JP2008216531A - レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高出力な高調波レーザを安定的かつ高効率で発生させるレーザ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】基本波を発生するレーザ光源と、前記レーザ光源から発生したレーザ光を略平行光とするためのコリメートレンズと、所望の焦点位置に前記平行光を集光する集光レンズと、前記集光レンズの出射側に配置された前記基本波の波長を変換するための波長変換素子と、前記波長変換素子の高調波出射面と前記波長変換素子の中心とに前記基本波の焦点を結ぶための共焦点反射ミラーとを備えて構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光源を応用した照明装置、レーザ光応用計測装置、レーザ加工装置、あるいは医療分野に使用されるレーザメスに関する高出力レーザ技術に関するものである。特にレーザ光の第二高調波を用いるレーザ技術に関する。
近年、GaAs、GaNなどの化合物半導体材料を使い、赤外、赤色、青色、紫色の半導体レーザが実現している。ところが、適切な材料が見つからないため、半導体レーザでは550nm近傍の緑色のレーザ発振は困難であり、半導体レーザによる緑色レーザは実現していない。そのため、従来から、緑色光の二倍の波長のレーザ光を光波長変換素子に通して第二高調波に変換し、緑色レーザ光とする技術が用いられている。
ところが波長変換素子を使うため、変換効率が課題となる。一般に、非線形効果を利用する波長変換素子の変換効率は、基本波の入射パワーに比例するので、入射パワーの低い(ワット以下)の基本波では変換効率が低くなる。そのため、Nd:YAGや、Nd:YVOなどに代表されるレーザ結晶とKTP(KTiOPO4)やLBO(LiB35)などの非線形光学素子とを高反射ミラーと出力ミラーで挟んだ内部共振器構造を持つ波長変換素子を用いて、変換効率を向上していた(例えば、特許文献1参照。)。
しかしこのような非線形光学素子を用いた波長変換においては、非線形光学素子の光損傷閾値が低く、高出力の基本波を入力することができず、高出力な高調波を得ることが難しい。そのため、より高出力の高調波を得る目的で、基本波のシングルパス変換によりワット以上の変換を得る方法が考えられた。
これは、耐光損傷性に優れた強誘電体材料であるMgO:LiNbO3基材に周期分極反転を形成した周期分極反転MgO:LiNbO3(Periodically Poled MgO:LiNbO3、以下PPMgLNと略す)に冷却用の溝を設けることにより材料の高光損傷耐性と溝による冷却効果を利用して、高いパワーの基本波を入力して、ワット以上の高出力高調波の連続発振を実現している(例えば、特許文献2参照。)。
特開平7−106682号公報 特開2006−308731号公報
しかしながら、PPMgLNの周期分極反転を用いて疑似位相整合により高効率の波長変化を行う場合においては、冷却用の溝を基本波が通過する光路の外側に配置することになるので、冷却用の溝による冷却効果は低くなる。
以下、より詳しいメカニズムを説明する。PPMgLNを用いて波長変換を高い変換効率で行うためには、入力基本波のエネルギー密度を上げるために入射基本波をPPMgLN内に集光させる構成をとるが、PPMgLNの変換効率が入力エネルギーに比例することから、集光位置で最も波長変換効率が高くなる。すなわち、基本波と第二高調派の相互作用(和周波)は、集光位置近傍で最も作用し、紫外域の第三高調波のエネルギー密度も集光位置近傍で最も高くなる。PPMgLNは、紫外の吸収をもつため、結晶内部の光集光部で熱が発生し、熱によるPPMgLNの屈折率の変化が誘起され、基本波とPPMgLNの周期分極構造の波長整合が崩れ、高調波出力が不安定となる。この出力の不安定さを起こす現象は集光位置すなわち入射基本波のビームウエストの位置で発生しているので、表層に均一な溝を形成しても素子の内部にまで冷却効果が及ばない。