JP2008236406A - 音声出力アンプ - Google Patents

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Hironori Narita
博宣 成田
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Abstract

【課題】複数のスピーカを設けた場合にも、音質を悪化させることなく複数のスピーカから音声を出力する。
【解決手段】ギターアンプ2は、スピーカボックス3、CDプレーヤ、プレーヤケース5、センタースピーカ6、レフトスピーカ7、ライトスピーカ8を備える。センタースピーカ6は、外部から入力された音声信号を出力する。レフトスピーカ7及びライトスピーカ8は、CDプレーヤ4で再生した楽曲信号を出力する。スピーカボックス3は、前面板11、後面板12、左側面板13、右側面板、天面板15、底面板16を備え、同一の空間に、各スピーカ6〜8を収容する。後面板12により、各スピーカ6〜8の後面側を遮蔽する。前面板11に、低音域調整孔11dを形成する。前面板11に、低音域調整孔11dに連通するポート19を取り付ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、外部から入力された音声信号を増幅してスピーカから出力する音声出力アンプに関するものである。
音声出力アンプとしてのギターアンプは、ギターを演奏して得られた音声信号を増幅してスピーカから出力するものであり、音声信号を増幅するアンプ装置と、アンプ装置で増幅された音声信号を出力するスピーカとを備える。ギターとギターアンプとを接続ケーブルで接続すると、ギターを演奏して得られた音声信号は、増幅されてスピーカから出力される。
ギターを演奏する演奏者は、練習するときに、練習楽曲を再生しながら練習することが多く、この場合には、練習楽曲を再生する楽曲再生装置(例えば、CDプレーヤ等)を用意していた。しかしながら、ギターアンプの他にCDプレーヤを用意することは、手間が掛かり面倒であり、これを解消するために、楽曲再生装置を設けたギターアンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2では、楽音信号に効果を付与したエフェクト音の高音域成分の音を放音する2個の高音域用スピーカと、効果を付与する前のダイレクトとエフェクト音の低音域成分の音と加算して加算した音を放音する加算音用スピーカとを設け、高音域用スピーカを、加算音用スピーカの左右それぞれに配した効果装置が提案されている。
特開平7−239683号公報 登録実用新案第3007106号公報
しかしながら、特許文献2では、スピーカボックスの形状の具体的な記載がなく、また、放音する音の音域が異なる2種類のスピーカを1個のスピーカボックス内部に設けた場合には、どちらかのスピーカの放音性能が悪化してしまい、そのスピーカから放音される音の音質が悪化するという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、複数のスピーカを設けた場合にも、音質を悪化させることなく複数のスピーカから音声を出力することができる音声出力アンプを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の音声出力アンプは、外部からの音声信号が入力される入力部と;前記入力部に入力された音声信号を増幅するアンプ部と;前記アンプ部で増幅された音声信号を出力するアンプスピーカと;を備えた音声出力アンプにおいて、楽曲データを再生する楽曲再生装置と;前記楽曲再生装置で再生された楽曲データを出力する楽曲スピーカと;前記アンプスピーカ及び楽曲スピーカを同一の空間に収容するスピーカボックスと;を備えたことを特徴とする。
なお、本発明の音声出力アンプとしては、ギターアンプ、シンセサイザーアンプ、キーボードアンプ等が上げられる。また、前記楽曲再生装置としては、CDプレーヤ、MDプレーヤ、カセットデッキ、MP3プレーヤ等が挙げられる。さらに、前記スピーカボックスを構成する素材としては、MDF(Medium Density Fiberboard)、単板、合板、樹脂、金属等が挙げられる。また、前記スピーカボックスとしては、四角体、三角体、円柱体、球体等が挙げられる。
