JP2008224221A - エンジンの吸入空気量計測装置 - Google Patents

エンジンの吸入空気量計測装置 Download PDF

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嗣史 藍川
Tomoumi Yamada
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Abstract

【課題】EGR制御領域でのエアフローメータでの吸入空気量の計測精度を向上させることができるエンジンの吸入空気量計測装置を提供する。
【解決手段】排気ガス還流装置150を備えるエンジン100の吸入空気量を吸気通路102に配設されたエアフローメータ112でもって計測するエンジンの吸入空気量計測装置であって、吸気通路102に配設されたエアフローメータ112の検出部112Dへ通ずる流路112Cへの空気量割合を可変とする空気量割合可変手段と、この空気量割合可変手段による空気量割合の変化に応じて、エアフローメータ112の出力電圧と吸入空気量との換算式を変更して出力電圧に対応した吸入空気量を得る換算式変更演算手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの吸入空気量計測装置に関し、特に、排気ガス還流(EGR)装置を備えるディーゼルエンジンに用いて好適なエンジンの吸入空気量計測装置に関する。
一般に、自動車用エンジン等にあっては、排気ガス中の有害成分であるNOxの発生を燃焼時の最高温度を下げることで抑制するために、吸気管に不活性の排気ガスを還流させる、いわゆるEGR装置が設けられ、このEGR量(排気還流量)はEGR弁の開度を変更することにより制御されるようになっている。
ところで、ディーゼルエンジンにおいては、かかる還流排気ガス(EGRガス)の導入のために、吸気通路に吸気絞り弁が設けられると共に、その上流側に吸入空気量(新気量)を測定するエアフローメータが設けられている。
このようなディーゼルエンジンに対して、特許文献1には、エアフローメータからの吸入空気量信号と、エンジン運転状態を代表する信号として、例えばエンジン回転数、アクセルペダル開度、エンジン冷却水温等を表す信号を入力し、これらのエンジン運転状態に対応して予め設定された吸入空気量の制御目標値をテーブルルックアップにより選び出し、これを指令値としてEGR弁及び吸気絞り弁の開度を制御するディーゼルエンジンのEGR装置において、EGRカット時に検出された吸入空気量に基づいてエンジンの吸気充填効率の変化を検出し、検出された吸気充填効率の変化に応じて吸入空気量の目標値を補正するようにした技術が開示されている。
また、特許文献2には、ディーゼルエンジン用ではないが、サージタンク上流の機関吸気通路内にエアフローメータを配置してエアフローメータを通過する通過空気量を検出し、吸気弁の開弁時期及びスロットル弁と異なる吸気流れ制御機構により吸気流れが変更されたときに生ずる体積効率の変化率又は変化割合に基づき、通過空気量を補正することにより吸入空気量を検出するようにした技術が開示されている。
特開平7−4319号公報 特開2001−123877号公報
ところで、NOxを含む排気エミッションをさらに低減するためには、所定の運転領域においてEGR量をさらに適量増大させることが必要であるが、これは反面、既燃ガスの量が増大することを意味し、その分、燃焼が不安定になり易い。これを避けるためには、燃焼が不安定にならないように、バラツキが少なく、精度よくEGR量を制御する必要がある。換言すると、このEGR量の制御の基本となるエアフローメータでの吸入空気量の計測精度、特に、EGR量のバラツキによる影響の大きい領域での吸入空気量の計測精度を向上させることが必要である。
しかしながら、上述の特許文献1に開示されたものは、EGRカット時に検出された吸入空気量に基づいてエンジンの吸気充填効率の変化を検出し、検出された吸気充填効率の変化に応じて吸入空気量の目標値を補正するものであって、エアフローメータでの吸入空気量の計測精度を直接的に向上させようとするものではない。
また、特許文献2に開示されたものも、吸気弁の開弁時期及びスロットル弁と異なる吸気流れ制御機構により吸気流れが変更されたときに生ずる体積効率の変化率又は変化割合に基づき、通過空気量を補正することにより吸入空気量を検出するものであって、エアフローメータでの吸入空気量の計測精度を直接的に向上させようとするものではない。