そのため、従来の構成では、高出力な第二高調波を発生させるために入射基本波のエネルギーを上げると、第二高調波の出力が不安定になるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、より高出力な高調波レーザを波長変換素子の効率性を低下させること無く、安定して発生させるレーザ装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のレーザ装置は、基本波を発生するレーザ光源と、前記レーザ光源から発生したレーザ光を略平行光とするためのコリメートレンズと、所望の焦点位置に前記平行光を集光する集光レンズと、前記集光レンズの出射側に配置された前記基本波の波長を変換するための波長変換素子と、前記波長変換素子から戻される前記基本波を反射し、且つ前記波長変換素子の高調波出射面と前記波長変換素子の中心とに前記基本波の焦点を結ぶための共焦点反射ミラーとを備えたことを特徴としたものである。
本発明のレーザ装置によれば、高出力な波長変換レーザを安定的かつ高効率で発生することが出来る。
以下に、本発明のレーザ装置の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、周期分極構造を有した波長変換素子を用いた高調波レーザ装置に関して述べる。図1は本願の実施の形態1のレーザ装置の構成図である。基本波を発生するレーザ光源1は、本実施例では、1064nmの波長の赤外光を発するNd:YAG結晶を使ったDPSS(Diode−pumped Solid−state)レーザを用いた。基本波を発生するレーザ光源としては、縦モード/横モードともにシングルモードであることが望ましいが、特に、DPSSレーザである必要はない。レーザ光源1で発生した基本波31はコリメートレンズ2で略平行光とした後、集光レンズ3で所望の位置に集光する。ここでは、集光レンズ3にはf=30mmの凸レンズを使い、集光レンズ3から約20mmの位置に周期分極構造を持ったPPMgLN波長変換素子4を配置した。
波長変換素子の原理構成図を図2に示す。ここで、波長変換素子4には、MgOを5mol%添加したニオブ酸リチウム基板のZ板を使用した。この基材はZ軸方向に均一に分極されており(41)、周期構造を持った電極を表面に形成し電界を印加することにより電界印加部の分極方向を逆転させ(42)周期的な分極反転形状を形成した。分極の反転周期は、1064nmの基本波に擬似位相整合させるため約7umの周期とし、素子長さは20mmとした。基本波入射面11には基本波31と高調波32の両方を透過する反射防止膜21を成膜し、高調波出射面12には基本波31を反射するとともに、高調波32を透過する波長選択膜22を成膜した。また、集光レンズ3の集光位置がこの波長変換素子4の高調波出射面中央に来るように、集光レンズ3と波長変換素子4との調整を行った。
波長選択膜22で反射した基本波31を再度反射するために、波長変換素子の入射面側外部に共焦点反射ミラー5を配置した。この共焦点反射ミラー5の焦点はそれぞれ、波長変換素子の高調波出射面12と、波長変換素子の中心になるように設計/配置を行い、さらに、この共焦点反射ミラー5の放物面ミラー面13に、基本波31を反射するとともに、高調波32を透過する波長選択膜23を成膜し、裏面は、前記高調波32を反射する高調波反射膜24を形成した平面ミラー14とした。
次に図3および図4を用いて波長変換の動作および、変換効率に関して説明を行う。本実施の形態では、基本波31が波長変換素子4を三回通過し効率よく波長変換を行う。一回目の通過の状態を図3(a)に、二回目の通過の状態を図3(b)に、三回目の通過の状態を図3(c)に示す。また、基本波31が波長変換素子4を通過した積算距離を相対位置として、図4に各状態での基本波のエネルギーおよび波長変換された高調波のエネルギーおよび各相対位置での単位長さ辺りの変換効率を示している。なお、この説明においては、レーザ光源1からの基本波出力として10Wを用いた。
まず、1回目の通過時の波長変換の状態に関して説明を行う。図3(a)に示すように集光レンズ3により集光された基本波31は、集光位置が波長変換素子の高調波出射面12にあるため、波長変換素子4を進む間、光束は狭まり続ける。そのため図4に示すように、エネルギー密度が上昇し、単位長さ辺りの変換効率は著しく増加する。相対位置20mmの位置すなわち、波長変換素子4の高調波出射面12の位置では約2.4Wが高調波に変換され、基本波のエネルギーは約7.6Wとなる。この高調波出射面で2.4Wの高調波成分は波長選択膜22により取り出され、残りの7.6Wの基本波は反射され、2回目の通過を行う。
