JP2008241603A - 湿度センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自己診断時の加熱効率を向上できる湿度センサ装置を提供する。
【解決手段】基板の同一平面上に離間して対向配置された検出電極及び感湿膜を有する検出部を含んだセンサ部と、基板に設けられ、通電により発熱する素子を複数有する発熱部と、自己診断時に検出電極間の容量値が所定湿度における値となるように、発熱部の通電状態を制御する制御部と、を備える湿度センサ装置である。そして、発熱部と検出電極との間に介在される層間絶縁膜に、基板及び層間絶縁膜よりも熱伝導率の高い材料が充填された複数のコンタクトホールが設けられ、各検出電極は互いに異なる発熱素子とコンタクトホールを介して接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、容量式の湿度センサ装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1,2に示されるように、自己診断機能(センサ装置の故障診断機能)を有する容量式物理量検出装置が知られている。
特許文献1に示される容量式物理量検出装置によれば、自己診断時の信号(所定の電圧)を可動電極と固定電極との間に周期的に印加することにより、可動電極と固定電極との間に静電気力を発生させて、可動電極に擬似的に物理量が発生した状態にすることができる。すなわち、自己診断を行うことができる。しかしながら、物理量として湿度を検出する場合、一対の検出電極が互いに固定構造であるため、検出電極間に所定電圧を強制的に印加したとしても、擬似的に物理量が発生した状態にすることが困難である。
これに対し、特許文献2に示される容量式の湿度センサ装置によれば、センサ部を加熱する加熱部の加熱状態を制御することで、センサ部の容量を強制的に所定の湿度における値とすることができる。したがって、このときの出力値をその湿度状態で取るべき出力値と比較することにより、自己診断を行うことができる。
特開2000−81449号公報 特開2006−234576号公報
ところが、特許文献2に示される構成において、加熱部がセンサ部よりも基板側に構成された抵抗素子の場合、加熱部にて生じた熱が基板などに逃げることが考えられる。
本発明は上記問題点に鑑み、自己診断時の加熱効率を向上できる湿度センサ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、請求項1に記載の発明は、基板と、基板の同一平面上に離間して対向配置された対をなす電極としての、第1検出電極及び第2検出電極と、これら検出電極上及び検出電極間を覆うように配置され、湿度に応じて比誘電率が変化する感湿膜とを有する検出部を含んだセンサ部と、基板内及び基板上の少なくとも一方に設けられ、通電により発熱する発熱部と、自己診断を行う期間において、検出電極間の容量値が所定湿度における値となるように、発熱部の通電状態を制御する制御部と、を備える湿度センサ装置である。そして、発熱部と検出電極との間に介在される層間絶縁膜に、基板及び層間絶縁膜よりも熱伝導率の高い材料が貫通孔内に充填されてなる複数のコンタクトホールが設けられ、発熱部は、互いに絶縁分離された複数の発熱素子を有し、少なくとも1つの発熱素子と第1検出電極とが同一のコンタクトホールと接し、第1検出電極とは異なる少なくとも1つの発熱素子と第2検出電極とが同一のコンタクトホールと接していることを特徴とする。
このように本発明によれば、発熱部の通電状態を制御することによって、強制的に検出電極間の容量値を所定湿度における値にすることができる。したがって、このときの出力値をその湿度で取るべき基準値と比較することにより、自己診断(センサ装置の故障診断)を行うことができる。
また、発熱部で生じた熱を、コンタクトホールを介して検出電極に効率よく伝達することができる。そして、検出電極から該検出電極を覆うように配置された感湿膜に熱を伝えることができる。したがって、発熱部から基板や層間絶縁膜などへの伝熱ロスが抑制されるので、従来に比べて自己診断時の加熱効率を向上することができる。すなわち、自己診断時間を短縮したり、自己診断時の加熱に要する消費電力を抑えることができる。
なお、所定の湿度としては、請求項2に記載のように、加熱によって湿度状態を形成しやすい略0%RHとすることが好ましい。
請求項1又は請求項2に記載の発明においては、請求項3に記載のように、第1検出電極及び第2検出電極が、対応する発熱素子と複数のコンタクトホールを介してそれぞれ接続され、検出電極及びコンタクトホールを介して発熱素子が通電される構成としても良い。このような構成とすると、発熱素子に通電するための配線部やパッドを低減し、構成を簡素化することができる。また、検出電極へ伝達される熱をより多くすることができる。しかしながら、発熱素子専用の配線部やパッドを有する構成としても良い。
請求項1〜3いずれかに記載の発明においては、請求項4に記載のように、センサ部が、検出部と、対をなす電極として検出電極と略同一構成の第1参照電極及び第2参照電極を有する参照部と、を含む構成としても良い。すなわち、同一の基板に検出部と参照部が集積化された構成としても良い。このような構成とすると、感湿膜を有する検出部の容量値と感湿膜のない参照部の容量値との差に基づいて湿度を検出するに当たり、誤差要因を少なくすることができる。
請求項4に記載の発明においては、例えば請求項5に記載のように、検出電極とは異なる少なくとも1つの発熱素子と第1参照電極とが同一のコンタクトホールと接し、第1参照電極とは異なる少なくとも1つの発熱素子と第2参照電極とが同一のコンタクトホールと接する構成とすると良い。このような構成とすると、加熱による影響(誤差要因)を検出部と参照部とで相殺することができる。