そこで本発明の目的は、EGR制御領域でのエアフローメータでの吸入空気量の計測精度を向上させることができるエンジンの吸入空気量計測装置を提供することにある。
上記課題を達成するための本発明の一形態に係るエンジンの吸入空気量計測装置は、排気ガス還流装置を備えるエンジンの吸入空気量を吸気通路に配設されたエアフローメータでもって計測するエンジンの吸入空気量計測装置であって、前記吸気通路に配設されたエアフローメータの検出部へ通ずる流路への空気量割合を可変とする空気量割合可変手段と、該空気量割合可変手段による空気量割合の変化に応じて、エアフローメータの出力電圧と吸入空気量との換算式を変更して出力電圧に対応した吸入空気量を得る換算式変更演算手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の一形態に係るエンジンの吸入空気量計測装置によれば、空気量割合可変手段によりエアフローメータの検出部へ通ずる流路への空気量割合が変えられると、吸気通路を流れる空気量に対する検出部に流入する空気量の割合が変えられる。したがって、例えば、吸気通路を流れる空気量が少ないときであっても、検出部に流入する空気量の割合を増大させることが可能である。そして、換算式変更演算手段により、空気量割合の変化に応じてエアフローメータの出力電圧と吸入空気量との換算式が変更されて出力電圧に対応した吸入空気量が得られるので、少ない空気量であっても精度よく検出される。
ここで、前記空気量割合可変手段は、前記エアフローメータの検出部へ通ずる流路の流体抵抗を可変とするものであるのが好ましい。
この形態によれば、検出部へ通ずる流路の流体抵抗が変えられると、吸気通路を流れる空気量に対する検出部に流入する空気量の割合が変えられる。すなわち、検出部へ通ずる流路の流体抵抗が大きいときは検出部に流入する空気量の割合が減少し、流体抵抗が小さいときは検出部に流入する空気量の割合が増大する。したがって、簡単な構造で空気量割合可変手段を構成することができる。
なお、前記空気量割合可変手段は、エンジンがEGR制御領域にあるときに検出部へ通ずる流路への空気量割合が大きくなるように作動されることが好ましい。
この形態によれば、エンジンがEGR制御領域にあるときはエアフローメータが設けられた吸気通路を流れる空気量が相対的に少なくなるので、空気量割合可変手段が、検出部へ通ずる流路への空気量割合が大きくなるように作動されることにより、吸入空気量が精度よく検出される。
また、上記課題を達成するための本発明の他の形態に係るエンジンの吸入空気量計測装置は、排気ガス還流装置を備えるエンジンの吸入空気量計測装置であって、エンジンの所定の運転状態に対応させて吸気通路に配設されたエアフローメータによる吸入空気量検出と、他の検出手段による吸入空気量検出とに切替える切替え手段を備えることを特徴とする。
本発明の他の形態に係るエンジンの吸入空気量計測装置によれば、エンジンの所定の運転状態に対応させて切替え手段により、エアフローメータによる吸入空気量検出と、他の検出手段による吸入空気量検出とが切替えられる。したがって、エアフローメータによる吸入空気量検出の範囲を狭くすることが可能となるので、エアフローメータによる吸入空気量の検出精度を向上させることができる。
ここで、前記切替え手段は、エンジンがEGR制御領域にあるときに前記エアフローメータによる吸入空気量検出に切替えることを特徴とする。
この形態によれば、エンジンがEGR制御領域にあるときはエアフローメータによる吸入空気量検出に切替えられるので、吸入空気量が精度よく検出される。
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明を自動車用ディーゼルエンジンに適用した実施形態の概略構成を示す模式図である。
