JP2008249331A - 渦流量計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】渦検出センサ2の出力信号には、流体が流れることで渦発生体にて発生する渦による渦計測周波数の信号と、流体が流れることで振動管に加えられる機械的な固有振動に対応する共振周波数の信号とが含まれている。第1の回路4は渦計測周波数の帯域の信号を取り出し、渦周波数測定回路6に出力する。第2の回路5は共振周波数成分を取り出し、第3の回路7に出力する。第3の回路7は、共振周波数の信号レベルが所定のしきい値より大きいときは渦周波数測定回路6から出力される渦計測信号を出力し、前記しきい値以下のときは、渦計測信号を強制的に出力しないようにする。
【選択図】図2
Description
この特許文献1では、検出素子の出力信号はシールドケーブルの芯線から取り出し、さらに振動管のフランジがシールドされた押え金具で覆うことでセンサから出力される信号に対して外部からの商用電源ノイズ等のノイズの侵入を防止している。
しかしながら、商用電源のノイズはセンサの出力側からのみ侵入するのではなく、流量計の流体中に例えばヒータ等が設けられていると、このヒータと流体を通してセンサ側から電源ノイズが侵入するため、完全に電源ノイズを遮断することは困難であり、さらに、電源周波数を流量計測周波数に含む渦流量計では電源周波数ノイズが侵入すると電源周波数ノイズを識別できないため、電源周波数ノイズを流量があるかのごとく誤出力をしてしまうという問題があった。
また、さらに、前記第1の回路で抽出された渦計測周波数が電源周波数以外の周波数であるときに、第1の回路の出力信号を渦計測信号として出力処理し、電源周波数であるときは該第1の回路の出力信号を共振信号判定部に出力する周波数判定部を有し、前記制御する手段は、前記第3の回路から第1の信号を受信したときは前記周波数判定部から受信した前記第1の回路の出力信号を渦計測信号として出力処理し、第2の信号を受信したときは、渦計測信号を強制的に出力しないように制御するものである。
さらに、前記第1の回路は渦計測周波数を検出するフィルターであり、前記第2の回路は流路に流体が流れることで前記渦検出センサに発生する固有の機械振動を抽出するフィルターとされているものである。
図1において、1は渦流量計、2cは内部に流路が形成された渦流量計本体、2dは渦流量計本体2cの流路中に設けられた渦発生体、2aは前記渦流量計本体2cの流路に突出する形態で片持ち式に取り付けられた振動管、2bは前記振動管2aの内部に収納され振動管2aの機械信号を検出する圧電素子である。前記圧電素子2bは振動検出可能となるように、ゴム又は樹脂製の封止剤により前記振動管2aにポッティングされており、これら振動管2aと圧電素子2bにより渦検出センサ2が形成されている。
前記圧電素子2bの出力信号は電線を介して回路収納部10に設けられた信号処理回路に供給される。
この図において、2は前述した渦検出センサであり、その圧電素子2bからは、前記渦流量計1に流体が流れることで渦発生体2dにて発生する交番応力の振動を受けて圧電素子2dが出力する交番周波数と、流体が流れることで振動管に加えられる機械的な固有振動を受けて圧電素子2bが出力する共振周波数とが重なり合って出力される信号が出力される。
渦検出センサ2から出力される交番周波数の信号と共振周波数の信号とが重なり合った信号は、チャージアンプと該チャージアンプの出力を増幅するアンプを有する増幅回路3で増幅され、第1の回路4と第2の回路5に出力される。
第1の回路4は、前記増幅回路3から出力される信号のうち、渦検出センサ2が前記渦流量計本体2cの流路に流体が流れることで渦発生体2dからの渦による機械振動(渦計測周波数)として出力する周波数成分の信号を検出する回路であり、渦計測周波数帯域(例えば、50Hz〜250Hz)の信号を取り出すフィルター(低域フィルター又は帯域フィルター)からなる。
第2の回路5は、前記増幅回路3から出力される信号のうち、前記渦流量計本体2cの流路に流体が流れることで前記渦検出センサ2(振動管2a)に発生する渦検出センサ2の材質、形状等から決まる機械的な固有振動(共振周波数)に対応する周波数成分のみを取り出す帯域フィルターである。
本実験を行った渦流量計では、図3に示す通り、共振周波数は7200Hzとなっている。したがって、前記図1に示した渦流量計においては、前記第2の回路(帯域フィルター)5は、FFTアナライザーで解析して求めた共振周波数(7200Hz)を設計値とすればよいことが分かる。
なお、図3では流量が12L/minの場合のみを示しているが、流量を変えても共振周波数は変わらないことを本発明者は確認してある。また、流体を水としたが流体の種類を変えても共振周波数はほとんど変化のないことも確認した。
図4は、横軸を時間、縦軸を電圧として、水を12L/min(渦周波数60Hz)流したときの渦信号振幅は0.3Vrms、共振信号振幅は0.1mVrmsであったことを示している。なお、水を10L/minのときの共振信号振幅の計測結果を示していないが、
共振信号振幅∝流量2
の関係から、計測流量の下限値である10L/min(50Hz)のときの共振信号振幅は約0.069mVrmsとなる。
したがって、例えば、前記共振信号振幅の約0.069mVrms、又は、0.1mVrmsを、流路に流体が流れているかいないかの識別に使用することができ、後述する渦周波数測定回路の出力が実際の渦周波数か、もしくは電源ノイズかの判定のしきい値として用いることができる。
渦周波数測定回路6は、前記第1の回路4から出力される渦計測周波数(本実験例では50〜250Hz)の信号をパルス化し、必要に応じてF/V変換(周波数/電圧変換)して出力する。
また、前記第2の回路5の出力は、第3の回路である渦信号検出回路7に入力される。