請求項5に記載の発明においては、請求項6に記載のように、検出電極の一方と第2参照電極とが一体化され、コンタクトホールを介して同一の発熱素子と接する構成としても良い。このような構成とすると、同一の体格であれば、一体化されない構成と比べて、発熱素子の大きさを稼ぐことができる。また、発熱素子の大きさが同じであれば、湿度センサ装置の体格を小型化することができる。
また、請求項5又は請求項6に記載の発明においては、請求項7に記載のように、第1参照電極及び第2参照電極が、対応する発熱素子と複数のコンタクトホールを介してそれぞれ接続され、参照電極及びコンタクトホールを介して発熱素子が通電される構成としても良い。本発明の作用効果は、請求項3に記載の発明の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
請求項1〜7いずれかに記載の発明においては、請求項8に記載のように、発熱素子が蛇行形状とされた構成とすると良い。このような構成とすると、発熱素子のより広い範囲を発熱させることが可能となる。
請求項1〜8いずれかに記載の発明においては、請求項9に記載のように、基板として半導体基板を採用し、基板に構成された拡散抵抗を発熱素子とすることもできる。このような構成においては、例えば請求項10に記載のように、埋め込み酸化膜を介して支持基板上に半導体層が積層されたSOI構造半導体基板を基板とする場合、発熱素子としての拡散抵抗と、互いに絶縁分離された電極に対応する発熱素子ごとに取り囲むように、基板よりも熱伝導率が低く、埋め込み酸化膜に達する絶縁部が半導体層に設けられた構成とすると良い。このような構成とすると、発熱素子から基板へ伝達される熱をより低減(熱伝達範囲を制限)し、これによって自己診断時の加熱効率をさらに向上することができる。なお、半導体層の厚さが薄い場合には、絶縁部としてSTIやLOCOSなどを採用することができる。また、半導体層の厚さが厚い場合には、絶縁部としてトレンチ内に絶縁体が充填された所謂絶遠分離トレンチを採用することができる。
また、請求項9又は請求項10に記載の発明においては、請求項11に記載のように、少なくとも検出電極と対応する発熱素子と間であって層間絶縁膜内に、対応する検出電極に沿う形状の繋ぎ配線部が設けられ、繋ぎ配線部が、対応する検出電極と同一のコンタクトホールと接するととともに発熱素子と同一のコンタクトホールと接しており、少なくとも一部が対応する検出電極の直下に配置された構成とすると良い。このような構成とすると、発熱素子として拡散抵抗を採用する構成でありながら、繋ぎ配線部の配置によって検出電極の位置が高くなり、検出電極間に介在する感湿膜量が増加して、容量変化を大きくとることができる。
また、請求項1〜9いずれかに記載の発明においては、請求項12に記載のように、基板として半導体基板を採用し、絶縁膜を介して基板上に配置された抵抗体を発熱素子とすることもできる。このような構成においても、請求項13に記載のように、少なくとも検出電極に対応する発熱素子が対応する検出電極に沿う形状とされており、少なくとも一部が検出電極の直下に配置された構成とすることが好ましい。このような構成とすると、検出電極の位置が高くなり、検出電極間に介在する感湿膜量が増加して、容量変化を大きくとることができる。
なお、請求項1〜13いずれかに記載の発明においては、請求項14に記載のように、発熱素子の形成領域に対応して、センサ部形成面の裏面側に開口する溝部が基板に設けられた構成とすると良い。このような構成としても、発熱素子から基板へ伝達される熱をより低減し、これによって自己診断時の加熱効率をさらに向上することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部を説明するための拡大平面図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図3は、湿度センサ装置の回路構成の概略を示すブロック図である。なお、図1においては、便宜上、基板に対して検出電極及び参照電極以上の部位を実線で示している。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る湿度センサ装置500は、要部として、基板110と、検出電極171,172及び感湿膜190とを有する検出部101を含んだセンサ部100と、基板110内及び基板110上の少なくとも一方に設けられ、通電により発熱する発熱部200と、自己診断を行う期間において、検出電極171,172間の容量値が所定湿度における値となるように、発熱部200の通電状態を制御する制御部400と、を有している。
本実施形態においては、基板110として、図2に示すように、支持基板120、埋め込み酸化膜130、及び半導体層140の順で積層してなるSOI構造半導体基板を採用している。そして、p導電型の半導体層140の表層部に、発熱部200がn導電型の拡散抵抗として形成されている。このように、基板110としてSOI構造半導体基板を採用すると、埋め込み酸化膜130が熱障壁となるので、発熱部200から基板110へ伝達される熱を低減することができる。
発熱部200は、自己診断時の初期において通電され、それによる発熱によってセンサ部100を構成する感湿膜190中の水分を蒸発させて感湿膜190中の水分量を調整し、所定の湿度状態を作り出す機能を果たすものである。したがって、少なくとも検出部101の周囲に形成されることが好ましい。また、発熱部200は、互いに絶縁分離された複数の発熱素子から構成されている。
本実施形態においては、n導電型の拡散抵抗として、第1検出電極171に沿って発熱素子201が形成され、第2検出電極172に沿って発熱素子202が形成されている。そして、発熱素子201と発熱素子202とが、互いに絶縁分離されている。また、発熱部200は、加熱による影響を相殺するために、検出部101だけでなく参照部102にも対応して形成されている。本実施形態においては、構成を簡素化するために、第2検出電極172と第2参照電極173が一体化されており、発熱素子202は、第2検出電極172とともに第2参照電極173にも沿って形成されている。また、第1参照電極174に沿って発熱素子203が形成され、発熱素子202と発熱素子203とが互いに絶縁分離されている。すなわち、発熱部200は3つの発熱素子201〜203を有しており、電極171〜174における互いの絶縁分離状態を反映して、互いに絶縁分離されている。
