JP2008250192A - グレイスケールマスク、グレイスケールマスクの製造方法、及びレンズアレイ基板の製造方法 - Google Patents

グレイスケールマスク、グレイスケールマスクの製造方法、及びレンズアレイ基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 段面視形状がより滑らかなレンズ等を提供すること。
【解決手段】 粒子状の乳剤を含む乳剤層32を基板31の主面上に備え、乳剤層32に光透過率の変化に対応する複数のパターンが形成されたグレイスケールマスクを用意する。乳剤の平均粒子サイズは100nm以下である。また、複数のパターンそれぞれは、内側から外側に光透過率が段階的又は連続的に変化する。このグレイスケールマスクを利用してレンズアレイ基板2を製造する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、グレイスケールマスク、グレイスケールマスクの製造方法、及びレンズアレイ基板の製造方法に関する。
近年、液晶表示装置の普及に伴い、液晶表示装置に関する技術の進展が著しい。これに伴い、液晶表示装置に使用される個々の部品にも、高い性能が要求されている。
液晶表示装置は、レンズアレイ基板(マイクロレンズアレイ基板)を利用して、光源(バックライト等)からの光を各画素に集光させ、高輝度化を図っている。この場合、レンズアレイ基板のレンズを精度良く作成する必要がある。
レンズアレイ基板の作成に関しては、様々な技術が開発されている(特許文献2乃至6参照)。以下、特許文献1記載のレンズアレイ基板の製造方法について説明する。
特許文献1では、光透過率の変化に対応したパターンを有するグレイスケールマスクを作成する。そして、このグレイスケールマスクを利用して、レンズアレイ基板を作成する。
グレイスケールマスクは、強度変調したレーザ光を乾板に照射することで製造される。そして、グレイスケールマスクの濃淡模様を介して強度変調された露光光を基板上のレジスト層に照射し、現像処理を施し、レジスト層の未変質部分を除去し、レンズアレイ基板は製造される。
特開2006−323328号公報 特開平8−166502号公報 特開2003−294912号公報 特開2004−252376号公報 特表2002−525652号公報 特表昭60−501950号公報
上述のように液晶表示装置の高性能化を実現するためには、レンズアレイ基板の個々のレンズを高精度に製造する必要がある。特許文献1記載のようにレンズアレイ基板を製造する場合、レジスト層の未改質部分の除去時に、レジスト層の改質部分も僅かに除去される。従って、形成されるレンズの形状(レンズの断面視形状)は滑らかになる。また、その後の平坦化処理によっても滑らかになる。しかし、このような処理のみでレンズの形状を滑らかにするだけでは不十分である。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、断面視形状がより滑らかなレンズ等を実現することを目的とする。
本発明にかかるグレイスケールマスクは、粒子状の乳剤を含む乳剤層を基板の主面上に備え、当該乳剤層に光透過率の変化に対応するパターンが形成されたグレイスケールマスクであって、前記乳剤の平均粒子サイズは100nm以下である。
前記乳剤は、ハロゲン化銀である、と良い。
前記乳剤層は、ほぼ一定の厚みで前記基板の主面上に形成される、と良い。
前記乳剤層には、光透過率の変化に対応する複数の前記パターンが形成される、と良い。
前記パターンは、内側から外側に光透過率が段階的又は連続的に変化する、と良い。
前記パターンは、上面視形状が多角形のパターンであって、中心から外側に光透過率が段階的又は連続的に変化する、と良い。
前記パターンは、前記乳剤層にマトリクス状に配置される、と良い。
前記パターンは、中心から外側に16段階以上の異なる光透過率を有する、と良い。
前記パターンは、中心から外側に光透過率が実質的に一定の割合で増加又は減少する、と良い。
強度又は照射時間が変調されたレーザ光が前記乳剤層に順次照射されることで前記パターンは形成される、と良い。
本発明にかかるグレイスケールマスクの製造方法は、平均粒子サイズが100nm以下の粒子状の乳剤を含む乳剤層が主面上に形成された基板を用意し、強度又は照射時間が変調されたレーザ光を前記基板に順次照射し、光透過率が段階的又は連続的に変化する部分を有するパターンを前記乳剤層に形成する。
