JP2008237974A - 汚染土壌浄化用薬液注入パイプの埋設工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薬液注入パイプ2を汚染土壌層1を横断するように短い工期で簡便に埋設でき、且つ、薬液注入パイプに形成する注入孔への土砂の押し込みによる目詰まりも防止できるようにした薬液注入パイプの埋設工法を提供する。
【解決手段】ケーシングパイプ3の先端に抜差し自在に取付けた掘削工具4により汚染土壌層1を横断するボーリング孔5を削孔した後、ケーシングパイプ3に薬液注入パイプ2をその先端が掘削工具4に達するように挿入する。そのため、薬液注入パイプ2の挿入時に該パイプ2がボーリング孔5の内面を擦ることがなく、注入孔への土砂の押し込みによる目詰まりが防止される。次に、掘削工具4を地中に残置したままケーシングパイプ3をボーリング孔5から引き抜く。
【選択図】図2

Description

本発明は、地中の汚染土壌層に浄化用薬液を注入するための薬液注入パイプを汚染土壌層を横断するように埋設する工法に関する。
従来、曲がりボーリング法で地中の汚染土壌層を横断するようにボーリング孔を削孔しつつ、掘削工具の先端に設けたノズルから浄化用薬液を噴射させて、汚染土壌を浄化する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、汚染物質が有機塩素系化合物である場合に適用されるものであり、汚染された土壌を浄化する浄化用薬液は鉄粉を混入した水である。汚染土壌層中の有機塩素系化合物は鉄粉により還元分解されて無害化される。
また、微生物により重油等の汚染物質を分解する土壌浄化方法も知られている。この場合は、浄化用薬液として微生物を活性化させるための栄養塩を含む液を汚染土壌層に注入する。ここで、微生物を利用した浄化方法では、汚染土壌層に栄養塩を含む薬液を長期間注入し続けることが必要になる。従来は、地表から汚染土壌層に達する縦孔を削孔し、縦孔を介して汚染土壌層に薬液を注入している。然し、汚染土壌層の上の地表に施設が存在する場合はこの方法を採用できない。そのため、薬液注入パイプを地中に汚染土壌層を横断するように埋設し、このパイプ内に薬液を供給して、パイプの軸線方向各所に形成した注入孔から汚染土壌層に薬液を注入し続けることが望まれる。
ところで、汚染土壌層の汚染物質がベンゼン等の化学物質である場合の浄化方法として、従来、汚染土壌層より下方に空気パイプを埋設し、このパイプの軸線方向各所に形成した孔から噴出する空気を汚染土壌層の下方から上方に流し、汚染物質を汚染土壌層の上方に埋設した収集ユニットに空気により連行して回収させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。そして、このものでは、空気パイプの埋設に際し、先ず、可撓性ロッドの先端に取付けた掘削工具により曲がりボーリング法で汚染土壌層の一側方に位置する地表から汚染土壌層の下方を通って汚染土壌層の他側方に位置する地表に達するボーリング孔を削孔し、次に、他側方の地表に露出した可撓性ロッドの先端から掘削工具を取外してここに掘削工具より大径のリーマを取付け、このリーマに空気パイプを接続した後、可撓性ロッドを一側方の地表側に引き抜きながらリーマによりボーリング孔を拡径して、この孔に空気パイプを引き込み、汚染土壌層の下方に空気パイプを埋設している。
ここで、汚染土壌層の一側方に位置する地表から汚染土壌層を横断して汚染土壌層の他側方に位置する地表に達するボーリング孔を削孔すれば、同様の工法で上述した薬液注入パイプを汚染土壌層を横断するように埋設できる。然し、この工法では、掘削工具によるボーリング孔の削孔と、リーマによるボーリング孔の拡径との2段階の作業が必要になり、更に、ボーリング孔を汚染土壌層の一側方に位置する地表から汚染土壌層を横断し終わるところまで削孔するだけでなく、汚染土壌層を横断し終わったところから汚染土壌層の他側方に位置する地表にまでボーリング孔を延長して削孔することが必要になり、手間がかかる。また、ボーリング孔に薬液注入パイプを引き込む際に、薬液注入パイプがボーリング孔の内面(地山)を擦り、薬液注入パイプに形成した注入孔に地山の土砂が押し込まれて注入孔が目詰まりし、薬液の注入不良を生ずる可能性もある。
