JP2008223162A - 立毛調皮革様シートおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも表層が柔軟剤と高分子弾性体を含む、平均単繊維繊度0.0001〜0.5デシテックス、平均繊維長11mm以上の極細繊維が相互に絡合している不織布からなり、該高分子弾性体がシート表面に粒状に存在するとともに、シート表面に存在する立毛繊維が実質的に集束されておらず、剛軟度が10〜55mmであることを特徴とする立毛調皮革様シート。
【選択図】なし
Description
かかる高分子弾性体は、風合いを柔軟化させるために多孔質構造とするため、DMF等を溶媒として用いた溶液で含浸した後、湿式凝固させる方法が一般的である。しかし、このような構造であると、皮革様シートがゴム状の風合いとなり、天然皮革のような充実感のある風合いが得られない。
(1)少なくとも1回は10〜60MPaの圧力で高速流体処理する工程
(2)バフィングする工程
(3)水系高分子弾性体を含浸付与する工程
(4)乾熱処理する工程
(5)バフィングする工程
(6)染色する工程
(7)柔軟剤を付与する工程
(8)揉み処理を行う工程
(1)0.0001〜0.5デシテックスの極細繊維不織布を、少なくとも1回は10〜60MPaの圧力で高速流体処理する工程
(2)バフィングする工程
(3)水系高分子弾性体を含浸付与する工程
(4)乾熱処理する工程
(5)バフィングする工程
(6)染色する工程
(7)柔軟剤を付与する工程
(8)揉み処理を行う工程
(A)2成分以上のポリマーをチップ状態でブレンドして紡糸する方法。
(B)予め2成分以上のポリマーを混練してチップ化した後、紡糸する方法。
(C)溶融状態の2成分以上のポリマーを紡糸機のパック内で静止混練器等で混合する方法。
(D)特公昭44−18369号公報、特開昭54−116417号公報等の複合口金を用いて製造する方法。
JIS L 1096(1999)8.14.1 A法(定速伸長法)にて伸長率を測定した(つかみ間隔は20cmである)。
不織布の任意の3箇所から、それぞれ繊維を100本抜き出して繊維長を測定した。測定した300本分の繊維長の数平均を求めた。
不織布の断面を光学顕微鏡にて観察した。繊維断面を100個ランダムに選んで断面積を測定し、100個の繊維断面積の数平均を求めた。求められた繊維断面積の平均値と繊維の比重から、繊度を計算により求めた。なお、繊維の比重はJIS L 1015に基づいて測定した。
繊維目付はJIS L 1096 8.4.2(1999)に記載された方法で測定した。また、厚みをダイヤルシックネスゲージ((株)尾崎製作所製、商品名“ピーコックH”)により測定し、目付の値を厚みの値で割って繊維見掛け密度を求めた。
JIS L 1096(1999)8.19.1A法(45°カンチレバー法)により、たて方向およびよこ方向の値を求め、その値を平均した値を用いた。
無作為に10点サンプリングして、各箇所5cmはなれた2点を、分光光度計(コニカミノルタ株式会社製“CM−3700d”)を用いて、測定径3mm×5mm、D光源、65°視野(正反射光含む)で測定した。それぞれに求めたL*a*b*表色系における色差ΔEの平均値が0.8以下であるものを、いらつきがないとした。
実体顕微鏡(総合倍率40倍)を用いて、無作為に1cm2角を10箇所サンプリングし、集束した繊維の有無を観察した。これらの結果のうち、2箇所以上から集束繊維が観察された場合を、集束立毛ありと判断した。
実体顕微鏡(総合倍率40倍)を用いて、無作為に1cm2角を10箇所サンプリングし、粒子状の高分子弾性体の有無を観察した。これらの結果のうち、1箇所あたりの個数を数え、平均0.2個以上であれば、粒状の高分子弾性体が存在すると判断した。
10箇所無作為に試験片を採取してその断面を1000倍でSEM観察し、厚み方向に4分割した場合の表、裏からそれぞれ1/4を除いた部分であり、かつ100μm幅の部分を観察した。10箇所観察したうち、1〜20μmの高分子弾性体の粒子が平均2個以上観察されれば、粒状の高分子弾性体が存在すると判断した。
極限粘度が0.40のポリエチレンテレフタレート100%からなる低粘度成分と、極限粘度が0.75のポリエチレンテレフタレートからなる高粘度成分とを重量複合比50:50でサイドバイサイドに貼りあわせて紡糸および延伸し、56デシテックス12フィラメントの複合繊維を得た。これを1500T/mで追撚した糸を用いて平織物とし、リラックス処理を行って織密度120×90本/2.54センチの織物を得た。
