JP2008227924A - 大サイズ閾値マトリクス及びその作成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大サイズ閾値マトリクスを構成する小サイズ閾値マトリクスのサイズ(繰り返し単位)を原因とする周期的なむらの発生を2値画像であるドットパターン上で低減する。
【解決手段】FMスクリーン用の2N×2N個の閾値を有する大サイズ閾値マトリクスLTMaを、N×N個の閾値を有する小サイズ第1閾値マトリクスAと、同サイズ(N×N個)で閾値配列の異なる小サイズ第2閾値マトリクスBとを並べて構成する。
【選択図】図5

Description

この発明は、連続調画像を2値画像であるドットパターンに変換するFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクス及びその作成方法に関する。なお、FMスクリーンは、ストキャスティック(stochastic)スクリーン又はドット分散型スクリーンとも呼ばれる。
従来から、印刷分野では、線数、角度、ドット形状で特徴付けられドットの大きさで濃淡が表されるAM(振幅変調)スクリーンの他、線数、角度を持たずにドットの密度で濃淡が表され高精細な再現に優れているFM(周波数変調)スクリーンが採用されている。
このFMスクリーン用の閾値マトリクスを作成する技術が特許文献1及び特許文献2で提案されている。
特許文献1に係る技術では、所定サイズのFMスクリーン用の閾値マトリクスを作成する際に、ある閾値マトリクス中の既に決定された閾値の位置と新たに決定する閾値の位置との距離が、周辺に配置される同一閾値配列の閾値マトリクスの閾値配列も考慮して、最も離れるように閾値位置を決定することで複数の同一閾値配列の閾値マトリクスを昇順あるいは降順に作成するようにしている。
特許文献2に係る技術は後述する。
また、特許文献3には、所定階調までの閾値が決定している閾値マトリクスによりドットパターンを形成し、このドットパターンにFFT(高速フーリエ変換)をかけて周波数領域のデータとし、さらにLPF(低域通過フィルタ)をかけた後、IFFT(逆高速フーリエ変換)をかけて空間領域のデータに戻し、この空間領域のデータ上で、低周波成分の最も弱い位置を、前記所定階調の次階調の閾値位置に決定していく技術が開示されている。
特開平8−265566号公報(特許第3762800号) 特開2005−252893号公報 特開2001−292317号公報
ところで、閾値マトリクスは、N×M(通常N=Mであるので、以下、理解の便宜のためにN×Nとして説明する。)画素を階調再現の1つの単位と考え、N×N個の閾値が配置されている。連続調画像データからドットパターンに展開するスクリーニング処理を行う場合、N×Nの閾値配列の閾値マトリクスを繰り返し並べて大サイズ閾値マトリクスとし、大サイズ閾値マトリクスと連続調画像データとを比較して2値画像であるドットパターンに変換している。
しかしながら、同一閾値配列の閾値マトリクスを繰り返し並べて大サイズ閾値マトリクスとし、この大サイズ閾値マトリクスと連続調画像データとを比較して大サイズドットパターンに変換したとき、その大サイズドットパターン上に、閾値マトリクスの繰り返し単位、すなわち閾値マトリクスのサイズを原因とするピッチや角度で僅かではあるがむらが発生することが分かった。
例えば、1画素が、1/100[mm]角=10[μm]角で、1つの閾値マトリクス(小サイズ閾値マトリクス又は基本閾値マトリクスという。)を構成する閾値数が100×100[個]で構成されている場合、この小サイズ閾値マトリクス(サイズは、1[mm]角)を繰り返し並べた大サイズ閾値マトリクスと連続調画像データとを比較して得られた2値画像である大サイズドットパターンには、小サイズ閾値マトリクスの繰り返し単位である1[mm]ピッチの格子状のむらや、45度傾いた約1.4[mm]ピッチのむらがノイズ成分として発生することが分かった。
なお、基本閾値マトリクスの繰り返し単位を原因とするピッチや角度で発生するむらは、基本閾値マトリクスのサイズを大きく設定すれば、例えば、ドットパターンに変換しようとする連続調画像データの大きさ(サイズ)、すなわち連続調画像データの画素数と同じサイズの閾値マトリクスが準備できれば、基本閾値マトリクスの繰り返し単位を原因として発生するむらは視認されなくなる。しかし、閾値マトリクスのサイズを通常の画像程度の大きさにしようとすると、閾値マトリクスの作成時間が膨大なものとなり、また、作成された閾値マトリクスをメモリ等の記録媒体に格納して保存するための記憶容量も膨大なものとなる。また、仮に記録媒体に記憶できたとしても、閾値マトリクスを使用する2値化処理時(スクリーニング時)に膨大な計算時間がかかることになり実用的ではない。
この発明は、上記のような課題を考慮してなされたものであり、大サイズ閾値マトリクスを構成する小サイズ閾値マトリクスのサイズ(繰り返し単位)を原因とする周期的なむらの発生を2値画像であるドットパターン上で低減することを可能とする大サイズ閾値マトリクス及びその作成方法を提供することを目的とする。
この発明に係るFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスは、連続調画像データを2値画像データに変換するFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスであって、小サイズ第1閾値マトリクスと、前記小サイズ第1閾値マトリクスと同サイズで閾値配列の異なる小サイズ第2閾値マトリクスと、を有し、前記小サイズ第1閾値マトリクスと前記小サイズ第2閾値マトリクスとを並べて大サイズ閾値マトリクスとしたことを特徴とする。
この発明に係るFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法は、連続調画像データを2値画像データに変換するFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法であって、小サイズ第1閾値マトリクスを作成するステップと、前記小サイズ第1閾値マトリクスと同サイズで閾値配列の異なる小サイズ第2閾値マトリクスを作成するステップと、前記小サイズ第1閾値マトリクスと前記小サイズ第2閾値マトリクスとを並べて大サイズ閾値マトリクスを作成するステップと、を有することを特徴とする。
