JP2008243408A - 光源装置及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の誘電体バリア放電ランプを単一の駆動回路で点灯した場合においても、均一な画面輝度分布を持つ光源装置を提供すること。
【解決手段】本願の光源装置は、希ガスが封入された複数の発光管と、前記複数の発光管のそれぞれの内部に配置された内部電極と、前記複数の発光管の外部に配置された外部電極14とを有する、光源装置100であって、それぞれの前記発光管の間に設けられた導体200を更に備える。この構成により、単一の駆動回路で点灯した場合においても、均一な画面輝度分布を実現できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内部電極と外部電極とを備えた光源装置に関する。また、本発明は当該光源装置を備えるバックライト装置のような照明装置、及び当該バックライト装置を備える液晶表示装置に関する。
近年デジタルテレビの大画面化、薄型化の進展に伴い、液晶バックライトの大型化の要請が強くなってきている。液晶バックライト用光源としては、従来から重用されてきた冷陰極蛍光ランプに変わるものとして、発光ダイオードや有機EL素子を使用した固体発光デバイスの研究も進み、一部は商品化されている。しかしながら、発光効率や寿命特性などとコストの観点から、まだ当面の間は冷陰極蛍光ランプを完全に代替するには至らないものとみられる。
蛍光ランプは、蛍光体を励起するための紫外線源として、環境負荷物質である水銀を用いた低圧グロー放電を使用している。このため環境保護の観点からは、水銀を使用せずに現行の蛍光ランプと同等の効率を有する光源の開発が求められている。
上記目的を達成するためには、蛍光体を有効に励起、発光できる波長(およそ100nmから300nm程度)の紫外線を効率よく放射する放射源が必要である。水銀以外で注目されているのは、希ガスを主体とした低圧ないし中圧(概ね大気圧以下)での放電プラズマである。紫外線は、蛍光体によって可視光に変換されるため、紫外線のエネルギーと可視光のエネルギーの差に相当するエネルギーは損失となる。このため放電によって得られる紫外線の波長は可視光に近い方が望ましい。このことから、希ガス放電の中でもキセノンを主体とした放電プラズマが、放射される紫外線の波長が比較的長いため有望とされる。
キセノン放電では特に、励起状態のキセノン原子と基底状態のキセノン原子が不安定に結合するエキシマ(excimer;励起二量体)が解離する際に放出する、172nm付近のブロードな放射の効率が高いことが知られている。一般にエキシマの生成、放射解離はパルスアフターグロー中で特に効率が高い。このため通常のグロー放電よりも、電極と放電空間との間に、電流を遮断する電荷障壁となる誘電体層を設けた、いわゆる誘電体バリア放電の方が高い効率を期待できる。
このため、キセノンを主体とした希ガス蛍光ランプとしては、発光管のガラス管壁を電荷障壁となる誘電体層として利用した構成のものが、従来から精力的に研究されてきた。そのような構成の例として、特許文献1に開示されたランプの構造を図12に示す。図12において、1はガラスバルブ、2は放電空間、3は蛍光体被膜、4は冷陰極からなる内部電極、5はバルブ1の外面に設けられた外部電極である。また、バルブ1内にはキセノンが40Torr(5.3×10KPa)封入されている。6は高周波点灯回路であり、周波数30KHzの正弦波電圧をランプに供給するようになっている。上記のような、バルブ1と外部電極5とが接触している構成においては、実使用上の課題として、ランプ点灯中にオゾンが発生し部品を劣化させるという課題がある。
