JP2008216353A - 表示装置および表示パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動トランジスタ以外のトランジスタについて閾値電圧変動の影響を有効に排除または抑制する。
【解決手段】駆動トランジスタを含む複数のトランジスタ、保持キャパシタ、発光素子をそれぞれが有する画素回路3(i,j)が行列状に配置されている画素回路アレイ2Aと、駆動トランジスタを除くトランジスタの制御ノードを、画素回路アレイ2Aの行方向の各配列内で同じトランジスタごとに共通接続する複数の走査線と、複数の走査線により制御されるトランジスタのうち所定トランジスタTrxの制御ノードに所定の走査線SCANLy(i)を介して供給されるパルスの電位を、所定トランジスタTrxの閾値電圧Vthxに応じて補正する電位補正回路5Aと、を備える。
【選択図】図11

Description

本発明は、電流によって駆動される発光素子を各々に含む画素回路が行列状に配置されている表示装置および表示パネルに関する。
電流駆動により画素を駆動する表示装置(ディスプレイ)として、いわゆる有機ELディスプレイが知られている。
有機ELディスプレイは、複数の画素をマトリクス状に配置する表示部と、その駆動部とを、1枚の基板にTFT(thin film Transistor)の半導体プロセス技術を用いて形成した表示パネルを有する。あるいは、表示パネルの駆動回路はフレキシブル基板により提供され、両者の電気的接続を行う。
有機ELディスプレイは、画素ごとに設けられている自発光型の電気光学素子(有機発光ダイオードOLED)を電流によって駆動する。そのため、有機発光ダイオードOLEDの電流量を制御するための駆動トランジスタを含む画素回路が画素ごとに設けられている。
有機ELディスプレイの画素回路は様々なものが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
主なものでは4トランジスタ(4T)・1キャパシタ(1C)型や4T・2C型(上記特許文献1)、5T・1C型や3T・1C型(上記特許文献2)などが知られている。
これらは何れもTFTの特性バラツキに起因する画質低下を防止するものであり、画素回路内部で駆動電流を一定に制御し、これによって画面全体のユニフォミティ(輝度の均一性)を向上させることを目的とする。とくに画素回路内で有機LEDを電源に接続するときに、入力する映像信号の画素データに応じて電流量を制御する駆動トランジスタの特性バラツキが、直接的に有機LEDの発光輝度に影響を与える。このため、駆動トランジスタの特性、すなわち閾値電圧の補正を行う必要がある。
さらに、閾値電圧の補正を行うことを前提に、駆動トランジスタの電流駆動能力から閾値バラツキ起因成分等を減じた駆動能力成分(一般には、移動度と称されている)を補正すると、より一層高いユニフォミティが得られる(例えば、特許文献3参照)。
特表2002−514320号公報 特開2005−345722号公報 特開2006−215213号公報
上記文献に記載されているように画素回路が持つ複数のトランジスタのうち、駆動トランジスタについては、その閾値電圧の影響が排除されるように画素回路が構成されている。
しかし、他のトランジスタも、駆動トランジスタと一括してTFTプロセス等により形成されるため、駆動トランジスタの閾値電圧が変動する場合、同様に、他のトランジスタの閾値電圧も変動する。そのような駆動トランジスタ以外のトランジスタの閾値電圧変動の影響排除は、上述した文献の何れにも考慮されていない。
とくに、サンプリング・トランジスタや駆動力(移動度)補正時に、駆動トランジスタのゲートの発光前電位を確定するトランジスタについては発光特性への影響が大きく、それらの閾値電圧変動の影響を有効に排除または抑制する必要がある。