この発明によれば、同サイズで閾値配列の異なる小サイズ第1及び第2閾値マトリクスを並べて大サイズ閾値マトリクスとしている。この大サイズ閾値マトリクスによりスクリーニング処理を行うことにより、小サイズ閾値マトリクスのサイズ(繰り返し単位)を原因とする周期的なむらの発生を2値画像であるドットパターン上で低減することができる。
この場合、前記小サイズ第2閾値マトリクスの閾値配列は、前記大サイズ閾値マトリクスで前記連続調画像データを2値画像データに変換したとき、該2値画像データ中での前記小サイズの大きさを原因とするムラの発生を抑制した配列とされている。
また、前記小サイズ第1閾値マトリクスの閾値配列が固定であるとき、前記小サイズ第2閾値マトリクスの閾値配列は、前記連続調画像データを前記大サイズの均一濃度画像データとし、前記均一濃度画像データを前記大サイズ閾値マトリクスにより均一濃度2値画像データに変換し、前記均一濃度2値画像データを周波数領域のデータに変換したとき、前記周波数領域のデータ上で、前記小サイズの繰り返し周波数に対応する周波数データ成分が小さい閾値配列に構成されている。
さらに、大サイズマトリクスを作成する際、少なくとも3つの小サイズ第1〜第3閾値マトリクスからランダムに小サイズ閾値マトリクスを選択して並べた新たな大サイズマトリクスを作成するようにすることで、簡易にFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスを作成することができる。
この場合、小サイズ第1〜第3閾値マトリクスのそれぞれは、3つ並べて使用して2値化処理したときに、小サイズの繰り返し周波数に対応する周波数データ成分が小さい閾値配列に構成されていることが好ましい。
この発明によれば、大サイズ閾値マトリクスを構成する小サイズ閾値マトリクスのサイズ(繰り返し単位)を原因とする周期的なむらの発生を2値画像であるドットパターン上で低減することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態が適用された画像処理システム10の構成を示している。
この画像処理システム10は、カラー画像を読み取るカラースキャナやシーンを撮影するデジタルカメラ等の入力機12と、入力機12から供給された連続調画像データ(この実施形態では、構成画素が値0−値255までのいずれかの値を採るものとする。)をFMスクリーニング処理して2値画像データ(ドットパターンデータ)に変換するRIP(ラスタイメージプロセッサ)等のコンピュータ14と、コンピュータ14から供給される2値画像データに対応した2値画像であるドットパターンを発生するインクジェットプリンタあるいは印刷システム(刷版作成部と印刷部を含む)等の出力機16とから構成される。
コンピュータ14は、CPUがプログラムを実行することで各種機能実現部(機能実現手段)として動作する。
この実施形態において、コンピュータ14は、値0−値255までのいずれかの値を採り任意サイズの均一濃度画像データ(連続調画像データの一部)を発生する均一濃度画像データ発生部18と、均一濃度画像データ発生部18から供給される均一濃度画像データ又は入力機12から供給される連続調画像データをFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクス又は小サイズ閾値マトリクスにより2値化処理して2値画像データに変換する2値化処理部(スクリーニング処理部)20と、閾値マトリクス作成部22とを備える。
2値化処理部20は、閾値配列の異なる複数の小サイズ閾値マトリクスを格納する小サイズ閾値マトリクスメモリ24と、入力機12又は均一濃度画像データ発生部18から供給されるサイズ(画像サイズ)に適した大サイズ閾値マトリクスを、閾値配列の異なる複数の小サイズ閾値マトリクスを所定の規則に基づき複合して(組み合わせて)作成する複合部26と、複合部26で複合された大サイズ閾値マトリクスと、連続調画像データ又は均一濃度画像データの画素値とを比較して値0又は値1をとる2値画像データを作成する比較部30とを備える。
なお、複合部26は、小サイズ閾値マトリクスをそのまま比較部30に設定する機能も有する。
閾値マトリクス作成部22は、FFT(高速フーリエ変換)部、IFFT(逆高速フーリエ変換)部、LPF(低周波通過フィルタ)部、視覚特性フィルタ部、ホワイトノイズ発生部、比較部等の各種機能実現部を備える。
この実施形態に係る画像処理システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、コンピュータ14の閾値マトリクス作成部22によって実行されるFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成手順について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1では、FMスクリーン用の小サイズ第1閾値マトリクスを作成する。この小サイズ第1閾値マトリクスの作成は、例えば、上述した特開平8−265566号公報に開示された技術又は特開2005−252893号公報に開示された技術を利用して行うことができる。
特開平8−265566号に係る技術では、FMスクリーン用の小サイズ閾値マトリクスを作成する際に、小サイズ閾値マトリクス中、既に決定された閾値の位置と新たに決定する閾値の位置との距離が、周辺に配置される同一閾値配列の小サイズ閾値マトリクスの閾値配列も考慮して、最も離れるように閾値位置を決定することで複数の同一閾値配列の小サイズ閾値マトリクスを昇順あるいは降順に作成するようにしている。
具体的な理解の容易化のために、図3に示す、構成閾値数が25個の9個の小サイズ閾値マトリクスTM1〜TM9が敷きつめられた閾値マトリクス配列STMを参照して説明する。小サイズ閾値マトリクスTM1〜TM9のハイライト側から昇順に、あるいはシャドー側から降順に閾値の配置位置を決定する際、図3中、中央の小サイズ閾値マトリクスTM5の周囲に配置される同一閾値配列からなる他の小サイズ閾値マトリクスTM1〜TM4、TM6〜TM9を含め、既に決定された閾値(図3例では「1」)の配置位置と、新たに配置する閾値(図3例では「2」)の配置位置との間の距離が最も離れるように新たに配置する閾値の位置を決定する。
