JP2008228094A - マイクロストリップアンテナ装置 - Google Patents

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Hisamatsu Nakano
久松 中野
Taiichi Yamaguchi
泰一 山口
Yohei Sakurai
洋平 櫻井
Koichi Uchino
浩一 内野
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Abstract

【課題】マイクロストリップアンテナを改良して、簡単な構造で超小形,軽量、安価にする。
【解決手段】板状誘電体7を介して、グランド板8とλ/2方形アンテナ素子4とを対向させる。上記λ/2方形アンテナ素子4には、放射状スリット6が設けられている。この放射状スリット6は回転対称の放射状をなすスリットである。この放射状スリットを設けることにより流路が迂回して、方形アンテナ素子の電気的長さが大きくなり、λ/2で共振する。前記λ/2方形アンテナ素子4は、λ/4励振器9を介して高周波回路10に接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は小形軽量なマイクロストリップアンテナ装置に関するものである。
マイクロストリップアンテナを小形軽量に構成することについては、各種の工夫研究が行われている。
特許文献1として挙げた特開2007−6246号公報「多周波共用マイクロストリップアンテナ」は、菱形平面状放射素子の周囲の辺に平行な、V字状のスリットを設けたものであって、平面状放射素子は菱形に限定されており、スリットの形状はV字状に限定されている。
特許文献2として挙げた特開2004−128932号公報「アンテナ装置」は、放射板に線対称となる4つのスリットを設けたものであるが、マイクロストリップアンテナ装置ではない。
特許文献3として挙げた特開2001−177330号公報「パッチアンテナ」は、放射板の外周縁から内側に向けて切り込んだ形の複数個の切欠溝状のスリットを設けたものである。
特開2007−6246号公報 特開2004−128932号公報 特開2001−177330号公報
大規模な工場における資材管理や大規模な流通設備においては、段ボールなどの包装容器にICタグを貼付して荷扱いしている。
工場や流通設備以外においても、電子回路を内蔵したカードによる非接触計数,非接触監視,非接触操作などが普及しつつある。
ICタグによって荷扱いする場合、荷物ステーションのコンピュータと荷物のICタグとの間で、電波による情報交換が為されている。
こうした非接触での情報交換は、メガヘルツないしギガヘルツの電波で行われている。このため、メガヘルツ〜ギガヘルツの電波を送受信するに適した小型アンテナが必要とされる。
メガヘルツ〜ギガヘルツ用のアンテナに関する要望は、高利得,広帯域,小形・軽量,安価,信頼性,耐久性など、多岐に亙る。アンテナの開発技術の立場に在る本発明者としてはこれら全ての要請に応えなければならないが、所要の性能を有することを前提として「簡単な構成」が重視される。
例外を除き一般的な傾向として、構成が簡単であれば小形化に適し、構成が簡単であれば製造コストが安く、構成が簡単であればメンテナンス性が良く、構成が簡単であれば故障し難いからである。
本発明は以上に述べた事情に鑑みて為されたものであって、その目的は、性能との兼ね合いにおいて構成が簡単で、小形化に適し、製造コストが低廉で、故障し難く、メンテナンス性に優れた、広帯域でメガヘルツ〜ギガヘルツの電波を送受信するに適したアンテナを提供することである。
本発明の基本的な原理について、その1実施形態に対応する図1を参照して説明すると次の通りである。この[課題を解決するための手段]の欄は、図面との対照が容易なように括弧書きで図面符号を付記してあるが、この括弧付き符号は本発明の構成を図面のとおりに限定するものではない。
a.方形アンテナ素子(4)を主構成部材とするマイクロストリップアンテナである。
b.上記アンテナ素子に、外周に達しない回転対称形のスリット(6)を設ける。
(注)上記のスリットは、アンテナ素子を流れる高周波電流を迂回させるために設ける ものである。
アンテナ素子の外周から内側へ切り込んだ形のスリットは公知(特開2001− 177330号公報)であるが、このような先行技術においては、高周波電流の経 路を迂回させるという技術的な思想が無く、本発明における外周に達しないスリッ ト(6)とは本質的に異なる構成である。
