JP2008222740A - 溶融型路面標示塗料用プライマー組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】トルエンなどのVOCを用いずに、十分な接着力を有するプライマー組成物を提供する。
【解決手段】組成物全量100重量部に基づいて、
(A)脂肪族石油樹脂20〜30重量部
(B)合成ゴム5〜10重量部、および
(C)沸点が150〜260℃である高沸点芳香族溶剤25〜35重量部
を含む溶融型路面標示塗料用プライマー組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は溶融型路面標示塗料用プライマー組成物に関する。
従来、コンクリート路面、アスファルト路面などに溶融型路面標示塗料を塗布する場合、路面と路面標示塗料との接着性を向上させるために両者の間にプライマー層を形成することが知られている。プライマー組成物を使用せずに、直接路面上に路面標示塗料を塗布した場合、塗布した塗膜が路面から剥離するなどの問題が生じる。
また、古くなったアスファルト面や塗膜表面と新たに塗布する塗膜との接着性を改善するためにプライマー組成物を使用することも知られている。古くなったアスファルト面や塗膜表面にプライマー組成物を塗布することで、当該表面が溶解し、路面や塗膜面を形成している樹脂と溶け合うことで表面がリフレッシュされ、古くなったアスファルト面や塗膜表面に粘着性を付与することが出来ることが知られている。
このようなプライマー組成物には、樹脂成分としてアルキド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、炭化水素樹脂(石油樹脂)、天然ゴム、合成ゴムなどが用いられ、これらの樹脂成分を有機溶剤に溶解して20%程度の樹脂濃度として使用されている。しかしながら前記したような従来のプライマー組成物では路面と路面標示塗料の間に十分な接着力が得られず、大型車による強い剪断力、タイヤチェーンなどによる衝撃、冬季や夏季における路面と塗膜面との熱膨張率の差によるストレスが原因となって路面標示塗料の剥離が起こりやすいといった問題があった。
このような問題を解決するプライマー組成物として、軟化点が30℃以下のテルペン樹脂、軟化点60〜100℃の脂肪族石油樹脂およびゴムからなるプライマー組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このような組成からなることで路面標示塗料を路面に強く接着でき、長期間にわたって路面標示塗料の剥離を防止し得ることが記載されている。しかし、当該プライマー組成物には、溶剤としてトルエンが添加されており、路面標示塗料の施工の際にはプロパンガスの直火作業などの火気があるため、火災の危険性があり、環境への影響も大きいものである。また、近年の環境規制の強化により、VOC(揮発性有機化合物)を削減することが望まれているため、従来のプライマー組成物に用いられているトルエンなどを含まないプライマー組成物が望まれている。
特公平7−68465号公報
本発明はこのような従来の問題を解決するものであり、トルエンなどのVOCを用いずに、十分な接着力を有するプライマー組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明はつぎの溶融型路面標示塗料用プライマー組成物を提供する。
(1)組成物全量100重量部に基づいて、
(A)脂肪族石油樹脂20〜30重量部
(B)合成ゴム5〜10重量部、および
(C)沸点が150〜260℃である高沸点芳香族溶剤25〜35重量部
を含む溶融型路面標示塗料用プライマー組成物。
(2)さらに、
(D)界面活性剤1〜10重量部および
(E)水30〜40重量部
を含む前記(1)項記載の溶融型路面標示塗料用プライマー組成物。
(3)高沸点芳香族溶剤(C)の沸点が160〜210℃である前記(1)項または(2)項記載の溶融型路面標示塗料用プライマー組成物。
(4)高沸点溶剤(C)の配合量が、脂肪族石油樹脂100重量部に対して100〜150重量部である前記(1)〜(3)項のいずれかに記載の溶融型路面標示塗料用プライマー組成物。
