JP2008249599A - X線結晶構造解析用キャピラリー及びそれを用いたタンパク質結晶試料の調製方法 - Google Patents

X線結晶構造解析用キャピラリー及びそれを用いたタンパク質結晶試料の調製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タンパク質結晶に損傷を与えることなく、かつ、簡便に、室温およびクライオ条件下でのX線回折実験に適用するためのタンパク質結晶試料の調製方法を提供する。
【解決手段】X線回折測定に適した大きさの結晶の流出を防止する絞り領域を有するキャピラリーを用いて、その内部で結晶化、クライオプロテクタント処理およびX線回折測定による回折データ収集までの一連の工程を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャピラリーの内部でタンパク質の結晶を形成し、クライオプロテクタント処理を行うことによって、結晶に損傷を与えることなく、かつ、簡便に、室温およびクライオ条件下でのX線回折実験に適用するためのタンパク質結晶試料の調製方法を提供する。さらに、本発明は、タンパク質のX線結晶構造解析に用いるキャピラリーに関する。より詳しくは、本発明は、上記タンパク質結晶試料の調製方法に用いるキャピラリーを提供する。
タンパク質の機能発現はその三次元構造に依存すると考えられているため、タンパク質機能の研究には、タンパク質の構造解析が不可欠である。
自然界には、数千万種類のタンパク質が存在するといわれているが、三次元構造が確認されたタンパク質は数千種類程度である。
今後、多数のタンパク質の迅速な構造解析を行う方法の確立が必要である。
タンパク質の三次元構造を解析するための最も一般的な手法は、X線回折測定によるX線構造解析である。
具体的には、タンパク質の結晶を成長し、得られたタンパク質結晶をX線回折装置にマウントし、測定を行って、X線回折データセットを収集する。
良質のX線回折データセットを得るために最も重要なことは、タンパク質の良質な単結晶を得ることである。タンパク質の結晶化には、平衡化溶液の蒸気内に母液の水滴を静置させて結晶化を行う、ハンギングドロップ法、シッティングドロップ法、サンドイッチドロップ法などの蒸気拡散法が最も一般的であるが、多穴プレートを用いて、油中に母液の微小水滴を静置し、多数条件の検討を同時に行うことができるマイクロバッチ法なども開発されている。
上記の結晶化方法のいずれを用いた場合でも、クライオループなどを用いるマニュアル操作によって析出した結晶をキャピラリーに移し、このキャピラリーをX線回折装置のゴニオメータヘッドにマウントして、X線回折測定を行う。
タンパク質X線結晶構造解析における回折データセットの収集は、X線によるタンパク質結晶の損傷を防止するため、100Kの温度条件下で行われる。したがって、タンパク質結晶は、測定前にクライオプロテクタント処理を行う必要がある、そのタンパク質結晶のクライオプロテクタント処理は、クライオループを用いたマニュアル操作を必要とし、クライオループとタンパク質結晶との接触は避けられず、結果として結晶に損傷を与えることになる。結晶に与える損傷の程度は作業者の技術に依存するため、良質な回折データを得るためには、熟練した作業者によるハンドリングが必要となる。
近年、急速にタンパク質X線構造解析の自動化が進んでいるが、結晶をX線回折装置にマウントする工程はマニュアルで行われているため、結晶化から回折データセットの収集までの工程はまだ完全に自動化されていない。
X線結晶構造解析の分野では、X線回折装置の高性能化、測定手法の発達など、周辺技術の発展にともない、測定精度が向上し、測定に要する時間も大幅に短縮されているが、現状の構造解析では、マニュアル作業が含まれるため、扱えるタンパク質の数に制限があり、また、得られる回折データの質にも作業者による変動がある。
そこで、X線回折装置に結晶をマウントする際に用いるキャピラリー内部でタンパク質を結晶化させる試みがなされている[非特許文献1]。
