JP2008240534A - エンジンの吸排気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より一層の高速でかつ高出力のエンジン特性を得ることのできるエンジンの吸排気装置を提供する。
【解決手段】混合ガスの吸入行程時、第1吸排気弁32の吸気弁部32aが開きかつ第1吸排気弁32の排気弁部32bが閉じる。また、第1および第2燃焼室用弁7,8が開く。ピストン59の下降に伴い、混合ガスが第1インテークマニホルド3からシリンダ11の燃焼室26内に吸入される。吸入行程終了後に続いて行われる圧縮行程および爆発行程では、吸気弁部32aが閉じかつ排気弁部32bが開くとともに、第1および第2燃焼室用弁7,8が閉じる。爆発行程終了後に続いて行われる排気行程では、第1および第2燃焼室用弁7,8が開き、燃焼室26内の燃焼ガスが第1エキゾーストマニホルド4から排気される。
【選択図】 図4
【解決手段】混合ガスの吸入行程時、第1吸排気弁32の吸気弁部32aが開きかつ第1吸排気弁32の排気弁部32bが閉じる。また、第1および第2燃焼室用弁7,8が開く。ピストン59の下降に伴い、混合ガスが第1インテークマニホルド3からシリンダ11の燃焼室26内に吸入される。吸入行程終了後に続いて行われる圧縮行程および爆発行程では、吸気弁部32aが閉じかつ排気弁部32bが開くとともに、第1および第2燃焼室用弁7,8が閉じる。爆発行程終了後に続いて行われる排気行程では、第1および第2燃焼室用弁7,8が開き、燃焼室26内の燃焼ガスが第1エキゾーストマニホルド4から排気される。
【選択図】 図4
Description
本発明は、エンジンの燃焼室内に燃料と空気との混合ガスを吸入させるとともに、燃焼室内の燃焼ガスを排気させるエンジンの吸排気装置の技術分野に関するものである。
従来、4サイクルエンジン等のエンジンにおいては、1つにシリンダの燃焼室に複数の燃焼室用弁が配設されている。その場合、複数の燃焼室用弁のうち、所定数の燃焼室用弁が吸気弁として用いられ、また残りの燃焼室用弁が排気弁として用いられている(例えば、特許文献1参照)。そして、これらの吸気弁および排気弁が、それぞれ個別に設けられたカムシャフトに形成されたカムによって開閉制御されるようになっている。
特開2005−90373号公報。
ところで、近年、エンジンにはより一層の高速でかつ高出力の特性が求められている、そのためには、より多くの混合ガスをスムーズに燃焼室内に吸入することが必要となる。しかしながら、前述の特許文献1に記載のエンジンの吸排気装置を始め、従来のエンジンの吸排気装置のように、1つのシリンダの燃焼室に吸気弁と排気弁とを個別に設けて、それぞれそれらの役割を分担させるようにしたのでは、吸気抵抗および排気抵抗が大きくなって、混合ガスの吸入量を多くすることおよび多くの燃焼ガスを排気することに限度がある。このため、従来のエンジンの吸排気装置では、より一層の高速でかつ高出力の特性のエンジンを得ることは難しいという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、より一層の高速でかつ高出力のエンジン特性を得ることのできるエンジンの吸排気装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、請求項1に係る発明のエンジンの吸排気装置は、シリンダに取り付けられ、前記シリンダの燃焼室内に燃料と空気の混合ガスを吸入させるとともに前記燃焼室内の前記混合ガスの燃焼ガスを排気するシリンダヘッドを備えるエンジンの吸排気装置において、前記混合ガスを吸入するインテークマニホルドと、前記燃焼ガスを排気するエキゾーストマニホルドと、前記シリンダヘッドに前記燃焼室を開閉するようにして設けられ、前記燃焼室内に前記混合ガスを吸入させかつ前記燃焼室内の前記燃焼ガスを排出させる複数の燃焼室用弁と、前記燃焼室用弁を開閉制御する燃焼室用弁開閉制御手段と、前記シリンダヘッドに設けられ前記インテークマニホルドと前記燃焼室用弁との間の吸気通路を開閉制御する吸気弁と、前記吸気弁を開閉制御する吸気弁開閉制御手段と、前記シリンダヘッドに設けられ前記エキゾーストマニホルドと前記燃焼室用弁との間の排気通路を開閉制御する複数の排気弁と、前記排気弁を開閉制御する排気弁開閉制御手段とを少なくとも備えていることを特徴としている。
また、請求項2に係る発明は、前記燃焼室用弁開閉制御手段、前記吸気弁開閉制御手段、および前記排気弁開閉制御手段は共通の1本のカムシャフトを有し、前記燃焼室用弁開閉制御手段は前記カムシャフトに設けられた燃焼室用弁開閉制御カムを有し、前記吸気弁開閉制御手段は前記カムシャフトに設けられた吸気弁開閉制御カムを有し、前記排気弁開閉制御手段は前記カムシャフトに設けられた排気弁開閉制御カムを有していることを特徴としている。
更に、請求項3に係る発明は、前記吸気弁および前記排気弁がともにスライドバルブからなり、これらのスライドバルブは、それぞれ、所定間隔を置いて設けられた複数の小孔を有しているとともに、それぞれの小孔を開閉制御することで、それぞれ、前記吸気通路および前記排気通路を開閉制御することを特徴としている。
更に、請求項4に係る発明は、少なくとも前記吸気弁にその吸気面積を変えるコントロールバルブが設けられていることを特徴としている。
このように構成された本発明に係るエンジンの吸排気装置によれば、燃焼室に設けられる複数の燃焼室用弁の他に、インテークマニホルドと燃焼室用弁との間の吸気通路に吸気弁を設けるとともに燃焼室用弁とエキゾーストマニホルドとの間の排気通路に排気弁を設けているので、燃焼室に設けられる複数の燃焼室用弁をすべて、吸入時には混合ガスの吸入用の弁として用いることができるとともに、排気時には燃焼ガスの排気用の弁として用いることができる。したがって、燃焼室に設けられる複数の燃焼室用弁をすべて、吸入時にも排気時にも同時に作動させることができるので、吸気抵抗および排気抵抗を大幅に軽減することができる。これにより、より多くの混合ガスを吸入し、圧縮し、爆発させることができるとともに、より多くの燃焼ガスを排気することができるので、エンジンの性能を効果的に向上させ、より一層高速でかつ高出力の特性を得ることができる。
また、吸気弁および排気弁を一体に設けるとこれらの弁を連動可能となるので、吸気弁の開、閉の切替と排気弁の閉、開の切替とを同時に行うことができる。したがって、吸入行程、圧縮行程、爆発行程、および排気行程の1サイクル中に、弁体を短い作動ストロークで1往復の行程で済ませることができる。これにより、吸気弁および排気弁の開閉制御を簡単にできる。
また、1本のカムシャフトによりシリンダの燃焼室に設けられる複数の燃焼室用弁をダイレクトに作動させることで、燃焼室用吸入弁と燃焼室用排気弁とを個別に設けかつこれらの燃焼室用吸入弁と燃焼室用排気弁とを個別に制御するために2本のカムシャフトを用いている従来の4サイクルエンジンの吸排気装置に比べてカムシャフトを1本削減することができる。
