JP2008232268A - はすば歯車 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動源により回転駆動される駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車において、かみあい振動を低減する手段を提供する。
【解決手段】駆動源により回転駆動される駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車を有する動力伝達装置において、はすば歯車のかみあい時に駆動歯車と従動歯車が動力を伝達するために同時に接している線を表す同時接触線の長さの総和が歯のこわさ変化に比例関係があるとして、はすば歯車のかみあい振動をモデル化したはすば歯車のかみあい振動モデルを構築し、そのかみあい振動モデルに基きかみあい振動を低減するために正面かみあい率、および重なりかみあい率を設計することを特徴としている。
【選択図】図4
【解決手段】駆動源により回転駆動される駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車を有する動力伝達装置において、はすば歯車のかみあい時に駆動歯車と従動歯車が動力を伝達するために同時に接している線を表す同時接触線の長さの総和が歯のこわさ変化に比例関係があるとして、はすば歯車のかみあい振動をモデル化したはすば歯車のかみあい振動モデルを構築し、そのかみあい振動モデルに基きかみあい振動を低減するために正面かみあい率、および重なりかみあい率を設計することを特徴としている。
【選択図】図4
Description
本発明はかみあい振動を低減するはすば歯車を用いた減速機に関するものである。
モータなどのエネルギー変換装置が発生する動力を効率よく負荷に伝達するために様々な動力伝達機構が用いられている。歯車を用いた減速機もその一つであり、特に振動や騒音を低減させる目的ではすば歯車が用いられる。そのはすば歯車においても様々な問題から振動が発生し、特に、駆動歯車と被駆動歯車がかみあうときに歯車かみあい周期で発生するかみあい振動が問題となる。歯車の振動を低減させる目的での歯車の設計法、または制御により振動を抑制する目的での歯車のモデルは従来から存在する。
まず、従来の歯車のモデルについて説明する。
まず、従来の歯車のモデルについて説明する。
図1に従来から実施されていた制御工学における歯車モデルを示す。例えば非特許文献1の堀洋一、大西公平共著、「応用制御工学」丸善株式会社 平成10年6月30日発行の第173頁〜第175頁などに紹介されているように、制御工学では慣性モーメントとばねよりなる多慣性系としてモデル化される。
図1は多慣性系モデルとして振動の1次モードまで考えた最も単純な2慣性系のモデルであり、図2にある定数を与えたときの周波数応答特性例を示す。多慣性系では図2のように、共振周波数と呼ばれる周波数で振幅や位相が大きく変化する。このモデルでは入力のトルクの振動が、共振周波数で増大することを表現しているが、歯車自身が発生する振動を表現していないことが歯車振動、特にかみあい振動を扱う場合に問題となる。
また、例えば、非特許文献2の川島康成著、「はすば歯車の歯面精度と偏心による回転伝達誤差」日本機械学界講演論文集、No.023−1(2002)、第145頁〜第146頁に紹介されている歯車モデルでは、偏心振動とかみあい振動を同時に解析を行ったことを特徴とするが、駆動歯車および被駆動歯車の重心、被駆動歯車とカップリング結合されたブレーキ、エンコーダにおいて回転方向と並進方向の3方向で運動方程式を求め、12自由度の方程式を連立させて振動解析を行っている。解析結果や実験結果などから偏心振動とかみあい振動を高精度に求めるためには有効であると考えられるが、かみあい振動を低減する目的で歯車を設計、制御するためのモデルとしては次数が高く複雑であり、複雑な予備実験を必要とすることが問題となる。
また、例えば、非特許文献3の会田俊夫、佐藤進、清野慧共著、「歯車の振動・騒音の防止方法に関する研究(第1報,かみあい率と歯車振動の関係)」、日本機械学会論文集(第3部)、41巻345号(昭50−5)、第1597頁〜1606頁に紹介されている研究では、歯車のかみあい率と振動の関係を数式モデルで表現しているが、歯車の円周方向の振動を表す運動方程式である歯車の振動方程式に基き、一対の歯の合成ばねこわさを歯の弾性変形が、曲げモーメントによるたわみ、せん断力によるたわみ、歯面の接触による近寄り、基礎部の傾斜によるたわみ、の4成分からなるとする歯たわみ式から求め解析を行っている。歯のたわみ式や、その式を用いた振動解析の例である非特許文献3の式は現在では歯車の設計において非常に使いやすい式となっているが、かみあい率と振動の関係を明確に表す式ではないこと、複雑な予備実験を必要とすることが問題となる。