内側から外側に光透過率が段階的又は連続的に変化する部分を有する前記パターンを前記乳剤層に形成する、と良い。
光透過率が段階的又は連続的に変化する部分を有する複数の前記パターンを前記乳剤層に形成する、と良い。
前記乳剤層に集光される前記レーザ光のスポット径は、0.1μm〜1.0μmの範囲に設定される、と良い。
16段階以上に強度が変調されたレーザ光を前記基板に順次照射する、と良い。
本発明にかかるレンズアレイ基板の製造方法は、平均粒子サイズが100nm以下の粒子状の乳剤を含む乳剤層が主面上に形成された第1基板を用意し、強度又は照射時間が変調されたレーザ光を前記第1基板に順次照射し、内側から外側に光透過率が段階的又は連続的に変化する部分を有する複数のパターンを前記乳剤層に形成し、前記第1基板の前記乳剤層に形成された複数の前記パターンを介して、第2基板上に形成されたレジスト層に露光光を照射し、前記第2基板上の前記レジスト層の未改質部分を除去し、前記第2基板上に複数のレンズを形成する。
本発明にかかるレンズアレイ基板の製造方法は、上述のグレイスケールマスクを用いて、第2基板上に形成されたレジスト層に露光光を照射し、前記第2基板上の前記レジスト層の未改質部分を除去し、前記第2基板上に複数のレンズを形成する。
断面視形状がより滑らかなレンズ等を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態は、説明の便宜上、簡略化されている。図面は簡略的なものであるから、図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。図面は、もっぱら技術的事項の説明のためのものであり、図面に示された要素の正確な大きさ等は反映していない。同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。上下左右といった方向を示す言葉は、図面を正面視した場合を前提として用いるものとする。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態について、以下、図1乃至図10を用いて説明する。 図1に、液晶表示装置の概略的な構成を説明するための説明図を示す。図2に、レンズアレイ基板を平面視した構成を説明するための模式図を示す。図3に、透明電極層6の画素領域の概略的な構成を説明するための模式図を示す。図4に、レンズの機能を説明するための説明図を示す。図5、図6に、グレイスケールマスクの製造工程を説明するための説明図を示す。図7に、乳剤の平均粒子サイズが異なる各条件で、露光量の変化に対する光透過率の変化を説明するための説明図を示す。図8に、乳剤の平均粒子サイズが露光条件に与える影響について説明するための説明図を示す。図9に、グレイスケールマスクの構成を示す模式図を示す。図10に、レンズアレイ基板の製造工程を説明するための説明図を示す。図11に、レンズの表面粗さと乳剤の平均粒子サイズとの関係を説明するための説明図を示す。図12に、乳剤の平均粒子サイズごとのレンズの表面粗さの違いを説明するための説明図を示す。
図1に、液晶表示装置50を示す。液晶表示装置50は、いわゆる半透過型の液晶表示装置である。
液晶表示装置50は、偏光板1、レンズアレイ基板2(透明基板3、レンズ4)、リム5、透明電極層6、配向膜7、液晶層8、配向膜9、透明電極層10、フィルタ層11、透明基板12、偏光板13、をこの順で備える。
偏光板1は、特定の偏光成分の光を透過させる光学部材である。偏光板13も、偏光板1と同様に、特定の偏光成分の光を透過させる光学部材ある。偏光板1を通過する光の振動方向と偏光板13を通過する光の振動方向とは直交関係にある。
レンズアレイ基板2は、透明基板3、複数のレンズ4を有する。透明基板3は、透明基板12と共に、透明電極層6〜フィルタ層11を機械的に保持する。レンズ4は、バックライト(不図示)からの光を、透明電極層6の開口部20(図3参照)に集光させる。なお、透明基板3、12は、板状の部材(ガラス、ポリカーボネイト、アクリル樹脂等)であって、可視光領域の光(バックライトからの光等)に透明である。レンズ4は、フォトレジスト(感光性樹脂材料)からなる。レンズ4のレンズ作用によって、バックライトからの光の利用効率は高められ、液晶表示装置50の高輝度化を図ることができる。