更に、吸気弁および排気弁において、それぞれスライドバルブの弁体に複数の小孔を分割配置することで、これらの吸気弁および排気弁の開閉切換時にそれぞれの弁体の作動ストロークを短くすることができる。これにより、それぞれの弁体を作動制御する吸気弁開閉制御カムおよび排気弁開閉制御カムを小型コンパクトに形成できるとともにかつカムプロフィルを簡単にできる。しかも、弁体の慣性モーメントを低減できるとともに摩擦抵抗を低減できるので、多量の混合ガスを吸気しかつ多量の燃焼ガスを排気しても、制御性および応答性を向上することができる。特に、高速回転を行う高性能エンジンにおいては、弁体の作動ストロークの短縮は性能向上にきわめて有利となる。
更に、複数の燃焼室用弁を開閉制御するための燃焼室用弁開閉制御カムを、混合ガス吸入時に作動する燃焼室用弁吸気制御カムと燃焼ガス排気時に作動する燃焼室用弁排気制御カムとに独立して設けることで、従来の燃焼室用弁制御カムの加工法をそのまま用いることができる。
更に、本発明のコントロールバルブにより、吸気弁の吸気面積を変化させることができる。したがって、吸気面積を減少させることで、低速および中速時に吸気弁による混合ガスの吸気量を低減し、また、吸気面積を増大させることで、高速時に吸気弁による混合ガスの吸気量を増大させるように吸気制御が可能となる、これにより、吸気弁の吸気制御がし易いエンジンを得ることができる。したがって、混合ガスの吸気量が必要とする車速に応じて効率よく制御できるので、燃費の向上を図ることができる。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明に係るエンジンの吸排気装置の実施の形態の一例の全体を概略的に示す斜視図、図2は図1において一部を削除して概略的に示す斜視図、図3は図2において更に一部を削除して概略的に示す斜視図である。
図1は本発明に係るエンジンの吸排気装置の実施の形態の一例の全体を概略的に示す斜視図、図2は図1において一部を削除して概略的に示す斜視図、図3は図2において更に一部を削除して概略的に示す斜視図である。
図1ないし図3に示すように、この例のエンジンの吸排気装置1が適用されるエンジンは1シリンダの4サイクルエンジンとして構成されている。なお、本発明のエンジンの吸排気装置1は、図示例の1シリンダの4サイクルエンジンに限定されることはなく、少なくとも吸排気装置を備えるエンジンであれば、多シリンダの4サイクルエンジンを始め、どのようなエンジンにも適用することができる。しかし、説明の便宜上、以下の説明ではエンジンの吸排気装置1を図示例の1シリンダ4サイクルエンジンに適用して説明する。
このエンジンの吸排気装置1はシリンダヘッド2を備えており、このシリンダヘッド2は、従来と同様に、後述する図4(a)に示すシリンダ11に取り付けられて、シリンダ11の燃焼室26内に燃料と空気の混合ガスを吸入させるとともに燃焼室26内の混合ガスの燃焼ガスを排気する。シリンダヘッド2には、右側に第1インテークマニホルド3および第1エキゾ−ストマニホルド4が設けられているとともに、左側に第2インテークマニホルド5および第2エキゾ−ストマニホルド6が設けられている。
更に、シリンダヘッド2には、4個のポペット弁からなる第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10が設けられている。これらの第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10はすべて同じ弁であり、従来の一般的な4サイクルエンジンの吸気弁および排気弁と同様の構造を有している。すなわち、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10は、それぞれ上下方向に延びる第1ないし第4弁ステム7a,8a,9a,10aとこれらの弁ステム7a,8a,9a,10aの下端にそれぞれ設けられた第1ないし第4ポペット弁体7b,8b,9b,10bとから構成されている。
図4(a)に示すように、1組の第1および第2燃焼室用弁7,8がシリンダ11の燃焼室26の上方に、この燃焼室26内に臨むようにして設けられている。図4には図示されないが、同様にして他の1組の第3および第4燃焼室用弁9,10もシリンダ11の燃焼室26の上方に、この燃焼室26内に臨むようにして設けられている。すなわち、この例のエンジンの吸排気装置1では、1つのシリンダ11に4個の第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10が配設されている。これらの第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10は燃焼室26の開閉を制御する弁として構成されている。なお、1つのシリンダ11に設けられる燃焼室用弁は4個に限定されることはなく、任意の複数設けることができる。
そして、第1および第2燃焼室用弁7,8は、第1および第2ポペット弁体7b,8bがシリンダヘッド2に設けられた第1および第2弁座2a,2bにそれぞれ着座する図5に実線で示す閉位置と、第1および第2ポペット弁体7b,8bが第1および第2弁座2a,2bからそれぞれ最大に離座する図5に二点鎖線で示す最大閉位置との間で上下動するようにされている。なお、第1および第2燃焼室用弁7,8は、第1および第2ポペット弁体7b,8bが第1および第2弁座2a,2bからそれぞれ離座したとき開かれる。図示しないが、同様に、第3および第4燃焼室用弁9,10は、第3および第4ポペット弁体9b,10bがシリンダヘッド2に設けられた第3および第4弁座にそれぞれ着座する閉位置と、第3および第4弁座からそれぞれ最大に離座する最大開位置との間で上下動するようにされている。
更に、図2および図5に示すように、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10は1つの燃焼室用弁リフター12によって作動する。この燃焼室用弁リフター12は、その一端部がシリンダヘッド2に固定されたリフターガイド13に摺動可能に嵌合されて図5において上下動可能に設けられている。このリフターガイド13は、第2および第4燃焼室用弁8,10間の中央位置に配置されている。なお、図示しないが、このリフターガイド13は第1および第3燃焼室用弁7,9間の中央位置にも配置することができる。
