JP2008238956A - 状態推定装置、自動車および状態推定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の走行状態をより正確に推定すること。
【解決手段】自動車1Aは、系にダイナミクスを持たせた(1)式を基に、積分を行うことなく車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを算出できるため、誤差の蓄積等による推定精度の低下を防ぐことができ、より正確な車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを取得することができる。したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
【選択図】図2
【解決手段】自動車1Aは、系にダイナミクスを持たせた(1)式を基に、積分を行うことなく車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを算出できるため、誤差の蓄積等による推定精度の低下を防ぐことができ、より正確な車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを取得することができる。したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、自動車の状態推定装置、それを備えた自動車および状態推定方法に関する。
従来、自動車の走行状態を推定する状態推定装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載された技術は、車輪速センサの検出値と、制駆動トルクセンサの検出値または制駆動トルクの推定値とを運動方程式に代入し、その運動方程式を解くことによって制駆動力を算出するものである。
そして、算出した制駆動力を積分することによって車体速度を推定し、さらに、この車体速度からスリップ率を推定している。
特開2006−34012号公報
例えば、特許文献1に記載された技術は、車輪速センサの検出値と、制駆動トルクセンサの検出値または制駆動トルクの推定値とを運動方程式に代入し、その運動方程式を解くことによって制駆動力を算出するものである。
そして、算出した制駆動力を積分することによって車体速度を推定し、さらに、この車体速度からスリップ率を推定している。
しかしながら、特許文献1に記載された技術においては、制駆動力を積分することにより車体速度を推定しているため、モデルエラーやセンサの誤差が存在する状況にでは、これらの誤差が積分されることとなり、正確に車体速度を推定することが困難である。
また、このように推定された車体速度を用いて、車両の走行状態を表す他の指標を推定する場合にも、正確な推定値を求めることは困難である。
このように、車両の走行状態を表す指標を、積分を用いて推定する技術においては、車両の状態推定を正確に行うことが困難であった。
本発明の課題は、車両の走行状態をより正確に推定することである。
また、このように推定された車体速度を用いて、車両の走行状態を表す他の指標を推定する場合にも、正確な推定値を求めることは困難である。
このように、車両の走行状態を表す指標を、積分を用いて推定する技術においては、車両の状態推定を正確に行うことが困難であった。
本発明の課題は、車両の走行状態をより正確に推定することである。
以上の課題を解決するため、本発明に係る状態推定装置は、
車輪速を検出する車輪速検出手段と、車両の制駆動力相当の物理量を検出する制駆動力検出手段と、前記車輪速検出手段によって検出された車輪速と、前記制駆動力検出手段によって検出された制駆動力相当の物理量とに基づいて、車体速度および車輪のスリップ率を推定する状態推定手段とを備えることを特徴としている。
車輪速を検出する車輪速検出手段と、車両の制駆動力相当の物理量を検出する制駆動力検出手段と、前記車輪速検出手段によって検出された車輪速と、前記制駆動力検出手段によって検出された制駆動力相当の物理量とに基づいて、車体速度および車輪のスリップ率を推定する状態推定手段とを備えることを特徴としている。
また、本発明に係る自動車は、
車体と、車体に設置された車輪と、前記車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段と、車両の制駆動力相当の物理量を検出する制駆動力検出手段と、前記車輪速検出手段によって検出された車輪速と、前記制駆動力検出手段によって検出された制駆動力相当の物理量とに基づいて、車体速度および車輪のスリップ率を推定する状態推定手段と、前記状態推定手段によって推定された車体速度および車輪のスリップ率に基づいて、車両の制御を行う車両制御手段とを備えることを特徴としている。
車体と、車体に設置された車輪と、前記車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段と、車両の制駆動力相当の物理量を検出する制駆動力検出手段と、前記車輪速検出手段によって検出された車輪速と、前記制駆動力検出手段によって検出された制駆動力相当の物理量とに基づいて、車体速度および車輪のスリップ率を推定する状態推定手段と、前記状態推定手段によって推定された車体速度および車輪のスリップ率に基づいて、車両の制御を行う車両制御手段とを備えることを特徴としている。
また、本発明に係る状態推定方法は、
車輪速および制駆動力相当の物理量における過去の値と、車輪の運動に関する要素と、車輪の質量に関する要素と、車輪における制駆動力に関する要素とに基づいて、車輪の動向を予測し、予測された車輪の動向を基に車体速度および車輪のスリップ率を推定することを特徴としている。
車輪速および制駆動力相当の物理量における過去の値と、車輪の運動に関する要素と、車輪の質量に関する要素と、車輪における制駆動力に関する要素とに基づいて、車輪の動向を予測し、予測された車輪の動向を基に車体速度および車輪のスリップ率を推定することを特徴としている。
