JP2008233415A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Atsuhiro Yamano
敦浩 山野
Shigenori Maeda
重徳 前田
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Japan Display Central Inc
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Abstract

【課題】ソースドライバーの耐圧を低く抑え、かつ、アモルファスシリコンの液晶表示装置でも画質的に良好なドット反転駆動やカラム反転駆動が実現できる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】対向電極は、マトリックス状に配された対向電極画素36と、横方向に配された複数本の対向電極線30と、奇数番目の対向電極線30に接続された第1共通電極32と、偶数番目の対向電極線30に接続された第2共通電極34とを有し、対向電極線30に沿って並んだ1列の対向電極画素36に関して、奇数番目の対向電極線30に接続された対向電極画素36と偶数番目の対向電極線30に接続された対向電極画素36とが交互に配されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、対向電圧を映像信号の極性と共に反転させる液晶表示装置に関するものである。
従来より、液晶表示装置は液晶の品質保持の目的から各種の反転駆動法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
対向電圧を正負両極性に交互に反転させて、画質的に良好なドット反転駆動を実現しようとすると、1画素書き込む毎に対向電圧の極性が反転するので点順次駆動が必須となる。同様に、対向電圧を正負両極性に交互に反転させてカラム反転駆動を実現する場合も点順次駆動が必須となる。
画素TFTの駆動能力が小さく線順次駆動しかできないアモルファスシリコンの液晶表示装置では、上記の駆動方法は不可能であり、画素TFTの駆動能力が大きく点順次駆動が可能な低温ポリシリコンでのみしか実現できない。即ち、対向電圧を正負両極性に交互に反転させてライン反転駆動を実現する場合は、1走査線を書き込む毎に対向電圧の極性が反転するので、アモルファスシリコンの液晶表示装置の線順次駆動でも可能となる。
したがって、アモルファスシリコンの液晶表示装置ではドット反転駆動やカラム反転駆動を実現するためには、対向電圧を固定して、画素に書き込む電圧を対向電極に対して正負交互になるようにする必要がある。但し、この場合にはソースドライバーの駆動電圧が大きくなるという問題点がある。
例えば、図8に示すようなT−V特性(透過率−液晶電圧)を持つノーマリーホワイト液晶において、階調0(白)の液晶電圧の電位を0.9V、階調63(黒)の液晶電圧の電位を4.6Vとする。この場合、固定された対向電圧の電位レベルを2.9Vとすると図9に示すように正特性(対向電圧の電位が画素電圧の電位より大きい)の場合、階調0(黒)の画素電圧の電位は対向電圧の電位より4.5V下の−1.7Vとなり、階調63(白)の画素電圧の電位は対向電圧の電位より0.9V下の2.0Vとなる。
同様に負特性(対向電圧の電位が画素電圧の電位より低い場合)、階調0(黒)の画素電圧の電位は対向電圧の電位より4.5V上の7.5Vとなり、階調63(白)の画素電圧の電位は対向電圧の電位より0.9V上の3.8Vとなる。
液晶表示装置の突き抜け電圧の電位を1.9Vとすると、実際にソースドライバーから書き込まれなければならない電圧は上記値に1.9Vを加えた値となり、正特性及び負特性のγカーブは図10のようになる。即ち、ソースドライバーの駆動電圧は最大9.4V必要となり、マージンを考慮すると10V程度の耐圧のプロセスが必要となる。
最近のソースドライバーは、液晶パネルの高精彩化(QQVGA〜QCIF+〜QVGAとなる)に伴い、微細プロセスが使用されつつある。しかも、ソースドライバーの低面積化や低コスト化を実現するため、ソースドライバーにコントローラだけでなく、ゲートドライバーやDC/DC変換回路も内蔵した1チップドライバーが主流になりつつあり、微細プロセスは必要不可欠となっている。一般に、プロセスは微細化するほど高耐圧化は困難となり、例えば現在の1チップドライバーで使用されている0.25μmや0.18μmの微細プロセスの耐圧は、高々5V程度である。
特開平8−51584号公報
したがって、上記のように対向電極の電圧を固定して、ドット反転駆動やカラム反転駆動を実現するのは、必要な駆動電圧がソースドライバーの耐圧を超えてしまうため非常に困難である。即ち、アモルファスシリコンを用いた液晶表示装置では対向電圧の極性を反転させようが固定させようが、ドット反転駆動やカラム反転駆動を実現するのが従来困難である。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、ソースドライバーの耐圧を低く抑え、かつ、アモルファスシリコンの液晶表示装置でも画質的に良好なドット反転駆動やカラム反転駆動が実現できる液晶表示装置を提供する。
