JP2008218173A - 燃料電池および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ガスとして改質ガスを用いて発電を行う燃料電池において、一酸化炭素による被毒低減を簡便かつコンパクトな構造で実現する。
【解決手段】燃料カートリッジ110から供給される炭化水素燃料は、改質部120によって改質された後、改質ガスとして、燃料電池10のアノードに供給される。改質部120と燃料電池10のアノードとを連通する配管122の中に、酸素生成部200を設ける。酸素生成部は、改質ガスに含まれる水分を電気分解することにより、酸素を発生する。酸素生成部200で発生した酸素は、改質ガス流とともに燃料電池10のアノードに供給され、触媒金属のCO被毒を解消する。
【選択図】図1

Description

本発明は、改質ガスを用いて発電を行う燃料電池に関する。
近年、エネルギー変換効率が高く、かつ、発電反応により有害物質を発生しない燃料電池が注目を浴びている。こうした燃料電池の一つとして、100℃以下の低温で作動する固体高分子形燃料電池が知られている。
固体高分子形燃料電池は、電解質膜である固体高分子膜を燃料極と空気極との間に配した基本構造を有し、燃料極に水素を含む燃料ガス、空気極に酸素を含む酸化剤ガスを供給し、以下の電気化学反応により発電する装置である。
燃料極:H→2H+2e ・・・・(1)
空気極:1/2O+2H+2e→HO・・・・(2)
アノードよびカソードは、それぞれ触媒層とガス拡散層が積層した構造からなる。各電極の触媒層が固体高分子膜を挟んで対向配置され、燃料電池を構成する。触媒層は、触媒を担持した炭素粒子がイオン交換樹脂により結着されてなる層である。ガス拡散層は酸化剤ガスや燃料ガスの通過経路となる。
アノードにおいては、供給された燃料中に含まれる水素が上記式(1)に示されるように水素イオンと電子に分解される。このうち水素イオンは固体高分子電解質膜の内部を空気極に向かって移動し、電子は外部回路を通って空気極に移動する。一方、カソードにおいては、カソードに供給された酸化剤ガスに含まれる酸素が燃料極から移動してきた水素イオンおよび電子と反応し、上記式(2)に示されるように水が生成する。このように、外部回路では燃料極から空気極に向かって電子が移動するため、電力が取り出される(特許文献1参照)。
特許文献2は、メタン、エタン、プロパン、都市ガス、LPガスなどの炭化水素ガスを改質して得られる改質ガスを年用として発電する固体高分子形燃料電池を開示する。
特開2002−203569号公報 特開2005−302631号公報
改質ガスに含まれる一酸化炭素が触媒に吸着し、触媒における反応を妨げるCO被毒とよばれる現象が生じる。このため、従来、燃料ガスとして改質ガスを用いて発電を行う燃料電池において、一酸化炭素による被毒低減のため、2〜6体積%の空気が改質ガス流に混合されている(これはエアブリーズと呼ばれる)。エアブリーズを行うために、改質ガス流に空気を供給するための空気配管、空気ポンプなど、補機の追加が必要となり、構造の複雑化、コスト増を招いていた。特に、燃料電池を携帯機器用の電源として用いる場合には、機器の小型化、コンパクト化が不可欠であるため、エアブリーズ用の構造を組み込むことが困難となっている。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料ガスとして改質ガスを用いて発電を行う燃料電池において、一酸化炭素による被毒低減を簡便かつコンパクトな構造で実現する技術の提供にある。
本発明のある態様は、燃料電池である。当該燃料電池は、電解質膜と、電解質膜の一方の面に設けられたアノードと、電解質膜の他方の面に設けられたカソードと、アノードに供給される改質ガスが流通する燃料流通部と、燃料流通部に設けられ、水の電気分解により酸素を生成する酸素生成部と、を備えることを特徴とする。
この態様によれば、エアブリーズに必要な複雑な構成を用いることなく、簡便な構成の酸素生成部を設置することにより、燃料電池コンパクト化を図りつつ、CO被毒を抑制することができる。
上記態様の燃料電池において、電解質膜、アノード、およびカソードとからなるセルが平面状に複数形成され、各セルのアノードの上流に設けられた燃料流通部ごとに、酸素生成部が設けられていてもよい。
また、上記いずれかの態様の燃料電池において、酸素生成部は、触媒を含む酸素生成極と、触媒を含む水素生成極と、酸素生成極と水素生成極との間に介在する電解質膜とを有し、酸素生成極と水素生成極との間に所定の電圧が印加されてもよい。