また、図5に示すようにシリンダヘッド2には第1および第2スプリングリテーナ14,15が固定されている。これらの第1および第2スプリングリテーナ14,15には、第1および第2燃焼室用弁7,8の弁ステム7a,8aが、それぞれ相対移動可能に貫通している。そして、第1および第2スプリングリテーナ14,15と燃焼室用弁用リフター12との間に、それぞれ、コイルスプリングからなる第1および第2弁スプリング16,17が縮設されている。これらの第1および第2弁スプリング16,17は、それぞれ弁ステム7a,8aと同心またはほぼ同心に設けられている。
図示しないが、同様にしてシリンダヘッド2には、第1および第2スプリングリテーナ14,15と同様の第3および第4スプリングリテーナが固定されている。これらの第3および第4スプリングリテーナには、第3および第4燃焼室用弁9,10の弁ステム9a,10aが、それぞれ相対移動可能に貫通している。そして、第3および第4スプリングリテーナと燃焼室用弁用リフター12との間に、それぞれ、コイルスプリングからなる第3および第4弁スプリング18,19(図2に図示)が縮設されている。
したがって、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10は、第1ないし第4弁スプリング16,17,18,19の付勢力により燃焼室用弁用リフター12を介して常時上方に付勢されている。
更に、図1ないし図3に示すように、シリンダヘッド2には、1本のカムシャフト21が回転可能に設けられている。このカムシャフト21は、第1および第2燃焼室用弁7,8間の中央位置および第3および第4燃焼室用弁9,10間の中央位置にともに位置するようにして延設されている。
このカムシャフト21には、燃焼室用弁排気制御カム22が第1および第2燃焼室用弁7,8と第3および第4燃焼室用弁9,10との間の中央位置に対応して設けられている。また、カムシャフト21には、この燃焼室用弁排気制御カム22の軸方向両側に隣接して一対の燃焼室用弁吸気制御カム23,24がそれぞれ設けられている。これらの燃焼室用弁排気制御カム22および一対の燃焼室用弁吸気制御カム23,24はいずれも回転中心が偏心した偏心カムから構成されている。カムシャフト21、燃焼室用弁排気制御カム22、および一対の燃焼室用弁吸気制御カム23,24により、本発明の燃焼室用弁開閉制御手段が構成されている。
これらの制御カム22,23,24の各カム面である外周面22a,23a,24aは、いずれも同じカムプロフィル(カム形状)を有している。すなわち、これらの制御カム22,23,24の各横断面の外周面22a,23a,24aは、いずれも回転中心側が大径の円弧に形成されかつ回転中心側から突出する側が小径の円弧に形成されるとともに、これらの大小径の円弧間を滑らかに連続した湾曲形状に結んだカムプロフィルとされている。そして、一対の燃焼室用弁吸気制御カム23,24の回転方向の各位相がともにまったく同じに設定され、また燃焼室用弁排気制御カム22の回転方向の位相がこれらの燃焼室用弁吸気制御カム23,24の位相に対して回転方向に所定角ずれて設定されている。つまり、燃焼室用弁排気制御カム22と燃焼室用弁吸気制御カム23,24はカムシャフト21の回転方向に位相差を有して設けられている。
燃焼室用弁用リフター12の上面には、横断面三角屋根形状のカムフォロワ25が各制御カム22,23,24に向かって突設されている。燃焼室用弁排気制御カム22および一対の燃焼室用弁吸気制御カム23,24の各外周面22a,23a,24aのうち、回転中心側の大径の円弧部分を除く大部分の外周面22a,23a,24aがこのカムフォロワ25に当接可能となっている。そして、各制御カム22,23,24が回転することでそれらの制御カム22,23,24の外周面22a,23a,24aがカムフォロワ25に当接した後、各制御カム22,23,24の更なる回転でカムフォロワ25に対する外周面22a,23a,24aの当接位置が次第に小径の円弧の方へ移動するにしたがってカムフォロワ25が下方に押圧されて第1ないし第4弁スプリング16,17,18,19の付勢力に抗して下降するようになっている。すると、このカムフォロワ25の下降により従動して第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10も下降するようになる。
そして、第1および第2燃焼室用弁7,8の下降により、第1および第2ポペット弁体7b,8bが第1および第2弁座2a,2bから離座する。これにより、シリンダ11の燃焼室26と、シリンダヘッド2に設けられ、第1および第2燃焼室用弁7,8がそれぞれ配設された第1および第2ガス流動ポート27,28とがそれぞれ連通するようになっている。また図示しないが、第3および第4燃焼室用弁9,10の下降により、第3および第4ポペット弁体9b,10bが第3および第4弁座から離座する。これにより、シリンダ11の燃焼室26と、シリンダヘッド2に第3および第4燃焼室用弁9,10に対応してそれぞれ設けられた第3および第4ガス流動ポートとがそれぞれ連通するようになっている。
カムフォロワ25に対する外周面22a,23a,24aの当接位置がそれぞれの小径の円弧の頂点になったとき、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10は図5に二点鎖線で示す開位置に設定される。カムフォロワ25に対する外周面22a,23a,24aの当接位置がそれぞれの小径の円弧の頂点を超えると、各制御カム22,23,24によるカムフォロワ25に対する下方への押圧力が次第に小さくなって燃焼室用弁用リフター12が第1ないし第4弁スプリング16,17,18,19の付勢力で上昇する。すると、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10および燃焼室用弁用リフター12も上昇する。図5に00示すように、燃焼室用弁用リフター12が上昇し、燃焼室用弁7,8,9,10がバルブシートに密着すると、燃焼室用弁用リフター12の上昇が停止し、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10は図5に実線で示す閉位置に設定される。
第1および第2燃焼室用弁7,8が閉じることで、シリンダ11の燃焼室26と、第1および第2ガス流動ポート27,28とがそれぞれ遮断するようになっている。また図示しないが、第3および第4燃焼室用弁9,10が閉じることで、シリンダ11の燃焼室26と、第3および第4ガス流動ポートとがそれぞれ遮断するようになっている。