誘電体バリア放電ランプの別の実施例として、特許文献2に開示されたランプ構成を図13に示す。図13において、22は放電空間、23はバルブ、25は外部電極、26はバルブと外部電極の間に設けられる空隙、28はバルブ23の内面に塗布された蛍光体層を示す。また、32、33、34は外部電極25を構成する金属製の壁であり、35は外部電極25の開口部である。外部電極25の内側には、反射層37が設けられている。上記誘電体バリア放電ランプにおいては、空隙26を設けることにより、オゾンの発生を防止している。特許文献2の記載によると、空隙距離X’1、X’2、X’3の好適な範囲は0.1mm以上2.0mm以下である。その理由は、0.1mm以下ではオゾンが発生し、2.0mm以上では電圧5kV以上で放電を生じさせることが困難になるからである。また、距離X’1、X’2、X’3を大きく設定することは、発効効率の低下につながると考えられており、それを補うために、外部電極25の面積を大きく設定している。すなわち、距離X’1、X’2、X’3を0.1mm以上2.0mmの範囲に設定し、距離を大きくした分、外部電極25の面積を大きくする構成にすることが、効率を維持するために必須であると考えられていた。しかしながら、図13に示すように、大きな面積を持つ側面壁32、33がバルブ23から2.0mm以内の距離に配置されるため、上記誘電体バリア放電ランプを複数本配列した液晶用バックライトでは、ランプ間が暗くなり、画面の輝度分布が不均一になるという課題があった。そのため、光源装置としては、特許文献2に開示される図14のような、平板状の外部電極25にランプを配置した構成が実用上採用されてきた。
特許文献1、2に示されるような誘電体バリア放電ランプはいずれも正特性を持つため、複数のランプを同一駆動回路で並列点灯することができる。そのため、複数のランプで構成する液晶用バックライトにおいても、駆動回路をランプの本数分用意する必要はなく、原理的には1個の駆動回路で点灯することが可能となる。例えば、ランプ16本で構成される液晶用バックライトにおいて、従来から重用されている冷陰極蛍光ランプでは16個の駆動回路が必要になるのに対し、誘電体バリア放電ランプでは1個の駆動回路で点灯することができ、大幅なコスト削減が可能となる。
しかしながら、このような誘電体バリア放電ランプを用いた液晶用バックライトでは、複数のランプを一様に発光させることが難しく、画面の輝度分布が不均一になるという課題があった。このような課題を解決するための取組みとして、特許文献3に開示された誘電体バリア放電装置を図15に示す。図15に示す(T,T1,T2,‥‥)は複数の誘電体バリア放電ランプで、その各々に対応して各1個の給電装置(S,S1,S2,‥‥)が設けられている。給電装置(S,S1,S2,‥‥)の出力振動波の位相は互いに非同期であり、かつ、独立に出力電力を調整することが可能である。このような構成によって、各ランプの消費電力のバランスをはかり、画面の輝度分布の均一性を確保することができる。しかしながら、上記構成においては、各ランプに対し1個の給電装置が必要となり、誘電体バリア放電ランプの特徴であるコスト面での優位性がなくなるという課題があった。
特開平5−29085号公報(図1参照) 特開2006−313734号公報(図4、図18B、段落0016参照) 特開平8−14198号公報(図8参照)
本発明は、複数の誘電体バリア放電ランプを単一の駆動回路で点灯した場合においても、均一な画面輝度分布を持つ光源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明の光源装置は、希ガスが封入された複数の発光管と、前記複数の発光管のそれぞれの内部に配置された内部電極と、前記複数の発光管の外部に配置された外部電極とを有する、光源装置であって、それぞれの前記発光管の間に設けられた導体を更に備える。
好適な実施形態として、それぞれの前記発光管に設けられた外部電極と前記導体とが同電位である。
好適な実施形態として、前記発光管と前記導体との距離が4.85mm以上11.35mm以下であり、前記導体の高さが4.5mm以上6.5mm以下である。
本願発明の液晶表示装置は、上記の光源装置と前記光源装置からの光が導かれる液晶パネルと、を備える液晶表示装置。
本発明により、複数本の誘電体バリア放電ランプを単一の駆動回路で点灯した場合においても、均一な画面輝度分布を持つ光源装置を提供できる。
(実施形態1)
