JP2008223097A - マグネシウム合金屑の安全化方法、及びマグネシウム合金屑からのマグネシウム合金の回収溶解精錬方法 - Google Patents

マグネシウム合金屑の安全化方法、及びマグネシウム合金屑からのマグネシウム合金の回収溶解精錬方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水分付着マグネシウム合金屑の安全化、及び該安全化されたマグネシウム合金屑の回収精錬方法を提供する。
【解決手段】マグネシウム合金屑の安全化方法であって、(i)マグネシウム合金屑(A)を回収用水溶液(B)中に回収する工程(第一工程)、(ii)回収用水溶液(B)をろ過・脱水操作を行って、30質量%以下の水分を含む固形分(C)を得る工程(第二工程)、(iii)固形分(C)を疎水性有機溶媒(D)中に浸漬した後、該溶媒の一部を除去して、5〜30質量%の疎水性有機溶媒(D)を含む安全化された、マグネシウム合金屑(E)を得る工程(第三工程)、
を含むことを特徴とする、マグネシウム合金屑の安全化方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、マグネシウム合金屑の安全化方法、及びマグネシウム合金屑からのマグネシウム合金の回収溶解精錬方法に関するものである。
マグネシウム(Mg)は資源として豊富であり、地殻構成クラーク数は8番目に多くある資源で、約1820兆トン存在すると推定されている。マグネシウムは、実用性のある金属の中でも最も軽く、その比重は、後述する構造材料のAZ31が1.78、QZ91が1.82で、アルミニウムの約3分の2、鉄の約4分の1程度であり、特に曲げにおける対アルミニウムの比強度は約1.5倍、比剛性は約2.1と優れている。また、マグネシウム合金は、リサイクル性も有しているので軽量化材料として注目されており、近年、マグネシウム合金は、飛行機、自動車部材(ステアリングホイール、シリンダーヘッドカバー等)、自動車、及びカメラ筐体等の外郭構成部品として用いられ、携帯電話、ノート型パソコンにも用いられている。
現在、マグネシウム合金の成形方法は、ダイカスト法、チクソモールディング法(射出成形機を用いて溶融状態のマグネシウム合金がもつチクソ性を利用して溶湯を層流状態で金型内に射出する方法、以下、チクソ成形ということがある。)等がある。上記手法を利用すれば、薄肉成形体を容易に作製可能である。マグネシウム合金は、軟質で、弾性率が他の合金よりも低く、また、切削抵抗が小さく、硬さが低く、工具の摩耗が少ないことから、その鋳造品の仕上げには、多くの場合切削加工が行われる。射出成形性を高めるために成形時の仮の抜き勾配や補強リブを一時的に設け、成形後にこれらの仮の抜き勾配や補強リブを水溶性切削油を用いて機械加工により切削または削除される。また成形品の成形肉を薄肉化する場合も、切削加工が利用される。
マグネシウムは総てリサイクルが可能な金属であるといわれているが、実際にはリサイクルされずに廃棄処分されているマグネシウムも少なくないのが実情である。マグネシウム資源の保護の観点からも、これらの廃棄されるマグネシウムを安全にしかも経済的な方法でリサイクルする方法が望まれている。
実際にリサイクルされているマグネシウム屑として下記(a)〜(g)の項目に記載するものを挙げることができ、これらのものについてはリサイクル技術がある程度確立している。
(a)クリーンスクラップ(成形の際に発生する不良品スプル、ランナー、ビスケット、オーバーフロー)
(b)塗装付スクラップ(塗装成形品のスクラップ、消費者等から回収されるスクラップ)
(c)成形品のバリ(離形剤付き、油付等付のバリ、水分を含まないバリ)
(d)ドロス、スラッジ(ダイカストの溶解鍋に残存)
(e)ボート、パージ材、鍋汲み出し材(ダイカスト成形、チクソ成形の際に発生)
(f)微粉(水分を含まない微粉)
(g)水分を含まない切削屑、油性切削屑(マグネシウム成形品等を機械加工する際に発生)
しかしながら、マグネシウム合金の成形品等を切削加工する際に、冷却、磨耗性の減少等のために水溶性切削油を使用する場合に、水分が付着したマグネシウム合金切削屑(以下、水分が付着している状態のマグネシウム合金屑を水分付着Mg合金屑ということがある。)が必ず発生する。安全性、作業性を考慮すると、水溶性切削油を使用した切削加工は避けて通ることはできない。このような水分付着Mg合金屑は、量の如何にかかわらず全国のマグネシウム合金の切削加工を行う場所で発生している。しかしながら、このような水分付着Mg合金屑の回収技術はその取り扱いの困難性から未だに確立されていないのが実情である。