図1において、100はディーゼルエンジン本体、102はエンジン100の吸気通路、104は吸気通路102に設けられたサージタンク、106はサージタンク104と各気筒の吸気ポートとを接続する吸気枝管である。本実施形態では、吸気通路102には圧力センサ107、吸気通路102を流れる吸入空気の流量を絞る吸気絞り弁108、及び吸気を冷却するインタクーラ110が設けられている。吸気絞り弁108はソレノイド、バキュームアクチュエータ等の適宜な形式のアクチュエータを備え、後述する電子制御ユニット(ECU)200からの制御信号に応じた開度をとる。本実施形態では、吸気絞り弁108は、例えば機関低回転時等に吸気圧力を低下させて、後述するEGR通路152を通ってサージタンク104に還流する排気(EGRガス)量を増大させるために用いられる。
図1に112で示すのは、エアクリーナ114の下流の吸気入口近傍の吸気通路102に設けられたエアフローメータである。本実施形態では、エアフローメータ112は後述するが熱線式流量計等のように、吸気通路102を流れる吸入空気の質量流量を測定可能な形式のものが使用されている。エアクリーナ114のエレメントを通過して吸気通路102に流入した大気は、エアフローメータ112を通過した後、ターボチャージャ130のタービン130Tで駆動されるコンプレッサ130Cにより昇圧され、吸気通路102に設けられたインタクーラ110により冷却された後、サージタンク104、枝管106を経て各気筒に吸入される。
図1に116で示すのは、各気筒内に燃料を直接に噴射する燃料噴射弁である。燃料噴射弁116は、高圧燃料を貯留する共通の不図示の蓄圧室(コモンレール)に接続されている。エンジン100の燃料は高圧燃料ポンプにより昇圧されてコモンレールに供給され、コモンレールから各燃料噴射弁116を介して直接各気筒内に噴射される。
また、図1に120で示すのは各気筒の排気ポートと排気通路122とを接続する排気マニホルドであり、その下流の排気通路122に上述のターボチャージャ130の排気タービン130Tが配置されている。ターボチャージャ130は前述の通り、排気通路122の排気により駆動される排気タービン130Tと、この排気タービン130Tにより駆動される吸気コンプレッサ130Cとを備えている。
また、本実施形態では、ターボチャージャ130下流側の排気通路122に、触媒装置132が配置されている。
さらに、本実施形態ではエンジン排気の一部を吸気系に還流させるEGR装置150が設けられている。EGR装置150は、排気マニホルド120と吸気サージタンク104とを連通する前述のEGR通路152、及びEGR通路152に配置されたEGR制御弁(以下、EGR弁という)154を備えている。EGR弁154は図示しないステッパモータ、ソレノイドアクチュエータ等のアクチュエータを備え、後述するECU200からの制御信号に応じた開度をとり、EGR通路152を通って吸気サージタンク104に還流されるEGRガス流量を制御する。
さらに、図1に200で示すのは、エンジン100の電子制御ユニット(ECU)である。本実施形態のECU200は、公知の構成のマイクロコンピュータとして構成され、CPU、RAM、ROM、入力ポート、出力ポートを双方向性バスで相互に接続した構成とされている。ECU200はエンジン100の燃料噴射制御、回転数制御等の基本制御を行うほか、本実施形態では後述するように、EGR制御、エアフローメータ112の検出部への空気量割合可変制御などを行なう。
これらの制御を行うため、ECU200の入力ポートには、エンジン100のクランク軸近傍に配置された回転数センサ160からエンジン回転数に対応する信号が入力されている他、エアフローメータ112からエンジン吸入空気量に相当する出力信号が、また、不図示のアクセルペダル近傍に配置されたアクセル開度センサ162から運転者のアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)に対応する信号とEGR弁154に配置されたEGR弁開度センサ164からEGR弁開度を表す信号、吸気絞り弁108に配置された吸気絞り弁開度センサ166から吸気絞り弁開度を表す信号等が、それぞれ入力されている。このアクセル開度センサ162によりエンジン100に与えられる要求負荷を得ることができる。なお、燃料噴射弁104から噴射される燃料量に基づいてエンジン100に与えられる負荷を得ることもできる。
ECU200の出力ポートは、図示しない燃料噴射回路を介して燃料噴射弁116に接続され、燃料噴射弁116からの燃料噴射量と燃料噴射時期とがそれぞれ制御されている。また、ECU200の出力ポートは図示しない駆動回路を介してEGR弁154、吸気絞り弁108等のアクチュエータに接続され、それぞれの弁開度が制御されている。
