JP2008218871A - 電子部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、電子部品の電気的接続信頼性を向上させることを目的とする。
【解決手段】そして、この目的を達成するために本発明は、まず外装体層9、13の側面には電極14、15を、第1の外装体層9、13内には少なくともこの電極14、15の内一方と電気的に接続された導電体10をそれぞれ形成し、次に外装体層9、13の上方に枠形状の外装体層17を形成し、その後少なくとも電極14、15の上面から外装体層17の上方にまで電気めっき法により導体18を形成し、次に導体18を上方から研磨して外装体層17の上面を導体18の上面から露出させ、その後外装体層17の内方に誘電体層22を形成し、次に誘電体層22の上方に導体18を介して電極14、15の内少なくとも一方と電気的に接続される導電体23を形成する電子部品の製造方法としたものである。
【選択図】図12
【解決手段】そして、この目的を達成するために本発明は、まず外装体層9、13の側面には電極14、15を、第1の外装体層9、13内には少なくともこの電極14、15の内一方と電気的に接続された導電体10をそれぞれ形成し、次に外装体層9、13の上方に枠形状の外装体層17を形成し、その後少なくとも電極14、15の上面から外装体層17の上方にまで電気めっき法により導体18を形成し、次に導体18を上方から研磨して外装体層17の上面を導体18の上面から露出させ、その後外装体層17の内方に誘電体層22を形成し、次に誘電体層22の上方に導体18を介して電極14、15の内少なくとも一方と電気的に接続される導電体23を形成する電子部品の製造方法としたものである。
【選択図】図12
Description
本発明は、携帯電話等に用いられる電子部品の製造方法に関するものである。
従来この種の電子部品の製造方法は、まず、図29に示すごとく、基板1の上面に形成されたシート状の外装体層2内には、この外装体層2の上面から露出された平板状の導電体3を、外装体層2の一方の側面には導電体3に電気的に接続された電極4Aを、外装体層2の他方の側面には導電体3に物理的に非接続状態にある電極4Bをそれぞれ形成する。次に、図30に示すごとく、外装体層2、導電体3、電極4Bの上面に高誘電体層5を形成し、その後、図31に示すごとく、高誘電体層5の上面に導電体6を形成する。次に、図32に示すごとく、基板1をフッ酸処理等により除去し、その後、図33に示すごとく、電極4Bと導電体6とを電気的に接続すべく、銀ペースト7を導電体3、電極4A、高誘電体層5の側面、及び電極4B、高誘電体層5、導電体6の側面に塗布して外部電極7A、7Bを形成し、電子部品を構成していた。
なお、この出願に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−298376号公報
このような従来の電子部品の製造方法では、それにより製造された電子部品の電気的接続信頼性が低いことが問題となっていた。
すなわち、上記従来の製造方法においては、銀ペースト7を導電体3、電極4A、高誘電体層5の側面、及び電極4B、高誘電体層5、導電体6の側面に塗布して外部電極7A、7Bを構成するため、外部電極7Aと7Bとの間で外形寸法のばらつきが生じ、プリント基板等へ実装する際に半田の濡れ方に差ができ、一方の外部電極が立ち上がって実装されてしまう、いわゆるマンハッタン現象等が起こり、その結果として、電気的接続信頼性が低くなってしまうことが問題となっていた。
そこで本発明は、電子部品の電気的接続信頼性を向上させることを目的とする。
そして、この目的を達成するために本発明は、まず第1の外装体層の側面には第1、第2の電極を、この第1の外装体層内には少なくとも前記第1、第2の電極の内一方と電気的に接続された第1の導電体をそれぞれ形成し、次に前記第1の外装体層の上方に枠形状の第2の外装体層を形成し、その後少なくとも前記第1、第2の電極の上面から前記第2の外装体層の上方にまで電気めっき法により導体を形成し、次に前記導体を上方から研磨して前記第2の外装体層の上面を前記導体の上面から露出させ、その後前記第2の外装体層の内方に誘電体層を形成し、次にこの誘電体層の上方に前記導体を介して前記第1、第2の電極の内少なくとも一方と電気的に接続される第2の導電体を形成する電子部品の製造方法としたものである。