また、本実施形態においては、半導体層140に、各発熱素子201〜203をそれぞれ取り囲むように、埋め込み酸化膜130に達する絶遠分離トレンチ141が形成されている。この絶遠分離トレンチ141は、特許請求の範囲に記載の絶縁部に相当するものであり、半導体層140に形成されたトレンチ内にポリシリコンやシリコン酸化物などの絶縁体を充填して構成されている。このように、絶遠分離トレンチ141によって各発熱素子201〜203がそれぞれ囲まれた構成とすると、各発熱素子201〜203間の絶縁性を高めることができる。また、絶遠分離トレンチ141が熱障壁となるので、埋め込み酸化膜130とともに発熱素子201〜203から基板110への熱伝達範囲を制限し、基板110へ伝達される熱をより低減することができる。
半導体層140(基板110)上には、LOCOS酸化膜などのフィールド酸化膜150を介してBPSG膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの層間絶縁膜160が形成され、層間絶縁膜160上の同一平面に、各電極171〜174が形成されている。すなわち、層間絶縁膜160は、発熱部200を構成する発熱素子201〜203とセンサ部100を構成する電極171〜174との間に介在されている。この層間絶縁膜160には、基板110及び層間絶縁膜160よりも熱伝導率の高い材料が貫通孔内に充填されてなる複数のコンタクトホール161が設けられている。そして、第1検出電極171と対応する発熱素子201とが同一のコンタクトホール161に接している。また、第2検出電極172及び第2参照電極173と対応する発熱素子202とが、同一のコンタクトホール161と接している。さらには、第1参照電極174と対応する発熱素子203とが、同一のコンタクトホール161と接している。すなわち、電極171〜174と対応する発熱素子201〜203との間で、コンタクトホール161が伝熱経路としての機能を果たす。なお、コンタクトホール161は、少なくとも伝熱経路としての機能を果たすものであれば採用することができる。本実施形態においては熱伝導率の高い金属材料(例えばアルミニウムや銅)が充填されており、電極171〜174と対応する発熱素子201〜203とが、コンタクトホール161によって電気的、機械的、且つ熱的に接続されている。
検出電極171,172は、層間絶縁膜160上の同一平面において、離間して対向配置されている。検出電極171,172の形状は特に限定されるものではない。本実施形態においては、図1に示されるように、櫛歯形状の検出電極171,172を採用している。このように櫛歯形状とすると、検出電極171,172の配置面積を小さくしつつ、互いに対向する面積を大きくすることができるので、周囲の湿度変化に伴って変化する検出電極171,172間の静電容量の変化量が大きくなり、湿度センサ装置500の感度を向上することができる。
検出電極171,172の構成材料としては、例えばアルミニウム、銅、金、白金、不純物濃度の調整されたポリシリコン等の配線材料を採用することができる。好ましくは、熱伝導率の高い金属材料を採用すると良い。後述するが、検出電極171,172も発熱部200から感湿膜190への伝熱経路の一部となるので、好ましくは、熱伝導率の高い金属材料を採用すると良い。本実施形態においては、構成材料としてアルミニウムを採用している。
また、検出電極171,172に隣接して、一対の参照電極173,174が、層間絶縁膜160上の同一平面において、離間して対向配置されている。この参照電極173,174は、検出電極171,172と同一の材料を用いて、同一パターンに形成されている。したがって、発熱素子201〜203も、各電極171〜174に対応して、平面櫛歯状となっている。
そして、各電極171〜174を覆うように、基板110上に保護膜180としてシリコン窒化膜が形成されている。この保護膜180は、例えばプラズマCVD法等により、基板110上の各部において同じ厚さをもつように堆積形成される。但し、電極171〜174に水分に対する耐食性がある場合には、保護膜180を形成しなくとも良い。
保護膜180の上には、電極171〜174のうち、検出電極171,172及び検出電極171,172間を覆うように、例えばポリイミド系ポリマーからなる吸湿性を備えた感湿膜190が形成されている。感湿膜190は、ポリイミド系ポリマーの前駆体(ポリアミド酸)をスピンコート法や印刷法にて塗布後、加熱硬化することにより形成することができる。なお、図1及び図3に示される符号171aは、第1検出電極171のパッド、符号172aは、第2検出電極172及び第2参照電極173の共通パッド、符号174aは第1参照電極174のパッドである。また、符号201a,201bは発熱素子201の通電用パッド、符号202a,202bは発熱素子202の通電用パッド、符号203a,203bは発熱素子203の通電用パッドである。すなわち、各通電パッド201a〜203a,201b〜203bを介して、発熱素子201〜203が通電可能となっており、通電状態で発熱素子201〜203はそれぞれ発熱することができる。
センサ部100において、感湿膜190中に水分が浸透すると、水分は比誘電率が大きいため、その浸透した水分量に応じて、感湿膜190の比誘電率が変化する。その結果、感湿膜190を誘電体の一部として検出電極171,172によって構成されるコンデンサの静電容量が変化する。それに対し、参照電極173,174には感湿膜190が設けられていないため、参照電極173,174によって構成されるコンデンサの静電容量は、変化しないか、変化しても僅かである。感湿膜190内に含まれる水分量は、センサ部100の周囲の湿度に対応するため、検出電極171,172間の静電容量と参照電極173,174間の静電容量との容量差から湿度を検出することができる。