本発明は、絶縁基板上に配線された複数本の信号線と、前記複数本の信号線と直交するように配線された複数本の走査線と、前記信号線と前記走査線の交叉部近傍に形成されたスイッチング素子を含み、かつ、マトリックス状に配された表示画素と、を含んだアレイ基板と、前記アレイ基板に液晶層を介して配され、かつ、絶縁基板上に透明な対向電極が形成された対向基板と、を有した液晶表示装置において、前記対向電極は、マトリックス状に配された対向電極画素と、前記走査線と平行で、かつ、前記対向電極画素を挟むように配線された複数本の対向電極線と、奇数番目の前記対向電極線に接続された第1共通電極と、偶数番目の前記対向電極線に接続された第2共通電極と、を有し、前記対向電極線に沿って並んだ一列の対向電極画素に関して、前記奇数番目の対向電極線に接続された対向電極画素と前記偶数番目の対向電極線に接続された対向電極画素とが交互に配され、前記第1共通電極と前記第2共通電極とに極性が異なる対向電圧が印加され、かつ、前記極性が所定期間毎に反転する液晶表示装置である。
本発明によれば、隣接する対向電極画素が交互に異なる極性を保持しつつ反転するため、ドット反転駆動やカラム反転駆動が可能となる。
以下、本発明の一実施形態の液晶表示装置10について図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の液晶表示装置10について図1〜図7に基づいて説明する。
(1)液晶表示装置10の構成
図1に基づいて、液晶表示装置10の構成について図1及び図2に基づいて説明する。
液晶表示装置10のアレイ基板12は、ガラス基板より形成され、縦方向に176x3本の信号線14が配線され、横方向に220本の走査線が配線されている。また、信号線14と走査線16の交叉部近傍にはアモルファスシリコンよりなる薄膜トランジスタ(以下、単にTFTという)18が形成され、このTFT18のソース電極が信号線14に接続され、ゲート電極が走査線16に接続され、ドレイン電極が画素電極に接続されている。
複数本の信号線14に映像信号を出力するためにソースドライバー20が設けられ、また、走査線16にゲート信号を出力するためにゲートドライバー22が設けられている。
このソースドライバー20とゲートドライバー22を制御するためにコントローラ24が設けられている。このコントローラ24は、ソースドライバー20に映像信号やクロック信号を供給し、ゲートドライバー22にもクロック信号を供給している。さらに、コントローラ24は後から説明する対向基板26における対向電圧を制御するための対向電圧発生回路28も制御している。
そして、ソースドライバー20、ゲートドライバー22、コントローラ24及び対向電圧発生回路28は1チップで構成されている。
(2)対向基板26の構成
次に、図2に基づいて対向基板26の構成について説明する。
本実施形態の対向基板26における対向電極は、マトリックス状に配された複数の対向電極画素36から構成されている。この対向電極画素36は、アレイ基板12上の表示画素に対応する位置に設けられている。また、この対向基板26には、走査線16と平行に対向電極線30が形成され、奇数番目の対向電極線30は対向基板26の左側に沿って設けられた第1共通電極32に接続され、偶数番目の対向電極線30は対向基板26の右側に形成された第2共通電極34に接続されている。そして、奇数番目の対向電極線30と偶数番目の対向電極線30とによって対向電極画素36が挟まるように形成されている。この対向電極線30に沿って一列に配された対向電極画素36に関して、最も左側の対向電極画素36は偶数番目の対向電極線30に接続され、左から2番目の対向電極画素36は奇数番目の対向電極線30に接続されている。即ち、対向電極線30に沿って並んだ一列の対向電極画素36に関して、奇数番目の対向電極線30に接続された対向電極画素36と偶数番目の対向電極線30に接続された対向電極画素36とが交互に配置されている。
そして、この第1共通電極32と第2共通電極34は対向電圧発生回路28に接続され、それぞれ正負の異なる極性の対向電圧を印加する。
この対向電極を形成する場合には、対向基板26を構成する絶縁基板上に透明電極を積層した後、エッチング等により対向電極画素36と対向電極線30とがのこぎり形状になるように加工する。
図2(a)では、第1共通電極に正極性のVcomHが印加され、第2共通電極34に負極性のVcomLが印加されている。以上のような構成により、各表示画素に対応する対向電極画素は、図2(a)に示すような正負交互の対向電圧となる。
(3)画素電圧
図3にソースドライバー20を通して、信号線14に印加される階調−電圧特性(γ補正)を示す。対向電極の電位がVcomH(正)のときは、図3の正特性のγカーブに従い、対向電極の電位がVcomL(負)のときは図3の負特性のγカーブに従ってソースドライバー20から階調電圧が出力される。
例えば、対向電極の電位がVcomHの場合、図3の正特性のγカーブに基づくと階調レベル0(黒)では0.8V、階調レベル63(白)では4.5Vの電圧がソースドライバー20から信号線14に出力される。実際に各表示画素に書き込まれる電圧は突き抜け電圧δVを引いた値である。仮に突き抜け電圧をδV=1.9Vとすると、階調レベル0(黒)では、