マグネシウム合金の成形品を切削加工する際に生じるマグネシウム合金微粉末は、爆発下限濃度以上の濃度で、空気中に浮遊している状態で着火すると爆発を起こす。又水に濡れているMg合金屑は、一旦火がつくと高温で燃えるマグネシウムが水と反応して水素と酸素に分解され爆発的に燃焼し、消火剤による消火は不可能になる。
現在、主な水分付着Mg合金屑の処理方法として、該切削屑を塩化第一鉄水溶液、又は塩化第二水溶液に浸漬、反応させて水酸化マグネシウムと塩化マグネシウムに変化させる方法が挙げられる。前記処理で得られる水酸化マグネシウムと塩化マグネシウムは、産業廃棄物として処分されている。また最近では、マグネシウム焼却処理剤(日本サーモケミカル(株)製、商品名:MCF−12)と混合して、焼却処理してから産業廃棄物として処分することも可能である。しかし、この方法では、処理費用がかかり、また資源保護の観点からも十分なものとはいえない。
近年、異種金属等の混入物の少ないマグネシウム合金切削屑に関しては、種々の再生法が提案されている。
例えば、真空蒸留法によりマグネシウム合金スクラップから高品質なマグネシウムリサイクル材を得る方法(特許文献1参照)、打ち抜き等の成形時に発生する不要成分を薬液処理した後に洗浄・乾燥して、切削機によりチップ成形材として回収する方法(特許文献2参照)、マグネシウム合金の切削粉から、真空蒸留法により高純度の金属マグネシウムを回収する方法(特許文献3参照)、マグネシウム合金の切削屑の圧密体を大気中にて熱間押出し成形して腐食の進行を有効に妨げる酸化膜層を有する耐食性マグネシウム合金の製造方法(特許文献4、5参照)等が開示されている。
特開2002−348621号公報 特開2004−204340号公報 特開2005−126802号公報 特開2006−016664号公報 特開2006−070332号公報
上記特許文献1、3に記載の方法では、マグネシウム合金スクラップから真空蒸留法により高品質の純マグネシウムを回収する装置及びその回収方法が開示されているが、マグネシウム合金屑をマグネシウム合金塊として回収リサイクルされるものではない。
特許文献2には、マグネシウム合金の直接リサイクル方法として、不要成形部分を酸性液又はアルカリ性液で薬剤処理後、洗浄・乾燥し、次いで切削機に投入してチップサイズに噛み切った後分粒し、規定サイズのチップを成形材として回収する方法が開示されている。しかし、マグネシウム合金の安全化に関する検討が十分になされておらず、またマグネシウム合金を加熱溶融しないでチップ成形材として回収するのでその使用目的が制限される。
特許文献4、5には、マグネシウム合金の切削屑を酸化膜層を有するマグネシウム合金として回収するので、やはりその使用目的が制限される。
上記いずれの特許文献においても、水分が付着したマグネシウム合金屑の安全化、及びその回収溶解精錬する方法は開示されていない。
水分付着Mg合金屑をリサイクル用マグネシウム合金として回収する方法として考えうるものを以下の(1)ないし(5)に列記する。
(1)自然乾燥
水分付着Mg合金屑を薄く広げて天日に干し、水分を蒸発除去する方法である。この方法では、水分の蒸発除去に時間を要し、また水分除去されない部分が一部にでもあるとマグネシウム合金溶融鍋に投入した際に爆発を起こす危険がある。また、水分付着Mg合金屑を薄く広げて天日乾燥している最中に何らかの火が入ると大事故につながるおそれがある。
(2)加熱乾燥
水分付着Mg合金屑を加熱乾燥する設備が必要となる。また加熱する際に着火の危険があり、コストもかかる。
(3)冷間圧縮
水分付着合金屑にある程度の力を加えて冷間圧縮すれば、爆燃を防止できることは確認された。しかし、コストの大幅な上昇と、得られた圧縮体の内部には依然として十数パーセントの水分が含まれているので、該圧縮体をマグネシウム合金溶融鍋に投入すると危険を伴う。
(4)加熱圧縮
水分付着マグネシウム合金屑を加熱して内部の水分を蒸発除去すると共に圧縮して圧縮体を得るので、得られた圧縮体をマグネシウム合金溶融鍋に投入することは可能である。しかし水分の蒸発除去用の設備が必要となり、前処理に相当のコストがかかる。