堀洋一、大西公平共著、「応用制御工学」丸善株式会社 平成10年6月30日発行、第173頁〜第175頁 川島康成、「はすば歯車の歯面精度と偏心による回転伝達誤差」日本機械学界講演論文集、No.023−1(2002)、第145頁〜第146頁 会田俊夫、佐藤進、清野慧共著、「歯車の振動・騒音の防止方法に関する研究(第1報,かみあい率と歯車振動の関係)」、日本機械学会論文集(第3部)、41巻345号(昭50−5)、第1597頁〜1606頁
堀洋一、大西公平共著、「応用制御工学」丸善株式会社 平成10年6月30日発行、第173頁〜第175頁 川島康成、「はすば歯車の歯面精度と偏心による回転伝達誤差」日本機械学界講演論文集、No.023−1(2002)、第145頁〜第146頁 会田俊夫、佐藤進、清野慧共著、「歯車の振動・騒音の防止方法に関する研究(第1報,かみあい率と歯車振動の関係)」、日本機械学会論文集(第3部)、41巻345号(昭50−5)、第1597頁〜1606頁
駆動源により回転駆動されるはすば歯車よりなる駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車よりなる被駆動歯車を有する動力伝達装置において、はすば歯車は歯車の形状誤差、偏心などのミスアライメント、かみあいこわさの周期的な変化により歯車自らがかみあい周期の振動、すなわちかみあい振動を発生する。例えば、回転速度の精度が要求される減速機構を有したモータなどでは、モータ自身が発生する振動や、モータの発生する振動を増幅して伝達する可能性がある慣性系としてより、歯車自身が発生するかみあい振動が問題となる場合がある。
歯車自身が発生するかみあい振動を低減する手段としては、歯車加工の加工精度を上げ歯形形状の誤差を少なくすること、組立精度を上げミスアライメントを低減させればよいがそれらには限界がある。
また、かみあいこわさの周期的な変化を小さくする方法では、非特許文献2の例のように高次の運動方程式を解くことや、非特許文献3の例のように歯の弾性変形を、曲げモーメントによるたわみ、せん断力によるたわみ、歯面の接触による近寄り、基礎部の傾斜によるたわみ、の4成分からなるとする歯たわみ式から求め解析を行うことで実施できるが、次数が高く複雑なことや、複雑な予備実験が必要なことなどが問題であった。
また、かみあいこわさの周期的な変化を小さくする方法では、非特許文献2の例のように高次の運動方程式を解くことや、非特許文献3の例のように歯の弾性変形を、曲げモーメントによるたわみ、せん断力によるたわみ、歯面の接触による近寄り、基礎部の傾斜によるたわみ、の4成分からなるとする歯たわみ式から求め解析を行うことで実施できるが、次数が高く複雑なことや、複雑な予備実験が必要なことなどが問題であった。
本発明では、駆動源により回転駆動されるはすば歯車よりなる駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車よりなる被駆動歯車を有する動力伝達装置において、はすば歯車のかみあい振動を低減する手段として、はすば歯車のかみあい時に駆動歯車と被駆動歯車が動力を伝達するために同時に接している線を表す同時接触線の長さの総和が歯のこわさ変化に比例関係があるとしてはすば歯車のかみあい振動をモデル化した、はすば歯車のかみあい振動モデルを構築し、そのかみあい振動モデルに基きかみあい振動を低減するために正面かみあい率、および重なりかみあい率を設計することを特徴としている。
はすば歯車を有する動力伝達装置において、はすば歯車は歯車の形状誤差、偏心などのミスアライメント、かみあいこわさの周期的な変化により歯車自らがかみあい周期の振動を発生する。本発明では、これらの振動発生の要因から、かみあいこわさの周期的な変化により発生する振動を低減することを目的とする。
歯車のかみあい位置によるばね定数の変化を直接調べるのは複雑な予備実験などを要するため困難である。非特許文献2ではかみあい位置を変えてかみあいこわさを測定し近似式を導出している。非特許文献3では歯たわみ式から求めている。