本発明に係る表示装置は、サンプリング・トランジスタおよび駆動トランジスタを含む複数のトランジスタと、前記駆動トランジスタの発光制御ノードに結合し、前記サンプリング・トランジスタを介して入力されるデータ電圧を保持する保持キャパシタと、前記駆動トランジスタと共に駆動電流経路に直列接続されている発光素子と、をそれぞれが有し、前記駆動トランジスタの発光制御ノードの電位に応じた駆動電流で前記発光素子が発光する画素回路が行列状に配置されている画素回路アレイと、前記複数のトランジスタのうち前記駆動トランジスタを除くトランジスタの制御ノードを、前記画素回路アレイの行方向の各配列内で同じトランジスタごとに共通接続する複数の走査線と、前記複数の走査線へのパルスの印加を制御する駆動回路と、前記複数の走査線により制御されるトランジスタのうち所定トランジスタの制御ノードに所定の前記走査線を介して供給されるパルスの電位を、前記所定トランジスタの閾値電圧に応じて補正する電位補正回路と、を備える。
本発明では好適に、前記駆動回路は、前記複数の走査線それぞれに印加する各パルスの持続時間と印加タイミングを制御することにより、以下の動作、即ち、前記駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電圧を前記保持キャパシタに保持させる閾値電圧の保持動作と、前記サンプリング・トランジスタをオンすることにより前記データ電圧をサンプリングし前記保持キャパシタの保持電圧に追加する書き込み動作と、前記発光制御ノードの発光前電位確定の終点を制御する前記所定トランジスタの制御ノードに対し、前方と後方の少なくとも後方のエッジに傾斜を持たせたエッジ傾斜パルスを、所定の走査線を介して供給し、当該傾斜の傾きと前記保持キャパシタの保持電位により決まる時間だけ、前記駆動トランジスタの電流チャネルを介した充電又は放電により前記保持キャパシタの保持電位を前記駆動トランジスタの駆動能力に応じて補正する駆動力補正動作と、を行い、前記発光制御ノードの確定電位に応じた駆動電流で前記発光素子を発光させる。
本発明では好適に、前記電位補正回路は、入力と出力の一方の電圧を閾値電圧に応じた量だけ低下させて他方に出力する電圧降下トランジスタを有し、前記電圧降下トランジスタは、画素回路ごとに設けられている前記所定トランジスタとサイズが等しい。
本発明では好適に、前記電位補正回路は、入力と出力の一方の電圧を閾値電圧に応じた量だけ低下させて他方に出力する電圧降下トランジスタを有し、前記電圧降下トランジスタは、画素回路ごとに設けられている前記所定トランジスタとチャネル電流の流れる向きが等しくなるように配置されている。
本発明では好適に、前記電位補正回路は、入力と出力の一方の電圧を閾値電圧に応じた量だけ低下させて他方に出力する電圧降下トランジスタを有し、前記電圧降下トランジスタと前記画素回路内の前記複数のトランジスタは、レーザースポット照射のアニールにより非晶質シリコン膜を結晶化して形成される多結晶シリコン膜に形成されている薄膜トランジスタから構成され、前記電位補正回路と、当該補正回路の電圧降下後の前記パルスが前記所定の走査線を介して供給される画素回路の行配列とがほぼ直線上に並ぶように配置され、かつ、当該直線状の配置と前記レーザースポット照射の長軸方向とがほぼ平行である。
本発明の実施形態では、前記電位補正回路は、走査線途中に設ける、駆動回路の走査回路ユニットの出力段に設ける、さらには、電源波形発生回路内に設ける態様がある。
本発明に係る表示パネルは、サンプリング・トランジスタおよび駆動トランジスタを含む複数のトランジスタと、前記駆動トランジスタの発光制御ノードに結合し、前記サンプリング・トランジスタを介して入力されるデータ電圧を保持する保持キャパシタと、前記駆動トランジスタと共に駆動電流経路に直列接続されている発光素子と、をそれぞれが有し、前記駆動トランジスタの発光制御ノードの電位に応じた駆動電流で前記発光素子が発光する画素回路が行列状に配置されている画素回路アレイと、前記複数のトランジスタのうち前記駆動トランジスタを除くトランジスタの制御ノードを、前記画素回路アレイの行方向の各配列内で同じトランジスタごとに共通接続する複数の走査線と、前記複数の走査線により制御されるトランジスタのうち所定トランジスタの制御ノードと、当該制御ノードにパルスを供給する所定の走査線との間に画素回路ごとに設けられ、前記所定トランジスタの閾値電圧に応じて前記パルスの電位を制御する電位補正回路と、を有する。
