JP2008235001A - 照明器具のセード - Google Patents
照明器具のセード Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008235001A JP2008235001A JP2007072827A JP2007072827A JP2008235001A JP 2008235001 A JP2008235001 A JP 2008235001A JP 2007072827 A JP2007072827 A JP 2007072827A JP 2007072827 A JP2007072827 A JP 2007072827A JP 2008235001 A JP2008235001 A JP 2008235001A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shade
- lighting fixture
- mpa
- foaming
- crystallized sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
【課題】廃棄処分をする場合に埋立処理すれば、生分解され土中に長期間蓄積されず、地球環境には悪影響を及ぼすことがない照明器具のセードを提供する。また、焼却処理されても燃焼カロリーも低く、かつ地球温暖化の大きな原因である二酸化炭素の発生も少ない照明器具のセードを提供する。さらに、透光性が適度に調節され和紙に近い外観を有し、しかも耐熱性や耐久性に優れた照明器具のセードを提供する。
【解決手段】耐熱温度が60℃以上であり、光透過度が50%以上である生分解性のポリ乳酸樹脂組成物の発泡結晶化シートからなるものとしている。
【選択図】なし
【解決手段】耐熱温度が60℃以上であり、光透過度が50%以上である生分解性のポリ乳酸樹脂組成物の発泡結晶化シートからなるものとしている。
【選択図】なし
Description
この発明は、家庭、事務所、工場等で使用される蛍光灯や白熱灯などの照明器具のセードに関するものである。
従来、この種の照明器具のセードには種々の加飾がなされたものがある。自然風景その他の適宜の模様を印刷してなるアクリル樹脂板の後面に、これと同大の和紙を接着させて形成したもの(特許文献1)や、同様のアクリル樹脂板の前面に、これと同大のすだれ状の塩化ビニール板を接着させて形成したもの(特許文献2)が存在する。また、この種の照明器具のセードには、透明なスチロール樹脂など熱可塑性材料のペレットの外周にパウダー状の発泡剤をまぶして、成形することにより透光カバーの内外面にシルク風の銀せん模様を施したもの(特許文献3)が存在する。
さらに、この種の照明器具のセードには、帯電防止性能を付与するため、アクリル樹脂板もしくはポリカーボネート樹脂板等の透光性熱可塑性樹脂板の片面または両面が、光半導体を含む表面層で被覆されたもの(特許文献4)が存在する。
すなわち、従来の照明器具のセードでは、シェード素材の耐熱性や耐久性を充足させるため、上記したようにアクリル樹脂、塩化ビニール、スチロール樹脂を使用したものとしていた。また、従来の照明器具のセードでは、透光性を調節すると共に、自然の風合いを感じさせるように、上記したように和紙を使用したものがすべてといってよい状況であった。
実開昭60−102810号公報
実開昭60−102812号公報
実開平5−12107号公報
特開平11−39910号公報
従来の照明器具のセードにおいてアクリル樹脂、塩化ビニール、スチロール樹脂を使用したものは、商品寿命が尽きて廃棄処分をする場合、焼却処理をするか埋立処理をしている。しかしながら、焼却処理をする場合には、高温燃焼させる必要があり、窒素酸化物などのガスが発生する、また埋立処理をしたところで、これらの樹脂からなるセードはいつまでも分解することなく土中に長期間蓄積されるため、地球環境に悪影響を及ぼすという問題点を有していた。また、資源の枯渇問題や地球温暖化問題を抱える現代人にとり、解決すべき社会問題でもある。
また、従来の照明器具のセードにおいて和紙を使用したものでは、廃棄処分をする場合に、和紙は焼却処理をしても燃焼カロリーも低く、また埋立処理をしてもいずれは生分解され土中に長期間蓄積されないので、地球環境にはそれほど影響を及ぼすことはない。しかしながら、和紙は耐久性や機械的強度に欠けるため和紙単独で使用できず、上記合成樹脂材と組み合わせて使用しなければならない。このため、依然として地球環境に悪影響を及ぼすという問題点を有している。
この発明は、上記従来の問題点を解決するものである。すなわち、廃棄処分をする場合に埋立処理すれば、生分解され土中に長期間蓄積されず、地球環境には悪影響を及ぼすことがないものを提供する。また、焼却処理されても燃焼カロリーも低く、かつ地球温暖化の大きな原因である二酸化炭素の発生も少ないものを提供する。また、樹脂原料はバイオマスであるため資源枯渇の問題も解消できる。さらに、透光性が適度に調節され和紙に近い外観を有し、しかも耐熱性や耐久性に優れた照明器具のセードを提供するものである。