透明基板3上には、リム5も配置される。リム5の厚みは、レンズ4の厚みに応じて設定される。リム5は、レンズアレイ基板2上に配置される偏光板1を保持する。
図2に、レンズアレイ基板2を平面視した模式図を示す。図2に示すように、複数のレンズ4は、透明基板3の主面上に隙間なくマトリクス状に配置される。なお、レンズ4間に隙間が生じないように、レンズ4の上面視形状は多角形(六角形)に設定されている。また、リム5は、透明基板3の主面の縁側の部分に配置される。リム5の内側には、複数のレンズ4が配置される。
図1に示すように、透明電極層6は、複数のTFT(Thin Film Transistor)素子15を有する。透明電極層6は、導電性薄膜(ITO:Indium Tin Oxide)から形成される。透明電極層6は、透明電極層10と共に、液晶層8に電界を印加する。液晶層8の液晶の配向状態は、電界が印加されることで制御される。液晶の配向状態が制御されることによって、バックライトからの光の透過、不透過が制御される。
配向膜7、配向膜9は、液晶層8を挟持するように配置される。配向膜7、配向膜9は、液晶分子を所定の方向に揃える。配向膜7、配向膜9は、高分子材料であるポリイミド(Polyimide)等の有機薄膜で形成される。
フィルタ層11は、画素ごとに、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)のフィルタを有する。また、フィルタ層11は、遮光膜14を画素間に有する。遮光膜14は、画素間の光のクロストークを防止する。
図3に、透明電極層6の画素領域PXの概略的な構成を示す。図3に示すように、透明電極層6の画素領域PXは、開口部20、反射部21を有する。また、画素領域PX間には配線22が形成される。なお、ここでは、TFT素子15は図示されていない。レンズ4で集光されたバックライトからの光は、開口部20を通過する。開口部20の周囲の反射部21は、透明基板12側から入射する光を反射する。反射部21を設けることにより、外来光を液晶表示装置の光源として活用する。
図4に、レンズ4の機能について説明するための説明図を示す。図4(a)に、透明基板3上にレンズ4を設けない場合を示す。図4(b)に、透明基板3上にレンズ4を設けた場合を示す。
図4(a)に示すようにレンズ4を設けない場合、バックライトからの光の一部は開口部20を通過して前方に進行することができるが、その他の光は反射部21に妨げられ前方に進行することができない。
他方、図4(b)に示すようにレンズ4を設ける場合、バックライトからの光の大部分は開口部20を通過して前方に進行することができる。すなわち、レンズ4を配置することによって、バックライトからの光の利用効率を格段に高めることができる。
ここで、図5乃至図10を参照して、レンズアレイ基板2の製造方法について説明する。本実施形態にかかるレンズアレイ基板2は、透明基板3上に複数のレンズ4を形成することにより製造される。複数のレンズ4は、グレイスケールマスクを用いたリソグラフィー技術を活用して製造される。従って、ここでは、まず、グレイスケールマスクの製造方法について説明した後、レンズアレイ基板2の製造方法について説明する。
図5、図6を用いて、グレイスケールマスクの製造方法について説明する。
図5に示すように、レーザ照射装置45を利用して、乾板30にレーザ光を大気中で照射する。
乾板30は、透明基板31、乳剤層32を有する。乾板30は、通常の薄膜形成技術を活用して、透明基板31の上面に乳剤層32が塗布されることで形成される。なお、乳剤層32は、多数の粒子状の乳剤(例えば、リスプレート乳剤、ハイレゾプレート乳剤)を含む。なお、ここでは、乳剤は、ハロゲン化銀(塩化銀(AgCl)、臭化銀(AgBr)、ヨウ化銀(AgI)等)を成分とする。
図5に示すように、乾板30の上面(主面)は、行を規定する仮想線Lh1〜Lhx、列を規定する仮想線Lv1〜Lvxによって、2次元状の単位区分D11〜Dxxが設定されている。換言すると、乾板30の主面は、2次元状の単位区分D11〜Dxxに分割されている。レーザ照射装置45から乾板30に照射されるレーザ光のスポット径は、各単位区分D11〜Dxxの面積に応じて設定される。尚、レーザ光のスポット径は、0.1μm〜1.0μmに設定すると良い。そして、単位区分ごとにレーザ光の強度を変調することによって、グレイスケールマスクは製造される。なお、図5に示した単位区分は、説明の便宜上、簡略化されている。