c.方形の素子(4)の対角を切り欠いた形状の(切欠4a)を設ける。
(注)切欠を設けると円偏波に対応可能となる。円偏波対応不要の場合、切欠は不要で ある。
d.方形のアンテナ素子の1辺に対して、励振器(9)を静電容量結合する。該励振器の入力端は高周波回路の出力端に接続される。
e.本図1では図示を省略してあるが、前記のスリット(6)に、枝状のスリット(例えば図2(B)において符号6a,6bの構成部分)を設けると、電流の経路が一層迂回するので、アンテナ装置のより小型化が可能である。
上述の原理に基づいて構成した請求項1の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置は(図1参照)、マイクロストリップアンテナにおいて、
電気的長さλ/2の方形アンテナ素子(4)と、
上記方形アンテナ素子に設けられ、その外周に到達しない、回転対称形の放射状スリット(6)とを具備していることを特徴とする。
上記放射状スリットに枝状のスリットを追加したときも、追加されたスリットはλ/2方形アンテナ素子の周囲縁に達せしめない。
なお、前記の「電気的長さλ/2の方形アンテナ素子」は、その電気的長さが本来的にλ/2なのではなく、前記のスリットを設けた結果として電気的長さがλ/2となったことを意味している(以下、請求項2ないし請求項5、及び請求項9において同様)。
請求項2の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置は(図3参照)、マイクロストリップアンテナにおいて、
電気的長さλ/2の方形アンテナ素子(4)と、
上記方形アンテナ素子に設けられ、その外周に到達しない、回転対称形の放射状スリット(6)と、
上記放射状スリット(6)の先端が分岐し、対称かつ直角に折れ曲がってT字状をなすT形枝状スリット(6a)と、
を具備していることを特徴とする。
請求項3の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は(図5参照)、マイクロストリップアンテナにおいて、
電気的長さλ/2の方形アンテナ素子(4)と、
上記方形アンテナ素子に設けられ、その外周に到達しない、回転対称形の放射状スリット(6)と、
上記放射状スリット(6)の先端が分岐し、対称かつ鈍角に折れ曲がって、Y字状をなすY形枝状スリット(6d)と、
を具備していることを特徴とする。
請求項4の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は(図6参照)
マイクロストリップアンテナにおいて、
電気的長さλ/2の方形アンテナ素子(4)と、
上記方形アンテナ素子に設けられ、その外周に到達しない、回転対称形の放射状スリット(6)と、
上記放射状スリット(6)の先端が分岐し、対称かつ鋭角に折れ曲がった形状の傘形枝状スリット(6e)と、
を具備していることを特徴とする。
請求項5の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は(図2(B)参照)、 前記放射状スリット(6)の中間部から対称に、枝状のスリット(6b)が分岐していることを特徴とする。
請求項6の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は(図7参照)、
前記T字状の先端枝状スリット(6a)、若しくはY字状の先端枝状スリット(6d)、または鋭角に折れ曲がった傘形枝状スリット(6e)の先端が更に分岐した延長枝状スリット(6c)が設けられていることを特徴とする。
請求項7の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は(図1参照)、
前記の、放射状スリット(6)を設けた方形アンテナ素子(4)の2組の対角の内、何れか1組の対角を切り落とされた形状の一対の切欠(4a)が設けられていることを特徴とする。
請求項8の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は(図1参照)、
前記の、放射状スリット(6)が設けられている方形アンテナ素子(4)の外周縁に対向離間して、電気的長さλ/4の励振器(9)が設けられ、該励振器の開放端が上記方形アンテナ素子(4)に静電容量結合(C)されていることを特徴とする。
請求項9の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は(図2(C)参照)、
