JP2008228313A - 受信装置 - Google Patents

受信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008228313A
JP2008228313A JP2008066107A JP2008066107A JP2008228313A JP 2008228313 A JP2008228313 A JP 2008228313A JP 2008066107 A JP2008066107 A JP 2008066107A JP 2008066107 A JP2008066107 A JP 2008066107A JP 2008228313 A JP2008228313 A JP 2008228313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stream
unit
output
quality
code amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008066107A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiko Kitamura
朋彦 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2008066107A priority Critical patent/JP2008228313A/ja
Publication of JP2008228313A publication Critical patent/JP2008228313A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】アナログ受信装置による再生出力を、デジタル受信装置に模倣させることにより、アナログ放送の再生出力に慣れ親しんだ視聴者の誤解を防ぐ。
【解決手段】送信装置は、内容に同一性がある低品位ストリーム、高品位ストリームを符号化部11、符号化部12に生成させる。そして高品位ストリームを、時間Tだけ遅延させながら、2つ以上のデジタルストリームを伝送路に送信する。受信装置は、時間的に遅延がなされた高品位ストリームを再生部に再生させると共に、時間的に先行している低品位ストリームのうち、高品位ストリームが欠落した際、代わりになる部分を蓄積部に蓄積しておく。再生制御部は、伝送路の障害発生時において、時間遅延がなされたデジタルストリームの代わりに、蓄積された低品位ストリームの一部分を再生部に再生させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、受信装置に関し、デジタル方式の放送サービスを実現する場合の改良に関する。
近年、アナログ放送をデジタル放送に移行させるための社会基盤整備が着々と進行しつつある。かかる整備作業を円滑に進行させるには、デジタル放送とアナログ放送との差違を充分把握せねばならない。デジタル放送とアナログ放送との差違は、伝送路において障害が発生した際大きく現れる。
アナログ放送では、伝送路に障害が発生した際、受信装置による再生出力が劣化する。雷雨等による伝送路の障害発生が、受信装置における再生品質の劣化をもたらすということは、50年以上というアナログ放送の運用実績から、一般常識として多くの視聴者に知られている。
これに対しデジタル放送では、伝送路における障害は、ビット誤りとして受信装置に影響する。受信装置は、放送波の受信時にビット誤りを検出すれば、リードソロモン形式のパリティ符号等を用いてこのビット誤りを訂正した上で再生出力を行う。これにより、ビット誤りがない状態と同等の再生出力を視聴者に供給することができる。突然の雷雨などで誤り訂正できる範囲を越えた量のビット誤りが発生すると、受信装置は、再生出力を中断する。尚、本明細書で”デジタル放送の障害”は、ビット誤りの訂正が可能なレベルの障害ではなく、ビット誤りの訂正がもはや不可能なレベルの障害を意味するものとする。
このような技術については、以下の文献に示される文献公知発明が存在する。
特開2000−32404号公報 特開2000−78116号公報 特開2002−232792号公報 特表2001−520479号公報 特開2002−64759号公報
ところで「伝送路の障害発生は、受信装置における再生品質の劣化をもたらす」という一般常識の浸透が、デジタル放送の運営の思わぬ障害になる場合がある。上述した一般常識が多くの視聴者に浸透しているので、雷雨の発生時において多くの視聴者は「この雷雨により受信装置の再生出力が劣化する筈だ。」という観念を抱いて受信装置の再生出力を視聴する。この観念を裏切り、大量のビット誤りが観測されたことを理由に、再生品質の劣化という過程を経ずに突然受信装置による再生出力が中断したとする。そうすると、視聴者は、受信装置が故障したと勘違いすることがある。雷雨等による伝送路障害が発生する度に、「受信装置が故障した」という苦情が多くの視聴者から寄せられれば、受信装置のメーカーは、その苦情処理に忙殺されてしまう。
本発明の目的は、伝送路の障害発生時におけるアナログ放送の受信装置による再生出力を、デジタル放送の受信装置に模倣させることにより、アナログ放送の再生出力に慣れ親しんだ視聴者の誤解を防ぐ受信装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る受信装置は、音声信号源を同一とし、符号量の割り当てが互いに異なる2つのオーディオストリームを生成し、それと共に、映像信号源を同一とし、符号量の割り当てが互いに異なる2つのビデオストリームを生成して、割当て符号量が大きいビデオストリーム及びオーディオストリームと、割当て符号量が小さいビデオストリーム及びオーディオストリームとを送信する放送システムにおける受信装置であって、
符号量小のビデオストリームの一部分にあたるデータであって、符号量大のビデオストリームの欠落時に当該符号量大のビデオストリームの代わりになるデータを蓄積する第1蓄積手段と、符号量小のオーディオストリームの一部分にあたるデータであって、符号量大のオーディオストリームの欠落時に当該符号量大のオーディオストリームの代わりになるデータを蓄積する第2蓄積手段と、ビデオストリームを再生する第1再生手段と、オーディオストリームを再生する第2再生手段と、制御手段とを備え、
前記制御手段は、ストリームの受信誤りが所定の第1の基準を下回る場合は、符号量大のビデオストリームを選択的に第1再生手段により出力させるよう制御し、ストリームの受信誤りが所定の第1の基準を上回る場合は、第1蓄積手段の蓄積データを第1再生手段により出力させるよう制御し、