本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態で用いた希ガス蛍光ランプの構成を示したものである。はじめに、図1を用いて、本実施形態のランプ構成について説明する。ランプ100は、細長い発光管10、蛍光体11および発光管10内に封入された希ガスを主体とする放電媒体12からなり、発光管10の一方の端部に封着された内部電極13を有している。このランプ100は外部電極に配置されて利用される。本実施形態では、ランプ100と外部電極14との間に空気層15を設けている。ランプ100の内部電極13と外部電極14との間に、駆動回路16によって高電圧を印加することで、誘電体バリア放電を起こし発光させる。
本実施形態では、発光管10として、ホウケイ酸ガラスで形成された断面構造が概ね円形形状の直管を用いた。直管の内径は2.0mm、外径は3.0mm、長さは700mmであった。蛍光体11は、青色蛍光体BaMgAl1017:Eu、緑色蛍光体LaPO4:Ce,Tb、および、赤色蛍光体(Y,Gd)BO:Euを混合したものを発光管10の内表面に形成した。放電媒体12として、キセノン100%のガスを全圧120Torr封入した。内部電極13はニッケルで形成し、外部電極14はアルミニウムで形成した。外部電極14は平板状であり、発光管10と外部電極14との間には空気層15が設けられており、その距離は1〜10mmでランプ長手方向に一定にしてある。また、外部電極14の表面には、鏡面反射処理が施されている。そのため、外部電極14の表面に高反射シートを設置しなくても、光源装置から高い出射光量を望むことができる。ランプ点灯用の駆動回路16を、内部電極13と外部電極14との間に接続し、周波数20〜30kHzの矩形交番電圧を印加した。
実用上は、上記のようなランプ100を光源装置に組み込んで利用することになる。以下に、この光源装置の構成について説明する。図2は、本発明の実施形態における光源装置を示すものである。また、図3は比較例として従来の光源装置の一例を示したものである。図2、図3いずれも(a)は全体図で、(b)はA−A’における断面図を示している。図2に示すように、本実施形態における構成では、各ランプ100の間に導体200を配置し、導体200はいずれもGNDに接地されている。
本願発明者は、複数のランプを同一駆動回路で並列点灯した際、一様に発光しない原因について、電磁界を介してランプが干渉するためであるという仮説を立てた。そこで、図2に示すような光源装置を用いて、その効果を検証した。以下に、具体的な実験結果を挙げて説明する。
本実施形態および比較例の光源装置を比較するため、ランプ100を5本ずつ用意し、図4(a)(b)に示す光源装置に配置した。具体的な寸法を表1に記載している。図4(a)が本実施形態、図4(b)が比較例を示す。本実施形態、比較例のいずれも、ランプ間隔lは16mmで、ランプ100と外部電極14との距離dは3mmである。また、図4(a)に示すように、本実施形態では、ランプ100と導体200との距離Lは3mmで、導体200の高さhは6mm、導体の厚みは0.3mmであった。導体200はいずれも接地した。本願実施形態の構成では、電磁界が導体200で遮蔽されるため、電磁界を介してランプ同士が互いに影響を及ぼすことはない。
Figure 2008243408
駆動回路16として、高圧パルス電源(ハイデン研究所製:SBP−5K−HF−1)を用い、光源装置に配置した5本のランプに同時に駆動電圧を印加した。点灯時の駆動波形は、駆動周波数が20kHzの正負交番の矩形であり、電圧は0−p値が1.8〜2.6kVの範囲で変化させた。画面輝度分布のムラは、並列に配置したランプの電力が、ランプ間の干渉によりばらつきを生じた結果起こる現象であるため、本実施形態では、各ランプの電力を測定することで評価を行った。
本実施形態の結果を図5、表2に、また、比較例の結果を図6、表3に示している。いずれも、駆動電圧を変化させたときの各ランプの投入電力を示している。図5、表2からわかるように、本実施形態ではいずれの駆動電圧においても、各ランプ電力のばらつきは非常に小さく、どのランプもほぼ同じ条件で点灯できていることがわかる。一方で、図6、表3に示されるように、比較例ではいずれの駆動電圧においても、ランプ電力のばらつきが大きく、ランプの点灯条件が異なっている。例えば、駆動電圧が2kVのとき、No.2のランプには3.94Wの電力が投入されているのに対し、No.4のランプでは2.64Wの電力しか投入されていない(表3)。このランプ電力の差は、輝度の差に反映され、No.2のランプは明るく、No.4のランプは暗くなる。このように、比較例の構成では、各ランプのランプ電力に大きな差が生じるため、画面上に輝度分布のムラが発生することになる。