(5)安全化処理
水分付着Mg合金屑を大気中で難燃焼性にする有効な安全化処理方法が見出され、かつ特別の設備が不要であれば、水分付着マグネシウム合金屑を排出する各企業で容易に処理できる。安全化処理後に保管または移送して収集し、その後これらをマグネシウム合金溶融鍋に投入して溶融精錬することが可能になる。
(6)まとめ
上記(1)ないし(4)に記載した方法では、実用性の点から問題点を有しており、水分付着Mg合金屑の有効なリサイクル用マグネシウム合金とはなり得ない。
一方、上記(5)に記載した安全化処理方法として、有効な安全化処理方法が見出せられれば水分付着Mg合金屑の有効なリサイクル用マグネシウム合金となり得る。
本発明者は、上記従来技術に鑑みて、水分付着Mg合金屑の安全化、及び該安全化後にマグネシウム合金を回収溶解精錬する新たな技術を開発することを目標として鋭意研究を重ねた結果、水分付着Mg合金屑を疎水性の有機溶媒中に浸漬して、溶媒を遠心分離等の操作で一部除去するとマグネシウム合金屑が安全化されることを見出し、更に該安全化処理されたマグネシウム合金屑をマグネシウム合金が溶融している釜に投与すれば効率よく回収精錬できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第一の態様は、(1)マグネシウム合金屑の安全化方法であって、
(i)マグネシウム合金屑(A)を回収用水溶液(B)中に回収する工程(第一工程)、
(ii)回収用水溶液(B)をろ過・脱水操作を行って、30質量%以下の水分を含む固形分(C)を得る工程(第二工程)、
(iii)固形分(C)を疎水性有機溶媒(D)中に浸漬した後、該溶媒の一部を除去して、5〜30質量%の疎水性有機溶媒(D)を含む安全化された、マグネシウム合金屑(E)を得る工程(第三工程)、
を含むことを特徴とする、マグネシウム合金屑の安全化方法、に関する。
本発明の上記第1の態様である「マグネシウム合金屑の安全化方法」においては更に下記(2)ないし(8)に記載の態様とすることができる。
(2)前記第一工程において、回収されるマグネシウム合金屑(A)が水分が付着しているマグネシウム合金屑である。
(3)前記第一工程において、回収される前記マグネシウム合金屑(A)が水溶性切削油を使用してマグネシウム合金からなる成形品を切削加工する際に得られるマグネシウム合金屑である。
(4)前記第二工程におけるろ過・脱水操作が、回収用水溶液(B)をろ過後、袋状物中に固形分を回収して遠心分離を行う操作である。
(5)前記第三工程で使用する疎水性有機溶媒(D)が沸点130〜300℃の石油留分、又は沸点130〜300℃の範囲にある炭化水素もしくはこれらの混合物である。
(6)前記第三工程で使用する疎水性有機溶媒(D)が沸点150〜250℃の白灯油である。
(7)前記第三工程で得られるマグネシウム合金屑(E)中の水分濃度が20質量%以下である。
(8)前記第三工程で得られるマグネシウム合金屑(E)中の疎水性有機溶媒(D)が5〜20質量%である。
本発明の第2の態様は、(9)マグネシウム合金屑からのマグネシウム合金の回収精錬方法であって、
(i)マグネシウム合金屑(A)を回収用水溶液(B)中に回収する工程(第一工程)、
(ii)回収用水溶液(B)をろ過・脱水操作を行って、30質量%以下の水分を含む固形分(C)を得る工程(第二工程)、
(iii)固形分(C)を疎水性有機溶媒(D)中に浸漬した後、該溶媒の一部を除去して、5〜30質量%の疎水性有機溶媒(D)を含む安全化されたマグネシウム合金屑(E)を得る工程(第三工程)、
(iv)マグネシウム合金屑(E)を溶融釜中に溶融しているマグネシウム合金(F)に添加して溶融精錬する工程(第四工程)、
を含むことを特徴とする、マグネシウム合金の回収精錬方法、に関する。
本発明の上記第2の態様である「マグネシウム合金屑からのマグネシウム合金の回収精錬方法」においては更に下記(10)に記載の態様とすることができる。
(10)前記第三工程で得られるマグネシウム合金屑(E)中の疎水性有機溶媒(D)が5〜30質量%であり、かつ水分濃度が20質量%以下である。
本発明の第1の態様である「マグネシウム合金屑の安全化方法」を採用すれば、マグネシウム合金屑が安全化されて、着火しても燃焼性は低く、マグネシウムと水との反応による水素の発生が顕著に抑制され、その保管、移送等の取り扱いが極めて容易になる。