この製造方法により、第1、第2の電極の内少なくとも一方と第2の導電体とを電気的に接続する導体を電気めっき法により形成することができるため、前記第1、第2の電極とこの導体とにより銀ペーストを塗布する工程を用いることなく外部電極を構成することができ、複数の外部電極間における外形寸法のばらつきを低減させることができるため、この外形寸法のばらつきに起因するマンハッタン現象等の発生を抑制することができ、その結果として、電気的接続信頼性を向上させることができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における電子部品の製造方法について図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の実施の形態1における電子部品の製造方法について図面を参照しながら説明する。
まず、図1に示すごとく、基板8の上面に形成された外装体層9内には、その上面が外装体層9から露出された第1の導電体としての下面電極10を、外装体層9の一方の側面には下面電極10と電気的に接続状態にある電極11を、外装体層9の他方の側面には下面電極10に物理的に非接続状態にある電極12をそれぞれ電気めっき法等により形成する。
次に、図2に示すごとく、下面電極10と外装体層9との上面に外装体層13を形成するとともに、下面電極10の外方端部の上面には電極14を、電極12の上面には電極15を形成する。
ここで、外装体層9、13は感光性のレジスト層を露光して形成し、電極14、15は電気めっき法により形成している。
このようにして、まず外装体層9、13内には第1の導電体としての下面電極10を、外装体層9、13の一方の側面には下面電極10と電気的に接続状態にある電極11、14を、外装体層9、13の他方の側面には下面電極10に物理的に非接続状態にある電極12、15をそれぞれ形成することができる。
その後、図3に示すごとく、少なくとも外装体層13の上面にレジスト層16を形成する。なお、本実施の形態においては、一面にレジストを塗布することによる生産性向上の観点から、外装体層13と電極14、15との上面全体にレジスト層16を形成する。
次に、図4に示すごとく、レジスト層16における枠形状部16Cを露光する。
ここで枠形状部16Cとは、レジスト層16において、後の工程にて誘電体層を形成する部分である誘電体層形成部16Aと、外部電極の一部を構成する電極を形成する部分である外部電極形成部16Bとを除く部分のことを指し、誘電体層形成部16Aを外部電極形成部16Bから隔離するような枠形状に形成している。
この時、この枠形状部16Cは、その枠形状の内方に少なくとも下面電極10の一部が配置されるよう形成しておく。
その後、レジスト層16における枠形状部以外の部分、即ち、外装体層17の形成に寄与していない誘電体層形成部16Aと外部電極形成部16Bとを、図5に示すごとく現像により除去して、枠形状の外装体層17を形成する。
次に、少なくとも外装体層13、電極14、15の露出する表面に、図6に示すごとく導体18を形成する。
ここで導体18は、外装体層13と外部電極層14、15との露出する表面にスパッタ若しくは無電解めっき法により下地電極層(図示せず)を形成し、この下地電極層(図示せず)を電極として電気めっき法により形成する、又は下地電極層(図示せず)を設けることなく外部電極層14、15を電極として電気めっき法により形成することができる。
なお、本実施の形態においては、全面に下地電極層(図示せず)を形成することによる生産性向上の観点から、外装体層13、17と電極14、15との露出する表面全面に下地電極層を形成し、図6に示すごとく導体18を形成する。
その後、導体18を上方から研磨して、図7に示すごとく、外装体層17を導体18の上方から露出させることにより、導体18における外装体層17の外方形成部を電極19、20としてそれぞれ独立させる。
この時、導体18における外装体層17の内方形成部は、この外装体層17により、電極19、20から隔離された状態となっている。
ここで、研磨法としては、切削やラップ研磨、CMP研磨等が挙げられるが、研磨する導体18の厚みが厚い場合には、切削、ラップ研磨を用いると、その研磨速度の観点から望ましく、特にその中でも切削は安価な設備ですることができ望ましい。