0.8V−1.9V=−1.1V

となり、
階調レベル63(白)では、

4.5V−1.9V=2.6V

となる。
これが、各画素に書き込まれる電圧である。対向電圧の電位をVcomH=3.5Vと設定すると、図4(a)の電位レベルに示すように階調レベル0(黒)では4.6V、階調レベル63(白)では0.9Vの電位差が各表示画素と対向電極間に発生する。
同様に、対向電極の電位がVcomLの場合、図3の負特性のγカーブに基づくと階調レベル0(黒)では4.5V、階調レベル63(白)では0.8Vの電圧がソースドライバー20から信号線14に出力される。実際に各表示画素に書き込まれる電圧は突き抜け電圧δVを引いた値であるので、δV=1.9Vとすると階調レベル0(黒)では、

4.5V−1.9V=2.6V

となり、
階調レベル63(白)では、

0.8V−1.9V=−1.1V

となる。
これが各表示画素に書き込まれる電圧である。
対向電極の電位をVcomL=−2.0Vと設定すると、図4(b)の電位レベルに示すように、階調レベル0(黒)では4.6V、階調レベル63(白)では0.9Vの電位差が各表示画素と対向電極間に発生する。
即ち、対向電極の電位がVcomH、または、VcomLであっても、各表示画素と対向電極間には階調レベル0の場合は4.6V、階調レベル63の場合は0.9Vの電位差が発生する。
液晶表示装置10のT−V特性(透過率−液晶電圧)を図5に示すようなノーマリーホワイトとすると、階調レベル0(電位差4.6V)では透過率はほぼ0であるので黒色となり、階調レベル63(電位差0.9V)では透過率は1(100%)となるので白色となり、正常に表示される。
(5)効果
以上のような構成の対向基板26を有する液晶表示装置10において、正特性では如何なる階調レベルにおいても画素電位が対向電極電位よりも小さくなり、負特性では如何なる階調レベルにおいても画素電位が対向電極電位より大きくなる。即ち、正特性を+、負特性を−で表すと、対向電極が走査線16毎、信号線14毎ののこぎり型構造であるので、表示画素に書き込まれる電圧の極性は、図6(a)のように正負交互となる。
また、図2(b)に示すように、1フレーム毎に対向電極の極性を反転させると、表示画素に書き込まれる電圧の極性は、図5(b)に示すように1フレーム毎に反転する。これは、個々の表示画素と対向電極画素に注目するとドット反転駆動を実現していることに他ならない。しかも、対向電極はフレーム毎にしか反転していないので、従来のドット毎での反転と比較すると、大幅に消費電力を低下させることができる。そして、駆動法としてはフレーム反転駆動でありながら、画質的にはドット反転駆動法を実現しているので、低消費電力で駆動振幅が小さく、かつ、高画質を実現することができる。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、ドット反転駆動法における対向基板26の対向電極について説明したが、次にカラム反転駆動法における対向電極26の対向電極について図7に基づいて説明する。
第1の実施形態では、信号線14に沿った方向に並んだ対向電極画素36の極性が、それぞれ異なるようにしたが、本実施形態では信号線14に沿って並んだ対向電極画素36については同じ極性になるような配置にする。
即ち、図7に示すように、信号線14と平行に並んだ対向電極画素36が全て同じ極性になるように配置されている。具体的には、一番左側の対向電極画素36は第1共通電極32に接続された奇数番目の対向電極線30に接続され、左から2行目の対向電極画素36は第2共通電極34に接続された偶数番目の対向電極線30に接続されている。
