JP2008224404A - 路車間通信システム及び車線判別方法、並びに、これに用いられる車載機及び光ビーコン - Google Patents

路車間通信システム及び車線判別方法、並びに、これに用いられる車載機及び光ビーコン Download PDF

Info

Publication number
JP2008224404A
JP2008224404A JP2007062871A JP2007062871A JP2008224404A JP 2008224404 A JP2008224404 A JP 2008224404A JP 2007062871 A JP2007062871 A JP 2007062871A JP 2007062871 A JP2007062871 A JP 2007062871A JP 2008224404 A JP2008224404 A JP 2008224404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light receiving
vehicle
lane
road
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007062871A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Nishihara
勉 西原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2007062871A priority Critical patent/JP2008224404A/ja
Publication of JP2008224404A publication Critical patent/JP2008224404A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】GPSを用いることなく、現在走行している走行車線を判別することができる路車間通信システムを提供する。
【解決手段】複数の車線を有している道路に光ビーコン2が設置されている。この道路を走行する車両に搭載した車載機11が、光ビーコン2と通信を行い、走行している走行車線を判別する。車載機11は、光ビーコン2の投受光器21からの赤外線を受光する複数の受光素子を有した投受光ユニット12と、走行車線を判別する判別部26とを備えている。複数の受光素子は、赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように設けられている。判別部26は、各受光素子の検出レベルを用いて赤外線の入射角度を検出するとともに、この検出角度に基づいて走行車線を判別する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、複数の車線を有している道路を走行する車両の車載機が、走行車線を判別することのできる路車間通信システム及び車線判別方法、並びに、これに用いられる車載機及び光ビーコンに関する。
近年、道路を走行している車両において現走行位置を検出するために、GPSを用いたカーナビゲーションシステムが普及している。しかし、GPSを用いて行う車両位置検出は、位置の検出誤差が10m程度生じたり、トンネル内やビル群に囲まれた場所で通信衛星との通信ができなくなると位置検出が行えなくなったりするという問題点がある。
そこで従来、車速パルス信号を出力させ、車載機がこれを検出することにより移動距離を算出し位置補正を行ったり、路側に設けたサインマーカの位置情報を車載機が用いて位置補正を行ったりしながら、予め用意されている道路地図情報とのマップマッチングによって、道路上における位置検出を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平11−211493号公報
このようにGPSを用いて位置検出を行う従来の装置では、道路地図情報とのマップマッチングによって、道路上における位置検出を行っているため、予め道路地図情報を記憶させておく必要がある。また、この装置では、緯度や経度などの絶対位置の算出は可能であるが、道路地図情報を基準としているため、道路地図情報が間違っていると、道路と自己との相対的な位置は間違ったものとなる。特に、道路地図情報に対して実際の道路の車線数が変更されていたりすると、現在走行している車線の判別が不正確になってしまうという問題点がある。
そこで本発明は、GPSを用いることなく、現在走行している走行車線を判別することができる路車間通信システム及び車線判別方法、並びに、これに用いられる車載機及び光ビーコンを提供することを目的とする。
本発明の路車間通信システムは、複数の車線を有している道路に対して放射状に赤外線を発する投光器を有した光ビーコンと、前記道路を走行する車両に搭載する車載機とを備え、前記車載機が前記光ビーコンと通信を行い走行している走行車線を判別する路車間通信システムであって、前記車載機は、前記投光器からの赤外線を受光する受光素子を複数有し、これら受光素子が前記赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように設けられている受光ユニットと、前記各受光素子の検出レベルを用いて前記入射角度を検出し検出角度を得るとともに、この検出角度に基づいて前記走行車線を判別する判別部とを備えたものである。
また、この路車間通信システムによって行われる車線判別方法は、複数の車線を有している道路に設けられた光ビーコンの投光器から放射状に発せられる赤外線を、車載機において当該赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように複数設けられている受光素子が受信し、前記車載機において、前記各受光素子の検出レベルを用いて前記入射角度を検出し、この検出角度に基づいて、走行している走行車線を判別する。
本発明の車載機は、複数の車線を有している道路に設けられた光ビーコンの投光器から放射状に発せられる赤外線に基づいて、走行している走行車線を判別する車載機であって、前記投光器からの赤外線を受光する受光素子を複数有し、これら受光素子が前記赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように設けられている受光ユニットと、前記各受光素子の検出レベルを用いて前記入射角度を検出し検出角度を得るとともに、この検出角度に基づいて前記走行車線を判別する判別部とを備えたものである。