例えば、次のように乾板30にレーザ光を照射する。まず1行目の単位区分にレーザ光を照射する。すなわち、紙面に向かって、乾板30を右から左に移動させ、単位区分D11〜D1xにレーザ光を順次照射する。このとき、形成されるべきパターン(濃淡模様)に応じて、単位区分D11〜D1xには、強度が変調されたレーザ光が順次照射される。次に、2行目の単位区分にレーザ光を照射する。すなわち、紙面に向かって、乾板30を右から左に移動させ、単位区分D21〜D2xにレーザ光を順次照射する。上述と同様に、形成されるべきパターンに応じて、単位区分D21〜D2xには、強度が変調されたレーザ光が順次照射される。3行目以降も同様に各行の単位区分にレーザ光を順次照射する。
照射対象とする単位区分を変更するたびに、照射されるレーザ光の強度は変調される。これにより、単位区分ごとのレーザ光の露光量(照射量)を適宜設定することができる。なお、レーザ光の露光時間を変調することで、単位区分ごとのレーザ光の露光量を設定することも可能である。
ここで、レーザ照射装置45について説明する。図5に示すように、レーザ照射装置45は、レーザ発振器40、減衰フィルタ41、反射ミラー42、光学系43、対物レンズ44を有する。
レーザ発振器40は、固体レーザ装置であって、レーザ媒質(YAG(Yttrium Aluminum Garnet))がドープされたロッド、励起光源、共振ミラー、波長変換素子、Qスイッチ素子(電気光学結晶)を有する。なお、励起光源は、フラッシュランプ、又は半導体レーザである。レーザ発振器40から出力されるレーザ光の波長は、514nmである。
減衰フィルタ41は、複数のND(Neutral Density)フィルタから構成される。通常、レーザ発振器40から出力されるレーザ光の強度は必要以上に強い。従って、乾板30の乳剤層32の改質の程度を制御可能とするため、レーザ光の強度を減衰させる。
光学系43は、各種の光学系を用いて、レーザ光のビーム形状を整形したり、ビームに強度を変調させたり、或いはビームスキャンの実行等をする。対物レンズ44は、光学系43からの光を乾板30に集光する。
レーザ照射装置45は、レーザ発振器40から出射され、減衰フィルタ41、反射ミラー42、光学系43、対物レンズ44をこの順で通過したレーザ光を乾板30に照射する。
次に、図6を参照して、グレイスケールマスクの製造方法について具体的に説明する。
図6(a)に示すように、まず透明基板31を用意する。
次に、図6(b)に模式的に示すように、通常の薄膜形成技術を活用して、透明基板31上に乳剤層32を形成する。このようにして、透明基板31上に乳剤層32が形成された乾板30を用意する。
次に、図6(c)に模式的に示すように、図5で説明したようにレーザ光(波長:514nm)を乳剤層32に照射する。なお、ここでは説明の便宜上、レーザ光の強度変調数を7段階としているが、最終的に形成されるレンズの断面視形状をより滑らかにする場合には、レーザ光の強度変調数を16段階以上に設定すると良い。より好ましくは、レーザ光の強度変調数を、16〜256段階に設定すると良い。そして、透明基板31上の乳剤層32に、現像液、定着液を施す。
このようにして、図6(d)に示すように、光透過率の変化に対応する複数のパターン(濃淡模様)を有するグレイスケールマスク33を得る。
本実施形態においては、乳剤層32に含まれる粒子状の乳剤は、平均粒子サイズが100nm以下である。このような条件で製造されたグレイスケールマスクを用いてレンズアレイ基板を製造すると、最終的に形成されるレンズのレンズ形状が格段に改善されたレンズアレイ基板を実現することができる。
ここで、図7、8を参照して、乳剤の平均粒子サイズが異なる3つの条件ごとに、露光量の変化に対して乳剤層32の光透過率がどのように変化するのか説明する。
ここでは、乳剤の平均粒子サイズ80nm、150nm、250nmの3つの条件について説明する。
なお、光透過率は、乳剤層自体の厚みによって変化する。ここでは、上述の条件で、乳剤層の厚みを一定としていない。従って、図7では、各条件で光透過率の変化が始まる露光量は、各条件の乳剤層の厚みに応じたものとなっている。
図7から明らかなように、平均粒子サイズが小さいほど、露光量の変化に対する光透過率の変化の度合いは小さくなる。換言すると、平均粒子サイズが小さいほど、露光量の変化に対する光透過率の変化の度合いは鈍感になる。