本実施形態でも、1フレーム毎に対向電極の極性を反転させると、液晶表示装置10に書き込まれる電圧の極性は、1フレーム毎に反転する。これは、カラム反転駆動を実現していることに他ならない。
本発明の第1の実施形態の液晶表示装置のブロック図である。 対向基板の説明図である。 階調−電圧特性を示すグラフである。 正特性と負特性における電圧の印加状態を示す図である。 T−V特性のグラフである。 対向基板における対向電圧の極性を表した図である。 第2の実施形態の対向基板を説明した図である。 従来の液晶表示装置におけるT−V特性のグラフである。 従来の画素電圧と階調との関係を示すグラフである。 従来の信号線電圧と階調との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 液晶表示装置
12 アレイ基板
14 信号線
16 走査線
18 TFT
20 ソースドライバー
26 対向基板
28 対向電圧発生回路
30 対向電極線
32 第1共通電極
34 第2共通電極
36 対向電極画素

Claims (8)

  1. 絶縁基板上に配線された複数本の信号線と、
    前記複数本の信号線と直交するように配線された複数本の走査線と、
    前記信号線と前記走査線の交叉部近傍に形成されたスイッチング素子を含み、かつ、マトリックス状に配された表示画素と、
    を含んだアレイ基板と、
    前記アレイ基板に液晶層を介して配され、かつ、絶縁基板上に透明な対向電極が形成された対向基板と、
    を有した液晶表示装置において、
    前記対向電極は、
    マトリックス状に配された対向電極画素と、
    前記走査線と平行で、かつ、前記対向電極画素を挟むように配線された複数本の対向電極線と、
    奇数番目の前記対向電極線に接続された第1共通電極と、
    偶数番目の前記対向電極線に接続された第2共通電極と、
    を有し、
    前記対向電極線に沿って並んだ一列の対向電極画素に関して、前記奇数番目の対向電極線に接続された対向電極画素と前記偶数番目の対向電極線に接続された対向電極画素とが交互に配され、
    前記第1共通電極と前記第2共通電極とに極性が異なる対向電圧が印加され、かつ、前記極性が所定期間毎に反転する、
    液晶表示装置。
  2. 前記信号線と平行に並んだ対向電極画素に関して、隣接する対向電極画素の極性が異なる、
    請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記信号線と平行に並んだ対向電極画素が全て同じ極性である、
    請求項1記載の液晶表示装置。
  4. 前記第1共通電極の極性と前記第2共通電極の極性を1フレーム毎に反転させる、
    請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 前記スイッチング素子がアモルファスシリコンよりなる薄膜トランジスタである、
    請求項1記載の液晶表示装置。
  6. ドット反転駆動法で映像を表示する、
    請求項2記載の液晶表示装置。
  7. カラム反転駆動法で映像を表示する、
    請求項3記載の液晶表示装置。
  8. 前記走査線が160本から320本である、
    請求項1記載の液晶表示装置。
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