非特許文献1に開示された方法において、必要な回折分解能を有する結晶のスクリーニングを行うことを目的とし、直接キャピラリー内部にタンパク質溶液と結晶化試薬を注入し、混合することでタンパク質結晶を析出させる。
タンパク質結晶が析出した後、直接キャピラリーにX線を照射して、その回折分解能を評価することができる。
しかしながら、回折実験条件が室温に限定されているため、回折データセットの収集が困難である。
クライオ条件下で、キャピラリーを用いて回折データセットを収集する方法が報告されている[非特許文献2]。
非特許文献2に開示された方法において、キャピラリー内部にクライオプロテクタント溶液を注入した後、マニュアルでタンパク質をキャピラリー内部にマウントする。そのため、クライオループで結晶を拾う際に、タンパク質結晶に損傷を与える可能性がある。
Bo Zheng et al., Angew, Chem. Int. Ed. 2004, 43, 2508-2511 Min Yao et al., Acta Cryst. (2004). D60, 39-45
本発明は、作業者が結晶に一切触れることなく、結晶化、クライオプロテクタント処理、回折データ収集までの一連の工程を全てキャピラリー内部で行う方法およびその方法に適したキャピラリーを提供する。
本発明は、注入口、測定領域および絞り領域を含み、前記絞り領域は、X線回折測定に適した直径を有する結晶がキャピラリー内部から流出することを防止できる幅の流路を形成しているキャピラリーを提供する。
本発明のキャピラリーの絞り領域の構造は、X線回折測定に適した直径を有する結晶がキャピラリー内部から流出することを防止できることを特徴とする。
この構造は、タンパク質結晶のX線回折測定に適した直径以下の幅の流路を有するが、この流路の形状は固定されていてもよいし、弁やスロットル機構などにより変化させることもできる。絞り領域がフレキシブルチューブにより構成されている場合、通常は、回折データ測定領域の内径と同一であるが、必要に応じて、フレキシブルチューブ外部に設けた装置により圧縮して、その断面形状を変形させて、流路幅を制御することもできる。
本発明のキャピラリーにおいて、前記測定領域の内径が0.3〜0.5mmであれば、通常X線回折測定に用いるX線ビーム幅に適合しているため、結晶の位置調整が容易となる。
本発明のキャピラリーにおいて、前記測定領域の材質がガラスまたはポリスチレンであれば、通常X線回折測定に用いるX線源から質の高い回折データを得ることができる。
本発明のキャピラリーにおいて、前記絞り領域の流路の幅が0.05mm以上かつ前記測定領域の内径未満であれば、直径0.05mm以上の結晶を流出させることなく、キャピラリー内部の溶液を入れ替えることができる。
本発明は、上記のキャピラリーを用い、
前記注入口からキャピラリー内部に、測定対象のタンパク質を含有するタンパク質溶液および前記タンパク質を結晶化するための結晶化溶液を注入し、キャピラリー内部で、X線回折測定に適した直径を有するタンパク質の結晶を析出させる工程;
前記結晶の析出後、前記結晶を保持しつつ、前記タンパク質溶液および前記結晶化溶液を前記絞り領域を介して排出する工程;
前記絞り領域からクライオプロテクタント溶液を吸引して、前記結晶を前記クライオプロテクタント溶液に接触させる工程;および
前記クライオプロテクタント溶液を前記絞り領域を介して排出する工程
を含むことを特徴とする、X線結晶構造解析用のタンパク質結晶試料の調製方法を提供する。
本発明の調製方法によれば、結晶化から回折データ収集までの一連の工程を全てキャピラリー内部で行うことができるので、作業者の技術や経験を必要とせず、一定の品質の回折データを収集することができる。
本発明の方法を用いれば、作業者が直接結晶に接触することがないため、結晶に損傷を与えることがなく、良質の回折データを迅速に収集することが可能である。
また、結晶をマニュアルで操作する工程がないため、結晶化から回折データ収集までを完全に自動化することができる。
