JP2008221737A - オフセット印刷機及びディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

オフセット印刷機及びディスプレイパネルの製造方法 Download PDF

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完治 久芳
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隆二 植杉
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怜子 小川
Keiji Ogawa
恵二 小川
Masahide Arai
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Abstract

【課題】加熱手段や冷却手段を設けることなく、高い印刷精度のディスプレイパネルを提供するオフセット印刷機及びこれを用いたディスプレイパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】グラビアロール1と、グラビアロールからインキパターンを受理するブランケットロール2と、ブランケットロールの外周表面に臨む位置に配設された乾燥手段3とを有する。乾燥手段は、ブランケットロール2の外周表面に間隔をおいて対向する内周壁を持ちその内周壁の外側に乾燥用気体の導入される内部空洞を確保した円弧壁状の送風ボックス4と、送風ボックスの内周壁に周方向に沿って長く延びるとともに周方向と直交する方向に間隔をおいて多数形成され且つ送風ボックス内に導入された乾燥用気体をブランケットロールの外周表面に向けて吹き出すスリット状の噴出ノズル5と、送風ボックス内に乾燥用気体を導入するクリーンルームCR内に配置された送風機10とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電極やブラックマトリックス等のパターンをガラス板に転写するのに適したオフセット印刷機、及び、このオフセット印刷機を用いたプラズマディスプレイの前面板、背面板やカラーフィルタなどのディスプレイパネルの製造方法に関するものである。
上記ディスプレイパネル等の精密機器製造用のオフセット印刷機は、一般に、クリーンルーム内に設置されている。この印刷機の一例としては、例えば、特許文献1に示すように、インキ供給部を備えた印刷版と、この印刷版からインキパターンを受理するブランケットと、このブランケットからインキパターンをガラス板に転写した後に、上記ブランケットを40℃〜250℃に加熱してインキ溶剤を蒸発させる加熱手段と、この加熱後のブランケットを15℃〜55℃に冷却させる冷却手段とを設けたものが提案されている。このブランケットは、同ブランケットからガラス板にインキパターンを全て転写させるべく、その外周表面がシリコーンゴムによって形成されている。
このオフセット印刷機によれば、加熱手段によって、インキパターンをガラス板に転写した後にブランケットに温風を供給して、ブランケットに吸収されたインキ溶剤を蒸発させることにより、ブランケットの膨潤によるインキパターンの線幅の拡大等の転写精度の低下を防止することができる。さらには、ブランケットとインキとの親和性の増大によるインキパターンの線幅の拡大等を防止することができ、次いで、冷却手段によって、ブランケットに冷風を供給して、加熱したブランケット表面の温度を低下させることにより、繰り返し、印刷版からインキパターンを受理して、ガラス板に転写させることができる。
しかしながら、上述のオフセット印刷機は、ブランケットを加熱した後に冷却するために、加熱手段と冷却手段の両方を必要とするので、構成が複雑化する上、加熱や冷却に余計な処理時間を要し、さらに、加熱・冷却の繰り返しによって、クリーンルームの温度管理の悪化だけでなく、ブランケットの劣化を招く恐れがあり、その結果、インキパターンの転写精度そのものが低下してしまうことにより、印刷精度が著しく低下する恐れがあった。