そこで、本発明のはすば歯車では、同時接触線の長さの総和が歯のこわさと比例関係があるとして歯車の同時接触線の変化を考える。図3は一対のはすば歯車対がかみあい始めてから終わるまでの、歯の接触線の変化を図示したものである。図3上部は一対の作用平面を示しており、はすば歯車では図のように平行四辺形となる。この図の縦の長さが接触線の長さを表しており、接触線の長さの変化を図示すると図3の下部となる。
図3の場合の歯では,一対の歯の端がかみあい始めてその端がかみあい終わるまで接触線の長さは増加する。その後、接触線の長さは一定となり、反対の端がかみあい始めると減少し始める。増加と減少の幅は正面法線ピッチと正面かみあい率、重なりかみあい率で決まる。例えば、正面かみあい率εs=1.2、重なりかみあい率εh=2.5の場合、εs<εhなので接触線の長さの変化が増加する幅はεs×tsとなる。また、εs>εhの場合は接触線の長さの変化が増加する幅はεh×tsとなる。
図3で示した一対の歯の接触線の変化に対し、同時にかみあっている歯車対を重ね合わせると全体のかみあいとなり、図4はこのときの接触線の長さの変化の、同時にかみあっている歯車対の合計を示している。このとき考慮すべき歯車対の数は、例えば先に示した、正面かみあい率εs=1.2、重なりかみあい率εh=2.5の場合では同時にかみあう歯車対の最大数は4なので、対象の歯車対に対して前後3歯車対を考慮すればよい。
図4上部の濃い網掛け部分が前後の歯車対が同時にかみあっている区間を示しており、接触線の長さの変化の、同時にかみあっている歯車対の合計は図4下部のように正面法線ピッチ周期で台形状に変化する。台形の折れ点の位置A、B、Cの位置は正面かみあい率の小数部と重なりかみあい率の小数部の大きさによって変化する。正面かみあい率の小数部をms、重なりかみあい率の小数部をmh、正面法線ピッチをtsとすると、例えば、ms<mhの場合は次のようになる。
(数1)
A=ms×ts
B=mh×ts
C=(ms+mh)ts (1)
また、例えば、ms>mhの場合は次のようになる。
A=ms×ts
B=mh×ts
C=(ms+mh)ts (1)
また、例えば、ms>mhの場合は次のようになる。
(数2)
A=mh×ts
B=ms×ts
C=(ms+mh)ts (2)
A=mh×ts
B=ms×ts
C=(ms+mh)ts (2)
このとき、同時接触線の長さの変化が歯のこわさ変化に対して比例するとすれば、歯のばね定数も図4下部のように正面法線ピッチ周期で台形上に変化する。
図5に、図1の2慣性系モデルに図4下部で示す正面法線ピッチ周期で台形上に変化する歯のばね定数変化27を追加したモデルを示す。図5では図1と異なり、歯車の共振のみならず、歯のこわさ変化による歯車自身が発生する振動が表現できていることが特徴である。
例えば先に示した、正面かみあい率εs=1.2、重なりかみあい率εh=2.5の場合において、図5のモデルに基いて解析を行うと図6上部の結果が得られる。回転速度誤差28は駆動歯車のピッチ円上の速度である図5の駆動歯車ピッチ円半径22の出力と、非駆動歯車のピッチ円上の速度である図5の被駆動歯車回転速度26の差分を示しており、駆動歯車と被駆動歯車のピッチ円上の回転伝達誤差を表している。図6下部は回転速度誤差の周波数解析結果であり、120[Hz]にあるピークが回転速度誤差のかみあい周波数成分である。
ここで、図4の接触線の長さの合計19について考える。駆動源により回転駆動される駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車を有する動力伝達装置において、はすば歯車のかみあい振動を低減するためには、図4の接触線の長さの合計19を表す台形の面積を小さくすれば良いことが分かる。台形の折れ点の位置A、B、Cの位置は正面かみあい率の小数部msと重なりかみあい率の小数部mhの大きさによって変化し、正面かみあい率の小数部、重なりかみあい率の小数部の大小によって数式1または、数式2のように決定される。また、台形の高さであるkmaxとkminの差は次のようになる。
(数3)
kmax−kmin=A×cosβ (3)
kmax−kmin=A×cosβ (3)
すなわち、図4の接触線の長さの合計19を表す台形の面積を小さいくするためには、正面かみあい率の小数部ms、重なりかみあい率の小数部mhをできるだけ小さくすればよく、いずれも“0”の場合、つまり正面かみあい率εs、重なりかみあい率εhがともに整数に面積は“0”となり最小となる。