また、前記スピーカボックスは、前記アンプスピーカ及び前記楽曲スピーカの後面側を遮蔽することが好ましい。
さらに、前記スピーカボックスに設けられ、前記楽曲スピーカから出力される低音域の出力を調整する低音域調整孔を備えることが好ましい。
また、前記スピーカボックスに設けられ、前記低音域調整孔に連通して前記楽曲スピーカから出力される低音域の出力を調整する筒状の出力調整部を備えることが好ましい。なお、前記出力調整部を、前記スピーカボックスの前壁の内面であって、前記低音域調整孔の近傍に設けることが好ましい。また、前記出力調整部は、前記スピーカボックスとは別部材として設けてもよく、前記スピーカボックスに一体的に形成するようにしてもよい。
さらに、前記楽曲スピーカを複数設け、前記楽曲スピーカを、前記アンプスピーカの左右それぞれに配することが好ましい。なお、前記楽曲スピーカの数量に応じて、前記低音域調整孔の数量も適宜変更可能とされるものである。
また、前記入力部に入力された音声信号をエフェクトするエフェクターと;前記エフェクターによりエフェクトされたエフェクト音声信号を、前記アンプスピーカ及び楽曲スピーカの少なくともいずれかから出力させるように制御する制御部と;を備えることが好ましい。
さらに、前記スピーカボックスの上面に取り付けられ、前記楽曲再生装置を収容するケースを備えることが好ましい。また、前記スピーカボックスの内部に、電源ユニットを配することが好ましい。さらに、前記スピーカボックスの左右いずれかの側面に、把手を設けることが好ましい。
本発明の音声出力アンプによれば、アンプスピーカ及び楽曲スピーカを、スピーカボックス内の同一の空間に収容するから、アンプスピーカ及び楽曲スピーカそれぞれに1個ずつのスピーカボックスを設けるものに比べて、スピーカボックスの小型化及びコストダウンを図ることができる。
また、スピーカボックスは、アンプスピーカの後面側を遮蔽するから、アンプスピーカの後面側を開放しているものに比べて、アンプスピーカから出力される音声の低音域出力性能を向上させることができる。
さらに、スピーカボックスに低音域調整孔を設けたから、楽曲スピーカから出力される音声の低音域出力性能の悪化を防止することができる。
また、低音域調整孔に、楽曲スピーカから出力される低音域の出力調整をする筒状の出力調整部を連通させたから、より一層確実に、楽曲スピーカから出力される音声の低音域出力性能の悪化を防止することができる。
図1及び図2に示すように、本発明を実施したギターアンプ2は、スピーカボックス3、CDプレーヤ(楽曲再生装置)4(図6参照)、プレーヤケース5、センタースピーカ(アンプスピーカ)6、レフトスピーカ(楽曲スピーカ)7、ライトスピーカ(楽曲スピーカ)8を備える。
図1〜図4に示すように、スピーカボックス3は、前面板11、後面板12、左側面板13、右側面板14、天面板15、底面板16を備え、各板11〜16により覆われた同一の空間に各スピーカ6〜8を収容する。前面板11、後面板12は、底面板16の上面に取り付けられ、左側面板13及び右側面板14は、底面板16の側面に取り付けられている。天面15は、左側面板13と右側面板14との間に取り付けられている。各板11〜16は、MDFから構成されており、外観性能を向上させるために、化粧シートが貼り付けられている。各板11〜15は、ビス(図示せず)により取り付けられている。なお、スピーカボックス3の内部には、スピーカボックス3の強度を上げるための補強板(図示せず)が取り付けられている。
センタースピーカ6は、外部から入力されて増幅された音声信号を出力するものであり、ビス(図示せず)により、前面板11の内面に取り付けられている。レフトスピーカ7及びライトスピーカ8は、CDプレーヤ4で再生した楽曲データの楽曲信号を出力するものであり、レフトスピーカ7は前面板11の内面であってセンタースピーカ6の左方に、ライトスピーカ8は前面板11の内面であってセンタースピーカ6の右方に、それぞれビス(図示せず)により取り付けられている。各スピーカ6〜8の後面側は、後面板12により遮蔽されている。
左側面板13及び右側面板14のそれぞれの四隅には、ギターアンプ2を保護するためのプロテクター17が取り付けられている。ギターアンプ2が倒れたときには、プロテクター17が設置面に当たるため、各板11〜14が傷つくことがない。なお、図2においては、図面の乱雑を避けるため、8個のプロテクター17のうち4個のみを図示し、他の4個の図示を省略している。