特開2004−66804号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、加熱手段や冷却手段を設けることなく、インキパターンのガラス板への転写精度の低下を防止でき、特には、高い印刷精度のディスプレイパネルを提供することができるオフセット印刷機及びこれを用いたディスプレイパネルの製造方法を提供することを課題とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、インキ供給部を備えた印刷版と、この印刷版からインキパターンを受理するブランケットロールと、このブランケットロールの外周表面に臨む位置に配設された乾燥手段とを有し、上記ブランケットロールに受理した上記インキパターンをガラス板に転写するオフセット印刷機であって、上記乾燥手段は、上記ブランケットロール2の外周表面に間隔をおいて対向する内周壁を持ちその内周壁の外側に乾燥用気体の導入される内部空洞を確保した円弧壁状の送風ボックスと、該送風ボックスの内周壁に周方向に沿って長く延びるとともに周方向と直交する方向に間隔をおいて多数形成され且つ上記送風ボックス内に導入された乾燥用気体を上記ブランケットロールの外周表面に向けて吹き出すスリット状の噴出ノズルと、上記送風ボックス内に上記乾燥用気体を導入する乾燥用気体供給手段とを有することを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のオフセット印刷機において、上記乾燥用気体供給手段が、当該オフセット印刷機を設置したクリーンルーム内に配置されており、当該クリーンルーム内の空気をその室温のまま上記乾燥用気体として上記送風ボックスに導入することを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のオフセット印刷機において、上記送風ボックスは、上記ブランケットロールがインキパターンを受理した後に、その受理したインキパターンに向けて乾燥用気体を吹き出すことの可能な位置に配置されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明に係るディスプレイパネルの製造方法は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のオフセット印刷機を用いて、上記印刷版からブランケットロールの外周にインキパターンを受理した後に、当該インキを上記乾燥手段から吹き出される乾燥用気体によって乾燥させることにより、当該インキの粘度を増加させ、次いで、この粘度が増加したインキパターンをガラス板に転写させることを特徴としている。
請求項1ないし4の何れか1項に記載の発明によれば、乾燥用気体供給手段によって送風ボックスに乾燥用気体を導入することにより、送風ボックスの内周壁に設けた多数のスリット状の噴出ノズルから乾燥用気体を広く面状に分散させながらブランケットロールの外周表面に向けて吹き出すことができ、ブランケットロールの外周表面に沿ってムラ無く乾燥用気体を流通させることができる。その結果、印刷版からインキパターンを受理するブランケットロールの外周表面を均等に効率よく乾燥させることができ、インキの溶剤によるブランケットロールの膨潤を防止できるだけでなく、ブランケットロールの加熱及び冷却等を原因とした劣化、ひいては、インキパターンの転写精度そのものの低下を阻止することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、クリーンルーム内の空気をその室温のまま乾燥用気体として送風ボックスに導入するので、クリーンルームの環境管理に対する影響を最小限に留めることができる。
また、請求項3、4に記載の発明によれば、ブランケットロールに受理したインキパターンに向けて乾燥用気体を吹き付けるので、インキの溶剤分を蒸発させインキの粘度を増加させて、インキの凝集力を大きく調整した状態で、ブランケットロールの外周表面に付着しているインキパターンをガラス板に全て転写することができるとともに、線幅等の転写精度も向上させることができる。このため、インキパターンによって形成された電極パターンの厚さの相違による電極の低抗の増減等を防止することができる。
以下、本発明に係るプラズマディスプレイの電極形成用のオフセット印刷機について、図1ないし図3を用いて説明する。
本実施形態のオフセット印刷機は、凹版(印刷版)としてのグラビアロール1と、このグラビアロール1からインキパターンを受理するブランケットロール2と、このブランケットロール2の外周上面部に臨む位置に配設された乾燥手段3と、ブランケットロール2の最下面に臨む位置にガラス板Wを搬送する搬送台11とを有している。
グラビアロール1は、軸線周りに回転可能に支持されたもので、その外方には、インク溜め(図示を略す)及びこのインク留めからグラビアロール1にインキを供給するファニッシャーロール(図示を略す)を具備するインキ供給部と、このインキ供給部によってグラビアロール1に供給された余分なインキを掻き落とすドクターブレード(図示を略す)とを備えている。