ここで、図2及び図3に、本実施形態に係るエアフローメータ112の具体的構成例を示す。図2(A)及び(B)はエアフローメータ112の基本構造を示す、それぞれ、横断面図及び平面透視図である。エアフローメータ112は、略筒状の本体112Aが吸気通路102内に突出する態様で取り付けられている。本体112A内には吸気の流れに直交する態様で仕切り壁112Bが設けられており、吸気通路102内を流れる吸入空気の一部を断面略U字形状のバイパス通路112Cに分流させて、検出部112Dに導くように構成されている。そして、このバイパス通路112Cにおける検出部112Dには、白金線等からなる吸気温度計測用の抵抗熱線112Eと加熱抵抗熱線112Fとがブリッジ回路を構成して配置されている。
さらに、本実施形態に係るエアフローメータ112は、図3に示すように、図2の基本構造に対し、空気量割合可変手段として、検出部112Dへ通ずる流路であるバイパス通路112Cの流体抵抗を可変とする流体抵抗可変手段が付加されている。すなわち、本実施形態では可動壁112Gが本体112Aの下縁のバイパス通路112C入口側に設けられている。この可動壁112Gは不図示のアクチュエータによって、図3(A)及び(B)に示すように、バイパス通路112Cの入口断面積を可変とすべく駆動可能に構成されている。なお、上述の検出部112Dへ通ずるバイパス通路112Cの流体抵抗を可変とする流体抵抗可変手段としての可動壁112Gは、バイパス通路112C内の何処に設けられてもよく、出口側に設けられてもよい。
さらに、空気量割合可変手段としては、可動壁112Gに代え又は追加して、図3(C)に示すように、仕切り壁112Bを吸気の流れに対して直交状態から斜交状態に不図示のアクチュエータによって駆動可能に構成してもよい。
このエアフローメータ112は、ブリッジ回路により、吸気温度計測用の抵抗熱線112Eと加熱抵抗熱線112Fとの温度差を常に一定に保つように、加熱抵抗熱線112Fへの供給電力がフィードバック制御される。そして、この供給電力が電圧に変換され、ECU200に出力される。ECU200は、エアフローメータ112の出力電圧から、吸入空気量の多少に応じて予め設定されている換算式を用いて、吸入空気量を算出ないしは検出するようになっている。
この換算式について、図4のグラフを参照して説明する。図4は横軸にエアフローメータ112の出力電圧、縦軸に吸入空気量をとり、用いられる換算式に応じた出力電圧と吸入空気量との関係を示すグラフである。ここで、例えば、Sは吸入空気量が小流量時に用いられる換算式であり、Lは吸入空気量が大流量時に用いられる換算式である。なお、RはEGR制御領域を示し、この領域においては吸入空気量を制御することによりEGR量が制御される。すなわち、このEGR制御は、無過給時においては、基本的にエンジン100の回転数に応じて定まる運転条件において、エンジン100に吸入される総吸入空気量(新気量+EGR量)、換言すると、体積効率(総吸入空気量/エンジン容積)は一定であるとの仮定の下に、吸入空気量を制御することによりEGR率(EGR量/吸入空気量×100%)をNOxの発生を効果的に抑制する所望の値に制御するものである。また、過給時には、上述のエンジン100の回転数と、例えば、エンジン負荷(燃料噴射量)とにより総吸入空気量がマップから求められる。いずれにしても、このEGR制御領域においては、エアフローメータ112で計測される吸入空気量は相対的に少なくなるので、後述するように小流量時換算式Sが用いられる。
これらの換算式は、例えば、吸気通路102を流れる空気量に対する検出部112Dに流入する空気量の割合に対応するように設定されている。例えば、吸気通路102を流れる空気量が10であるのに対し、検出部112Dへ通ずるバイパス通路112を流れる空気量が1であるなら、この10対1の割合に対応して吸気通路102を流れる正確な空気量が求まるように設定されている。
以下、上記実施形態の制御手順の一例を図5のフローチャートを参照して説明する。