この図3例では、小サイズ閾値マトリクスTM5中、太く囲った中央の閾値「2」は、その周囲にある太く囲った4つの閾値「1」を中心にそれぞれ円を同心的に同時に大きくしていったときに4つの円が接する点を含む配置位置あるいはこの配置位置に最も近い位置である。
以上のようにして決定した同一閾値配列の小サイズ閾値マトリクスTM1〜TM9の一つを小サイズ第1閾値マトリクスとする。すなわち、1つの小サイズ閾値マトリクスを決定する際に、同一閾値配列となる複数の小サイズ閾値マトリクスを配列した閾値マトリクスSTMを考える必要があるので、小サイズ閾値マトリクス自体の作成に時間がかかる。
次に、特開2005−252893号公報に開示された技術は、作成されたFMスクリーン用の小サイズ閾値マトリクスでスクリーニング処理、刷版作成処理及び印刷処理を行うときに、ハイライト側では確実にドットが付き、中間調では、ざらつきが低減されかつドットゲインの少ない2値画像であるドットパターンを発生できるようにするものである。
そのために、出力機16から出力可能な最小ドットサイズが、例えば10[μm]角=1ドット=1画素であるとき、ハイライト側の再現に係わる最小サイズドットの大きさを、刷版上に安定して形成可能な2×2画素ドット=4画素(の固まり)とする。
次に、中間調のざらつきを低減するため、中間調、例えば50[%]で得られるドットパターン(濃淡パターン)のパワーがピーク値となる周波数[c(サイクル)/mm](パターン周波数又はピーク周波数という。)を、視覚的に十分細かい(視覚的に識別が困難な)8[c/mm]以上の値、例えばfpeak=20[c/mm]に設定する。つまり、中間調において、20[c/mm]のパターン周波数fpeakを持つように小サイズ閾値マトリクスの閾値の配置位置を決定する。
なお、図4に示すように、人間の視覚特性65は、空間周波数0[c/mm]でゼロ値、空間周波数0.8[c/mm]近傍で最大感度(値1.0とする。)、空間周波数2[c/mm]で約0.4、以下空間周波数6〜8[c/mm]で略ゼロ値になる特性を有する。
また、ドットゲインを少なくするために、網パーセント10%未満のハイライト側では、全てのドットを前記最小ドットサイズのドットで構成し、網パーセントが10%〜50%の中間調領域では、ドットを最小ドットサイズから太らせて、画素数5(2×2+1)以上のドットを使用する。
ハイライト側とシャドー側とから小サイズ第1閾値マトリクスを構成する閾値thを交互に順次昇順及び降順で決定する手順を、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、以下、繁雑となるのを避けるために、ハイライト側で閾値thを順次決定する手順を主に説明するが、シャドー側でも同様である。この図5のフローチャートは、上記の特開2005−252893号の明細書に開示されている。
ステップS11で、ハイライト側(0%〜50%)の閾値th_hl{0〜(thmax−1)/2}及びシャドー側(100%〜50%)の閾値th_sd{thmax〜(thmax−1)/2}の初期値を、それぞれ、th_hl=0、th_sd=thmax(値255)と決める。
この図5のフローチャートにおいて、閾値thの配置位置の決定順序は、閾値0→閾値thmax→閾値1→閾値thmax−1→…→閾値(thmax−1)/2の順で、網パーセントが50%までの全閾値thの配置位置(配列)が決定される。
そこで、ハイライト側の所定閾値th_hlの配列(配置位置)を決めるために、まず、ステップS12において、上述した最小ドットサイズのドットである2×2画素ドットを配置する中心位置(ドット中心位置)を設定する。
最小ドットサイズのドットより大きな変形ドット(例えば、2×2画素ドット+1画素ドット=5画素ドット等)の場合には、その重心位置が、ドット中心位置である。
ドット中心位置は、図6Dに示す小サイズN×Nの2値データA2_bin中の黒化部分に設定されるが、この2値データA2_binの作成について説明する。
図6Aに示すような、小サイズN×Nの網パーセント(濃度パーセント)50%でのホワイトノイズパターンWHに対してFFTをかけ、さらに、パターン周波数fpeak±Δの帯域フィルタ処理を行うと、図6Bに示すように、半径がパターン周波数fpeakのリング状の周波数領域データAFFT2が得られる。
この周波数領域データAFFT2にIFFTをかけて、図6Cに示す連続調画像データA2に変換する。
さらに連続調画像データA2の各画素の値と、網パーセント50%に対応する中央階調値(例えば、最大階調が255であれば、127)とを比較し、値<128であれば黒化(値0と)し、図6Dに示す2値データA2_binを作成する。
この2値データA2_bin中、黒化されている部分(領域)がハイライトHLでのドット中心候補位置となり、白抜けとなっている部分(領域)がシャドーSDでのドットの中心候補位置となる。換言すれば、黒化されている部分が、0〜50%までの閾値の配置候補位置となり、白化されている部分が50〜100%までの閾値の配置候補位置となる。
そこで、ステップS12では、2値データA2_bin中、黒化されている部分のハイライト側でのドット中心候補位置のうち、今回の網パーセントP[%]で新規に設定する最小サイズのドット数(新規ドット数)Dn(P)分のドット中心位置を設定する。
ここで、網パーセントPで設定される最小サイズの新規ドット数Dn(P)とは、網パーセントPにおける累積ドット数(累積値)をDs(P)とすると、Dn(P)=Ds(P)−Ds(P−1)[個]で表すことができる。
小サイズ閾値マトリクスのサイズN×Nに対して、ドットパターンが網パーセントPを持つとき、閾値マトリクスのサイズN×Nに対応するドットパターン中での黒化総画素数は、N×N×P/100[個]と計算される。ドットパターンを構成する全てのドットが2×2(n=4)画素ドットの最小サイズのドットのみによる構成であれば、各網パーセントPにおける最小サイズのドットの数(累積ドット数)は、Ds(P)=(N×N×P/100)/nで表されるので、例えば、図7の実線の直線naに示すように、N×N×P/100/n(n=4)[個]となる。