次に、図8に示すごとく、導体18における外装体層17の外方形成部である電極19、20の上面にはレジスト層21を形成し、その後、導体18における外装体層17の内方形成部をエッチングにより除去する。
具体的には、導体18を銅により形成する場合、レジスト層21、外装体層17を溶解することなく、銅を溶解することができる塩化第二水溶液をエッチング液として用い、導体18における外装体層17の内方形成部を選択的にエッチング除去する。
上述のとおり、図7に示した導体18における外装体層17の内方形成部は、外装体層17により、電極19、20から隔離された状態にあるため、図8に示すごとく、電極19、20の上方にレジスト層21を形成するのみで、外装体層17の内方に存在する導体18のみを選択的に除去することを可能としている。
また、下面電極10の上面を外装体層13により覆っているため、このエッチングにより下面電極10が除去されることもない。
次に、レジスト層21を、有機溶剤等を用いて、図9に示すごとく、剥離する。
その後、図10に示すごとく、図7に示した導体18が除去され空間となっている外装体層17の内方を充填するよう誘電体層22を形成する。
この誘電体層22の形成方法としては、スクリーン印刷、ポッティング、スピンコート等が挙げられるが、精度とコストの観点からスクリーン印刷により形成することが望ましい。また、この誘電体層22は、チタン酸バリウム等からなる高誘電体材料のフィラーをエポキシ、アクリル、又はエポキシアクリレート等の樹脂に分散させた複合材料を用いて形成することが望ましい。
次に、図11に示すごとく、誘電体層22を上方から研磨し、外装体層17の上面を露出させる。
ここで、研磨法としては、切削、ラップ研磨等が挙げられるが、切削を用いると設備コストを低減させることができるという観点から望ましく、ラップ研磨を用いると面加工であるため誘電体層22に掛かるストレスを低減させることができるという観点から望ましい。
その後、図12に示すごとく、電極20、15、12にその外方端部が電気的に接続されるとともに、その中央部が誘電体層22の上面にまで設けられた第2の導電体としての上面電極23と、電極19、14、11の上面に電気的に接続された電極24とを電気めっき法により形成する。また、この上面電極23と電極24との間には、絶縁性樹脂等からなる外装体層25を、感光性レジストを露光して形成する。
そしてこの時、上述のとおり下面電極10を外装体層17の枠形状の内方に少なくともその一部が配置されるよう形成しておくことにより、誘電体層21の上面にまで設けられた上面電極23と下面電極10との間に誘電体層22を介在させ、上面電極23と下面電極10との間に任意の容量成分を発生させることができるのである。
なお、上面電極23を誘電体層22の上面にまで形成しない、あるいは下面電極10を外装体層17の枠形状の内方に少なくともその一部が配置されるよう形成しない構成とすることにより、上面電極23と下面電極10との間に誘電体層22が介在しない構成としても、上面電極23と下面電極10との間に介在する絶縁性の樹脂等からなる外装体層13、17内において容量成分を生じさせることは可能であるが、本実施の形態に示すごとく、上面電極23と下面電極10との間に誘電体層22を介在させることにより、高い容量成分を発生させることができ望ましい。
次に、図13に示すごとく、上面電極23と外装体層25との上面には絶縁性樹脂等からなる外装体層26を形成するとともに、上面電極23の外方端部には電極27を、電極24の上面には電極28をそれぞれ電気的に接続されるよう形成する。
ここで、電極27、28は電気めっき法により形成し、外装体層26は感光性レジスト層を露光して形成している。
その後、図14に示すごとく、フッ酸処理等により基板8を剥離し、電子部品の製造が完了する。
このような製造方法により、電子部品の電気的接続信頼性を向上させることができる。
即ち、銀ペーストを塗布する工程を用いることなく、電極11、下面電極10の外方端部、電極14、19、24、28により外部電極29を構成するとともに、電極12、15、20、上面電極23の外方端部、電極27により外部電極30を構成することができ、外部電極29、30間における外形寸法のばらつきを低減することができるため、外形寸法のばらつきに起因するマンハッタン現象等の発生を抑制することができ、その結果として、電気的接続信頼性を向上させることができるのである。