本発明に係る状態推定装置によれば、積分を行うことなく車体速度および車輪のスリップ率を算出できるため、誤差の蓄積等による推定精度の低下を防ぐことができ、より正確な車体速度および車輪のスリップ率を取得することができる。
したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
また、本発明に係る自動車によれば、積分を行うことなく算出された車体速度および車輪のスリップ率を用いて車両の制御が行われるため、より正確に車体速度および車輪のスリップ率を推定できる。
したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
また、本発明に係る自動車によれば、積分を行うことなく算出された車体速度および車輪のスリップ率を用いて車両の制御が行われるため、より正確に車体速度および車輪のスリップ率を推定できる。
したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。また、このように推定された車体速度および車輪のスリップ率に基づいて、高精度な車両制御を行うことができる。
また、本発明に係る状態推定方法によれば、比較的正確な値が検出し易い車輪速および制駆動力相当の物理量と、車輪の運動に関する要素と、車輪の質量に関する要素と、車輪における制駆動力に関する要素とに基づいて、車輪の動向が予測される。そして、予測された車輪の動向を基に車体速度および車輪のスリップ率が推定されるので、積分を用いることなく、車体速度および車輪のスリップ率の特性を忠実に反映させた推定を行うことができる。
したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
また、本発明に係る状態推定方法によれば、比較的正確な値が検出し易い車輪速および制駆動力相当の物理量と、車輪の運動に関する要素と、車輪の質量に関する要素と、車輪における制駆動力に関する要素とに基づいて、車輪の動向が予測される。そして、予測された車輪の動向を基に車体速度および車輪のスリップ率が推定されるので、積分を用いることなく、車体速度および車輪のスリップ率の特性を忠実に反映させた推定を行うことができる。
したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
以下、図を参照して本発明を適用した自動車の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る自動車1Aの構成を示す概略図である。
図1において、自動車1Aは、車体2と、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLと、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRと、前後加速度センサ5と、状態推定器6と、車輪7FR,7FL,7RL,7RRとを備えている。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る自動車1Aの構成を示す概略図である。
図1において、自動車1Aは、車体2と、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLと、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRと、前後加速度センサ5と、状態推定器6と、車輪7FR,7FL,7RL,7RRとを備えている。
これらのうち、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLは、右前輪7FR、左前輪7FL、右後輪7RR、左後輪7RLにそれぞれ備えられており、各車輪の回転速度に応じたパルスを発生する。これら車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLの出力信号は、状態推定器6に入力される。
制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRは、右前輪7FR、左前輪7FL、右後輪7RR、左後輪7RLにそれぞれ備えられており、各車輪における制動トルクおよび駆動トルクを検出する。これら制駆動力トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRの出力信号は、状態推定器6に入力される。
制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRは、右前輪7FR、左前輪7FL、右後輪7RR、左後輪7RLにそれぞれ備えられており、各車輪における制動トルクおよび駆動トルクを検出する。これら制駆動力トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRの出力信号は、状態推定器6に入力される。
前後加速度センサ5は、自動車1Aに加えられる前後方向の加速度を検出する。前後加速度センサ5の出力信号は、状態推定器6に入力される。
状態推定器6は、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLによって出力された各車輪の回転速度を示す信号と、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRによって出力された各車輪の制駆動力を示す信号と、前後加速度センサ5によって出力された自動車1Aの前後方向加速度とに基づいて、自動車1Aの車体速度および各車輪のスリップ率を算出する。