インク溜めには、無機粉末又は有機粉末から構成される粉末成分、樹脂成分及び溶剤成分を含有するインキが収容されている。プラズマディスプレイの前面板を製造する場合は、インク溜めには、黒インキ又は銀インキが収容されている。この場合の粉末成分としては、金属粉末、金属酸化物、金属窒化物又はそれらの混合粉末からなる顔料や染料が用いられる。
この樹脂成分としては、アクリル−スチレン系共重合体、アクリル−ウレタン系共重合体、アクリル−エポキシ系共重合体、ウレタンアクリレート又はエポキシアクリレートを含むものが用いられている。この樹脂成分は、インキに高い凝集力を付与し、ブランケット2からガラス板Wへの転写の際に、インキ内部の凝集破壊が抑制するものである。この樹脂成分の分子量は、好ましくは数百〜数百万であり、低分子量の場合には速乾性を有し、高分子量の場合にはインキ内部での凝集破壊を一段と抑制するため、より転写性に優れている。
また、溶剤としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、γ−ブチルラクトン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、ポリエステルポリオール[炭素数が2〜12の脂肪族多塩基酸・炭素数が2〜12の脂肪族多価アルコール]、ポリエステルポリオール[炭素数が8〜15の芳香族多塩基・炭素数が2〜12の脂肪族多価アルコール]及び水酸基含有液状アクリル樹脂からなる群より選ばれた1種又は2種以上を含むものが用いられる。これらの溶剤を含有することによって、上記樹脂を溶解することが可能であり、ブランケットロール2に受理した際に溶剤の一部がブランケットロール2のシリコーンゴムに吸収されることによって、インキとブランケットロール2との間に弱境界層(WBL)が形成されるため、インキパターンをブランケットロール2に残すことなく転写することができる。
さらに、上記インキは、上述の樹脂成分が5〜20質量%、溶剤成分が5〜30質量%の割合で配合されていることが好ましく、また、上述の粉末成分、樹脂成分及び溶剤成分に加えて、印刷表面を平滑にすべく、1〜10質量%の割合で分散剤が含まれていることがより好ましい。
一方、ブランケットロール2は、円柱状に形成されるとともに、外周表面がシリコーンゴムによって形成されており、そのシリコーンゴムの表面がグラビアロール1の外周表面と互いに軸線方向に沿って接触するように配設されて、軸線周りにグラビアロール1と同期して回転可能に設けられている。これにより、1枚のガラス板Wに転写されるインキパターンをグラビアロール1から受理するようになっている。
上記乾燥手段3は、ブランケットロール2の外周表面に間隔をおいて対向する内周壁4aを持ちその内周壁4aの外側に乾燥用気体の導入される内部空洞7を確保した円弧壁状の送風ボックス4と、該送風ボックス4の内周壁4aに周方向に沿って長く延びるとともに周方向と直交する方向に間隔をおいて多数形成され且つ送風ボックス4の内部空洞7に導入された乾燥用気体をブランケットロール2の外周表面に向けて吹き出すスリット状の噴出ノズル5と、送風ボックス4内に乾燥用気体を導入する乾燥用気体供給手段としての送風機10と、送風機10の吐出口と送風ボックス4をつなぐ乾燥用気体導入管6とを有している。
送風ボックス4は、ブランケットロール2の軸方向長さと同程度の長さを有する円弧状の内周壁4aと、その外周側に一定の間隔をおいて配設された円弧状の外周壁4bと、内周壁4aと外周壁4bの周方向の両端部開口を塞ぐ周方向端壁4cと、内周壁4aと外周壁4bの長手方向の両端部開口を塞ぐ長手方向端壁4dとで内部空洞7を画成したもので、その外周壁4bの適当な間隔をおいた位置に、乾燥用気体導入管6の先端が接続されている。
また、送風ボックス4の内周壁4aに設けられたスリット状の噴出ノズル5は、図2に示すように、そのスリットの長さ方向に幾つかに分割されており、分割された部分に内周壁4aの一部の壁8が残ることで、隣接する噴出ノズル5間の壁9の強度が落ちないようにしている。
また、送風ボックス4は、ブランケットロール2がインキパターンを受理した後に、その受理したインキパターンに向けて乾燥用気体を吹き出すことの可能な位置に配置されており、本実施形態では、ブランケットロール2の上側に被さるように配置され、図示しない支持手段により、ブランケットロール2に対して一定の位置関係を保つように支持されている。