尚、図7に示すように、露光量の変化に対する光透過率の変化の度合いが最も大きい場合は、平均粒子サイズ=250nmの場合である。露光量の変化に対する光透過率の変化の度合いが最も小さい場合は、平均粒子サイズ=80nmの場合である。
図8を用いて、さらに説明を補足する。
図8(a)に模式的に示すように、平均粒子サイズ=250nmの場合、露光量の変動量に対する光透過率の変動量は大きい。従って、強度変調したレーザ光を乾板30に照射する場合、レーザ強度が意図したレーザ強度からずれると、光透過率は意図した光透過率から大きくずれてしまう。また、範囲R1に対応する範囲でレーザ光の強度を変調する必要がある。
図8(b)に模式的に示すように、平均粒子サイズ=150nmの場合、露光量の変動量に対する光透過率の変動量は大きい。従って、強度変調したレーザ光を乾板30に照射する場合、レーザ強度が意図したレーザ強度からずれると、光透過率は意図した光透過率から大きくずれてしまう。また、範囲R2に対応する範囲でレーザ光の強度を変調する必要がある。
図9(c)に模式的に示すように、平均粒子サイズ=80nmの場合、露光量の変動量に対する光透過率の変動量は小さい。従って、強度変調したレーザ光を乾板30に照射する場合、レーザ強度が意図したレーザ強度からずれたとしても、光透過率は意図した光透過率から大きくずれることは抑制される。また、範囲R3に対応する範囲でレーザ光の強度を変調すればよいため、レーザ光の強度の変調数を増加させることもできる。
上述の説明から明らかなように、平均粒子サイズが100nm以下の乳剤を使用することによって、露光量の変化に対する光透過率の変化を鈍感にすることができる。これによって、露光条件(レーザ照射条件)の変動によって、光透過率が意図した値から大きく変動することが抑制される。なお、乳剤の平均粒子サイズの下限は、30nmであると良い。
後述の説明からも明らかになるが、レンズアレイ基板のレンズのレンズ形状は、パターンの光透過率に対応して設定される。露光条件の変動によって光透過率が意図した光透過率から変動すると、最終的に形成されるレンズのレンズ形状が悪化してしまう。換言すると、設計どおりのレンズ形状を実現できない。本実施形態では、この点にかんがみて、平均粒子サイズが100nm以下の乳剤を使用し、露光条件の変動が光透過率の変動に影響する程度を緩和する。そして、最終的に製造されるレンズアレイ基板のレンズのレンズ形状を改善する。
また、平均粒子サイズが100nm以下の乳剤を使用することで、レーザ光の強度を変調できる範囲を広く設定することもできる。レーザ光の強度変調数を増加させ、パターンの光透過率の変化をよりスムーズなものとし、最終的に製造されるレンズのレンズ形状をさらに改善することもできる。但し、変調数の増加に伴って、グレイスケールマスクの製造時間が長時間化する点は留意する必要がある。
ここで、図9に、グレイスケールマスク33の構成を説明するための模式図を示す。図9(a)に、グレイスケールマスク33を上面視した構成を模式的に示す。図9(b)に、X6b−X6b間のグレイスケールマスク33の構成を模式的に示す。
図9(a)に示すように、グレイスケールマスク33は、複数のパターンを有する。パターンは、多角形(六角形)状で、マトリクス状に隙間なく形成されている。パターンは、その内側からその外側に光透過率が段階的に低くなる。パターンの上面視形状は、製造されるべきレンズ4の上面視形状と等しい。なお、図面上、濃い部分ほど光透過率が低く、薄い部分ほど光透過率は高い。
図9(b)に示すように、乳剤層32に形成されるパターンは、x軸方向(乳剤層の厚み方向に直交する方向)で光透過率が変化する。乳剤層32に形成されるパターンは、z軸方向(乳剤層32の厚み方向)で光透過率は変化しない。
図10を参照して、グレイスケールマスク33を用いて、レンズアレイ基板を製造する方法について説明する。
まず、図10(a)に示すように、露光対象物上にグレイスケールマスク33を用意する。露光対象物は、透明基板3上にレジスト層4aが形成された部材である。
次に、図10(b)に示すように、グレイスケールマスク33を介して、露光光(紫外線)を照射する。