状態推定器6は、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLによって出力された各車輪の回転速度を示す信号と、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRによって出力された各車輪の制駆動力を示す信号と、前後加速度センサ5によって出力された自動車1Aの前後方向加速度とに基づいて、自動車1Aの車体速度および各車輪のスリップ率を算出する。
この状態推定器5では、自動車の挙動を示すパラメータとして比較的正確な値が検出し易い車輪速および制駆動トルクを実測値として検出し、これらの検出値と、車輪速の微分値を含む車輪の運動を示す変数と、車輪の質量および接地荷重を含む車輪の質量に関する変数と、車輪における制駆動トルクあるいは制駆動力を含む車輪における制駆動力に関する変数とを基に、車輪速および制駆動トルクの動向を予測し、その予測結果に基づく等価スリップ率および車体速度を算出するという方法に基づき演算を行っている。後述する(1)式は、このような方法に基づいて成立された状態方程式であり、系にダイナミクスを持たせることで、微分項を含むことによる予測効果を奏するものである。
(状態推定器6の算出フロー)
図2は、状態推定器6における車体速度およびスリップ率の算出過程を示すフローチャートである。図2に示す処理は、自動車1Aのイグニションオンと共に開始される。
なお、以下の説明において、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLによって検出された各車輪の車輪速度をVwi(i=1〜4)とし、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRによって検出された各車輪の制駆動トルクをTi(i=1〜4)とし、車体の前後加速度をax、車体速度をV、各車輪のスリップ率に相当する値(以下、「等価スリップ率」と言う。)をΛi(i=1〜4)とする。また、車輪7FR,7FL,7RL,7RRの重量は、Mwi(i=1〜4)、接地荷重は、Mi(i=1〜4)であるものとする。
図2は、状態推定器6における車体速度およびスリップ率の算出過程を示すフローチャートである。図2に示す処理は、自動車1Aのイグニションオンと共に開始される。
なお、以下の説明において、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLによって検出された各車輪の車輪速度をVwi(i=1〜4)とし、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRによって検出された各車輪の制駆動トルクをTi(i=1〜4)とし、車体の前後加速度をax、車体速度をV、各車輪のスリップ率に相当する値(以下、「等価スリップ率」と言う。)をΛi(i=1〜4)とする。また、車輪7FR,7FL,7RL,7RRの重量は、Mwi(i=1〜4)、接地荷重は、Mi(i=1〜4)であるものとする。
図2において、処理が開始されると、状態推定器6は、入力されている車輪速度Vwi、制駆動トルクTiおよび前後加速度axを読み込む(ステップS1)。
次に、状態推定器6は、車体速度Vおよび車輪の等価スリップ率Λiに関する以下の状態方程式の解を算出する(ステップS2)。なお、以下の説明において、ハット付きの文字は推定値であることを表している。
次に、状態推定器6は、車体速度Vおよび車輪の等価スリップ率Λiに関する以下の状態方程式の解を算出する(ステップS2)。なお、以下の説明において、ハット付きの文字は推定値であることを表している。
次に、状態推定器6は、ステップS2において算出された車体速度Vおよび等価スリップ率Λiと、車輪速度Vwiおよび制駆動トルクTiとを用いて、次式に基づき前後加速度axの推定値を算出する(ステップS3)。なお、ここでは、制駆動トルクTiは力に換算の上、演算に用いられる。
そして、状態推定器6は、ステップS3において算出された前後加速度axの推定値と、前後加速度センサ5によって検出された値とを比較する(ステップS4)。
ステップS4において、前後加速度axの推定値と前後加速度センサ5の検出値とが等しくないと判定した場合、状態推定器5は、前後加速度axの推定値と前後加速度センサ5の検出値との誤差をゲインKi倍して(1)式を(3)式のように補正し、補正後の状態方程式の解を算出する(ステップS5)。
ステップS4において、前後加速度axの推定値と前後加速度センサ5の検出値とが等しくないと判定した場合、状態推定器5は、前後加速度axの推定値と前後加速度センサ5の検出値との誤差をゲインKi倍して(1)式を(3)式のように補正し、補正後の状態方程式の解を算出する(ステップS5)。
ステップS4において、前後加速度axの推定値と前後加速度センサ5の検出値とが等しいと判定した場合、および、ステップS5の後、状態推定器5は、制動中であるか駆動中であるかの判定を行う(ステップS6)。制動中であるか駆動中であるか否かの判定は、例えば、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRの出力を基に判定したり、ブレーキペダルおよびアクセルペダルの踏み込みを基に判定したりすることができる。
ステップS6において、駆動中であると判定した場合、状態推定器5は、(4)式に示すように、ステップS2において算出した車輪の等価スリップ率Λiをスリップ率λiとし、車体速度Vおよびスリップ率λiを状態推定の結果として出力する(ステップS7)。
一方、ステップS6において、制動中であると判定した場合、状態推定器5は、(4)式に示すように等価スリップ率Λiを置換してスリップ率λiとし、車体速度Vおよびスリップ率λiを状態推定の結果として出力する(ステップS8)。
一方、ステップS6において、制動中であると判定した場合、状態推定器5は、(4)式に示すように等価スリップ率Λiを置換してスリップ率λiとし、車体速度Vおよびスリップ率λiを状態推定の結果として出力する(ステップS8)。