前面板11には、センタースピーカ6から出力された音声をスピーカボックス3の前面側に向けて出力するためのセンター出力開口11aと、レフトスピーカ7から出力された音声をスピーカボックス3の前面側に向けて出力するためのレフト出力開口11bと、ライトスピーカ8から出力された音声をスピーカボックス3の前面側に向けて出力するためのライト出力開口11cとが形成されている。前面板11の各出力開口11b,11cの下方には、各スピーカ7,8から出力される低音域の出力を調整する(低音出力性能の悪化を防止する)ための円形状の低音域調整孔11dが形成されている。なお、低音域調整孔11dの形状は、円形に限定されることなく、適宜変更可能である。また、低音域調整孔11dを形成する板は、前面板11に限定されることなく、後面板12、左側面板13、右側面板14、底面板16に設けるようにしてもよい。前面板11には、スピーカネット18が着脱自在に取り付けられている。
各板12〜16には、取り付け用のビス挿通孔等は形成されているが、各開口11a〜11dのような大きいサイズの孔は形成されていない。スピーカボックス3の内部には、電源ユニット27(図3参照)が配されており、電源ユニット27は、後面板12の内面に取り付けられている。
図3及び図4に示すように、前面板11には、各スピーカ7,8から出力される低音域の出力を調整する円筒状のポート(出力調整部)19が取り付けられている。ポート19は、2個設けられており、それぞれ低音域調整孔11dに連通するように取り付けられている。ポート19の長さは、スピーカボックス3の内部の容積、各スピーカ7,8の出力ワット数等に応じて適宜変更可能とされるものである。なお、ポート19の形状は適宜変更可能であり、例えば、四角筒状に形成してもよい。
天面板15の上面であって、左側面板13と右側面板14との間には、CDプレーヤ4を収容するプレーヤケース5が取り付けられている。CDプレーヤ4は、公知のものであり、その詳細な説明は省略するが、CD20が載せられるトレイ21、CD20の記録面にアクセスする光ピックアップ、CD20を回転させるスピンドルモータ等を有する。なお、CDプレーヤ4は、CD−R/RW等の記録媒体に音声信号を記録することができる録音機能を有するものであってもよい。
プレーヤケース5は、金属により構成されており、プレーヤケース5の内部には、ギターアンプ2の駆動を制御する制御基板22(図6参照)が収容されている。なお、プレーヤケース5を構成する素材は適宜変更可能であり、例えば、樹脂により構成するようにしてもよい。
プレーヤケース5の上面には、トレイ21を露呈する露呈孔5aが形成されている。プレーヤケース5には、露呈孔5aからトレイ21を露呈する露呈位置(図4参照)と遮蔽する遮蔽位置(図3参照)との間で回転自在なプレーヤカバー23が取り付けられている。プレーヤカバー23は、プレーヤケース5の内部に設けられたギア等を有する公知の回転機構により、回転軸23aを中心に回転自在に取り付けられており、バネ(図示せず)により、露呈位置に向けて付勢されている。プレーヤケース5には、プレーヤカバー23を露呈位置から遮蔽位置まで回転させたときにロックし、遮蔽位置に位置するプレーヤカバー23の前側部を更に下方に押下すると上記ロックを解除する公知のプッシュロック機構が設けられている。
プレーヤカバー23が遮蔽位置に位置する状態から、CD20をCDプレーヤ4で再生する場合には、先ず、プレーヤカバー23の前側部を押下してプレーヤカバー23のロックを解除する。ロックが解除されると、プレーヤカバー23はバネの付勢により露呈位置まで回転する。そして、CD20をトレイ21に載せた後、プレーヤカバー23を回転させて遮蔽位置にロックさせる。この状態で、再生キー35(図5参照)を操作してCD20を再生させる。
図1及び図2に示すように、右側面板14の外面には、ギターアンプ2を持ち運ぶときの把手24が、ビス(図示せず)により取り付けられている。使用者は、把手24のベルト24aを持ってギターアンプ2を持ち運ぶ。なお、把手24を、左側面板13の外面に設けるようにしてもよい。
