JP2008240008A - 薄膜形成装置及び薄膜形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ターゲット22を保持するターゲット保持部21が導電性材料からなることとしたので、電子線をターゲット22に照射し続けてもターゲット保持部21がチャージアップすることが無い。このため、ターゲット22に電子線を照射した状態で時間が経過しても、当該電子線がターゲット22に到達しにくくなることは無いので、成長速度の低下を回避することができる。これにより、高い成長速度で薄膜を形成することが可能となる。
【選択図】図1
Description
J.Ohta, H.Fujioka, and M.Oshima, Appl. Phys. Lett., 83, 3060 (2003)
ここで、「電気的手法」とは、ターゲットに電荷を帯びた粒子(例えば電子やイオンなど)を照射することで、当該ターゲットを蒸発させる手法である。この電気的手法としては、例えばパルス電子線堆積法(PED法)や直流電圧スパッタリング法(DCスパッタリング法)などが挙げられる。
金属を添加した窒化ホウ素は一定の導電性を有する物質であることが知られている。本発明によれば、ターゲット保持部が金属を添加した窒化ホウ素であることとしたので、電子あるいは電荷を帯びた粒子をターゲットに照射した状態で時間が経過しても、これらの電子あるいは粒子がターゲットに到達しにくくなることは無く、成長速度の低下を回避することができる。
窒化ホウ素にチタンをドーピングした物質は、高い導電性を有することが知られている。本発明によれば、添加する金属がチタンであることとしたので、電子あるいは電荷を帯びた粒子をターゲットに照射した状態で時間が経過しても、これらの電子あるいは粒子がターゲットに到達しにくくなることは無く、成長速度の低下を回避することができる。
本発明によれば、ターゲット保持部が当該ターゲットに含まれる金属の窒化物からなるものであり、ターゲットに含まれる金属とターゲット保持部に含まれる金属とが同種の金属である。これにより、不純物濃度の低い単結晶の薄膜を形成することができる。
III族金属の窒化物は一定の導電性を有することが知られている。また、III族金属の窒化物は化学的に特に安定であることが知られている。本発明によれば、ターゲットに含まれる金属がIII族金属であり、前記ターゲット保持部がIII族金属窒化物からなることとしたので、電子あるいは電荷を帯びた粒子をターゲットに照射した状態で時間が経過しても、これらの電子あるいは粒子がターゲットに到達しにくくなることは無く、成長速度の低下を回避することができる。また、純度の高い単結晶を成長させることができる。
本発明によれば、金属を含むターゲットを電気的手法で蒸発させて対象物上に薄膜を形成する場合に、ターゲットを蒸発させるときには、導電性材料からなるターゲット保持部に当該ターゲットを保持することとしたので、電子あるいは電荷を帯びた粒子をターゲットに照射した状態で時間が経過してもターゲット保持部がチャージアップすることが無い。このため、これらの電子あるいは粒子がターゲットに到達しにくくなることは無く、成長速度の低下を回避することができる。これにより、電気的手法によって高い成長速度で薄膜を形成することが可能となる。
本発明によれば、ターゲット保持部が金属を添加した窒化ホウ素であることとしたので、電子あるいは電荷を帯びた粒子をターゲットに照射した状態で時間が経過しても、これらの電子あるいは粒子がターゲットに到達しにくくなることは無く、成長速度の低下を回避することができる。
本発明によれば、成長速度の低下を回避することができると共に、純度の高い単結晶を成長させることができる。
本発明によれば、ターゲット保持部が当該ターゲットに含まれる金属の窒化物からなることとしたので、化学的に安定となる。これにより、不純物濃度の低い単結晶の薄膜を形成することができる。
本発明によれば、ターゲットに含まれる金属がIII族金属であり、ターゲット保持部がIII族金属窒化物からなることとしたので、純度の高い単結晶を成長させることができる。
本発明の第1実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態に係る薄膜を有する半導体素子の構成を示す図である。
同図に示すように、半導体素子1は、本実施形態に係る半導体薄膜3が対象物上である基板2上に形成された構成になっている。この半導体素子1は、例えば発光素子や電子素子などに搭載される。
同図に示すように、PED装置1は、チャンバ10と、電子線源11と、ターゲット保持駆動部12と、基板保持部13と、ガス供給部14と、圧力調整部15とを主体として構成されており、ターゲットとなる物質に電子線を照射して蒸発させたものである。本実施形態では、一例として基板上にIII族窒化物半導体を形成するものとする。III族窒化物半導体は、例えばGaN、AlN、InNなどが挙げられ、一般式InXGaYAl1−X−YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦X+Y≦1)で表される。
ガス供給部14によってチャンバ10内の窒素ガスの圧力を1mTorr〜20mTorr程度にしておく。また、基板ホルダ31に基板2を保持させ、基板ホルダ31内の加熱機構によって基板2の温度を200℃〜850℃程度にしておく。移動機構によって、セラミックチューブ16の開口部16aをターゲット22から2mm〜10mm程度離れた位置、より好ましくは2mm〜3mm程度離れた位置に配置しておく。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図3は、スパッタ装置の構成を示す図である。