また、上記いずれかの態様の燃料電池において、酸素生成部の近傍に吸水材が設けられていてもよい。これによれば、水を吸水材に蓄えることにより、酸素の生成に必要な水をより安定的に酸素生成部に供給することができる。
本発明のある態様は、燃料電池システムである。当該燃料電池システムは、上述したいずれかの態様の燃料電池と、セルが出力する出力電圧を検出する電圧検出手段と、電圧検出手段によって検出された出力電圧が所定の電圧より低いか否かを判定し、出力電圧が所定の電圧より低い場合に、酸素生成部へ電力を供給する制御部と、を備えることを特徴とする。
上記態様の燃料電池システムにおいて、制御部は、酸素生成部への電力供給が開始されてから経過した時間が所定の時間を超過したこと、または、出力電圧が所定の電圧以上になったことを条件として、酸素生成部への電力供給を停止してもよい。
これによれば、セルの出力の変動に応じて、CO被毒による性能低下を酸素生成により解消し、燃料電池の出力安定性を向上させることができる。
本発明によれば、燃料ガスとして改質ガスを用いて発電を行う燃料電池において、一酸化炭素による被毒低減を簡便かつコンパクトな構造で実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る燃料電池システム100の構成を示す概略図である。本実施の形態に係る燃料電池システム100は、ノートPC、携帯電話などの携帯機器の電源として好適に用いられる。図1に示すように、燃料電池システム100は、燃料カートリッジ110、改質部120、燃料電池10および酸素生成部200を有する。
燃料カートリッジ110は、メタノール、メタン、ブタンなどの炭化水素燃料を貯留する。燃料カートリッジ110は着脱可能であり、炭化水素燃料が消費され、残量が足りなくなった場合などに、炭化水素燃料が十分に充填されたカートリッジに交換可能である。燃料カートリッジ110から排出された炭化水素燃料は、配管112を経由して、改質部120に送出される。なお、燃料カートリッジ110と改質部120との間に、気化器、脱硫器などの構成を適宜設けてもよい。
改質部120は、燃料カートリッジ110から送出された炭化水素燃料を、周知の水蒸気改質により水素を含む改質ガスに変化させる。改質部120は、改質ガス中の一酸化炭素および水蒸気を水素および二酸化炭素へ転換するシフト反応器や、改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減させるためのCO除去器をさらに有してもよい。この場合、改質ガス中の一酸化炭素は、シフト反応器およびCO除去器により、ある程度は除去されるが、完全には除去されない。このため、改質部120で生成される改質ガスは、微量の一酸化炭素を含む。改質部120で生成された改質ガスは、配管122を経由して、燃料電池10に供給され、燃料電池10の発電に必要な燃料ガスとして利用される。
酸素生成部200は、配管122内や、燃料電池10の中で配管122とアノードとを連通する配管内、すなわち、燃料電池10のアノードの上流側に設置されている。このため、改質ガスは、酸素生成部200を経由した後、燃料電池10での発電に使用される。
図2は、酸素生成部200の構成を示す概略図である。酸素生成部200は、酸素生成極210、水素生成極220およびイオン交換体230を有する。図2に示す酸素生成部200の構成例では、イオン交換体230の一方の面に酸素生成極210が設けられ、イオン交換体230の他方の面に水素生成極220が設けられている。
酸素生成極210および水素生成極220は、触媒として、それぞれ、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウムなどの金属、およびこれらの金属を組み合わせた合金を含む。また、酸素生成極210および水素生成極220の基材は、両極とも多孔質であることが望ましく、一般的な燃料電池用の電極基材が適用できる。たとえば、カーボンクロス、カーボンペーパなどが挙げられる。
酸素生成極210には、改質ガスに含有される水蒸気あるいは水滴、または燃料ガスのカソードから回収された生成水が供給される。酸素生成極210と水素生成極220との間には、1.5〜1.8Vの電圧が印加され、イオン交換体230を介して酸素生成極210と水素生成極220との間に電流が流れる。酸素生成極210と水素生成極220との間に電圧を印加するために必要な電力は、燃料電池10や外部の二次電池などの電源によりまかなわれる。