マイクロストリップアンテナにおいて、
電気的長さλ/2の方形アンテナ素子(4)と、
上記方形アンテナ素子に設けられた円弧状スリット群(12)とを具備しており、
上記円弧状スリット群は、仮想の円周上に複数個の同形の円弧状スリットが回転対称に配列されて成ることを特徴とする。
請求項10の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は(図2(C)参照)、 前記円弧状スリット群(12)が、
半径を異にする仮想の同心円について、それぞれの円ごとに複数個の同形の円弧状スリットが回転対称に配列されて成ることを特徴とする。
請求項11の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は(図2(C)参照)、前記の、円弧状スリット群(12)が設けられている方形アンテナ素子(4)の2組の対角の内、何れか1組の対角を切り落とされた形状の一対の切欠(4a)が設けられていることを特徴とする。
請求項12の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の構成は、
前記の、円弧状スリット群が設けられている方形アンテナ素子の外周縁に対向離間して、電気的長さλ/4の励振器(図1において符号9を付して示した部材と同様)が設けられ、該励振器の開放端が上記方形アンテナ素子に静電容量結合(C)されていることを特徴とする。
請求項1の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を適用すると、
方形アンテナ素子の外形寸法を著しく縮小させることができる。
この作用効果は、送受信する電波の波長とアンテナ素子との相対的な問題であって、
同じ外形寸法の方形アンテナ素子であっても、本発明に係る放射状スリットを設けることによって、著しく長い波長の電波に同調するようになる。
従って本請求項1の発明を適用することによって、同一波長の電波を送受信するためのアンテナ素子の外形寸法を著しく縮小することができる。これにより、アンテナ装置全体を小形軽量化して取り扱いを容易ならしめ、かつ製作の材料コストを低減することができる。
請求項2の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を適用することによっても、請求項1におけるよりも更に著しく、方形アンテナ素子の外形寸法を縮小させることができる。
これにより、アンテナ装置全体を小形軽量化して取り扱いを容易ならしめ、かつ製作の材料コストを低減することができる。
請求項3の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置、又は請求項4の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を適用することによっても、請求項2におけると同様に、方形アンテナ素子の外形寸法を著しく縮小させることができ、これにより、アンテナ装置全体を小形軽量化して取り扱いを容易ならしめ、かつ製作の材料コストを低減することができる。
請求項5の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を請求項1〜請求項4の発明に併せて適用すると、方形アンテナ素子の外形寸法を更に縮小させることができ、これにより、アンテナ装置全体をいっそう小形軽量化して取り扱いを容易ならしめ、かつ製作の材料コストを低減することができる。
請求項6の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を請求項2〜請求項4の発明に併せて適用すると、方形アンテナ素子の外形寸法を更に縮小させることができ、これにより、アンテナ装置全体をいっそう小形軽量化して取り扱いを容易ならしめ、かつ製作の材料コストを低減することができる。
本請求項6の発明は請求項5の発明と併用することができ、本発明の効果を更に拡張することができる。この併用は、二つの発明の単なる寄せ集めではなく、アンテナ素子を流れる高周波電流を迂回させるという本発明の原理を延長したものであり、当業者が容易に想到し得るものではない。
請求項7の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を請求項1〜請求項6の発明に併せて適用すると、円偏波を送受信することができる。