前記制御手段は、ストリームの受信誤りが所定の第2の基準を下回る場合は、符号量大のオーディオストリームを選択的に第2再生手段により出力させるよう制御し、ストリームの受信誤りが所定の第2の基準を上回る場合は、第2蓄積手段の蓄積データを第2再生手段により出力させるよう制御することを特徴としている。
本発明は、上述したように構成されているので、伝送路に障害が発生すれば”高画質+高音質”の再生出力から、”低画質+低音質”の再生出力に切り換わる。更に、受信中断期間の時間経過に伴って、”映像+音声”から”音声のみ”へと、再生出力を切り換えてゆく。『画質と音質とが劣化する状態』から『画像は見えないが音声はだけは聞こえる状態』へと段階的に、再生出力を切り換えてゆくので、ジワジワと再生品質が落ちてゆく様子をデジタル受信装置に再現させることができる。これにより、よりアナログ受信装置らしい再生出力を行うことができる。
(第1実施形態)
以降、本発明に係る第1実施形態の放送システムの実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る放送システムの構成を示す図である。図1において、本発明に係る放送システムは、デジタル放送を実現するサービスを実現するものであり、デジタル方式の送信装置と、デジタル方式の受信装置とを含む。本実施形態における放送は、デジタル方式でなされる、地上波ラジオ放送である。
送信装置1は、デジタル放送における1つの帯域上で、デジタルストリームを送信する。デジタル放送における1つの帯域は、電波の周波数帯におけるタイムスロットにより特定される。1つの帯域は、1Mbpsというビットレートを有している。
受信装置2,3,4,5は、デジタル方式の受信装置であり、既存のアナログラジオ受信機に置き換えられるべく、開発されたものである。この受信装置には携帯型、据置き型のものがあり、送信装置が送信したデジタルストリームを受信して、再生する。
以上が、本発明に係る放送システムの概要である。続いて送信装置の内部構成について、図1を参照しながら説明する。図1に示すように、送信装置は、信号源10、符号化部11、符号化部12、遅延化部13、多重化部14、変調部15からなる。
信号源10は、放送局に設けられた集音装置や、テープに記録されたアナログ音声信号の再生装置であり、これらから入力される音声信号に基づき、アナログ信号を出力する。
符号化部11は、信号源10から出力されるアナログ信号を符号化して、デジタルストリームを得る。図2は、符号化部11及び符号化部12による符号化手順を示す図である。本図上段のグラフは、信号源10により得られるアナログ音声信号を模式的に示している。符号化部11による符号化は、信号源10により生成されたアナログ信号の振幅を、予め定められたサンプリング周波数cyでサンプリングする。このサンプリングにより得られた振幅は、予め定められた量子化ビット数rxで表現される。このような符号化処理を行えば、オーディオフレームが得られる。オーディオフレームとは、デジタルオーディオデータの最小単位であり、サンプリング周波数の逆数に対応する時間長(例えば20m秒といったオーダーである。)を有する。この符号化処理を、信号源10からアナログ信号が出力されている間繰り返すことで、オーディオフレームの配列からなるデジタルストリームが得られる。図3は、符号化部11により生成されるデジタルストリームの構成を示す図である。信号源10により生成されるデジタルストリームにおいてパケットは、少なくとも1つのオーディオフレームと、ヘッダとからなる。このヘッダは、識別子を含む。デジタルストリームのうちどのパケットが受信されているかは、このパケットの識別子により特定される。符号化部11による符号化にあたって、量子化ビット数には、1つの帯域における1Mbpsというビットレートのうち10%が割り当てられる。つまり、伝送路での伝送に配慮を払った上で、デジタルストリームにビットレートを割り当てている。尚、デジタルストリームの1Mbpsというビットレートは、一例であり変更してよいことはいうまでもない。
符号化部12は、信号源10から供給されるアナログ信号を符号化して別系統のデジタルストリームを得る。この符号化にあたって符号化部12は、1つの帯域のビットレートのうち、残り90%をこの別系統のデジタルストリームに割り当てる。割り当てられるビットレートが大きいため、符号化部12から得られるデジタルストリームは、符号化部11から得られるデジタルストリームより高品位になる。図2における矢印by1,by2は、符号化部11及び符号化部12によりなされる、2通りの符号化の態様を示す。図2におけるインディケータid1,id2は、符号化部11により割り当てられる量子化ビット数の細かさと、符号化部12により割り当てられる量子化ビット数の細かさとを対比して示す。このインディケータから理解できるように、符号化部12は、多くの量子化ビット数をもってアナログ信号を符号化するので、より緻密にアナログ信号を表現することができる。このことから、符号化部12により得られるデジタルストリームを高品位ストリームといい、符号化部11により得られるデジタルストリームを低品位ストリームという。
遅延化部13は、符号化部11が生成した低品位ストリームを、時間Tだけ遅延する。図4は、低品位ストリームと、遅延化部13により時間的遅延が与えられた高品位ストリームとを示す図である。低品位ストリーム及び高品位ストリームは、P1,P2,P3,P4,P5・・・・・・P10といった識別子を有する複数パケットの配列である。遅延化部13には、時間Tの時間的遅延が与えられているため、この低品位ストリームの先頭から時間Tだけ遅れたパケットP6の位置に、高品位ストリームの先頭パケットP1が配置されていることがわかる。
多重化部14は、符号化部11により生成された低品位ストリームと、符号化部12により生成され、遅延化部13により遅延された高品位ストリームとを多重して多重化ストリームを得る。
変調部15は、遅延化部13の多重化により得られた多重化ストリームを変調して放送波を得て、デジタル放送における1つの帯域を用いて伝送路に送り出す。
続いて受信装置について説明する。図5は、受信装置の内部構成を示す図であり、復調部20、多重分離部21、蓄積部22、補完データ記憶部23、選択出力部24、再生部25、再生制御部26からなる。
復調部20は、伝送路を通じて伝送されている放送波を復調し、誤り訂正を行うことにより多重化ストリームを得て多重分離部21に出力する。