このような路車間通信システム、車線判別方法及び車載機によれば、車載機の複数の受光素子は、光ビーコンの投光器から発せられた赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように設けられているため、受光素子のそれぞれが赤外線を受光することにより、各受光素子の検出レベルに基づいて赤外線を受光した位置における当該赤外線の入射角度を、判別部は検出することができる。そして、投光器から放射状に発せられ受光素子が受光する赤外線の入射角度は、その受光位置すなわち走行車線に応じて異なるため、判別部は検出した検出角度に基づいて赤外線を受光した位置として走行車線を判別することができる。なお、この走行車線の判別には、仕切られた車線内に沿って走行していることを判別する場合の他に、仕切られた車線をはみ出して走行していることを判別する場合も含む。
また、前記路車間通信システムにおいて、前記判別部は、前記検出角度並びに前記受光素子及び前記投光器の高さ情報に基づいて前記投光器からの道路の横断方向に沿った距離を算出し、この距離、及び、前記投光器から各車線までの道路の横断方向に沿った距離と各車線番号とを対応付けた車線情報に基づいて、前記走行車線を判別するのが好ましい。
これによれば、判別部は、赤外線を受光した位置における投光器からの道路の横断方向に沿った距離を算出し、この距離及び前記車線情報に基づいて車線番号を認識することにより、走行車線を判別することができる。また、この場合において、前記高さ情報及び前記車線情報は、光ビーコンから車載機に送信する情報であってもよく、又は、車載機に予め記憶させた情報であってもよい。
また、前記路車間通信システムにおいて、前記車載機は、前記判別部が判別した走行車線についての情報を報知する出力部を備えているのが好ましい。
これによれば、ドライバに対して走行車線についての情報を報知することができる。例えば、現在走行している走行車線をドライバに報知することによって、ドライバは、この先に走行すべき車線の判断等に活用することができる。また、報知された情報が、仕切られた車線をはみ出して走行していることについての情報である場合、ドライバに対して注意を喚起することができる。
また、本発明の光ビーコンは、複数の車線を有している道路に対して赤外線を放射状に発する投光器を有し、車載機において、前記投光器から発せられる赤外線を、当該赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように複数設けられている受光素子を利用して受信させ、前記各受光素子の検出レベルに基づいて前記入射角度及び前記投光器との相対位置を検出させ、走行している走行車線を判別させるために、当該車載機との間で通信を行う光ビーコンであって、前記投光器は、前記受光素子が前記赤外線を受光する位置と当該投光器との相対位置と、各車線とを対応付けた車線情報を、前記車載機に対して送信するものである。
これによれば、車載機は、光ビーコンの投光器からの赤外線を受光した位置における当該赤外線の入射角度及び投光器との相対位置を検出する。また、光ビーコンの投光器から、車載機は前記車線情報を受けることができる。これにより、車載機において、検出した前記相対位置と前記車線情報とに基づいて、赤外線を受光した位置として、走行している走行車線を判別させることができる。
本発明によれば、光ビーコンの投光器から放射状に発せられ、車載機の受光ユニットが受ける赤外線の入射角度は、走行車線に応じて異なるため、車載機は投光器からの赤外線の入射角度を検出することにより、現在走行している走行車線を判別することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
〔システムの全体構成〕
図1は、本発明の路車間通信システムの全体構成の概略を示すブロック図である。図1に示すように、この路車間通信システムは、インフラ側の交通管制システムSと、道路を走行する各車両Cに搭載された車載機11とから構成されている。交通管制システムSは、管制室に設けられた中央装置1と、道路の各所に多数設置された光ビーコン(光学式車両感知器)2とから構成されており、各光ビーコン2は、近赤外線を通信媒体とした光通信によって車載機11との間で双方向通信を行う。
図2は、この路車間通信システムが備えている光ビーコンの平面図である。道路Rは車両進行方向を同じとする複数(図2では三つ)の車線R1,R2,R3を有しており、車両Cの進行方向の左側から第1車線R1、第2車線R2及び第3車線R3としている。
そして、光ビーコン2と車載機11との間で通信を行い、本発明の路車間通信システムを利用することにより、後に説明するが、車載機11は、前記複数の車線R1,R2,R3のうち現在車両Cが走行している走行車線を判別することができる。
〔光ビーコン2の構成〕
図1において、光ビーコン2は、電話回線等の通信回線を介して中央装置1と接続されたビーコン制御機2bと、この制御機2bに接続されたビーコンヘッド2aとを備えている。ビーコンヘッド2aは、赤外線を投受光する投受光器21を有している。この投受光器21は発光ダイオードと受光素子(フォトダイオード)とから構成されている。発光ダイオードは赤外線からなるダウンリンク情報(ダウンリンク光)を道路Rに対して放射状に発光し、受光素子は車載機11からの赤外線よりなるアップリンク情報(アップリンク光)を受光する。
図3は光ビーコン2の説明図である。図2と図3とにおいて、光ビーコン2は、三つの車線R1,R2,R3を有する道路Rの路側に設置されている。ビーコンヘッド2aは、道路脇に立設した支柱36の上部に取り付けられている。ビーコン制御機2bは支柱36に設置されておりビーコンヘッド2aの投受光器21を制御する。
そして、一つのビーコンヘッド2aが三つの車線R1,R2,R3に対応して設けられている。すなわち、投受光器21は、道路Rの所定の範囲が通信領域Aとして設定されたものであり、この通信領域Aは、道路Rの横断方向について全車線R1,R2,R3に跨る範囲に設定されている。この通信領域Aにおいて、投受光器21の発光ダイオードが、車線R1,R2,R3に対して赤外線を放射状に発光することでダウンリンク情報を送信し、後述する車載機11の投受光ユニット12がこの赤外線を受光することでダウンリンク情報を受信する。
このように投受光器21は道路Rに対して放射状に赤外線を発光しているため、その道路Rの横断方向の位置に応じて、車載機11の投受光ユニット12が当該赤外線を受光する受光角度(入射角度θ1)は異なる。すなわち、車載機11の投受光ユニット12が赤外線を受光した車線が異なると、その入射角度θ1が異なり、第1車線R1側で受光した場合では入射角度θ1は大きくなり、第3車線R3側で受光した場合では入射角度θ1は小さくなる。
〔車載機11及び車両Cの構成〕