方形アンテナ素子の角を切り落とすことにより円偏波に対応することは公知であるが、本請求項7の発明はこの公知技術を取り入れて、従来は考えられなかった小形軽量の円偏波対応アンテナ素子を創作して、その実用的な適用範囲を拡大したものである。決して当業者が容易に想到し得るものではない。
請求項8の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を適用すると、本発明に係るアンテナ素子を容易に高周波回路に整合させることができ、しかも広帯域特性を得ることができる。
本請求項8の発明を適用することにより、アンテナ専門メーカーが製作したアンテナ装置アッセンブリの供給を受けた無線機器メーカーが、アンテナ装置を迅速容易に高周波回路に整合させることができる。
請求項9の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を適用すると、
前記請求項1〜請求項4とは全く異なる構成によって、方形アンテナ素子の外形寸法を著しく縮小させることができる。
この作用効果は、送受信する電波の波長とアンテナ素子との相対的な問題であって、方形アンテナ素子の機械的な外形寸法を一定にして考えれば、該方形アンテナ素子の電気的長さが増加する。
上記と同じことを送受信する電波の波長が一定である場合について考えれば、方形アンテナ素子の機械的な外形寸法が縮小される。
これにより本請求項9に係る発明を適用して、請求項1〜請求項4におけると同様に、アンテナ装置全体を小形軽量化して取り扱いを容易ならしめ、かつ製作の材料コストを低減することができる。
請求項10の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を請求項9の発明に併せて適用すると、アンテナ素子の電気的長さを更に増加させることができ、その結果として所望の波長の電波を送受信するアンテナ素子の外形寸法を更に縮小することができ、アンテナ装置全体を一層小形軽量化して取り扱いを容易ならしめ、かつ製作の材料コストをさらに低減することができる。
請求項11の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を請求項9又は請求項10の発明に併せて適用すると、円偏波を送受信することができる。これにより、小形軽量という請求項9、同10の長所を生かして、例えば自動荷物仕分け機構など、応用分野を広げることができる。
請求項12の発明に係るマイクロストリップアンテナ装置を請求項9ないし請求項11の発明に併せて適用すると、請求項9、ないし同10係るアンテナ素子を容易に高周波回路に整合させることができる。
本請求項12の発明を適用することにより無線機器メーカーは、アンテナ専門メーカーが製作したアンテナ装置アッセンブリの供給を受けて、これを高周波回路に対して迅速かつ容易に整合させることができる。
図2は、本発明に係るマイクロストリップアンテナの基本的な構造の説明図である。 本図2(A)は、請求項1に対応し、最も基本的なアンテナエレメント1の模式的な平面図であって、電気的長さλ/2の方形アンテナ素子4を描いてある(後に詳しく説明するが、本図2においてはグランド板や給電回路を省略して描いてある)。
上記λ/2方形アンテナ素子4に、線対称形の放射状スリット6が設けられている。
上記放射状スリット6は、λ/2方形アンテナ素子4の周囲に達しない。
上述のように、マイクロストリップアンテナのアンテナ素子にスリットを設けると、高周波電流の経路が迂回するので、その電気的長さが増加する。これが本発明の最も基本的な技術思想である。
図2(B)は本発明装置の改良型形状を模式的に描いた平面図である。
4辺形abcdは長方形であって、ac,bdは対角線であり、その交点oは長方形の中心点である。方形アンテナ素子4は長方形abcdに沿って形成されている。
1つの実施形態として、上記対角線acの両端に位置する対角aと対角cとを符号4aのように切り欠くと円偏波に対応することができる(詳細は後述する)。
前記の中心点oに関して回転対称形の放射状スリット6を設けるとともに、該放射状スリット6の先端から対称に、T字状に枝を延ばした形に、先端枝(スリット)6aを設ける。これにより、方形アンテナ素子4を流れる高周波電流の経路が更に迂回せしめられるので、該方形アンテナ素子4の電気的長さが一層大きくなる。
すなわち、送受信すべき電波の波長が既定であれば、方形アンテナ素子4を小さく構成し得ることになる。