また、図1に示すように、乾燥用気体供給手段としての送風機10は、オフセット印刷機を設置したクリーンルームCR内に配置されており、クリーンルームCR内の空気を吸引してその室温のまま乾燥用気体として送風ボックス4に導入するようになっている。
次いで、本発明に係る上記オフセット印刷機を用いて電極を形成して、プラズマディスプレイパネルを製造する方法について、説明する。
予め、上述の溶剤、樹脂及び分散剤に、粉末成分としての銀粉及びビスマスガラスを加えて、ミキサーで予備混合し、その後、3本ロールミルを用いて混練することにより、得られたインキをインク溜めに入れる。
次に、グラビアロール1及びブランケットロール2を同期させて、グラビアロール1を時計方向に回転させるとともに、ブランケットロール2を反時計方向に回転させる。すると、順次、グラビアロール1のパターンにインク溜め内のインキがファニッシャーロールによって充填された後に、グラビアロール1の回転方向前方部でドクターブレードによって上記パターンから溢れた余分なインキが掻き落とされる。その後、グラビアロール1のパターンに充填された一定量のインキが順次、ブランケットロール2に受理された後に、グラビアロール1及びブランケットロール2の回転によって、全てのインキパターンが送風ボックス4に臨む位置に配置される。
次いで、送風機10を作動させることによって、乾燥用気体(クリーンルーム内の空気)が、乾燥用気体導入管6から送風ボックス4に導入されて、噴出ノズル5からブランケットロール2の外周表面に向けて吹き出される。吹き出された気体は、ブランケットロール2の外周表面に沿って流れていき、ブランケットロール2の表面のインキパターンを乾燥させる。それにより、インキの溶剤量が減少することにより、粘度が高くなるとともに、凝集力が大きくなる。
次いで、グラビアロール1及びブランケットロール2をそれぞれ逆方向に同期して回転させるとともに、搬送台11を作動させることによって、ガラス板Wをブランケットロール2の真下に供給して、ブランケットロール2からガラス板Wにインキパターンを転写しつつ、漸次、ガラス板Wを進行方向に移動させることにより、インキパターン全てをガラス板Wの全面に転写させる。その際、インキパターンは、インキの凝集力が大きくなっているため、転写性が良好である。
続いて、繰り返し、上述のようにグラビアロール1及びブランケットロール2を同期して回転させ、グラビアロール1のパターンに充填された一定量のインキをブランケットロール2に受理した後に、インキパターンの全てを送風ボックス4に臨む位置に配置する。次いで、乾燥用気体を送風ボックス4及び噴出ノズル5により供給することによって、インキパターンを乾燥させた後、グラビアロール1及びブランケットロール2を逆回転させるとともに、搬送台11を作動させることによって、ガラス板Wをブランケットロール2の真下に供給することにより、インキパターン全てをガラス板Wの全面に転写させる。
これにより、順次、電極パターンが形成されたガラス板Wが得られるため、この電極パターンが形成されたガラス板Wに、誘電体膜、さらに保護膜又は隔壁部材や蛍光体等を形成することによってプラズマディスプレイの前面板又は背面板を製造する。
上述の実施形態のオフセット印刷機及びディスプレイパネルの製造方法によれば、送風機10によって送風ボックス4に乾燥用気体を導入することにより、送風ボックス4の周壁4aに設けた多数のスリット状の噴出ノズル5から、乾燥用気体を広く面状に分散させながらブランケットロール2の外周表面に向けて吹き出すことができ、ブランケットロール2の外周表面に沿ってムラ無く乾燥用気体を流通させることができる。その結果、インキパターンを受理したブランケットロール2の外周表面を均等に乾燥させることができ、インキの溶剤によるブランケットロール2の膨潤を防止できるだけでなく、ブランケットロール2の加熱及び冷却等を原因とした劣化、ひいては、インキパターンの転写精度そのものの低下を阻止することができる。
また、ブランケットロール2に受理したインキパターンに向けて乾燥用気体を吹き付けるので、インキの溶剤分を蒸発させインキの粘度を増加させて、インキの凝集力を大きく調整した状態で、ブランケットロール2の外周表面に付着しているインキパターンをガラス板Wに全て転写することができるとともに、線幅等の転写精度も向上させることができる。このため、インキパターンによって形成された電極パターンの厚さの相違による電極の低抗の増減等を防止することができる。