図1において、車両Cは、車体15と、この車体15に搭載された車載機11と、車両Cの各部を統合制御する電子制御装置(ECU)16と、車体15を駆動するエンジン17と、車体15を制動するブレーキ装置18と、車体15を操舵するステアリング装置20と、車両Cの現時の速度を常時検出している速度検出器19とを備えている。ECU16は、ドライバのアクセル操作に基づくエンジン17の駆動制御、ブレーキ操作に基づく制動制御、ステアリング装置20の操作に基づく制御等、車両Cに対する各種の制御を行う。
車載機11は、車載コンピュータ13と、この車載コンピュータ13に接続された投受光ユニット12と、搭乗席のドライバに対するヒューマンインタフェースとしてのディスプレイ23及びスピーカ装置24とを備えている。
投受光ユニット12は、光ビーコン2の投受光器21と同様であり、発光ダイオードと受光素子とを備えているが、受光素子については複数有している。発光ダイオードは、赤外線よりなるアップリンク情報(アップリンク光)を発光し、受光素子はビーコンヘッド2aの投受光器21から発光された赤外線よりなるダウンリンク情報(ダウンリンク光)を受光する。
車載コンピュータ13は、CPU、メモリ(RAM)及び記憶装置(ROM)を有するプログラマブルなマイコンよりなり、投受光ユニット12を利用した光ビーコン2との路車間通信の制御処理を行う。車載コンピュータ13は、所定の各機能を実行するプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムが実行する機能部として、判別部26及び支援制御部30を備えている。なお、車載コンピュータ13によるこれらの機能部については、後に説明する。
投受光ユニット12が有している複数の受光素子はそれぞれ、受光した赤外線の強さに比例した大きさの信号を出力する。各受光素子からの信号は投受光ユニット12が有している(図示しないが)変換部で電圧に変換されアンプ部で増幅され、その電圧はセンシング信号として車載コンピュータ13に入力される。さらに、各受光素子によるセンシング信号は前記アンプ部などによって検出レベルが同じ感度となるように校正されている。つまり、各受光素子に同じ強さの赤外線が受光した場合、これら受光素子からはそれぞれ同じ大きさの検出レベルのセンシング信号が車載コンピュータ13に入力される。
また、各受光素子から出力されるセンシング信号について、前記アンプ部などで検出レベルが同じ感度となるように校正する以外に、各受光素子による検出レベルの感度を予め測定し、その比率を求め、投受光ユニット12又は車載コンピュータ13の演算部(図示せず)において前記比率を用いて検出レベルの大きさを補正し、同じ感度としてもよい。
〔投受光ユニット12の受光素子の構造(実施例1)〕
図4は、投受光ユニット12が備えている受光素子7a,7bの概略構造を示す説明図であり、(a)は平面図であり、(b)は進行方向の前方に向かって見た図である。
この投受光ユニット12は、ビーコンヘッド2aの投受光器21から発せられる赤外線を受光する第一と第二との二つの受光素子7a,7bを有している。これら受光素子7a,7bは、ビーコンヘッド2aからの赤外線の入射角度(到来角度)に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように配置された構造となっている。
この構造について具体的に説明すると、二つの受光素子7a,7bの受光面m,nのそれぞれは、道路Rの横断方向(矢印方向)に平行な直線e(図4の二点鎖線)に直交する路面垂直面k(図4の一点鎖線)に対して傾斜するように設置されている。なお、この路面垂直面とは、路面に対して垂直な面である。
両受光素子7a,7bは水平面に対する取り付け角度が相異した状態で設置されており、二つの受光素子7a,7bは、道路Rの横断方向と平行となる車両Cの車幅方向に並んで配設されている。第一の受光素子7aが車幅方向の左側にあり、第二の受光素子7bが右側にある。そして、第一の受光素子7aの受光面mの右端と第二の受光素子7bの受光面nの左端とが上位置で隣接し、これら受光面m,nは所定の折れ角度θ0を有して配設されており、さらに、第一の受光素子7aの受光面mの左端及び第二の受光素子7bの受光面nの右端が下位置となるようにして、これら平面状の受光面m,nは道路の路面に対して傾斜している。
そして、投受光ユニット12の両受光素子7a,7bは、車両Cの例えば車内のダッシュボード上に設置され、道路Rの路面に規定の角度となる姿勢で取り付けられる。図4の両受光素子7a,7bは、第一の受光素子7aの受光面mの下縁と第二の受光素子7bの受光面nの下縁とを含む面U1が路面と平行となるように設置される。なお、この変形例として、図示しないが、二つの受光素子7a,7bのうちの一方の受光面を、前記路面垂直面kと一致させてもよい。
この投受光ユニット12の構造によれば、受光素子7a,7bはそれぞれにおいて、受光面m,nにおける法線方向(法線ベクトル)が道路の横断方向(車幅方向)の左または右へ向く要素(成分)を有するように設置されることとなる。
図5はこれら受光素子7a,7bを進行方向の前方に向かって見た図である。この図に示しているように、二つの受光素子7a,7bは所定の折れ角度θ0を有して配設されている。このため、ビーコンヘッド2aの投受光器21からの赤外線の入射方向(図5の破線矢印)と受光素子7a,7bの受光面m,nのそれぞれの法線方向との成す角度α,βを、両受光素子7a,7bにおいて相異させることができる。これにより、二つの受光素子7a,7bは、道路の横断方向の左または右から入射した赤外線を受光することによって、両受光素子7a,7bにおいて検出レベルに差を生じさせることができる。なお、赤外線の投光角度(=入射角度)をθ1で示している。さらに、この実施の形態では、受光面m,nが道路の路面(面U1)に対して同じ角度で傾斜している。この場合、これら受光素子7a,7bの真上から赤外線が入射すると、両受光素子7a,7bにおける検出レベルは等しくなる。
〔実施例1の投受光ユニット12を用いた場合の車載コンピュータ13による処理内容〕
車載コンピュータ13の機能部について説明する。車両Cが第2車線R2(図2と図3参照)を走行している状態において、ビーコンヘッド2aの投受光器21からの赤外線を車載機11が受光した場合を説明する。
図6は車載機11における処理を説明するフローチャートである。図1と図6とにおいて、車載機11の投受光ユニット12が赤外線を受光すると(ステップS1)、受光素子7a,7bのそれぞれはセンシング信号を出力し(ステップS2)、車載コンピュータ13が、受光素子7a,7bのそれぞれからセンシング信号を受ける(ステップS3)。この各センシング信号の検出レベルを用いて、判別部26は、前記赤外線を受光した位置における当該赤外線の入射角度θ1の値を検出する(ステップS4)。この検出方法(ステップS4)を具体的に説明する。