なお、本実施の形態においては、図6に示すごとく外装体層13、17、電極14、15の露出する表面全体に下地電極層を形成して導体18を形成し、その後、図8に示すごとく導体18における外装体層17の内方形成部をエッチングにより除去する製造方法を示したが、図6において、電極14、15の露出する表面のみから外装体層17の上方にまで電気めっきにより導体18を形成し、その後、導体18を研磨して外装体層17を導体18の上面から露出させる製造方法としても、外装体層の内方には導体18を形成することなく、外装体層の外方にのみ電極14、又は電極15に電気的に接続された導体18を形成することができる。
ただし、本実施形態を採用することにより、図6に示す導体18を電極14、15の上面に局所的に形成するのではなく、外装体層13、17、電極14、15の上面全体に形成させることができるため、図7に示す研磨工程において切削用バイトにかかる負荷を低減させることができ望ましい。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における電子部品の製造方法について図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の実施の形態2における電子部品の製造方法について図面を参照しながら説明する。
まず、図15に示すごとく、基板108の上面に形成された外装体層109内には、その上面が外装体層109から露出されたコイル110を、外装体層109の側面には、コイル110に電気的に接続された電極111をそれぞれ電気めっき法等により形成する。
次に、図16に示すごとく、コイル110と外装体層109との上面に外装体層112を形成するとともに、電極111の上面に電極113を形成する。
ここで、外装体層109、112は感光性のレジスト層を露光して形成し、電極113は電気めっき法により形成している。
このようにして、まず外装体層109、112内にはコイル110を、外装体層109、112の側面にはコイル110に電気的に接続された電極111、113をそれぞれ形成することができる。
その後、図17に示すごとく、少なくとも外装体層112の上面にレジスト層114を形成する。なお、本実施の形態においては、一面にレジストを塗布することによる生産性向上の観点から、外装体層112と電極113との上面全体にレジスト層114を形成する。
次に、図18に示すごとく、レジスト層114における枠形状部114Cを露光する。
ここで枠形状部114Cとは、レジスト層114において、後の工程にて誘電体層を形成する部分である誘電体層形成部114Aと、後の工程にて外部電極の一部を構成する電極を形成する部分である外部電極形成部114Bとを除く部分のことを指し、誘電体層形成部114Aを外部電極形成部114Bから隔離するような枠形状に形成している。
この時、この枠形状部114Cは、その枠形状の内方に少なくともコイル110の一部が配置されるよう形成しておく。
その後、レジスト層114における枠形状部114C以外の部分、即ち、外装体層117の形成に寄与していない誘電体層形成部114Aと外部電極形成部114Bとを、図19に示すごとく現像により除去して、枠形状の外装体層117を形成する。
次に、少なくとも外装体層112、電極113の露出する表面に、図20に示すごとく導体118を形成する。
ここで導体118は、外装体層112と外部電極層113との露出する表面にスパッタ若しくは無電解めっき法により下地電極層(図示せず)を形成し、この下地電極層(図示せず)を電極として電気めっき法により形成する、又は下地電極層(図示せず)を設けることなく外部電極層113を電極として電気めっき法により形成することができる。
なお、本実施の形態においては、全面に下地電極層(図示せず)を形成することによる生産性向上の観点から、外装体層112、117と電極113との露出する表面全面に下地電極を形成し、図20に示すごとく導体118を形成する。
その後、導体118を上方から研磨して、図21に示すごとく、外装体層117を導体118の上方から露出させることにより、導体118における外装体層117の外方形成部を電極119として独立させる。
この時、導体118における外装体層117の内方形成部は、この外装体層117により、電極119から隔離された状態となっている。