ステップS8の後、状態推定器5は、図2の処理を繰り返す。
(状態方程式の導出)
次に、(1)式の状態方程式の導出について説明する。
まず、車輪のスリップ率の定義式から、以下のように展開できる。
(状態方程式の導出)
次に、(1)式の状態方程式の導出について説明する。
まず、車輪のスリップ率の定義式から、以下のように展開できる。
(5)式における展開後の式について、両辺を微分すると、
また、車輪に作用する制駆動力をFdとすると、
また、(5)式および(6)式より、
(ゲインKiの決定方法)
次に、(3)式におけるゲインKiの決定方法について説明する。
(3)式の辺々から(1)式を減算すると、Xの推定値と検出値との誤差は、次式のように表される。
次に、(3)式におけるゲインKiの決定方法について説明する。
(3)式の辺々から(1)式を減算すると、Xの推定値と検出値との誤差は、次式のように表される。
ここで、(11)式の極について検討する。
(12)式の極が常に負であれば誤差は収束するため、以下の条件を充足するようにゲインKiを決定することにより、常に誤差が0となるようXの推定を行うことができる。
このような条件の下で決定されるゲインKiについては、ゲインKiが大きいほど応答が速く、ゲインKiが小さいほど揺れが小さい(収束性が高い)設定となる。
(動作)
次に、自動車1Aの動作を説明する。
初めに、イグニションキーがオンとされると、状態推定器5が図2に示す処理を開始すると共に、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RL、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RR、および、前後加速度センサ5がそれぞれの検出対象値を検出し、それらの出力信号が状態推定器5に入力される。
すると、状態推定器5は、(1)式の状態方程式の解を算出して、車体速度Vおよび車輪の等価スリップ率Λiを求め、さらに、前後加速度axの推定値を算出する。
(動作)
次に、自動車1Aの動作を説明する。
初めに、イグニションキーがオンとされると、状態推定器5が図2に示す処理を開始すると共に、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RL、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RR、および、前後加速度センサ5がそれぞれの検出対象値を検出し、それらの出力信号が状態推定器5に入力される。
すると、状態推定器5は、(1)式の状態方程式の解を算出して、車体速度Vおよび車輪の等価スリップ率Λiを求め、さらに、前後加速度axの推定値を算出する。
この前後加速度axの推定値が前後加速度センサ5の検出値と等しくない場合、状態推定器5は、(3)式のように補正した状態方程式の解を算出して、車体速度Vおよび車輪の等価スリップ率Λiを求める。
そして、状態推定器5は、駆動中である場合と制動中である場合とで等価スリップ率を(4)式のように置換し、車体速度Vとスリップ率Λを状態推定結果として出力する。
この状態推定結果を用いて、自動車1Aは、制駆動力制御を行ったり、操舵補助制御を行ったりする。
以上のように、本実施形態に係る自動車1Aは、系にダイナミクスを持たせた(1)式を基に、積分を行うことなく車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを算出できるため、誤差の蓄積等による推定精度の低下を防ぐことができ、より正確な車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを取得することができる。
そして、状態推定器5は、駆動中である場合と制動中である場合とで等価スリップ率を(4)式のように置換し、車体速度Vとスリップ率Λを状態推定結果として出力する。
この状態推定結果を用いて、自動車1Aは、制駆動力制御を行ったり、操舵補助制御を行ったりする。
以上のように、本実施形態に係る自動車1Aは、系にダイナミクスを持たせた(1)式を基に、積分を行うことなく車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを算出できるため、誤差の蓄積等による推定精度の低下を防ぐことができ、より正確な車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを取得することができる。
また、(2)式を基に前後加速度axを算出するため、線形の式によって少ない計算量で、また、正確に前後加速度を推定することができる。
さらに、推定された前後加速度が誤差を有しているか否かを指標として(2)式に適用する車体速度Vおよび車輪の等価スリップ率Λiが誤差を有しているか否かを判定しているため、誤差を有する場合に、(3)式の補正した状態方程式によって、誤差がより少ない車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを取得することができる。
さらに、推定された前後加速度が誤差を有しているか否かを指標として(2)式に適用する車体速度Vおよび車輪の等価スリップ率Λiが誤差を有しているか否かを判定しているため、誤差を有する場合に、(3)式の補正した状態方程式によって、誤差がより少ない車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを取得することができる。
図3は、本発明における場合と積分を用いる場合とにおける車体速度および車輪のスリップ率の誤差を示す図である。
図3に示すように、積分を用いる手法に比べ、本発明において推定された車体速度および車輪のスリップ率は、誤差が小さい(ほぼ0)状態となっている。