本発明においては、送受信すべき電波の波長λに基づき、放射状スリット6を設け、要すれば更に枝状のスリットを追加して、方形アンテナ素子4の電気的長さをλ/2に設定する。
上述のように、放射状スリット6の先端に先端枝(スリット)6aを設け、更に、仮想線で示したように中間枝(スリット)6bを設けると、λ/2方形アンテナ素子4の電気的長さは一層長くなる(波長を一定とすれば、λ/2方形アンテナ素子4を更に小さくできる)。
前記中間枝(スリット)6bは、基本となる回転対称形の放射状スリット6の途中から側方へ、対称に形成する。
先に述べたように本発明の基本的な原理は、方形アンテナ素子4に回転対称形のスリットを設けることであり、これによって高周波電流の経路を迂回させて該方形アンテナ素子の電気的長さを増加する。
こうした技術的思想に基づいて、本発明者らが図2(B)と異なる実施形態を追及したところ、図2(C)のように同心円弧状のスリットを設けることによっても高周波電流の経路を迂回させて方形アンテナ素子の電気的長さを増加し得ることを確認した。
図2(C)の例では、3個の同心円に沿って外周スリット12aと、中間スリット12bと、内周スリット12cとが配列されている。
図示を省略するが、これと異なる実施形態として4個の同心円に沿わせて同心円弧状のスリットを設けることもでき、また、単一の円周に沿わせて円弧状のスリットを設けることもできる。
図1は、前掲の図2(A)に示したλ/2方形アンテナ素子4に放射状スリット6を設けた実施形態を模式的に描いた斜視図である。
本発明に係るアンテナ装置はマイクロストリップアンテナに属する。
前掲の図2においてはグランド板の図示を省略したが、マイクロストリップアンテナは、充分なグランド(アース)の存在を条件とし、グランドに平行な板状の導電体によって構成される。
図1に示した8はグランド板、7は板状誘電体である。これらの部材は、λ/2方形アンテナ素子4と協働して、送受信電波に対しλ/2で共振するマイクロストリップアンテナ装置を構成している。
λ/2方形アンテナ素子4の周囲4辺の内の1辺に対向離間せしめて、電気的長さλ/4の励振器9が設けられている。
本発明を実施する場合、基板に対してλ/2方形アンテナ素子4を固定的に設置するとともに、公知の技術を利用して上記基板上にλ/4励振器9を形成することにより、低廉なコストで本発明装置を生産することができる。
無線機器メーカーは、図1に示した構成部分をアッセンブリで供給されると、これを高周波回路に対して、迅速かつ容易に装着することができる。
本例のマイクロストリップアンテナ装置を無線機器に装着するには、前記グランド板8をアースに接続導通させるとともに、λ/4励振器9の入力端を高周波回路10の出力端に接続導通させる。
図3は、前掲の図2(B)に示したλ/2方形アンテナ素子4を用いた実施形態を模式的に描いた斜視図であり、図4は同じく平面図である。
読図を容易にするため、本図4においては、導電性の部材に斑点を付してある。この斑点は断面を表すものではない。
本例の放射状スリット6は、前記放射状スリット6の先端部を直角に分岐させた形状のT形枝状スリット6aを備えている。前掲の図2(B)に示した中間枝状スリット6bを併設することもできる。
(図3,図4参照)本例のλ/2方形アンテナ素子4は、1組の対角に切欠4aを形成して、円偏波を送受信できるようになっている。円偏波に対応する必要が無い場合には、上記の切欠4aは省略される。
(図3参照)仮想線で描いて符号11を付して示したのは取付ネジである。この取付ネジは本例のマイクロストリップアンテナ装置を無線機器(図外)に取り付けるための機械的な構成部材であって、純電気的な役目は受け持っていない。
図5は、前掲の図4に示した実施形態の変形例における要部を模式的に描いた平面図である。
先に図2(B)について説明したように、先端枝(スリット)6aを設けたのは、方形アンテナ素子4を流れる高周波電流の経路を迂回せしめて、該方形アンテナ素子4の電気的長さを大きくするため(一定の送受信波長に対して方形アンテナ素子4の機械的な寸法を縮小するため)である。
上記と同じ技術的思想に基づいて、本例は図3,図4の実施形態におけるT形枝状スリット6aに代えて、放射状スリットの先端を分岐させ、対称に鈍角に折り曲げた形の、Y形枝状スリット6dを設けた。このように構成することによっても、方形アンテナ素子を流れる高周波電流の経路を迂回せしめて、該方形アンテナ素子の電気的長さを大きくすることができる。