特開2000−135483号公報 特開2004−50099号公報
本発明は、以上の点に鑑み、薬液注入パイプを汚染土壌層を横断するように短い工期で簡便に埋設でき、且つ、薬液注入パイプに形成する注入孔の目詰まりも防止できるようにした汚染土壌浄化用薬液注入パイプの埋設工法を提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、地中の汚染土壌層に浄化用薬液を注入するための薬液注入パイプを汚染土壌層を横断するように埋設する工法であって、ケーシングパイプの先端に抜差し自在に取付けた掘削工具により汚染土壌層を横断するボーリング孔を削孔する工程と、ボーリング孔の削孔後にケーシングパイプに薬液注入パイプを挿入する工程と、薬液注入パイプの挿入後に、掘削工具を地中に残置したままケーシングパイプをボーリング孔から引き抜く工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、汚染土壌層の一側方に位置する地表から汚染土壌層を横断し終わるところまでボーリング孔を削孔した後、ケーシングパイプに薬液注入パイプを挿入し、最後にケーシングパイプをボーリング孔から引き抜くことにより、汚染土壌層を横断するように薬液注入パイプを埋設することができる。従って、汚染土壌層を横断し終わったところから汚染土壌層の他側方に位置する地表までボーリング孔を延長して削孔する必要がなく、且つ、削孔作業も1回で済み、工期の短縮化を図ることができる。また、薬液注入パイプはケーシングパイプに挿入されるため、薬液注入パイプがボーリング孔の内面(地山)を擦って、薬液注入パイプに形成した注入孔に地山の土砂が押し込められるようなことはなく、注入孔の目詰まりを防止できる。
尚、ケーシングパイプの先端に掘削工具が固定的に取付けられていると、ケーシングパイプをボーリング孔から引き抜く際に、ケーシングパイプと一緒に動く掘削工具に押されて、薬液注入パイプもボーリング孔から押し出されてしまう。一方、本発明によれば、掘削工具がケーシングパイプの先端に抜差し自在に取付けられているため、薬液注入パイプをその先端が掘削工具に達するようにケーシングパイプに挿入した後、ケーシングパイプを軸線方向尾方に引張れば、掘削工具とケーシングパイプとが分離する。従って、掘削工具を地中に残置したままケーシングパイプをボーリング孔から引き抜くことができる。その結果、薬液注入パイプはボーリング孔内に留まる。
ところで、薬液が汚染土壌層の一部に偏って注入されることを防止するため、薬液注入パイプの内部空間はパイプ軸線方向に間隔を存して配置した複数の隔壁部材により複数の部屋に区画され、各部屋に各別の給液ホースを介して薬液が供給されて、各部屋の外周のパイプ壁に形成した注入孔から汚染土壌層に薬液が注入されるようにすることが望ましい。この場合、薬液注入パイプが連続した1本のパイプで構成されていると、隔壁部材によってはパイプ端部からの隔壁部材の挿入距離がかなり長くなる。そして、隔壁部材をこのような長い距離挿入するには、隔壁部材が然程摩擦抵抗を受けずに薬液注入パイプに挿入されるようにする必要があり、隔壁部材と薬液注入パイプとの間の液密性を確保することが困難になる。
そのため、薬液注入パイプは、複数の部屋に対応して分割された複数の短尺パイプを各短尺パイプの端部に各隔壁部材を内嵌させた状態で数珠繋ぎに連結して構成されることが望ましい。これによれば、隔壁部材を挿入するのは短尺パイプの端部であって挿入距離が極短くなるため、短尺パイプに対する隔壁部材の挿入摩擦抵抗が大きくても問題がない。従って、短尺パイプの端部に隔壁部材をきつく内嵌でき、短尺パイプと隔壁部材との間の液密性を確保できる。
ここで、各隔壁部材には、当該隔壁部材よりパイプ軸線方向先方に位置する全ての部屋に対応する全ての給液パイプを挿通する必要がある。そして、隔壁部材に各給液パイプを挿通する個別の孔が形成されている場合、各給液パイプの端末を隔壁部材の各孔に挿通してから隔壁部材を対応する短尺パイプに嵌合させる位置まで給液パイプに対し長い距離摺動させる必要があり、組立作業が面倒になる。