このとき、各網パーセントPで新規に設定する最小サイズの新規ドット数Dn(P)は、Dn(P)=Ds(P)−Ds(P−1)=(N×N/100/n)となる。
なお、図7の縦軸は、新規に設定する最小サイズの新規ドット数Dnの計算上の累積ドット数Dsである。実際には、網パーセントPが25[%]より大きくなってくると、隣接する最小サイズのドットが接してくるため、実際にドットパターンに形成されるドット数は、図7に示した新規ドット数Dnの累積ドット数Dsより小さくなる。
直線で表される新規ドット数累積特性na(従来技術)の各網パーセントでの新規ドット数Dnを決定した場合には、印刷時、あるいは印刷の中間工程であるフイルムの出力時にドットゲインが大きくなり画像再現が不安定になる等の不具合が発生する。
そこで、この発明の一実施形態では、網パーセント10%未満のハイライトHL側では、パターン周波数が低くなることを考慮し、全てのドットを最小サイズドット(画素数4)で構成し、網パーセントが10%〜50%の中間調領域では、ドットを最小サイズドットから太らせて、この実施形態では、画素数5(2×2+1)以上のドットを使用するようにして、網パーセントPでの新規に増加する新規ドット数Dnの数が、例えば点線の曲線で表される新規ドット数累積特性ncに示すように、網パーセントPが10%から25%程度までは、設定される最小サイズの新規ドット数Dnが徐々に少なくなるように設定され、網パーセントPが25%から50%に向かっては新規ドット数Dnがゼロ値に設定される。あるいは、網パーセントPが25%から50%に向かって新規ドット数Dnが再び徐々に増加するように設定される一点鎖線の曲線で表される新規ドット数累積特性nbが選択される。
この実施形態において、出力機16の出力解像度Rは、100[画素/mm]←→10[μm/画素]であり、中間調ドットパターンのパターン周波数fpeakをfpeak=20[c/mm]としているので、N×N画素の1辺で考えると、100画素/mm(R画素/mm)当たり4画素からなる黒化されている最小サイズのドットが20ドット(1ドットは2×2画素)[個]存在しなければならない。したがって、N×N個の閾値マトリクスTMのサイズで考えると、中間調までの新規ドット数Dnの累積ドット数Dsは、(N/(R/fpeak))2=N×N×(fpeak/R)2=N×N×(20/100)2=N×N×0.04[個]になる。
このように設定すれば、網パーセントPが10%〜50%の中間調では、各網パーセントPにおいて、閾値マトリクスにより作成されるドットパターンを構成する総画素数は従来技術に係るFMスクリーンの場合と同数となる。すなわち網パーセントは同一であるが、ドット数が減ることになるので、ドットパターンを構成する全てのドットの周囲を合計した周囲長は、従来技術に係るFMスクリーンに比べて減少することになりドットゲインを減らすことができる。
そこで、ステップS12では、2値データA2_bin(図6D)中、黒化されているドット中心候補位置のうち、網パーセントPに対応する新規ドット数Dn分のドット中心位置を設定する。
ドット中心位置の設定は、特開平8−265566号公報を参照して説明したように、既に決定された閾値th(図3例では「1」)の配置位置と、新たに配置する閾値th_hl(図3例では「2」)の配置位置との間の距離が最も離れるように新たに配置する閾値th_hlの中心位置を決定する。
次いで、ステップS13において、閾値配置位置の候補(閾値候補)th’_hlを設定する。この場合、ステップS12で決定したドット中心位置を中心として最小サイズドットである2×2(n=4)画素ドットを設定し(配置し)、新しい閾値を配置する候補、すなわち閾値候補th’_hlとする。
次に、ステップS14〜S16において、現時点までの閾値thの配置が決定している小サイズ第1閾値マトリクスにより作成されるドットパターンの総画素数が、現在の網パーセントPに対応しているかどうかを判断して総画素数の修正処理を行う。
次いで、ステップS14において、既に閾値配列が決まっている閾値0〜th−1による総画素数と、新たに設定した閾値候補th’_hlによる総画素数とを加算した現在画素数th_hl_totalが、現在の網パーセントPで必要とされる必要画素数th_hl_num=N×N×th/thmaxより少ないかどうかが比較される(th_hl_total<th_hl_num)。
もし、少ない場合には、必要画素数th_hl_numから現在画素数th_hl_totalを引いた(th_hl_num−th_hl_total)分の画素を増加する必要があるので、ステップS15において、この画素を付加するドットを、既存の閾値0〜th−1によるドットあるいは未だ配置位置が決まっていない新たな閾値候補th’_hl以外によるドットから新たな閾値候補th’を設定する。
一方、多い場合には、必要画素数th_hl_num−現在画素数th_hl_total分の画素を削除する必要があるので、ステップS16において、この画素を削除するドットを、新たな閾値候補th’_hlによるドットから選択して削除する。
なお、このステップS16において、ドットパターンを構成するドット中、数ドットについては、最小ドットサイズのドットより小さいドットが発生する可能性がある。この実施形態では、最小ドットサイズのドットを2×2画素ドットとしているため、最小ドットサイズのドットによって作成されるドットパターンの総画素数は4の倍数になる。しかし、網パーセントPを合わせるために総ドット数を調整する場合には、2×2画素ドットから1〜3個の画素を削除した3画素ドット、2画素ドット、あるいは1画素ドットが必要となる場合がある。
上記のステップS15の処理は、既に閾値配列が決まっている閾値0〜th−1までの閾値により形成されるドットと新たな閾値候補th’_hlにより形成されるドットとからなる空間領域上のドットパターン(2値画像データ)に対してFFTをかけて周波数領域に変換した後、視覚特性フィルタ等の低域通過フィルタにより高周波を遮断し、さらにIFFTをかけて空間領域にもどした後、低周波成分を抽出する処理である。そして、抽出した低周波成分が最も弱い位置を閾値候補th’_hlに設定し直せばよい。