多重分離部21は、復調部20が放送波を復調することにより得られた多重化ストリームに対して、誤り訂正を施した上で、この多重化ストリームを高品位ストリームと、低品位ストリームとに多重分離する。誤り訂正の際、多重分離部21は、多重化ストリームにおけるビット誤り率を算出して、このビット誤り率が所定の基準を上回るか否かを判定し、上回る場合はその旨を再生制御部26に通知する。ここでの基準は、誤り訂正が可能なビット誤りの許容量であり、これを上回るビット誤り率が多重分離部21により通知されることは、多重化ストリームに発生したビット誤りを訂正することができず、多重分離部21による多重分離が中断していることを示す。この中断がどれだけの期間継続しているかを監視することにより、再生制御部26は高品位ストリームの受信が継続している期間(受信中断期間)を知得することができる。受信中断期間とは逆に、デジタルストリームが正常に受信されている期間を通常受信期間という。
蓄積部22は、多重化ストリームの多重分離により得られた低品位ストリームのうち、一部分が蓄積されるバッファメモリである。低品位ストリームのどの部分が蓄積されるかというと、現在から時間T前までに相当する部分である。何を目安に、時間Tを定めているかというと、遅延化部13による遅延時間Tを目安に定めている。
図6は、蓄積部22に蓄積される低品位ストリームの一部分を示す図である。本図における高品位ストリームのうち、白抜き矢印で示すパケットP5が受信装置により受信され、再生されているものとする。低品位ストリームについては、同じく白抜き矢印で対応付けられているパケットP10が、受信されている。図において、このパケットP10が、低品位ストリームを構成するパケットのうち、受信装置により受信された最新のものになる。このパケットP10から数えて、時間T前までに受信装置により受信されたパケット、つまり、パケットP5からパケットP10までの部分が、直前の時間Tの部分として、蓄積部22に蓄積される。受信装置には絶えず新しいパケットが入力されてくるのだから、最も新しく受信されたパケットから数えて時間T前にあたる一部分が、この蓄積部22に蓄積される。図7は、蓄積部22に対する書き込み制御を示す図である。本図(a)において、復調部20にパケットP6〜パケットP10のパケットが格納されており、新たにパケットP11が受信されたものとする。そうすると、図7(b)に示すように、蓄積部22に蓄積されたパケットP6〜パケットP10のうち、最も古いパケットP6を削除して、変わりに新たに受信されたパケットP11を蓄積部22に書き込む。パケットP12が受信された場合も同様である。図7(c)に示すようにパケットP12が受信されれば、図(d)に示すように、最も古いパケットP7を削除する代わりに、新たに受信したパケットP12を蓄積部22に書き込む。古いパケットを削除し、最新のパケットを書き込むという処理の繰り返すことにより、最も新しく受信されたパケットから数えて時間T前にあたる一部分が蓄積部22に存在することになる。この時間Tの部分を蓄積するための蓄積部22の容量は、時間T×1Mbps×10%に定められている。蓄積部22に低品位ストリームの一部分が蓄積されるのは、低品位ストリームが正常に受信されている期間のみであり、低品位ストリームの受信が中断している期間、つまり受信中断期間において蓄積部22は低品位ストリームの蓄積を行わない。
補完データ記憶部23は、受信中断期間において、再生中断を補完するための、予備の音声データを記憶している。この音声データは、伝送路の状態が悪いため、再生出力が中断している旨を示す音声アナウンスである。
選択出力部24は、多重分離部21の多重分離により得られた高品位ストリーム、及び、蓄積部22に蓄積された低品位ストリームの一部分、補完データ記憶部23に格納されている音声データの何れか一つを、再生部25に出力する。この選択出力部24による選択出力は、再生制御部26からの指示の下でなされる。
再生部25は、選択出力部24により選択的に出力されたデジタルストリームの再生出力を行う。本実施形態におけるデジタルストリームは、音声データなので、再生部25は音声出力を行う。蓄積部22に蓄積された低品位ストリームは、1つの帯域に対するビットレートの10%しか割り当てられていないのだから、蓄積部22の低品位ストリームの再生時には、再生部25による再生音質が劣ることになる。
再生制御部26は、多重化ストリームが正常に受信されている間、多重化ストリームを多重分離することにより得られる高品位ストリームを、選択出力部24に選択的に出力させる。多重分離部21から受信中断が通知されている期間、つまり受信中断期間において、蓄積部22に蓄積されている低品位ストリームの一部分を、選択出力部24に選択的に出力させる。図8は、再生制御部26による再生制御を示す図である。本図における受信中断期間は、低品位ストリームのパケットP11からパケットP16までの受信期間と重なり、高品位ストリームのパケットP6からパケットP11までの受信期間と重なっている。受信中断期間により高品位、低品位ストリームにおけるこれらのパケットが欠落することは明らかである。一方蓄積部22には、受信中断期間の開始点から時間T前までの一部分が蓄積されている。図8によると、この蓄積部22に蓄積された一部分は、パケットP6からパケットP10までである。これは、先に述べたように、低品位ストリームは、高品位ストリームより時間的に先行しているという理由に基づく。受信中断期間において、蓄積部22に蓄積されている低品位ストリームの一部分を、選択出力部24に選択的に出力させるという制御を行えば、高品位ストリームの受信中断期間には、高品位ストリームのパケットP6〜P10の代わりに、蓄積部22に既に蓄積された低品位ストリームのパケットP6〜P10が再生されることになる。低品位ストリームのパケットP6〜P10は、高品位ストリームのパケットP6〜P10と放送内容の同一性がある。その一方、高品位ストリームにはデジタル放送の1つの帯域におけるビットレートのうち90%が、低品位ストリームには、同帯域におけるビットレートのうち10%が割り当てられている。低品位ストリームは、ビットレートの割り当てが低いので、放送内容に同一性があったとしても、再生部25による再生品質が劣化することになる。受信中断期間における再生出力を、高品位ストリームのものから低品位ストリームのものに置き換えにより再生品質が劣化しているような印象を視聴者に与えることができる。
図9は、再生制御部26による再生制御の処理手順を示すフローチャートである。
再生制御部26による処理は、通常受信期間における処理(ステップS1、ステップS2)と、受信中断期間における処理(ステップS3〜ステップS7)とに大別される。
通常受信期間において再生制御部26は、ビットレートが基準を上回ったとの通知が多重分離部21からなされない限り、高品位ストリームを選択出力部24に選択的に出力させる(ステップS2)。