また、本発明の第2の態様である「マグネシウム合金屑からのマグネシウム合金の回収精錬方法」を採用することにより、マグネシウム合金屑の回収量如何にかかわらず、安全化されたマグネシウム合金屑を容易に保管、移送して収集し、マグネシウム合金の溶融している釜中に投与して回収することが可能になるので、マグネシウム合金屑からマグネシウム合金への回収率を大幅に向上させることができる。
以下、本発明の構成について詳述する。
〔1〕第1の態様
本発明の第1の態様である「マグネシウム合金屑の安全化方法」は、
(i)マグネシウム合金屑(A)を回収用水溶液(B)中に回収する工程(第一工程)、
(ii)回収用水溶液(B)をろ過・脱水操作を行って、30質量%以下の水分を含む固形分(C)を得る工程(第二工程)、
(iii)固形分(C)を疎水性有機溶媒(D)中に浸漬した後、該溶媒の一部を除去して、5〜30質量%の疎水性有機溶媒(D)を含む安全化された、マグネシウム合金屑(E)を得る工程(第三工程)、
を含むことを特徴とする。
前述した通り、マグネシウム合金からなる成形物を切削加工する際に、切削により生ずる、マグネシウム微粉末自体が高温になったり、又は、マグネシウム微粉末が高温物質に触れると、マグネシウムは非常に酸化されやすくなり、発火・爆発のおそれが生ずるので、切削加工で得られる切粉等は水溶液中に通気性のある蓋付の容器に回収し、火気がなく換気の良い場所に保管するのが好ましい。また、マグネシウム粉末を湿式集塵機等を用いて捕集した場合には、集塵機に溜まったスラッジは頻繁に回収するのが望ましい。
(1)第一工程
第一工程は、マグネシウム合金屑(A)を回収用水溶液(B)中に回収する工程である。
本発明に適用できるマグネシウム合金屑(A)は、特に制限されるものではなく、Mg−Al−Zn系合金、Mg−Al−Ca−Sr−Mn系合金、Mg−Al−Mn系合金にNd、Ce、Laを少量添加した合金、Mg−Al系合金にNi、Cu、Ca、希土類金属を添加した合金、及びMg−Al−Zn−Zr系合金に希土類元素を添加した合金等のすべてのマグネシウム合金に適用可能である。例えば、アルミニウムと亜鉛を含むAZ系(ASTMの定めにより、Aはアルミ、Zは亜鉛を表す)として、アルミニウムを3%、亜鉛を1%添加したAZ31合金、アルミニウムを9%、亜鉛を1%添加したAZ91合金が例示できる。AZ31合金は、比較的塑性加工しやすいため、主に圧延や押出加工で製品が製造されている。一方、AZ91合金は、鋳造・ダイカスト・チクソモールディングなどの溶融加工法に用いられている。
その他、Mg−Al系合金(AM100A等)、Mg−Zn系合金(ZK51A、ZK61A)、Mg−希土類元素系合金(EZ33、ZE41、QE22A、WE54A、WE43A)等が挙げられる。
第一工程で回収可能なマグネシウム合金屑(A)は、水溶性切削油を用いてマグネシウム合金からなる成形品を切削加工して得られる切削屑に限定されず、湿式集塵機等で回収されたマグネシウム粉末、また水分を含まないマグネシウム合金屑等も広く含まれる。本発明においては、特に水溶性切削油を用いてマグネシウム合金からなる成形品を切削加工した際に生じる、水分が付着しているマグネシウム合金屑からマグネシウム合金を回収するのに特に有効である。尚、水溶性切削油には、通常、加工油剤が5〜80質量%、界面活性剤が1〜30質量%程度含有されている。本発明において、回収用のマグネシウム合金屑(A)は、回収用水溶液(B)中に回収されるが、回収用水溶液(B)は、通気性がよく、かつ火気のない所に保存するのが好ましい。
(2)第二工程
第二工程は、回収用水溶液(B)をろ過・脱水操作を行って、30質量%以下の水分を含む固形分(C)を得る工程である。
前記ろ過操作は、特に限定されるものではなく、例えば回収用水溶液(B)を金網、合成繊維製網等によるろ過により、綿布製のような袋状物等に固形分(C)として回収する。使用する金網等の目の大きさは、回収するマグネシウム合金屑の大きさと、回収用水溶液(B)中のごみの除去等を考慮して適宜決めることができる。ろ過により回収された固形分(C)には上記操作にもよるが、例えば、20〜60質量%程度の水分が含まれている。
脱水操作は、水分をある程度除去するための操作で特に限定されないが、実用性の点から遠心分離操作の採用が望ましい。遠心分離操作を行う場合には、例えば、上記袋状物に回収した固形物を遠心分離機内に挿入して、遠心分離操作を行い水分を可能な範囲で除去する。