図6も同様の技術的思想に基づく変形例であって、放射状スリットの先端を分岐させ、対称に鋭角に折り曲げた形の、傘形枝状スリット6eを設けた。このように構成しても、方形アンテナ素子4を流れる高周波電流の経路を迂回せしめて、該方形アンテナ素子の電気的長さを大きくすることができる。
図7は、前掲の図4に示した実施形態を更に積極的に変形し、枝状のスリットを延長することによってλ/2方形アンテナ素子の電気的長さの増大(機械的長さの縮小)を図った例である。
T形枝状スリット6aのT字形について、Tという字形の水平な頂辺の先端(注・先端は2個有る)それぞれを更に分岐させて直角に折り曲げた形の延長枝状スリット6cを形成した。
このように構成すると、方形アンテナ素子を流れる高周波電流の経路を更に迂回せしめて、該方形アンテナ素子の電気的長さを一層大きく(機械的長さを一層小さく)することができる。
図7の実施形態においては放射状スリット6から分岐するT形枝状スリット6aが直角に折れ曲がり、該T形枝状スリット6aから分岐する延長枝状スリット6cも直角に折れ曲がった形状である。
図示を省略するが、上記の折れ曲がり角度を、直角でなく鋭角に、若しくは鈍角にすることもできる。
鈍角に折り曲げることについては、図5に描かれているY字枝状スリット6dを参照して類推御理解されたい。また、鋭角に折り曲げることについては、図6に描かれている傘形枝状スリット6eを参照して類推御理解されたい。
先に本発明の原理として段落番号[0008]で述べたように、本発明は方形アンテナ素子にスリットを設けることにより高周波電流を迂回させて、該方形アンテナ素子の電気的長さを増加させる。
独立項である請求項1、同2、同3及び同4における形状的な特徴は、基本となる放射状スリット(6)を回転対称形に構成することである。
さらに、その効果(電気的長さの増加)を拡大するために、中間枝スリット6b(図2(B))や先端枝スリット6a(図2(B))や延長枝状スリット6c(図7)を設けるという改良例を挙げた。
本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、高周波電流を迂回させるという基本的原理に沿って、更に枝状スリットを追加することができる。
実施形態の全てを列挙することは省略するが、本発明の技術的範囲については、『請求項1、同2、同3、同4及び同8(これらは独立項である)に挙げた構成を含む形態』を基本形態とし、この基本形態に対して枝状のスリットを追加したもの全部を技術的範囲とする。
前掲の図2(A)に示した基本形状のアンテナエレメント1を更に単純化した極限的な形態を図8に示す。符号6′を付して示したのは最も簡単な回転対称形のアンテナエレメントである。このような一直線状のスリットを設けても、高周波電流を迂回させて方形アンテナ素子の電気的長さを増加させることができる。
このような一直線状のスリットを設けた場合、λ/4励振器9の位置は実線で描いたように、λ/2方形アンテナ素子4の4辺の内、スリットと平行な辺に対向させて配置することが望ましい。しかし、鎖線で描いた9′のように任意の辺に対向させることもできる。
本発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の1実施形態を模式的に描いた斜視図に高周波回路とアースとを付記した図である。 アンテナ素子の3例を模式的に描いた平面図であって、(A)は最も基本的なアンテナエレメント、(B)は本発明の実施形態におけるアンテナエレメント、(C)は上記と異なる実施形態におけるアンテナエレメントである。 本発明に係るマイクロストリップアンテナ装置の1実施形態を模式的に描いた斜視図に高周波回路とアースとを付記した図である。 前掲の図3に示した実施形態を模式的描いた平面図に高周波回路を付記した図である。 前掲の図3及び図4に示した実施形態の変形例におけるλ/2方形アンテナ素子及びλ/4励振器を模式的描いた平面図である。 前掲の図3及び図4に示した実施形態の変形例におけるλ/2方形アンテナ素子及びλ/4励振器を模式的描いた平面図である。 前掲の図3及び図4に示した実施形態の変形例におけるλ/2方形アンテナ素子及びλ/4励振器を模式的描いた平面図である。 前掲の図2(A)に示した実施形態を更に単純化したマイクロストリップアンテナ装置を模式的に描いた平面図である。
符号の説明
1…公知例のアンテナエレメント
2…放射状枝付エレメント
3…同心円弧状エレメント
4…λ/2方形アンテナ素子
4a…切欠
5…放射状スリット
6…放射状スリット
6a…T形枝状スリット
6b…中間枝状スリット
