JP2008242044A - 可変形状ミラー装置 - Google Patents

可変形状ミラー装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008242044A
JP2008242044A JP2007081923A JP2007081923A JP2008242044A JP 2008242044 A JP2008242044 A JP 2008242044A JP 2007081923 A JP2007081923 A JP 2007081923A JP 2007081923 A JP2007081923 A JP 2007081923A JP 2008242044 A JP2008242044 A JP 2008242044A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
electrodes
membrane
spacer
membrane portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007081923A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsura Masunishi
西 桂 増
Akihiro Koga
賀 章 浩 古
Ryo Furukawa
川 亮 古
Tetsuya Kugimiya
宮 哲 也 釘
Akio Kobayashi
林 亮 夫 小
Hiroyuki Kawashima
島 浩 幸 川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Topcon Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Topcon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Topcon Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2007081923A priority Critical patent/JP2008242044A/ja
Priority to US12/032,871 priority patent/US7682030B2/en
Publication of JP2008242044A publication Critical patent/JP2008242044A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/0816Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements
    • G02B26/0825Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a flexible sheet or membrane, e.g. for varying the focus

Abstract

【課題】複雑な形状(高次形状)への変形を可能にする可変形状ミラー装置の提供。
【解決手段】基板2と、この基板上に設けられた複数の電極4〜4と、基板上に固定され、基板に対向する側の面から基板と反対側の面に貫通しかつ複数の電極を取り囲むように設けられた第1開口を有し、基板と反対側の面に段差が設けられたスペーサ部8と、このスペーサ部の段差を覆いかつ複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部12および底面にメンブレン部が露出した開口が設けられメンブレン部を支持する筐体部14ならびにメンブレン部に設けられた反射膜16を有する駆動部10と、複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部20と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、可変形状ミラー装置に関する。
一般に、眼底観察装置は、被検眼の眼底を観察するために、照明光を上記被検眼の眼底に照射し、眼底画像形成用光学系を通して、上記被検眼の眼底の像を受光・検出する撮像デバイス(例えば、CCDカメラ)を備えた装置である。眼に関する病気の検知、予防の為には、出来るだけ検出精度・分解能が高いことが望ましい。しかし、眼球は収差が無い理想的なレンズではないため、検出精度・分解能を低下させる要因となる波面収差を持つ。
そこで、眼底の像を検出する撮像デバイスと被検眼の眼底との間に、コントローラからの情報により、その表面形状を変化させることが可能な可変形状ミラーが設けられる。この可変形状ミラーを介した被検眼の眼底からの像を波面センサ(例えば、シャックハルトマンセンサ)に導き、波面収差を検出する。この検出された波面収差に基づいて、波面収差を低減または無くするように、制御装置から、可変形状ミラーに対し、変形を指示する。この指示によって、波面収差のない像が撮像デバイスで得られる。