本発明の上記構成によれば、例えば駆動力補正動作時に駆動トランジスタの発光制御ノードで発光前電位確定の終点を制御する所定トランジスタに対し、そのトランジスタの制御ノードに与えられるパルスの電位を、当該所定トランジスタの閾値電圧に応じて補正する電位補正回路が設けられている。
本発明の実施形態では、電位補正回路は、所定トランジスタと、例えば同じサイズ、例えば同じチャネル電流の向き等で配置されているため、所定トランジスタとほぼ同じ閾値電圧をもつトランジスタを含む。そして、電位補正回路は、当該トランジスタの閾値電圧に応じて前記パルスの電位を補正する。補正後のパルスは所定トランジスタの制御ノードに印加される。閾値電圧はトランジスタがオンまたはオフする制御ノード電圧で決められているため、制御ノードに与えるハイレベルまたはローレベルの電位を変化させると、より適正な動作が可能となる。この適正な動作が得られるように制御ノードに与えられる電位を変化させることによって、当該画素回路は正確な発光制御動作を行う。
本発明によれば、駆動トランジスタ以外のトランジスタについて閾値電圧変動の影響を有効に排除または抑制した表示装置および表示パネルを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を、有機発光ダイオード(有機LED)を電気光学素子として画素回路ごとに含む有機ELディスプレイを例として図面を参照して説明する。
図1に、本発明の実施形態に共通な有機ELディスプレイの主要構成を示す。
図解する有機ELディスプレイ1は、複数の画素回路(PIX.C.)3がマトリクス状に配置されている画素回路アレイ2と、画素回路アレイ2を駆動する駆動回路とを有する。駆動回路は、垂直駆動回路(Vスキャナ)4と、本発明の特徴部である“電位補正回路”とを含む。このうち図1にはVスキャナ4のみ示す。電位補正回路が設けられる箇所は、後述するより詳細な実施形態に応じて種々異なるため、ここでの図示を省略している。
なお、図1に示す画素回路の符号「3(i,j)」は、当該画素回路が垂直方向(縦方向)のアドレスi(i=1,2,…,n)と、水平方向(横方向)のアドレスj(j=1,2,…,m)を持つことを意味する。これらのアドレスiとjは最大値をそれぞれ「n」と「m」とする1以上の整数をとる。このアドレス表記は、以後の説明や図面において画素回路の素子、信号や信号線ならびに電圧等についても同ように適用する。
また、本発明に関わる表示パネルは、画素アレイ2Aおよび走査線や信号線を有していればよく、駆動回路はパネル内、パネル外部のいずれかに形成されている。
後述する、より詳細な実施形態に応じて、画素回路3(i,j)の構成が異なり、そのためVスキャナ4が走査して電圧供給すべき画素回路内の制御ノード数が異なる。ここでは、画素回路の制御ノード数は「k」と一般化して表記してあり、それに対応してVスキャナ4はk個のスキャナ、すなわち第1スキャナ(V.SCAN.1)41、第2スキャナ(V.SCAN.2)42、…、第kスキャナ(V.SCAN.k)4kを含む。なお、kは1以上の整数であり、したがって第1スキャナ(V.SCAN.1)41のみの場合も存在する。
第1スキャナ41は、第1スキャン信号VSCAN1(1),VSCAN1(2),…,VSCAN1(n)(以下、VSCAN1(i)と表記)を、例えばこの順で画素回路アレイ2に供給する。同ように、第2スキャナ42は、第2スキャン信号VSCAN2(1),VSCAN2(2),…,VSCAN2(n)(以下、VSCAN2(i)と表記)を、例えばこの順で画素回路アレイ2に供給する。また、第kスキャナ4kは、第kスキャン信号VSCANk(1),VSCANk(2),…,VSCANk(n)(以下、VSCANk(i)と表記)を、例えばこの順で画素回路アレイ2に供給する。