このように、本実施形態に係る湿度センサ装置500においては、各通電パッド201a〜203a,201b〜203bを介して、発熱素子201〜203が通電状態とすることで、発熱素子201〜203をそれぞれ発熱させることができる。そして、発熱素子201〜203で生じた熱を、コンタクトホール161を介して、対応する電極171〜174に効率よく伝達し、電極171〜174を介して感湿膜190に熱を伝達することができる。したがって、発熱部200から基板110や層間絶縁膜160などへの伝熱ロスが抑制されるので、従来に比べて自己診断時の加熱効率を向上することができる。すなわち、自己診断時間を短縮したり、自己診断時の加熱に要する消費電力を抑えることができる。
特に本実施形態においては、基板110としてSOI構造半導体基板を採用しており、各発熱素子201〜203を絶遠分離トレンチ141で取り囲んでいる。このように、埋め込み酸化膜130と絶遠分離トレンチ141によって、各発熱素子201〜203から基板110への伝熱範囲が制限されているので、発熱部200から感湿膜190への電熱効率をより向上することができる。
また、本実施形態においては、コンタクトホール161及び各電極171〜174の構成材料として、熱伝導率の高い金属材料を採用している。したがって、これによっても、発熱部200から感湿膜190への電熱効率をより向上することができる。
次に、自己診断を行うことができる湿度センサ装置500の構成例について説明する。なお、本実施形態においては、信号処理部300と、発熱部200を構成する各発熱素子201〜203の通電状態を制御する制御部400とが、センサ部100とは別の基板に構成されている。本実施形態において、制御部400は、クロック信号に基づいて、各発熱素子201〜203の通電状態を制御する信号を出力するだけでなく、センサ部100への搬送波P1,P2、C−V変換部310を構成するスイッチ313のオンオフの切り替え信号など各種信号を出力するように構成されている。
信号処理部300は、少なくとも、スイッチトキャパシタ構成のC−V変換部310と、増幅部320とを有している。C−V変換部310は、オペアンプ311、容量値Cfを有するコンデンサ312、及びスイッチ313を有している。そして、検出部101を構成する検出電極171,172間に生じる容量値C1に比例する電荷と、参照部102を構成する参照電極173,174間に生じる容量値C2に比例する電荷との差の電荷を、コンデンサ312に蓄積し電圧に変換して出力することができる。
オペアンプ311の反転入力端子は、パッド172aを介して検出電極172及び参照電極173に接続されており、反転入力端子と出力端子との間には、コンデンサ312及びスイッチ313が並列に接続されている。スイッチ313は、制御部400からの信号によって駆動されるようになっている。例えば搬送波P1の立ち上がりタイミング(搬送波P2の立ち下がりタイミング)で一定時間(搬送波P1の1/2周期より短い時間)だけオンするように設定される。また、オペアンプ311の非反転入力端子には、所定電圧Vrが入力されるようになっている。
制御部400は、一定振幅(0〜V)で周期的に変化する搬送波P1を、パッド171aを介して検出部101の第1検出電極171に周期的に印加し、搬送波P1と位相が180°ずれ且つ同一振幅である搬送波P2を、パッド174aを介して、参照部102の第1参照電極174に印加する。
例えば検出期間T1において、スイッチ313がオンされるとコンデンサ312が放電され、基準電圧Vrにリセットされる。続いてスイッチ313をオフし、リセット動作を完了させる。次に、搬送波P1,P2を反転させると検出電極171,172間と参照電極173,174間から電荷(C1−C2)×Vが放出され、この電荷がコンデンサ312に蓄積される。従って、オペアンプ311の出力端子に、基準電圧Vrを基準として、センサ部100の容量差(C1−C2)と振幅Vに応じた電圧Vsが生じる。この電圧Vsは次式で示される。
(数1)Vs=(C1−C2)/Cf×V+Vr
このとき、周囲の湿度変化に応じて、参照部102の容量値C2は変化しないか、変化しても僅かであり、検出部101の容量値C1は変化する。従って、数式1に示される電圧Vsを検出することにより、湿度を検出することができる。
増幅部320は、C−V変換部310の出力電圧Vsを所定の感度まで増幅する。なお、図示しないが、増幅部320の直前にC−V変換部310の出力電圧Vsをサンプリングして一定期間保持するサンプルホールド部を設け、増幅部320の直後に増幅部320の出力電圧から所定の周波数帯域の成分のみを取り出すローバスフィルタを設けても良い。
ここで、自己診断は以下のように実施される。センサ部100の検出電極171,172、参照電極173,174に駆動電圧(搬送波P1,P2)が印加されていない状態で、例えば所定の周期ごとに、制御部400は自己診断信号を発熱部200に出力する。これにより、各通電用パッド201a〜203a,201b〜203bを介して各発熱素子201〜203が通電状態となり、発熱する。本実施形態においては、制御部400から自己診断信号が出力されている期間、発熱素子201〜203が通電されて発熱する構成となっており、これによりセンサ部100の容量(容量差)が略0%RHにおける値となるように制御される。なお、発熱素子201〜203の発熱量により、感湿膜190から蒸発する水分量(感湿膜190中の水分量)が調整される(すなわち湿度状態が調整される)ので、略0%RH以外の湿度状態に調整することも可能である。しかしながら、通常検出時のセンサ出力に応じて、自己診断時の発熱素子201〜203の発熱量を制御する必要があるので装置構成が複雑化する。これに対し、本実施形態においては、通常検出時のセンサ出力に関係なく常に略0%RHの状態になるような発熱量を与えるように設定(自己診断信号の出力時間)されているので、確実に自己診断を行うことができる。