多重分離部21からビット誤り率が基準を上回る旨が通知されれば、受信中断期間の処理を行う。多重分離部21の最後の多重分離により得られたパケットの識別子を得て(ステップS3)、この識別子の次の識別子をもつパケットが、蓄積部22に蓄積されているかを判定する(ステップS4)。もし存在すれば、このパケットを読み出して、選択出力部24に出力させる(ステップS5)。続いて多重分離部21からビット誤り率が基準を上回る旨が通知されているかを判定する(ステップS6)。もし継続していれば、再度ステップS4に移行して、次の識別子も有するパケットが、蓄積部22に蓄積されているかを判定し(ステップS4)、次のパケットがもし存在すれば、そのパケットを蓄積部22から読み出して出力する(ステップS5)。以上のステップS4〜ステップS6を繰り返すことにより、蓄積部22にパケットが蓄積されている限り、パケットの再生出力が継続することになる。受信中断期間が、蓄積部22に蓄積されている低品位ストリームの一部分の時間長より長ければ、受信中断期間の終了前に蓄積部22から読み出すべきパケットが尽きてしまう場合がある。この場合、再生部25は、ステップS7において補完データ記憶部23に記憶されている音声データを選択出力部24に選択的に出力させる。これにより伝送路の状態が悪いため、再生出力が中断している旨がユーザに伝えられる。
以上のように本実施形態によれば、低品位ストリームの送信時において、低品位ストリームは、高品位ストリームより時間的に先行している。多重化ストリームの受信中断期間中に再生されるべき高品位ストリームの一部分と同じ内容のものが、蓄積部22に蓄積されるので、この予め蓄積された高品位ストリームの一部分を、低品位ストリームから読み出して再生すれば、視聴者に再生の中断を意識させることはない。
多重化ストリームの受信中断期間の継続中に、高品位ストリームの再生出力を低品位ストリームの再生出力に置き換えることにより、伝送路の障害発生の継続中に再生品質が劣化するという再生出力、つまりアナログ放送の受信装置の再生出力を、受信装置に模倣させることができる。かかる模倣により、アナログ放送に慣れ親しんだ視聴者の困惑を避けることができる。
尚時間Tは、伝送路における受信中断期間の統計値に一致させておくことが望ましい。高品位ストリームの送信に時間Tの時間遅延を与え、低品位ストリームの時間Tの部分を蓄積部22に蓄積させておけば、受信中断期間からの復旧時に、再生の途切れが現れることがないからである。
また、本実施形態において、低品位ストリームと高品位ストリームとを多重して1つの多重化ストリームとして伝送路に送出したが、低品位ストリームと、高品位ストリームとを別々に伝送路に送出してもよい。例えば高品位ストリームを無線放送の伝送路に伝送させる場合、低品位ストリームを有線放送の伝送路に伝送させてもよい。雷雨等により高品位ストリーム伝送のための伝送路に障害が発生した場合でも、その障害は低品位ストリーム伝送のための伝送路には波及しないので、放送が断続することはない。
(第2実施形態)
第2実施形態は、スポーツ競技の中継等に、本発明に係る受信装置を提供する場合の改良である。第1実施形態において受信装置は、通常、時間的遅延が施された高品位ストリームを再生している。だとすると、視聴者は絶えず時間Tだけ遅れた放送内容を視聴することになる。予め収録がなされているような録画番組では、このような時間Tの遅れは、視聴者に意識されない。しかし放送される番組が、生放送やスポーツ中継であるなら、以下のような弊害がある。例えば受信装置が携帯型である場合、これを所持しながら、スポーツ競技を観戦している視聴者が存在するかもしれない。上述したように視聴者に供給される高品位ストリームは、時間的遅延がなされているので、受信装置を所持しながらスポーツ観戦を行っている視聴者は、目の前で行われているスポーツの実演と、受信装置による再生出力との時間的なズレに戸惑ってしまう。
本実施形態は、そのような弊害の防止を提案する。本実施形態に係る受信装置の構成を図10に示す。図10は、第2実施形態に係る受信装置の内部構成を示す図である。本実施形態に示した図1と、この図10との差違は、多重分離部21による再生出力が、蓄積部22だけではなく、選択出力部24にも出力されている点である。つまり低品位ストリームは、蓄積部22を介することなく、ダイレクトに選択出力部24に出力されている。そして、選択出力部24に対する切り換え操作を受け付けるためのスイッチ27が設けられている。
これらの改良が施された第2実施形態に係る受信装置について説明する。第1実施形態で述べたように、選択出力部24は多重分離部21が多重分離した高品位ストリームを再生部25に出力している。しかし視聴者から明示の操作がスイッチ27に対して行われた際、再生制御部26は、この高品位ストリームの代わりに、多重分離部21により多重分離された低品位ストリームを、選択的に再生部25に出力する。
以上のように本実施形態によれば、スポーツ観戦を行いながら、受信装置の再生出力を視聴している視聴者が存在する場合、そのような視聴者は、明示的な操作を行うことにより。時間的遅延がある高品位ストリームと、時間的遅延がない低品位ストリームとを選択的に出力することができる。スポーツ観戦を行いながら、そのスポーツ競技の実況を受信装置にて受信している視聴者が存在する場合、そのような視聴者は、明示的な操作を行うことにより、時間的遅延がない低品位ストリームの再生出力を選ぶことができる。これにより視聴者は、目の前で行われている試合内容と、受信装置による再生出力との時間的なズレを気にせずに済む。
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態に示したデジタル受信装置によるアナログ受信装置の模倣に、リアリティを持たせる場合の改良に関する。図11は、第3実施形態に係る受信装置の内部構成を示す図である。本図が図5と比べて新規なのは、重畳部28、パイロットランプ29が新規に追加される点である。
第3実施形態における重畳部28は、受信中断期間において再生部25の再生出力に、ノイズ信号を重畳する。ノイズ信号は、ホワイトノイズを模した信号波形を有しており、受信中断期間において、低品位ストリームの再生出力に、このノイズ信号を重畳すれば、再生部25による再生出力に「ザーザー」というアナログ受信装置の再生出力で聞き馴れたノイズが混ざる。そのため、アナログ受信装置の再生出力と聞き間違えるような再生出力を、受信装置に行わせることができる。
パイロットランプ29は、高品位ストリームの受信状況を表す発光ダイオード等の発光素子である。再生制御部26は、受信中断期間と、通常受信期間とが視覚的に区別できるようなパイロットランプの制御を行う。つまり本実施形態の再生制御部26は、高品位ストリームが正常に受信されている場合、安定したパイロットランプの明滅を行う。一方受信中断期間において再生制御部26は、パイロットランプを断続的に点滅させる。こうすることで、アナログ受信装置に具備されていたパイロットランプの明滅を、デジタル受信装置にリアルに再現させることができる。