垂直アドレスi=1を持ち第1行に配列されている複数の画素回路3(1,j)に、第1スキャン信号VSCAN1(1)が第1スキャナ41から並列に入力され、第2スキャン信号VSCAN2(1)が第2スキャナ42から並列に入力され、第kスキャン信号VSCANk(1)が第kスキャナ4kから並列に入力されることが可能に、k本の走査線が接続されている。
このことは第2行の画素回路3(2,j)に入力されるk本の走査線、さらには、第n行の画素回路n(n,j)に入力されるk本の走査線についても同様である。
第1列の画素回路3(i,1)は、その各信号入力ノードが第1信号線SIG(1)に共通接続されている。同様に、第2列の画素回路3(i,2)は、その各信号入力ノードが第2信号線SIG(2)に共通接続され、第m列の画素回路3(i,m)は、その各信号入力ノードが第m信号線SIG(m)に共通接続されている。
これらの信号線SIG(1),SIG(2),…SIG(m)(以下、信号線SIG(j)という)に対し、表示行(表示ラインともいう)を単位として一斉に映像信号が排出される線順次駆動、あるいは、同一行の信号線SIG(j)に順次、映像信号が排出される点順次駆動があるが、本実施形態では、そのどの駆動法でもよい。
なお、各画素には有機発光ダイオードOLEDが含まれる。カラー表示の場合、赤(R),緑(G),青(B)ごとに画素回路が割り当てられ、その3色を1組として駆動を行う。
画素回路が有機発光ダイオードOLEDの発光と非発光を制御する駆動方法には、画素回路内のトランジスタを走査線により制御する方法と、電源電圧の供給線を駆動回路によりAC駆動する方法(電源AC駆動方法)とがある。
図2(A)と図2(B)に、概略的な画素回路の構成と、2つの電源AC駆動方法を示す。
図解する第i行,第j列の画素回路3(i,j)は、電気光学素子としての有機発光ダイオードOLED(i,j)、NMOSトランジスタからなるサンプリング・トランジスタTr1、PMOSトランジスタからなる駆動トランジスタTr3、および、補正部31(i,j)を有する。駆動トランジスタTr3のゲートは、本発明の“発光制御ノードNDc”に該当する。
有機発光ダイオードOLED(i,j)は、特に図示しないが、例えば、透明ガラス等からなる基板の上に、第1電極と、少なくとも1層の有機膜を含む有機EL膜とを形成し、有機EL膜上に第2電極を形成した構造を有する。有機EL膜は、例えば、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等を含む多層構造を有する。
第1電極がアノード電極となり第2電極がカソード電極となる場合と、その逆の場合とがある。また、表示パネルがトップエミッション型かボトムエミッション型では、どちらの電極を透明電極材料で形成するかが異なる。
第1および第2電極間に所定のバイアス電圧を印加すると、注入された電子と正孔が発光層において再結合する際に有機発光ダイオードOLED(i,j)が発光する。有機発光ダイオードOLED(i,j)は、有機膜を構成する有機材料を適宜選択することで赤(R),緑(G),青(B)の各色での発光が可能であることから、この有機材料を、例えば各行の画素にR,G,Bの発光が可能に配列することで、カラー表示が可能となる。なお、白色光を発光する有機材料により各画素の発光層を形成して、色フィルタにより画素の発光色を決めてもよい。また、赤(R),緑(G),青(B)に加えてRGBホワイトの4色の配列としてもよい。
図2(A)および図2(B)において、有機発光ダイオードOLED(i,j)のカソードが第2電源電圧VSS1に接続されている。
駆動トランジスタTr3は、有機発光ダイオードOLED(i,j)のアノードと第1電源電圧VDD1との間に接続されている。駆動トランジスタTr3は、第1電源電圧VDD1と第2電源電圧VSS1との電位差に応じて流れる駆動電流量を制御する。
駆動トランジスタTr3の特性、特に閾値電圧Vth3は、有機発光ダイオードOLED(i,j)の駆動電流量に直接的に影響し、この閾値電圧Vth3がばらつくと、有機発光ダイオードOLED(i,j)の発光輝度もばらつく。また、さらに発光輝度の均一性を上げるには、いわゆる移動度μと呼ばれているデバイス特性のバラツキも抑制する必要がある。