かかる不具合を解消するため、各隔壁部材は弾性材料で形成され、各隔壁部材に、当該隔壁部材よりパイプ軸線方向先方に位置する全ての部屋に対応する全ての給液ホースを纏めて挿通する集合孔と、集合孔の周囲1箇所に位置し隔壁部材を周方向に分断する割部とが形成されていることが望ましい。これによれば、割部を開いた状態で集合孔にその径方向外方から給液パイプを収めて、隔壁部材に給液ホースを挿通することができる。そのため、短尺パイプの近傍で隔壁部材に給液ホースを挿通して、短尺パイプの端部に隔壁部材を内嵌することができる。従って、隔壁部材を給液パイプに対しその端末から長い距離摺動させる必要がなく、組立作業が容易になる。
ところで、ケーシングパイプをボーリング孔から引き抜いた状態では、ボーリング孔の内面と薬液注入パイプの外周面との間に空隙を生ずる。そして、薬液注入パイプの各部屋がその外側で空隙を介して連通したのでは、各部屋毎に薬液を個別に供給する意義が失われる。そのため、ボーリング孔の内面と薬液注入パイプの外周面との間に生ずる空隙を薬液注入パイプの複数の部屋に対応させてパイプ軸線方向の複数の領域に仕切る仕切り部材が薬液注入パイプの外周面に取付けられていることが望ましい。これによれば、薬液注入パイプの各部屋がその外側で空隙を介して連通せず、各部屋からの薬液が汚染土壌層の各箇所に確実に注入される。
図1を参照して、1は地中の汚染土壌層を示している。この汚染土壌層1を微生物を利用して浄化するため、汚染土壌層1を横断するように薬液注入パイプ2を埋設し、微生物及び微生物活性化のための栄養塩を含む薬液を薬液注入パイプ2から汚染土壌層1に注入している。
図2を参照して、薬液注入パイプ2の埋設工法について説明する。先ず、図2(a)に示す如く、可撓性を有するケーシングパイプ3の先端に取付けた掘削工具4により、汚染土壌層1の一側方に位置する地上から汚染土壌層1を横断し終わるところまで曲がりボーリング法でボーリング孔5を削孔する。ここで、掘削工具4の先端は傾斜面に形成されている。掘削工具4をケーシングパイプ3を介して回転させると真直に掘進するが、掘削工具4を回転させないと、掘削工具4の先端の傾斜面に作用する径方向の反力成分で掘進方向が曲がる。そして、地表から斜め下方に所定の深さまで真直に掘進させた後に掘進方向を曲げて水平にし、汚染土壌層1を横断するようにボーリング孔5を削孔する。
ボーリング孔5の削孔後、図2(b)に示す如く、ケーシングパイプ3に薬液注入パイプ2をその先端が掘削工具4に達するように挿入する。次に、ケーシングパイプ3をボーリング孔5から引き抜く。ここで、ケーシングパイプ2の先端に掘進工具4が固定的に取付けられていると、ケーシングパイプ2の引き抜きに際し、これと一緒に動く掘削工具4に押されて薬液注入パイプ2がボーリング孔5から押し出されてしまう。そこで、本実施形態では、掘削工具4をケーシングパイプ3の先端に抜差し自在に取付けている。そのため、ケーシングパイプ3を軸線方向尾方に引張ると、掘削工具4とケーシングパイプ3とが分離し、掘削工具4を地中に残置したままケーシングパイプ3をボーリング孔5から引き抜くことができる。その結果、薬液注入パイプ2は、図1に示す如くボーリング孔5内に留まり、汚染土壌層1を横断するように埋設されることになる。
尚、掘削工具4をケーシングパイプ3に抜差し自在に連結する操作部付きのジョイントを設けても良い。この場合、薬液注入パイプ2の先端が掘削工具4に到達したときに、ジョイントの操作部が薬液注入パイプ2に押され、ジョイントによる掘削工具4とケーシングパイプ3との連結が解除されるようにする。
次に、薬液注入パイプ2について説明する。薬液注入パイプ2の内部空間は、図3に示す如く、パイプ軸線方向に間隔を存して配置した複数の隔壁部材21により複数の部屋22に区画され、各部屋22に各別の給液ホース23を介して個別に薬液が供給される。そして、各部屋22の外周のパイプ壁に形成した注入孔24から汚染土壌層1に薬液が注入されるようになっている。注入孔24は、これに土砂が侵入することを防止するため、パイプ外周面に巻回した不織布25で覆われている。
尚、ケーシングパイプ3が無い状態でボーリング孔5に薬液注入パイプ2を挿入すると、薬液注入パイプ2がボーリング孔5の内面(地山)を擦る。そして、地山の土砂が不織布25に押し込められて不織布25の目詰まりを生じ、更には、不織布25が剥がれて注入孔24に土砂が押し込められ、注入孔24が目詰まりすることもある。これにより、薬液の注入不良を生ずる。然し、本実施形態では、上記の如くケーシングパイプ3に薬液注入パイプ2を挿入するため、薬液注入パイプ2がボーリング孔5の内面を擦ることはなく、上記の不具合は生じない。