以上のように本実施形態によれば、ノイズの混入やパイロットランプの明滅等、古くから多くの視聴者に親しまれてきたアナログ受信装置の再生出力を、デジタル受信装置にリアルに模倣させるので、長くアナログ放送に親しんだ視聴者に違和感を感じさせることはない。
(第4実施形態)
第1実施形態では、低品位ストリームと、これより時間Tだけ時間的に遅延がある高品位ストリームとを伝送路に送出した。これに対し第4実施形態では、n個のデジタルストリームを伝送路に送出する。図12は、第4実施形態にかかる送信装置の内部構成を示す図である。本図においてデジタルストリームの総数nは、n=3としている。
図1に示した符号化部11、符号化部12は、図12では低レート符号化部31、中レート符号化部32、高レート符号化部33に置き換えられている。低レート符号化部31、中レート符号化部32、高レート符号化部33は、信号源10が生成したアナログ信号に対して符号化を行う。低レート符号化部31、中レート符号化部32、高レート符号化部33が、第1実施形態に示した符号化部11、符号化部12と異なるのは、ビットレートの割り当てである。つまり第1実施形態では、符号化部11、符号化部12に対し、10%、90%の割合でビットレートを配分していた。これに対し第4実施形態では、5%:10%:85%の割合で、ビットレートを配分している。
図1における遅延化部13は、図12において遅延化部34、遅延化部35に置き換えられている。遅延化部34、遅延化部35は、中レート符号化部32、高レート符号化部33により生成されたデジタルストリームに対して時間的遅延を与える。遅延化部34と、遅延化部35との違いは、遅延時間である。遅延化部34は、中レート符号化部32が生成したデジタルストリームに、T/2の時間的遅延を与えて多重化部14に出力する。遅延化部35は、高レート符号化部33が生成したデジタルストリームに、時間Tの時間的遅延を与えて多重化部14に出力する。
上述したような置き換えがなされているため、図12における多重化部14は、低レート符号化部31により生成されたデジタルストリーム(1)、中レート符号化部32により生成され、遅延化部34によりT/2の時間的遅延が与えられたデジタルストリーム(2)、高レート符号化部33により生成され、遅延化部35により時間Tの時間的遅延が与えられたデジタルストリーム(3)の計3つのデジタルストリームを多重して、1つの多重化ストリームを得る。
続いて受信装置の内部について説明する。図13は、第4実施形態にかかる受信装置の内部構成を示す図である。図5に示した蓄積部22は、図13において蓄積部36、蓄積部37に置き換えられている。蓄積部37は、ビットレートの5%が割り当てられた低品位のデジタルストリームを蓄積する。蓄積部36は、ビットレートの10%が割り当てられ、T/2の時間的遅延が与えられた中品位のデジタルストリームを蓄積する。
第4実施形態の再生制御部26は、通常受信期間において、ビットレートの85%が割り当てられ、時間Tの時間的遅延が与えられたデジタルストリームを選択出力部24に出力させる。これにより、通常受信期間において、85%のビットレートが割り当てられたデジタルストリームが再生部25により再生される。
続いて受信中断期間における再生制御について説明する。説明の便宜上、受信中断期間は、時間Tだけ継続するものとする。受信中断期間内の最初のT/2において、再生制御部26は、ビットレートの85%が割り当てられたデジタルストリームに代えて、蓄積部36に蓄積されたデジタルストリームを、選択出力部24に選択的に出力させる。蓄積部36に蓄積されていたデジタルストリームの一部分は、ビットレートの10%が割り当てられていたので、これを出力させることにより、再生部25の再生品質は、ビットレートの85%から、10%まで低下する。続く受信中断期間のうち、残りのT/2の期間において、再生制御部26は、10%のデジタルストリームに代えて、蓄積部37に蓄積されたデジタルストリームを、選択出力部24に選択的に出力させる。蓄積部37に蓄積されたデジタルストリームの一部分は、ビットレートの5%が割り当てられているので、かかる選択的な出力により、再生品質は10%から5%に低下することになる。
以上のように本実施形態によれば、通常受信期間においてビットレートの85%の再生品質で再生出力を行い、受信中断期間においては85%の再生品質を、85%→10%→5%に低下させてゆく。受信中断期間において再生品質が徐々に落ちてゆくというような印象を視聴者に与えるので、アナログ受信装置の再生を視聴しているような感覚を、ユーザに与えることができる。
尚、85%、10%、5%というビットレートの配分率は説明の便宜のための一例に過ぎず、再生品質が徐々に落ちてゆくというような印象を視聴者に与えることができるのなら、これらの配分比率を変更してよいことはいうまでもない。
(第5実施形態)
第1実施形態では、信号源は1つであったが、第5実施形態は、映像、音声のそれぞれに信号源が存在する場合の改良である。図14は、第5実施形態に係る送信装置の内部構成を示す図である。本図において信号源10a、信号源10bはそれぞれ映像、音声のアナログ信号を生成する信号源である。これらのそれぞれの信号源について、低品位ストリームと、時間的遅延がなされた高品位ストリームとを生成すべく、符号化部11a〜遅延化部13a、符号化部11b〜遅延化部13bがそれぞれ設けられている。
符号化部11a、符号化部12a、符号化部11b、符号化部12bは、それぞれ音声、映像を符号化する点で共通しているが、デジタルストリームに割り当てるべきビットレートが互いに異なる。何故なら、映像は音声より多くのビットレートを必要とするからである。
符号化部11a,12aが、低品位、高品位ストリームに割り当てるべきビットレートは、第1実施形態で示したものと同一であり、それぞれ1Mbpsの10%、1Mbpsの90%である。一方、デジタル放送において映像データの伝送用のビットレートは5Mbpsであると仮定する。そして符号化部11bは、5Mbpsのビットレートの10%を低品位ストリームに、符号化部12bは、この5Mbpsのビットレートの90%を高品位ストリームにそれぞれ割り当てる。
符号化部11a、符号化部12a、符号化部11b、符号化部12bが符号化を行えば、1Mbpsの10%のビットレートが割り当てられた音声デジタルストリーム(1)、1Mbpsの90%のビットレートが割り当てられた音声デジタルストリーム(2)、5Mbpsの10%のビットレートが割り当てられた映像デジタルストリーム(3)、5Mbpsの90%のビットレートが割り当てられた映像デジタルストリーム(4)の計4つのデジタルストリームが得られることになる。尚、映像デジタルストリームの5Mbpsというビットレートは、一例であり変更してよいことはいうまでもない。