図3及び図4に示すように、底面板16の下面の四隅には、天面板15を上にしてギターアンプ2を置くときの支持部となる支持部材25が、ビス(図示せず)により取り付けられている。天面板15を上にしてギターアンプ2を置いたときには、支持部材25によりギターアンプ2は支持され、底面板16が設置面に接触することがない。
スピーカボックス3の内部には、電源及び放熱用のヒートシンクを有する電源ユニット27が配されており、電源ユニット27は、ビス(図示せず)により、後面板12の内面に取り付けられている。なお、図4においては、図面の乱雑を避けるため、電源ユニット27の図示を省略している。
図1に示すように、プレーヤケース5の前面には、ギター30(図6参照)からの音声信号が入力される入力端子31、電源のオン/オフを行う電源スイッチ32が設けられている。また、プレーヤケース5の前面には、入力端子31及び電源スイッチ32の他に、入力ゲインを調整するゲインつまみ、歪み回路のオン/オフを行うブーストスイッチ、ブーストオン時に点灯するLED、低音域を調整するBASSつまみ、中音域を調整するMIDDLEつまみ、高音域を調整するTREBLEつまみ、リバーブ信号の出力レベルを調整するリバーブつまみ、センタースピーカ6の音量を調整するセンターボリュームつまみ、各スピーカ7,8の音量を調整するサイドボリュームつまみ、外部機器(シンセサイザー、ギタープリアンプ、MDプレーヤ等)を接続するラインイン端子、ステレオヘッドホンを接続するホン端子が設けられている。
本実施形態では、プレーヤケース5の前面に設けられた上記スイッチ及びつまみを、プレーヤケース5の前面に設けられた操作部材と称する。電源スイッチ32及びプレーヤケース5の前面に設けられた操作部材を操作すると、制御基板22(図6参照)に、操作に応じた操作信号が入力され、入力された操作信号に応じて、ギターアンプ2が制御される。なお、入力端子31、電源スイッチ32及びプレーヤケース5の前面に設けられた操作部材よりも、プロテクター17の方が前面側に突出するようにされており、ギターアンプ2が前方に倒れたときにも、プロテクター17が設置面に当たるため、入力端子31、電源スイッチ32及びプレーヤケース5の前面に設けられた操作部材が壊れることがない。
図5に示すように、プレーヤケース5の上面のプレーヤカバー23の右方には、ギターアンプ2及びCDプレーヤ4を操作するための操作パネル34が設けられている。操作パネル34には、CDプレーヤ4によるCD20の再生を行う再生キー35、CD20の再生をストップするストップキー36、再生するトラックを早送り方向にスキップする早送りスキップキー37、再生するトラックを巻き戻し方向にスキップする巻き戻しスキップキー38、CD20の再生状態及びギターアンプ2の設定状態を表示するLCD39が設けられている。また、操作パネル34には、各キー35〜38及びLCD39の他に、CD20のループ再生を行うためのループキー、チューナーモードのオン/オフを行うチューナーキー、各種設定項目の設定を変更するためのEDITキー、各スピーカ7,8から出力する音声からギター30の音をキャンセルするギターキャンセルキー等が設けられている。なお、CDプレーヤ4が録音機能を有するCDレコーダである場合には、録音を開始する録音キーも設けられる。
ギターアンプ2には、8種類のエフェクター(Flanger、Phaser、Chorus、Tremolo、Auto Wah、Pitch Shifter、Delay、Panning Delay)が内蔵されており、使用者は、入力された信号(ギター音声信号)にエフェクトを行うエフェクターを、8種類の中から1つ選択する。なお、エフェクターの種類及び数量は、適宜変更可能である。
操作パネル34には、8種類のエフェクターの中から使用するエフェクターを選択するエフェクト選択キー41が設けられている。エフェクト選択キー41の右方には、選択されたエフェクターでエフェクトされたエフェクト音声信号を、センタースピーカ6から出力させるか、各スピーカ7,8から出力させるか、各スピーカ6〜8の全てから出力させるかを選択するアウトプット選択キー42が設けられている。エフェクト選択キー41の左方には、8個のLEDが設けられており、8個のLEDの右方には、8種類のエフェクターの名称が1種類ずつプリントされている。8個のLEDのうちの1つが点灯するようにされており、エフェクト選択キー41を操作すると、点灯するLEDが変わる。点灯するLEDの右方にプリントされたエフェクターが、使用するエフェクターとして選択される。