図5において、第一の受光素子7aによる検出レベルの値を「a」とし、第二の受光素子7bによる検出レベルの値を「b」とした場合、これら値(比率)と、入射角度θ1及び受光素子7a,7bの折れ角度θ0との関係は以下の式(1)で表される。
Figure 2008224404
この関係式により入射角度(検出角度)θ1は以下の式(2)で表される。
Figure 2008224404
この式(2)において、折れ角度θ0はこの投受光ユニット12を構成する際に定められている既定値であり、この値は車載コンピュータ13の記憶装置(図示せず)に予め記憶されている。そして、検出レベルの値「a」「b」は計測値である。したがって、判別部26は、計測した受光素子7a,7bにおける検出レベルの値「a」「b」と、折れ角度θ0の値とに基づいて、前記投受光ユニット12がビーコンヘッド2aの投受光器21(図3参照)からの赤外線を受光した位置における、当該赤外線の入射角度θ1を検出すし検出角度を得ることができる。
また、判別部26は、検出レベルの値「a」「b」の大小を判定することにより、車幅方向の左右のどちらから赤外線が入射したかについての判別をすることができる。つまり投受光器21からの赤外線の投光方向を知ることができる。
これは、図5において、車幅方向の左側にある第一の受光素子7a側の検出レベル「a」が大きい場合、判別部26は、第一の受光素子7a側の斜め上方から赤外線が到来していると判断することができ、この判断から、投受光ユニット12が投受光器21の直下位置よりも右側で赤外線を受光したことの判定が可能となる。
逆に、車幅方向の右側にある第二の受光素子7b側の検出レベル「b」が大きい場合、判別部26は、第二の受光素子7b側の斜め上方から赤外線が到来していると判断することができ、さらにこの判断から、投受光ユニット12が投受光器21の直下位置よりも左側で赤外線を受光したことの判定が可能となる。
なお、両検出レベルが等しい場合、判別部26は、両受光素子7a,7bの直上から赤外線を受光していると判断することができる。この場合、判別部26は、投受光ユニット12が投受光器21の直下位置に存在している状態で赤外線を受光したことの判定が可能となる。
さらに、判別部26は、図6の前記ステップS4において検出した検出角度θ1に基づいて、赤外線を受光した位置として、走行している走行車線を判別する。これについて具体的に説明する。
図7は、判別部26による機能を説明する説明図である。この図7は図3に対応しており左から右へ向かう方向が道路Rの横断方向である。判別部26は、検出した検出角度θ1、並びに、受光素子7a,7bの取り付け高さH2についての情報及び投受光器21の取り付け高さH1についての高さ情報に基づいて、赤外線を受光した位置から投受光器21の直下位置までの道路Rの横断方向に沿った距離L1を算出する(図6のステップS5)。
受光素子7a,7bの取り付け高さH2についての高さ情報は、車載機11が記憶している。この高さ情報H2は、投受光ユニット12の取り付けの際に、車載機コンピュータ13の記憶装置(図示せず)に記憶させる。また、投受光器21の取り付け高さH1についての高さ情報は、光ビーコン2のビーコン制御機2b(図1参照)に記憶されている。そして、この高さ情報H1は、光ビーコン2からのダウンリンク情報に含まれており、車載機11が通信領域A(図2と図3参照)に進入し、このダウンリンク情報を受信することによって得ることができる。
図6のステップS5について説明する。投受光器21(発光ダイオード)の道路Rの路面からの取り付け高さ(H1)と、車載機11の投受光ユニット12が有する一対の受光素子7a,7bの道路Rの路面からの取り付け高さ(H2)とにより、通信領域Aにおいて車載機11が赤外線を受光した位置から、投受光器21の直下位置までの道路Rの横断方向に沿った距離L1は、以下の式(3)で表される。
Figure 2008224404
この式(3)に示しているように、判別部26は前記距離L1を算出することができる。そして、前記のとおり光ビーコン2からのダウンリンク情報に、前記高さH1の値についての情報が含まれているため、光ビーコン2の各設置箇所において、ビーコンヘッド2aの取り付け高さH1が様々であっても、その設置箇所に応じた正確な高さH1についての情報を車載機11は得ることができ、判別部26は正確に距離L1を算出することができる。
なお、前記高さ情報H1については、光ビーコン2から車載機11に送信された情報とする以外に、車載機11に予め記憶させた情報としてもよい。すなわち、前記高さ情報H1の値は、光ビーコン2の設置の際に決定(設定)されるものであり、車載コンピュータ13の記憶装置に予め記憶させる情報とすることができる。つまり、道路Rの各所に設置した光ビーコン2のそれぞれの設置箇所において、ビーコンヘッド2aの取り付け高さH1は一定(ほぼ一定)であることから、高さH1の値は既定値として車載コンピュータ13に記憶させておくことができる。
また、図3において、三つの車線R1,R2,R3を有する道路Rに設置されたこの光ビーコン2のビーコン制御機2bには、この道路Rに関する車線情報が記憶されている。この車線情報は、ビーコンヘッド2aの投受光器21の直下位置X0から車線R1,R2,R3のそれぞれまでの道路Rの横断方向に沿った距離(X1a〜X1b),(X2a〜X2b),(X3a〜X3b)と、その車線番号とを対応付けた情報である。なお、車線番号は図3の左からR1,R2,R3である。すなわち、投受光器21の直下位置X0から第1車線(R1)までの距離(以下、車線距離という)はX1a〜X1bと設定され、この範囲が車線番号R1である。直下位置X0から第2車線(R2)までの車線距離はX2a〜X2bと設定され、この範囲が車線番号R2である。投受光器21の直下位置X0から第3車線(R3)までの車線距離はX3a〜X3bと設定され、この範囲が車線番号R3である。
そして、この車線情報は、光ビーコン2のビーコン制御機2bに記憶させた情報であり、光ビーコン2からのダウンリンク情報に含まれている。したがって、車載機11が通信領域Aに進入すると、車載機11は光ビーコン2からのダウンリンク情報を受信することにより前記車線情報を得ることができる(図6のステップS6)。
そして、判別部26は、前記ステップS5で算出した投受光器21からの距離L1と、前記ステップS6で受信した車線情報とに基づいて、通信領域Aにおいて車載機11が投受光器21からの赤外線を受光した位置、すなわち走行している走行車線を判別する。