イオン交換体230は、プロトン伝導性を有する材料であればよく、特に限定されないが、ナフィオン(登録商標)を用いることができる。
上記構成の酸素生成部200では、酸素生成極210において下記(3)式の反応が起こる。また、水素生成極220において下記(4)式の反応が起こる。
(酸素生成極)HO→1/2O+2H+2e (3)
(水素生成極)2H+2e→H (4)
上述の反応により、酸素生成極210では、改質ガスに含まれる水蒸気などの水が電気分解され、プロトンおよび酸素が生成される。酸素生成極210で生成した酸素は、改質ガス流に混合され、燃料電池10に供給される。一方、水素生成極220では、プロトンがイオン交換体230を伝導したプロトンから水素が生成される。水素生成極220で生成した水素は、改質ガス流に混合され、燃料電池10に供給された後、発電に利用される。
酸素生成極210の周辺に、吸水材を設けてもよい。吸水材としては、多孔質の材料を使用することが望ましい。これによれば、吸水材において、改質ガス流中の水蒸気の捕捉が促進されるとともに、酸素の排出が容易になる。具体的には、吸水材として、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、綿、ポリエステル/レーヨン、ポリエステル/アクリル、レーヨン/ポリクラールのいずれかを主成分とする織布、不織布もしくはフェルトを使用することができる。
上述したように、酸素生成部200において酸素を発生させ、この酸素を改質ガスに混合させて燃料電池10に供給することにより、燃料電池10のアノードの触媒金属に吸着した一酸化炭素が、下記(5)式により、二酸化炭素に変化する。
CO+1/2O→CO (5)
これにより、触媒金属のCO被毒が低減され、触媒金属における反応が活性化され、ひいては燃料電池の性能向上が図られる。また、上述したように、酸素生成の原料として、改質ガス中の水蒸気等を用いているため、従来用いられていた空気供給のための設備が不要となり、簡便かつコンパクトな構成によりCO被毒の低減を実現することができる。
図3は、酸素生成部200を改質ガスが流通する円筒状の配管202内に設けた場合の断面図である。この場合には、配管202の内壁に水素生成極220が接し、その上に、イオン交換体230、酸素生成極210が順に構築されている。酸素生成極210は、改質ガス流通部204に面し、改質ガスに含まれる水分が供給可能になっている。酸素生成極210にリード線を接続するために、配管202の内壁は、水素生成極220によって被覆されていない領域を有する。
なお、酸素生成部200は、イオン交換体230を介して酸素生成極210と水素生成極220との間でプロトン伝導が可能な構成であればよく、上述した図2および図3の構成に限られない。たとえば、図4に示すように、イオン交換体230の同一主面上に、酸素生成極210および水素生成極220が離間して設けられていてもよい。
図5は、燃料電池10の具体的な構成を示す概略断面図である。燃料電池10は、セル20a、セル20b、およびセル20cからなる複数のセルが平面状に配列された平面配列モジュール構造を有する。
各セル20a−cは、それぞれ、ナフィオンなどからなる電解質膜30をアノード40およびカソード50で狭持してなる膜電極複合体を含む。このような複合膜構造は、たとえば、特開2006-244715号公報に開示されている方法で作製されうる。
アノード40およびカソード50は、それぞれ、多孔質の電極基材および触媒を含む。電極基材としては、カーボンクロス、カーボンペーパなどからなる電極基材となどが挙げられる。触媒として、それぞれ、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウムなどの金属、およびこれらの金属を組み合わせた合金が挙げられる。
隣接するセル同士は、集電体、配線(ともに図示せず)等の接続部材を用いて直列に接続され、外部に電極を供給可能となっている。
各セル20a−cのアノード側には、燃料室ハウジング42によって仕切られた燃料室44a−cがそれぞれ設けられている。燃料室ハウジング42には、集電体(図示せず)を介してアノード40を押さえつけるためのリブ46が形成されている。これにより、アノード40と集電体との密着性が向上し、アノード40における集電性が向上する。