操作パネル34には、選択されたエフェクターのパラメータを設定するパラメータつまみ43、選択されたエフェクターの効果量やフィードバックレベルを設定するレベルつまみ44が設けられている。パラメータつまみ43は2個設けられており、それぞれ異なるパラメータを設定する。
本実施形態では、操作パネル34に設けられた上記キーを、プレーヤケース5の上面に設けられた操作部材と称する。各キー35〜38,41,42、各つまみ43,44及びプレーヤケース5の上面に設けられた操作部材を操作すると、制御基板22(図6参照)に、操作に応じた操作信号が入力され、入力された操作信号に応じて、ギターアンプ2が制御される。
図6に示すように、ギター30から入力端子31に入力された音声信号は、ギターアンプ2の内部に設けられたアンプ51に出力される。アンプ51は、入力された音声信号を増幅し、増幅したアナログ音声信号を、メインパワーアンプ52とADC(Analog Digital Converter)53とに出力する。メインパワーアンプ52は、入力されたエフェクトされていないアナログ音声信号(以下、ドライ音声信号と称する)をセンタースピーカ6に出力し、センタースピーカ6から出力させる。
ADC53は、入力されたアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換し、エフェクター54(上記8種類のエフェクターのうちのエフェクト選択キー41により選択されたエフェクター)に出力する。エフェクター54は、入力されたデジタル音声信号に音響効果を与え(例えば、音を歪ませる等)、音響効果が与えられたデジタル音声信号(以下、エフェクト音声信号と称する)を、セレクタ55に出力する。
セレクタ(制御部)55は、エフェクター54から入力されたエフェクト音声信号を、センタースピーカ6から出力させるか、各スピーカ7,8から出力させるか、または各スピーカ6〜8の全てから出力させるかをセレクトするものであり、アウトプット選択キー42の操作により、出力スピーカがセレクトされる。エフェクト音声信号をセンタースピーカ6から出力することがセレクトされている場合には、エフェクト音声信号をセンター用DAC(Digital Analog Converter)56に出力し、エフェクト音声信号を各スピーカ7,8から出力することがセレクトされている場合には、エフェクト音声信号をサイド用DAC57に出力する。
セレクタ55には、CDプレーヤ4が接続されている。CDプレーヤ4は、CD20の楽曲データを再生し、再生した楽曲データを楽曲信号(デジタル)としてセレクタ55に出力する。セレクタ55は、CDプレーヤ4から入力された楽曲信号を、サイド用DAC57に出力する。
センター用DAC56は、入力されたデジタル音声信号(エフェクト音声信号)をアナログ音声信号に変換し、メインパワーアンプ52に出力する。サイド用DAC57は、入力されたデジタル音声信号(エフェクト音声信号、楽曲信号)をアナログ音声信号に変換し、サイドパワーアンプ58に出力する。
メインパワーアンプ52は、アンプ51から入力されたドライ音声信号及びセンター用DAC56から入力されたエフェクト音声信号を増幅した後にセンタースピーカ6に出力し、センタースピーカ6から出力させる。
サイドパワーアンプ58は、サイド用DAC57から入力されたエフェクト音声信号及び楽曲信号を増幅した後にレフトスピーカ7及びライトスピーカ8に出力し、各スピーカ7,8から出力させる。なお、各アンプ51,52,58は、スピーカボックス3の内部、または、プレーヤケース5の内部に設けられるものである。
ギターアンプ2を使用するときには、使用者(演奏者)は、接続ケーブル60の一端をギター30の出力端子に接続(挿入)し、接続ケーブル60の他端を入力端子31に接続(挿入)する。次に、プレーヤケース5の前面及び上面に設けられた操作部材を操作して、エフェクターの選択、エフェクト音声信号の出力先の選択、各スピーカ6〜8の音量の調整等を行う。そして、ギター30を演奏すると、ギター30から入力端子31に入力されたギター音声信号は、各スピーカ6〜8から出力される(ドライ音声信号はセンタースピーカ6から出力され、エフェクト音声信号は、センタースピーカ6と各スピーカ7,8との少なくともいずれかから出力される)。CD20を再生しながらギター30の練習を行う場合には、トレイ21にCDをセットし、各キー35〜38及びプレーヤケース5の上面に設けられた操作部材を操作して、CD20を再生させる。CDプレーヤ4で再生された楽曲データの楽曲信号は、各スピーカ7,8から出力される。使用者は、各スピーカ7,8から出力される楽曲信号(CD20の再生出力音声)に合わせるようにギター30を演奏して練習を行う。