実際には、加工精度の問題から正面かみあい率εs、重なりかみあい率εhをともに整数にすることは難しく、また、図4の接触線の長さの合計19を表す台形の面積はかみあい率の小数部が“0”を境界に最大値と最小値に変化するという不連続な条件を有するため、加工精度が許容できる可能な範囲で、正面かみあい率の小数部ms、重なりかみあい率の小数部mhをできるだけ小さくすることになる。
また、正面かみあい率εsは、 正面における作用線上のかみあい長さを法線ピッチで除した値であり、かみあい圧力角、駆動歯車および被駆動歯車の歯数、有効歯たけにより決定されるため、かみあい振動を低減する目的のためだけに容易に変更できる値ではない。一方、重なりかみあい率εhは、はすば歯車のようにねじれを有する歯車において、歯幅bを歯幅方向のピッチで除した値であり、歯幅を変更することにより、容易に変更することができる。すなわち、公知の手法で歯車を設計したのち、歯幅を変更することで重なりかみあい率の小数部mhを小さくすることにより、容易にかみあい振動を低減することが可能である。
例えば、図6の解析例に対して、正面かみあい率εs=1.1、重なりかみあい率εh=2.1とかみあい率の値のみを変えて、図5のモデルに基いて解析を行うと図7上部の結果が得られ、その周波数解析結果が図7下部である。図6の結果と比較すると、正面かみあい率、重なりかみあい率の小数部とも小さくなっているため、歯のこわさ変化が小さくなり、結果としてかみあい振動が低減していることが確認できる。
請求項1の発明によれば、同時接触線の長さの総和が歯のこわさ変化に比例関係があるとしてはすば歯車のかみあい振動をモデル化したはすば歯車のかみあい振動モデルを用いることにより、複雑な予備実験を行うことなく、設計パラメータのみで歯のこわさ変化により発生する振動を解析することが可能となる。
請求項2の発明によれば、正面かみあい率の小数部ms、重なりかみあい率の小数部mhをできるだけ小さくするように設計することにより、歯のこわさ変化により発生するかみあい周波数成分の振動を低減することができる。
請求項3の発明によれば、公知の手法を用いて設計したはすば歯車においても、重なりかみあい率の小数部mhを小さくするために歯幅を変更することで、歯のこわさ変化により発生するかみあい周波数成分の振動を低減することができる。
請求項4の発明によれば、一般に歯車などの減速機機構から成る動力伝達機構を搭載した、モータなどのエネルギー変換装置においては、動力伝達機構が発生する振動を低減する目的で負荷側の速度を検出しフィードバック制御を行うことは困難である。そのため、はすば歯車の正面かみあい率の小数部ms、重なりかみあい率の小数部mhをできるだけ小さくするように設計することにより、はすば歯車の歯のこわさ変化により発生するかみあい周波数成分の振動を低減することにより、複雑なフィードバック機構を有することなく振動を低減することが可能となる。
以下、図面によって説明する。
本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。図8は本発明のはすば歯車を有する実施例1であり、駆動源として、エネルギー変換装置として代表的なモータ32を用い、モータの回転軸と同軸上に駆動歯車33として本発明のはすば歯車を用いる。駆動歯車とかみあわせて従動回転する被駆動歯車34も同様に本発明のはすば歯車を用いる。被駆動歯車の回転軸には出力軸35が取付けてあり、モータの動力は、駆動歯車と被駆動歯車からなる動力伝達装置を介して出力軸に伝達される。
はすば歯車は平歯車に比べ振動や騒音が少ないため一般的に用いられているが、はすば歯車においても歯車の形状誤差、偏心などのミスアライメント、かみあいこわさの周期的な変化により歯車自らが振動を発生し、特に、駆動歯車と被駆動歯車がかみあうときに歯車かみあい周期で発生するかみあい振動が問題となる。図4の接触線の長さの合計19を表す台形の面積を小さいくすることで、かみあいこわさの周期的な変動が小さくなり、かみあい振動も小さくなる。
そこで、正面かみあい率の小数部ms、重なりかみあい率の小数部mhをできるだけ小さくするように駆動歯車と被駆動歯車を設計する。正面かみあい率εsはかみあい圧力角、駆動歯車および被駆動歯車の歯数、有効歯たけにより決定され、図8に示す形態のモータと歯車減速機の場合、歯車減速機の駆動歯車と被駆動歯車の歯数やモジュールはモータの発生可能なトルクと負荷に要求されるトルクと回転数から決定されるため、正面かみあい率を制御できる自由度は小さいが、可能な限り小数部を小さくするように各パラメータを決定する。