Figure 2008243408
Figure 2008243408
上記の結果より、図4(a)に示すように、所定の電位を持つ導体200をランプ間に配置することによって、ランプ電力のばらつきを抑制できることがわかった。また、この効果は図13に示す特許文献2のランプ構成においても確認されることが、本願発明者の検討によって初めて明らかになった。しかしながら、図4(a)の構成、および、特許文献2の構成を、そのまま光源装置に搭載するのは、以下に述べるような理由で実用的ではない。すなわち、いずれの構成においても、ランプ間に暗部が発生する。例えば、図4(a)の構成では、xで示す部分に非発光領域が幅3.2mm、長さ700mmに渡って発生し、これに起因する画面の輝度分布のムラが認識されることになる。特許文献2においては、側面壁32、33がバルブ23から2.0mm以内と近い距離に配置されるため、同一のランプ間隔lで配置した場合、xは本実施形態よりもさらに大きくなる。その結果、輝度分布のムラがより顕著に観測されることになる。
このように、ランプ間に配置される導体200は、光学設計に影響を与えない形で導入する必要がある。例えば、ランプを並列に配置する光源装置においては、図7(a)や図7(b)に示すように、導体200はランプ間の中央に配置する構成が良い。また、導体200の高さhも、電磁界の遮蔽効果を有する限りにおいて、できるだけ低い方が良い。高さhが高く導体200と光学シートの距離が短くなれば、導体200の影が画面上で観察されてしまうことになるからである。実用上、導体200の高さhの上限は、ランプ100上部までの高さh’と同程度にするのが良い。
表4に、図7(a)の実施例の一覧を示す。いずれの構成においても、均一な画面の輝度分布が得られる。すなわち、ランプ電力のばらつきに起因するムラも、導体200を配置したことに起因するムラも発生することなく、均一な輝度分布が得られる。構成No.1〜3を目視で比較した結果、高さhが4.5mm以上6.5mm以下の範囲で輝度分布が均一になることがわかった。また、構成No.3〜6により、導体200の効果がランプ間隔lに依存しないことが目視で明らかとなった。
Figure 2008243408
表4で行った検討では、実使用上要求される性能(画面輝度、輝度均斉度、画面寸法等)を鑑みて、ランプ間隔を決定した。13mm以下ではランプ本数が多くなるため、コスト面で現実的ではなく、また、26mm以上では拡散機能を有する光学シートを通過してもランプの影が見えてしまい画面の輝度分布が不均一になってしまう。以上のような理由で、本実施形態では、ランプ間隔lを13〜26mmの間で変化させた。なお、ランプ間隔lは、この範囲に限定されることはない。例えば、拡散機能の高い光学シートがあれば、ランプ間隔lは26mm以上に設定することが可能になる。
表4に、ランプ100と導体200との距離yを示している。ランプ間隔lは実用上の範囲が13〜26mmであるため、距離yの好適な範囲は4.85〜11.35mmとなる。ランプ100と外部電極14との距離dは3mmであり、いずれの構成も、距離yは距離dより大きくなっている。これは特許文献2で記載されている条件を大きく逸脱している。
また、本願発明者は過去の研究において、ランプ容量とランプ効率に相関があり、ランプ容量を小さくすることで効率を向上できることを見出している(特願2006−015897参照)。そのため、距離yが大きく、導体200の高さhが小さい構成の方が好ましい。ただし、導体200の高さhについては、ランプ電力のばらつきを抑制できる範囲で決定しなければならない。本実施形態では、導体200の高さhが4.5mm以上6.5mm以下であれば、ランプ電力のばらつきを抑制することができた。
以上のように、ランプ間中央部に導体200を配置することで、輝度分布の均一な光源を実現することができる。このように、ランプ間中央部に導体200を配置することが光学設計上好ましい。なお、導体200の配置される位置はランプ間中央部でなくても電磁界の遮蔽効果は確認されるため、輝度分布にムラを与えないのであれば、導体200の位置はランプ中央部に限定されることはない。