本発明は、高沸点芳香族溶剤を用いることで溶剤揮発量を減少することができる、すなわち、環境への影響が小さく、火災の危険性が少なく、かつ十分な接着力を有するプライマー組成物を提供することができる。
本発明は、組成物全量100重量部に基づいて、
(A)脂肪族石油樹脂20〜30重量部
(B)合成ゴム5〜10重量部、および
(C)沸点が150〜260℃である高沸点芳香族溶剤25〜35重量部
を含む溶融型路面標示塗料用プライマー組成物に関する。
本発明における脂肪族石油樹脂(A)としては、ナフサ中の炭素数5の不飽和炭化水素を主成分として含む留分(以下、「C5留分」ともいう)、炭素数9の不飽和炭化水素を主成分として含む留分(以下、「C9留分」ともいう)、またはこれらの混合物を単量体としてカチオン重合で得られる重合体があげられる。
C5留分を構成する化合物としては、例えば1,3−ペンタジエン、イソプレン、ブタジエン、2−メチル−2−ブテンなどがあげられる。
C9留分を構成する化合物としてはビニルトルエン、スチレン、インデン、メチルインデンなどがあげられる。
また、脂肪族石油樹脂を酸変性したものも好適に用いることができる。酸変性脂肪族石油樹脂を製造する方法としては、例えば前記脂肪族石油樹脂に不飽和カルボン酸またはその酸無水物を過熱下に反応させる方法がある。不飽和カルボン酸またはその酸無水物としてはマレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水シトコラン酸、無水イタコン酸などがあげられ、また他の酸としてラウリン酸、ミリステン酸、パルミチン酸、オレイン酸などがあげられる。
これらの中でも、本発明で用いる脂肪族石油樹脂(A)としては、溶融型路面標示塗料との接着性を考慮し、同系統の石油樹脂を選択することが望ましいという点から1,3−ペンタジエン、イソプレン、2−メチル−2−ブテン、シクロペンタジエンなどの1種または2種以上から得られ、酸変性をしていない脂肪族石油樹脂が好ましい。
本発明で用いる脂肪族石油樹脂(A)としては、前記脂肪族石油樹脂や酸変性脂肪族炭化水素を単独で使用してもよいし、その他の樹脂と併用してもよい。その他の樹脂としては前記以外の変性炭化水素樹脂、炭化水素樹脂、生ロジン、マレイン化生ロジンなどがあげられる。これらは任意の割合での混合が可能であるが、脂肪族石油樹脂(A)全量中におけるこれらの樹脂の総量が5〜25重量%が好ましく、10〜20重量%がより好ましい。5重量%未満であると溶融型路面標示塗料との接着性に劣る傾向にあり、25重量%を超えるとプライマーの流動性が悪くなる傾向がある。
脂肪族石油樹脂(A)の配合量は、溶融型路面標示塗料用プライマー組成物全量100重量部に基づいて20〜30重量部が好ましい。脂肪族石油樹脂(A)の配合量が前記範囲未満では溶融型路面標示塗料との接着性に劣る傾向にあり、前記範囲を超えるとプライマーの流動性が悪くなる傾向がある。
本発明では、脂肪族石油樹脂(A)とともに合成ゴム(B)を用いる。合成ゴム(B)としては、とくに限定されるものではないが、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム、スチレンゴム、水添スチレン−ブタジエンゴムなどをあげることができる。これらの中でもアスファルトを改質するという点からスチレン−ブタジエンゴムが好ましい。
合成ゴム(B)の配合量は、溶融型路面標示塗料用プライマー組成物全量100重量部に基づいて5〜10重量部が好ましい。ゴム(B)の配合量が前記範囲未満であるとアスファルトの改質が不十分で溶融型路面標示塗料の接着性が劣り、前記範囲を超えるとプライマーの流動性が悪くなる傾向がある。この点から、合成ゴム(B)の配合量は、脂肪族石油樹脂(A)100重量部に対して10〜50重量部であるのがより好ましく、20〜30重量部であるのがさらに好ましい。
本発明で用いる高沸点芳香族溶剤(C)としては脂肪族石油樹脂(A)および合成ゴム(B)の溶解力、路面であるアスファルトの溶解力、引火点、乳化安定性などを兼ね備えるものが好ましい。
本発明で用いる高沸点芳香族溶剤(C)の沸点は150〜260℃であり、160〜210℃がより好ましく、180〜210℃が特に好ましい。沸点が150℃未満であるとプライマーが均一の塗膜にならない傾向があり、260℃を超えるとアスファルトの溶解力が劣る傾向がある。