海成分としてポリスチレン45部、島成分としてポリエチレンテレフタレート55部からなる平均単繊維繊度3デシテックス、36島、平均繊維長51mmの海島型複合短繊維を、カード機およびクロスラッパーに通してウェブを作製した。得られたウェブを、1バーブ型のニードルパンチ機を用いて、2000本/cm2の打ち込み密度でニードルパンチ処理し、繊維見掛け密度0.22g/cm3の複合短繊維不織布を得た。次に95℃に加温した重合度500、ケン化度88%のポリビニルアルコール(PVA)5%の水溶液に2分間浸積し、PVAを不織布に、不織布重量に対し固形分換算で15%の付着量になるように含浸させると同時に収縮処理を行った。その後、不織布を100℃にて乾燥して水分を除去した。次いで、この複合短繊維不織布を30℃のトリクレンでポリスチレンが完全に除去されるまで処理することにより、複合短繊維から平均単繊維繊度0.046デシテックスの極細繊維を発現させた。これにより得られたシートを、室田製作所(株)製の標準型漉割機を用いて、厚み方向に対して垂直に2枚にスプリット処理して繊維目付89.5g/m2の極細繊維ウェブを得た。
バフィング1をしない以外は、実施例1と同様に処理した。
バフィング2をしない以外は、実施例1と同様に処理した。
実施例1におけるバフィング1を、ナイロンブラシによるブラッシングに変更した以外は、実施例1と同様に処理した。
実施例1において、高分子弾性体を含浸させるのではなく、グラビアで表面に層を形成させるように塗布した以外は、実施例1と同様に処理した。
Claims (10)
- 少なくとも表層が柔軟剤と高分子弾性体を含む、平均単繊維繊度0.0001〜0.5デシテックス、平均繊維長11mm以上の極細繊維が相互に絡合している不織布からなり、該高分子弾性体がシート表面に粒状に存在するとともに、シート表面に存在する立毛繊維が実質的に集束されておらず、剛軟度が10〜55mmであることを特徴とする立毛調皮革様シート。
- 高分子弾性体が、皮革様シートの全繊維重量に対して0.01〜10重量%含まれてなることを特徴とする請求項1に記載の立毛調皮革様シート。
- 織編物が含まれてなることを特徴とする請求項1または2に記載の立毛調皮革様シート。
- 平均単繊維繊度0.0001〜0.5デシテックスの極細繊維からなる不織布に、以下の(1)から(8)の工程順で各処理を行うことを特徴とする立毛調皮革様シートの製造方法。
(1)少なくとも1回は10〜60MPaの圧力で高速流体処理する工程
(2)バフィングする工程
(3)水系高分子弾性体を含浸付与する工程
(4)乾熱処理する工程
(5)バフィングする工程
(6)染色する工程
(7)柔軟剤を付与する工程
(8)揉み処理を行う工程 - 平均単繊維繊度が0.0001〜0.5デシテックスの極細繊維を形成しうる平均単繊維繊度1〜10デシテックス、平均繊維長11〜80mmの複合短繊維を用いてニードルパンチ法により短繊維不織布を製造し、次いで極細化処理を行うことにより、平均単繊維繊度0.0001〜0.5デシテックスの極細繊維不織布を製造することを特徴とする請求項4記載の立毛調皮革様シートの製造方法。
- 前記(1)の工程において、当該処理により不織布密度を0.25〜0.45g/cm3とすることを特徴とする請求項4または5に記載の立毛調皮革様シートの製造方法。
- 前記(3)の工程において、水系高分子弾性体を皮革様シートの全繊維重量に対して0.1〜10重量%含浸付与することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の立毛調皮革様シートの製造方法。
- 前記(6)の工程において、生地の走行方向に対し−5〜20°の角度で液体を噴射するノズルを用いた液流染色機により染色することを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の立毛調皮革様シートの製造方法。
- 前記(7)の工程において、柔軟剤を皮革様シートの全繊維重量に対して0.01〜10重量%付与することを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載の立毛調皮革様シートの製造方法。
- 前記(8)の工程において、揉み処理をタンブラー乾燥機により、90〜120℃で行うことを特徴とする請求項4〜9のいずれかに記載の立毛調皮革様シートの製造方法。
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JPH10168763A (ja) * | 1996-12-05 | 1998-06-23 | Teijin Ltd | スエード調人工皮革の製造方法 |
JPH10273885A (ja) * | 1997-03-31 | 1998-10-13 | Toray Ind Inc | 繊維立毛シート状物およびその製造方法 |
JP2006241620A (ja) * | 2005-03-02 | 2006-09-14 | Toray Ind Inc | ヌバック調皮革様シート状物ならびにその製造方法 |
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- 2007-03-09 JP JP2007061058A patent/JP4970091B2/ja active Active
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