また、燃焼室用弁7,8,9,10がバルブシートに密着した後は、燃焼室用弁排気制御カム22および一対の燃焼室用弁吸気制御カム23,24の外周面22a,23a,24aの大径の円弧側の部分が、燃焼室用弁用リフター12のカムフォロワ25の頂部に当接しない。そして、前述のように燃焼室用弁排気制御カム22と燃焼室用弁吸気制御カム23,24がカムシャフト21の回転方向に位相差を持たせることで、ピストン59の上昇時における第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10とピストン59とのオーバラップ時に、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10を一旦閉じ方向に戻して、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10とピストン59とが当接しないようにしている。
図4(a)に示すように、シリンダヘッド2には、第1ポート室29が設けられている。この第1ポート室29は第1および第2ガス流動ポート27,28に常時連通しているとともに、第1インテークマニホルド3および第1エキゾーストマニホルド4にも連通している。図示しないが、同様に、シリンダヘッド2には、第2ポート室が第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10に関して第1ポート室29と反対側に位置して設けられている。この第2ポート室は前述の第3および第4ガス流動ポートに常時連通しているとともに、第2インテークマニホルド5および第2エキゾーストマニホルド6にも連通している。
シリンダヘッド2には、第1インテークマニホルド3と第1ポート室29との間の吸気通路30および第1エキゾーストマニホルド4と第1ポート室29との間の排気通路31をそれぞれ開閉制御するスライド弁からなる第1吸排気弁32が設けられている。図3および図4(b)に示すように、この第1吸排気弁32は、シリンダヘッド2に上下に所定間隔を置きかつカムシャフト21と直交する方向に延設されて固定された矩形平板状の一対の第1および第2弁本体33,34と、これらの第1および第2弁本体33,34の間にこれらの第1および第2弁本体33,34に対して長手方向に直線的に相対移動可能に挿入された矩形平板状の弁体35とからなっている。
第1弁本体33の吸気通路30側に位置する部分には、所定数(図示例では、4個)の上流側吸気孔36が長手方向に所定の間隔を置いて穿設されている。また、第2弁本体34の吸気通路30側に位置する部分には、上流側吸気孔36と同数の下流側吸気孔37が長手方向に所定の間隔を置いて穿設されている。そして、これらの上、下流側吸気孔36,37のうち、互いに対向する上、下流側吸気孔36,37がガスの流動方向に整列されている。
また、第2弁本体34の排気通路31側に位置する部分には、所定数(図示例では、3個)の上流側排気孔38が長手方向に所定の間隔を置いて穿設されている。また、第1弁本体33の排気通路31側に位置する部分には、上流側排気孔38と同数の下流側排気孔39が長手方向に所定の間隔を置いて穿設されている。そして、これらの上、下流側排気孔38,39のうち、互いに対向する上、下流側排気孔38,39がガスの流動方向に整列されている。
更に、第1弁本体33の吸気通路30側に位置する部分には、所定数(図示例では、3個)の上流吸気側整流部材40が、それぞれ、隣接する上流側吸気孔36の間に位置してインテークマニホルド3側に突設されている。また、第2弁本体34の吸気通路30側に位置する部分には、上流吸気側整流部材40と同数の下流吸気側整流部材41が、それぞれ、隣接する下流側吸気孔37の間に位置して第1ポート室29側に突設されている。そして、これらの上、下流吸気側整流部材40,41のうち、互いに対向する上、下流吸気側整流部材40,41がガスの流動方向に流線形状に(上流吸気側整流部材40の上流側部分が上流側端に向かってその厚みが次第に小さくなり、かつ径が下流吸気側整流部材41の下流側部分が下流側端に向かってその厚みが次第に小さくなる形状に)整列されている。
更に、第2弁本体34の排気通路31側に位置する部分には、所定数(図示例では、2個)の上流排気側整流部材42が、それぞれ、隣接する上流側排気孔38の間に位置して第1ポート室29側に突設されている。また、第1弁本体33の排気通路31側に位置する部分には、上流排気側整流部材42と同数の下流排気側整流部材43が、それぞれ、隣接する下流側排気孔39の間に位置してエキゾーストマニホルド4側にに突設されている。そして、これらの上、下流排気側整流部材42,43のうち、互いに対向する上、下流排気側整流部材42,43がガスの流動方向に流線形状に(上流排気側整流部材42の上流側部分が上流側端に向かってその厚みが次第に小さくなり、かつ径が下流排気側整流部材43の下流側部分が下流側端に向かってその厚みが次第に小さくなる形状に)整列されている。
更に、弁体35の吸気通路30側に位置する部分には、上、下流側吸気孔36,37と同形状同寸法で同数の開孔44が、それぞれ上、下流側吸気孔36,37に対応して穿設されている。また、弁体35の排気通路31側に位置する部分には、上、下流側排気孔38,39と同形状同寸法で同数の開孔45が、それぞれ上、下流側排気孔38,39に対応して穿設されている。
そして、図4(a)および(b)に示すように弁体35が移動して、各開孔44がそれぞれ上、下流側吸気孔36,37に整合したときは、第1吸排気弁32の吸気弁部32aが開位置に設定されて、インテークマニホルド3と第1ポート室29とが連通される。このとき、各開孔45がそれぞれ上、下流排気側整流部材42,43に整合し、第1吸排気弁32の排気弁部32bが閉位置に設定されて、第1ポート室29とエキゾーストマニホルド4とが遮断される。また、後述する図8(a)に示すように、弁体35が前述と逆方向に移動して、各開孔44がそれぞれ上、下流吸気側整流部材40,41に整合したときは、吸気弁部32aが閉位置に設定されて、インテークマニホルド3と第1ポート室29とが遮断される。このとき、各開孔45がそれぞれ上、下流側排気孔38,39に整合し、排気弁部32bが開位置に設定されて、第1ポート室29とエキゾーストマニホルド4とが連通される。
図示しないが、同様に、シリンダヘッド2には、第2ポート室と第2ンテークマニホルド5および第2エキゾーストマニホルド6との間にも、第1吸排気弁32と同様の吸気弁部と排気弁部とを有する第2吸排気弁が第1吸排気弁32と同様に設けられている。
図示しないが、同様に、シリンダヘッド2には、第2ポート室と第2ンテークマニホルド5および第2エキゾーストマニホルド6との間にも、第1吸排気弁32と同様の吸気弁部と排気弁部とを有する第2吸排気弁が第1吸排気弁32と同様に設けられている。
図2,図3および図4(a)に示すように、弁体35にはクランクレバー状の第1弁体移動制御部材46の一端が連結されている。この第1弁体移動制御部材46は、第1弁本体33に設けられた矩形状の孔33aを貫通して上方に延びているとともに、第1弁本体33に対してこの孔33a内で長手方向に相対移動可能とされている。また、第1弁体移動制御部材46の他端側は、一対の第1および第2カムフォロワ46a,46bから略Y字状に形成されている。第1および第2カムフォロワ46a,46bは、互いにカムシャフト21の軸方向にずれた位置に配置されている。第1および第2カムフォロワ46a,46bは、シリンダヘッド2にカムシャフト21と直交する方向に延設された一対のガイド軸47,48にカムシャフト21と直交する方向に移動可能に支持されている。