また、上位ロジックで等価スリップ率Λiを求め、(4)式に基づく置換を行うことで制動時および駆動時それぞれにおける車輪のスリップ率λiを算出するため、短時間で計算を行うことができ、また、簡単に制動時および駆動時に対応させて状態推定を行うことができる。
このように、自動車1Aによれば、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
なお、本実施形態においては、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLが車輪速検出手段を構成し、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRが制駆動力検出手段を構成し、状態推定器6が状態推定手段を構成する。
図3に示すように、積分を用いる手法に比べ、本発明において推定された車体速度および車輪のスリップ率は、誤差が小さい(ほぼ0)状態となっている。
また、上位ロジックで等価スリップ率Λiを求め、(4)式に基づく置換を行うことで制動時および駆動時それぞれにおける車輪のスリップ率λiを算出するため、短時間で計算を行うことができ、また、簡単に制動時および駆動時に対応させて状態推定を行うことができる。
このように、自動車1Aによれば、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
なお、本実施形態においては、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLが車輪速検出手段を構成し、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRが制駆動力検出手段を構成し、状態推定器6が状態推定手段を構成する。
(第1実施形態の効果)
(1)本発明に係る状態推定装置によれば、積分を行うことなく車体速度および車輪のスリップ率を算出できるため、誤差の蓄積等による推定精度の低下を防ぐことができ、より正確な車体速度および車輪のスリップ率を取得することができる。
したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
(1)本発明に係る状態推定装置によれば、積分を行うことなく車体速度および車輪のスリップ率を算出できるため、誤差の蓄積等による推定精度の低下を防ぐことができ、より正確な車体速度および車輪のスリップ率を取得することができる。
したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
(2)比較的正確な値が検出し易い車輪速および制駆動力相当の物理量における過去の値に、車輪の運動に関する要素と、車輪の質量に関する要素と、車輪における制駆動力に関する要素とを適用することで車体速度および車輪のスリップ率が推定される。したがって、積分を用いることなく、車体速度および車輪のスリップ率の特性を忠実に反映させた推定を行うことができる。
(3)系にダイナミクスを持たせた状態方程式によって車体速度および車輪のスリップ率を推定するため、積分を用いることなく、より正確な推定を行うことができる。
(4)推定された車体速度および車輪のスリップ率から、正確な前後加速度を推定することができる。
(5)推定された車体速度および車輪のスリップ率から、線形な式によって前後加速度を推定するため、少ない計算量で正確に推定することができる。
(4)推定された車体速度および車輪のスリップ率から、正確な前後加速度を推定することができる。
(5)推定された車体速度および車輪のスリップ率から、線形な式によって前後加速度を推定するため、少ない計算量で正確に推定することができる。
(6)前後加速度センサの検出値と、車体速度および車輪スリップ率の推定値を基に推定された前後加速度の誤差とから、車体速度および車輪スリップ率の誤差を判定し、誤差を有する場合に補正を行うため、より正確な推定値とすることができる。
(7)制動時および駆動時それぞれに応じて、車輪のスリップ率と等価な推定値を置換して、車輪のスリップ率の推定値を算出するため、これらの場合に応じて上位のロジックを異ならせることなく、簡単に制動時および駆動時の両方に対応することができる。
(7)制動時および駆動時それぞれに応じて、車輪のスリップ率と等価な推定値を置換して、車輪のスリップ率の推定値を算出するため、これらの場合に応じて上位のロジックを異ならせることなく、簡単に制動時および駆動時の両方に対応することができる。
(8)車輪のスリップ率と等価な推定値を(4)式に従って置換するため、短時間で簡単に計算を行うことができる。
(9)本発明に係る自動車によれば、積分を行うことなく算出された車体速度および車輪のスリップ率を用いて車両の制御が行われるため、より正確に車体速度および車輪のスリップ率を推定できる。したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。また、このように推定された車体速度および車輪のスリップ率に基づいて、高精度な車両制御を行うことができる。
(9)本発明に係る自動車によれば、積分を行うことなく算出された車体速度および車輪のスリップ率を用いて車両の制御が行われるため、より正確に車体速度および車輪のスリップ率を推定できる。したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。また、このように推定された車体速度および車輪のスリップ率に基づいて、高精度な車両制御を行うことができる。
(10)本発明に係る状態推定方法によれば、比較的正確な値が検出し易い車輪速および制駆動力相当の物理量と、車輪の運動に関する要素と、車輪の質量に関する要素と、車輪における制駆動力に関する要素とに基づいて、車輪の動向が予測される。そして、予測された車輪の動向を基に車体速度および車輪のスリップ率が推定されるので、積分を用いることなく、車体速度および車輪のスリップ率の特性を忠実に反映させた推定を行うことができる。したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