静電吸引力により形状が変化する可変形状ミラーは知られている(例えば、特許文献1の図2参照)。この特許文献1の図2に記載の可変形状ミラーは、絶縁性基板11上に固定電極膜12を形成し、この固定電極膜12上に中央に開口を有するスペーサ部18を形成し、上記開口を覆うようにスペーサ部18上に、反射膜17、可動電極膜16およびSiOの絶縁膜14を積層し、この積層膜上に中央に開口を有するシリコン基板13を形成した構成となっている。したがって、反射膜17、可動電極膜16およびSiOの絶縁膜14からなる積層膜は、スペーサ部18およびシリコン基板13によって周辺が固定され、固定電極12と可動電極膜16との間の静電力により中央部が変形するメンブレン部となるように構成されている。
特開平2−101402号公報
メンブレン部においては、メンブレン部およびこのメンブレン部を支持している筐体部を構成している膜の熱応力(熱膨張係数の差異により発生する)およびメンブレン部の薄膜内部に存在する真性応力(膜構造から発生する)の影響により、所定の電圧を固定電極と可動電極間に印加した際の「発生力(荷重)−たわみ特性」はばらつき、面内での異方性(不均一性)を有する。
また、境界条件(メンブレン部の固定条件)が「発生力(荷重)−たわみ特性」に与える影響度合いも非常に大きい。これら熱応力、真性応力、境界条件(メンブレン部の固定条件)の複合的な要因の結果、メンブレン部への内部応力(残留応力)の大きさが変わり、「発生力(荷重)−たわみ特性」に影響を与えている。
従来の内部応力(残留応力)の小さな可変形状ミラー装置においては、「発生力(荷重)−たわみ特性」によるメンブレン部のたわみ形状が緩やかになり、メンブレン部を複雑な形状(高次形状)に変形させるのが困難となる場合もあった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、複雑な形状(高次形状)への変形を可能にする可変形状ミラー装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様による可変形状ミラー装置は、基板と、この基板上に設けられた複数の電極と、前記基板上に固定され、前記基板に対向する側の面から前記基板と反対側の面に貫通しかつ前記複数の電極を取り囲むように設けられた第1開口を有し、前記基板と反対側の面に段差が設けられたスペーサ部と、このスペーサ部の段差を覆いかつ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに前記メンブレン部に設けられた反射膜を有する駆動部と、前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第2の態様による可変形状ミラー装置は、基板と、この基板上に設けられた複数の電極と、前記基板上に固定され、前記基板に対向する側の面から前記基板と反対側の面に貫通しかつ前記複数の電極を取り囲むように設けられた第1開口を有し、前記基板と反対側の面がテーパ形状のスペーサ部と、このスペーサ部のテーパ形状の前記面を覆いかつ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに前記メンブレン部に設けられた反射膜を有する駆動部と、前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第3の態様による可変形状ミラー装置は、基板と、この基板上に設けられた複数の電極と、前記基板上に前記複数の電極を取り囲むように固定されたスペーサ部と、このスペーサ部上に設けられ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに前記メンブレン部に設けられた反射膜を有する駆動部と、前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、を備え、前記スペーサ部は、前記駆動部のメンブレン部よりも熱膨張係数の小さな材料で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の第4の態様による可変形状ミラー装置は、基板と、この基板上に設けられた複数の電極と、前記基板上に前記複数の電極を取り囲むように固定されたスペーサ部と、このスペーサ部上に設けられ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに前記メンブレン部に設けられた反射膜を有する駆動部と、前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、前記メンブレン部の前記反射膜と反対側の面に設けられたドーナツ形状の圧電アクチュエータ膜と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明の第5の態様による可変形状ミラー装置は、基板と、この基板上に設けられた複数の電極と、前記基板上に前記複数の電極を取り囲むように固定されたスペーサ部と、このスペーサ部上に設けられ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに前記メンブレン部に設けられた反射膜を有する駆動部と、前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、前記メンブレン部の前記反射膜側の面かまたは前記反射膜と反対側の面に設けられ前記メンブレン部よりも熱膨張係数の小さい材料からなる膜と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、複雑な形状(高次形状)への変形を可能にする可変形状ミラー装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による可変形状ミラー装置を図1に示す。