また、クリーンルームCR内の空気をその室温のまま乾燥用気体として送風ボックス4に導入するので、クリーンルームCRの環境管理に対する影響を最小限に留めることができる。
なお、本発明は、上述の実施形態により何ら限定されるものではなく、例えば、送風ボックス4の形状を任意に変更することができる。ただし内周壁4aは、ブランケットロール2の外周表面に沿わせる必要があるので、円弧形状に形成する。
また、オフセット印刷機を用いて電極パターンを形成して、プラズマディスプレイを製造する方法に代えて、同印刷機を用いてブラックマトリックスを形成して、同ディスプレイを製造する方法であっても、同印刷機を用いて、電極パターン又はブラックマトリックスを形成してカラーフィルタを製造する方法であってもよいものである。この場合、粉末成分としては、上述のものに限らず、有機顔料、無機顔料、光輝性顔料、有機染料が用いられる。
また、上記実施形態では、送風ボックス4に導入する乾燥用気体として、クリーンルームCR内の空気を使用した場合を示したが、同程度に清浄度の管理された気体であれば、その他の種類の気体を乾燥用気体して使用することもできる。
次に、送風ボックス4による乾燥用気体の吹き付けを行った場合(送風ありの場合)と行わない場合(送風なしの場合)について比較実験した結果について述べる。この実験では、銀インキについて、上記のオフセット印刷機で連続印刷試験を行い、パイリングが発生するまでの印刷回数を調査した。表中のL/Sは、(電極ラインの幅)/(電極同士のスペースの幅)を表す。例えば、「L/S=110/290μm」の場合、ライン幅110μmで、スペースの幅が290μmであることを示す。実験の結果を表1として示す。
Figure 2008221737
この表から分かるように、送風を行うことにより、送風なしの場合と比べて、パイリングが発生するまでの印刷回数を増やすことができる。
本発明に係るオフセット印刷機の概念説明図である。 送風ボックスを内周側から見た斜視図である。 図2のIII−III矢視図である。
符号の説明
1 グラビアロール(印刷版)
2 ブランケットロール
3 乾燥手段
4 送風ボックス
4a 内周壁
5 スリット状の噴出ノズル
7 内部空洞
10 送風機(乾燥用空気供給手段)
W ガラス板
CR クリーンルーム

Claims (4)

  1. インキ供給部を備えた印刷版と、この印刷版からインキパターンを受理するブランケットロールと、このブランケットロールの外周表面に臨む位置に配設された乾燥手段とを有し、上記ブランケットロールに受理した上記インキパターンをガラス板に転写するオフセット印刷機であって、
    上記乾燥手段は、上記ブランケットロールの外周表面に間隔をおいて対向する内周壁を持ちその内周壁の外側に乾燥用気体の導入される内部空洞を確保した円弧壁状の送風ボックスと、該送風ボックスの内周壁に周方向に沿って長く延びるとともに周方向と直交する方向に間隔をおいて多数形成され且つ上記送風ボックス内に導入された乾燥用気体を上記ブランケットロールの外周表面に向けて吹き出すスリット状の噴出ノズルと、上記送風ボックス内に上記乾燥用気体を導入する乾燥用気体供給手段とを有することを特徴とするオフセット印刷機。
  2. 上記乾燥用気体供給手段が、当該オフセット印刷機を設置したクリーンルーム内に配置されており、当該クリーンルーム内の空気をその室温のまま上記乾燥用気体として上記送風ボックスに導入することを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷機。
  3. 上記送風ボックスは、上記ブランケットロールがインキパターンを受理した後に、その受理したインキパターンに向けて乾燥用気体を吹き出すことの可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のオフセット印刷機。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のオフセット印刷機を用いて、上記印刷版からブランケットロールの外周にインキパターンを受理した後に、当該インキを上記乾燥手段から吹き出される乾燥用気体によって乾燥させることにより、当該インキの粘度を増加させ、次いで、この粘度が増加したインキパターンをガラス板に転写させることを特徴とするディスプレイパネルの製造方法。
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