カムシャフト21には、一対の第1および第2吸排気弁制御カム49,50が軸方向に隣接して設けられている。これらの第1および第2吸排気弁制御カム49,50は、同形状の同寸法を有している。すなわち、第1および第2吸排気弁制御カム49,50は、ともに扇形状に形成されそれらの円弧部分は、扇の要側がカムシャフト21の回転中心を中心とする小径の円の円弧で構成され、また、扇の要と反対側がカムシャフト21の回転中心を中心とする大径の円の円弧で構成されている。そして、第1および第2吸排気弁制御カム49,50は、小径の円弧の両端から接線方向に一対の直線部が延びていて、これらの直線部と大径の円弧の両端との接続部がR(円弧)に形成されている。
第1および第2吸排気弁制御カム49,50の回転方向の各位相が互いに回転方向に所定角ずれて設定されている。そして、第1吸排気弁制御カム49が第1カムフォロワ46aを図4(a)において左方に押圧することで、弁体35が同方向に移動して吸気弁部32aが閉位置に設定されるとともに排気弁部32bが開位置に設定される。また、第2吸排気弁制御カム50が第2カムフォロワ46bを図4(a)において右方に押圧することで、図4(a)に示すように弁体35が同方向に移動して吸気弁部32aが開位置に設定されるとともに排気弁部32bが閉位置に設定される。
図2、図3および図4(a)に示すように、同様に、第2吸排気弁の弁体にも、クランクレバー状の第1弁体移動制御部材46と同様の第2弁体移動制御部材51の一端が連結されている。また、第2弁体移動制御部材51の第1および第2カムフォロワ51a,51bは、互いにカムシャフト21の軸方向にずれた位置に配置されている。第1および第2カムフォロワ51a,51bは、シリンダヘッド2にカムシャフト21と直交する方向に延設された一対のガイド軸52,53にカムシャフト21と直交する方向に移動可能に支持されている。
カムシャフト21には、一対の第3および第4吸排気弁制御カム54,55が軸方向に隣接して設けられている。これらの第3および第4吸排気弁制御カム54,55は、いずれも第1および第2吸排気弁制御カム49,50と同形状の同寸法を有している。第3および第4吸排気弁制御カム54,55の回転方向の各位相が互いに回転方向に所定角ずれて設定されている。カムシャフト21および第1ないし第4吸排気弁制御カム49,50,54,55により、本発明の吸気弁開閉制御手段および排気弁開閉制御手段が構成されている。そして、カムシャフト21は、燃焼室用弁開閉制御手段、吸気弁開閉制御手段および排気弁開閉制御手段に共通に用いられる。
そして、第3吸排気弁制御カム54が第1カムフォロワ51aを図2および図3において斜め左下方に押圧することで、弁体が同方向に移動して第2吸排気弁の吸気弁部が閉位置に設定されるとともに排気弁部が開位置に設定される。また、第4吸排気弁制御カム55が第2カムフォロワ51bを図2および図3において斜め右上方に押圧することで、弁体が同方向に移動して吸気弁部が開位置に設定されるとともに排気弁部が閉位置に設定される。
なお、第1および第2吸排気弁の吸気弁部と排気弁部がいずれも一体に設けられているが、これらの吸気弁部と排気弁部は別体に設けて、開閉動作時に互いに連動するようにすることもできる。すなわち、吸気弁と排気弁とを別体に設けるとともに、これらの吸気弁と排気弁とを、開閉動作時に互いに連動するようにする。また、第1および第2弁本体33,34および弁体35を矩形平板状に代えて円板状に形成するとともに弁体35を回動可能に設けて、弁体35の回動により弁体35の開位置および閉位置を設定することもできる。
図1および図2に示すように、シリンダヘッド2の第1および第2インテークマニホルド3,5側には、点火プラグ取付部56が設けられている。この点火プラグ取付部56には、図3に示す点火プラグ57がシリンダ11の燃焼室26に臨むようにして取り付けられる。また、図示しないが、シリンダヘッド2の第1および第2エキゾーストマニホルド4,6側にも、点火プラグ取付部56と同様の点火プラグ取付部が設けられている。この点火プラグ取付部にも、図3に示す点火プラグ58がシリンダ11の燃焼室26に臨むようにして取り付けられる。
次に、この例のエンジンの吸排気装置1の作動について、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10の各開閉タイミングと第1吸排気弁32および第2吸排気弁の各開閉タイミングととともに説明する。この吸排気装置1が適用されるエンジンは、従来の4サイクルエンジンと同様に、吸入行程、圧縮行程、爆発行程、および排気行程からなる。
吸入行程では、まず、図6(a)に示すように第2吸排気弁制御カム50により、第1吸排気弁32の弁体35が右方へ移動されて吸気弁部32aが開位置にまた排気弁部32bが閉位置にそれぞれ予め設定される。これにより、第1インテークマニホルド3と第1ポート室29とが連通し、第1エキゾーストマニホルド4と第1ポート室29とが遮断される。同様に、第4吸排気弁制御カム55により、第2吸排気弁の弁体が右方へ移動されて吸気弁部が開位置にまた排気弁部が閉位置に設定される。これにより、第2インテークマニホルド5と第2ポート室とが連通し、第2エキゾーストマニホルド6と第2ポート室とが遮断される。
また、図6(b)に示すように燃焼室用弁吸気制御カム23,24がカムフォロワ25を下方に押圧することにより、第1および第2燃焼室用弁7,8がともに下方に移動されて、図6(a)に示すように開く。同様に、燃焼室用弁吸気制御カム23,24により、第3および第4燃焼室用弁9,10がともに下方に移動されて開く。
そして、シリンダ11のピストン59が下方に移動すると、燃料と空気との混合ガスが第1インテークマニホルド3から吸入され、更に、吸気通路30、開いた吸気弁部32a、ポート室29、第1および第2ガス流動ポート27,28、および開いた第1および第2燃焼室用弁7,8を通って、燃焼室26内に吸入される。同様に、燃料と空気との混合ガスが第2インテークマニホルド5から吸入され、更に、吸気通路、開いた吸気弁部、ポート室、第1および第2ガス流動ポート、および開いた第3および第3燃焼室用弁9,10を通って、他方のシリンダの燃焼室内に吸入される。その場合、混合ガスが両吸気弁部を流動するときは、混合ガスの流れが上、下流吸気側整流部材によって整えられるので、比較的多量の混合ガスが両吸気弁部をスムーズに通過する。こうして、吸入行程が行われる。