遅延化部13a、遅延化部13bは、それぞれ音声デジタルストリーム、映像デジタルストリームに時間的遅延を与える。遅延化部13aが、符号化部12aにより生成された高品位ストリームに与える時間的遅延は、第1実施形態と同様時間Tである。符号化部12bにより生成された高品位ストリームに、遅延化部13bが与える時間的遅延は、時間Tの半分のT/2とする。遅延化部13bが与える遅延時間を半分にしているのは、以下の理由による。低品位ストリームにおいてこの時間Tに相当する一部分は、蓄積部22に蓄積される。時間Tは、低品位ストリームの一部分の蓄積に必要な蓄積部22の格納容量に大きく影響する。格納容量は、時間T×1Mbps×10%の計算で求められ、時間Tが大きい程、蓄積部22での蓄積のための容量は、大きくなるからである。
一方、映像について考えると、映像の低品位ストリームは、5Mbps×10%というように、音声の低品位ストリームより高いビットレートが割り当てられる。仮にこれを時間Tだけ蓄積させるとすると、時間T×5Mbps×10%の計算により、音声の低品位ストリームの5倍の格納容量が必要になる。受信装置における蓄積のための格納容量を減らすため、高品位ストリームに与えるデータ量を、時間Tの半分とし、受信装置に蓄積すべき低品位ストリームの一部分を短くしている。
以下の時間的遅延が与えられた映像の高品位ストリーム、低品位ストリームは、音声の高品位ストリーム、低品位ストリームと共に、多重化部14に出力され、多重化される。
多重化部14は、2つのデジタルストリームを多重化して多重化ストリームを得て変調部15に送出させる。
以上が第5実施形態に係る送信装置の処理である。続いて第5実施形態にかかる受信装置の構成について説明する。図15は、第5実施形態に係る受信装置の内部構成を示す図である。第5実施形態の受信装置において、多重化部14、蓄積部22、再生部25は、映像・音声のそれぞれについて設けられている。多重化部14a、蓄積部22a、再生部25aは、音声の高品位ストリーム及び低品位ストリームを処理するものである。多重化部14b、蓄積部22b、再生部25bは、映像の高品位ストリーム及び低品位ストリームを処理するものである。
多重分離部21は、多重化ストリームを多重分離して4つのデジタルストリームを得る。
蓄積部22aは、多重分離により得られた4つのデジタルストリームのうち、音声の低品位ストリームの一部分を蓄積する。音声の低品位ストリームのうち、どの一部分かというと、間近に受信された時間Tの部分である。
蓄積部22bは、多重分離により得られた4つのデジタルストリームのうち、映像の低品位ストリームの一部分を蓄積する。映像の低品位ストリームのうち、どの一部分かというと、間近に受信されたT/2の部分である。
選択出力部24aは、多重分離部21の多重分離により得られた音声の高品位ストリーム、蓄積部22aに蓄積された音声の低品位ストリームの一部分を選択的に出力する。
選択出力部24bは、多重分離部21からの多重分離により得られた映像の高品位ストリーム、蓄積部22bに蓄積された映像の低品位ストリームの一部分を選択的に再生部25bに出力する。
再生部25aは、選択出力部24aにより選択的に出力された音声のデジタルストリームを再生する。
再生部25bは、選択出力部24aにより選択的に出力された映像のデジタルストリームを再生する。
再生制御部26は、選択出力部24a、選択出力部24bの出力制御を行う。多重化ストリームが正常に受信されている状態において再生制御部26は、選択出力部24aに音声の高品位ストリームを、選択出力部24bに映像の高品位ストリームを出力させる。受信中断期間における再生制御部26の再生制御は以下の通りである。ここでの受信中断期間の時間長は時間Tであるものとする。
時間Tの受信中断期間において再生制御部26は、蓄積部22aの蓄積内容を選択出力部24aに出力させ、蓄積部22bの蓄積内容を選択出力部24bに出力させる。蓄積部22a、蓄積部22bには、映像の低品位ストリームの一部分、音声の低品位ストリームの一部分が蓄積されているので、像の低品位ストリーム、音声の低品位ストリームがそれぞれ再生されることになる。
以上のように本実施形態によれば、伝送路に障害が発生すれば”高画質+高音質”の再生出力から、”低画質+低音質”の再生出力に切り換わる。更に、受信中断期間の時間経過に伴って、”映像+音声”から”音声のみ”へと、再生出力を切り換えてゆく。『画質と音質とが劣化する状態』から『画像は見えないが音声はだけは聞こえる状態』へと段階的に、再生出力を切り換えてゆくので、ジワジワと再生品質が落ちてゆく様子をデジタル受信装置に再現させることができる。これにより、よりアナログ受信装置らしい再生出力を、受信装置に行わせることができる。
(第6実施形態)
第1実施形態における符号化部11,12は、固定ビットレートの符号化を行ったが、第6実施形態は、受信装置に、可変符号長デコードを行わせる改良に関する。図16は、第6実施形態に係る放送システムの送信装置の内部構成を示す図である。図1と比較すると、図1における符号化部11,12は、それぞれ符号化部60、符号化部62に置き換えられている。そして、符号化部60、符号化部62のそれぞれについて、バッファ61、バッファ63が設けられている。
符号化部60は、各オーディオフレームへのビットレート割り当てを可変符号長とする符号化、つまり可変長デコードを行い低品位ストリームを得る。
バッファ61は、符号化部60の可変長デコードによりえられた低品位ストリームのうち、30秒分の一部分(30秒分のオーディオフレーム群)を蓄えるバッファである。
符号化部62は、各オーディオフレームへのビットレート割り当てを可変符号長とする符号化、つまり可変長デコードを行い高品位ストリームを得る。
バッファ63は、符号化部62の可変長デコードによりえられた高品位ストリームのうち、30秒分の一部分(30秒分のオーディオフレーム群)を蓄えるバッファである。
多重化部14は、バッファ61に蓄積された30秒のオーディオフレーム群と、バッファ63に蓄えられた30秒分のオーディオフレーム群とを多重化して、1つの放送帯域の1Mbpsというビットレートで変調部15に送出させる。
続いて符号化部60、符号化部62による可変長デコードについて説明する。可変長デコードにおいて符号化部60,62は、アナログ信号内のオーディオフレームに対応する区間に、可聴成分、不可聴成分がどれだけ含まれているかを解析し、可聴成分が多く含まれている区間に多くのビットレートを、可聴成分が少ない区間には少ないビットレートをそれぞれ割り当てる。そしてこの割り当てに従い、これらの区間を符号化してオーディオフレームを得る。可聴成分をあまり含んでいないオーディオフレームへの割り当てを少なくした分、可聴成分を多く含むオーディオフレームに多くのビットレートを配分することができるので、トータルとして音質を高めることができる。
