有機化学工業(株)製)、ライトアクリレートIAA、L−A、S−A、BO−A、EC−A、MTG−A、DMP−A、THF−A、IB−XA、HOA、HOP−A、HOA−MPL、HOA−MPE、ライトアクリレート3EG−A、4EG−A、9EG−A、NP−A、1,6HX−A、DCP−A(以上、共栄社化学(株)製)、KAYARADTC−110S、HDDA、NPGDA、TPGDA、PEG400DA、MANDA、HX−220、HX−620(以上、日本化薬(株)製)、FA−511A、512A、513A(以上、日立化成(株)製)、VP(BASF製)、ACMO、DMAA、DMAPAA(以上、興人(株)製)等が挙げられる。
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、(a)ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、(b)有機ポリイソシアネート、及び(c)ポリオールの反応物として得られるものであるが、(a)ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートと(b)有機ポリイソシアネートとを反応させた後、次いで(c)ポリオールを反応させた反応物であることが好ましい。
前記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルォスフィンオキシドなどが挙げられる。
前記光ラジカル重合開始剤の市販品としては、例えば、Irgacure184、369、651、500、819、907、784、2959、CGI1700、CGI1750、CGI11850、CG24−61、Darocurl116、1173(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、LucirinLR8728、8893X(以上BASF社製)、ユベクリルP36(UCB社製)、KIP150(ランベルティ社製)等が挙げられる。これらの中で、液状で溶解しやすく、高感度という観点からは、LucirinLR8893Xが好ましい。
前記光ラジカル重合開始剤の配合量は、樹脂を構成する全組成物中、0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜7質量%がより好ましい。前記配合量が、10質量%を超えると、組成物の硬化特性、硬化物の力学特性及び光学特性、並びに取り扱い性が低下することがあり、0.01質量%未満であると、硬化速度が低下することがある。
前記樹脂を構成する組成物には、更に光増感剤を配合することができる。該光増感剤としては、例えば、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられる。
前記光増感剤の市販品としては、例えば、ユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
更に、上記成分以外にも、各種添加剤として、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、離型剤等を必要に応じて配合することができる。
前記酸化防止剤としては、例えば、Irganox1010、1035、1076、1222(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、Antigen P、3C、FR、GA−80(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、Tinuvin P、234、320、326、327、328、329、213(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、Seesorb102、103、110、501、202、712、704(以上、シプロ化成(株)製)等が挙げられる。
前記光安定剤としては、例えば、Tinuvin 292、144、622LD(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、サノールLS770(三共(株)製)、Sumisorb TM−061(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
前記シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、市販品として、SH6062、6030(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製)、KBE903、603、403(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
前記塗面改良剤としては、例えば、ジメチルシロキサンポリエーテル等のシリコーン添加剤や、非イオン性フルオロ界面活性剤が挙げられる。
前記シリコーン添加剤の市販品としてはDC−57、DC−190(以上、ダウ コーニング社製)、SH−28PA、SH−29PA、SH−30PA、SH−190(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製)、KF351、KF352、KF353、KF354(以上、信越化学工業(株)製)、L−700、L−7002、L−7500、FK−024−90(以上、日本ユニカー(株)製)、非イオン性フルオロ界面活性剤の市販品としてはFC−430、FC−171(以上、3M(株)製)、メガファックF−176、F−177、R−08(以上、大日本インキ(株)製)等が挙げられる。
前記離型剤としては、例えば、プライサーフA208F(第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