この吸入行程中、第1ポート室29内に吸入された混合ガスは、排気弁部32bが閉じているので、第1エキゾーストマニホルド4から排気されることはない。同様に、第2ポート室内に吸気された混合ガスは、排気弁部が閉じているので、第2エキゾーストマニホルド6から排気されることはない。
ピストン59が図6(a)において最下点(下死点)に到達すると、吸入行程が終了し、続いて図7(a)に示す圧縮行程が行われる。ピストン59が上昇開始して圧縮行程が開始されると、図7(b)において、第1吸排気弁制御カム49が第1カムフォロワ46aを左方に押圧することにより、第1吸排気弁32の弁体35が左方へ移動されて吸気弁部32aが閉位置にまた排気弁部32bが開位置に設定される。したがって、第1インテークマニホルド3と第1ポート室29とが遮断され、第1エキゾーストマニホルド4と第1ポート室29とが連通される。これにより、第1インテークマニホルド3からの混合ガスが慣性により第1ポート室29へ吸入されるのが阻止される。同様に、第3吸排気弁制御カム54により、第2吸排気弁の弁体が左方へ移動されて吸気弁部が閉位置にまた排気弁部が開位置に設定される。したがって、第2インテークマニホルド5と第2ポート室とが遮断され、第2エキゾーストマニホルド6と第2ポート室とが連通される。これにより、第2インテークマニホルド5からの混合ガスが慣性により第2ポート室へ吸入されるのが阻止される。
また、圧縮行程が開始されると、燃焼室用弁吸気制御カム23,24によるカムフォロワ25の押圧力が低下することで、第1および第2弁スプリング16,17の付勢力により、第1および第2燃焼室用弁7,8がともに上方に移動する。そして、図7(a)に示すように第1および第2ポペット弁体7b,8bが第1および第2弁座2a,2bにそれぞれ着座して、第1および第2燃焼室用弁7,8がともに閉じる。同様に、第3および第4弁スプリング18,19の付勢力により、第3および第4燃焼室用弁9,10がともに上方に移動し、第3および第4ポペット弁体9b,10bが第3および第4弁座にそれぞれ着座して、第3および第4燃焼室用弁9,10がともに閉じる。
これにより、燃焼室26内に吸入された混合ガスは燃焼室26内に密封される。更に、ピストン59が最下点から上昇することで、燃焼室26内に密封された混合ガスが圧縮される。
これにより、燃焼室26内に吸入された混合ガスは燃焼室26内に密封される。更に、ピストン59が最下点から上昇することで、燃焼室26内に密封された混合ガスが圧縮される。
ピストン59が図7(a)において最上点(上死点)に到達する直前に圧縮行程が終了し、続いて図8(a)に示すように、爆発行程が行われる。この爆発行程では、図8(b)に示すように第1および第2燃焼室用弁7,8がともに閉じた状態が保持されるとともに、第3および第4燃焼室用弁9,10もともに閉じた状態が保持される。また、第1および第2吸排気弁の各吸気弁部が閉じた状態に、また排気弁部32bが開いた状態に保持される。
そして、点火プラグ57,58の点火で両燃焼室内に圧縮された混合ガスがともに燃焼する。この燃焼ガスの圧力でシリンダ11のピストン59が再び下方に移動する。こうして、爆発行程が行われる。
ピストン59が図8(a)において最下点(下死点)に到達すると、爆発行程が終了し、続いて図9(a)に示すように、排気行程が行われる。この排気行程では、図9(b)に示すように燃焼室用弁吸気制御カム23,24がカムフォロワ25を下方に押圧することで、第1および第2燃焼室用弁7,8がともに下方に移動する。そして、図9(a)に示すように第1および第2ポペット弁体7b,8bが第1および第2弁座2a,2bからそれぞれ離座して、第1および第2燃焼室用弁7,8がともに開く。同様に、燃焼室用弁吸気制御カム23,24により、第3および第4燃焼室用弁9,10がともに下方に移動されて開く。
シリンダ11のピストン59が最下点から再び上方に移動すると、燃焼室26内の燃焼ガスが、開いた第1および第2燃焼室用弁7,8、第1および第2ガス流動ポート27,28、第1ポート室29、開いた排気弁部32b、および排気通路31を通って、第1エキゾーストマニホルド4から外部に排気される。同様に、燃焼室26内の燃焼ガスは、開いた第3および第4燃焼室用弁9,10、第1および第2ガス流動ポート、第2ポート室、開いた排気弁部、および排気通路を通って、第2エキゾーストマニホルド6からも外部に排気される。その場合、燃焼ガスが両排気弁部を流動するときは、燃焼ガスの流れが上、下流排気側整流部材によって整えられるので、比較的多量の燃焼ガスが両排気弁部をスムーズに通過する。こうして、排気行程が行われる。
シリンダ11のピストン59が図9(a)において最上点(上死点)に到達すると排気行程が終了する。排気行程の終了時には、第2吸排気弁制御カム50が第2カムフォロワ46bを右方に押圧することにより、第1吸排気弁32の弁体35が右方へ移動されて吸気弁部32aが開位置にまた排気弁部32bが閉位置に設定される。同様に、第4吸排気弁制御カム55が第4カムフォロワ51bを右方に押圧することにより、第2吸排気弁の弁体が右方へ移動されて吸気弁部が開位置にまた排気弁部が閉位置に設定される。続いてピストン59の下方への移動で、再び図6(a)に示すように、吸入行程が行われる。このとき、前述のように第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10がいずれも開かれる。
こうして、この例の吸排気装置1を備えるエンジンは、吸入行程、圧縮行程、爆発固定、および排気行程をこれらの順に繰り返し行う。
こうして、この例の吸排気装置1を備えるエンジンは、吸入行程、圧縮行程、爆発固定、および排気行程をこれらの順に繰り返し行う。
この例のエンジンの吸排気装置1によれば、燃焼室に設けられる複数の燃焼室用弁の他に、インテークマニホルドと燃焼室用弁との間にの吸気通路に吸気弁を設けるとともに燃焼室用弁とエキゾーストマニホルドとの間の排気通路に排気弁を設けているので、燃焼室に設けられる複数の燃焼室用弁をすべて、吸入時には混合ガスの吸入用の弁として用いることができるとともに、排気時には燃焼ガスの排気用の弁として用いることができる。したがって、燃焼室に設けられる複数の燃焼室用弁をすべて、吸入時にも排気時にも同時に作動させることができるので、吸気抵抗および排気抵抗を大幅に軽減することができる。これにより、より多くの混合ガスを吸入し、圧縮し、爆発させることができるとともに、より多くの燃焼ガスを排気することができるので、エンジンの性能を効果的に向上させ、より一層の高速でかつ高出力のエンジン特性を得ることができる。