また、本実施形態においては、同一構成の検出電極171,172と参照電極173,174に対して、発熱素子201〜203が配置されており、対応する電極171〜174と発熱素子201〜203とが、コンタクトホール161を介して熱的に接続されている。したがって、加熱による影響(温特)を相殺することができる。
そして、感湿膜190中の水分量が略0%RHとなった状態(本実施形態においては、所定時間通電後)で、制御部400からの信号により、発熱部200による発熱がオフとなる。そして、発熱部200がオフとされた直後、第1検出電極171、第1参照電極174、スイッチ313に信号を出力する。これにより、感湿膜190中の水分量が調整、すなわち、湿度状態が調整された状態におけるセンサ部100の出力が、C−V変換部310にて電圧に変換され、増幅部320にて所定感度まで増幅されて出力される。そして、この出力信号を例えばECU(Electric Control Unit)にて所定のロジックで比較判定することで、湿度センサ装置500に異常(例えば異物付着による特性変化、感湿膜異常、信号処理部故障等)がないかどうか自己診断がなされる。
なお、本実施形態においては、ECUにて比較判定する例を示した。しかしながら、信号処理部300の一部として比較部(例えば比較器を有する構成)を備え、装置500内で比較する構成としても良い。例えば、制御部400からの自己診断信号有無により、増幅部320からの出力ラインを、通常検査ラインと、比較部を含む自己診断ラインとで切り替える構成とすればよい。
また、本実施形態において、信号処理部300や制御部400がセンサ部100と別の基板に構成される例を示した。しかしながら、同一の基板に構成しても良い。基板には、ガラス基板等の絶縁基板を用いることが可能であるが、本実施形態に示すように絶縁膜を備える半導体基板を用いることで、半導体プロセスを活用することができる。従って、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態においては、基板110としてSOI構造半導体基板を採用する例を示した。しかしながら、一般的なシリコンからなる半導体基板を採用することもできる。
また、本実施形態においては、基板110としてSOI構造半導体基板を採用した構成において、各発熱素子201〜203から基板110への熱伝達を低減する構成として、半導体層140に、埋め込み酸化膜130に達する絶遠分離トレンチ141を絶縁部として設ける例を示した。しかしながら、絶縁部は上記例に限定されるものではない。半導体層140の厚さが薄い(所謂薄膜SOIであり例えば厚さ1μm以下)場合には、例えば図4に示すように、LOCOSやSTIなどのフィールド酸化膜150を絶縁部とすることもできる。この場合、半導体層140自体の厚さも薄いので、絶縁部(フィールド酸化膜150)と埋め込み酸化膜130によって区画される範囲を狭くし、基板110へ伝達される熱をより抑制することができる。図4は、変形例を示す断面図である。なお、図4においては、絶縁部(フィールド酸化膜150)と埋め込み酸化膜130によって区画された範囲内全てが、それぞれ発熱素子201〜203となっている。
さらには、図5に示すように、基板110に、発熱素子201〜203の形成領域に対応して、センサ部形成面の裏面側に開口する溝部121が設けられた構成としても良い。このような構成としても、発熱素子201〜203から基板110へ伝達される熱をより低減し、これによって自己診断時の加熱効率をさらに向上することができる。なお、図5に示すように、基板110としてSOI構造半導体基板を採用する場合には、埋め込み酸化膜130を支持基板120をエッチングして溝部121を形成する際のストッパとすることができるので、構成が容易である。しかしながら、一般的なシリコンからなる半導体基板において、溝部を設けた構成としても良い。図5は、変形例を示す断面図である。
また、本実施形態においては、第2検出電極172と第2参照電極173とが一体化され、コンタクトホール161を介して同一の発熱素子202と接する例を示したが、第2検出電極172と第2参照電極173とが互いに絶縁分離された構成としても良い。この場合、第2検出電極172と第2参照電極173に対応して、発熱素子202も分割された構成とすれば良い。しかしながら、本実施形態に示したように、一体化された構成とすると、同一の体格であれば、一体化されない構成と比べて、発熱素子の大きさを稼ぐことができる。また、発熱素子の大きさが同じであれば、湿度センサ装置500の体格を小型化することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図6及び図7に基づいて説明する。図6は、第2実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部周辺の拡大断面図である。図7は、発熱素子の配置による効果を説明するための拡大断面図である。図6は、第1実施形態で示した図2に対応している。
第2実施形態に係る湿度センサ装置は、第1実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、発熱素子201〜203として、拡散抵抗の例を示した。これに対し、本実施形態においては、例えば図6に示すように、発熱素子201〜203がポリシリコンに不純物を添加してなるポリ抵抗である点を特徴とする。
本実施形態においては、図6に示すように、基板110としてシリコンからなる半導体基板を採用しており、基板110の一面上に形成されたフィールド酸化膜150を介して、発熱素子201〜203としてのポリ抵抗が形成されている。なお、発熱素子201〜203は、第1実施形態同様、対応する電極171〜174に沿う形状となっており、互いに間隔をもって形成されている。また、フィールド酸化膜150上には、発熱素子201〜203を覆うように一面に層間絶縁膜160が形成されており、層間絶縁膜160上の同一平面に、各電極171〜174が形成されている。したがって、発熱素子201〜203間に介在された層間絶縁膜160によって、発熱素子201〜203が互いに絶縁分離されている。また、層間絶縁膜160に形成された複数のコンタクトホール161によって、各電極171〜174と対応する発熱素子201〜203とが接続されている。