このとき、グレイスケールマスク33のパターンによって、レジスト層4aに入射される露光光の光量は調整される。すなわち、パターンの光透過率が高い部分(淡い部分)に対応するレジスト層4aの部分は、パターンの光透過率が低い部分(濃い部分)に対応するレジスト層4aの部分よりも単位時間当たりの露光量が多い。単位時間当たりの露光量が多いほど、レジスト層4aが改質される程度は大きい。従って、パターンの光透過率が高い部分(淡い部分)に対応するレジスト層4aの部分は、パターンの光透過率が低い部分(濃い部分)に対応するレジスト層4aの部分よりもレジスト層4aの厚み方向の反応量は多い。グレイスケールマスク33のパターンにおける光透過率の変化は、レジスト層4aの反応深度に変換される。
レジスト層4aは、ネガ型のレジストである。従って、パターンの光透過率が高い部分(淡い部分)に対応するレジスト層4aの部分はレンズの肉厚部分となる。他方、グレイスケールマスクのパターンの光透過率が低い部分(濃い部分)に対応するレジスト層4aの部分はレンズの肉薄部分となる。
露光後、レジスト層4aの未改質部分を所定の薬液を使用して除去する。また、所定の溶剤(3%のアセトン水溶液)を使用して、形成されたレンズの表面を平坦化(スムージング)する。
これらの処理によって、図10(c)に示すように、複数のレンズ4が透明基板3上に形成される。
ここで、平均粒子サイズが100nm以下の乳剤を使用した場合、最終的に形成されるレンズの形状がより滑らかになることを、図11及び図12を用いて説明する。
図11に、スムージング後のレンズの表面粗さと乳剤の平均粒子サイズとの関係を示す。図11に示すように、乳剤の平均粒子サイズが100nm以下では、最終的に形成されたレンズの表面粗さは十分に低くなる。なお、レンズの表面状態は、AFM(Atomic Force Microscope)(原子間力顕微鏡)を用いることにより測定できる。なお、ここでは、表面粗さは、中心線平均粗さRaで定義した。
また、図12に、最終的に得られたレンズを平面的に写した画像を示す。図12に示すように、平均粒子サイズが小さくなるほど、最終的に形成されるレンズのレンズ形状は滑らかになる。
なお、図12では、濃い部分ほどレンズの肉厚は薄くなり、淡い部分ほどレンズの肉厚は厚くなる。
図12(a)の場合(平均粒子サイズ=250nm)、形成されるべきレンズ形状に対応して、内側から外側にスムーズに濃さの度合いが変化していなく、レンズ表面が粗れていることが分かる。
図12(b)の場合(平均粒子サイズ=150nm)、図12(a)と比較して多少改善されているものの、形成されるべきレンズ形状に対応して、内側から外側にスムーズに濃さの度合いが変化していなく、レンズ表面が粗れていることが分かる。
図12(c)の場合(平均粒子サイズ=80nm)、形成されるべきレンズ形状に対応して、内側から外側にスムーズに濃さの度合いが変化しており、レンズ表面が粗れていないことが分かる。
このように本実施形態では、乳剤の平均粒子サイズを100nm以下とし、露光条件の変動によって最終的に形成されるレンズ形状に粗れが生じることを抑制する。換言すると、乳剤の平均粒子サイズを100nm以下とし、最終的に形成されるレンズ形状をより滑らかなものとする。これにより、高精度なレンズアレイ基板を実現でき、液晶表示装置におけるバックライト光の光利用効率をさらに高めることができる。
本発明の技術的範囲は、上述の実施の形態に限定されない。レンズアレイ基板は、液晶表示装置以外の他の様々な光学デバイスに活用することができる。乳剤の具体的な種類は問わない。最終的に形成されるレンズは、凸レンズに限らず、断面視形状が三角形状のレンズであっても良い。すなわち、レンズの具体的な形状は任意である。また、個々のレンズごとに異なるレンズ形状であっても良い。
液晶表示装置の概略的な構成を説明するための説明図である。 レンズアレイ基板を平面視した構成を説明するための模式図である。 透明電極層6の画素領域の概略的な構成を説明するための模式図である。 レンズの機能を説明するための説明図である。 グレイスケールマスクの製造工程を説明するための説明図である。 グレイスケールマスクの製造工程を説明するための説明図である。 乳剤の平均粒子サイズが異なる各条件で、露光量の変化に対する光透過率の変化を説明するための説明図である。 乳剤の平均粒子サイズが露光条件に与える影響について説明するための説明図である。 グレイスケールマスクの上面構成及び断面構成を示す模式図である。 レンズアレイ基板の製造工程を説明するための説明図である。 レンズの表面粗さと乳剤の平均粒子サイズとの関係を説明するための説明図である。 乳剤の平均粒子サイズごとのレンズの表面粗さの違いを説明するための説明図である。