また、1本のカムシャフト21で、シリンダ11の燃焼室26に設けられる4個の第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10をダイレクトに作動させているので、2本のカムシャフトを用いている従来の4サイクルエンジンの吸排気装置に比べてカムシャフトを1本削減することができる。
更に、第1および第2吸排気弁において複数の小孔を分割配置して構成されることで、第1および第2吸排気弁の開閉切換時に弁体の作動ストロークを短くすることができる。これにより、弁体をそれぞれ作動制御する第1ないし第4吸排気弁制御カム49,50,54,55を小型コンパクトに形成できる。しかも、弁体の慣性モーメントを低減できるとともに摩擦抵抗を低減できるので、応答性を向上することができる。特に、高速回転を行う高性能エンジンにおいては、弁体の作動ストロークの短縮は性能向上にきわめて有利となる。
更に、第1および第2吸排気弁において吸気弁部の開、閉の切替と排気弁部の閉、開の切替とを同時に行っているので、吸入行程、圧縮行程、爆発行程、および排気行程の1サイクル中に、弁体を短い作動ストロークで1往復の行程で済ませることができる。これにより、第1および第2吸排気弁の開閉制御を簡単にできる。
更に、第1および第2吸排気弁をカムシャフト21に直交する方向に配設するとともに、第1および第2吸排気弁の開閉制御をそれぞれ一対の第1および第2吸排気弁制御カム49,50および第3および第4吸排気弁制御カム54,55で行っているので、弁体を移動するための弁スプリングを不要にできる。これにより、第1および第2吸排気弁の開閉動作時に弁スプリングの抵抗による損失馬力を軽減することができる。
更に、第1および第2吸排気弁に、それぞれ、上、下流吸気側整流部材および上、下流排気側整流部材を設けているので、吸気時の混合ガスの流れおよび排気時の燃焼ガスの流れの各抵抗を軽減することができる。
更に、燃焼ガスの排気時に、燃焼ガスが上、下流排気側整流部材に接触することで、上、下流排気側整流部材を、燃焼ガスの熱を効果的に奪う熱制御部材として機能させることができる。したがって、弁体に及ぼす燃焼ガスの熱の影響を抑制できるので、弁体を軽量の素材で形成することができる。これにより、弁体の慣性重量を低減できるとともに構造を簡単にできるので、1本のカムシャフト21で、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10および第1および第2吸排気弁のすべてをより確実に作動制御可能となる。特に、吸気弁および排気弁に設けられる複数の小孔による、吸気弁および排気弁に対する燃焼ガスの熱の影響の抑制効果と相俟って燃焼ガスの熱の影響をより効果的に抑制できるようになる。
更に、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10を一体に作動させる燃焼室用弁用リフター12を用いているので、複数の燃焼室用弁7,8,9,10を1本のカムシャフト21で作動させても、燃焼室用弁7,8,9,10の弁ステム7a,8a,9a,10aの負荷を軽減することができる。
更に、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10を作動制御するための燃焼室用弁排気制御カム22と燃焼室用弁吸気制御カム23,24とを独立して設けているので、従来の燃焼室用弁制御カムの加工法をそのまま用いることができる。したがって、燃焼室用弁制御カムを加工するための新たな特別な装置等を不要にできる。
更に、燃焼室用弁用リフター12の中心に燃焼室用弁排気制御カム22を作用させるとともに、燃焼室用弁用リフター12の中心に関して対称位置に一対の燃焼室用弁吸気制御カム23,24を作用させているので、燃焼室用弁用リフター12にはこれらのカム22,23,24による荷重が偏ることなく平均的に作用させることができる。しかも、燃焼室用弁用リフター12のカムフォロワ25を三角屋根形状に形成しているので、カム22,23,24の回転による力を滑らかに燃焼室用弁用リフター12に作用させることができる。
図10は、本発明に係るエンジンの吸排気装置の実施の形態の一例を概略的にかつ部分的に示す斜視図である。
図10に示すように、この例のエンジンの吸排気装置1は、前述の例の第1吸排気弁32の第2弁本体34と弁体35との間の吸気側に、矩形平板状の第3弁本体60と矩形平板状のスライドバルブからなるコントロールバルブ61とが配設されている。
図10に示すように、この例のエンジンの吸排気装置1は、前述の例の第1吸排気弁32の第2弁本体34と弁体35との間の吸気側に、矩形平板状の第3弁本体60と矩形平板状のスライドバルブからなるコントロールバルブ61とが配設されている。
第3弁本体60はシリンダヘッド2に固定されている。この第3弁本体60には、上、下流側吸気孔36,37と同数同サイズの中間吸気孔62が、これらの上、下流側吸気孔36,37に常時対向して設けられているとともに、上、下流側排気孔38,39と同数同サイズの中間排気孔63が、これらの上、下流側排気孔38,39に常時対向して設けられている。
また、コントロールバルブ61は、第2弁本体34と第3弁本体60に対して相対的に長手方向にスライド可能に設けられている。このコントロールバルブ61には、上、下流側吸気孔36,37と同数かつ同サイズの開孔64が、これらの上、下流側吸気孔36,37に対応して設けられている。コントロールバルブ61の作動はコントロールシャフト65を介して図示しないアクセルペダルで制御されるようになっている。
更に、第1吸排気弁32の第2弁本体34と弁体35との間の排気側に、矩形平板状のスペーサ66が設けられている。このスペーサ66には、上、下流側排気孔38,39と同数かつ同サイズの開孔67が、これらの上、下流側排気孔38,39に対応して設けられている。
このコントロールバルブ61により、弁体35に関係なく作動させることができるので、第1吸排気弁32の吸気弁部32aの吸気孔の吸気面積を変化させることができる。したがって、吸気面積を減少させることで、低速および中速時に第1吸排気弁32による混合ガスの吸気量を低減し、また、吸気面積を増大させることで、高速時に第1吸排気弁32による混合ガスの吸気量を増大させるように、吸気制御が可能となる、これにより、第1吸排気弁32の吸気制御がし易いエンジンを得ることができる。したがって、混合ガスの吸気量が必要とする車速に応じて効率よく制御できるので、燃費の向上を図ることができる。
図示しないが、第3弁本体60、コントロールバルブ61およびスペーサ66とそれぞれまったく同じ第3弁本体、コントロールバルブおよびスペーサが前述の例の第2吸排気弁にも設けられる。