燃料室ハウジング42のセル20a側の側面部に、改質ガスが供給される燃料取入口47が設けられている。燃料室44aと燃料室44bとは、流路45aによって連通されている。また、燃料室44bと燃料室44cとは、流路45bによって連通されている。燃料室ハウジング42のセル20c側の側面部に、未反応の改質ガス等が排出される燃料排出口48が設けられている。このような構成により、燃料取入口47から導入された改質ガス流は、燃料室44a、燃料室44b、燃料室44cを順に流通し、発電に供された後、燃料排出口48から排出される。
一方、各セル20a−cのカソード側には、空気室ハウジング52が設けられている。空気室ハウジング52には、空気取入口54が設けられている。空気取入口54を通って、空気が外部からカソード50に供給される。
本実施の形態では、セル20aの上流にあたる燃料取入口47に酸素生成部200が設けられている。酸素生成部200は、図4に示したように、イオン交換体230の同一主面上に、酸素生成極210および水素生成極220が離間して設けられた構造を有する。酸素生成極210および水素生成極220には、それぞれ電圧を印加するためのリード線(図示せず)が接続されている。以上説明した構成によれば、酸素生成部200の設置に必要な面積を必要最小限に止めることで燃料電池10のコンパクト化を図りつつ、CO被毒を抑制することができる。
改質ガスの流路構造は、サーペンタイン流路、平行流路、アイランド形状、インターデジット構造などが可能である。図6は、改質ガス流路がアイランド形状の場合の分解斜視図である。図6では、空気室ハウジングを省略し、燃料室ハウジング42を下側にして図示されている。この構造では、酸素生成部200のイオン交換体230は、燃料取入口47に連通する流路の底部に形成され、その上に酸素生成極210および水素生成極220が離間して設けられている。
なお、図5に示した燃料電池10の構成例では、酸素生成部200が空気取入口54のみに形成されているが、酸素生成部200の設置箇所はこれに限られない。たとえば、図7に示すように、セル20bの上流にあたる流路45a、およびセル20cの上流にあたる流路45bにも、同様に酸素生成部200を設けてもよい。図7の構成例では、電解質膜30が酸素生成部200のイオン交換体として利用されている。図7に示す構成例では、各酸素生成極210は、酸素生成極リード線212により並列に接続されている。また、各水素生成極220は、水素生成極リード線222により並列に接続されている。これにより、各酸素生成部200の酸素生成極210と水素生成極220との間に同一の電圧が印加されるので、各セル20a−cの上流部において同様な酸素発生量を確保することができる。
この構成例に関して、図8に示すように、改質ガス流と直交する方向の各酸素生成部200は長さを、改質ガス流と直交する方向の各セル20a−cのアノード40の長さと同等にすることが望ましい。これによれば、酸素生成部200によって生成される酸素の濃度が、改質ガス流と直交する方向で一様となるため、アノード40におけるCO被毒の低減のばらつきを抑制することができる。なお、図8の構成例では、各イオン交換体230は、電解質膜30と同じ面に設けられ、イオン交換体230と電解質膜30との間に絶縁体240が設けられている。これにより、各イオン交換体230と各セル40a−cとが電気的に絶縁され、各イオン交換体230と電解質膜30との間でプロトンが短絡することが抑制される。
また、図9に示すように、各酸素生成部200の酸素生成極210および水素生成極220は、それぞれ複数に分割されていてもよい。この構成によれば、各酸素生成部200のリードを燃料室ハウジング側から取り込む場合に、酸素生成極210および水素生成極220の周辺の空間をより多く確保できるため、アノード40上の改質ガスの流通をより容易にすることができる。
図10は、燃料電池システム100を電源として用いた場合のシステム構成例を示す概略図である。燃料電池10は、ノートPC、携帯電話などの携帯機器300に電力を供給する。
燃料電池10から供給された電力は、DCDCコンバータ310を介して所定の電圧に変換された後、携帯機器300で利用される。携帯機器300には、蓄電手段としてリチウムイオン電池などの二次電池320が内蔵されており、燃料電池10からの余剰電力により充電される。また、携帯機器300の消費電力が大きい場合には、二次電池320の放電と燃料電池10の発電により消費電力がカバーされる。制御部330は、二次電池320への充放電を制御する他、酸素生成部200への電力供給を制御する。すなわち、制御部330により、状況に応じて酸素生成部200に電力が供給される。たとえば、燃料電池10の起動時には、改質ガス中の一酸化炭素濃度が高い傾向にあるので、二次電池320からの放電の一部が酸素生成部200に供給されてもよい。また、制御部330は、燃料電池10の出力を監視し、出力低下を検出したときに、酸素生成部200に電力を供給してもよい。