この判別方法について説明する。判別部26は、算出した距離L1と前記車線情報とを比較し、車線情報の前記車線距離(X1a〜X1b),(X2a〜X2b),(X3a〜X3b)のうちのどの範囲に、算出した距離L1の値が属しているかの判定を行う(図6のステップS7)。算出した距離L1の値が、車線距離(X1a〜X1b),(X2a〜X2b),(X3a〜X3b)のいずれかの範囲に属していると判断した場合(ステップS7においてYesの場合)、判定部26は、算出した距離L1が属しているその車線距離に対応した車線番号を抽出し、その車線番号の車線が走行車線であると判定する(ステップS8)。
すなわち、図3の場合、算出した距離L1の値は車線距離X2a〜X2bの間に属することとなるため、判定部26は前記車線情報から第2車線である車線番号R2を抽出することができる。これにより、判定部26は、車載機11が赤外線を受光した位置として、第2車線に存在していることを判定することができる。そして、この判定は、車載機11を搭載している車両Cが、仕切られた車線(第2車線R2)内に沿って走行していることを判別していることとなる(ステップS8)。
そして、判別部26が判別した走行車線に応じて、当該走行車線についての情報を、前記ディスプレイ23(図1参照)とスピーカ装置24との少なくとも一方が出力し、搭乗席のドライバに報知する(ステップS10)。例えばスピーカ装置24から、現在第2車線を走行している旨の音声が出力される。
これにより、ドライバに対して現在走行している走行車線をドライバに報知することができ、ドライバは、この先に走行すべき車線の変更の要否の判断等を予め行うことができる。例えば、この先の交差点において右折が必要な場合、ドライバはこの報知を受け予め中央の第2車線R2から第3車線R3へ車線変更する動作を行うことができる。
一方、図6の前記ステップS7において、算出した距離L1の値が、前記車線距離(X1a〜X1b),(X2a〜X2b),(X3a〜X3b)のいずれの範囲にも属していないと判断した場合(ステップS7においてNoの場合)、判定部26は、算出した距離L1の左右両側の車線番号を抽出し、これら車線番号の両車線が走行車線であると判定する(ステップS9)。
例えば、図3を参考に説明すると、算出した距離L1が、第2車線の車線距離(X2a〜X2b)よりも大きく、第3車線の車線距離(X3a〜X3b)よりも小さい場合、判定部26は、第2車線である車線番号R2と第3車線である車線番号R3とを抽出する。これにより、第2車線と第3車線との間に跨った位置において、車載機11は赤外線を受光したことを判定することができる。この判定は、車載機11を搭載している車両Cが、仕切られた車線(R2又はR3)をはみ出して走行していることを判別していることとなる。つまり、車線区分を仕切るラインに跨って走行していることを判別していることとなる。
そして、判別部26が判別した走行車線に応じて、当該走行車線についての情報を、前記ディスプレイ23(図1参照)とスピーカ装置24との少なくとも一方が出力し、搭乗席のドライバに報知する(ステップS11)。例えばスピーカ装置24から、現在第2車線と第3車線との間を走行している旨の音声が出力される。
このように、ドライバに対して走行車線についての情報、すなわち、仕切られた車線(R2又はR3)をはみ出して走行していることを報知することができ、ドライバに対して注意を喚起することができる。
また、判別部26が走行車線を判別すると、車載コンピュータ13の機能部としての支援制御部30(図1参照)がこの判別結果を用いて車両Cの運転支援制御を行ってもよい。例えば、判別部26が、中央の第2車線R2内に沿って走行していることを判別した場合であって、この先の交差点において右折が必要な場合、支援制御部30は、前記ステアリング装置20に対して動作信号を与え、自動的に車両Cを右側の第3車線R3へ車線変更させることができる。
また、判別部26が、仕切られた車線(R2又はR3)をはみ出して走行していることを判別した場合、支援制御部30は、前記ステアリング装置20に対して動作信号を与え、自動的に車両Cを第2車線R2又は第3車線R3内に沿って走行させるように走行方向を変更させることができる。
〔投受光ユニット12の受光素子の構造(実施例2)〕
図8は、投受光ユニット12が備えている受光素子の概略構造を示す説明図であり、(a)は平面図であり、(b)は進行方向の前方に向かって見た図である。
この投受光ユニット12は図4の実施の形態と同様に、ビーコンヘッド2aから発せられる赤外線を受光する第一と第二の二つの受光素子7a,7bを有している。二つの受光素子7a,7bは、ビーコンヘッド2aからの赤外線の入射角度に応じて相互間で検出レベルに差が生じ得るように配置された構造となっている。
この構造について具体的に説明すると、二つの受光素子7a,7bの間に遮蔽部材6が立設されており、この遮蔽部材6はこれら受光素子7a,7bのいずれか一方に対してビーコンヘッド2aから発せられた赤外線を遮ることができる(図9参照)。遮蔽部材6は矩形の板部材であり、鉛直起立状態、すなわち、路面に対して垂直な状態で設けられる。
二つの受光素子7a,7bは同じ矩形であり、また、両者は同一面上に設置され、それぞれの受光面m,nが上方向きにある。これら受光素子7a,7bは遮蔽部材6を車幅方向の左右から挟むように設置されている。なお、遮蔽部材6の下端と両受光素子7a,7bの側端とは隙間がない状態にある。そして、第一の受光素子7aが車幅方向の左側、第二の受光素子7bが右側となるように、二つの受光素子7a,7bは車幅方向に並んで配設されている。そして、第一の受光素子7aの受光面mの右端と第二の受光素子7bの受光面nの左端とが、遮蔽部材6の下端部を挟んで隣接している。
そして、この投受光ユニット12の両受光素子7a,7bは、車両Cの例えばダッシュボード上に設置され、道路Rの路面に対して規定の角度となる姿勢で取り付けられる。図8の両受光素子7a,7bは路面と平行となる姿勢、すなわち、第一の受光素子7aの受光面mと第二の受光素子7bの受光面nとが路面と平行となるように設置されている。なお、この変形例として、二つの受光素子7a,7bを同一面上に設置する以外に、双方を水平面に対して同じ傾斜角度で設置してもよい。
図9はこれら受光素子7a,7bと遮蔽部材6とを進行方向の前方に向かって見た図である。この図に示しているように、二つの受光素子7a,7bの間に遮蔽部材6が立設されているため、道路の横断方向(車幅方向)の左方または右方から、ある入射角度θ1で入射した赤外線(図9の破線矢印)は、遮蔽部材6によって一つの受光素子7bの受光面nに対してその一部が遮断されることとなり、当該一つの受光素子7aと他の受光素子7bとにおいて、実際に赤外線が受光している部分の面積(実受光面積)を相異させることができる。さらに、赤外線の入射角度θ1に応じて遮蔽される面積が変化する。