低周波成分の最も弱い位置の抽出処理について、さらに詳しく説明すると、FFTをかけて周波数領域に変換したとき、小サイズ第1閾値マトリクスの繰り返し周波数内に存在する周波数成分がノイズ成分(低周波成分)であるので、この低周波成分を抽出するために低域通過フィルタによる処理を行う。この低域通過フィルタとしては、図4に示した視覚特性65を有するフィルタが好ましい。
次いで、低域通過フィルタ処理により抽出された低周波成分に対してIFFTをかけて空間領域上の低周波成分を得る。この低周波成分は、強弱をもっており、この低周波成分からなる画像と、小サイズ閾値マトリクス中の閾値候補th’_hlの位置とを空間領域上で比較し、低周波成分が最も弱い(最も値が小さい)位置を次に黒化するための閾値候補th’_hlに設定すればよい。
なお、シャドー側の場合には、低周波成分が最も強い(最も値が大きい)位置を閾値候補th’_sdに設定すればよい。
また、ステップS16において、画素を削除するドットは、同様に低周波成分を抽出し、新たな閾値候補th’_hl中、低周波成分の最も強い(最も値が大きい)位置にあるドットから画素を削除するようにすればよい。なお、シャドー側の場合には、低周波成分が最も弱い(最も値が小さい)位置にある新たな閾値th’_sdによるドットから画素を削除するようにすればよい。
このようにして小サイズ第1閾値マトリクスの閾値配列が決定される(ステップS1終了)。
ステップS1において、閾値マトリクス作成部22により作成された小サイズ第1閾値マトリクスは、小サイズ閾値マトリクスメモリ24に格納される。
次に、ステップS2において、小サイズ第1閾値マトリクスを利用して、この小サイズ第1閾値マトリクスと接続可能であり、この小サイズ第1閾値マトリクスと同サイズ(N×N)で閾値配列の異なる小サイズ第2閾値マトリクスを作成する。
ここで、閾値配列決定済みの小サイズ第1閾値マトリクスをAと表し、閾値配列未決定の小サイズ第2閾値マトリクスをBと表すこととする。
そこで、図8に示すように、大サイズ閾値マトリクスLTMaを、複合部26により閾値配列の決定している小サイズ第1閾値マトリクスAと閾値配列未決定の小サイズ第2閾値マトリクスBとを千鳥状に並べて形成する。なお、大サイズ閾値マトリクスLTMaは、0度方向あるいは90度方向にむらの発生が見込まれる場合に有効な配列である。
また、後述するように、複合部26は、閾値配列の決定している小サイズ閾値マトリクスAと、閾値配列が決定した小サイズ閾値マトリクスBを並べて大サイズ閾値マトリクスLTMaを作成することができる。
もし、45度方向あるいは135度方向にむらの発生が見込まれる場合には、図9に示すように、大サイズ閾値マトリクスLTMbを、複合部26により小サイズ第1閾値マトリクスAと小サイズ第2閾値マトリクスBとを、並列に並べて形成する。
次いで、図8に示す大サイズ閾値マトリクスLTMaを構成する小サイズ第2閾値マトリクスBの閾値配列の決定を行うステップS2の処理について詳細に説明する。なお、小サイズ第1閾値マトリクスAの閾値配列は固定である。
小サイズ第2閾値マトリクスBについても、小サイズ第1閾値マトリクスAと同様に、最小ドットサイズを2×2画素ドット=4画素とし、中間調において、20[c/mm]のパターン周波数fpeakを持つようにし、さらに、網パーセント10%未満のハイライト側では、全てのドットを前記最小サイズドットで構成し、網パーセントが10%〜50%の中間調領域では、ドットを最小サイズドットから太らせて、画素数5(2×2+1)以上のドットを使用する。
次いで、ハイライト側とシャドー側とから小サイズ第2閾値マトリクスBを構成する閾値thを交互に順次昇順及び降順で決定する手順は、図5のフローチャートを参照して説明した小サイズ閾値マトリクスAの作成手順中、ステップS15、S16、S25、S26の処理において、FFTをかける領域のみの処理が異なる。すなわち、FFTをかける領域が、小サイズ閾値マトリクスの領域ではなく、大サイズ閾値マトリクスLTMaの領域又は大サイズ閾値マトリクスLTMbの領域に変更される。
そして、小サイズ閾値マトリクスBから次に黒化するための閾値候補th’_hlを選択する。このとき、既に閾値配列が決定されている小サイズ閾値マトリクスBから閾値候補th’_hlは選択しない。
すなわち、ステップS15において、画素を付加するドットを、既存の閾値0〜th−1によるドットあるいは未だ配置位置が決まっていない新たな閾値候補th’_hl以外によるドットから新たな閾値候補th’を設定する。
上記のステップS15の処理は、既に閾値配列が決まっている閾値0〜th−1までの閾値により形成されるドットと新たな閾値候補th’_hlにより形成されるドットとからなる空間領域上のドットパターン(2値画像データ)に対してFFTをかけて周波数領域に変換した後、視覚特性フィルタ等の低域通過フィルタにより高周波を遮断し、さらにIFFTをかけて空間領域にもどした後、低周波成分を抽出する処理である。そして、抽出した低周波成分が最も弱い位置を閾値候補th’_hlに設定し直せばよい。
この場合、FFT及びIFFTをかける領域は、図10に示す2N×2Nの領域である。閾値候補th’_hlは、小サイズ閾値マトリクスBの中から選択される。小サイズ閾値マトリクスAの閾値配列は固定で変更しない。
低周波成分の最も弱い位置の抽出処理について、さらに詳しく説明すると、図10に示すように、2N×2Nの大サイズ閾値マトリクスLTMaと、2N×2Nの値thの均一濃度画像データとを比較して得た大サイズドットパターン(大サイズ2値画像データ)Lpに対してFFTをかけて周波数領域に変換したとき、小サイズ閾値マトリクスBの繰り返し周波数内に存在する周波数成分がノイズ成分(低周波成分)であるので、この低周波成分を抽出するために低域通過フィルタによる処理を行う。この低域通過フィルタとしては、図4に示した視覚特性65を有するフィルタが好ましい。
次いで、低域通過フィルタ処理により抽出された低周波成分に対してIFFTをかけて空間領域上の低周波成分を得る。この低周波成分は、強弱をもっており、この低周波成分からなる画像と、小サイズ閾値マトリクスB中の閾値候補th’_hlの位置とを空間領域上で比較し、低周波成分が最も弱い(最も値が小さい)位置を次に黒化するための閾値候補th’_hlに設定すればよい。