補正部31(i,j)は、これらのバラツキ補正のために設けられ、本実施形態で、その構成は任意である。
補正部31(i,j)はサンプリング・トランジスタTr1のソースとドレインの一方と、駆動トランジスタTr3の発光制御ノードNDcとの間に接続されている。ただし、図解する、この接続は一般的に示すもので、より正確には、有機発光ダイオードOLED(i,j)のアノードと発光制御ノードNDc間等に接続される素子(キャパシタやトランジスタ等)が、この補正部31(i,j)に含まれる。なお、後述する画素回路例で、補正部の具体的構成を述べる。
サンプリング・トランジスタTr1のソースとドレインのもう片方は、信号線SIG(j)に接続されている。信号線SIG(j)に、不図示のHスキャナ等から信号電圧Vsig(j)が印加される。信号電圧Vsig(j)には画素ごとのデータ電圧が含まれる。サンプリング・トランジスタTr1は、この信号電圧印加期間の適正なタイミングで、当該画素回路で表示すべきレベルのデータ電圧をサンプリングする。これは、データ電圧パルスの先頭または後部における、レベルが不安定な遷移期間の表示映像に与える影響を排除するためである。
サンプリング・トランジスタTr1は、補正部31(i,j)内の、例えばオフセットレベル(初期レベル)を取り込むトランジスタと兼用されることがある。その場合、信号線SIG(j)に印加する信号電圧Vsig(j)は、オフセットレベルと、サンプリングすべきデータ電圧を交互に印加する必要があり、その役目は不図示のHスキャナが担う。
図2(A)では、第1電源電圧VDD1をAC駆動する。駆動トランジスタTr3のソースに、第1電源電圧VDD1として2値変化する第2スキャン信号(以下、電源スキャン信号ともいう)VSCAN2(i)が印加される。この信号は、図1に示す第2スキャナ42から第1行の画素回路3(1,j)に並列に供給され、図2(A)に示すように、第2電源電圧VSS1と同等なローレベルVSSV2と、それより十分高いハイレベルVDDV2との何れかを持つ。電源スキャン信号VSCAN2(i)がハイレベルVDDV2を持つとき、有機発光ダイオードOLED(i,j)が発光可能である。このためVDDV2が駆動レベル、VSSV2が非駆動レベルである。
図2(B)では、第2電源電圧VSS1をAC駆動する。有機発光ダイオードOLED(i,j)のカソードに、第2電源電圧VSS1として2値変化するVSCAN2(i)が印加される。この信号は、図2(B)に示すように、図2(A)の電源パルスを反転した信号として、図1に示す第2スキャナ42から第1行の画素回路3(1,j)に並列に供給される。よって、駆動レベルと非駆動レベルの関係が、上記図2(A)の場合と逆になる。この場合、有機発光ダイオードOLED(i,j)のカソード電位を引き下げることで、当該LEDが発光可能である。
ここで駆動トランジスタTr3を通して供給される駆動電流は、駆動トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧Vgsに依存して、その電流量が制御される。ゲート電位が上がるとゲート−ソース間電圧Vgsが小さくなって駆動トランジスタTr3の駆動電流量が減少する。逆に、ゲート電位が下がるとゲート−ソース間電圧Vgsが大きくなって駆動トランジスタTr3の駆動電流量が増加する。
概略的な動作は、以下の如くである。
駆動トランジスタTr3の発光制御ノードNDcには、保持キャパシタ(不図示)が結合されている。発光制御ノードNDcに、信号線SIG(j)からの信号電圧Vsigからデータ電圧がサンプリング・トランジスタTr1でサンプリングされた後、補正部31(i,j)を通って印加される。