高沸点芳香族溶剤(C)の配合量は、溶融型路面標示塗料用プライマー組成物全量100重量部に基づいて25〜35重量部が好ましい。高沸点芳香族溶剤(C)の配合量が前記範囲未満であると脂肪族石油樹脂(A)および合成ゴム(B)を溶解しきれない傾向があり、前記範囲を超えると乳化安定性が悪くなる傾向がある。この点から、高沸点芳香族溶剤(C)の配合量は、脂肪族石油樹脂(A)100重量部に対して、50〜300重量部であるのがより好ましく、100〜200重量部であるのがさらに好ましく、100〜150重量部であるのが特に好ましい。
高沸点芳香族溶剤(C)としてはトリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ナフタレンなどの炭素数9〜10の芳香族化合物またはこれらの混合物などがあげられる。これらの中でもアスファルトおよび脂肪族石油樹脂(A)、合成ゴム(B)の溶解力がよいという点から、ジエチルベンゼンおよびそれらの混合物が好ましい。具体的にはスワゾール1500(丸善石油化学(株)製、沸点180.5〜208.5℃、引火点64℃、燃焼点71℃)カクタスソルベントP−150(株)ジャパンエナジー製、沸点180〜210℃、引火点64℃、燃焼点71℃)などをあげることができる。
また、高沸点芳香族溶剤(C)と共に、高沸点芳香族溶剤(C)以外の溶剤も用いることができる。高沸点芳香族溶剤(C)以外の溶剤としては、例えばメチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤やn−ブタノールやイソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤があげられる。
さらに、本発明のプライマー組成物には、さらに、界面活性剤(D)および水(E)を含むことが好ましい。脂肪族石油樹脂(A)などを溶解させた高沸点芳香族溶剤(C)を、界面活性剤(D)を用いて水(E)に乳化させて乳化液状にすることにより、高沸点芳香族溶剤(C)の使用量を減少させることができる。
界面活性剤(D)としては、ラウリル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどがあげられる。
界面活性剤(D)の配合量は、溶融型路面表示塗料用プライマー組成物全量100重量部に基づいて1〜10重量部が好ましい。界面活性剤(D)が前記範囲未満であると、十分に乳化できない傾向があり、前記範囲を超えると溶融型路面標示塗料のアスファルトへの接着性を阻害する傾向がある。この点から、界面活性剤(D)の配合量は、脂肪族石油樹脂(A)100重量部に対して10〜100重量部であることが好ましく、10〜50重量部であることが好ましい。
また、水(E)の配合量は、溶融型路面表示塗料用プライマー組成物全量100重量部に基づいて30〜40重量部が好ましい。さらには脂肪族石油樹脂(A)100重量部に対して100〜200重量部を含むことが好ましく、100〜150重量部であることが好ましい。
環境への影響を考慮すると、プライマー組成物は、非危険物に分類されるものであることが好ましい。ここでいう非危険物とは消防法で規定されている第4類引火性液体類判断基準により、可燃性液体量が40%以下であって、引火点が40℃以上、燃焼点が60℃以上のものであれば、非危険物として分類される。したがって、本発明においては、可燃性液体量が全体の5〜40重量%であることが好ましく、25〜35重量%がより好ましい。可燃性液体の量が5重量%未満であると脂肪族石油樹脂(A)およびゴム(B)を溶解しきれない傾向があり、40重量%をこえると危険物となるため好ましくない。
また、引火点は40℃以上であることが好ましく、60℃以上あることがより好ましい。引火点は、高いほど好ましいものであり、上限値はとくに限定されないが、70℃以下であることがプライマーの乾燥性の点から好ましい。引火点が40℃未満であると、路面標示塗料の施工の際の直火作業などによる火災の危険性が高くなるため好ましくない。
また、燃焼点は、60℃以上が好ましく、70℃以上であることがより好ましい。燃焼点も引火点同様に、高いほど好ましいものであり、上限値はとくに限定されないが、100℃以下であることがプライマーの乾燥性の点から好ましい。燃焼点が60℃未満であると、路面標示塗料の施工の際の直火作業などによる火災の危険性が高くなるため好ましくない。