(第2実施形態)
(構成)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る自動車1Bの構成を示す概略図である。
自動車1Bは、車体2と、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLと、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRと、前後加速度センサ5と、状態推定器6と、車輪7FR,7FL,7RL,7RRと、ホイールシリンダ8FR,8FL,8RL,8RRと、ホイールシリンダ圧センサ9FR,9FL,9RL,9RRと、マスタ圧センサ10と、制動力制御装置11と、油圧回路12と、ブレーキペダル13と、マスタシリンダ14とを備えている。
(構成)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る自動車1Bの構成を示す概略図である。
自動車1Bは、車体2と、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RLと、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RRと、前後加速度センサ5と、状態推定器6と、車輪7FR,7FL,7RL,7RRと、ホイールシリンダ8FR,8FL,8RL,8RRと、ホイールシリンダ圧センサ9FR,9FL,9RL,9RRと、マスタ圧センサ10と、制動力制御装置11と、油圧回路12と、ブレーキペダル13と、マスタシリンダ14とを備えている。
これらのうち、車体2、車輪速センサ3FR,3FL,3RR,3RL、制駆動トルクセンサ4FR,4FL,4RL,4RR、前後加速度センサ5、状態推定器6、車輪7FR,7FL,7RL,7RRは、図1に示す自動車1Aの構成と同様である。
ホイールシリンダ8FR,8FL,8RL,8RRは、車輪7FR,7FL,7RL,7RRそれぞれに備えられ、油圧回路12によって制御される油圧を制動圧に変えて、各車輪に付与する。
ホイールシリンダ8FR,8FL,8RL,8RRは、車輪7FR,7FL,7RL,7RRそれぞれに備えられ、油圧回路12によって制御される油圧を制動圧に変えて、各車輪に付与する。
ホイールシリンダ圧センサ9FR,9FL,9RL,9RRは、ホイールシリンダ8FR,8FL,8RL,8RRそれぞれにおける油圧Piを検出する。ホイールシリンダ8FR,8FL,8RL,8RRの出力信号は、油圧回路12に入力される。
マスタ圧センサ10は、マスタシリンダ14における油圧Pmを検出する。マスタ圧センサ10の出力信号は、油圧回路12に入力される。
マスタ圧センサ10は、マスタシリンダ14における油圧Pmを検出する。マスタ圧センサ10の出力信号は、油圧回路12に入力される。
制動力制御装置11は、状態推定器5によって推定された車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを基に、ABS(Anti-lock Brake System)制御が必要な走行状態であるか否かを判定する。そして、制動力制御装置11は、ABS制御が必要であると判定した場合、油圧回路12の各バルブについて、ABS制御における増圧、維持、減圧の各指令を生成し、生成した指令に対応する電流を各バルブに流すことによってバルブの開閉を制御する。
油圧回路12は、リザーバタンク、オイルポンプ、油圧経路を開閉する複数のバルブを含み、マスタシリンダ14において発生された油圧をホイールシリンダ8FR,8FL,8RL,8RRに伝達すると共に、ABS制御時には、制動力制御装置11の制御に従って複数のバルブを開閉し、ホイールシリンダ圧の増圧、維持、減圧を行う。
マスタシリンダ14は、ブレーキペダル13の踏力に応じた油圧を発生し、油圧回路12に出力する。
マスタシリンダ14は、ブレーキペダル13の踏力に応じた油圧を発生し、油圧回路12に出力する。
(制動力制御フロー)
図5は、自動車1Bにおいて実行される制動力制御フローを示す図である。図5に示す処理は、自動車1Bのイグニションオンと共に開始される。
図5において、処理が開始されると、まず、状態推定器6が、図2に示す算出フローを実行し、車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiの推定結果を制動力制御装置11に出力する(ステップS101)。
次に、制動力制御装置11が、状態推定器6によって入力された車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを基に、車輪のロック傾向が生じているか否かを判定し(ステップS102)、車輪のロック傾向が生じていないと判定した場合、ステップS101に戻る。
図5は、自動車1Bにおいて実行される制動力制御フローを示す図である。図5に示す処理は、自動車1Bのイグニションオンと共に開始される。
図5において、処理が開始されると、まず、状態推定器6が、図2に示す算出フローを実行し、車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiの推定結果を制動力制御装置11に出力する(ステップS101)。
次に、制動力制御装置11が、状態推定器6によって入力された車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを基に、車輪のロック傾向が生じているか否かを判定し(ステップS102)、車輪のロック傾向が生じていないと判定した場合、ステップS101に戻る。