より詳しくは、サンプリングの前に保持キャパシタによって、駆動トランジスタTr3のゲート電位が、その閾値電圧Vth3のレベルで保持され、その状態のゲートにサンプリング後のデータ電圧Vdata(j)が加わるため、ゲート電位は“Vth3+Vdata(j)”となって保持される。このときのデータ電圧Vdata(j)の大きさに応じて駆動トランジスタTr3がオンする。閾値電圧Vth3が大きくオンし難い駆動トランジスタTr3の場合は“Vth3+Vdata(j)”も大きい、逆に、閾値電圧Vth3が小さくオンし易い駆動トランジスタTr3の場合は“Vth3+Vdata(j)”も小さい。よって駆動電流から閾値電圧Vth3のバラツキの影響が排除され、データ電圧Vdata(j)が一定ならば、駆動電流も一定となる。
補正部31(i,j)の機能としては移動度補正(厳密には、駆動力補正)の機能がある。
移動度補正では、電圧“Vth+Vsig(j)”が保持されている状態から、さらに、駆動トランジスタTr3の電流駆動能力に応じた電位変化を行う。詳細は後述するが、補正部31(i,j)には、駆動トランジスタTr3のゲートとソースまたはドレインとの間に、駆動トランジスタTr3の電流チャネルを介した電流により保持キャパシタを充電または放電するパスが設けられ、このパスに電流を流すか否かを制御することによって移動度補正を行う。
その後、この一定な電流値に駆動されて有機発光ダイオードOLED(i,j)が発光する。
図2(A)および図2(B)に示すAC駆動パルス波形における期間Tは、有機発光ダイオードOLED(i,j)に電流を流さない非駆動期間を規定するものであるが、この期間Tの間に補正部31(i,j)により補正動作の大部分が行われる。また、期間Tの前方エッジは、その前の動作サイクルにおける有機発光ダイオードOLED(i,j)の発光時間の終点を制御する。期間Tの長さは、この補正と発光時間制御という2つの観点から決められる。
なお、サンプリング・トランジスタTr1をPMOSトランジスタ、駆動トランジスタTr3をNMOSトランジスタとすることもできる。
図3(A)と図3(B)に、トランジスタの走査による2つの駆動法を示す。
この駆動法が電源AC駆動法と異なる点は、第1電源電圧VDD1と第2電源電圧VSS1を固定として、その代わりに、第1電源電圧VDD1側(図3(A))または第2電源電圧VSS1側(図3(B))の駆動電流経路に発光終点制御トランジスタTr2を挿入させている。一般に図示するように、ハイレベル側の発光終点制御トランジスタTr2をPMOS、ローレベル側の発光終点制御トランジスタTr2をNMOSで構成する。
発光終点制御トランジスタTr2は、図1に示す第2スキャナ42から供給される第2スキャン信号VSCAN2(i)により制御される。
他の構成は電源AC駆動の場合と同じであり、同様に、閾値電圧および移動度の補正が可能である。
本発明の特徴部である電位補正回路は、画素回路3(i,j)に含まれるトランジスタのうち駆動トランジスタTr3以外の所定トランジスタに供給されるパルス電位を、当該所定トランジスタの閾値電圧値に応じて補正する回路である。
所定トランジスタは、トランジスタTr3以外なら任意であるが、特定的には、例えばサンプリング・トランジスタTr1を、パルス電位の制御対象となる所定トランジスタとすることが望ましい。その理由は、サンプリング・トランジスタTr1の閾値電圧が変動すると、サンプリング後のデータ電圧値が変動する可能性があり、また、閾値電圧の変動が大きいとサンプリング動作自体に支障をきたす可能性が高いからである。駆動トランジスタTr3は画素回路自体で閾値電圧補正がされ、つぎに閾値電圧補正を行う必要性が高いのはサンプリング・トランジスタTr1である。
一方、別の観点で、閾値電圧補正が必要なトランジスタが、サンプリング・トランジスタTr1以外に存在することがある。それは、いわゆるエッジ傾斜パルスが印加されるトランジスタである。