なお、シャドー側の場合には、低周波成分が最も強い(最も値が大きい)位置を閾値候補th’_sdに設定すればよい。
また、ステップS16において、画素を削除するドットは、同様に低周波成分を抽出し、新たな閾値候補th’_hl中、低周波成分の最も強い(最も値が大きい)位置にあるドットから画素を削除するようにすればよい。なお、シャドー側の場合には、低周波成分が最も弱い(最も値が小さい)位置にある新たな閾値th’_sdによるドットから画素を削除するようにすればよい。
このようにしてステップS2において、小サイズ第2閾値マトリクスBの閾値配列が決定される。
閾値マトリクス作成部22で作成された小サイズ第2閾値マトリクスBは、小サイズ第1閾値マトリクスAとともに、小サイズ閾値マトリクスメモリ24に格納される。
図11は、最小ドットサイズ2×2画素の小サイズ第1閾値マトリクスAについての網パーセントが30%のドットパターン70を示している。なお、このドットパターン70は、複合部26で小サイズ第1閾値マトリクスAの閾値が読み出され比較部30の一方の入力に設定され、均一濃度画像データ発生部18から30%の均一濃度画像データが比較部30の他方の入力に設定されたとき、比較部30の出力に得られる2値画像データに対応する。
図12は、小サイズ第1閾値マトリクスAを6×6個並べた閾値マトリクス配列についての網パーセントが30%のドットパターン72を示している。つまり、ドットパターン72は、図11に示したドットパターン70を6×6並べたドットパターンである。
ドットパターン72からは小サイズ第1閾値マトリクスAの繰り返し周期を原因とするムラが視認される。
図13は、最小ドットサイズ2×2画素の小サイズ第2閾値マトリクスBについての網パーセントが30%のドットパターン74を示している。
図14は、小サイズ第1閾値マトリクスAについての網パーセント30%のドットパターン70を右側に、小サイズ第2閾値マトリクスBについての網パーセント30%のドットパターン74を左側に並べたドットパターン76を示している。
図15は、図18に示す大サイズ閾値マトリクスLTMaを3×3個配列した閾値マトリクス配列LTMcを示している。
図16は、この閾値マトリクス配列LTMcについての網パーセントが30%のドットパターン78を示している。このドットパターン78は、ドットパターン70とドットパターン74を図15に示す閾値マトリクス配列LTMcの小サイズ閾値マトリクスA、Bの配列位置に6×6並べて作成されたドットパターンである。
図16のドットパターン78上での小サイズ閾値マトリクスの繰り返しを原因とするむらが、図12のドットパターン72上の小サイズ閾値マトリクスの繰り返しを原因とするむらに比較して少ないことが分かる。
小サイズ第1閾値マトリクスAとこれに接続可能な小サイズ第2閾値マトリクスBの閾値配列が決定した後、大サイズ閾値マトリクスを作成しようとする場合、図17に示すような大サイズ閾値マトリクスLTMdとすることもできる。
すなわち、相互に閾値配列の異なる小サイズ第1〜第3閾値マトリクスA、B、Cのそれぞれ3個を、第1行にABC、第2行にBCA、第3行にCABと並べて3×3個の大サイズ閾値マトリクスLTMdとすることもできる。
この場合には、上述したステップS15、S16又はS25、S26において、大サイズ閾値マトリクスLTMd単位で、小サイズ閾値マトリクスA、Bの閾値配列が既知であるとき、小サイズ閾値マトリクスCの閾値配列が決定される。
この大サイズ閾値マトリクスLTMdを4個並べて図18に示す閾値マトリクス配列LTMeを作成することもできる。
また、図19Aに示すように、小サイズ閾値マトリクスAとこれに接続可能な小サイズ第2〜第4閾値マトリクスB〜Dを作成したとき、図19Bに示すベイヤ型の配列を参照して、図19Cに示すような大サイズ閾値マトリクスLTMfを作成し、図19Dに示すように、この大サイズ閾値マトリクスLTMfを4つ並べた閾値マトリクス配列LTMgを作成することもできる。
小サイズ第1〜第3閾値マトリクスA〜C、又は小サイズ第1〜第4閾値マトリクスA〜Dから乱数により、大サイズ閾値マトリクスを作成することもできる。
この場合、例えば、小サイズ第1〜第4閾値マトリクスA〜Dのサイズが主走査方向でサイズNで副走査方向でサイズMであるとき、図20に示すように、副走査毎に主走査方向の配列を乱数で切り替えた大サイズ閾値マトリクスLTMhとして作成することもできる。なお、図20では、M=Nの場合を示している。
大サイズ閾値マトリクスLTMhの作成方法並びに大サイズ閾値マトリクスLTMhを用いて連続調画像データを2値画像データに変換する変換方法について、図21の画像処理システム10Aを参照して説明する。なお、図21の画像処理システム10Aにおいて図1の画像処理システム10に示したものと対応するものには同一の符号を付ける。
この画像処理システム10Aは、連続調画像データが格納される連続調画像データメモリ50と、相互に接続可能な小サイズ閾値マトリクスA〜Dが格納されている小サイズ閾値マトリクスメモリ24と、小サイズ閾値マトリクスA〜D中、乱数で(ランダムに)1つの小サイズ閾値マトリクスを選択する小サイズ閾値マトリクス選択部54と、小サイズ閾値マトリクス選択部54で選択された小サイズ閾値マトリクスが展開される小サイズ閾値マトリクス展開メモリ52と、連続調画像データメモリ50から供給される各画素が0−255の値を持つ連続調画像データの画素値と、小サイズ閾値マトリクス展開メモリ52に展開された小サイズ閾値マトリクスの対応する位置に配置されている閾値とを比較して値0又は値1をとる2値画像データを作成する比較部30とまでがコンピュータ14Aにより構成され、さらに上述した出力機16とを備える。
小サイズ閾値マトリクス選択部54は、小サイズ閾値マトリックスA〜D中、ランダムに1つ選択する。例えば、小サイズ閾値マトリクスAを選択し、小サイズ閾値マトリクス展開メモリ52に展開する。
次に、比較部30において、画像データの副走査方向(副走査列)J=0画素、主走査方向(主走査列)I=0〜N−1画素に対して、小サイズ閾値マトリクスAの相当位置の閾値が読み出され、2値化処理が行われる。