この実施形態の可変形状ミラー装置は、積層セラミック基板2上に複数の電極4〜4が形成されている。また、積層セラミック基板2上には、中央部に開口を有するスペーサ基板8が設けられている。このスペーサ基板8は、スペーサ基板8の上記開口の底部に複数の電極4が配置されるように積層セラミック基板2と接着剤6によって接着されている。また、スペーサ基板8の積層セラミック基板2と反対側の表面には段差(図1では1段差)が設けられている。そして、スペーサ基板8の段差を有する表面上には駆動部10が設けられている。この駆動部10は、上記段差を覆って接触し、かつ複数の電極4と対向するように配置されたメンブレン部12と、このメンブレン部12を支持し、中央に開口を有する筐体部14と、メンブレン部12と筐体部14と接合するSiO膜13と、メンブレン部12上に形成された反射膜16とを備えている。複数の電極4〜4にはそれぞれ電圧発生部20から発生された電圧V〜Vが印加される。
本実施形態の可変形状ミラー装置は、スペーサ基板8の表面に段差を設け、この段差を覆って接触するように駆動部10がクランプ接合されているため、電圧が印加される前に、予めメンブレン部12に引張り応力が発生するように構成している。
本実施形態のように、予め引張り応力をメンブレン部12に与えることにより、たわみ形状がシャープになることを以下に説明する。
本実施形態のようにメンブレン部に予め引張り応力を与え、メンブレン部の中央よりも右側に位置する一つの電極に電圧を印加した場合のメンブレン部のたわみ量を調べた結果を図2のグラフg、gに示す。グラフgはグラフgに比べて段差を大きくして予め与える引張り応力を大きくした場合を示している。比較のために、本実施形態のスペーサ基板8を表面が平坦なスペーサ基板に置き換えた可変形状ミラー装置を作成し、メンブレン部にグラフg、gの場合と同様に電極に電圧を印加した場合のメンブレン部のたわみ量を測定した結果を図2のグラフgに示す。すなわち、グラフgは、予め与える引張り応力が零の場合を示している。図2からわかるように、予めメンブレン部に引張り応力を与えた方が、与えない場合に比べて電圧印加後のメンブレン部の形状がシャープとなることを示している。
また、同様に、本実施形態のようにメンブレン部に予め引張り応力を与え、メンブレン部12の中央に対して対称の位置にある二つの電極に電圧を印加した場合のメンブレン部12のたわみ量を調べた結果を図3のグラフkに示す。また、比較のために本実施形態のスペーサ基板8を表面が平坦なスペーサ基板に置き換えた可変形状ミラー装置を作成し、メンブレン部にグラフkの場合と同様に電極に電圧を印加した場合のメンブレン部のたわみ量を測定した結果を図3のグラフkに示す。図3からわかるように、予めメンブレン部に引張り応力を与えた方が、与えない場合に比べて電圧印加後のメンブレン部の形状がシャープとなることを示している。
以上説明したように、メンブレン部に引張りの内部応力(残留応力)が残存していると、メンブレン部の形状がシャープとなり、複雑な凹凸形状が作りやすくなる。光学の分野で一般的に用いられる評価指標の一つであるZernike形状についても、同様に、内部応力が残存している場合の方が、形成しやすくなる。特に高次の形状への変形の場合は顕著である。
なお、予め引張り応力をメンブレン部12に与えるためには、スペーサ基板8の表面が1段の段差ではなく、複数段の段差であってもよいし、スペーサ基板8の表面がテーパ形状であってもよい。
また、本実施形態においては、スペーサ基板8の段差が開口側に向かうにつれて低くなるように構成してメンブレン部12に予め与える曲げが下方に(電極側)に凸となるように与えたが、図4に示すように、段差が開口側に向かうにつれて高くなるスペーサ基板8Aを用いることによりメンブレン部12に予め与える曲げが上方に凸となるように与えてもよい。
次に、本実施形態の可変形状ミラー装置の製造方法を説明する。
まず、駆動部10の製造方法を図5(a)乃至6(c)を参照して説明する。
最初に、図5(a)に示すように、SOI(Silicon On Insulator)基板12,13,14を用意する。一般的に、SOI基板は、以下のように形成される。単結晶Si基板14を用意し、熱酸化炉等により基板全体(表裏面共に)にSiO膜13を生成する(膜厚は表裏共に同一)。その後、もう一枚の単結晶Si基板12とSiO膜13を介して接合し、接合後、接合した単結晶Si基板12を所望の厚さとなるまで研磨工程により薄くする。その後、接合面として用いなかったSiO膜を除去し、単結晶Si/SiO/単結晶Siの三層構造によるSOI基板12,13,14を得る。