これにより、二つの受光素子7a,7bは、車幅方向の左方または右方から入射した赤外線を受光することによって、両受光素子7a,7bにおいて検出レベルに差を生じさせることができる。なお、これら受光素子7a,7bの真上から赤外線が入射した場合、遮蔽部材6は赤外線を両受光素子7a,7bに対して遮らない状態となり、両受光素子7a,7bにおける検出レベルは等しくなる。
〔実施例2の投受光ユニット12を用いた場合の車載コンピュータ13による処理内容〕
車載コンピュータ13の機能部について説明する。この実施例2の場合においても、前記実施例1の場合(図6)とほぼ同様であるが、赤外線の入射角度θ1の検出方法(図6のステップS4)が異なる。
図6を参考に説明すると、車載機11の投受光ユニット12が赤外線を受光すると(ステップS1)、受光素子7a,7bのそれぞれはセンシング信号を出力し(ステップS2)、車載コンピュータ13が、受光素子7a,7bのそれぞれからセンシング信号を受ける(ステップS3)。この各センシング信号の検出レベルを用いて、判別部26は赤外線の入射角度θ1の値を検出する(ステップS4)。
図9において、第一の受光素子7aによる検出レベルの値を「a」とし、第二の受光素子7bによる検出レベルの値を「b」とし、受光素子7a,7bの受光面m,nにおける車幅方向の長さを「W」とし、遮蔽部材6の高さを「h」とした場合、これら値と、赤外線の入射角度θ1との関係は以下の式(4)で表される。なお、遮蔽部材6と受光素子7a,7bとの進行方向の長さは同一である。
Figure 2008224404
この関係式により入射角度(検出角度)θ1は以下の式(5)で表される。
Figure 2008224404
この式(5)において、受光面m,nにおける車幅方向の長さWと、遮蔽部材6の高さhとは、この投受光ユニット12を構成する際に定められている既定値であり、この値は車載コンピュータ13の記憶装置(図示せず)に予め記憶されている。そして、検出レベルの値「a」「b」は計測値である。したがって、判別部26は、遮蔽部材6及び受光素子7a,7b(受光面m,n)の形状(大きさ)と、計測した受光素子7a,7bにおける検出レベルの値とに基づいて、ビーコンヘッド2aの投受光器21からの赤外線を投受光ユニット12が受光した位置における当該ビーコンヘッド2aからの赤外線の入射角度θ1を検出し、検出角度を得ることができる。
また、判別部26は、検出レベルの値「a」「b」の大小を判定することにより、車幅方向のうちどちらから赤外線が入射したかについての判別をすることができる。これは、車幅方向の左側にある第一の受光素子7a側の検出レベル「a」が大きい場合、つまり、第二の受光素子7b側において赤外線が遮られている場合、判別部26は、第一の受光素子7a側の斜め上方から赤外線が到来していると判断することができ、この判断から、投受光ユニット12がビーコンヘッド2aの直下位置よりも右側で赤外線を受光したことの判定が可能となる。
逆に、車幅方向の右側にある第二の受光素子7b側の検出レベル「b」が大きい場合、つまり、第一の受光素子7a側において赤外線が遮られている場合、判別部26は、第二の受光素子7b側の斜め上方から赤外線が到来していると判断することができ、さらにこの判断から、投受光ユニット12がビーコンヘッド2aの直下位置よりも左側で赤外線を受光したことの判定が可能となる。
さらに、両検出レベルが等しい時、判別部26は、投受光ユニット12の直上から赤外線を受光していると判断することができる。この場合、判別部26は、投受光ユニット12がビーコンヘッド2aの直下位置に存在している状態で赤外線を受光したことの判定が可能となる。
図8と図9に示した投受光ユニット12の変形例として、図示しないが、遮蔽部材を路面に対して所定の傾斜角度で傾斜した状態で立設させた構造としてもよい。この場合、判別部26は、この遮蔽部材の傾斜角度(受光面との成す傾斜角度)、遮蔽部材及び受光素子7a,7b(受光面m,n)の形状(大きさ)、及び、受光素子7a,7bにおける検出レベルの値を用いることによって、投受光ユニット12がビーコンヘッド2aからの赤外線を受光した位置における、当該ビーコンヘッド2aからの赤外線の入射角度θ1を検出することができる。
そして、判別部26は、図6のステップS4において検出した検出角度θ1に基づいて、実施例1の場合と同様の方法(ステップS5〜ステップS11)により、赤外線を受光した位置として、走行している走行車線を判別する。なお、この方法は実施例1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
以上、各実施形態の路車間通信システムによって行われる車線判別方法は、複数(図2と図3とでは三つ)の車線R1,R2,R3を有している道路Rに設けられた光ビーコン2の投受光器21から放射状に発せられる赤外線を、車載機11において実施例1(図4)又は実施例2(図8)の一対の受光素子7a,7bが受信し、車載機11において、判別部26が、各受光素子7a,7bの検出レベルを用いて、前記赤外線を受光した位置における当該赤外線の入射角度θ1を検出する。そして、判別部26は、検出した検出角度θ1に基づいて、走行している走行車線を判別する。
このように、車載機11の一対の受光素子7a,7bは、光ビーコン2の投受光器21から発せられた赤外線の入射角度θ1に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように設けられているため、受光素子7a,7bのそれぞれが赤外線を受光することにより、判別部26は、各受光素子7a,7bの検出レベルに基づいて赤外線を受光した位置における当該赤外線の入射角度θ1を検出することができる。
そして、投受光器21から放射状に発せられ受光素子7a,7bが受光する赤外線の入射角度θ1は、その受光位置、すなわち走行車線に応じて異なるため、判別部26は入射角度θに基づいて赤外線を受光した位置として、走行車線を判別することができる。
これにより、この車載機11を搭載した車両Cが、仕切られた車線内に沿って走行していることや、仕切られた車線をはみ出して走行していることの判別が可能となる。そして、走行車線についての情報を、ドライバに注意として喚起したり、運転支援制御に利用したりできる。
また、図2と図3との実施形態によれば、三つの車線R1,R2,R3に跨って一つの通信領域Aが設定されているので、隣りの車線にはみ出して走行している車両Cの車載機11が、そのはみ出している車線の位置で赤外線を受光することにより、その位置(前記距離L1)を算出することができる。このため、車両Cが車線をはみ出して走行していることの判別を容易に行うことができる。さらに、一つの投受光器21による通信領域Aが複数の車線に対応しているので、車線ごとに投受光器を配設する必要がなく、投受光器21は少なくて済む(1台で済む)。