制御がスタートすると、ステップS501において、アクセル開度センサ162及び回転数センサ160からそれぞれアクセル開度及びエンジン回転数が読み込まれる。次に、ステップS502に進み、読込まれたアクセル開度(%)及びエンジン回転数(rpm)に基づき、例えば、図6に示す予め設定されて保管されている燃料噴射量決定マップから燃料噴射量(mm/St)が決定される。そして、ステップS503では、ステップS501で読込まれたエンジン回転数及びステップS502で決定された燃料噴射量に基づき、例えば、図7に示す予め設定されて保管されている要求吸入空気量決定マップから、要求吸入空気量GnR(g/s)が求められる。さらに、ステップS504に進み、この求められた要求吸入空気量GnRに基づき、例えば、図8に示す予め設定されて保管されているエアフローメータ流路決定マップからエアフローメータ112の流路が決定される。
ここで、要求吸入空気量GnRが少ないとき、すなわち、EGR制御領域にあるようなときはエアフローメータ112の流路が小流量検出側(検出部112Dに流れ易い)に設定され、逆に、要求吸入空気量GnRが多いとき、すなわち、EGR制御領域以外にあるようなときはエアフローメータ112の流路が大流量検出側(検出部112Dに流れ難い)に設定される。
詳述すると、エアフローメータ112の流路が小流量検出側(検出部112Dに流れ易い)に設定されると、エアフローメータ112の検出部112Dへ通ずる流路であるバイパス通路112Cの検出部へ通ずる流路への空気量割合が大きくなるように、可動壁112Gが不図示のアクチュエータによって、例えば、図2(A)に示す位置に駆動される。同時に、エアフローメータ112の出力電圧と吸入空気量との換算式が、小流量時換算式Sに変更される。一方、エアフローメータ112の流路が大流量検出側(検出部112Dに流れ難い)に設定されると、エアフローメータ112の検出部112Dへ通ずる流路であるバイパス通路112Cの空気量割合が大きくなるように、可動壁112Gが不図示のアクチュエータによって、例えば、図2(B)に示す位置に駆動される。同時に、エアフローメータ112の出力電圧と吸入空気量との換算式が、大流量時換算式Lに変更される。
このように、可動壁112Gの位置を変えることにより、検出部112Dへ通ずるバイパス通路112Cの流体抵抗が変わるので、吸気通路102を流れる空気量に対する検出部112Dに流入する空気量の割合が変えられる。詳しくは、流体抵抗が大きいときは検出部112Dに流入する空気量の割合が減少し、流体抵抗が小さいときは検出部112Dに流入する空気量の割合が増大する。したがって、例えば、吸気通路102を流れる吸入空気量が少ないときであっても、検出部112Dに流入する空気量の割合が増大される。そして空気量割合の変化に応じてエアフローメータ112の出力電圧と吸入空気量との換算式が変更されるので、エアフローメータ112の分解能が上がり、少ない吸入空気量であっても精度よく検出されるのである。一方、吸気通路102を流れる吸入空気量が多いときは、検出部112Dに流入する空気量の割合が減少されるので、検出部112Dで精度よく検出できる空気量に減らされる。
かくて、エアフローメータ112からの出力電圧がECU200に送られ、吸入空気量の多少に応じて予め設定されている換算式を用いて、吸入空気量が算出ないしは検出される。
ECU200は、この吸入空気量と、エンジン運転状態を代表するパラメータとしての、例えば、エンジン回転数、エンジン負荷(燃料噴射量)に基づいて所定のEGR制御領域を判定する。そして、このEGR制御領域において上述の検出された吸入空気量を用い、これを指令値としてEGR弁154及び吸気絞り弁108の開度を制御し、所望の排気ガス量を還流するべく制御が行われる。
なお、上述の実施形態では、可動壁112Gの位置を変えることにより、バイパス通路112Cの空気量割合を変えるようにしたが、この代わりに又は付加的に、仕切り壁112Bを、不図示のアクチュエータによって吸気の流れに対して直交位置や、図3(C)に示す斜交位置に変えることによりバイパス通路112Cの空気量割合を変えてもよい。
そして、これらの可動壁112Gや仕切り壁112Bは連続的又は段階的に駆動されてもよく、それぞれの駆動位置に対応する空気量割合の大きさに応じて、すなわち、連続的なら連続的に、段階的なら段階的に、換算式が変更されてもよい。空気量割合可変手段としての可動壁112Gや仕切り壁112Bを駆動するアクチュエータが、ステッパモータであればその段数に応じて換算式が変更され、また、負圧式アクチュエータであればその駆動用の負圧力を制御するデューティ比に応じて換算式が変更される。