さらに、本発明の方法を用いれば、同一の結晶について室温条件下およびクライオ条件下で回折データを得ることができるので、信頼性の高い回折データセットを得ることができる。
本発明の方法における、結晶化から回折データセット収集までの工程を説明する。
(結晶化および回折確認)
本発明の方法において、タンパク質の結晶化に使用するキャピラリーは、X線を照射して回折データ測定を行う測定領域および測定領域の内径よりも小さい内径を有する絞り領域を含むことを特徴とする。
本発明に用いるキャピラリーの測定領域の内径および長さは、測定対象であるタンパク質溶液の量、結晶化溶液の量によって異なるため、厳密に制限されないが、キャピラリー径は、使用するX線ビーム幅に合わせることが好ましい。例えば、X線ビーム幅が0.3mmである場合、それよりも太い内径のキャピラリーを用いると、X線ビームに対する結晶の厳密なセンタリングが必要となるが、0.3mm径のキャピラリーを用いれば、キャピラリーの直径方向のセンタリングが不要となる。
キャピラリーの長さ方向のセンタリングは、キャピラリー内部に注入した溶液を移動させることにより行う。溶液の移動は様々な公知技術により達成することができる。
キャピラリーの測定領域でタンパク質の結晶が析出した後、タンパク質溶液と結晶化溶液を排出し、クライオプロテクタント溶液と入れ替える。この際に、回折測定に適した結晶を流出させないことを目的として、上記絞り領域が設けられる。
回折測定に適した結晶は、直径0.05mm以上であることが好ましいが、測定装置の性能、測定の目的に応じて、直径0.05mm以下の結晶を用いることもできる。
クライオ条件下での測定を行うため、結晶が大きくなると、冷却に時間がかかり、結晶内部で氷晶が成長し、結晶を破壊することがあり、また、結晶部位ごとに温度変化が生じると、測定精度にも影響がある。したがって、大きすぎる結晶は測定に適しない。直径0.5mm程度を超えない結晶を用いることが好ましい。
例えば、適当な結晶の直径を0.05mm以上とする場合、絞り領域の内径を直径0.05mmとする。これにより、直径0.05mm未満の結晶はキャピラリーから流出し、直径0.05mm以上の結晶に付着することを防止でき、これにより分解能の高い回折データを得ることができる。
絞り領域の構造は、タンパク質結晶のX線回折測定に適した直径以下の幅の流路を有するが、測定対象とする結晶の直径の設定により、絞り領域の流路幅は変化する。この流路の形状は固定されていてもよいし、弁やスロットル機構などにより変化させることもできる。絞り領域がフレキシブルチューブにより構成されている場合、通常は、回折データ測定領域の内径と同一であるが、必要に応じて、フレキシブルチューブ外部に設けた装置により圧縮して、その断面形状を変形させて、流路幅を制御することもできる。
X線回折測定の自動化を達成するためには、絞り領域の内径を制御できる機構であることが好ましい。
また、本発明は、自動化されていない現行のX線回折測定装置に適用させるため、キャピラリーをマニュアルでゴニオメータヘッドにマウントすることもできる。この場合には、絞り領域の内径が固定されていてもよい。
本発明のキャピラリーの材質は、少なくとも測定領域がX線回折測定に用いるCu、Ni、Cr、MoなどのX線源からのX線に影響を及ぼさず、高い品質の回折データを得ることができれば、特に制限はない。
タンパク質のX線回折測定には通常CuKα線を用いるので、石英やボロシリケートなどのガラス製のキャピラリーが好ましい。MoKα線を用いる場合、ポリスチレンでキャピラリーを作製してもよい。
マニュアルでゴニオメータヘッドにマウントする場合に用いることができるキャピラリーの概略図を図1に示す。
市販のガラス製キャピラリー(ハンプトンリサーチ社)を加工して本発明のキャピラリーとすることができる。このキャピラリー1は、タンパク質溶液や結晶化溶液を注入するための注入口11、X線回折測定を行うための測定領域12およびX線回折測定に適した大きさの結晶の流出を防止するための絞り領域13を含む。