そのため、この発明の照明器具のセードは、耐熱温度が60℃以上であり、光透過度が50%以上である生分解性のポリ乳酸樹脂組成物の発泡結晶化シートからなるものとしている。
さらに、この発明の照明器具のセードは、前記発泡結晶化シートの発泡倍率が、2.5〜5.5倍、厚さ0.25〜1.5mmであるものとしている。
また、この発明の照明器具のシェードは、前記発泡結晶化シートが、7〜8MPa以上の引っ張り強度、6〜16%の伸度、5〜7MPa以上の曲強度、200〜500MPa以上の曲弾性率、1%以下の熱収縮(60℃)を有したものとしている。
この発明の照明器具のセードは、以上に述べたように生分解性のポリ乳酸樹脂発泡体で構成されているので、廃棄処分をする場合に埋立処理すれば、生分解され土中に長期間蓄積されず、地球環境には悪影響を及ぼすことなく、最終的に二酸化炭素と水に分解される。また、植物の炭酸同化作用にとりまた排出された二酸化炭素はすべてデンプンに固定化され、将来の樹脂原料となる。また、焼却処理されても有害ガスが発生することなく、かつ地球温暖化の大きな原因である二酸化炭素の発生も少ない。
一方、ポリ乳酸樹脂の発泡結晶化シートをセードに使用する際、透光性等の特性を適度に調節することにより和紙に近い外観となって、自然の風合いを感じさせるものとなる。しかも耐熱性や耐久性に優れ、従来樹脂製品同様に長期間に渡って使用可能なものとなった。
以下、この発明の照明器具のセードの実施形態を、詳細に説明する。
この発明の照明器具のセードは、耐熱温度が60℃以上であり、光透過度が50%以上である生分解性のポリ乳酸樹脂組成物の発泡結晶化シートからなるものとしている。耐熱温度が60℃より低いと、充分な耐熱性を得られない。また、光透過度が50%より小さいと、光の透過が少なく光源の照度が低くなり、透過率が90%をこえると逆に光源がはっきり見えて品位がなくなる。
さらに、この発明の照明器具のセードは、前記発泡結晶化シートの発泡倍率が、2.5〜5.5倍、厚さ0.25〜1.5mmであるものとしている。発泡倍率が、前記範囲にない場合には、和紙に近い外観を得ることができない。なお、前記発泡結晶化シートは、特開2004−292499号に記載されたような方法で製造することができる。すなわち、ポリ乳酸樹脂組成物を溶融押出機に投入し、シリンダーの途中からガス及び/又は超臨界流体を注入しシリンダー内の圧力を利用し、ガス及び/又は超臨界流体を含浸させ、押出機のダイ出口において発泡させる方法が挙げられる。
また、この発明の照明器具のセードは、前記発泡結晶化シートが、7〜8MPa以上の引っ張り強度、6〜16%の伸度、5〜7MPa以上の曲強度、200〜500MPa以上の曲弾性率、1%以下の熱収縮(60℃)を有したものとしている。引っ張り強度、曲強度、曲弾性率が前記範囲以上ではなく、伸度や熱収縮率が、前記範囲にない場合には、充分な耐久性や耐熱性を得られない。
このようなポリ乳酸樹脂組成物の発泡結晶化シートは、以下のようにして製造する。
先ず、ポリ乳酸樹脂原料に結晶化促進剤(結晶化核剤と架橋剤の2種)、発泡核剤、紫外線吸収剤、柔軟化剤、帯電防止剤などを押出し機に添加する。前記した原料により発泡に必要なメルトテンションを上げ、気泡の大きさの調整、紫外線耐久性を上げ、必要ならば柔軟性や帯電性の調整をする。ポイントは押出し機の途中から、超臨界性炭酸ガス、窒素ガスを注入し、発泡倍率が2.5〜5.5倍、光透過度が50%以上、厚さが0.25〜1.5mmのシートに発泡押出し成形する。
このシートを所定の金型内で、ポリ乳酸樹脂の一番結晶化速度が高い105℃に加温し冷却して取り出し、結晶化され耐熱性に優れた発泡シートとする。このようにして製造されたポリ乳酸樹脂組成物の発泡結晶化シート(実施品)の耐熱性試験、耐紫外線試験、および透過度測定を、以下に示すような条件で行った。
(耐熱性試験)
成形収縮率:前記実施品(発泡倍率が3倍で、厚さが0.3mmのもの)を幅20mm、長さ125mmにMD方向およびTD方向に切り出し、切断したものを試験片として、試験片を室温60℃において、金網上に放置1時間、試験開始直後と1時間後の試験片長さの変化を測定した。比較例として、従来品(強化和紙:アクリル樹脂板に和紙を貼り付けて強化したもの、厚さ0.3mm)を同様の試験片として、同様に試験片長さの変化を測定した。測定結果を表1に示す。
成形収縮率:前記実施品(発泡倍率が3倍で、厚さが0.3mmのもの)を幅20mm、長さ125mmにMD方向およびTD方向に切り出し、切断したものを試験片として、試験片を室温60℃において、金網上に放置1時間、試験開始直後と1時間後の試験片長さの変化を測定した。比較例として、従来品(強化和紙:アクリル樹脂板に和紙を貼り付けて強化したもの、厚さ0.3mm)を同様の試験片として、同様に試験片長さの変化を測定した。測定結果を表1に示す。