前記樹脂の、樹脂液粘度調整のために用いられる有機溶剤としては、前記樹脂液と混合した時に、析出物、相分離、白濁などの不均一がなく混合できるものであれば特に制限はなく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、2−メトキシエタノ−ル、シクロヘキサノ−ル、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、トルエンなどが挙げられる。これらは、必要に応じ、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
前記有機溶剤を添加した場合は、製品の製造工程中にて、有機溶剤を乾燥及び蒸発する工程が必要になるが、蒸発残りの溶剤が大量に製品に残留した場合、製品の機械物性が劣化したり、製品として使用中に有機溶剤が蒸発、拡散し、悪臭や健康に悪影響を及ぼす懸念がある。このため、前記有機溶剤としては、高沸点のものは残留溶剤量が多くなり好ましくない。一方、沸点が低すぎる場合は、激しく蒸発するため、面状が荒れたり、乾燥時の気化熱により組成物表面に結露水が付着して、この跡が面状欠陥になったり、蒸気濃度が高くなり引火等の危険が増す。
したがって、有機溶剤の沸点は、50℃〜150℃が好ましく、70℃〜120℃がより好ましい。具体的には、前記有機溶剤としては、素材の溶解性や、沸点の観点から、メチルエチルケトン(bp.79.6℃)、1−プロパノ−ル(bp.97.2℃)などが好ましい。
前記樹脂液に添加される有機溶剤の添加量は、溶剤の種類や、溶剤添加前の樹脂液の粘度にもよるが、十分に塗布性が改善されるためには、通常10質量%〜40質量%であり、15質量%〜30質量%が好ましい。前記添加量が10質量%未満であると、粘度低減の効果や塗布量を上げた効果が小さく塗布性が十分に改良されないことがある。一方、前記添加量が40質量を超えると、粘度が低すぎてシートの上で液が流動してムラが発生したり、シートの裏面に液が回るなどの問題が発生することがある。また、乾燥工程にて十分に乾燥しきれず、製品中に有機溶剤が多量に残留してしまい、製品機能の劣化や、製品使用中に揮発して悪臭を発生したり、健康への悪影響を及ぼす懸念が生じる。
前記樹脂液は、前記各成分を常法により混合して製造することができ、必要に応じて加熱溶解により製造できる。
このようにして調製される前記樹脂液の粘度は、通常10〜50,000mPa・s/25℃であるが、基材やエンボスロ−ルに樹脂液を供給する場合は、粘度が高すぎると、均一に組成物を供給するのが難しくなり、レンズを製造する際、塗布むらやうねり、気泡の混入が生じたりするため、目的とするレンズ厚を得るのが難しくなり、レンズとしての性能を十分に発揮できない。特に、ラインスピ−ドを高速化したときにその傾向が顕著になる。したがって、この場合は、液粘度は低い方がよく、10mPa・s〜100mPa・sが好ましく、10mPa・s〜50mPa・sがより好ましい。このような低い粘度は、前記有機溶剤を適当量添加することにより調整が可能である。また、塗布液の保温設定により、粘度を調整することも可能である。
一方、溶剤蒸発後の粘度が低すぎると、エンボスロ−ルで型押しする際、レンズ厚のコントロールが難しく、一定厚の均一なレンズを形成できない場合がある。したがって、この場合は、液粘度は高い方がよく、100mPa・s〜3,000mPa・sが好ましい。
前記有機溶剤を混合している場合は、樹脂液の供給からエンボスロ−ルで型押しするまでの工程間に、有機溶剤を加熱乾燥などにより蒸発させる工程を設けることにより、樹脂液供給時は、低粘度で均一に液供給ができ、エンボスロ−ルで型押しする際は、有機溶剤を乾燥させより高粘度化させた樹脂液で均一に型押しすることが可能になる。
−用途−
本発明の光学機能性シートは、優れた光拡散機能と集光機能との両立を図ることができるので、液晶表示装置、有機EL等の様々なディスプレイ、表示装置、照明装置などにおいて、光の出射効率、出射特性を調整するために好適に用いることができる。特に、光源装置と液晶セルとの間に配され、全体で液晶表示素子を形成するように使用することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
Associate社製光学シュミレーターLight Tools version 5.3.0を用いて、以下の条件にて、輝度特性を光線追跡シュミレーションにより調べた。なお、追跡に用いる光線本数は250万本とした。また、輝度測定系に使用するバックライトは、冷陰極管の本数を5本、それぞれの間隔は23mmとして、樹脂フィルムサンプルとの距離を13mm、反射板までの距離4mmで全面反射とした。
<樹脂フィルムサンプル>
それぞれの厚みが100μmである第一の基材と第二の基材との積層フィルムであり、第二の基材表面に底辺が50μmで深さが25μmである凹型の四角錐を有する。
第一の基材:ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂(屈折率1.49、比重1.19)であり、拡散粒子としてシリコーン樹脂(屈折率1.44、比重1.32、数平均粒子径6μm)を0.1重量%含む。
第二の基材:ポリカーボネート(PC)樹脂(屈折率1.59、比重1.20)。
結果を表1に示す。
(比較例1)
第一の基材にシリコーン樹脂を添加しない以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
第二基材側表面の集光形状を図5に示すような四角錐凸形状とする以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
第一の基材にシリコーン樹脂を添加しない以外は、実施例2と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
第二基材側表面の集光形状をV溝プリズム形状(50μmピッチ、高さ25μm)とする以外は、実施例1と同様にして、シュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