図8にランプ電力のばらつきを抑制する、別の構成例を示す。外部電極14と導体200との間に誘電体300が配置されており、外部電極14と導体200は電気的に絶縁されている。外部電極14はGNDに接地されており、導体200は所定の電位を持つ。導体200の電位は数V〜数100V程度が好ましい。外部電極14および導体200の間には電圧が発生するため、導体300は、絶縁破壊しないように十分な厚みを持たせている。電圧が数V〜数100V程度であるので、導体200の厚みは1〜2mm程度で十分絶縁を保てる。以上のような構成においても、所定の電位を持つ導体200がランプ間に介在するため、ランプ電力のばらつきを抑制することが可能である。
ここで、複数本点灯時に、ランプ間の干渉によってランプ電力にばらつきが発生する原因、および、導体200によりばらつきが抑制される原因について説明する。
図1に示すランプ100は、その材料調達や製造工程において、個々のランプごとにばらつきを発生する。例えば、発光管10の管径のばらつきは±0.1mm程度であり、内部電極13の封止工程では中心軸から径方向に±0.15mm程度ばらつくことになる。また、発光管13と外部電極14とを固定する保持部材にも±0.1mm程度存在する。このため、内部電極13と外部電極14との距離が個々のランプごとに異なり、これが放電開始電圧の違いとなって現れる。言い換えれば、全てのランプに駆動電圧を同時に印加しても、ランプごとに放電開始のタイミングが異なることになる。このような特性の違いは、ランプ電力にも大きな影響を及ぼす。すなわち、放電開始電圧が低いランプの方がより高い電力で点灯することになり、放電開始電圧が高いランプの方がより低い電力で点灯する傾向が見られる。
この現象は、ランプ長手方向に放電が進展していくメカニズムと、放電後にランプが周囲に及ぼす影響を考えれば説明することができる。以下、図9を使って放電が進展していく様子を説明する。ランプ100の内部電極13に高電圧を印加すると、まず、内部電極近傍の電界強度が大きな領域(図9(a)に点線で示す領域B)において放電が開始される。放電開始によって、その領域Bにプラズマが形成される。プラズマ中のイオンおよび電子は、電界によってそれぞれ内部電極13および外部電極14の方向へと移動し、壁電荷として蓄積されていくことになる(図9(b)にCと示す電荷)。蓄積された壁電荷Cは、外部から印加される電界を打ち消す方向に電界を生じる。そのため、蓄積される電荷量が増えてくると放電空間中の電界強度が低下し、放電が維持できなくなり、放電が停止する。以上は、内部電極13の電位が正から負に反転する際の状態を示したが、逆極性に反転する際も概ね同様の議論が成り立つと考えてよい。
この結果、当初の放電によって発生したプラズマのうち空間に残った残留電荷D(図9(b)にDと示す電荷)が、いわゆるパルスアフターグロープラズマに類似した状態となって存在する。プラズマは有限の電気抵抗を持つ導体として振舞うため、残留電荷Dの先端部は、内部電極13の電位から、残留電荷Dでの電圧降下分だけ低くなった電位を持つ擬似的な内部電極となる。一方、残留電荷Dの先端部から先の領域では、残留電荷Dの先端部と外部電極14との電位差による電界によって放電が開始する。このような過程を繰り返しながら放電が進展していくことになる。
続いて、図10を用いて放電後にランプが周囲に及ぼす影響について考える。ランプ2本を配置した光源装置を例にして説明する。ランプIおよびIIのうち、先に述べた理由でランプIの方が早く放電が始まるとする。ある時間において、放電状態を観察すると、図10(a)のように、ランプIおよびIIで放電進展の様子が異なることになる。例えば、断面E−E’を見てみると、図10(b)に示すように、ランプIではすでに放電が起こって残留電荷(これをD(I)と呼ぶ)が存在しているのに対し、ランプIIではまだ放電が起こっていない。ここで、ランプIIの放電が図10(a)の状態からさらに進展していく過程を考えてみる。本来なら、残留電荷D(II)と外部電極との電位差による電界で放電が起こるのだが、実際には、隣に配置されているランプIの残留電荷D(I)の電位の影響を受けることになる。つまり、D(I)は高い電位を持つために、ランプIIの放電空間に印加される電界を実質上小さくしてしまうことになる。この結果、放電電荷量が減りランプ電力も小さくなる。以上が、複数本を並列に配置した光源装置において、ランプ電力にばらつきが発生する原因である。