なお、前述の例ではコントロールバルブをアクセルペダルで作動制御するようにしているが、従来周知のスロットルバルブとして用いることもできる。また、第3弁本体、コントロールバルブおよびスペーサが前述の例の第1および第2吸排気弁のいずれか一方に設けることで、第1ないし第4燃焼室用弁7,8,9,10のうち、2本だけを使用することが可能となる。これにより、低速および中速時の混合ガスの吸気制御がし易くなり、より一層の燃費向上を図ることが可能となる。更に、排気側のスペーサに代えて、同数かつ同サイズの開口を有する外気側のコントロールバルブを前述の吸気側のコントロールバルブと一体にかつスライド可能に設けることもできる。
この例のエンジンの吸排気装置1の他の構成および他の作用効果は前述の例と同じである。
この例のエンジンの吸排気装置1の他の構成および他の作用効果は前述の例と同じである。
なお、前述の例では、第1および第2吸排気弁にスライド弁を用いているが、これらの第1および第2吸排気弁に、熱的に強いポペット弁を使用することもできる。しかし、燃焼室26の弁ポート面積に見合う面積を求めた場合、ポペット弁が大型になってしまう。また、複数のポペット弁を設けることもできるが、構造が複雑となってしまう。しかも、排気、吸入で各1行程毎の作動になるため、高回転時に不利になる。したがって、第1および第2吸排気弁にはスライド弁を用いるのが好ましい。
また、第1および第2吸排気弁の開閉制御のタイミングは、前述の例に限定されることはなく、種々のタイミングを設定することができる。
また、第1および第2吸排気弁の開閉制御のタイミングは、前述の例に限定されることはなく、種々のタイミングを設定することができる。
本発明に係るエンジンの吸排気装置は、シリンダの燃焼室内に燃料と空気との混合ガスを吸入させるとともに、燃焼室内の燃焼ガスを排気させる吸排気装置を備えるエンジンに好適に利用可能である。特に、高速かつ高出力のエンジンに好適に利用可能である。
1…吸排気装置、2…シリンダヘッド、3…第1インテークマニホルド、4…第1エキゾ−ストマニホルド、5…第2インテークマニホルド、6…第2エキゾ−ストマニホルド、7,8,9,10…第1ないし第4燃焼室用弁、11…シリンダ、12…燃焼室用弁リフター、21…カムシャフト、22…燃焼室用弁排気制御カム、23,24…燃焼室用弁吸気制御カム、25…カムフォロワ、26…燃焼室、27,28…第1および第2ガス流動ポート、29…第1ポート室、30…吸気通路、31…排気通路、32…第1吸排気弁、32a…吸気弁部、32b…排気弁部、33,34…第1および第2弁本体、35…弁体、36…上流側吸気孔、37…下流側吸気孔、38…上流側排気孔、39…下流側排気孔、40…上流吸気側整流部材、41…下流吸気側整流部材、42…上流排気側整流部材、43…下流排気側整流部材、44,45…開孔、46…第1弁体移動制御部材、47,48…ガイド軸、49,50…第1および第2吸排気弁制御カム、51…第2弁体移動制御部材、52,53…ガイド軸、54,55…第3および第4吸排気弁制御カム、59…ピストン、60…第3弁本体、61…コントロールバルブ、62…中間吸気孔、63…中間排気孔、64…開孔、65…コントロールシャフト、66…スペーサ、67…開孔
Claims (4)
- シリンダに取り付けられ、前記シリンダの燃焼室内に燃料と空気の混合ガスを吸入させるとともに前記燃焼室内の前記混合ガスの燃焼ガスを排気するシリンダヘッドを備えるエンジンの吸排気装置において、
前記混合ガスを吸入するインテークマニホルドと、前記燃焼ガスを排気するエキゾーストマニホルドと、前記シリンダヘッドに前記燃焼室を開閉するようにして設けられ、前記燃焼室内に前記混合ガスを吸入させかつ前記燃焼室内の前記燃焼ガスを排出させる複数の燃焼室用弁と、前記燃焼室弁を開閉制御する燃焼室用弁開閉制御手段と、前記シリンダヘッドに設けられ前記インテークマニホルドと前記燃焼室用弁との間の吸気通路を開閉制御する吸気弁と、前記吸気弁を開閉制御する吸気弁開閉制御手段と、前記シリンダヘッドに設けられ前記エキゾーストマニホルドと前記燃焼室用弁との間の排気通路を開閉制御する複数の排気弁と、前記排気弁を開閉制御する排気弁開閉制御手段とを少なくとも備えていることを特徴とするエンジンの吸排気装置。 - 前記燃焼室用弁開閉制御手段、前記吸気弁開閉制御手段、および前記排気弁開閉制御手段は共通の1本のカムシャフトを有し、前記燃焼室用弁開閉制御手段は前記カムシャフトに設けられた燃焼室用弁開閉制御カムを有し、前記吸気弁開閉制御手段は前記カムシャフトに設けられた吸気弁開閉制御カムを有し、前記排気弁開閉制御手段は前記カムシャフトに設けられた排気弁開閉制御カムを有していることを特徴とする請求項1記載のエンジンの吸排気装置。
- 前記吸気弁および前記排気弁はともにスライドバルブからなり、これらのスライドバルブは、それぞれ、所定間隔を置いて設けられた複数の小孔を有しているとともに、それぞれの小孔を開閉制御することで、それぞれ、前記吸気通路および前記排気通路を開閉制御することを特徴とする請求項1または2記載のエンジンの吸排気装置。
- 少なくとも前記吸気弁にその吸気面積を変えるコントロールバルブが設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載のエンジンの吸排気装置。
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---|---|---|---|
JP2007078289A JP2008240534A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | エンジンの吸排気装置 |
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JP2007078289A JP2008240534A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | エンジンの吸排気装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2008240534A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019529792A (ja) * | 2016-09-09 | 2019-10-17 | ジェイピー スコープ インコーポレイテッド | 内燃機関の可変変位弁装置 |
-
2007
- 2007-03-26 JP JP2007078289A patent/JP2008240534A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019529792A (ja) * | 2016-09-09 | 2019-10-17 | ジェイピー スコープ インコーポレイテッド | 内燃機関の可変変位弁装置 |
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