同図に示すように、スパッタ装置110は、チャンバ111と、基板側電極112と、ターゲット側電極113と、直流電源114と、基板保持部115と、ターゲット保持部116と、窒素供給源117と、加熱装置118とを主体として構成されている。
基板側電極112は、チャンバ111内の基板側に配置されている。ターゲット電極113は、チャンバ111内に基板側電極112に対向して設けられている。直流電源114は、基板側電極112及びターゲット側電極113にそれぞれ電気的に接続されており、基板側電極112とターゲット側電極113との間に直流電圧を印加する電圧源である。
ターゲット保持部116は、ターゲット116aを水平に保持可能に設置された坩堝であり、一定の導電性を有する材料からなる。このような材料としては、第1実施形態と同様に、例えばチタン(Ti)などの金属を添加した窒化ホウ素(BN)や、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)、窒化アルミニウム(AlN)などのIII族金属の窒化物が挙げられる。
加熱装置118は、例えば基板保持部115に固定されており、基板保持部115上の基板102の周囲温度を調節できるようになっている。
まず、チャンバ111内にアルゴンガスを供給し、窒素供給源117から窒素ガスをチャンバ111内に供給する。アルゴンガス及び窒素ガスによってチャンバ111内が所定の圧力になった後、基板102を基板保持部115に保持し、ターゲット116aをターゲット保持部116上に保持させる。
本実施例では、上記実施形態のPED装置を用いてPED法によってGaNの薄膜を形成した。ターゲット保持部内には液体状のGaをターゲットとして保持させ、パルス電子線の加速電圧を19kV、パルス電子線のパルス周波数を8Hz、窒素雰囲気圧力を6mTorrとして、Gaのターゲットにパルス電子線を照射した。ターゲット保持部を構成する材料を、(1)窒化ホウ素(BN)、(2)窒化ガリウム(GaN)、(3)窒化ホウ素にチタンを添加した材料、とした場合について、上記の条件でそれぞれGaN薄膜を成長させた。
Claims (10)
- 金属を含むターゲットを電気的手法で蒸発させて対象物上に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
前記ターゲットを保持するターゲット保持部を有し、
前記ターゲット保持部が導電性材料からなる
ことを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記ターゲット保持部が、金属を添加した窒化ホウ素である
ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成装置。 - 前記添加する金属がチタンである
ことを特徴とする請求項2に記載の薄膜形成装置。 - 前記ターゲット保持部が、前記ターゲットに含まれる金属の窒化物からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成装置。 - 前記ターゲットに含まれる金属がIII族金属であり、
前記ターゲット保持部がIII族金属窒化物からなる
ことを特徴とする請求項4に記載の薄膜形成装置。 - 金属を含むターゲットを電気的手法で蒸発させて対象物上に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
前記ターゲットを蒸発させるときには、導電性材料からなるターゲット保持部に前記ターゲットを保持する
ことを特徴とする薄膜形成方法。 - 前記ターゲット保持部が、金属を添加した窒化ホウ素である
ことを特徴とする請求項6に記載の薄膜形成方法。 - 前記添加する金属がチタンである
ことを特徴とする請求項7に記載の薄膜形成方法。 - 前記ターゲット保持部が、前記ターゲットに含まれる金属の窒化物からなる
ことを特徴とする請求項6に記載の薄膜形成方法。 - 前記ターゲットに含まれる金属がIII族金属であり、
前記ターゲット保持部がIII族金属窒化物からなる
ことを特徴とする請求項9に記載の薄膜形成方法。
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---|---|---|---|---|
JPS5425282A (en) * | 1977-07-28 | 1979-02-26 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Electron beam evaporation apparatus |
JPH0770741A (ja) * | 1993-07-02 | 1995-03-14 | Mitsubishi Electric Corp | 蒸発源 |
JPH1129858A (ja) * | 1997-07-14 | 1999-02-02 | Mitsubishi Chem Corp | スパッタリングターゲット |
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JPH1129858A (ja) * | 1997-07-14 | 1999-02-02 | Mitsubishi Chem Corp | スパッタリングターゲット |
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