ここで、車輪のロック傾向が生じているか否かは、推定した車輪のスリップ率λiが限界値λLIMITの絶対値より大きいか否か(λi≧λLIMIT)によって判断される。
一方、ステップS102において、車輪のロック傾向が生じていると判定した場合、制動力制御装置11は、ABS制御則に従って、各車輪の目標スリップ率λrefを算出する(ステップS103)。
一方、ステップS102において、車輪のロック傾向が生じていると判定した場合、制動力制御装置11は、ABS制御則に従って、各車輪の目標スリップ率λrefを算出する(ステップS103)。
そして、制動力制御装置11は、状態推定器6によって推定された車輪のスリップ率λiと、ステップS103において算出した目標スリップ率λrefとを比較して、次式に従い各車輪の目標ホイールシリンダ圧Pw_refを算出し、油圧制御を行う(ステップS104)。
Pw_ref=C(λref−λ) (15)
ただし、Cは目標ホイールシリンダ圧を定めるためのゲインである。
Pw_ref=C(λref−λ) (15)
ただし、Cは目標ホイールシリンダ圧を定めるためのゲインである。
続いて、油圧回路12が動作し、油圧経路の各バルブが開閉されることにより、ABSに基づく制動制御が行われる(ステップS105)。このとき、各バルブに対しては、次式に従い、制動力制御装置11によって算出されたΔt時間の間、バルブを開状態あるいは閉状態とする制御が行われる。なお、(16)式は、バルブの開閉時間Δtが、ホイールシリンダ圧とそれを生み出す油圧源との差圧の平方根に反比例するものであり、その平方根の係数が、現在のホイールシリンダ圧によって変動することを示している。
ステップS105の後、自動車1Bにおいて、図5に示す処理が繰り返される。
(動作)
次に、自動車1Bの動作を説明する。
初めに、イグニションキーがオンとされると、状態推定器5が図2に示す処理を実行し、車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiが算出される。
ここで、運転者がブレーキペダル13を踏み込み、制動を行っているものとする。
ブレーキペダル13が踏み込まれ、制動が行われる場合、ABSの非作動時には、マスタシリンダ14の油圧がホイールシリンダ8FR,8FL,8RL,8RRに伝達される。
(動作)
次に、自動車1Bの動作を説明する。
初めに、イグニションキーがオンとされると、状態推定器5が図2に示す処理を実行し、車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiが算出される。
ここで、運転者がブレーキペダル13を踏み込み、制動を行っているものとする。
ブレーキペダル13が踏み込まれ、制動が行われる場合、ABSの非作動時には、マスタシリンダ14の油圧がホイールシリンダ8FR,8FL,8RL,8RRに伝達される。
このような状態において、路面μと制動圧との関係によって、車輪が正常にグリップした状態で制動を行える場合と車輪がロック傾向を生じる場合とが生じ得る。
このとき、制動力制御装置11は、状態推定器5によって推定された車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを基に、ABS制御が必要な走行状態であるか否かを判定し、ABS制御が必要な場合には、目標スリップ率λrefを算出して、この目標スリップ率λrefとスリップ率λiとの差から目標ホイールシリンダ圧を算出する。
このとき、制動力制御装置11は、状態推定器5によって推定された車体速度Vおよび車輪のスリップ率λiを基に、ABS制御が必要な走行状態であるか否かを判定し、ABS制御が必要な場合には、目標スリップ率λrefを算出して、この目標スリップ率λrefとスリップ率λiとの差から目標ホイールシリンダ圧を算出する。
そして、制動力制御装置11は、目標ホイールシリンダ圧に追従させるように、油圧回路12のバルブを制御し、ABSに基づく制動制御を行う。
この結果、自動車1Bにおいて、状態推定器5の推定結果に基づくABS制御が行われることとなり、状態推定器5の推定結果は誤差が小さいものであるため、ABS制御を効果的に行うことができる。
この結果、自動車1Bにおいて、状態推定器5の推定結果に基づくABS制御が行われることとなり、状態推定器5の推定結果は誤差が小さいものであるため、ABS制御を効果的に行うことができる。
以上のように、本実施形態に係る自動車1Bは、状態推定器5を用いるため、車輪のスリップ率λiを正確に推定することができ、その結果、車輪がグリップしている状態およびロックしている状態を簡単かつ適確に判定することができる。
また、状態推定器5と、制動力制御装置11および油圧回路12とを独立した構成とできると共に、正確なスリップ率λiを用いることで、ABS制御の精度を向上させることができる。
さらに、積分を用いずに状態推定を行うため、積分時に生じる誤差のリセット処理が不要となる。
また、状態推定器5と、制動力制御装置11および油圧回路12とを独立した構成とできると共に、正確なスリップ率λiを用いることで、ABS制御の精度を向上させることができる。
さらに、積分を用いずに状態推定を行うため、積分時に生じる誤差のリセット処理が不要となる。
図6は、本発明における場合と積分を用いる手法とにおけるABS制御時の車体速度および車輪のスリップ率を示す図である。
図6に示すように、積分を用いる手法に比べ、本発明において推定された車体速度および車輪のスリップ率は、実測値に近い結果となっている。
このように、自動車1Bによれば、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
なお、本実施形態においては、制動力制御装置11が車両制御手段を構成する。
図6に示すように、積分を用いる手法に比べ、本発明において推定された車体速度および車輪のスリップ率は、実測値に近い結果となっている。