図11は、燃料電池10の出力が低下した場合の酸素生成部の動作をフローチャートに示す。まず、電圧計(図示せず)を用いて、燃料電池10から供給される電圧V1が検出される(S10)。次に、検出された電圧V1が所定の電圧V2以下か否かが判定される(S20)。電圧V1が所定の電圧V2より大きい場合には、燃料電池10の出力が十分であるため、酸素生成部200への電力供給は行われず、電圧V1が再度検出される(S20のN)。一方、検出された電圧V1が所定の電圧V2以下の場合(S20のY)には、タイマーが始動される(S30)。さらに、タイマーの始動と同時に、酸素生成部200に電力が供給され、水の電気分解により生成した酸素が改質ガスに混合される(S40)。続いて、燃料電池10から供給される電圧V1が検出される(S50)。次に、検出された電圧V1が所定の電圧V2より大きいこと、または、タイマー始動時からの経過時間T1が所定の時間T2を経過したことのいずれかの条件が満たされたか否かが判定される(S60)。検出された電圧V1が所定の電圧V2より大きければ、酸素生成部200で生成した酸素によりCO被毒が解消され、触媒活性が回復した状態が得られているため、酸素生成部200における酸素生成は必要なくなる。また、タイマー始動時からの経過時間T1が所定の時間T2を経過した場合には、燃料電池10の出力低下がカソード生成水のフラッディングなど他の要因が考えられるため、酸素生成部200における酸素生成を継続しても効果が得られない。このため、上記いずれかの条件が満たされた場合には、S60のYに進み、酸素生成部200への電力が停止される(S70)。一方、上記いずれの条件も満たされない場合には、S60のNに進み、電圧V1が再度検出される。以上の動作により、セルの出力の変動に応じて、CO被毒による性能低下を酸素生成により解消し、燃料電池10の出力安定性を向上させることができる。
(実施の形態2)
上述した実施の形態1の燃料電池10は、平面配列モジュール構造を有し、主に、携帯機器の電源として用いられる。これに対して、図12に示す実施の形態2に係る燃料電池10は、スタック構造を有し、家庭用のコージェネレーションシステムなどの定置用の電源、あるいは、電気自動車用の電源燃料電池として好適に使用される。具体的には、燃料電池10は、アノード(図示せず)とカソード450との間に電解質膜430が狭持された膜電極接合体400と、膜電極接合体400のアノード側に設けられた燃料供給用プレート460と、膜電極接合体400のカソード450側に設けられた酸化剤供給用プレート470とからなるセル構造が積層された構造を備える。
電解質膜430には、燃料供給用マニホールド480a、燃料排出用マニホールド482a、酸化剤供給用マニホールド484a、および酸化剤排出用マニホールド486aが設けられている。
燃料供給用プレート460には、燃料供給用マニホールド480b、燃料排出用マニホールド482b、酸化剤供給用マニホールド484b、および酸化剤排出用マニホールド486bが設けられている。また、燃料供給用プレート460には、燃料供給用マニホールド480bと燃料排出用マニホールド482bとを連通する燃料流路462が設けられている。燃料供給用マニホールド480bから分配される燃料ガス(改質ガス)は、燃料流路462を流通し、アノードに供給される。
一方、酸化剤供給用プレート470には、燃料供給用マニホールド、燃料排出用マニホールド、酸化剤供給用マニホールド、および酸化剤排出用マニホールド(いずれも不図示)が設けられている。また、酸化剤供給用プレート470には、酸化剤供給用マニホールドと酸化剤排出用マニホールドとを連通する酸化剤流路(図示せず)設けられている。酸化剤供給用マニホールドから分配される酸化剤ガス(空気)は、酸化剤供給用プレート470に設けられた酸化剤流路を流通し、カソード450に供給される。
燃料供給用マニホールド480a、480b等からなる燃料供給用マニホールド480は、燃料ガスが供給されるスタック端部の燃料入口と通じている。また、燃料排出用マニホールド482a、482b等からなる燃料排出用マニホールド482は、燃料ガスが排出されるスタック端部の燃料出口と通じている。