符号化部60により各オーディオフレームに割り当てられるビットレートは、1Mbps×10%×30秒というビット数を複数に分割した値である。つまり符号化部60は、個々のオーディオフレームに割り当てるべきビットレートを可変長としながらも、30秒という時間長における総ビット数が1Mbps×10%という上限を上回らないように配慮を払っている。
符号化部62も同様であり、符号化部12により各オーディオフレームに割り当てられるビットレートは、1Mbps×90%×30秒というビット数を複数に分割した値である。各オーディオフレームに割り当てるべきビットレートを可変長としながらも、符号化部12は30秒という時間長における総ビット数が1Mbps×90%という実現を上回らないように配慮を払っている。
これは、1Mbpsという1帯域において、バッファ61に蓄積されている高品位ストリームの一部分と、バッファ63に蓄積されている高品位ストリームの一部分とを伝送路に送り出すため、バッファ61、バッファ63に蓄えられる30秒という時間長のデータ総サイズを、1Mbps×30秒というビット数に収まるようにするための配慮である。
以上のように本実施形態によれば、可聴成分を多く含んでいるオーディオフレームに多くのビットレートを割り当て、可聴成分をあまり含んでいないオーディオフレームへのビットレートの割り当てを少なくすることにより、トータルとして音質を向上させることができる。尚、30秒という時間長は、説明の便宜のための一例にすぎず、これを増減させてよいことはいうまでもない。
尚、第1実施形態〜第6実施形態の送信装置において、符号化部12の後段に遅延化部13を配したが、符号化部12の前段に遅延化部13を配してもよい。つまり、アナログ信号の段階で時間的な遅延を行わせてもよい。
尚、第1〜第6実施形態において説明した送信装置、受信装置の特徴は、コンピュータ読み取り可能なプログラムの改良により実現することができる。故に、この特徴部分たるプログラムを、送信装置、受信装置とは別個独立に実施してもよい。プログラムがコンピュータ読取可能な記録媒体に記録される場合、この記録媒体を譲渡、貸与するという態様で、プログラムのみを実施してもよい。またプログラムがネットワーク上で配信される場合、ネットワーク上でプログラムを伝送させるという態様で、プログラムを実施してもよい。
本発明に係る受信装置は上記実施形態に内部構成が開示されており、この内部構成に基づき量産することが明らかなので、本発明に係る受信装置は、産業上の利用可能性を有する。
第1実施形態に係る放送システムの構成を示す図である。 符号化部11及び符号化部12による符号化手順を示す図である。 符号化部11により生成されるデジタルストリームの構成を示す図である。 低品位ストリームと、遅延化部13により時間的遅延が与えられた高品位ストリームとを示す図である。 受信装置の内部構成を示す図である。 蓄積部22に蓄積される低品位ストリームの一部分を示す図である。 (a)〜(d)蓄積部22に対する書き込み制御を示す図である。 再生制御部26による再生制御を示す図である。 再生制御部26による再生制御の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る受信装置の内部構成を示す図である。 第3実施形態に係る受信装置の内部構成を示す図である。 第4実施形態にかかる送信装置の内部構成を示す図である。 第4実施形態にかかる受信装置の内部構成を示す図である。 第5実施形態に係る送信装置の内部構成を示す図である。 第5実施形態に係る受信装置の内部構成を示す図である。 第6実施形態に係る放送システムの送信装置の内部構成を示す図である。
符号の説明
1 送信装置
2〜5 受信装置
10 信号源
11 符号化部
12 符号化部
13 遅延化部
14 多重化部
15 変調部
20 復調部
21 多重分離部
22 蓄積部
23 補完データ記憶部
24 選択出力部
25 再生部
26 再生制御部
27 スイッチ
28 重畳部
29 パイロットランプ
31 低レート符号化部
32 中レート符号化部
33 高レート符号化部
34 遅延化部
35 遅延化部
36 蓄積部
37 蓄積部

Claims (5)

  1. 音声信号源を同一とし、符号量の割り当てが互いに異なる2つのオーディオストリームを生成し、それと共に、映像信号源を同一とし、符号量の割り当てが互いに異なる2つのビデオストリームを生成して、割当て符号量が大きいビデオストリーム及びオーディオストリーム、割当て符号量が小さいビデオストリーム及びオーディオストリームとを送信する放送システムにおける受信装置であって、
    符号量小のビデオストリームの一部分にあたるデータであって、符号量大のビデオストリームの欠落時に当該符号量大のビデオストリームの代わりになるデータを蓄積する第1蓄積手段と、
    符号量小のオーディオストリームの一部分にあたるデータであって、符号量大のオーディオストリームの欠落時に当該符号量大のオーディオストリームの代わりになるデータを蓄積する第2蓄積手段と、
    ビデオストリームを再生する第1再生手段と、
    オーディオストリームを再生する第2再生手段と、
    制御手段とを備え、
    前記制御手段は、ストリームの受信誤りが所定の第1の基準を下回る場合は、符号量大のビデオストリームを選択的に第1再生手段により出力させるよう制御し、ストリームの受信誤りが所定の第1の基準を上回る場合は第1蓄積手段の蓄積データを第1再生手段により出力させるよう制御し、
    前記制御手段は、ストリームの受信誤りが所定の第2の基準を下回る場合は、符号量大のオーディオストリームを選択的に第2再生手段により出力させるよう制御し、ストリームの受信誤りが所定の第2の基準を上回る場合は第2蓄積手段の蓄積データを第2再生手段により出力させるよう制御する
    ことを特徴とする受信装置。
  2. ストリームの受信誤りが前記所定の第1の基準を上回る第3の基準を上回る場合、前記制御手段は、符号量小のビデオストリーム第1再生手段により出力させない、ことを特徴とする請求項1記載の受信装置。
  3. ストリームの受信誤りが前記所定の第2の基準を上回る第4の基準を上回る場合、前記制御手段は、符号量小のオーディオストリーム第2再生手段により出力させない、ことを特徴とする請求項1記載の受信装置。
  4. 前記符号量小のビデオストリームを第1再生手段により出力させない場合、前記制御手段は、当該ビデオストリームとは別の、予備データを第1再生手段により出力させるよう制御する