続いて、図5(b)に示すように、単結晶Si基板14上に、フォトレジストにより、中央に開口を有するパターン21を形成する。このパターン21をマスクとして、単結晶Si基板14に対してDeep−RIEを用いたドライエッチングにより、異方性の加工を行って、単結晶Si基板14の中央に開口を有する筐体部14を形成する(図5(c)参照)。単結晶Si基板14のエッチング工程は、SiO膜13をエッチストップとして用いる。すなわち、SiO膜13が露出したらエッチングを終了する。その後、パターン21を除去する(図5(d)参照)。
その後、例えば、稀釈弗酸もしくはフッ化アンモン等に浸し、筐体部14の開口の底部に存在するSiO膜13を除去する(図6(a))。続いて、光学的な反射特性を得る為に、メンブレン部12の反射面側に金属薄膜16を例えばAl蒸着等により形成する(図6(b))。最後に傷・汚れ等への対策を担う保護膜としてSiO薄膜18を例えば蒸着によりを成膜し、形状可変ミラー装置の駆動部10を完成させる。なお、駆動部10は、例えば外形形状(平面形状)が正方形である。
次に、スペーサ基板8の製造方法を図7(a)乃至図8(e)を参照して説明する。まず図7(a)に示すように、単結晶Si基板8a/SiO膜8b/単結晶Si基板8cのSOI基板を用意する。続いて図7(b)に示すように、単結晶Si基板8a上に、中央に第1開口を有する金属膜22を形成する。続いて、図7(c)に示すように、フォトレジストにより、第1開口よりも径が小さい開口を有するパターン24を金属膜22上に形成する。その後、図7(d)に示すように、SOI基板を裏返し、単結晶基板8c上に、フォトレジストにより、上記第1開口よりも径が大きな第3開口を有するパターン26を形成する。続いて、図7(e)に示すように、パターン26をマスクとして、例えば、Deep−RIEまたはウェットエッチングを用いて、単結晶Si基板8cをエッチングし、単結晶Si基板8cに開口を形成するとともに、この開口の底部にSiO膜8bを露出させる。
次に、図8(a)に示すように、単結晶Si基板8cの開口の底部のSiO膜8bをエッチングにより、除去する。続いて、SOI基板を裏返し、レジストパターン24をマスクとして、Deep−RIEを用いて単結晶Si基板8aをエッチングし、単結晶Si基板8aの中央に開口を形成する(図8(b))。その後、図8(c)に示すように、レジストパターン24,26を除去する。続いて、図8(d)に示すように、金属膜22をマスクとして露出している単結晶Si基板8aの表面をエッチングすることにより、単結晶Si基板8aの表面に段差を形成する。その後、金属膜22を除去し、スペーサ基板8を形成する(図8(e))。
次に、本実施形態の可変形状ミラー装置の製造方法を説明する。上述したようにして形成された図8(e)に示すスペーサ基板8上に、図6(c)に示す駆動部10をメンブレン部12がスペーサ基板8の段差に接するように載置し、クランプした後に、陽極接合または直接接合を行う(図9(a))。その後、図9(b)に示すように、破線で示す切断線に沿ってダイサー等で切断し、スペーサ基板8と駆動部10とが接合されたものを形成する。その後、図10に示すように、このスペーサ基板8と駆動部10とが接合されたものを、複数の電極4〜4が形成された積層セラミック基板2と、接着剤によって接着することにより、本実施形態の可変形状ミラー装置を形成する。
上記スペーサ基板8の製造には、SOI基板を用いたが、ガラス基板を用いることもできる。このガラス基板を用いてスペーサ基板8を形成する方法を図11(a)乃至図12(d)を参照して説明する。まず図11(a)に示すように、ガラス基板30を用意する。続いて図11(b)に示すように、ガラス基板30上に、中央に第1開口を有する金属膜32を形成する。続いて、図11(c)に示すように、フォトレジストにより、第1開口よりも径が小さい開口を有するパターン34を金属膜32上に形成する。その後、図11(d)に示すように、ガラス基板を裏返し、ガラス基板30の裏面上に、フォトレジストにより、上記第1開口よりも径が大きな第3開口を有するパターン36を形成する。続いて、図11(e)に示すように、パターン36をマスクとして、例えば、サンドブラスト、ウェットエッチング、またはドライエッチングを用いて、ガラス基板30をエッチングする。
次に、図12(a)に示すように、パターン34をマスクとして、サンドブラスト、ウェットエッチング、またはドライエッチングを用いて、ガラス基板30をエッチングし、ガラス基板30の中央に開口を形成する。その後、図12(b)に示すように、パターン34,36を除去する。続いて、図12(c)に示すように、金属膜32をマスクとして露出しているガラス基板30の表面をエッチングすることにより、ガラス基板30の表面に段差を形成する。その後、金属膜32を除去し、スペーサ基板8を形成する(図12(d))。