次に、重なりかみあい率は歯幅と歯幅方向のピッチにより決定され、歯幅は主に負荷に要求されるトルクによって決定される。そのため、要求される負荷を下回らず、かつ重なりかみあい率の小数部が小さくなるように歯幅を決定する。
上記、駆動歯車と被駆動歯車を用いて図8に示すモータとはすば歯車で構成される減速機機構からなるエネルギー変換装置において、はすば歯車が発生するかみあい振動を低減することが可能となる。
本発明によれば、駆動源により回転駆動されるはすば歯車よりなる駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車よりなる被駆動歯車を有する動力伝達装置において、はすば歯車のかみあい時に発生するかみあい振動を低減するはすば歯車を容易に実現することが可能となり、安価で高精度な回転精度が要求される分野、例えば、OA機器用モータやFA機器用モータとして広く応用が可能である。
1:駆動源トルク
2:駆動歯車
3:駆動歯車ピッチ円半径
4:ばね定数
5:負荷トルク
6:被駆動歯車
7:被駆動歯車ピッチ円半径
8:被駆動歯車回転速度
9:作用平面
10:かみあい始め
11:かみあい終り
12:歯幅
13:ねじれ角
14:接触線
15:接触線の長さ
16:作用平面
17:歯幅
18:一対の接触線の長さ
19:接触線の長さの合計
20:駆動源トルク
21:駆動歯車
22:駆動歯車ピッチ円半径
23:負荷トルク
24:被駆動歯車
25:被駆動歯車ピッチ円半径
26:被駆動歯車回転速度
27:ばね定数変化
28:回転速度誤差
29:回転速度誤差のかみあい成分
30:回転速度誤差
31:回転速度誤差のかみあい成分
32:モータ
33:駆動歯車
34:被駆動歯車
35:出力軸
2:駆動歯車
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11:かみあい終り
12:歯幅
13:ねじれ角
14:接触線
15:接触線の長さ
16:作用平面
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18:一対の接触線の長さ
19:接触線の長さの合計
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23:負荷トルク
24:被駆動歯車
25:被駆動歯車ピッチ円半径
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29:回転速度誤差のかみあい成分
30:回転速度誤差
31:回転速度誤差のかみあい成分
32:モータ
33:駆動歯車
34:被駆動歯車
35:出力軸
Claims (4)
- 駆動源により回転駆動されるはすば歯車よりなる駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車よりなる被駆動歯車を有する動力伝達装置において、はすば歯車のかみあい時に駆動歯車と被駆動歯車が動力を伝達するために同時に接している線を表す同時接触線の長さの総和が歯のこわさ変化に比例関係があるとしてはすば歯車のかみあい振動をモデル化したはすば歯車のかみあい振動のモデル化手法。
- 請求項1に記載のかみあい振動モデルを用い、かみあい振動が低減するように正面かみあい率と重なりかみあい率の小数部を設計した、駆動源により回転駆動されるはすば歯車よりなる駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車よりなる被駆動歯車を有する動力伝達装置。
- 公知の設計法を用いて設計されたはすば歯車を有する動力伝達装置において、請求項1に記載のかみあい振動モデルを用い、かみあい振動を低減するように重なりかみあい率の小数部を小さくするために駆動側および被駆動側のはすば歯車の歯幅を設計した、駆動源により回転駆動されるはすば歯車よりなる駆動歯車と、該駆動歯車とかみあわせて従動回転するはすば歯車よりなる被駆動歯車を有する動力伝達装置。
- 請求項2、3に記載の、請求項1に記載のかみあい振動モデルを用いた、かみあい振動を低減するように設計されたはすば歯車を有する動力伝達装置を、モータなどの駆動源に搭載した減速機機構を有するエネルギー変換装置。
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