図10は、光ビーコン2の他の実施形態を示す平面図である。図10に示しているように、光ビーコン2の通信領域を道路の横断方向に分割してもよい。図10では車線R1,R2,R3のそれぞれに一つの通信領域(A1,A2,A3)が形成されるように、ビーコンヘッド2aは設定されている。また、分割した通信領域A1,A2,A3を互いに重なるように設定してもよく、重ならないように設定してもよい。また、図10ではビーコンヘッド2aを路側に一つ設けた場合を示しているが、図示しないが、ビーコンヘッド2aを車線R1,R2,R3毎に設置し、車線R1,R2,R3のそれぞれの真上に設置してもよい。
図11は、光ビーコン2の別の実施形態を示す平面図である。図11に示しているように、道路Rをその横断歩行に挟んで左右にビーコンヘッド2aを設置し、左右両側から赤外線を発光してもよい。図11では、車線R1,R2,R3のそれぞれに一つの通信領域(A1,A2,A3)が形成されるように、左右のビーコンヘッド2aは設定されているが、図示しないが、例えば第1と第2の複数の車線R1,R2に対して一つの通信領域が設定されるように、左のビーコンヘッド2aを設置し、残りの車線に対して一つの通信領域が設定されるように、右のビーコンヘッド2aを設置してもよい。
このように、ビーコンヘッド2a(投受光器21)は、道路の横断方向の左右どちらにあってもよく、また、両方にあってもよい。
図12は、光ビーコン2のさらに別の実施形態を示す平面図である。この光ビーコン2による通信領域Aは、進行方向の長さを道路Rの横断方向全長にわたって、図2の場合よりも短く設定している。図2では道路に対する平面視において通信領域Aを楕円形としているが、図12では通信領域Aを道路Rの横断方向を長手方向とした略矩形としている。すなわち、道路Rの横断方向全長にわたって、通信領域Aの進行方向の長さを一定値とし、狭くしている。
図2の場合では、特に第2車線R2において、ビーコンヘッド2aの投受光器21からの赤外線は、車載機11の投受光ユニット12に対して、道路Rの横断方向のみならず進行方向前後からも3次元的に入射する可能性がある。しかし、図12に示しているように、通信領域Aの進行方向の長さを狭くすることにより、投受光ユニット12は道路Rの横断方向の光のみを受光しやすくなる。これにより、投受光器21の直下位置からの道路Rの横断方向に沿った前記距離L1を算出する精度が高まり(図6のステップS5)、走行車線の判別の精度も高まる。
また、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
前記実施形態では、走行車線を判別するために、光ビーコン2及び車載機11を利用する場合を説明したが、前記光ビーコン2及び車載機11を、走行車線の判別のための専用のものとする以外に、両者間で交通情報等の各種情報についての通信も行う兼用のものとしてもよい。すなわち、光ビーコン2からのダウンリンク情報に様々な情報を含ませ、車載機11がこれを受信するようにしてもよい。
本発明の路車間通信システムの全体構成の概略を示すブロック図である。 光ビーコンの平面図である。 光ビーコンの説明図である。 実施例1の投受光ユニットが備えている受光素子の概略構造を示す説明図であり、(a)は平面図であり、(b)は進行方向の前方に向かって見た図である。 図4の受光素子を進行方向の前方に向かって見た図である。 車載機における処理を説明するフローチャートである。 判別部による機能を説明する説明図である。 実施例2の投受光ユニットが備えている受光素子の概略構造を示す説明図であり、(a)は平面図であり、(b)は進行方向の前方に向かって見た図である。 図7の受光素子と遮蔽部材とを進行方向の前方に向かって見た図である。 光ビーコンの他の実施形態である。 光ビーコンの別の実施形態である。 光ビーコンのさらに別の実施形態である。
符号の説明
2 光ビーコン
7a,7b 受光素子
11 車載機
12 投受光ユニット(投光ユニット)
13 車載コンピュータ
21 投受光器(投光器)
23 ディスプレイ(出力部)
24 スピーカ装置(出力部)
26 判別部

Claims (6)

  1. 複数の車線を有している道路に対して放射状に赤外線を発する投光器を有した光ビーコンと、前記道路を走行する車両に搭載する車載機と、を備え、前記車載機が前記光ビーコンと通信を行い走行している走行車線を判別する路車間通信システムであって、
    前記車載機は、
    前記投光器からの赤外線を受光する受光素子を複数有し、これら受光素子が前記赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように設けられている受光ユニットと、
    前記各受光素子の検出レベルを用いて前記入射角度を検出し検出角度を得るともに、この検出角度に基づいて前記走行車線を判別する判別部と、
    を備えたことを特徴とする路車間通信システム。
  2. 前記判別部は、前記検出角度並びに前記受光素子及び前記投光器の高さ情報に基づいて前記投光器からの道路の横断方向に沿った距離を算出し、この距離、及び、前記投光器から各車線までの道路の横断方向に沿った距離と各車線番号とを対応付けた車線情報に基づいて、前記走行車線を判別する請求項1に記載の路車間通信システム。
  3. 前記車載機は、前記判別部が判別した走行車線についての情報を報知する出力部を備えている請求項1又は2に記載の路車間通信システム。
  4. 複数の車線を有している道路に設けられた光ビーコンの投光器から放射状に発せられる赤外線を、車載機において当該赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように複数設けられている受光素子が受信し、
    前記車載機において、前記各受光素子の検出レベルを用いて前記入射角度を検出し、この検出角度に基づいて、走行している走行車線を判別することを特徴とする車線判別方法。
  5. 複数の車線を有している道路に設けられた光ビーコンの投光器から放射状に発せられる赤外線に基づいて、走行している走行車線を判別する車載機であって、
    前記投光器からの赤外線を受光する受光素子を複数有し、これら受光素子が前記赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように設けられている受光ユニットと、
    前記各受光素子の検出レベルを用いて前記入射角度を検出し検出角度を得るとともに、この検出角度に基づいて前記走行車線を判別する判別部と、
    を備えたことを特徴とする車載機。