本実施形態における、駆動部10と接合される前のスペーサ基板8の断面図、平面図を図13(a)、13(b)にそれぞれ示す。本実施形態のスペーサ基板8の平面形状は正方形となっている。また、表面の段差が2段であるスペーサ基板8の駆動部10と接合される前の断面図、平面図を図14(a)、14(b)に示す。また、表面がテーパ形状となっているスペーサ基板8の駆動部10と接合される前の断面図、平面図を図15(a)、15(b)に示す。
また、スペーサ基板8の表面の段差が2段である場合のスペーサ基板8の作成方法は、図16(a)に示すように、SOI基板の単結晶Si基板8c上に、金属膜又はレジストパターン22、金属膜又はレジストパターン24、金属膜又はレジストパターン25を形成する。そして、1段の段差がある場合と同様に形成することにより、図16(b)に示すように、表面に2段の段差を有するスペーサ基板8をえることができる。
また、表面がテーパ形状の場合は、多段の段差をグラデーションマスクによるドライエッチングを用いてスペーサ基板の表面に形成し、その後、ウェットエッチングを用いて段差の角部をエッチングすることにより、表面が滑らかなテーパ形状とすることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、予め引張り応力をメンブレン部12に与えることにより、複雑な形状(高次形状)への変形を可能にする可変形状ミラー装置を得ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による可変形状ミラー装置を図17に示す。
本実施形態の可変形状ミラー装置は、第1実施形態のスペーサ基板8を表面が平坦でかつ駆動部10を構成するメンブレン部12および筐体部14に比べて熱膨張係数が小さい(たとえばガラス製の)スペーサ基板9に置き換え、駆動部10と加熱下(例えば350℃)で、陽極接合を行って形成したものである。この結果、本実施形態の可変形状ミラー装置においては、電極4〜4に電圧を印加しない状態では、スペーサ基板9とメンブレン部12との間の界面近傍において、熱膨張係数差による引張り応力と圧縮応力が作用し、これにより境界条件(メンブレン部12の固定条件)に変化が生じ、第1実施形態と同様に、メンブレン部12に予め引張りの内部応力を与えることができ、複雑な形状(高次形状)への変形を可能にする可変形状ミラー装置を得ることができる。なお、陽極接合を行う前のスペーサ基板9は、表面が平坦である以外は、第1実施形態のスペーサ基板8と同じ形状を有している。
また、第2実施形態において、スペーサ基板を第1実施形態で説明したような表面が段差を有するまたはテーパ形状であるスペーサ基板8を用いて、駆動部10と加熱下(例えば350℃)で、陽極接合を行って形成してもよい。この場合も第2実施形態と同様に、電極4〜4に電圧を印加しない状態では、メンブレン部12における熱応力や境界条件(メンブレン部12の固定条件)に変化が生じ、第1実施形態と同様に、メンブレン部12に予め引張りの内部応力を与えることができ、複雑な形状(高次形状)への変形を可能にする可変形状ミラー装置を得ることができる。なお、メンブレン部12が上向きに凸形状になるように構成しても構わない。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態による可変形状ミラー装置を図18に示す。
本実施形態の可変形状ミラー装置は、図1に示す第1実施形態において、スペーサ基板8をスペーサ7に置き換えるとともに、メンブレン部12の反射膜16が形成された側とは反対側(電極に対向する側)にドーナツ形状の薄膜圧電アクチュエータ40を貼り付けるか、または成膜した構成となっている。この薄膜圧電アクチュエータ40は、メンブレン部12を静電吸引力により変形させる動作と干渉しない位置に設けられる。なお、スペーサ7は接着剤6によって基板2およびメンブレン部12と接着される。
本実施形態の構成において、電極4〜4およびメンブレン部12に通電した場合のメンブレン部12に生じる応力を有限要素法によって計算した結果を図19に示す。この図19からわかるように、図の丸で囲んだ領域においては、引張りの内部応力σが生じている。
本実施形態の可変形状ミラー装置も、メンブレン部12の境界条件に変化を生じさせ、その結果、メンブレン部12に予め引張りの内部応力を与えることができ、複雑な形状(高次形状)への変形も可能となる。なお、メンブレン部12が上向きに凸形状になるように構成しても構わない。また、メンブレン部12の有効領域外への配置であれば、薄膜圧電アクチュエータ40をメンブレン部12の反射膜16が形成された側に貼り付けるか、または成膜した構成としても構わない。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態の可変形状ミラー装置を図20に示す。本実施形態の可変形状ミラー装置は、図1に示す第1実施形態において、スペーサ基板8をスペーサ7に置き換えるとともに、メンブレン部12の反射膜16が形成された側とは反対側(電極に対向する側)に駆動部10を構成するメンブレン部12および筐体部14よりも熱膨張係数の小さい薄膜50を設けた構成となっている。