上記で説明したような物理過程の考察に基づき、本願発明者は、図10のランプIIが、ランプIの残留電荷D(I)が持つ電位の影響を受けないようにすることがランプ電力のばらつきを抑制することに効果的であると考え、検討を行った。その結果、本願発明のように、ランプ間に所定の電位を持った導体200を配置することに着想した。ランプ間に導体200を配置しない構成においても、ランプ間の距離を遠ざけることで、ランプ電力のばらつきは抑制される傾向にあるが、実使用上の輝度や光源装置の寸法で、ランプ本数やランプ間隔が決まるため、この方法は現実的ではない。本願発明では、ランプ間隔によらず、ランプ電力のばらつきを抑制することができる。また、特許文献3のように、各ランプに1個ずつ給電装置を設けることで、電力バランスをはかることも可能であるが、大幅にコストアップすることになる。本願発明では、単一の駆動回路で点灯する場合においても、画面の輝度分布を均一にすることが可能となり、コスト面でも有利である。
なお、本実施形態では、発光管10はホウケイ酸ガラスで形成された直管状のものを用いたが、これに限定されることはない。例えば、発光管10の材質は、石英ガラス、ソーダガラス、鉛ガラス等のガラスであってもよい。また、形状も直管に限らず、例えば、L字状、U字状、T字状または矩形状等であってもよい。また、本実施形態では、内径2.0mm、外径3.0mm、長さ700mmの直管を用いたが、管径やランプ長はこれに限定されるものではない。
なお、蛍光体11の種類は、限定されることはなく、いわゆる、一般照明用蛍光灯、プラズマディスプレイ等に用いられる他の材料であってもよい。
なお、放電媒体12として、キセノン100%のガスを全圧120Torrの条件で封入したが、これに限定されることはない。
なお、内部電極13は、ニッケルだけでなく、例えばタングステン、ニオブなどの金属で形成できる。内部電極13の表面は、酸化セシウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウムといった金属酸化物層で表面の一部又は全体覆われていてもよい。このような金属酸化物層を用いることによって、点灯開始電圧を低減でき、イオン衝撃による電極の劣化を防止できる。本実施形態では、内部電極13が発光管10の一端にのみ封着されていたが、これに限るものではなく、内部電極が2個以上封着されていても良い。
なお、外部電極14は、アルミに限らず、銅、ステンレス等の金属や、酸化スズ、酸化インジウム等を主成分とする透明導電性構造物等で形成できる。さらに、外部電極14は鏡面反射処理の施されているものを使用することにより、外部電極14の表面に高反射シートを設置しなくても、光源装置から高い出射光量を望むことができる。外部電極14と発光管10との距離を隔てての保持・固定に関する手段(保持部材)は、絶縁性部材(例えば、シリコンゴム)を利用するなど様々な構成があり得る。何れの方法も容易に実現できるため、具体例を挙げての説明は省略する。上記実験は平板状の外部電極14で行ったが、外部電極14の形状には依存しない。また、本実施形態では、発光管10と外部電極14との距離は3mmであったが、これに限るものではない。
なお、発光管10の管径、長さ、放電媒体12の全圧、および、発光管10と外部電極14との距離はいずれも、その値が大きくなるほど高い電圧が必要となるため、任意に決定することはできない。言い換えれば、実使用上設けられる駆動電圧の上限で点灯可能という条件を満たしさえすれば、上記に限定されることはない。例えば、放電媒体12の全圧が低い場合、発光管10の長さを長くすることが可能になる。
なお、本実施形態では、ランプ点灯用の駆動回路16を20kHzにして点灯を行ったがこれに限定されるものではない。