この場合、図2(A)〜図3(B)に示す画素回路3(i,j)は、発光制御ノードNDcの電位確定の終点を制御する所定のトランジスタの制御ノードに対しエッジ傾斜パルスが印加される。ここで“電位確定の終点を制御する所定のトランジスタ”とは、発光直前の電位が決められるときに制御されるトランジスタであり、例えばサンプリング・トランジスタTr1の場合と、図示を省略する補正部31(i,j)内のトランジスタの場合とがある。また“エッジ傾斜パルス”とは、時間軸に対して前方と後方の少なくとも後方のエッジ(孤立パルスの場合はパルスの立下りエッジ)に傾斜を持たせたパルスであり、例えば図1に示す、対応するVスキャナ内で発生する。
電位補正回路は、このエッジ傾斜パルスにより決められる移動度補正期間が、当該パルスをゲートに受ける上記所定のトランジスタの閾値電圧に応じて変動するという欠点を改善するための回路として利用できる。この不具合とエッジ傾斜パルスの発生回路の詳細は後述する。
この場合の電位補正回路は、当該回路に入力される走査パルスの電位を、制御対象である前記所定トランジスタの閾値電圧に応じて補正することで、当該閾値電圧がばらついた際にも常に一定に移動度補正期間を揃える、あるいは、揃える向きにパルス電位を補正する。
そして、電位補正回路の配置には、大別すると以下の4通りがある。
第1の配置は、電位補正回路を、走査線(スキャン信号VSCAN)の途中、好ましくは可能な限り画素回路アレイ2に近い箇所に設ける。
第2の配置は、電位補正回路を、対応するVスキャン回路の出力段に、画素回路の行方向の配列ごとに設ける。
第3の配置は、電位補正回路を、画素回路アレイ2全体に1つ設ける。
第4の配置は、電位補正回路を、画素回路ごとに設ける。
以下、電位補正回路の配置と構成、その配置と画素回路との組み合わせ、ならびに、画素回路の構成と動作等に関する、より詳細な実施形態を種々説明する。なお、最初の第1実施形態において、エッジ傾斜パルスによる不都合を併せて説明する。
《第1実施形態》
図4に、本実施形態に関わる画素回路図を示す。この画素回路は、ブートストラップ型画素回路と称される。
図解する画素回路3A(図1の3(i,j)に相当)は、5つのトランジスタ、即ち、サンプリング・トランジスタTr1と、発光終点制御トランジスタTr2と、駆動トランジスタTr3と、初期設定トランジスタTr4と、オフセット・トランジスタTr5とを有する。また画素回路3Aは、1つの保持キャパシタCs、および、1つの有機発光ダイオードOLED(図1のOLED(i,j)に相当)を有する。
駆動トランジスタTr3はNMOSトランジスタであり、そのドレインが、PMOSの発光終点制御トランジスタTr2を介して第1電源電圧VDD1の供給線に接続されている。また、NMOSの駆動トランジスタTr3のソースが有機発光ダイオードOLEDのアノードに接続されている。有機発光ダイオードOLEDのカソードは第2電源電圧VSS1の供給線に接続されている。
駆動トランジスタTr3のゲート(発光制御ノードNDc)と信号線SIG(図1のSIG(j)に相当)との間にサンプリング・トランジスタTr1が接続されている。発光制御ノードNDcと初期電圧Viniの供給線との間に、保持キャパシタCsとNMOSの初期設定トランジスタTr4が縦続接続されている。
発光制御ノードNDcとオフセット電圧Vofsの供給線との間に、NMOSのオフセット・トランジスタTr5が接続されている。
なお、図4に示す符号Coledは、有機発光ダイオードOLEDの容量(キャパシタンス)を表す。
サンプリング・トランジスタTr1は第1スキャン信号VSCAN1(i)によりオンとオフが制御され、発光終点制御トランジスタTr2は第2スキャン信号VSCAN2(i)によりオンとオフが制御され、初期設定トランジスタTr4は第3スキャン信号VSCAN3(i)によりオンとオフが制御され、さらに、オフセット・トランジスタTr5は第4スキャン信号VSCAN4(i)によりオンとオフが制御される。これらの制御タイミングおよびAC電源駆動タイミングは、図1に示すk(k=4)個の第1〜第kスキャナ41〜4kにより制御される。
図5(A)〜図5(G)に、全てのパルスエッジが急峻なエッジ傾斜を意図的に行っていない場合の、図4に示す画素回路3Aの動作タイミングチャートを示す。また、図6(A)〜図6(G)に、第1スキャン信号で意図的にエッジ傾斜を行っている場合の動作タイミングチャートを示す。