なお、CDプレーヤ4が録音機能を有するCDレコーダである場合には、CD−R/RW等の記録媒体をセットし、操作パネル34の録音キー(図示せず)を操作することで、使用者によるギター演奏を録音することも可能である。CDプレーヤ4がCDレコーダである場合には、ADC53とCDプレーヤ4(CDレコーダ)とが接続され、入力端子31、アンプ51を介して入力されるギター30からのギター音声信号は、ADC53でデジタル音声信号に変換されてCDプレーヤ4(CDレコーダ)に入力され、CD−R/RW等の記録媒体に記録される。なお、エフェクター54でエフェクトされたエフェクト音声信号をCDプレーヤ4(CDレコーダ)に入力するようにしてもよい。
本発明のギターアンプ2を用いて、入力端子31に、−10dBuのテスト信号を入力し、センタースピーカ6から出力されたセンター出力信号と、各スピーカ7,8から出力されたサイド出力信号とをマイクロフォンによりピックアップし、ミキサーを経由させて、測定器(Audio Precision)で測定する。この実験を、後面板12を設けた状態(本発明を実施したものであり、各スピーカ6〜8の後面側を遮蔽した状態)と、後面板12を設けていない状態(各スピーカ6〜8の後面側を開放した状態)とで行った。なお、各スピーカ6〜8の音量は、中間音量(最小音量と最大音量との中間の音量)とした。
この実験の結果を、図7にセンター出力信号の測定データグラフとして示し、図8にサイド出力信号の測定データグラフとして示す。図7及び図8において、後面板12を設けた状態(各スピーカ6〜8の後面側を遮蔽した状態)の測定データを実線で示し、後面板12を設けていない状態(各スピーカ6〜8の後面側を開放した状態)の測定データを点線で示す。
本実験の結果、後面板12を設けた状態(各スピーカ6〜8の後面側を遮蔽した状態)では、後面板12を設けていない状態(各スピーカ6〜8の後面側を開放した状態)よりも、低音域である90Hz〜220Hzの範囲で、約5〜6dB出力レベルが向上していることが分かった。この出力レベルの向上は、センタースピーカ6から出力されるセンター出力信号と、レフトスピーカ7及びライトスピーカ8から出力されるサイド出力信号との両方において確認することができた。
このように、センタースピーカ6、レフトスピーカ7及びライトスピーカ8を、スピーカボックス3の内部の同一の空間に収容したから、各スピーカ6〜8それぞれに1個ずつスピーカボックスを設けるものに比べて、各スピーカ6〜8を設けながらも、ギターアンプ2を小型化することができ、さらには、コストダウンを図ることができる。
また、スピーカボックス3の後面板12により、センタースピーカ6の後面側を遮蔽するから、センタースピーカ6の後面側を開放しているものに比べて、センタースピーカ6から出力される音声の低音域出力性能を向上させる(低音域出力を強調する)ことができる。
さらに、スピーカボックス3の前面板11に低音域調整孔11dを設けたから、レフトスピーカ7及びライトスピーカ8から出力される音声の低音域出力性能の悪化を防止する(低音域出力の迫力不足を解消する)ことができる。これにより、楽曲信号(CD20の再生出力音声)が聞き取り易くなり、各スピーカ7,8から出力される楽曲信号に合わせてギター30の演奏練習を行うときに、練習し易くなる。
また、低音域調整孔11dに、レフトスピーカ7及びライトスピーカ8から出力される低音域の出力を調整するポート19を連通させたから、より一層確実に、各スピーカ7,8から出力される音声の低音域出力性能の悪化を防止することができる。
さらに、センタースピーカ6の左方にレフトスピーカ7を設け、センタースピーカ6の右方にライトスピーカ8を設けたから、小型化を図りながらも、音声をステレオ出力することができる。