また、空気量割合可変手段の一変形例としては上述のもの以外にも、筒状の本体112Aが吸気通路102内に突出する態様で取り付けられているエアフローメータ112の場合、この筒状の本体112Aの吸気通路102内への突出量を変えることによってもよい。すなわち、突出量が多ければ、検出部112Dに通じるバイパス通路112Cの入口が流れの速い吸気通路102の中央部分に位置されるので、検出部112Dに流れ込み易くなり、吸気通路102を流れる空気量に対する、検出部112Dを流れる空気量割合が増大されることになる。
空気量割合可変手段としてはさらに、エアフローメータ112の筒状の本体112Aに並列させて、中央部に開口を有するバタフライバルブを吸気通路102内に配設し、このバタフライバルブの開度を変えるようにしてもよい。
さらに、空気量割合可変手段の他の変形例として、図9に示すように、吸気通路102を主吸気通路102Aとバイパス吸気通路102Bとに分割配管し、主吸気通路102Aにエアフローメータ112を配設し、バイパス吸気通路102Bに開閉バルブ113を配設するようにしてもよい。この変形例においては、開閉バルブ113を開又は閉、又はその開度を連続的に制御することにより、吸気通路102を流れる全空気量に対する、主吸気通路102A、延いては、検出部112Dに通ずるバイパス通路112Cを流れる空気量割合が変えられる。具体的には、吸気通路102を流れる少ない空気量を検出する場合は開閉バルブ113を閉又は閉じ側として、主吸気通路102Aに全量又は高割合での空気量を流し検出精度を上げる。一方、吸気通路102を流れる多い空気量を検出する場合は開閉バルブ113を開又は開側として、主吸気通路102Aを流れる空気量割合を減らす。これにより、吸気通路102を流れる空気量に対する主吸気通路102A、延いては、検出部112Dに通ずるバイパス通路112Cを流れる空気量の割合を減らして、検出部112Dが精度よく検出できる空気量にして、吸気通路102を流れる多い空気量を精度よく検出するのである。この形態では、エアフローメータ112近傍を通過する空気の流れに乱れが生じにくく、安定して空気量の検出を行うことができる。
次に、本発明の他の実施形態につき説明する。この他の実施形態においては、エンジン100の所定の運転状態に対応させて吸気通路102に配設されたエアフローメータ112による吸入空気量の検出と、吸気通路102に配設された他の検出手段としての圧力センサ107による吸入空気量の検出とに切替える切替え手段を備えている。
この他の形態に係るエンジンの吸入空気量計測装置では、図10に示すように、エンジン100に吸入される空気量の大小に対応させて、エアフローメータ112による吸入空気量検出と圧力センサ107による吸入空気量検出とが切替えられる。詳しくは、吸入空気量の多いエンジンの高出力時および吸入空気量の少ない低出力時には圧力センサ107によって空気量が検出され、それら以外の領域でのみエアフローメータ112による吸入空気量の検出が行われる。
なお、上述の圧力センサ107による空気量の検出の際には、圧力センサ107によって検出される吸気通路102内の圧力とエンジン100の回転数とから、予め実験により求められて保管されている図11に示すようなマップを用いて求められる。
また、エンジン100が図1に示したようにターボチャージャ130のような過給機を備えている場合には、図12に示すように、EGR制御領域で吸入空気量が精度良く欲しい領域においてエアフローメータ112による吸入空気量の検出を行い、その他のエンジンの高出力時の領域では過給圧センサとして作用する圧力センサ107によって吸入空気量の検出を行うようにしてもよい。
なお、この圧力センサ107はエアクリーナ114のエレメントの直下流に設け、EGRガスの影響を受けないようにしてもよい。
上述のように、この他の実施形態によれば、エアフローメータ112による吸入空気量の検出の範囲を狭くすることが可能となるので、エアフローメータ112による吸入空気量の検出精度を向上させることができる。