自重たわみ:前記実施品(発泡倍率が3倍で、厚さが0.3mmのもの)を幅20mm、長さ125mmに切断したものを試験片として、JISK−7195に準じて行った。すなわち、前記試験片を室温60℃において、水平方向に100mm、1時間、張り出した状態にして、試験開始直後と1時間後の試験片先端部の垂れ量の変化(自重たわみ)を測定した。比較例として、従来品(強化和紙:アクリル樹脂板に和紙を貼り付けて強化したもの、厚さ0.3mm)を同様の試験片として、同様に試験片先端部の垂れ量の変化を測定した。測定結果を表1に示す。
(耐紫外線試験)
前記実施品(発泡倍率が3倍で、厚さが0.3mmのもの)を幅25mm、長さ140mmに切断したものを試験片として、高圧水銀灯(UV強度:70mW/cm2 以上、代表波長:253.7nm、照射距離15cm)を照射50時間後の色調変化、分子量変化を測定し、劣化の評価をした。
色調変化は、目視での変化はほとんどなく、きわだった劣化はないと評価した。分子量変化は、ゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)を行った結果、前記実施品の重量平均分子量は12万(未照射品の重量平均分子量は25万)となったが、セードとしての充分な強度を有していたので、きわだった劣化はないと評価した。
(透過度測定)
前記実施品(発泡倍率が3倍で、厚さが0.35mmのものと0.7mmのもの)の白色光の透過率をJIS K6714のヘイズ測定法に基づいて測定した。比較例として、従来品(強化和紙:アクリル樹脂板に和紙を貼り付けて強化したもの、厚さ0.3mm)の透過率も同様に測定した。測定結果を表2に示す。
(透過度測定)
前記実施品(発泡倍率が3倍で、厚さが0.35mmのものと0.7mmのもの)の白色光の透過率をJIS K6714のヘイズ測定法に基づいて測定した。比較例として、従来品(強化和紙:アクリル樹脂板に和紙を貼り付けて強化したもの、厚さ0.3mm)の透過率も同様に測定した。測定結果を表2に示す。
したがって、この発明の照明器具のセードを構成するポリ乳酸樹脂組成物の発泡結晶化シートは、照明器具のセードとしての使用環境下では、透光性が適度に調節され和紙に近い外観となって、自然の風合いを感じさせるものとなり、しかも耐熱性や耐久性に優れ、長期間に渡って使用可能なものとなる。
そして、前記ポリ乳酸樹脂組成物の発泡結晶化シートは、一般の土中にはポリ乳酸樹脂を直接分解する微生物や酵素は少なく、形状崩壊を起こすまでには通常3〜4年は要するが、実際の廃棄処理、再資源化の場である発酵熱が60℃以上のコンポスト中では1週間前後で速やかに分解消滅するので、土中に長期間蓄積されず、地球環境には悪影響を及ぼすことのないものとなる。
Claims (3)
- 耐熱温度が60℃以上であり、光透過度が50%以上である生分解性のポリ乳酸樹脂組成物の発泡結晶化シートからなることを特徴とする照明器具のセード。
- 前記発泡結晶化シートの発泡倍率が、2.5〜5.5倍、厚さ0.25〜1.5mmであることを特徴とする請求項1記載の照明器具のセード。
- 前記発泡結晶化シートが、7〜8MPa以上の引っ張り強度、6〜16%の伸度、5〜7MPa以上の曲強度、200〜500MPa以上の曲弾性率、1%以下の熱収縮(60℃)を有したものであることを特徴とする請求項1または2記載の照明器具のセード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007072827A JP2008235001A (ja) | 2007-03-20 | 2007-03-20 | 照明器具のセード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007072827A JP2008235001A (ja) | 2007-03-20 | 2007-03-20 | 照明器具のセード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008235001A true JP2008235001A (ja) | 2008-10-02 |
Family
ID=39907572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007072827A Withdrawn JP2008235001A (ja) | 2007-03-20 | 2007-03-20 | 照明器具のセード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008235001A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5892283B1 (ja) * | 2014-11-28 | 2016-03-23 | 住友化学株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物からなる成形体 |