また、ケーシングパイプ3をボーリング孔5から引き抜いた状態では、ボーリング孔5の内面と薬液注入パイプ2の外周面との間に空隙を生ずる。そして、薬液注入パイプ2の各部屋22がその外側で空隙を介して連通したのでは、各部屋22毎に薬液を個別に供給する意義が失われる。そのため、本実施形態では、ボーリング孔5の内面と薬液注入パイプ2の外周面との間の空隙を薬液注入パイプ2の複数の部屋22に対応させてパイプ軸線方向の複数の領域に仕切る複数の仕切り部材26を薬液注入パイプ2の外周面に取付けている。仕切り部材26は、ゴム等の弾性材料製の環状板を2枚貼り合わせて構成されおり、その外周部をボーリング孔5の内面に弾力的に圧接させることで各領域間のシール性を確保できるようにしている。尚、仕切り部材を膨張、収縮するバルーン型のものとし、ケーシングパイプ3の引き抜き後に仕切り部材をこれへの空気等の流体の供給で膨張させるようにしても良い。
ところで、薬液注入パイプ2が連続した1本のパイプで構成されていると、隔壁部材21によってはパイプ端部からの隔壁部材21の挿入距離がかなり長くなる。そして、隔壁部材21をこのような長い距離挿入するには、隔壁部材21が然程摩擦抵抗を受けずに薬液注入パイプ2に挿入されるようにする必要がある。その結果、隔壁部材21を薬液注入パイプ2にきつく内嵌させることができず、隔壁部材21と薬液注入パイプ2との間の液密性を確保することが困難になる。
そこで、本実施形態では、複数の部屋22に対応して分割された塩化ビニール製の複数の短尺パイプ2aを各短尺パイプ2aの端部に各隔壁部材21を内嵌させた状態で継手27を介して数珠繋ぎに連結して薬液注入パイプ2を構成している。これによれば、隔壁部材21を挿入するのは短尺パイプの端部であって挿入距離が極短くなるため、短尺パイプ2aに対する隔壁部材21の挿入摩擦抵抗が大きくても問題がない。従って、短尺パイプ2aに隔壁部材21をきつく内嵌でき、短尺パイプ2aと隔壁部材21との間の液密性を確保できる。
更に、複数の短尺パイプ2aを数珠繋ぎに連結して薬液注入パイプ2を構成することにより、薬液注入パイプ2がある程度の柔軟性を持つようになる。そのため、ボーリング孔5が曲がり部を有する場合にも薬液注入パイプ2を容易に挿入できる。尚、先頭の短尺パイプ2aの先端にはキャップ2bを装着する。また、図1で尾端側の2個の短尺パイプ2a´は、薬液注入用の短尺パイプ2aを汚染土壌層1まで押し込むために設けられたものであり、その内部に薬液は供給されない。
また、本実施形態において、各隔壁部材21はゴム等の弾性材料で形成されている。そして、各隔壁部材21に、図4に示す如く、当該隔壁部材21よりパイプ軸線方向先方に位置する全ての部屋22に対応する全ての給液ホース23を纏めて挿通する集合孔21aと、集合孔21aの周囲1箇所に位置し隔壁部材21を周方向に分断する割部21bとが形成されている。これによれば、割部21bを開いた状態で集合孔21aにその径方向外方から給液パイプ23を収めて、隔壁部材21に給液ホース23を挿通することができる。そのため、短尺パイプ2aの近傍で隔壁部材21に給液ホース23を挿通して、短尺パイプ2aの端部に隔壁部材21を内嵌することができる。従って、隔壁部材21を給液ホース23に対しその端末から長い距離摺動させる必要がなく、組立作業が容易になる。
尚、集合孔21a内の給液ホース23間の隙間はコーキング剤21cで閉塞する。また、先頭側の短尺パイプ2aに内嵌する隔壁部材21は、これに挿通する給液ホース23の本数が少なく、且つ、給液ホース23の先端からの距離が短いため、給液ホース23を個別に挿通する孔を形成したものであっても良い。
薬液注入パイプ2の埋設後は、各給液ホース23に各別の給液源から薬液を供給する。本実施形態において、各給液源は、図1に示す如く、地表に設置した各液槽6で構成されている。そして、各液槽6の底部に設けた弁6aに各給液ホース23を接続している。これにより、各液槽6内の薬液が重力で各給液ホース23を介して薬液注入パイプ2の各部屋22に供給される。