図3(b)および図4に示すように、2回目の変換では、光束が最も狭い状態から徐々に広がるためすぐに変換効率のピークを迎え、徐々に変換効率は低下し、相対位置40mmの位置すなわち、波長変換素子4の基本波入射面11の位置では、7.6Wの基本波のうち1.4Wが高調波となり、6.2Wが基本波として外部に出ていく。このうち高調波は、共焦点反射ミラー5の裏面の平面ミラー14に形成した高調波反射膜24で反射され、波長変換素子4の高調波出射面側に出て行く。
図3(c)に示すように、残りの6.2Wの基本波は、共焦点反射ミラーの放物面ミラー面13上の波長選択膜23で反射され波長変換素子4の中心で焦点を結ぶように3回目の通過を行う。図4に示すように、変換のピークは波長変換素子の略中心部の位置となり、相対位置約50mmのところで3回目の通過は最大の変換効率となる。この3回目の通過により相対位置60mmすなわち波長変換素子4の高調波出射面12の位置で、6.2Wの基本波の内1.8Wが高調波に変換され、波長選択膜22を介して高調波が外部に出射される。3回の通過で合計5.6Wの基本波が高調波に変換され、波長変換素子4の高調波出射面12から出射され、残りの4.4Wの基本波が波長選択膜22で反射される。
図5に従来例と本実施例における波長変換素子中の単位長さ辺りの変換効率の分布を示す。横軸に波長変換素子のレーザ伝湾方向すなわち図4におけるX軸方向の素子に対する位置を、縦軸に各位置での波長変換素子1mm長さ辺りの波長変換効率を図示している。波長変換効率は基本波のエネルギー密度に比例するため、この単位長さ辺りの変換効率の分布は基本波のエネルギー密度を代表しており、従来例では最も冷却が困難な中心で基本波のエネルギー密度が最大となっているのに比較して、本実施例の構成では、各通過時の波長変換における最大変換効率位置が異なり、波長変換素子全体にわたり比較的均等に基本波のエネルギー密度が分布している。変換効率を比較すると、従来例では、約41%であるの対して、本実施例では、波長変換素子を3回基本波が通ることにより効率よく波長変換が行われ、約56%と波長変換効率も向上している。
次に図6および図7を用いて、波長選択膜22の構成および機能に関して説明を行う。図6は波長選択膜22の構成と動作を示しており、本実施例では、波長選択膜22は、低屈折率誘電体61としてSiO2と、高屈折率誘電体62としてNb25から構成されており、計23層、積層した構造とした。各々の層の光学膜厚(d×n)は反射波長帯域のλ/4を基本構造とした。すなわち、本実施例では、基本波1064nmを反射せしめるために、1064nm/4=266nmの光学膜厚を基本とし、さらに、リップルを低減して高調波の透過率を向上するため、最上部と、最下部の低屈折率誘電体層のみλ/8=133nmとし、各層の膜厚を調整した。図7に本実施例における波長選択膜22の透過率の波長分散特性を示す。1064nmの基本波の透過率は0.1%以下、532nmの高調波の透過率は99%以上となっている。このように、基本波31は、波長選択膜22の各層と干渉を起こし、99.9%以上が波長変換素子4側に反射され、高調波32は、99%以上が波長選択膜22を透過する構成としている。
次に波長選択膜22の要件を図8、図9を用いて説明する。図8は、波長選択膜22の基本波長の透過率を0.1%、1.0%、5.0%、10.0%、20.0%としたときの、基本波の入力エネルギーに対して、高調波出射面12からの基本波のもれ量を高調波32との比率として示した図である。ここで、本実施例のように透過率が0.1%以下であれば、高調波出射面12からの基本波31のもれはほとんど無視することができることがわかる。それに対して、5%以上の透過率の場合には、特に、基本波の入力エネルギーが低い状態で、高調波出射面12から高調波32に対して20%を超える基本波31がもれていることがわかる。通常、レーザ装置としては、波長変換素子からの出射エネルギーをフォトダイオードなどで検知し、基本波の出力を調整することにより、高調波32の出力を調整するが、フォトダイオードは、フォトンのエネルギーを測定するのみで、波長分散を測定しないため、この高調波出射面12からの基本波のもれ量が多くなると、高調波の出力の測定精度が悪化し、レーザ装置としては高調波32の出力調整が図れず、好ましくない。