渦信号検出回路7は、前記第2の回路5から出力される共振周波数の信号を増幅し、整流し、平滑化し、その平滑化された信号がしきい値(所定の値:例えば、0.069×0.8mVrms)より大きい値であるときは流量計に流体が流れていると判断し、すなわち、前記渦検出センサ2の出力信号が渦を検出した信号である(電源周波数ノイズでない信号)と判断して、後述するスイッチ8に第1の信号(ON信号)を出力する。また、しきい値以下のときは、第2の信号(OFF信号)を出力する。
CPU9は、前記スイッチ8を通して接続される信号に従って流量を演算するマイクロプロセッサ(CPU)である。本図には記載していないが、マイクロプロセッサ(CPU)に入力される流量計測信号が電圧であれば、A/D変換器を通して流量計測信号をデジタル化して瞬時流量値として処理し、不図示の表示部に表示するようにしてもよいし、さらに、CPUに内蔵した通信部等を通して外部に装置に送信してもよい。
これにより、流体が流れていないときに、電源周波数ノイズを計測信号として誤計測することを防止することができる。
本発明の第2の実施の形態は、基本的に前述した第1の実施の形態と同じであるが、第2の実施の形態では流量計測周波数(渦周波数測定回路6の出力)が電源周波数と同じ周波数であるときに前記流量計測周波数が実際の流量計測値であるか、電源ノイズであるかを判定することで、より正確な流量計測をするようにしたものである。
この図に示されているように、流量が大きいほど共振信号(7200Hz)のレベルが大きくなることが分かる。そこで、この図に示すように、前記流量計測周波数が電源ノイズか否かの判断を10L/min(渦周波数50Hz)の共振信号強度をしきい値とする。これにより、渦計測信号の周波数が電源周波数と同じ周波数であっても、共振信号強度がしきい値以上であるときは、その信号を渦計測信号として出力することができる。
この実施の形態では、前記第1の実施の形態におけるスイッチ8の代わりに、CPU9内に、周波数判定部8aと共振信号判定部8bが設けられている。
周波数判定部8aは、前記渦周波数測定回路6の出力信号をCPU9に取り込み、デジタル処理(測定流量)した渦計測周波数が電源周波数範囲(50Hz又は60Hzまたは50〜60Hz)にあるときはデジタル処理された渦計測信号を共振信号判定部8bに出力し、渦計測周波数が電源周波数範囲(50Hz又は60Hz又は50〜60Hz)以外であるときにはデジタル処理された渦計測信号として出力部9aに出力する。
共振信号判定部8bは、前記周波数判定部8aから送付された電源周波数範囲(50Hz又は60Hz又は50〜60Hz)のデジタル処理された渦計測信号を、前記第3の回路(渦信号検出回路)7の出力信号が第1の信号であるON信号(共振周波数の信号のレベルが所定の値(図6で示すしきい値)より大きいとき)であれば出力部9aに出力し、第3の回路7の信号が第2の信号であるOFF信号(共振周波数の信号のレベルが所定の値以下)であれば前記周波数判定部8aから送付された渦計測信号は電源ノイズであるとして渦流量計測値を0として出力部9aに出力する。
出力部9aは、前記周波数判定部8a又は共振信号判定部8bから出力されて書き込まれた渦流量計測値を例えば1秒ごとに不図示の表示部あるいは不図示の通信部に出力する出力部である。
Claims (3)
- 流量計本体の流路内に設置した渦発生体と前記渦発生体より発生した渦信号を検出する渦検出センサを備える渦流量計であって、
前記渦検出センサの信号を増幅する増幅回路と、
前記増幅回路の出力信号の中に含まれる渦計測周波数を抽出する第1の回路と、
流量計本体の流路に流体が流れることで前記渦検出センサに発生する固有の共振周波数を検出する第2の回路と、
前記第2の回路の出力信号レベルが所定値より大きいときは第1の信号を出力し、前記所定値以下のときは第2の信号を出力する第3の回路と、
前記第3の回路から第1の信号を受信したときは、前記第1の回路の出力信号を渦計測信号として出力処理し、第2の信号を受信したときは、渦計測信号を強制的に出力しないように制御する手段と
を備えていることを特徴とする渦流量計。 - さらに、前記第1の回路で抽出された渦計測周波数が電源周波数以外の周波数であるときに、第1の回路の出力信号を渦計測信号として出力処理し、電源周波数であるときは該第1の回路の出力信号を共振信号判定部に出力する周波数判定部を有し、
前記制御する手段は、前記第3の回路から第1の信号を受信したときは前記周波数判定部から受信した前記第1の回路の出力信号を渦計測信号として出力処理し、第2の信号を受信したときは、渦計測信号を強制的に出力しないように制御する
ことと特徴とする請求項1記載の渦流量計。 - 前記第1の回路は渦計測周波数を検出するフィルターであり、前記第2の回路は流路に流体が流れることで前記渦検出センサに発生する固有の機械振動を抽出するフィルターであることを特徴とする請求項1又は2に記載の渦流量計。
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JP2011202999A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Yamatake Corp | 渦流量計及びコンパレータ閾値設定方法 |
JP2015158499A (ja) * | 2009-07-13 | 2015-09-03 | ディスペース デジタル シグナル プロセッシング アンド コントロール エンジニアリング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングdspace digital signal processing and control engineering GmbH | 電気的な特性量を測定及び/又は形成するための装置と方法 |
US20200072646A1 (en) * | 2018-09-03 | 2020-03-05 | Krohne Messtechnik Gmbh | Method for verifying a useful signal component of a periodic sensor signal |
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