次いで、小サイズ閾値マトリクス選択部54は、小サイズ閾値マトリックスA〜D中、ランダムに1つ選択する。例えば小サイズ閾値マトリクスBを選択して小サイズ閾値マトリクス展開メモリ52に展開する。このとき、比較部30により画像データの副走査方向J=0、主走査方向I=N〜2N−1画素に対して、小サイズ閾値マトリクBの相当位置の閾値が読み出され、2値化処理が行われる。
以下主走査方向Jの位置に応じて、小サイズ閾値マトリクス選択部54は、小サイズ閾値マトリクスA〜D中の1つをランダムに選択していく。図20の例では、小サイズ閾値マトリクスC、D、Cの順で読み出されている。
次に、副走査列J=1画素、主走査方向I=0〜N−1画素の画像データに対して、小サイズ閾値マトリクスAの相当位置の閾値が読み出され、2値化処理が行われる。以下副走査列J=1画素の副走査位置に対して、J=0画素で選択した小サイズ閾値マトリクス(図20では、ABCDCの順)から順次相当位置の閾値を読み出し2値化処理を行う。以下、副走査列J=N−1画素の副走査位置まで上記処理を繰り返す。
副走査列J=N画素では、小サイズ閾値マトリクス選択部54は、小サイズ閾値マトリックスA〜D中、ランダムに1つ選択し、主走査列に対して2値化処理をする。主走査列に応じて小サイズ閾値マトリクスA〜D中、ランダムに1つ選択し、順次2値化処理を実施する(図20の例では、DCABAの順で選択が行われる。)。
以上の処理を副走査方向のN画素単位ごとに繰り返し、画像データの2値化を行う。 図21例では、副走査列N毎に乱数を用いて小サイズ閾値マトリクスを選択する方式であるが、予め主走査にP個、副走査にQ個の小サイズ閾値マトリクスをランダムに選択し、大サイズ閾値マトリクスを作成し、作成した大サイズ閾値マトリクスを用いた画像データの2値化処理を行うようにしてもよい。この観点から見ると、図20は、主走査P=5個、副走査Q=4個として大サイズ閾値マトリクスLTMhを作成した例としてみることもできることが分かる。
なお、図22は、作成された大サイズ閾値マトリクスLTMhを繰り返し使用した場合のイメージ(模式図)を示す。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、例えば、図15に示すように、同サイズで閾値配列の異なる小サイズ第1閾値マトリクスA及び小サイズ第2閾値マトリクスBを並べて作成した大サイズ閾値マトリクスLTMaを繰り返し並べて閾値マトリクス配列LTMcを作成している。
この閾値マトリクス配列LTMcにより2値化処理を行うことにより、図16に示すように、小サイズ閾値マトリクスA、Bのサイズ(繰り返し単位)N×Nを原因とする周期的なむらの発生を2値画像であるドットパターン78上で低減することができる。
この場合、小サイズ第2閾値マトリクスBの閾値配列は、大サイズ閾値マトリクスLTMaで連続調画像データを2値画像データに変換したとき、該2値画像データ中での小サイズN×Nの大きさを原因とするムラの発生が抑制された配列とされている。
また、小サイズ第1閾値マトリクスAの閾値配列が固定であるとき、小サイズ第2閾値マトリクスBの閾値配列は、連続調画像データを大サイズ均一濃度画像データとし、この大サイズ均一濃度画像データを大サイズ閾値マトリクスLTMaにより均一濃度2値画像データのドットパターン78に変換し、均一濃度2値画像データのドットパターン78を周波数領域のデータに変換したとき、前記周波数領域のデータ上で、前記小サイズの繰り返し周波数に対応する周波数データ成分が小さい閾値配列に構成されている。小サイズの繰り返し周波数に対応する周波数データ成分が小さい閾値配列とは、均一濃度2値画像データのドットパターン78上で、小サイズ閾値マトリクスA、Bのサイズ(繰り返し単位)N×Nを原因とする周期的なむらが視認されない程度に小サイズの繰り返し周波数に対応する周波数データ成分が低減された閾値配列をいう。
この発明の一実施形態が適用された画像処理システムの構成を示すブロック図である。 大サイズ閾値マトリクスの作成処理のフローチャートである。 次階調の閾値位置決定処理の説明図である。 視覚特性の説明図である。 閾値配列決定処理のフローチャートである。 図6Aは、1×1画素ドットで作成された網パーセント50%でのホワイトノイズパターンの説明図である。図6Bは、ホワイトノイズパターンに対するFFT処理及び帯域フィルタ処理の説明図である。図6Cは、図6Bの周波数領域画像をIFFT処理した空間領域画像に変換した説明図である。図6Dは、図6Cの空間領域画像の2値化画像の説明図である。 網パーセントで設定される新規ドット数の説明図である。 大サイズ閾値マトリクスの構成説明図である。 他の大サイズ閾値マトリクスの構成説明図である。 閾値候補位置を設定するFFT(IFFT)範囲の説明図である。 小サイズ第1閾値マトリクスについての網パーセントが30%のドットパターンを示す説明図である。 小サイズ第1閾値マトリクスAを6×6個並べた大サイズ閾値マトリクスについての網パーセントが30%のドットパターンを示す説明図である。 小サイズ第2閾値マトリクスについての網パーセントが30%のドットパターンを示す説明図である。 小サイズ第1閾値マトリクスに係る30%ドットパターンを右側に、小サイズ第2閾値マトリクスに係る30%ドットパターンを左側に並べたドットパターンを示す説明図である。 大サイズ閾値マトリクスを繰り返し並べた閾値マトリクス配列を示す説明図である。 この閾値マトリクス配列についての網パーセントが30%のドットパターンを示す説明図である。 他の大サイズ閾値マトリクスの説明図である。 他の大サイズ閾値マトリクスを並べた閾値マトリクス配列の説明図である。 図19Aは、小サイズ閾値マトリクスAとこれに接続可能な小サイズ第2〜第4閾値マトリクスB〜Dを示す説明図、図19Bは、ベイヤ型の閾値配列の説明図、図19Cは、ベイヤ型の大サイズ閾値マトリクスの説明図、図19Dは、ベイヤ型の大サイズ閾値マトリクスを並べた閾値マトリクス配列の説明図である。 副走査列毎に小サイズ閾値マトリクスの配列順序を乱数で切り替えた大サイズ閾値マトリクスの説明図である。 この発明の他の実施形態が適用された画像処理システムの構成を示すブロック図である。 作成された大サイズ閾値マトリクスを繰り返し使用した場合の模式図である。
符号の説明
10、10A…画像処理システム 12…入力機
14、14A…コンピュータ 16…出力機