本発明のプライマー組成物の製造方法としては、とくに限定されるものではなく、通常のプライマー組成物の製造方法を採用することができる。例えば、脂肪族石油樹脂(A)を高沸点芳香族溶剤(C)に溶解させ、該溶液と水を乳化剤を用いて乳化させて液状にする方法があげられる。乳化方法としては通常の方法を用いることができるが、例えば、ホモジナイザーなどを用いる方法があげられる。
本発明のプライマー組成物は、路面上に塗布することで、路面と路面標示塗料との接着性を向上させることができる。また、古くなったアスファルト面や塗料面に塗布することで、表面の強度改善効果、粘着性回復効果を得ることができる。
本発明のプライマー組成物は、プライマーとしての所望の効果を奏するために、通常路面上に乾燥後厚さが15〜25g/m2程度に塗布する。本発明のプライマー組成物の上に塗布する溶融型路面標示塗料としては、特に制限されず従来のものがいずれも使用できる。例えば溶融性樹脂、軟化剤、着色剤、充填剤を主要成分とし、60〜110℃程度で溶融するものがあげられる。溶融性樹脂としては、C5系脂肪族炭化水素樹脂、C9系脂肪族炭化水素樹脂などがあげられる。軟化剤としては、ポリエチレンワックス、可塑剤などがあげられる。着色剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛などがあげられる。充填剤としては、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、寒水石、硫酸バリウム、含水珪酸マグネシウムなどがあげられる。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
実施例1
1Lのポリビーカーにスワゾール1500(丸善石油化学(株)製)の300重量部に、脂肪族石油樹脂250重量部、スチレン−ブタジエンゴム50重量部を添加し、撹拌して溶解させた。その他の成分を配合してホモジナイザーを用いて乳化させ、プライマー組成物を得た。
成 分 重 量 部
スワゾール1500 300
脂肪族石油樹脂 250
スチレン−ブタジエンゴム 50
界面活性剤
(ポリオキシエチレンアルキルエーテルおよびラウリル硫酸ナトリウム塩) 60
水 340
泡消剤 2
比較例1
下記組成プライマー組成物を調製した。
成 分 重 量 部
トルエン 80
脂肪族石油樹脂 125
スチレン−ブタジエンゴム 25
アルコール 30
試験例1(乾燥性の比較)
上記プライマー組成物を塗布後、その上に上塗り塗料として溶融型路面標示塗料を塗布するため、プライマー組成物が十分に乾燥していないと溶融型路面標示塗料塗膜に膨れまたはピンホールが生じる。この溶融型路面標示塗料の塗膜にピンホールを生じなくなるまでの時間(プライマー組成物の乾燥時間を意味する)を測定した。プライマー組成物の乾燥塗布量を同じにするため、実施例1のプライマー組成物のウェット塗布量を比較例1のプライマー組成物のウェット塗布量の半分とした。
75×150×1mmアルミニウム板にプライマー組成物を塗布後、5分おきに下記組成の溶融型路面標示塗料を200℃で溶融し、専用のアプリケーターで塗装幅60mm、膜厚1.5mmになるように塗布した。その際、ピンホールが生じた場合を×、ピンホールが生じず、均一な塗膜になった場合を○とした。
<溶融型路面標示塗料>
成 分 重 量 部
熱可塑性石油樹脂 160
酸化チタン 45
炭酸カルシウム 300
寒水石 300
ガラスビーズ 160
ポリエチレンワックス 15
可塑剤 20
結果を表1に示す。
Figure 2008222740
試験例2(衝撃試験機を用いた溶融型路面標示塗料の付着性)
プライマー組成物と溶融型路面道路標示塗料との間の付着性を、シャルピー試験機を用いて調べた。
図1(a)は用いた試験片の斜視図、(b)はその側面図である。図2は用いたシャルピー試験機の説明図である。