本発明に係るエンジンの吸入空気量計測装置の実施形態の概略を示す模式図である。 本実施形態に用いられるエアフローメータの基本構造を説明するための図であり、(A)は横断面図、及び(B)は平面透視図である。なお、矢印は空気の流れを示している。 本実施形態に用いられるエアフローメータの具体的構成の一例を示す図であり、横断面図の(A)及び(B)は、検出部に通じるバイパス通路の流体抵抗が小及び大となる状態をそれぞれ示し、平面透視図の(C)は同流体抵抗が相対的に大となる状態を示している。 横軸にエアフローメータの出力電圧、縦軸に吸入空気量をとり、用いられる換算式に応じた出力電圧と吸入空気量との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態の制御手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態において燃料噴射量を決定するのに用いられる燃料噴射量決定マップの一例である。 本発明の実施形態において要求吸入空気量を求めるのに用いられる要求吸入空気量決定マップの一例である。 本発明の実施形態においてエアフローメータの流路を決定するのに用いられるエアフローメータ流路決定マップの一例である。 本発明の実施形態における空気量割合可変手段の他の変形例を示す一部模式図である。 本発明の他の実施形態において、エンジンに吸入される空気量の大小に対応させて、エアフローメータによる吸入空気量検出と他の圧力センサによる吸入空気量検出とが切替えられる領域を説明するためのグラフである。 吸気通路内圧力とエンジン回転数とから吸入空気量を求めるためのマップである。 本発明の他の実施形態において、過給時にエンジンに吸入される空気量の大小に対応させて、エアフローメータによる吸入空気量検出と他の圧力センサによる吸入空気量検出とが切替えられる領域を説明するためのグラフである。
符号の説明
100 エンジン
102 吸気通路
107 圧力センサ
108 吸気絞り弁
112 エアフローメータ
112A 本体
112B 仕切り壁
112C バイパス通路
112D 検出部
112G 可動壁
122 排気通路
150 排気ガス還流装置(EGR装置)
152 排気ガス還流通路(EGR通路)
154 EGR制御弁
200 ECU
L 吸入空気量が大流量時に用いられる換算式
S 吸入空気量が小流量時に用いられる換算式
R EGR制御領域

Claims (5)

  1. 排気ガス還流装置を備えるエンジンの吸入空気量を吸気通路に配設されたエアフローメータでもって計測するエンジンの吸入空気量計測装置であって、
    前記吸気通路に配設されたエアフローメータの検出部へ通ずる流路への空気量割合を可変とする空気量割合可変手段と、
    該空気量割合可変手段による空気量割合の変化に応じて、エアフローメータの出力電圧と吸入空気量との換算式を変更して出力電圧に対応した吸入空気量を得る換算式変更演算手段と、
    を備えることを特徴とするエンジンの吸入空気量計測装置。
  2. 前記空気量割合可変手段は、前記エアフローメータの検出部へ通ずる流路の流体抵抗を可変とするものであることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの吸入空気量計測装置。
  3. 前記空気量割合可変手段は、エンジンがEGR制御領域にあるときに検出部へ通ずる流路への空気量割合が大きくなるように作動されることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの吸入空気量計測装置。
  4. 排気ガス還流装置を備えるエンジンの吸入空気量計測装置であって、
    エンジンの所定の運転状態に対応させて吸気通路に配設されたエアフローメータによる吸入空気量検出と、他の検出手段による吸入空気量検出とに切替える切替え手段を備えることを特徴とするエンジンの吸入空気量計測装置。
  5. 前記切替え手段は、エンジンがEGR制御領域にあるときに前記エアフローメータによる吸入空気量検出に切替えることを特徴とする請求項3に記載のエンジンの吸入空気量計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012145496A (ja) * 2011-01-13 2012-08-02 Denso Corp 空気流量測定装置

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