図8から波長選択膜22の透過率を1%以下にすることにより、実効的な基本波の入力範囲(3〜15W)において、基本波のもれ量の割合を5%以下にコントロール可能となる。したがって、波長変換素子の高調波出射面12の波長選択膜22の特性としては、基本波の透過率を少なくとも、1%以下にすることが望ましく。さらには、本実施例のように0.1%以下にすることがより望ましい。
図9は、波長選択膜22の基本波の透過率を1%以下とするために必要な条件を検討した結果を図示したものある。ここで、波長選択膜22を構成する低屈折率と高屈折率の誘電体として、(MgF2,TiO2)、(SiO2、Nb25)、(Al23、Nb25),(SiO2、Al23)の4種類の構成を検討した。それぞれの構成において、波長選択膜22の膜層数Sを7層から55層まで変化させ、そのときの基本波の透過率を測定し、低屈折率誘電体の屈折率nL、高屈折率誘電体の屈折率nH、および膜層数Sとした場合に、S×ln(nH/nL)と基本波の透過率Tの関係をまとめたものが図9である。図からわかるように、膜構成材料に関係なく、S×ln(nH/nL)とlogTは直線関係となり、透過率を1%以下にするためには、S×ln(nH/nL)を6以上にする必要がある。S×ln(nH/nL)が6より小さな値をとる場合には、波長選択膜22の透過率が1%を超え、図8で説明したように、レーザ装置としての高調波32の出力調整が困難となり好ましくない。
本実施例では、上記4種類の構成の膜種で必要条件の検討を行ったが、使用する誘電体材料を限定するものではなく、さらには、3種類以上の誘電体材料を用いても同様な構成をとることができることは自明である。3種類以上の誘電体材料からなる波長選択膜22の場合は、最も屈折率の低い誘電体膜の屈折率をnL、最も屈折率の高い誘電体膜の屈折率をnHとしたときに、
S×ln(nH/nL)>6
を満たすものであれば、膜層数、膜種は限定せず、どのような構成をとっても良い。
図10で本実施例と従来例の高調波出力特性の比較を行う。従来の構成では、基本波の入力を上げても、高調波32の出力は3W程度までしかあげることができず、それ以上の基本波を入力すると、高調波32の出力が不安定になるなどの、現象が確認された。それに対して、本実施例の構成をとることにより、従来構成に比して、変換効率が高く、さらには、高い基本波の入力に対しても、安定して、高出力な高調波出力を得ることができた。
(実施の形態2)
本実施の形態では、基本波のレーザ光源として半導体レーザを用いた、周期分極構造を有した波長変換素子を用いた高調波レーザ装置に関して述べる。図11は実施の形態2のレーザ装置の構成図である。基本波のレーザ光源として、半導体レーザ91を用いており、それ以外の構成においては、実施の形態1と同等であるため、構成の詳細説明は省略する。半導体レーザは、通常、横モード(空間モード)がマルチモードのものが多い。前述の通り、本願のレーザ光源の構成においては、効率の観点からは、基本波を発生するレーザ光源としては、縦モード/横モードともにシングルモードであることが望ましい。一部の半導体レーザにおいては、縦モード/横モードシングルのものが作られており、これら縦モード/横モードともにシングルモードの半導体レーザを用いた構成は可能であり、光源として半導体レーザを用いても良い。
(実施の形態3)
本実施の形態では、基本波のレーザ光源としてファイバレーザを用いた、周期分極構造を有した波長変換素子を用いた高調波レーザ装置に関して述べる。
図12は実施の形態3のレーザ装置の構成図である。基本波のレーザ発生装置として、励起用半導体レーザ92、高反射ファイバグレーティング93、希土類ドープダブルクラッド偏波保持ファイバ94、出力用ファイバグレーティング95から構成するファイバレーザ光源を用いた構成とする。それ以外の構成に関しては、実施の形態1と同等であるため、詳細な説明は省略する。
本実施例の具体的な構成としては、915nmのマルチモードの赤外半導体レーザを励起用レーザ92として利用し、Ybをドープしたパンダタイプのダブルクラッド偏波保持ファイバを希土類ドープダブルクラッド偏波保持ファイバ94として利用した。ファイバグレーティングは1064nm反射のものを利用し、高反射ファイバグレーティング93の反射率は99%以上、出力用ファイバグレーティング95は10%の反射率として、ファイバグレーティング93と95で1064nmの波長の共振器を構成した。