    ことを特徴とする請求項2記載の受信装置。
  5. 前記符号量小のオーディオストリームを第2再生手段により出力させない場合、前記制御手段は、当該オーディオストリームとは別の、予備データを第2再生手段により出力させるよう制御する
    ことを特徴とする請求項3記載の受信装置。
JP2008066107A 2008-03-14 2008-03-14 受信装置 Pending JP2008228313A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008066107A JP2008228313A (ja) 2008-03-14 2008-03-14 受信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008066107A JP2008228313A (ja) 2008-03-14 2008-03-14 受信装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002247695A Division JP4157340B2 (ja) 2002-08-27 2002-08-27 送信装置、受信装置を含む放送システム、受信装置、及びプログラム。

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008228313A true JP2008228313A (ja) 2008-09-25

Family

ID=39846300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008066107A Pending JP2008228313A (ja) 2008-03-14 2008-03-14 受信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008228313A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019523618A (ja) * 2016-08-03 2019-08-22 デジェロ ラブス インコーポレイテッド データ・ストリーム変更を制御するシステムおよび方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019523618A (ja) * 2016-08-03 2019-08-22 デジェロ ラブス インコーポレイテッド データ・ストリーム変更を制御するシステムおよび方法
US11375249B2 (en) 2016-08-03 2022-06-28 Dejero Labs Inc. System and method for controlling data stream modifications
JP7251791B2 (ja) 2016-08-03 2023-04-04 デジェロ ラブス インコーポレイテッド データ・ストリーム変更を制御するシステムおよび方法
US11792449B2 (en) 2016-08-03 2023-10-17 Dejero Labs Inc. System and method for controlling data stream modifications

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4157340B2 (ja) 送信装置、受信装置を含む放送システム、受信装置、及びプログラム。
RU2608355C1 (ru) Уплотнение заголовков пакетов транспортного потока
JP5553764B2 (ja) Fec復号化のための方法
KR100541933B1 (ko) 트랜스포트 데이터스트림에서 보조 데이터 삽입 방법 및 디바이스
JP4236106B2 (ja) ディジタル放送送信装置およびその方法、ディジタル放送受信装置およびその方法
JP2007104085A (ja) 通信回線を用いるデジタル放送方法およびその装置
CN1791227B (zh) 移动电视接收机
KR20100136999A (ko) 시간 확장성을 이용하는 스태거캐스팅
KR100800727B1 (ko) 디지털멀티미디어방송 수신 장치에서 채널 전환을 위한 재생 장치 및 방법
CN101588508B (zh) 数字记录器
CN101695134B (zh) 一种弱信号环境下提高终端播放性能的终端、系统及方法
KR20050120652A (ko) 송수신 시스템, 송신 장치 및 방법, 수신 장치 및 방법,기록 매체, 및 프로그램
JP4195081B2 (ja) テレビジョン情報を伝送するのに適しているパケット化ディジタル・データ・ストリームをフォーマット化する装置
JP2008228313A (ja) 受信装置
JP4477056B2 (ja) 受信装置および受信方法
CA2723861C (en) Digital broadcasting transmitter, digital broadcasting receiver, and methods thereof
US20160088255A1 (en) Signal receiving apparatus and method of controlling the same
JP5748940B2 (ja) 放送装置および放送受信装置
JP4538488B2 (ja) ストリーム受信装置、ストリーム受信方法、及びストリーム送受信方法
JP4538489B2 (ja) ストリーム受信装置、ストリーム受信方法、及びストリーム送受信方法
JP2005072988A (ja) 放送受信機
EP2076042A1 (en) Apparatus and method for transmitting a digital stream
JP2007259195A (ja) 多重化ストリーム変換装置および方法
JP2011244094A (ja) ファイルキャスティング方式を用いた放送装置、ファイルキャスティング方式を用いた放送受信装置、ファイルキャスティング方式を用いた放送方法、ファイルキャスティング方式を用いた放送受信方法
JP2004140506A (ja) 放送番組の提供方法および受信装置および送信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090519

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091201