第一の基材にシリコーン樹脂を添加しない以外は、実施例3と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
シリコーン樹脂の含有量を0.01質量%とした以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
シリコーン樹脂の含有量を1.0質量%とした以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
シリコーン樹脂の含有量を1.5質量%とした以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
第一の基材をPC(屈折率1.59、比重1.20)とした以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(比較例5)
第一の基材にシリコーン樹脂を添加しない以外は、実施例6と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(比較例6)
シリコーン樹脂を第一の基材ではなく、第二の基材へ添加した以外は、実施例6と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(比較例7)
シリコーン樹脂を架橋PMMA樹脂(屈折率1.49、比重1.19、数平均粒子径6μm)に代えた以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
シリコーン樹脂の平均粒子径を2μmとし、含有量を0.04重量%に代えた以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
シリコーン樹脂の平均粒子径を10μmとし、含有量を4.6重量%に代えた以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(比較例8)
シリコーン樹脂の平均粒子径を13μmとし、含有量を10.1重量%に代えた以外は、実施例1と同様にしてシュミレーションを行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
拡散粒子としてのシリコーン樹脂(GE東芝シリコーン株式会社製、トスパール2000B、屈折率:1.44、平均粒子径6μm)1.00質量%を含む、第一の基材としてのポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂(旭化成ケミカルズ株式会社製、デルペット80NH、屈折率1.49)をミキサーにて混合した後、連続混練押出機により造粒してペレットを得た。得られたペレットを80℃にて14時間乾燥させた後、一軸式押出機にて100μmのシートを得た。このシートを、第二の基材としてのポリカーボネート(PC)シ−ト(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製、ユーピロン)130μmと重ね合わせ、PC樹脂表面とピッチ50μm、高さ25μmの四角錐凸形状の金型とを、真空下180℃、3MPaの条件下にて押し付け、そのまま押圧状態で50℃まで冷却した後、金型を剥離させ、図4に示すような本発明の光学機能性シートを得た。
〔評価〕
得られた光学機能性シートについて、図7に示すように、本発明の光学機能性シート1A(1B〜1D)と、厚み2mmのPMMA板6とを、光源としての並列配列された冷陰極管7,7・・、及び冷陰極管7からの光を反射する反射板8を一組にしたライトボックス9へ組み込み、直下型バックライトユニット10を製作した。
この直下型バックライトユニット10において、冷陰極管7の間隔23mm、冷陰極管から、PMMA板6までの距離13mm、反射板8までの距離4mmの状態で、冷陰極管7を点灯させ、冷陰極管と垂直方向上で等間隔に輝度(cd/m)を測定し、その平均値と標準偏差とを算出した。なお、標準偏差は、小さいほど輝度ムラが少なく結果が良好であることを意味する。
結果、平均輝度は8680cd/cm、標準偏差は1130であった。
(比較例9)
第一の基材にシリコーン樹脂を添加しない以外は、実施例9と同様にして、シートを作成し、評価を行った。
結果、平均輝度は8120cd/cm、標準偏差は2,190であった。
図1は、本発明の光学機能性シートの一例を示す概略斜視図である。 図2は、本発明の光学機能性シートの一例を示す概略断面図である。 図3は、本発明の光学機能性シートの一例を示す概略断面図である。 図4は、本発明の光学機能性シートの一例を示す概略断面図である。 図5は、本発明の光学機能性シートの一例を示す概略断面図である。 図6は、本発明の光学機能性シートの製造に用いられる製造装置の一例を示すブロック図である。 図7は、実施例9及び比較例9の光学機能性シートを評価する装置を示す概略断面図である。 図8は、従来の表示装置の一例を示す概略断面図である。 図9は、従来の光学(集光)シートにおける光路を示す概念図である。
符号の説明
1A〜1D 光学機能性シート
2 凹凸形状
3 第一の基材
4 粒子
5 第二の基材

Claims (2)

  1. 一方側の表面に凹凸形状をなし、第一の基材と、該第一の基材中に含まれる粒子とを少なくとも有してなり、該粒子は、前記第一の基材との屈折率差が0.01〜0.15、数平均粒子径が12μm以下であり、前記第一の基材の厚み方向に5,000個/cm〜1,000,000個/cm含まれることを特徴とする光学機能性シート。
  2. 少なくとも、第一の基材と第二の基材とからなる積層構造をなし、該第二の基材が、凹凸形状をなし、且つ粒子を含まない請求項1に記載の光学機能性シート。
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