この構成をとることにより、Ybをドープしたパンダタイプのダブルクラッド偏波保持ファイバが915nmの励起光を吸収し、1064nmの波長のレーザを発振する。ファイバレーザは縦モード、横モード共にシングルのレーザを発生するため、本願の基本波の光源には最適である。
本実施の形態3では、Ybをドープした希土類ドープダブルクラッドファイバを利用したが、その他、NdやErをドープしたファイバを利用しても良い。また、共振器を構成するファイバグレーティングの波長を1064nmとしたが、使用するファイバ種や、目的の波長に合わせて、ファイバグレーティングの波長を自由に選択できることは言うまでも無い。
本発明にかかるレーザ装置は、極めて高出力に波長変換レーザを安定的かつ高効率で発生する効果を有するので、高出力レーザを必要とする各種応用装置、例えばレーザ光源照明装置、レーザ光を用いた計測装置、あるいは医療分野等で利用される高出力レーザ光源として有用である。
実施の形態1の構成図 波長変換素子の原理構成図 実施の形態の構成において、動作を示す図 実施の形態の構成において、各位置での変換効率を示す図 従来例と本実施例における波長変換素子中の単位長さ辺りの変換効率の分布を示す図 波長選択膜の構成と動作を示す図 本実施例における波長選択膜の透過率の波長分散特性を示す図 波長選択膜の基本波の透過率と基本波のもれの割合の関係を示す図 波長選択膜の層数および構成材料と透過率の関係を示す図 本実施例と従来技術との高調波出力特性の比較を示す図 実施の形態2の構成図 実施の形態3の構成図 従来技術の構成を示す斜視図
符号の説明
1 基本波を発生するレーザ光源
2 コリメートレンズ
3 集光レンズ
4 波長変換素子
5 共焦点反射ミラー
11 基本波入射面
12 高調波出射面
13 放物面ミラー
14 平面ミラー
21 基本波とその高調波の両方を透過する反射防止膜
22 波長選択膜
23 波長選択膜
24 高調波反射膜
31 基本波
32 高調波
41 周期分極構造のZ軸方向の分極
42 周期分極構造の分極反転部
61 低屈折率誘電体
62 高屈折率誘電体
91 半導体レーザ
92 励起用半導体レーザ
93 高反射ファイバグレーティング
94 希土類ドープダブルクラッド偏波保持ファイバ
95 出力用ファイバグレーティング

Claims (7)

  1. 基本波を発生するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から発生したレーザ光を略平行光とするためのコリメートレンズと、
    所望の焦点位置に前記平行光を集光する集光レンズと、
    前記集光レンズの出射側に配置された前記基本波の波長を変換するための波長変換素子と、
    前記波長変換素子から戻される前記基本波を反射し、且つ前記波長変換素子の高調波出射面と前記波長変換素子の中心とに前記基本波の焦点を結ぶための共焦点反射ミラーとを備えたレーザ装置。
  2. 前記波長変換素子は、前記集光レンズの焦点位置に、その高調波出射面を配置した請求項1に記載のレーザ装置。
  3. 前記波長変換素子は、その基本波入射面に基本波とその高調波の両方を透過する反射防止膜が形成され、前記基本波入射面と反対の位置にある高調波出射面に前記基本波を反射するとともに前記高調波を透過する波長選択膜を形成した請求項1に記載のレーザ装置。
  4. 前記共焦点反射ミラーは、一方の面に前記波長選択膜を持つ放物面鏡が形成され、その反対の面に前記高調波を反射する高調波反射膜を持つ平面鏡が形成されている請求項1に記載のレーザ装置。
  5. 前記共焦点反射ミラーは、前記波長変換素子の前記波長選択膜から反射される基本波を受ける様に、前記波長変換素子に対してその放物面鏡が形成された面を配置した請求項4に記載のレーザ装置。
  6. 前記波長選択膜の基本波透過率が1%以下である請求項3ないしは請求項5記載のレーザ装置。
  7. 前記波長選択膜が、少なくとも二種類以上の誘電体膜の積層構造からなり、前記誘電体膜の内で最も屈折率の低い誘電体膜の屈折率をnL、最も屈折率の高い誘電体膜の屈折率をnH、積層構造の積層数をSとすると、
    S × ln (nH/nL) > 6
    の関係を満たす請求項6記載のレーザ装置。
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