この図において、タンパク質溶液や結晶化溶液の注入を容易にするため、注入口11の内径は測定領域12よりも大きく設計されているが、X線回折装置にマウントすることができれば、その内径や形状は特に制限されない。
キャピラリー1の測定領域12の内径は、X線回折測定に用いるX線のビーム幅に依存し、通常のビーム幅が0.3〜0.5mmであるため、0.3〜0.5mmが好ましい。測定領域12の長さは、X線回折装置にマウントすることができれば、特に制限されない。
この図において、キャピラリー先端が絞り領域13に相当し、キャピラリー先端を加熱して、口径を0.05mmに加工している。キャピラリー1の絞り領域13の内径は、回折測定に適した結晶の大きさに依存し、その大きさは測定装置の性能、測定の目的に依存する。回折測定に適した結晶の大きさは、直径0.05mmから直径0.5mm程度であるので、キャピラリー1の絞り領域13の内径は、0.05〜0.5mmであることが好ましい。
まず、タンパク質溶液および結晶化溶液をキャピラリー1の注入口11からその内部に入れ、その中で混合する(図2a)。シリンジを用いて、注入口11からグリスなどの粘稠な物質3を注入し、タンパク質を含む混合溶液2を結晶化位置、すなわち、測定領域12に移動させる(図2b)。結晶4の析出が確認できれば(図2c)、そのままX線回折装置6のゴニオメータヘッド61にキャピラリー1をマウントし、X線62を照射し、回折X線63を検出器64で検出することによって、室温での回折測定を行う(図4)。
(クライオプロテクタント処理および回折データセット収集)
室温での回折測定で構造解析に十分な回折分解能が確認できれば、結晶のクライオプロテクタント処理を行う(図3)。
キャピラリー1の内部にさらにグリス3を注入して、タンパク質溶液および結晶化溶液の混合溶液2をキャピラリー先端(絞り領域13)から排出する(図3a)。キャピラリー先端の口径が0.05mmであるので、このとき、直径0.05mm未満の結晶が流出するが、それ以上の大きさの結晶はキャピラリー内部に残留する。
次に、シリンジでキャピラリー内部のグリス3を吸引して、キャピラリー先端からクライオプロテクタント溶液5を結晶4のある位置まで吸い込む(図3b,c)。
その後、シリンジでグリス3を注入し、クライオプロテクタント溶液5をキャピラリーから排出する(図3d)。このとき、目的のタンパク質結晶がキャピラリー先端付近に流された場合、少量のフルオリナート、オイルまたはクライオプロテクタント溶液5を結晶4の位置まで吸い上げた後、結晶4と共に液体を移動させることによって、その結晶位置を調節する(図3e)。
クライオプロテクタント処理後、低温窒素ガスを低温ガス吹き付け装置65から吹き付けることによってキャピラリー1をフラッシュクーリングし、回折装置のゴニオメータヘッド61にマウントし、回折データセット収集を行う(図4)。
本発明の方法の有用性を確認するため、高度好熱菌Thermus thermophilus HB8由来TTHB049タンパク質を用いて、X線回折測定を行った。TTHB049タンパク質は、2.75M塩化ナトリウム、0.1Mトリス塩酸バッファー、pH8.3の条件下で結晶が析出する。
本実施例において、回折測定は、株式会社リガク製のCuKα回折装置を用いて行った。そのX線ビーム幅は0.3mmであるため、測定領域の内径が0.3mmの市販のボロシリケート製キャピラリー(製品番号HR6−108,ハンプトン社製)を用いた。
最初に、キャピラリーの先端を加熱して、口径を約0.05mmに加工した。次に、キャピラリー内部に、1μLのタンパク質溶液(タンパク質濃度21.88mg/mL)および1.0μLの結晶化溶液(2.75M塩化ナトリウム、0.1Mトリス塩酸バッファー、pH8.3)を充填した。
キャピラリー内部にグリスを注入して、タンパク質溶液を回折測定領域である結晶化位置まで移動させた。18℃にて静置して一週間後、キャピラリー内部に結晶が析出していることを確認した。このときの結晶の直径は、約0.2mmであった。その他、0.05mm以下の微小な結晶も多数析出していた。