遠心分離機は特別の機能は必要とされず、遠心分離機能を有する市販の家庭用脱水機付洗濯機程度のものでも使用可能である。
脱水後の固形分(C)中の水分濃度は、30質量%以下程度の範囲にするのが好ましいが、疎水性有機溶媒中への浸漬を考慮すると、15質量%以下程度の水分濃度することがより好ましい。上記袋状物として、綿布以外に例えば合成繊維製のものも使用可能である。
(3)第三工程
第三工程は、第二工程で得られた固形分(C)を疎水性有機溶媒(D)中に浸漬した後、該溶媒を一部除去して安全化された、マグネシウム合金屑(E)を得る工程である。
該工程でマグネシウム合金屑が安全化される理由は、固形分(C)中のマグネシウム合金屑の表面が疎水性有機溶媒(D)でおおわれ、そのためにマグネシウム合金表面が水あるいは空気中の酸素と接触する面積が減少し、その結果安全化されると推定される。
(a)疎水性有機溶媒
使用する疎水性有機溶媒(D)は、上記目的を達成できる溶媒であれば特に限定されないが、疎水性であり、マグネシウム合金として回収された後に不純物として含まれる場合に支障をきたす化合物又はそのような原子を含まない化合物が望ましい。このような観点から、塩素等のハロゲン化合物、イオウ等を含まない溶媒が望ましい。また、マグネシウム合金屑の表面をおおうためには、表面張力が比較的低く、マグネシウム合金表面に対してある程度の親和性を有していることが望ましい。更には、安全化されたマグネシウム合金屑(E)の保管を考慮すると、引火点と沸点があまり低くないことが望ましい。
このような疎水性有機溶媒であれば特に限定はされないが、好ましい疎水性有機溶媒(D)の例として、(イ)沸点130〜300℃の石油留分、又は沸点130〜300℃の範囲にある炭化水素もしくはこれらの混合物、ソルベントナフサ、炭素数8〜12程度の水に難溶のアルコール類が例示できる。また、(ロ)引火温度35℃以上及び沸点(常圧下)110以上で、発火温度650℃以下の炭化水素又はこれらの混合物、が例示できる。
ハンドリング、入手の容易さ、燃焼後に煤等のカーボン質の発生のない点、及び価格等の実用的な面を考慮すると、沸点範囲145〜270℃程度の白灯油(JIS K2203−1996)が特に好ましい。
(b)疎水性有機溶媒(D)中への浸漬と、該溶媒(D)の除去
第二工程で回収された固形分(C)が例えば袋状物に収められているときは、そのまま疎水性有機溶媒(D)の槽中に浸漬する。浸漬時間は特に限定されるものではなく、疎水性有機溶媒(D)がマグネシウム合金屑の表面をおおうに必要な時間であればよく、固形分(C)の量にもよるが、好ましくは10分以上、より好ましくは30分以上である。浸漬の際に第二工程で得られた固形分(C)中の水分濃度が比較的高い場合には、固形分(C)に含まれる一部の水分がマグネシウム合金屑の表面付近で疎水性有機溶媒(D)と置換されて脱離し、前記槽の底に溜まる場合がある。
上記浸漬後、袋状物に収められているときは、そのまま疎水性有機溶媒(D)の槽から引き上げ、溶媒の一部除去の操作を行う。溶媒の除去操作は、特に限定されないが、実用的には上記袋状物に収められて疎水性有機溶媒(D)から引き上げられた場合には、袋状物に収められている状態で遠心分離操作を行うのが好ましい。尚、該操作で回収された疎水性有機溶媒(D)は更に固形分(C)を疎水性有機溶媒(D)に浸漬される際に再使用することができる。
脱水操作に遠心分離機を使用する場合には、上記第二工程に記載したと同程度の遠心分離機が使用可能である。
このようにして安全化された、マグネシウム合金屑(E)中の水分濃度は低い方が望ましいが、脱溶媒の操作により、20質量%程度以下にするのが望ましい。水分濃度が20質量%以下であると、マグネシウム合金屑(E)をマグネシウム合金が溶融している釜に投入する際に水分の蒸発除去を比較的容易に行うことができる。
また、安全化されたマグネシウム合金屑(E)中には、マグネシウム合金屑の安定化のために疎水性有機溶媒(D)が一定濃度含有されている必要があり、その好ましい濃度範囲は、5〜30質量%、より好ましくは5〜20質量%である。尚、疎水性有機溶媒(D)の濃度は、脱溶媒の操作、例えば遠心分離機能力と操作条件、また使用する疎水性有機溶媒(D)の物性(比重、表面張力、マグネシウム合金への親和力等)等により変わりうるが、上記疎水性有機溶媒(D)の濃度となるように脱水条件を選択するのが望ましい。