ここで、研磨法としては、切削やラップ研磨、CMP研磨等が挙げられるが、研磨する導体118の厚みが厚い場合には、切削、ラップ研磨を用いると、その研磨速度の観点から望ましく、特にその中でも切削は安価な設備ですることができ望ましい。
次に、図22に示すごとく、導体118における外装体層117の外方形成部である電極119の上面にはレジスト層120を形成し、その後、導体118における外装体層117の内方形成部をエッチングにより除去する。
具体的には、導体118を銅により形成する場合、レジスト層120、外装体層117を溶解することなく、銅を溶解することができる塩化第二水溶液をエッチング液として用い、導体118における外装体層117の内方形成部を選択的にエッチング除去する。
上述のとおり、図21に示した導体118における外装体層117の内方形成部は、外装体層117により、電極119から隔離された状態にあるため、電極119の上方にレジスト層120を形成するのみで、外装体層117の内方に存在する導体118のみを選択的に除去することを可能としている。
また、コイル110の上面を外装体層112により覆っているため、このエッチングによりコイル110が除去されることもない。
次に、レジスト層120を、有機溶剤等を用いて、図23に示すごとく、剥離する。
その後、図24に示すごとく、図21に示した導体118が除去され空間となっている外装体層117の内方を充填するよう誘電体層121を形成する。
この誘電体層121の形成方法としては、スクリーン印刷、ポッティング、スピンコート等が挙げられるが、精度とコストの観点からスクリーン印刷により形成することが望ましい。また、この誘電体層121は、チタン酸バリウム等からなる高誘電体材料のフィラーをエポキシ、アクリル、又はエポキシアクリレート等の樹脂に分散させた複合材料を用いて形成することが望ましい。
次に、図25に示すごとく、誘電体層121を上方から研磨し、外装体層117の上面を露出させる。
ここで、研磨法としては、切削、ラップ研磨等が挙げられるが、切削を用いると設備コストを低減させることができるという観点から望ましく、ラップ研磨を用いると面加工であるため誘電体層121にかかるストレスを低減させることができるという観点から望ましい。
その後、図26に示すごとく、電極119、113、111にその外方端部が電気的に接続されるとともに、その中央部が誘電体層121の上面にまで設けられた入出力電極122を形成するとともに、この2つの入出力電極間には絶縁性樹脂等からなる外装体層123を形成する。
ここで、入出力電極122は電気めっき法により形成し、外装体層123は感光性レジスト層を露光して形成している。
そしてこの時、上述のとおりコイル110を外装体層117の枠形状の内方に少なくともその一部が配置されるよう形成しておくことにより、誘電体層121の上面にまで設けられた入出力電極122とコイル110との間に誘電体層121を介在させ、入出力電極122とコイル110との間に任意の容量成分を発生させることができ、LCフィルターを構成することができるのである。
なお、入出力電極122を誘電体層121の上面にまで形成しない、あるいはコイル110を外装体層117の枠形状の内方に少なくともその一部が配置されるよう形成しない構成とすることにより、入出力電極122とコイル110との間に誘電体層121が介在しない構成としても、入出力電極122とコイル110との間に介在する絶縁性の樹脂等からなる外装体層112、117内において容量成分を生じさせることは可能であるが、本実施の形態に示すごとく、入出力電極122とコイル110との間に誘電体層121を介在させることにより、高い容量成分を発生させることができ望ましい。
次に、図27に示すごとく、入出力電極122と外装体層123との上面には絶縁性樹脂等からなる外装体層124を形成し、入出力電極122の外方端部には電極125を接続形成する。
ここで、電極125は電気めっき法により形成し、外装体層124は感光性レジスト層を露光して形成している。
その後、図28に示すごとく、フッ酸処理等により基板108を剥離し、LCフィルターの製造が完了する。
このような製造方法により、LCフィルターの電気的接続信頼性を向上させることができる。