このように、発熱素子201〜203としてポリ抵抗を採用しても、第1実施形態に示した構成と同様の効果を示すことができる。特に本実施形態においては、発熱素子201〜203を、フィールド酸化膜150上に形成しているので、フィールド酸化膜150が熱障壁となり基板110への熱の伝達を抑制することができる。すなわち、感湿膜190への熱伝達の効率をより向上することができる。
また、本実施形態においては、図7に示すように、ポリ抵抗からなる発熱素子201,202が、対応する検出電極171,172の直下に配置されている。このような構成とすると、発熱素子201,202のない構成や、発熱素子201,202を対応する検出電極171,172の直下ではない位置に配置する場合と比べて、保護膜180の凹凸を大きくすることができる。そして、検出電極171,172間に介在される感湿膜190の量を増加することができる。すなわち、検出電極171,172の面積を増加せずに、感度を向上することができる。なお、本実施形態においては、検出部101と参照部102の条件を略同一とするため、参照電極173,174に対応する発熱素子202,203も、対応する参照電極173,174の直下に配置されている。しかしながら、検出電極171,172の直下に発熱素子201,202が配置され、参照電極173,174の直下に発熱素子202,203の配置されない構成としても良い。
なお、本実施形態においては、発熱素子201〜203がポリ抵抗からなる例を示した。しかしながら、ポリ抵抗以外の配線材料を採用しても良い。好ましくは電極171〜174よりも熱伝導率の高いもの(シート抵抗が大きいもの)が良く、例えば、ポリ抵抗以外にも、Cr−Siなどの配線材料を採用することが可能である。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図8に基づいて説明する。図8は、第3実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部周辺の拡大断面図である。図8は、第1実施形態で示した図2に対応している。
第3実施形態に係る湿度センサ装置は、第1実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
本実施形態においては、第1実施形態に示した構成において、第2実施形態に示した感度を向上の効果を発揮できる構成である点を特徴とする。具体的には、図8に示すように、第1実施形態に変形例として示した構成(図4参照)同様、基板110として薄膜SOI構造の半導体基板を採用している。そして、半導体層140には、埋め込み酸化膜に達するフィールド酸化膜150によって区画された範囲内に、発熱素子201〜203としての拡散抵抗がそれぞれ形成されている。また、半導体層140上に形成された層間絶縁膜160内には、対応する検出電極171,172に沿う形状の繋ぎ配線部211,212がそれぞれ形成されている。より詳しくは、検出電極171,172の直下に、繋ぎ配線部211,212が互いに離間されてそれぞれ形成されている。そして、繋ぎ配線部211,212は、対応する検出電極171,172と同一のコンタクトホール161と接するととともに発熱素子201,202と同一のコンタクトホール161と接している。
このような構成とすると、第1実施形態に示したように、発熱素子201〜203として拡散抵抗を採用する構成においても、繋ぎ配線部211,212の配置によって検出電極171,172の位置が高くなり、検出電極171,172間に介在する感湿膜190の量を増加させることができる。すなわち、容量変化を大きくすることができる。
なお、本実施形態においては、検出部101と参照部102の条件を略同一とするため、参照部102側にも、層間絶縁膜160内に、対応する参照電極173,174に沿う形状の繋ぎ配線部213,214がそれぞれ形成されている。しかしながら、検出電極171,172の直下に繋ぎ配線部211,212が配置され、参照電極173,174の直下には繋ぎ配線部213,214が配置されない構成(異なる位置に配置された構成、または、繋ぎ配線部213,214のない構成)としても良い。
なお、本実施形態においては、第1実施形態に変形例として示した構成(図4参照)に対して、繋ぎ配線部211〜214を適用する例を示した。しかしながら、上述以外の第1実施形態に示した構成(図4以外の変形例も含む)に対して、繋ぎ配線部211〜214を適用しても良い。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を、図9に基づいて説明する。図9は、第4実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部を説明するための拡大平面図である。図9は、第1実施形態で示した図1に対応している。
第4実施形態に係る湿度センサ装置は、第1実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、発熱素子201〜203に通電するための専用の通電パッド201a〜203a,201b〜203bを有する例を示した。これに対し、本実施形態においては、図9に示すように、電極171〜174のパッド171a〜173aが、発熱素子201〜203に通電するためのパッドとして共用される点を特徴とする。なお、符号171b〜173bは、発熱素子201〜203に通電するための通電用パッドである。