脱溶媒の操作後に安全化された、マグネシウム合金屑(E)はフレキシブルコンテナーバッグ等に収めて保管、又は必要により移送される。尚、保管、移送等は、通気性のよいところを選び、高温になる条件を避けるのが望ましい。
このように安全化された、マグネシウム合金屑(E)は、燃焼性が低く、着火されても表面の疎水性有機溶媒(D)が除々に燃える程度であり、着火初期は、疎水性有機溶媒が燃えているだけであるので、ABC消火器で消火できる。Mg屑まで燃焼を始めたときは、フラックス等のマグネシウム専用の消火器を使用して容易に消火することができる。
〔2〕第2の態様
本発明の第2の態様である「マグネシウム合金の回収精錬方法」は、
(i)マグネシウム合金屑(A)を回収用水溶液(B)中に回収する工程(第一工程)、
(ii)回収用水溶液(B)をろ過・脱水操作を行って、30質量%以下の水分を含む固形分(C)を得る工程(第二工程)、
(iii)固形分(C)を疎水性有機溶媒(D)中に浸漬した後、該溶媒の一部を除去して、5〜30質量%の疎水性有機溶媒(D)を含む安全化された、マグネシウム合金屑(E)を得る工程(第三工程)、
(iv)マグネシウム合金屑(E)を溶融釜中に溶融しているマグネシウム合金(F)に添加して溶解精錬する工程(第四工程)、
を含むことを特徴とする。
以下に第2の態様について詳述する。
(1)第一工程ないし第三工程
第一工程ないし第三工程は、上記第1の態様において記載した第一工程ないし第三工程と同様である。
尚、第三工程で得られた安全化された、マグネシウム合金屑(E)は、第2の態様の第四工程でマグネシウム合金として精錬再生されるまで保管、又は移送して保管される。なお、これらの貯蔵、移送の際には、安全化された、マグネシウム合金屑(E)から疎水性有機溶媒(D)が蒸発して、マグネシウム合金屑が疎水性有機溶媒(D)でおおわれなくなると、マグネシウム合金屑の安全化が阻害されるので、疎水性有機溶媒(D)の蒸発を少なくできるような状態でフレキシブルコンテナーバッグ、又はドラム缶等に収める必要があり、また高温に曝される条件は避けなければならない。
第三工程で得られた安全化された、マグネシウム合金屑(E)は比較的長い期間保管することは可能であるが、より安全性を確保するためには、第三工程で得られた安全化された、マグネシウム合金屑(E)を第四工程でマグネシウム合金に回収精錬するまでの保管期間は、ある程度短い方が好ましい。
(2)第四工程
第四工程は、マグネシウム合金屑(E)を溶融釜中に溶融しているマグネシウム合金(F)に添加して溶解精錬する工程である。
マグネシウム合金(F)が溶融している釜は、通常のマグネシウム合金の製造に使用されている、炉本体、溶融釜、及び蓋からなる溶解炉を使用することが可能である。尚、上記蓋は溶解中に溶湯と大気との接触を防ぐためのものである。炉本体には、通常、ルツボを加熱するためのバーナー、電気ヒーターなどが内臓されている。
マグネシウム合金屑(E)の溶融釜中への投入方法は、マグネシウム合金屑(E)中のマグネシウムと水分が反応して水素が発しするのを抑え、また溶融釜中の温度変化を少なくするために少量づつ上記蓋から投入するのが望ましい。
マグネシウム合金屑(E)が溶融釜中へ投入されると、疎水性有機溶媒(D)は大気中の酸素ガスを取り込んで直ちに燃焼され、炭酸ガスと水を生成して系外に除去される。このためにも疎水性有機溶媒(D)の着火温度は、溶融釜中の温度以下であることが望ましく、また燃焼により煤等を発生しない疎水性有機溶媒(D)の選択と条件(温度、酸素の存在等)を選ぶ必要がある。
また、疎水性有機溶媒(D)の燃焼は急激に進行させるよりは徐々に行った方が安全性と温度管理上好ましいので、この点からもマグネシウム合金屑(E)の溶融釜中への投入は、疎水性有機溶媒(D)の燃焼状況を観察しながら徐々に行うのが望ましい。
上記燃焼により溶融釜中の溶湯表面付近において、燃焼により酸素が奪われると共に、マグネシウム合金屑(E)に含まれていた水分は、溶融釜表面において、疎水性有機溶媒(D)の燃焼で発生する水蒸気と共に系外に蒸発除去される。
マグネシウム合金が溶融している溶湯中の温度は、その合金組成にもよるが、650〜800℃が好ましく、720〜730℃程度がより好ましい。