寸法60×70×25mmのアスファルトブロック2にプライマー3を規定量塗布し、十分乾燥した後に溶融型路面標示塗料4を塗布した。さらにその表面を研磨し、その上に10mm角で長さ60mmの鉄製の角材5を接着剤で固着して24時間放置した。角材5の周囲の余分な接着剤と溶融型道路標示塗料を削り取り、これを試験片1とした。プライマーを使用していない試験片、実施例1のプライマーを使用した試験片、比較例1のプライマーを使用した試験片の合計3種類の試験片を作成した。
得られた各試験片1を、図2に示すシャルピー試験機に設置した。シャルピー試験機は、基台10にフレーム11が立設されており、フレーム11にハンマー12が回転可能に取り付けられている。フレーム11には、さらに目盛板14が設けられ、ハンマー12の回転軸と同軸に取り付けられた指針15によってハンマー12の回転角度を読み取るようになっている。目盛板14には、回転軸から下方に下した垂線の目盛を0度とし、回転軸から上方に下した垂線の目盛を180度として、目盛が刻まれている。フック13に係止された状態のハンマー12と該垂線のなす角度が持ち上げ角17であり、ハンマー12が試験片1に衝突した後反対方向に振り上げられた状態におけるハンマー12と該垂線のなす角度が振り上げ角18である。
試験片1を、角材5の長手方向がハンマー12の振る方向に沿うように、かつ、ハンマー12の当り面と角材5の端面6が正面で当るように基台10上に設置した。16は試験片支持台である。ハンマー12をフック13にかけた状態で指針15を目盛150の位置(持ち上げ角:150度)に合わせ、フック13を外してハンマー12を自然落下で振り下ろした。ハンマー12が角材5に衝突した衝撃で溶融型路面標示塗料が基材から剥離する等によりハンマー12(指針15)が反対方向に何度まで振り上げられるかで密着性の程度を比較した。すなわち、振り上げ角18が小さいほど密着性が高いと判断できる。
つぎの試験条件を用いた。
(1)ハンマーの質量:0.7kg
(2)ハンマーの回転軸中心から重心までの距離:0.232m
(3)ひょう量に対応するハンマーの持ち上げ角:150度
(4)ハンマーの回転軸中心から打撃点までの距離:0.3m
(5)ハンマーの打撃速度:3.3m/s
アスファルトブロックとして、新しいもの、6ヵ月間屋外曝露を行ったもの、さらに当該アスファルトブロックに比較例1のプライマーを塗布した後に溶融型路面標示塗料を塗布し、6ヵ月屋外曝露を行ったものの計3種類を用意した。各々においてプライマー2種類およびプライマーなしでの密着性を確認した。その結果を表2に示す。
Figure 2008222740
プライマーがない場合は、溶融型路面標示塗料の基材に対する密着性が弱く、層間剥離に近い形で基材からとれており、結果として振り上げ角が高く出る。一方、プライマーを使用すると、溶融型路面標示塗料の基材に対する密着性が強くなるために、溶融型路面標示塗料は基材と一緒に取れる(アスファルトブロック内で凝集破壊を生じる)。すなわち振り上げ角が小さくなる。さらに実施例1のプライマーと比較例1のプライマーにおいて、その振り上げ角に差がないことから、実施例1のプライマーの密着性は比較例1のプライマーと同等と判断できる。
(a)は試験例で用いた試験片の斜視図、(b)はその側面図である。 試験例で用いたシャルピー試験機の説明図である。
符号の説明
1 試験片
2 アスファルトブロック
3 プライマー
4 溶融型路面標示塗料
12 ハンマー
14 目盛板
15 指針
17 持ち上げ角
18 振り上り角

Claims (4)

  1. 組成物全量100重量部に基づいて、
    (A)脂肪族石油樹脂20〜30重量部
    (B)合成ゴム5〜10重量部、および
    (C)沸点が150〜260℃である高沸点芳香族溶剤25〜35重量部
    を含む溶融型路面標示塗料用プライマー組成物。
  2. さらに、
    (D)界面活性剤1〜10重量部および
    (E)水30〜40重量部
    を含む請求項1記載の溶融型路面標示塗料用プライマー組成物。
  3. 高沸点芳香族溶剤(C)の沸点が160〜210℃である請求項1または2記載の溶融型路面標示塗料用プライマー組成物。
  4. 高沸点溶剤(C)の配合量が、脂肪族石油樹脂100重量部に対して100〜150重量部である請求項1〜3のいずれかに記載の溶融型路面標示塗料用プライマー組成物。
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