即ち、電極111、113と入出力電極122とを電気的に接続する電極119を電気めっき法により形成することができるため、この電極111、113と電極119と入出力電極122の外方端部とにより銀ペーストを塗布する工程を用いることなく外部電極126、127を構成することができ、外部電極126、127間における外形寸法のばらつきを低減させることができるため、この外形寸法のばらつきに起因するマンハッタン現象等の発生を抑制することができ、その結果として、電気的接続信頼性を向上させることができるのである。
なお、本実施の形態においては、図20に示すごとく外装体層112、117、電極113の露出する表面全体に下地電極層を形成して導体118を形成し、その後、図22に示すごとく導体118における外装体層117の内方形成部をエッチングにより除去する製造方法を示したが、図20において、電極113の露出する表面のみから外装体層117の上方にまで電気めっきにより導体118を形成し、外装体層の内方には導体118を形成せず、次に導体118を研磨して外装体層117を導体118の上面から露出させる製造方法としても構わない。
ただし、本実施形態を採用することにより、図20に示す導体118を電極113の上面に局所的に形成するのではなく、外装体層112、117、電極113の上面全体に形成させることができるため、図21に示す研磨工程において切削用バイトにかかる負荷を低減させることができ望ましい。
本発明の電子部品の製造方法は、製造された電子部品の電気的接続信頼性を向上させることができるという効果を有し、携帯電話等の各種電子機器において有用である。
9 外装体層(第1の外装体層)
10 下面電極(第1の導電体)
13 外装体層(第1の外装体層)
14 電極
15 電極
17 外装体層(第2の外装体層)
18 導体
22 誘電体層
23 上面電極(第2の導電体)
10 下面電極(第1の導電体)
13 外装体層(第1の外装体層)
14 電極
15 電極
17 外装体層(第2の外装体層)
18 導体
22 誘電体層
23 上面電極(第2の導電体)
Claims (9)
- まず第1の外装体層の側面には第1、第2の電極を、
この第1の外装体層内には少なくとも前記第1、第2の電極の内一方と電気的に接続された第1の導電体をそれぞれ形成し、
次に前記第1の外装体層の上方に枠形状の第2の外装体層を形成し、
その後少なくとも前記第1、第2の電極の上面から
前記第2の外装体層の上方にまで
電気めっき法により導体を形成し、
次に前記導体を上方から研磨して前記第2の外装体層の上面を
前記導体の上面から露出させ、
その後前記第2の外装体層の内方に誘電体層を形成し、
次にこの誘電体層の上方に
前記導体を介して前記第1、第2の電極の内少なくとも一方と電気的に接続される
第2の導電体を形成する
電子部品の製造方法。 - まず第1の外装体層内には第1の導電体を、
前記第1の外装体層の一方の側面には
前記第1の導電体と電気的に接続状態にある第1の電極を、
前記第1の外装体層の他方の側面には
前記第1の導電体と物理的に非接続状態にある第2の電極をそれぞれ形成し、
次に前記第1の外装体層の上方に枠形状の第2の外装体層を形成し、
その後少なくとも前記第1、第2の電極の上面から
前記第2の外装体層の上方にまで電気めっき法により導体を形成し、
次に前記導体を上方から研磨して前記第2の外装体層を前記導体の上面から露出させ、
その後前記第2の外装体層の内方に誘電体層を形成し、
次に前記誘電体層の上方に
前記導体を介して前記第2の電極と電気的に接続される
第2の導電体を形成する
電子部品の製造方法。 - 第2の外装体層はその上方から見て
その枠形状の内方に第1の導電体の少なくとも一部が配置されるよう形成し、
第2の導電体はその上方から見て
少なくともその一部が前記枠形状の内方に配置されるよう形成する
請求項2に記載の電子部品の製造方法。 - 第2の外装体層は
まず第1の外装体層の上方に第1のレジストを形成し、
次に前記第1のレジスト層における枠形状部を露光し、
その後前記第1のレジスト層における前記枠形状部以外の部分を現像により除去して形成する
請求項2に記載の電子部品の製造方法。 - まず第1の外装体層内には第1の導電体を、
前記第1の外装体層の一方の側面には
前記第1の導電体と電気的に接続状態にある第1の電極を、
前記第1の外装体層の他方の側面には
前記第1の導電体と物理的に非接続状態にある第2の電極をそれぞれ形成し、
次に前記第1の外装体層の上方に枠形状の第2の外装体層を形成し、