18…均一濃度画像データ発生部 20…2値化処理部
22…閾値マトリクス作成部 24…小サイズ閾値マトリクスメモリ
26…複合部 30…比較部
50…連続調画像データメモリ
52…小サイズ閾値マトリクス展開メモリ
54…小サイズ閾値マトリクス選択部

Claims (8)

  1. 連続調画像データを2値画像データに変換するFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスであって、
    小サイズ第1閾値マトリクスと、
    前記小サイズ第1閾値マトリクスと同サイズで閾値配列の異なる小サイズ第2閾値マトリクスと、を有し、
    前記小サイズ第1閾値マトリクスと前記小サイズ第2閾値マトリクスとを並べて大サイズ閾値マトリクスとした
    ことを特徴とするFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクス。
  2. 請求項1記載のFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスにおいて、
    前記小サイズ第2閾値マトリクスの閾値配列は、前記大サイズ閾値マトリクスで前記連続調画像データを2値画像データに変換したとき、該2値画像データ中での前記小サイズの大きさを原因とするムラの発生を抑制した配列とされている
    ことを特徴とするFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクス。
  3. 請求項1記載のFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスにおいて、
    前記小サイズ第1閾値マトリクスの閾値配列が固定であるとき、
    前記小サイズ第2閾値マトリクスの閾値配列は、
    前記連続調画像データを前記大サイズの均一濃度画像データとし、前記均一濃度画像データを前記大サイズ閾値マトリクスにより均一濃度2値画像データに変換し、前記均一濃度2値画像データを周波数領域のデータに変換したとき、前記周波数領域のデータ上で、前記小サイズの繰り返し周波数に対応する周波数データ成分が小さい閾値配列に構成されている
    ことを特徴とするFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクス。
  4. 請求項1記載のFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスにおいて、
    さらに、
    前記小サイズ第2閾値マトリクスと同サイズで閾値配列の異なる小サイズ第3閾値マトリクスを有し、
    新たな大サイズマトリクスが、少なくとも3つの前記小サイズ第1〜第3閾値マトリクスからランダムに小サイズ閾値マトリクスを選択して並べた構成にされている
    ことを特徴とするFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクス。
  5. 連続調画像データを2値画像データに変換するFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法であって、
    小サイズ第1閾値マトリクスを作成するステップと、
    前記小サイズ第1閾値マトリクスと同サイズで閾値配列の異なる小サイズ第2閾値マトリクスを作成するステップと、
    前記小サイズ第1閾値マトリクスと前記小サイズ第2閾値マトリクスとを並べて大サイズ閾値マトリクスを作成するステップと、
    を有することを特徴とするFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法。
  6. 請求項5記載のFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法において、
    前記小サイズ第2閾値マトリクスを作成するステップでは、
    前記小サイズ第2閾値マトリクスの閾値配列が、前記大サイズ閾値マトリクスで前記連続調画像データを2値画像データに変換したとき、該2値画像データ中での前記小サイズの大きさを原因とするムラの発生を抑制した配列とする
    ことを特徴とするFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法。
  7. 請求項5記載のFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法において、
    前記小サイズ第2閾値マトリクスを作成するステップでは、
    前記小サイズ第1閾値マトリクスと、閾値配列未決定の小サイズ第2閾値マトリクスとを並べて閾値配列未決定大サイズ閾値マトリクスを作成し、
    前記小サイズ第2閾値マトリクスの閾値配列を決定する際、前記連続調画像データを前記大サイズの均一濃度画像データとし、前記均一濃度画像データを前記閾値配列未決定大サイズ閾値マトリクスにより均一濃度2値画像データに変換し、前記均一濃度2値画像データを周波数領域のデータに変換したとき、前記周波数領域のデータ上で、前記小サイズの繰り返し周波数に対応する周波数データ成分が小さい閾値配列となるように決定する
    ことを特徴とするFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法。
  8. 請求項5記載のFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法において、
    前記小サイズ第2閾値マトリクスを作成するステップの次に前記大サイズ閾値マトリクスを作成する際に、
    さらに、
    前記小サイズ第2閾値マトリクスと同サイズで閾値配列の異なる小サイズ第3閾値マトリクスを作成するステップと、
    少なくとも3つの前記小サイズ第1〜第3閾値マトリクスからランダムに小サイズ閾値マトリクスを選択して並べた新たな大サイズマトリクスを作成するステップとを
    含むことを特徴とするFMスクリーン用の大サイズ閾値マトリクスの作成方法。
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