DE102020124129A1 (de) | 2020-09-16 | 2022-03-17 | K&K GmbH | Lampenschirm aus biologisch abbaubarem material |
-
2007
- 2007-03-20 JP JP2007072827A patent/JP2008235001A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5892283B1 (ja) * | 2014-11-28 | 2016-03-23 | 住友化学株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物からなる成形体 |
DE102020124129A1 (de) | 2020-09-16 | 2022-03-17 | K&K GmbH | Lampenschirm aus biologisch abbaubarem material |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
ATE413617T1 (de) | Verfahren zur herstellung eines lichtdiffusionsfilms | |
EP1609819A4 (en) | POLYMIC ACID RESIN COMPOSITION, METHOD OF MANUFACTURING THEREOF, BIAXIALLY SUPPOSED POLYMILIC ACIDIC FILM AND ARTICLES MADE FROM THEREOF | |
TW200736318A (en) | Sheet of thermoplastic resin composition for optical use | |
JP2013536067A (ja) | ポリ乳酸フィルムのバイオ光学的およびバイオ機能的特性、応用および方法 | |
ATE260302T1 (de) | Blockcopolymere auf vinylcyclohexanbasis | |
CA2588351A1 (en) | Block copolymers of polycaprolactone and poly (propylene fumarate) | |
TW200700470A (en) | Light-scattering shaped articles of high light transmission and the use thereof in flat screens | |
TW200517403A (en) | Biodegradable material and process for producing said biodegradable material | |
JP2005162835A5 (ja) | 熱可塑性樹脂成形材およびその製造方法 | |
JPWO2006009135A1 (ja) | 脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム及び反射板 | |
JP2003192807A (ja) | 絹タンパク質フィルムとその製造方法 | |
TW200728391A (en) | Light-scattering moldings with high light transmission | |
CN109054270B (zh) | 一种改性聚甲基丙烯酸甲酯组合物及其制备方法、应用 | |
ATE524519T1 (de) | Polyester-polycarbonat-zusammensetzungen, herstellungsverfahren dafür und gegenstände daraus | |
JP2008235001A (ja) | 照明器具のセード | |
BR0308435B1 (pt) | Processo para a produção de um tubo sob o mar não-ligado flexível | |
FI20031607A (fi) | Menetelmä huokoisen muovikalvon valmistamiseksi ja muovikalvo | |
JP4016046B2 (ja) | 光拡散樹脂組成物 | |
JP2007161787A (ja) | ポリエチレン系多孔質フィルム | |
JP2003051215A (ja) | 電線、信号線及びケーブル | |
CN1542041A (zh) | 可控全降解双轴取向聚丙烯制品 | |
JP3369848B2 (ja) | ポリエチレンテレフタレート樹脂製シート | |
JP2008238477A (ja) | 透光性樹脂成形体及びそれを用いた照明器具 | |
JP3402560B2 (ja) | ポリエステル樹脂製シート | |
JP5126670B2 (ja) | 耐熱生分解性ポリエステルの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20100601 |