上記マグネシウム合金屑(E)は、溶融釜中に投入後、直ちにマグネシウム合金屑(E)中の疎水性有機溶媒(D)は燃焼除去され、同時にマグネシウム合金屑(E)中の水分も蒸発除去されるので、その後に溶融釜中で他のマグネシウム合金と共に溶融相を形成する。
マグネシウム合金屑(E)の投入が終了して、溶融釜中の溶融相が略均一になった後に、必要により、アルミニウム、亜鉛等の濃度が調節される。この場合、合金の種類により銅、ニッケル、ケイ素などの混入限界量が定められているので、回収用水溶液(B)中回収するマグネシウム合金屑(A)中の不純物の管理も重要である。
その後、溶解炉全体を傾斜させるか、あるいは、柄杓で溶湯をくみ出し、鋳型に溶湯を流し込む。溶湯が完全に凝固したところで、鋳型から鋳塊を取り出す。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
水溶性切削油を使用して切削加工により得られた、マグネシウム合金(AZ91)切削屑を回収用水溶液中に回収した。この回収用水溶液中をろ過後、遠心分離機により脱水して約15質量%の水を含む固形物を綿布製袋に回収した。次に、綿布布袋に回収した前記固形物を白灯油中に20分間浸し、その後、白灯油中から袋状物を引き上げて、遠心分離操作により更に白灯油の除去を行い、安全化されたマグネシウム合金屑を得た。該マグネシウム合金屑中には水分が15質量%、白灯油が17.5質量%含まれていた。この安全化されたマグネシウム合金屑は、フレキシブルコンテナーバッグ中に60日間安定に保存できた。
上記保存後、安全化されたマグネシウム合金屑の燃焼試験を行った。燃焼状態を図1の写真に示す。写真に示すとおり、着火後も燃焼性は低く、フラックス(塩素系)などのマグネシウム専用消火剤で容易に消化することができた。安全化処理直後のマグネシウム合金屑についても同様の結果が得られている。
[実施例2]
実施例1と同様にして切削加工により得られた、マグネシウム合金(AZ91)の切削屑を該処理液をろ過後に、遠心分離機を用いて脱水して約8.7質量%の水を含む固形物を綿布製袋状物に回収した。次に、袋状物に回収した前記固形物を白灯油中に10分間浸し、その後、白灯油中から袋状物を引き上げて、遠心分離操作により白灯油の除去を行い、安全化されたマグネシウム合金切削屑を得た。該マグネシウム合金切削屑中には水分が8.7質量%、白灯油が10質量%含まれていた。この安全化されたマグネシウム合金切削屑はフレキシブルコンテナーバッグ中に60日間安定に保存できた。
次に、実施例1と同様に、安全化されたマグネシウム合金屑の燃焼試験を行った。燃焼状態を図2の写真に示す。写真に示すとおり、着火後も燃焼性は低く、フラックス(塩素系)などのマグネシウム専用消火器で容易に消化することができた。
[比較例1]
マグネシウム合金(AZ91)の切削屑(約15質量%の水を含むマグネシウム合金屑)を本発明の安全化処理をしない以外は、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。
燃焼試験による燃焼状態を図3の写真に示す。写真に示す通り、マグネシウム合金屑は激しく燃焼した。
[比較例2]
マグネシウム合金(AZ91)の切削屑(約18質量%の水を含むマグネシウム合金屑)を本発明の安全化処理をしない以外は、実施例2と同様にして、燃焼試験を行った。
燃焼試験による燃焼状態を図4の写真に示す。写真に示す通り、マグネシウム合金屑は激しく燃焼した。
[実施例3]
上記実施例1で得られた安全化されたマグネシウム合金屑(42kg)を図5に示す。
図6に、本実施例で使用したにAZ91が溶融されている溶融釜(溶融温度:720〜730℃、AZ91の溶融量:約800Kg)を示す。
上記溶融釜の上部蓋より、安全化されたマグネシウム合金屑をスコップにて少量(1〜2kg程度)投入した。図7に示すように、投入直後に安全化に使用した白灯油が燃焼するのが観察された。この燃焼と共に、マグネシウム合金屑中に含まれていた水分は蒸発除去されたものと推定される。
上記白灯油の燃焼による炎の勢いが収まってから、さらに少量(1〜2kg程度)の安全化されたマグネシウム合金屑を投入した。図8に示すように、投入直後に上記と同様に白灯油の燃焼が観察された。同様の操作を繰り返し、42kgの安全化されたマグネシウム合金屑をすべて溶融釜に投入した。
上記操作中に、爆発的燃焼も起こらず投入した安全化されたマグネシウム合金屑をきれいに溶解することができた。