したがって、自己診断時においては、各電極171〜174に接続された対をなすパッド171a〜173a,171b〜173bを介して自己診断信号が印加され、電極171〜174及びコンタクトホール161を介して発熱素子201〜203が通電される。そして、発熱素子201〜203への通電終了直後に、パッド171a,174aに搬送波P1,P2が印加されて、自己診断時の容量が検出される。
このような構成とすると、発熱素子201〜203に通電するための配線部やパッドを低減し、構成を簡素化することができる。また、発熱素子201〜203に通電するための配線部やパッドに逃げる熱を低減できるので、感湿膜190への熱伝達の効率を高めることができる。
なお、本実施形態においては、第1実施形態に対して、パッドを共用する例を示した。しかしながら、第1実施形態に示した変形例、第2実施形態、及び第3実施形態に対してパッドを共用する構成としても良い。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態を、図10に基づいて説明する。図10は、第5実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部を説明するための拡大平面図である。図10は、第4実施形態で示した図9に対応している。
第5実施形態に係る湿度センサ装置は、上述した各実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
上述した各実施形態においては、電極171〜174が櫛歯形状であり、発熱素子201〜203も電極171〜174に沿う形状(平面櫛歯状)である例を示した。このような構成においては、発熱素子201〜203に電流の流れにくい部分が生じてしまう。例えば、図9に示した構成においては、パッド171a,171b間に流れる電流が検出電極171の歯部分(検出電極172との対向部分を含む部分)にはほとんど流れない。したがって、発熱素子201においても、検出電極171の歯部分に対応する部分にはほとんど流れず、通電した部分から伝達された熱を、さらにコンタクトホール161を介して電極171に伝達することとなる。
これに対し、電流の流れにくい部分を含まない構成として、蛇行形状を採用することができる。例えば図10においては、第1検出電極171と第1参照電極174が、第4実施形態に示した櫛歯の基本骨格を残しつつ、歯部分を蛇行形状(折り返し形状)とした構成となっている。そして、発熱素子201,203も、対応する電極171,174に沿う蛇行形状(折り返し形状)となっている。また、蛇行形状の部位を含む所定範囲内において、電極171,174と発熱素子201,203が複数のコンタクトホール161によって接続されている。したがって、発熱素子201,203全体に電流が流れ、発熱素子201,203全体を発熱させることができる。このように、蛇行形状とすると、発熱素子のより広い範囲を発熱させることが可能となる。
なお、本実施形態においては、電極171,174に対応する発熱素子201,203を蛇行状とする例を示した。しかしながら、電極172,173に対応する発熱素子202を蛇行状としても良い。複数の発熱素子201〜203の全てを蛇行状としても良いし、いずれか1つのみを蛇行状としても良い。
また、本実施形態においては、電極171,174も蛇行状とする例を示した。しかしながら、発熱素子201,203のみを蛇行状としても良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態において、基板10として半導体基板を採用する例を示した。しかしながら、発熱素子201〜203として基板上に配置される抵抗体を採用する場合には、半導体基板以外を採用することもできる。例えば、ガラス基板、樹脂基板等の絶縁基板を適用することが可能である。
本実施形態においては、保護膜180上に感湿膜190が設けられる例を示した。しかしながら、保護膜180を形成しない場合には、層間絶縁膜160上に感湿膜190を形成することも可能である。
本実施形態においては、検出電極171,172、参照電極173,174がともに同一形状ある例を示した。しかしながら、検出電極171,172と参照電極173,174とで異なる構成としても良い。
本実施形態においては、湿度センサ装置500が、検出部101と参照部102を有する例を示した。しかしながら、検出部101のみを有する構成としても良い。また、参照部102を有する構成において、参照部102側に対応する発熱素子202,203のない構成としても良い。また、参照部102側に対応する発熱素子202,203がありながら、参照電極173,174と発熱素子202,203と接続するコンタクトホール161のない構成としても良い。
本実施形態においては、発熱素子201〜203が、対応する電極171〜174に沿う形状である例を示した。しかしながら、発熱素子201〜203の形状は上記例に限定されるものではない。互いに絶縁分離されていれば良い。
本実施形態においては、各電極171〜174と対応する発熱素子201〜203とが、それぞれ複数のコンタクトホール161を介して接続される例を示した。しかしながら、発熱素子201〜203専用のパッド201a〜203a,201b〜203bを有する場合には、少なくとも1個のコンタクトホール161を介して接続されれば良い。また、電極171〜174のパッド171a〜173aを共用する場合には、少なくとも2個のコンタクトホール161を介して接続されれば良い。
第1実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部を説明するための拡大平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 湿度センサ装置の回路構成の概略を示すブロック図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 第2実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部周辺の拡大断面図である。 発熱素子の配置による効果を説明するための拡大断面図である。 第3実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部周辺の拡大断面図である。 第4実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部を説明するための拡大平面図である。 第5実施形態に係る湿度センサ装置のうち、センサ部及び発熱部を説明するための拡大平面図である。