ところで、各給液ホース23に給液源たる各ポンプで薬液を供給することも可能である。然し、これでは、電力を消費し、半年間といった長期に亘り薬液を注入し続ける場合、ランニングコストが嵩む。これに対し、本実施形態では電力を消費せず、ランニングコストの削減を図る上で有利である。
薬液の注入は、全ての液槽6内の薬液の液面を所定レベルに揃えた状態で開始する。ここで、汚染土壌層1は均質ではなく、薬液が入りやすいところと入りにくいところとが混在している。汚染土壌層1の薬液が入りやすい箇所に位置する部屋22に接続された液槽6内の薬液の液面レベルの下降速度は速くなり、汚染土壌層1の薬液が入りにくい箇所に位置する部屋22に接続された液槽6内の薬液の液面レベルの下降速度は遅くなる。従って、各液槽6内の薬液の液面レベルの下降速度に基づいて汚染土壌層1の各箇所の状況を把握することができる。
このようにして汚染土壌層1の各箇所の状況を把握した後、各液槽6内の薬液の液面レベルの調節により各部屋22への薬液の供給圧を個別に管理する。これにより、汚染土壌層1の各箇所に薬液を適切に注入できる。即ち、薬液が入りにくい箇所に位置する部屋22に接続される液槽6の液面レベルを比較的高くして、この部屋22への薬液供給圧を高くすることにより、薬液が入りにくい箇所にも薬液を確実に注入することができる。
また、汚染土壌層1の汚染濃度が高い箇所には、そこだけ区分して高性能の薬液を注入することも可能である。このように汚染土壌層1の各箇所の状況に応じて薬液の供給圧や薬液の種類を個別に管理することにより、汚染土壌を効率良く浄化できる。
尚、各液槽6内の薬液の液面レベルの調節は手動で行っても、フロート弁等を用いて自動で行っても良い。
本発明の実施形態の工法で埋設した薬液注入パイプを用いる土壌浄化システムを示す説明図。 (a)実施形態の工法におけるボーリング孔の削孔完了状態を示す図、(b)実施形態の工法における薬液注入パイプの挿入完了状態を示す図。 実施形態の薬液注入パイプの要部の縦断面図。 実施形態の隔壁部材の横断面図。
符号の説明
1…汚染土壌層、2…薬液注入パイプ、2a…短尺パイプ、21…隔壁部材、21a…集合孔、21b…割部、22…部屋、23…給液ホース、24…注入孔、26…仕切り部材、3…ケーシングパイプ、4…掘削工具、5…ボーリング孔。

Claims (4)

  1. 地中の汚染土壌層に浄化用薬液を注入するための薬液注入パイプを汚染土壌層を横断するように埋設する工法であって、
    ケーシングパイプの先端に抜差し自在に取付けた掘削工具により汚染土壌層を横断するボーリング孔を削孔する工程と、
    ボーリング孔の削孔後にケーシングパイプに薬液注入パイプを挿入する工程と、
    薬液注入パイプの挿入後に、掘削工具を地中に残置したままケーシングパイプをボーリング孔から引き抜く工程とを備えることを特徴とする汚染土壌浄化用薬液注入パイプの埋設工法。
  2. 前記薬液注入パイプの内部空間はパイプ軸線方向に間隔を存して配置した複数の隔壁部材により複数の部屋に区画され、各部屋に各別の給液ホースを介して薬液が供給されて、各部屋の外周のパイプ壁に形成した注入孔から汚染土壌層に薬液が注入されるようにし、
    薬液注入パイプは、複数の部屋に対応して分割された複数の短尺パイプを各短尺パイプの端部に各隔壁部材を内嵌させた状態で数珠繋ぎに連結して構成されることを特徴とする請求項1記載の汚染土壌浄化用薬液注入パイプの埋設工法。
  3. 前記各隔壁部材は弾性材料で形成され、各隔壁部材に、当該隔壁部材よりパイプ軸線方向先方に位置する全ての前記部屋に対応する全ての前記給液ホースを纏めて挿通する集合孔と、集合孔の周囲1箇所に位置し隔壁部材を周方向に分断する割部とが形成されていることを特徴とする請求項2記載の汚染土壌浄化用薬液注入パイプの埋設工法。
  4. 前記ボーリング孔の内面と前記薬液注入パイプの外周面との間に生ずる空隙を前記複数の部屋に対応させてパイプ軸線方向の複数の領域に仕切る複数の仕切り部材が薬液注入パイプの外周面に取付けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の汚染土壌浄化用薬液注入パイプの埋設工法。
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