また、ドライ音声信号(エフェクトされていない音声信号)をセンタースピーカ6から出力し、エフェクト音声信号(エフェクトされた音声信号)を、センタースピーカ6から出力するか、各スピーカ7,8から出力するか、または各スピーカ6〜8の全てから出力するかを選択できるようにしたから、使用者は、自分の好みに合わせた音声出力を楽しむことができる。
なお、上記実施形態では、低音域調整孔11dを、レフト出力開口11b及びライト出力開口11cの下方に形成したが、低音域調整孔11dを形成する位置は適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、前面板11とは別個にポート19を設けたが、ポート19を前面板11に一体的に形成するようにしてもよく、前面板11を樹脂により構成した場合には、ポート19を前面板11に一体的に形成することができる。
本発明を実施したギターアンプの外観斜視図である。 スピーカボックスの分解斜視図である。 ギターアンプのセンタースピーカの部分の右側面断面図である。 ギターアンプのライトスピーカの部分の右側面断面図である。 ギターアンプの上面図である。 ギターアンプの電気的構成を示すブロック図である。 センタースピーカから出力された音声信号の特性曲線図である。 レフトスピーカ及びライトスピーカから出力された音声信号の特性曲線図である。
符号の説明
2 ギターアンプ(音声出力アンプ)
3 スピーカボックス
4 CDプレーヤ(楽曲再生装置)
5 プレーヤケース
6 センタースピーカ(アンプスピーカ)
7 レフトスピーカ(楽曲スピーカ)
8 ライトスピーカ(楽曲スピーカ)
11 前面板
11d 低音域調整孔
19 ポート(出力調整部)
31 接続端子(入力部)
51 アンプ
52 メインパワーアンプ
54 エフェクター
55 セレクタ(制御部)
58 サイドパワーアンプ

Claims (9)

  1. 外部からの音声信号が入力される入力部と、前記入力部に入力された音声信号を増幅するアンプ部と、前記アンプ部で増幅された音声信号を出力するアンプスピーカと、を備えた音声出力アンプにおいて、
    楽曲データを再生する楽曲再生装置と、
    前記楽曲再生装置で再生された楽曲データを出力する楽曲スピーカと、
    前記アンプスピーカ及び楽曲スピーカを同一の空間に収容するスピーカボックスと、を備えたことを特徴とする音声出力アンプ。
  2. 前記スピーカボックスは、前記アンプスピーカ及び前記楽曲スピーカの後面側を遮蔽することを特徴とする請求項1記載の音声出力アンプ。
  3. 前記スピーカボックスに設けられ、前記楽曲スピーカから出力される低音域の出力を調整する低音域調整孔を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の音声出力アンプ。
  4. 前記スピーカボックスに設けられ、前記低音域調整孔に連通して前記楽曲スピーカから出力される低音域の出力を調整する筒状の出力調整部を備えたことを特徴とする請求項3記載の音声出力アンプ。
  5. 前記楽曲スピーカを複数設け、
    前記楽曲スピーカを、前記アンプスピーカの左右それぞれに配したことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載の音声出力アンプ。
  6. 前記入力部に入力された音声信号をエフェクトするエフェクターと、
    前記エフェクターによりエフェクトされたエフェクト音声信号を、前記アンプスピーカ及び楽曲スピーカの少なくともいずれかから出力させるように制御する制御部と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載の音声出力アンプ。
  7. 前記スピーカボックスの上面に取り付けられ、前記楽曲再生装置を収容するケースを備えたことを特徴とする請求項1ないし6いずれか1つ記載の音声出力アンプ。
  8. 前記スピーカボックスの内部に、電源ユニットを配したことを特徴とする請求項1ないし7いずれか1つ記載の音声出力アンプ。
  9. 前記スピーカボックスの左右いずれかの側面に、把手を設けたことを特徴とする請求項1ないし8いずれか1つ記載の音声出力アンプ。
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