本実施形態の可変形状ミラー装置も、メンブレン部12の熱応力に変化を生じさせ、その結果、複雑な形状(高次形状)への変形も可能となる。なお、メンブレン部12が上向きに凸形状になるように、駆動部10を構成するメンブレン部12および筐体部14よりも熱膨張係数の小さい薄膜50を反射膜16側に形成してもよい。
本発明の第1実施形態による可変形状ミラー装置を示す断面図。 予め曲げをメンブレン部に与えた場合の効果を説明する図。 予め曲げをメンブレン部に与えた場合の効果を説明する図。 第1実施形態の変形例の可変形状ミラー装置を示す断面図。 第1実施形態に係る駆動部の形成方法を説明する断面図。 第1実施形態に係る駆動部の形成方法を説明する断面図。 SOI基板を用いてスペーサ基板を形成する方法を説明する断面図。 SOI基板を用いてスペーサ基板を形成する方法を説明する断面図。 第1実施形態の可変形状ミラー装置の形成を説明する断面図。 第1実施形態の可変形状ミラー装置の形成を説明する斜視図。 ガラス基板を用いてスペーサ基板を形成する方法を説明する断面図。 ガラス基板を用いてスペーサ基板を形成する方法を説明する断面図。 表面が1段の段差を有するスペーサ基板を示す図。 表面が2段の段差を有するスペーサ基板を示す図。 表面がテーパ形状であるスペーサ基板を示す図。 表面が2段の段差を有するスペーサ基板の形成を説明する断面図。 第2実施形態による可変形状ミラー装置を示す断面図。 第3実施形態による可変形状ミラー装置を示す断面図。 第3実施形態の効果を説明する図。 第4実施形態による可変形状ミラー装置を示す断面図。
符号の説明
2 積層セラミック基板
〜4 電極
6 接着剤
7 スペーサ(シリカボール)
8 スペーサ基板
8a 単結晶Si基板
8b SiO
8c 単結晶Si基板
8A スペーサ基板
9 スペーサ基板
10 駆動部
(筐体部14+メンブレン部12+反射膜16+SiO膜13)
12 メンブレン部(Si膜)
13 SiO
14 筐体部(Si基板)
16 反射膜(Al膜+SiO膜)
20 電圧発生部
21 パターン

Claims (7)

  1. 基板と、
    この基板上に設けられた複数の電極と、
    前記基板上に固定され、前記基板に対向する側の面から前記基板と反対側の面に貫通しかつ前記複数の電極を取り囲むように設けられた第1開口を有し、前記基板と反対側の面に段差が設けられたスペーサ部と、
    このスペーサ部の段差を覆いかつ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに前記メンブレン部に設けられた反射膜を有する駆動部と、
    前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、
    を備えたことを特徴とする可変形状ミラー装置。
  2. 基板と、
    この基板上に設けられた複数の電極と、
    前記基板上に固定され、前記基板に対向する側の面から前記基板と反対側の面に貫通しかつ前記複数の電極を取り囲むように設けられた第1開口を有し、前記基板と反対側の面がテーパ形状のスペーサ部と、
    このスペーサ部のテーパ形状の前記面を覆いかつ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに前記メンブレン部に設けられた反射膜を有する駆動部と、
    前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、
    を備えたことを特徴とする可変形状ミラー装置。
  3. 前記スペーサ部は、前記駆動部のメンブレン部と同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の可変形状ミラー装置。
  4. 前記スペーサ部は、前記駆動部のメンブレン部よりも熱膨張係数の小さな材料で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の可変形状ミラー装置。
  5. 基板と、
    この基板上に設けられた複数の電極と、
    前記基板上に前記複数の電極を取り囲むように固定されたスペーサ部と、
    このスペーサ部上に設けられ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに前記メンブレン部に設けられた反射膜を有する駆動部と、
    前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、
    を備え、前記スペーサ部は、前記駆動部のメンブレン部よりも熱膨張係数の小さな材料で形成されていることを特徴とする可変形状ミラー装置。
  6. 基板と、
    この基板上に設けられた複数の電極と、
    前記基板上に前記複数の電極を取り囲むように固定されたスペーサ部と、
    このスペーサ部上に設けられ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに前記メンブレン部に設けられた反射膜を有する駆動部と、