符号の説明
100・・・センサ部
101・・・検出部
102・・・参照部
110・・・基板
130・・・埋め込み酸化膜
140・・・半導体層
160・・・層間絶縁膜
161・・・コンタクトホール
171,172・・・検出電極
173,174・・・参照電極
190・・・感湿膜
200・・・発熱部
201〜203・・・発熱素子

Claims (14)

  1. 基板と、
    前記基板の同一平面上に離間して対向配置された対をなす電極としての、第1検出電極及び第2検出電極と、これら検出電極上及び前記検出電極間を覆うように配置され、湿度に応じて比誘電率が変化する感湿膜とを有する検出部を含んだセンサ部と、
    前記基板内及び前記基板上の少なくとも一方に設けられ、通電により発熱する発熱部と、
    自己診断を行う期間において、前記検出電極間の容量値が所定湿度における値となるように、前記発熱部の通電状態を制御する制御部と、を備える湿度センサ装置であって、
    前記発熱部と前記検出電極との間に介在される層間絶縁膜に、前記基板及び前記層間絶縁膜よりも熱伝導率の高い材料が貫通孔内に充填されてなる複数のコンタクトホールが設けられ、
    前記発熱部は、互いに絶縁分離された複数の発熱素子を有し、
    少なくとも1つの前記発熱素子と前記第1検出電極とが同一の前記コンタクトホールと接し、前記第1検出電極とは異なる少なくとも1つの前記発熱素子と前記第2検出電極とが同一の前記コンタクトホールと接していることを特徴とする湿度センサ装置。
  2. 前記所定の湿度とは、略0%RHであることを特徴とする請求項1に記載の湿度センサ装置。
  3. 前記第1検出電極及び前記第2検出電極は、対応する前記発熱素子と複数の前記コンタクトホールを介してそれぞれ接続されており、
    前記検出電極及び前記コンタクトホールを介して、前記発熱素子が通電されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の湿度センサ装置。
  4. 前記センサ部は、前記検出部と、対をなす前記電極として前記検出電極と略同一構成の第1参照電極及び第2参照電極を有する参照部と、を含むことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の湿度センサ装置。
  5. 前記検出電極とは異なる少なくとも1つの前記発熱素子と前記第1参照電極とが同一の前記コンタクトホールと接し、前記第1参照電極とは異なる少なくとも1つの前記発熱素子と前記第2参照電極とが同一の前記コンタクトホールと接していることを特徴とする請求項4に記載の湿度センサ装置。
  6. 前記検出電極の一方と前記第2参照電極とが一体化され、前記コンタクトホールを介して、同一の前記発熱素子と接していることを特徴とする請求項5に記載の湿度センサ装置。
  7. 前記第1参照電極及び前記第2参照電極は、対応する前記発熱素子と複数の前記コンタクトホールを介してそれぞれ接続されており、
    前記参照電極及び前記コンタクトホールを介して、前記発熱素子が通電されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の湿度センサ装置。
  8. 前記発熱素子が、蛇行形状とされていることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の湿度センサ装置。
  9. 前記基板は半導体基板であり、
    前記発熱素子は、前記基板に構成された拡散抵抗であることを特徴とする請求項1〜8いずれか1項に記載の湿度センサ装置。
  10. 前記基板は、埋め込み酸化膜を介して支持基板上に半導体層が積層されたSOI構造半導体基板であり、
    前記半導体層には、前記発熱素子としての拡散抵抗と、互いに絶縁分離された前記電極に対応する前記発熱素子ごとに取り囲むように、前記基板よりも熱伝導率が低く、前記埋め込み酸化膜に達する絶縁部が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の湿度センサ装置。
  11. 少なくとも前記検出電極と対応する前記発熱素子と間であって前記層間絶縁膜内に、対応する前記検出電極に沿う形状の繋ぎ配線部が設けられ、
    前記繋ぎ配線部は、対応する前記検出電極と同一の前記コンタクトホールと接するととともに、前記発熱素子と同一の前記コンタクトホールと接しており、少なくとも一部が対応する前記検出電極の直下に配置されていることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の湿度センサ装置。
  12. 前記基板は半導体基板であり、
    前記発熱素子は、絶縁膜を介して前記基板上に配置された抵抗体であることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の湿度センサ装置。
  13. 少なくとも前記検出電極に対応する前記発熱素子は、対応する前記検出電極に沿う形状とされており、少なくとも一部が前記検出電極の直下に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の湿度センサ装置。
  14. 前記基板には、前記発熱素子の形成領域に対応して、センサ部形成面の裏面側に開口する溝部が設けられていることを特徴とする請求項1〜13いずれか1項に記載の湿度センサ装置。
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