  6. 複数の車線を有している道路に対して赤外線を放射状に発する投光器を有し、
    車載機において、前記投光器から発せられる赤外線を、当該赤外線の入射角度に応じて相互の間で検出レベルに差が生じ得るように複数設けられている受光素子を利用して受信させ、前記各受光素子の検出レベルに基づいて前記入射角度及び前記投光器との相対位置を検出させ、走行している走行車線を判別させるために、当該車載機との間で通信を行う光ビーコンであって、
    前記投光器は、前記受光素子が前記赤外線を受光する位置と当該投光器との相対位置と、各車線とを対応付けた車線情報を、前記車載機に対して送信するものであることを特徴とする光ビーコン。
JP2007062871A 2007-03-13 2007-03-13 路車間通信システム及び車線判別方法、並びに、これに用いられる車載機及び光ビーコン Pending JP2008224404A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007062871A JP2008224404A (ja) 2007-03-13 2007-03-13 路車間通信システム及び車線判別方法、並びに、これに用いられる車載機及び光ビーコン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007062871A JP2008224404A (ja) 2007-03-13 2007-03-13 路車間通信システム及び車線判別方法、並びに、これに用いられる車載機及び光ビーコン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008224404A true JP2008224404A (ja) 2008-09-25

Family

ID=39843214

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007062871A Pending JP2008224404A (ja) 2007-03-13 2007-03-13 路車間通信システム及び車線判別方法、並びに、これに用いられる車載機及び光ビーコン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008224404A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010191819A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Fujitsu Ltd 車両支援装置及びその方法
CN114422936A (zh) * 2020-10-28 2022-04-29 Oppo广东移动通信有限公司 隧道交通管理方法、装置及存储介质

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010191819A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Fujitsu Ltd 車両支援装置及びその方法
CN114422936A (zh) * 2020-10-28 2022-04-29 Oppo广东移动通信有限公司 隧道交通管理方法、装置及存储介质
CN114422936B (zh) * 2020-10-28 2023-08-29 Oppo广东移动通信有限公司 隧道交通管理方法、装置及存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10510249B2 (en) Safety driving assistant system, vehicle, and program
US10891854B2 (en) Traffic management system
US7877187B2 (en) Driving support method and device
US6753902B1 (en) Image processing apparatus, image processing method, navigation apparatus, program storage device and computer data signal embodied in carrier wave
US10823844B2 (en) Method and apparatus for analysis of a vehicle environment, and vehicle equipped with such a device
US20100332127A1 (en) Lane Judgement Equipment and Navigation System
US10269247B2 (en) Drive support apparatus
US20180194363A1 (en) Vehicle control device
US8718906B2 (en) Method for analyzing traffic flow at an intersection
JPWO2008117560A1 (ja) 受光装置、遮蔽板、通行支援プログラム、通行支援方法、通行支援装置、ナビゲーション装置および通信装置
JP5376334B2 (ja) 検知装置
KR101476886B1 (ko) 차선변경 지원장치
JP2006275969A (ja) 傾斜角算出装置及びナビゲーション装置
US20070150182A1 (en) Navigation system
KR101281499B1 (ko) 자동차 자동 운행 시스템
JP2011012965A (ja) 車線判定装置及びナビゲーションシステム
KR101588787B1 (ko) 전방차량의 횡방향 거리 결정 방법 및 이를 이용한 헤드 업 디스플레이 장치
JP2020053950A (ja) 車両用ステレオカメラ装置
JP2007212223A (ja) 位置検出装置及び位置検出方法並びにその装置を有する車両
JP2008224404A (ja) 路車間通信システム及び車線判別方法、並びに、これに用いられる車載機及び光ビーコン
JP2008232638A (ja) 位置検出システム及び位置検出方法、並びに、これに用いられる光ビーコン及び車載機
JP5029186B2 (ja) 位置算出装置、位置算出プログラム、記録媒体および位置算出方法
JP5082777B2 (ja) 路車間通信システム及び路車間通信方法とこれに用いる光ビーコン
JP2011034333A (ja) 車両用運転支援装置
JP2007069661A (ja) 車両通行判定装置