    前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、
    前記メンブレン部の前記反射膜と反対側の面に設けられたドーナツ形状の圧電アクチュエータ膜と、
    を備えていることを特徴とする可変形状ミラー装置。
  7. 基板と、
    この基板上に設けられた複数の電極と、前記基板上に前記複数の電極を取り囲むように固定されたスペーサ部と、
    このスペーサ部上に設けられ前記複数の電極に対向するように配置されたメンブレン部および底面に前記メンブレン部が露出した開口が設けられ前記メンブレン部を支持する筐体部ならびに少なくとも前記メンブレン部上に設けられた反射膜を有する駆動部と、
    前記複数の電極にそれぞれ所定の電圧パターンを発生する電圧発生部と、
    前記メンブレン部の前記反射膜側の面かまたは前記反射膜と反対側の面に設けられ前記メンブレン部よりも熱膨張係数の小さい膜と、を備えていることを特徴とする可変形状ミラー装置。
JP2007081923A 2007-03-27 2007-03-27 可変形状ミラー装置 Pending JP2008242044A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007081923A JP2008242044A (ja) 2007-03-27 2007-03-27 可変形状ミラー装置
US12/032,871 US7682030B2 (en) 2007-03-27 2008-02-18 Deformable mirror apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007081923A JP2008242044A (ja) 2007-03-27 2007-03-27 可変形状ミラー装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008242044A true JP2008242044A (ja) 2008-10-09

Family

ID=39793854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007081923A Pending JP2008242044A (ja) 2007-03-27 2007-03-27 可変形状ミラー装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7682030B2 (ja)
JP (1) JP2008242044A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016121905A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 大陽日酸株式会社 多重反射容器
JP2018084637A (ja) * 2016-11-22 2018-05-31 キヤノン株式会社 光学素子、露光装置、および物品の製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008051881A (ja) * 2006-08-22 2008-03-06 Brother Ind Ltd 電気泳動表示媒体、電気泳動表示媒体の製造方法及び、電気泳動表示装置
JP2009042456A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Toshiba Corp 形状可変鏡装置およびこの形状可変鏡装置を用いた眼底観察装置
JP2022140936A (ja) * 2021-03-15 2022-09-29 株式会社東芝 センサ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0749460A (ja) * 1993-08-06 1995-02-21 Nippondenso Co Ltd 可変焦点ミラーおよびその製造方法
JP2002333512A (ja) * 2001-05-09 2002-11-22 Olympus Optical Co Ltd 曲面反射鏡およびその製造方法
JP2005092175A (ja) * 2003-08-08 2005-04-07 Olympus Corp 光学特性可変光学素子
JP2006078838A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Olympus Corp 可変形状鏡
JP2006113108A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 薄膜素子及びその製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7192144B2 (en) * 2004-11-30 2007-03-20 Northrop Grumman Corporation Bi-directionally actuated thin membrane mirror