ここで、通常は、室温での測定を行い、タンパク質結晶の回折分解能を評価するが、今回用いたタンパク質結晶の回折分解能はすでに評価されているため、今回は実施しなかった。
結晶析出後、さらにグリスを注入することによって、タンパク質溶液をキャピラリーから排出し、その後、グリスをシリンジで吸入することによって、キャピラリー先端からクライオプロテクタント溶液(結晶化溶液に30%グリセロールを添加したもの)をキャピラリー内部の結晶位置まで吸い込んだ。結晶のクライオプロテクタント処理が完了した後、グリスをキャピラリー内部に注入することによって、クライオプロテクタント溶液を排除した。
キャピラリーに低温窒素ガス(100K)によるフラッシュクーリングを行い、回折測定装置のゴニオメータヘッドにマウントした。
クライオ条件下で行った回折測定の結果を表1に示した。
Figure 2008249599
本発明の方法を用いたことにより、タンパク質結晶に直接触れることがなく、構造解析に十分な回折分解能である2.0Åのデータを収集することができた。
従来のように、プレート上で直径が約0.2mmの結晶を析出させ、クライオループを用いて、キャピラリーに移し、このキャピラリーをX線回折装置にマウントして、X線回折測定を行った場合、回折データ処理ができないことが多く、細心の注意を払って、結晶を操作しなければ、良質の回折データを収集することができなかった。
本発明のキャピラリーの一つの具体例の概略図。 本発明によるタンパク質結晶の調製方法を説明する概略図。 本発明によるクライオプロテクタント処理を説明する概略図。 X線回折装置にキャピラリーをマウントした状態を示す概略図。
符号の説明
1・・・X線回折測定用キャピラリー
11・・・注入口
12・・・測定領域
13・・・絞り領域
2・・・タンパク質溶液および結晶化溶液
3・・・グリス
4・・・結晶
5・・・クライオプロテクタント溶液
6・・・X線回折装置のマウント部分
61・・・ゴニオメータヘッド
62・・・入射X線
63・・・回折X線
64・・・検出器
65・・・低温ガス吹き付け装置

Claims (8)

  1. 注入口、測定領域および絞り領域を含み、前記絞り領域は、X線回折測定に適した直径を有する結晶がキャピラリー内部から流出することを防止できる幅の流路を形成しているキャピラリー。
  2. 前記測定領域の内径が0.3〜0.5mmである請求項1に記載のキャピラリー。
  3. 前記測定領域の材質が、ガラスまたはポリスチレンである請求項1または2に記載のキャピラリー。
  4. 前記絞り領域の流路の幅が0.05mm以上かつ前記測定領域の内径未満である請求項1〜3いずれかに記載のキャピラリー。
  5. 注入口、測定領域および絞り領域を含み、前記絞り領域は、X線回折測定に適した直径を有する結晶がキャピラリー内部から流出することを防止できる幅の流路を形成しているキャピラリーを用い、
    前記注入口からキャピラリー内部に、測定対象のタンパク質を含有するタンパク質溶液および前記タンパク質を結晶化するための結晶化溶液を注入し、キャピラリー内部で、X線回折測定に適した直径を有するタンパク質の結晶を析出させる工程;
    前記結晶の析出後、前記結晶を保持しつつ、前記タンパク質溶液および前記結晶化溶液を前記絞り領域を介して排出する工程;
    前記絞り領域からクライオプロテクタント溶液を吸引して、前記結晶を前記クライオプロテクタント溶液に接触させる工程;および
    前記クライオプロテクタント溶液を前記絞り領域を介して排出する工程
    を含むことを特徴とする、X線結晶構造解析用のタンパク質結晶試料の調製方法。
  6. 前記測定領域の内径が0.3〜0.5mmである請求項5に記載の調製方法。
  7. 前記測定領域の材質が、ガラスまたはポリスチレンである請求項6または7に記載の調整方法。
  8. 前記絞り領域の流路の幅が0.05mm以上かつ前記測定領域の内径未満である請求項5〜7いずれかに記載の調製方法。
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