このように、自動車1Bによれば、車両の走行状態をより正確に推定することができる。
なお、本実施形態においては、制動力制御装置11が車両制御手段を構成する。
(第2実施形態の効果)
(1)本発明によれば、積分を行うことなく算出された車体速度および車輪のスリップ率を用いて車両の制御が行われるため、より正確に車体速度および車輪のスリップ率を推定できる。
したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。また、このように推定された車体速度および車輪のスリップ率に基づいて、高精度な車両制御を行うことができる。
(1)本発明によれば、積分を行うことなく算出された車体速度および車輪のスリップ率を用いて車両の制御が行われるため、より正確に車体速度および車輪のスリップ率を推定できる。
したがって、車両の走行状態をより正確に推定することができる。また、このように推定された車体速度および車輪のスリップ率に基づいて、高精度な車両制御を行うことができる。
1A,1B 自動車、2 車体、3FR,3FL,3RR,3RL 車輪速センサ、4FR,4FL,4RL,4RR 制駆動トルクセンサ、5 前後加速度センサ、6 状態推定器、7FR,7FL,7RL,7RR 車輪、8FR,8FL,8RL,8RR ホイールシリンダ、9FR,9FL,9RL,9RR ホイールシリンダ圧センサ、10 マスタ圧センサ、11 制動力制御装置、12 油圧回路、13 ブレーキペダル、14 マスタシリンダ
Claims (11)
- 車輪速を検出する車輪速検出手段と、
車両の制駆動力相当の物理量を検出する制駆動力検出手段と、
前記車輪速検出手段によって検出された車輪速と、前記制駆動力検出手段によって検出された制駆動力相当の物理量とに基づいて、車体速度および車輪のスリップ率を推定する状態推定手段と、
を備えることを特徴とする状態推定装置。 - 前記状態推定手段は、車輪速および制駆動力相当の物理量における過去の値に、車輪の運動に関する要素と、車輪の質量に関する要素と、車輪における制駆動力に関する要素とを適用することにより、車体速度および車輪のスリップ率の推定値を算出することを特徴とする請求項1記載の状態推定装置。
- 前記状態推定手段は、推定した車体速度および車輪のスリップ率に基づいて、車両の前後加速度を推定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の状態推定装置。
- 車両の前後加速度を検出する前後加速度センサをさらに備え、
前記状態推定手段は、前記前後加速度センサによって検出された前後加速度と、推定した前後加速度とを比較し、比較結果に応じて、推定された前記車体速度および車輪のスリップ率を補正することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の状態推定装置。 - 前記状態推定手段は、制動時および駆動時のいずれであるかに応じて、前記車輪のスリップ率と等価な推定値を置換して車輪のスリップ率を算出することを特徴とする請求項3または請求項7に記載の状態推定装置。
- 車体と、
車体に設置された車輪と、
前記車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段と、
車両の制駆動力相当の物理量を検出する制駆動力検出手段と、
前記車輪速検出手段によって検出された車輪速と、前記制駆動力検出手段によって検出された制駆動力相当の物理量とに基づいて、車体速度および車輪のスリップ率を推定する状態推定手段と、
前記状態推定手段によって推定された車体速度および車輪のスリップ率に基づいて、車両の制御を行う車両制御手段と、
を備えることを特徴とする自動車。 - 車輪速および制駆動力相当の物理量における過去の値と、車輪の運動に関する要素と、車輪の質量に関する要素と、車輪における制駆動力に関する要素とに基づいて、車輪の動向を予測し、予測された車輪の動向を基に車体速度および車輪のスリップ率を推定することを特徴とする状態推定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007081735A JP2008238956A (ja) | 2007-03-27 | 2007-03-27 | 状態推定装置、自動車および状態推定方法 |
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JP2007081735A Pending JP2008238956A (ja) | 2007-03-27 | 2007-03-27 | 状態推定装置、自動車および状態推定方法 |
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JP (1) | JP2008238956A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018159559A1 (ja) * | 2017-03-03 | 2018-09-07 | Ntn株式会社 | 車両制御装置 |
-
2007
- 2007-03-27 JP JP2007081735A patent/JP2008238956A/ja active Pending
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WO2018159559A1 (ja) * | 2017-03-03 | 2018-09-07 | Ntn株式会社 | 車両制御装置 |
US11279333B2 (en) | 2017-03-03 | 2022-03-22 | Ntn Corporation | Vehicle control device |
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