JP4756642B2 (ja) * 2006-03-16 2011-08-24 オリンパス株式会社 可変形状鏡
JP2008151848A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Toshiba Corp 可変形状ミラー装置および眼底観察装置
JP2008152016A (ja) * 2006-12-18 2008-07-03 Toshiba Corp 可変形状ミラー装置および眼底観察装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0749460A (ja) * 1993-08-06 1995-02-21 Nippondenso Co Ltd 可変焦点ミラーおよびその製造方法
JP2002333512A (ja) * 2001-05-09 2002-11-22 Olympus Optical Co Ltd 曲面反射鏡およびその製造方法
JP2005092175A (ja) * 2003-08-08 2005-04-07 Olympus Corp 光学特性可変光学素子
JP2006078838A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Olympus Corp 可変形状鏡
JP2006113108A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 薄膜素子及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016121905A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 大陽日酸株式会社 多重反射容器
JP2018084637A (ja) * 2016-11-22 2018-05-31 キヤノン株式会社 光学素子、露光装置、および物品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20080239528A1 (en) 2008-10-02
US7682030B2 (en) 2010-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8279509B2 (en) MEMS-scanning mirror device and method for manufacturing the same
JP2008242044A (ja) 可変形状ミラー装置
JP6308790B2 (ja) 可変形状ミラー及びその製造方法
CN108249387A (zh) 具有可移动结构的微机电设备及其制造工艺
JP2008152016A (ja) 可変形状ミラー装置および眼底観察装置
JP5694007B2 (ja) Mems揺動装置
JP2009042458A (ja) 形状可変鏡装置およびこの形状可変鏡装置を用いた眼底観察装置
JP2007304411A (ja) 形状可変ミラー
TW200925104A (en) MEMS scanning micromirror manufacturing method
CN110058429B (zh) 光学器件
Kudrle et al. Single-crystal silicon micromirror array with polysilicon flexures
JP2008151848A (ja) 可変形状ミラー装置および眼底観察装置
JP2006188732A (ja) マスク、マスクの製造方法、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法
JP2003315724A (ja) 振動ミラーとその製造方法、光走査装置、画像形成装置
JP5545190B2 (ja) 波長可変干渉フィルターの製造方法
JP5171489B2 (ja) 異方性エッチングによる構造体の作製方法、及びエッチングマスク付きシリコン基板
JP2010135595A (ja) 圧電体素子及びその製造方法、並びに該圧電体素子を用いた角速度センサ
JPH11142753A (ja) 変形可能ミラーデバイスの製造方法
US10139338B2 (en) Electromechanical transducer
JP6187405B2 (ja) 光偏向器
JP2009042456A (ja) 形状可変鏡装置およびこの形状可変鏡装置を用いた眼底観察装置
JP5246287B2 (ja) 走査デバイス、及びその走査デバイスの製造方法
JP2001201709A (ja) シリコン振動体の製造方法
JP2017044543A (ja) シリコン加工物の製造方法およびシリコン加工物
JP2008044068A (ja) アクチュエータ、光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110722

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111118