なお、実施形態では、ランプ100と導体200との距離Lは3mmで、導体200の高さhは6mmであった。導体200はいずれも接地したが、この条件に限定されることはない。ランプ100の間に導体200を設置することで、ランプ間で起こる干渉を抑制することができれば、他の条件であっても良い。例えば、距離Lは3mm以上であっても良いし、高さhは6mm以上であっても良い。
(実施形態2)
本発明の光源装置を用いた発光デバイスの一実施例について説明する。
本実施の形態に於ける発光デバイス1000の構成を図11に示す。図11の発光デバイス1000は平板状直方体型の拡散板40の背面にランプ100が配置されている。また、ランプ100の背面には、反射機能を有する外部電極14が設置されている。ランプ100および外部電極14は筐体44に組み込まれている。図11に示すように光源装置1000から放出される光は各シートを透過し、前面に導出される。光を散乱させる拡散シート41や放射される光の方位を限定するためのプリズムシート42、さらには放出される光の偏光を制限する偏光シート43が形成されている。
図11は前面からだけ光が放出される面光源デバイスとして有用である。また、図11の前面に液晶デバイスを配置して光を導けば、液晶ディスプレイのバックライトとして利用することができる。
以上、本発明の実施の形態について例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず本発明の技術的思想に基づき面光源として他の実施の形態に適応することができる。
本発明は、一般照明用光源、ファクシミリ、複写機等の原稿照明用光源、液晶パネルバックライト用光源に利用される光源装置等に有用である。
本実施形態1における希ガス放電ランプを示す模式図 (a)は、本実施形態1における光源装置を示す全体図、(b)は断面図 (a)は、比較例における光源装置を示す全体図、(b)は断面図 (a)は、本実施形態1における光源装置の断面を示す断面図、(b)は比較例における光源装置の断面を示す断面図 本実施形態1における駆動電圧と電力との関係図 比較例における駆動電圧と電力との関係図 (a)は本実施形態1における光源装置の変形例の断面図、(b)は本実施形態1における光源装置の別の変形例の断面図 (a)は本実施形態1における光源装置の変形例の断面図、(b)は本実施形態1における光源装置の別の変形例の断面図 (a)は放電開始時の様子を示す模式図、(b)は放電終了時の様子を示す模式図 (a)はランプ2本を配置した光源装置を示す全体図、(b)は断面図 本実施形態2における液晶表示装置の模式図 従来の誘電体バリア放電ランプを示す断面図 従来の別の誘電体バリア放電ランプを示す断面図 従来の誘電体バリア放電ランプの光源装置を示す断面図 従来の別の誘電体バリア放電ランプの光源装置を示す回路図
符号の説明
100 ランプ
200 導体
300 誘電体
10 発光管
11 蛍光体
12 放電媒体
13 内部電極
14 外部電極
15 空気層
16 駆動回路
40 拡散板
41 拡散シート
42 プリズムシート
43 偏光シート
44 筐体
45 筐体

Claims (4)

  1. 希ガスが封入された複数の発光管と、
    前記複数の発光管のそれぞれの内部に配置された内部電極と、
    前記複数の発光管の外部に配置された外部電極とを有する、光源装置であって、
    それぞれの前記発光管の間に設けられた導体を更に備える、光源装置。
  2. それぞれの前記発光管に設けられた外部電極と前記導体とが同電位である、請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記発光管と前記導体との距離が4.85mm以上11.35mm以下であり、
    前記導体の高さが4.5mm以上6.5mm以下であることを特徴とする、
    請求項1記載の光源装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の光源装置と、
    前記光源装置からの光が導かれる液晶パネルと、を備える液晶表示装置。
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