符号の説明
31 透明基板
32 乳剤層
33 グレイスケールマスク
1 偏光板
2 レンズアレイ基板
3 透明基板
4a レジスト層
4 レンズ
5 リム
6 透明電極層
7 配向膜
8 液晶層
9 配向膜
10 透明電極層
11 フィルタ層
12 透明基板
13 偏光板
14 遮光膜
15 TFT素子
16 スペーサ
20 開口部
21 反射部
22 配線
40 レーザ発振器
41 減衰フィルタ
42 反射ミラー
43 光学系
44 対物レンズ
45 レーザ照射装置
50 液晶表示装置

Claims (17)

  1. 粒子状の乳剤を含む乳剤層を基板の主面上に備え、当該乳剤層に光透過率の変化に対応するパターンが形成されたグレイスケールマスクであって、
    前記乳剤の平均粒子サイズは100nm以下であることを特徴とするグレイスケールマスク。
  2. 前記乳剤は、ハロゲン化銀であることを特徴とする請求項1記載のグレイスケールマスク。
  3. 前記乳剤層は、ほぼ一定の厚みで前記基板の主面上に形成されることを特徴とする請求項1記載のグレイスケールマスク。
  4. 前記乳剤層には、光透過率の変化に対応する複数の前記パターンが形成されることを特徴とする請求項1記載のグレイスケールマスク。
  5. 前記パターンは、内側から外側に光透過率が段階的又は連続的に変化することを特徴とする請求項1記載のグレイスケールマスク。
  6. 前記パターンは、上面視形状が多角形のパターンであって、中心から外側に光透過率が段階的又は連続的に変化することを特徴とする請求項1記載のグレイスケールマスク。
  7. 前記パターンは、前記乳剤層にマトリクス状に配置されることを特徴とする請求項4又は請求項6記載のグレイスケールマスク。
  8. 前記パターンは、中心から外側に16段階以上の異なる光透過率を有することを特徴とする請求項6記載のグレイスケールマスク。
  9. 前記パターンは、中心から外側に光透過率が実質的に一定の割合で増加又は減少することを特徴とする請求項6記載のグレイスケールマスク。
  10. 強度又は照射時間が変調されたレーザ光が前記乳剤層に順次照射されることで前記パターンは形成されることを特徴とする請求項1記載のグレイスケールマスク。
  11. 平均粒子サイズが100nm以下の粒子状の乳剤を含む乳剤層が主面上に形成された基板を用意し、
    強度又は照射時間が変調されたレーザ光を前記基板に順次照射し、
    光透過率が段階的又は連続的に変化する部分を有するパターンを前記乳剤層に形成する、
    グレイスケールマスクの製造方法。
  12. 内側から外側に光透過率が段階的又は連続的に変化する部分を有する前記パターンを前記乳剤層に形成することを特徴とする請求項11記載のグレイスケールマスクの製造方法。
  13. 光透過率が段階的又は連続的に変化する部分を有する複数の前記パターンを前記乳剤層に形成することを特徴とする請求項11記載のグレイスケールマスクの製造方法。
  14. 前記乳剤層に集光される前記レーザ光のスポット径は、0.1μm〜1.0μmの範囲に設定されることを特徴とする請求項11記載のグレイスケールマスクの製造方法。
  15. 16段階以上に強度が変調されたレーザ光を前記基板に順次照射することを特徴とする請求項11記載のグレイスケールマスクの製造方法。
  16. 平均粒子サイズが100nm以下の粒子状の乳剤を含む乳剤層が主面上に形成された第1基板を用意し、
    強度又は照射時間が変調されたレーザ光を前記第1基板に順次照射し、
    内側から外側に光透過率が段階的又は連続的に変化する部分を有する複数のパターンを前記乳剤層に形成し、
    前記第1基板の前記乳剤層に形成された複数の前記パターンを介して、第2基板上に形成されたレジスト層に露光光を照射し、
    前記第2基板上の前記レジスト層の未改質部分を除去し、
    前記第2基板上に複数のレンズを形成する、レンズアレイ基板の製造方法。
  17. 請求項5記載のグレイスケールマスクを用いて、第2基板上に形成されたレジスト層に露光光を照射し、
    前記第2基板上の前記レジスト層の未改質部分を除去し、
    前記第2基板上に複数のレンズを形成する、レンズアレイ基板の製造方法。
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