実施例1の燃焼試験における燃焼状態を示す写真である。 実施例2の燃焼試験における燃焼状態を示す写真である。 比較例1の燃焼試験における燃焼状態を示す写真である。 比較例2の燃焼試験における燃焼状態を示す写真である。 実施例3において使用した、安全化されたマグネシウム合金屑を示す写真である。 実施例3において使用した、AZ91が溶融されている溶融釜を示す写真である。 実施例3において、溶融釜に安全化されたマグネシウム合金屑を投入した直後の状態を示す写真である。 実施例3において、図7に示す写真の後に溶融釜に安全化されたマグネシウム合金屑を投入した直後の状態を示す写真である。

Claims (10)

  1. マグネシウム合金屑の安全化方法であって、
    (i)マグネシウム合金屑(A)を回収用水溶液(B)中に回収する工程(第一工程)、
    (ii)回収用水溶液(B)をろ過・脱水操作を行って、30質量%以下の水分を含む固形分(C)を得る工程(第二工程)、
    (iii)固形分(C)を疎水性有機溶媒(D)中に浸漬した後、該溶媒の一部を除去して、5〜30質量%の疎水性有機溶媒(D)を含む安全化された、マグネシウム合金屑(E)を得る工程(第三工程)、
    を含むことを特徴とする、マグネシウム合金屑の安全化方法。
  2. 前記第一工程において、回収されるマグネシウム合金屑(A)が水分が付着しているマグネシウム合金屑である、請求項1に記載のマグネシウム合金屑の安全化方法。
  3. 前記第一工程において、回収される前記マグネシウム合金屑(A)が水溶性切削油を使用してマグネシウム合金からなる成形品を切削加工する際に得られるマグネシウム合金屑である、請求項1又は2に記載のマグネシウム合金屑の安全化方法。
  4. 前記第二工程におけるろ過・脱水操作が、回収用水溶液(B)をろ過後、袋状物中に固形分を回収して遠心分離を行う操作である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のマグネシウム合金屑の安全化方法。
  5. 前記第三工程で使用する疎水性有機溶媒(D)が沸点130〜300℃の石油留分、又は沸点130〜300℃の範囲にある炭化水素もしくはこれらの混合物である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のマグネシウム合金屑の安全化方法。
  6. 前記第三工程で使用する疎水性有機溶媒(D)が沸点150〜250℃の白灯油である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のマグネシウム合金屑の安全化方法。
  7. 前記第三工程で得られるマグネシウム合金屑(E)中の水分濃度が20質量%以下である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のマグネシウム合金屑の安全化方法。
  8. 前記第三工程で得られるマグネシウム合金屑(E)中の疎水性有機溶媒(D)が5〜20質量%である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のマグネシウム合金屑の安全化方法。
  9. マグネシウム合金屑からのマグネシウム合金の回収精錬方法であって、
    (i)マグネシウム合金屑(A)を回収用水溶液(B)中に回収する工程(第一工程)、
    (ii)回収用水溶液(B)をろ過・脱水操作を行って、30質量%以下の水分を含む固形分(C)を得る工程(第二工程)、
    (iii)固形分(C)を疎水性有機溶媒(D)中に浸漬した後、該溶媒の一部を除去して、5〜30質量%の疎水性有機溶媒(D)を含む安全化された、マグネシウム合金屑(E)を得る工程(第三工程)、
    (iv)マグネシウム合金屑(E)を溶融釜中に溶融しているマグネシウム合金(F)に添加して溶解精錬する工程(第四工程)、
    を含むことを特徴とする、マグネシウム合金の回収精錬方法。
  10. 前記第三工程で得られるマグネシウム合金屑(E)中の疎水性有機溶媒(D)が5〜30質量%であり、かつ水分濃度が20質量%以下である、請求項9に記載のマグネシウム合金の回収精錬方法。
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