6c…延長枝状スリット
6d…Y形枝状スリット
6e…傘形枝状スリット
7…板状誘電体
8…グランド板
9…λ/4励振器
10…高周波回路
11…取付ネジ
12…円弧状スリット
12a…外周スリット 12b…中間スリット
12c…内周スリット
C…静電容量結合
a−c、b−d…λ/2方形アンテナ素子の対角線

Claims (12)

  1. マイクロストリップアンテナにおいて、
    電気的長さλ/2の方形アンテナ素子と、
    上記方形アンテナ素子に設けられ、その外周に到達しない、回転対称形の放射状スリットとを具備していることを特徴とするマイクロストリップアンテナ装置。
  2. マイクロストリップアンテナにおいて、
    電気的長さλ/2の方形アンテナ素子と、
    上記方形アンテナ素子に設けられ、その外周に到達しない、回転対称形の放射状スリットと、
    上記放射状スリットの先端が分岐し、対称かつ直角に折れ曲がってT字状をなす枝状スリットと、
    を具備していることを特徴とするマイクロストリップアンテナ装置。
  3. マイクロストリップアンテナにおいて、
    電気的長さλ/2の方形アンテナ素子と、
    上記方形アンテナ素子に設けられ、その外周に到達しない、回転対称形の放射状スリットと、
    上記放射状スリットの先端が分岐し、対称かつ鈍角に折れ曲がって、Y字状をなす先端枝状スリットと、
    を具備していることを特徴とするマイクロストリップアンテナ装置。
  4. マイクロストリップアンテナにおいて、
    電気的長さλ/2の方形アンテナ素子と、
    上記方形アンテナ素子に設けられ、その外周に到達しない、回転対称形の放射状スリットと、
    上記放射状スリットの先端が分岐し、対称かつ鋭角に折れ曲がった形状の傘形枝状スリットと、
    を具備していることを特徴とするマイクロストリップアンテナ装置。
  5. 前記放射状スリットの中間部から対称に、枝状のスリットが分岐していることを特徴とする、請求項1ないし請求項4の何れかに記載したマイクロストリップアンテナ装置。
  6. 前記T字状の先端枝状スリット、若しくはY字状の先端枝状スリット、または鋭角に折れ曲がった傘形枝状スリットの先端が更に分岐した延長枝状スリットが設けられていることを特徴とする、請求項2ないし請求項5の何れかに記載したマイクロストリップアンテナ装置。
  7. 前記の、放射状スリットを設けた方形アンテナ素子の2組の対角の内、何れか1組の対角を切り落とされた形状の一対の切欠が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし請求項6の何れかに記載したマイクロストリップアンテナ装置。
  8. 前記の、放射状スリットが設けられている方形アンテナ素子の外周縁に対向離間して、電気的長さλ/4の励振器が設けられ、該励振器の開放端が上記方形アンテナ素子(4)に静電容量結合(C)されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項7の何れかに記載したマイクロストリップアンテナ装置。
  9. マイクロストリップアンテナにおいて、
    電気的長さλ/2の方形アンテナ素子と、
    上記方形アンテナ素子に設けられた円弧状スリット群とを具備しており、
    上記円弧状スリット群は、仮想の円周上に複数個の同形の円弧状スリットが回転対称に配列されて成ることを特徴とする、マイクロストリップアンテナ装置。
  10. 前記円弧状スリット群が、
    半径を異にする仮想の同心円について、それぞれの円ごとに複数個の同形の円弧状スリットが回転対称に配列されて成ることを特徴とする、請求項9に記載したマイクロストリップアンテナ装置。
  11. 前記の、円弧状スリット群が設けられている方形アンテナ素子の2組の対角の内、何れか1組の対角を切り落とされた形状の一対の切欠が設けられていることを特徴とする、請求項9または請求項10の何れかに記載したマイクロストリップアンテナ装置。
  12. 前記の、円弧状スリット群が設けられている方形アンテナ素子の外周縁に対向離間して、電気的長さλ/4の励振器が設けられ、該励振器の開放端が上記方形アンテナ素子に静電容量結合(C)されていることを特徴とする、請求項9ないし請求項11の何れかに記載したマイクロストリップアンテナ装置。
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