その後少なくとも前記第1、第2の電極と前記第1の外装体層との上面から
前記第2の外装体層の上方にまで電気めっき法により導体を形成し、
次に前記導体を上方から研磨して前記第2の外装体層を前記導体の上面から露出させ、
その後前記導体における前記第2の外装体層の外方形成部の上面に第2のレジスト層を形成し、
次に前記導体における前記第2の外装体層の内方形成部を
前記第2のレジスト層及び前記第2の外装体層を溶解することなく
前記導体を溶解可能なエッチング液により除去し、
その後前記第2のレジスト層を除去し、
次に前記第2の外装体層の内方に誘電体層を形成し、
その後前記誘電体層の上方に
前記導体を介して前記第2の電極と電気的に接続される
第2の導電体を形成する
電子部品の製造方法。 - まず第1の外装体層内にはコイルを、
前記第1の外装体層の側面には前記コイルに電気的に接続された電極をそれぞれ形成し、
次に前記第1の外装体層の上方に枠形状の第2の外装体層を形成し、
その後少なくとも前記電極の上面から
前記第2の外装体層の上方にまで
電気めっき法により導体を形成し、
次に前記導体を上方から研磨して第2の外装体層を前記導体の上面から露出させ、
その後前記第2の外装体層の内方に誘電体層を形成し、
次にこの誘電体層の上方に
前記導体を介して前記電極と電気的に接続される入出力電極を形成する
LCフィルターの製造方法。 - 第2の外装体層はその上方から見て
その枠形状の内方にコイルの少なくとも一部が配置されるよう形成し、
入出力電極はその上方から見て
少なくともその一部が前記枠形状の内方に配置されるよう形成する
請求項6に記載のLCフィルターの製造方法。 - 第2の外装体層は
まず第1の外装体層の上方に第1のレジスト層を形成し、
次に前記第1のレジスト層における枠形状部を露光し、
その後前記第1のレジスト層における前記枠形状部以外の部分を現像により除去して
形成する
請求項6に記載のLCフィルターの製造方法。 - まず第1の外装体層内にはコイルを、
前記第1の外装体層の側面には前記コイルに電気的に接続された電極をそれぞれ形成し、
次に前記第1の外装体層の上方に枠形状の第2の外装体層を形成し、
その後少なくとも前記第1の外装体層と前記電極との露出する表面から
前記第2の外装体層の上方にまで
電気めっき法により導体を形成し、
次に前記導体を上方から研磨して第2の外装体層を前記導体の上面から露出させ、
その後前記導体における前記第2の外装体層の外方形成部の上面に第2のレジスト層を形成し、
次に前記導体における前記第2の外装体層の内方形成部を
前記第2のレジスト層及び第2の外装体層を溶解することなく
前記導体を溶解可能なエッチング液により除去し、
その後前記第2のレジスト層を除去し、
次に前記第2の外装体層の内方に誘電体層を形成し、
その後この誘電体層の上方に
前記導体を介して前記電極と電気的に接続される入出力電極を形成する
LCフィルターの製造方法。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
KR20180065917A (ko) * | 2016-12-08 | 2018-06-18 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 적층 세라믹 전자 부품의 제조 방법 |
CN108183025A (zh) * | 2016-12-08 | 2018-06-19 | 株式会社村田制作所 | 层叠陶瓷电子部件的制造方法 |
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2007
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CN108183025B (zh) * | 2016-12-08 | 2020-04-24 | 株式会社村田制作所 | 层叠陶瓷电子部件的制造方法 |
KR102166591B1 (ko) * | 2016-12-08 | 2020-10-16 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 적층 세라믹 전자 부품의 제조 방법 |
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