一方、酸化剤供給用マニホールド484a、484b等からなる酸化剤供給用マニホールド484は、酸化剤ガスが供給されるスタック端部の酸化剤入口と通じている。また、酸化剤排出用マニホールド486a、486b等からなる酸化剤排出用マニホールド486は、酸化剤ガスが排出されるスタック端部の酸化剤出口と通じている。
本実施の形態の燃料電池10では、図13に示すように、燃料供給用プレート460に設けられた燃料供給用マニホールド480bに、実施の形態で説明したような構造と同様に、イオン交換体230の上に、酸素生成極210および水素生成極220が離間して設けられた構造の酸素生成部200が設けられている。酸素生成極210と水素生成極220との間には、所定の電圧が印加され、酸素生成極210において改質ガスに含有される水分が電気分解されて酸素が発生する。これにより、エアブリーズ用の空気供給手段等を別途設けることなく、簡便な構造にてCO被毒を低減することができる。
この他、燃料入口に連通する配管(図示せず)に、図3に示した構造の酸素生成部200を設置してもよい。
本発明は、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
実施の形態1に係る燃料電池システムの構成を示す概略図である。 酸素生成部の構成を示す概略図である。 酸素生成部の他の構成を示す概略図である。 酸素生成部のさらに他の構成を示す概略図である。 燃料電池の具体的な構成を示す概略断面図である。 改質ガス流路がアイランド形状の場合の分解斜視図である。 燃料電池の他の具体的な構成を示す概略断面図である。 酸素生成部の構成例を示す概略図である。 酸素生成部の他の構成例を示す概略図である。 燃料電池システムを電源として用いた場合のシステム構成例を示す概略図である。 燃料電池の出力が低下した場合の酸素生成部の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る燃料電池の構成を示す概略図である。 実施の形態2に係る燃料電池に設けられた酸素生成部を示す概略図である。
符号の説明
10 燃料電池、20 セル、30 電解質膜、40 アノード、50 カソード、100 燃料電池システム、110、燃料カートリッジ、120 改質部、200 酸素生成部、210 酸素生成極、220 水素生成極、230 イオン交換体。

Claims (6)

  1. 電解質膜と、
    前記電解質膜の一方の面に設けられたアノードと、
    前記電解質膜の他方の面に設けられたカソードと、
    前記アノードに供給される改質ガスが流通する燃料流通部と、
    前記燃料流通部に設けられ、水の電気分解により酸素を生成する酸素生成部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記電解質膜、前記アノード、および前記カソードとからなるセルが平面状に複数形成され、
    各セルの前記アノードの上流に設けられた前記燃料流通部ごとに、前記酸素生成部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記酸素生成部は、触媒を含む酸素生成極と、触媒を含む水素生成極と、前記酸素生成極と前記水素生成極との間に介在する電解質膜とを有し、
    前記酸素生成極と前記水素生成極との間に所定の電圧が印加されることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記酸素生成部の近傍に吸水材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料電池。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池と、
    セルが出力する出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段によって検出された出力電圧が所定の電圧より低いか否かを判定し、前記出力電圧が前記所定の電圧より低い場合に、前記酸素生成部へ電力を供給する制御部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  6. 前記制御部は、前記酸素生成部への電力供給が開始されてから経過した時間が所定の時間を超過したこと、または、前記出力電圧が所定の電圧以上になったことを条件として、前記酸素生成部への電力供給を停止することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
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