図5および図6の(A)から(D)は4つのスキャン信号の波形を示し、図5および図6の(E)と(F)は駆動トランジスタTr3のゲート電位Vg(発光制御ノードNDcの電位)とソース電位Vsの波形を示す。また、図5および図6の(G)は、画素回路の状態を示す。図示のタイミングチャートは、時間T1で、1つの発光駆動サイクルがスタートし、時間T8で当該発光駆動サイクルが終わる。
動作の基本は両図で同じであるため、以下、主に図5で動作を説明する。
発光駆動サイクルに入る前の期間T0では、図5(A)、(C)および(D)に示すように、第1スキャン信号VSCAN1(i)、第3スキャン信号VSCAN3(i)および第4スキャン信号VSCAN4(i)がローレベルを持ち、図5(B)に示す第2スキャン信号VSCAN2(i)がハイレベルを持つ。従って、図4に示す5つのトランジスタ(Tr1〜Tr5)は全てオフしている。また、発光終点制御トランジスタTr2がオフし、有機発光ダイオードOLEDに駆動電流が供給されないため、画素が非発光状態となっている。
時間T1になると、第3および第4スキャン信号VSCAN3(i),VSCAN4(i)が共にローレベルからハイレベルに立ち上がる(図5(C)と(D))。この結果、初期設定トランジスタTr4とオフセット・トランジスタTr5が共にオンする。この結果、発光制御ノードNDcは急速にオフセット電圧Vofsまで下がり(図5(E))、駆動トランジスタTr3のソース電位Vsも急速に初期電圧Viniまで下がる(図5(F))。
時間T2になると、第3スキャン信号VSCAN3(i)がハイレベルからローレベルに戻るため(図5(C))、初期設定トランジスタTr4がオフする。このとき、初期電圧Viniとオフセット電圧Vofsの差分が保持キャパシタCsに保持されている。
つぎに時間T3にて、第2スキャン信号VSCAN2(i)がハイレベルからローレベルに立ち下がり、発光終点制御トランジスタTr2がオンする。このとき、オン状態のオフセット・トランジスタTr5を介して発光制御ノードNDcがオフセット電圧Vofsで固定されているため、ゲート電圧Vgに変動はない(図5(E))。一方、ソース電位Vsは、初期設定トランジスタTr4がオフしていためフローティング状態にあり、駆動トランジスタTr3がオンして電位が急激に上昇する(図5(F))。
駆動トランジスタTr3がオンするには、その前に保持キャパシタCsに保持されている電圧(Vofs−Vini)が閾値電圧Vth3より大きいという条件、即ち(Vofs−Vini>Vth3の式が成り立つ必要がある。言い換えると、ソース電位Vsの初期電圧Viniと、これより十分高いオフセット電圧Vofsとを設定するのは、時間T3で駆動トランジスタTr3をオンさせるためである。さらに初期電圧の観点では、Vini<Vofs−Vth3となるように初期電圧Viniの範囲が制限される。
駆動トランジスタTr3のソースがフローティング、そのゲートが電位的に固定であるため、ソース電位Vsの上昇に伴って、ゲート−ソース間電圧Vgs(ソースを基準とするゲート電位)が低下する。そして、有機発光ダイオードOLEDの容量Coledが保持キャパシタCsの容量値(キャパシタンス)より十分大きな前提(Coled>>Cs)の下では、ゲート−ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vth3と等しい時点で駆動トランジスタTr3がカットオフする。つまり、Vs=Vofs−Vth3でソース電位Vsの上昇が停止し(図5(E)および(F))、保持キャパシタCsに閾値電圧Vth3が保持される。
これにより、“閾値電圧補正”が行われる。つまり、その後の発光時に駆動トランジスタTr3をオンしたときに(後述する時間T7の時点)、閾値電圧Vth3が大きくオンし難い駆動トランジスタTr3ほどゲート電圧Vgが大きく設定され、よって駆動電流もより流す向きにバイアス設定が事前に行われる。逆に、駆動トランジスタTr3の閾値電圧Vth3が小さい場合は、より小さい電圧でオンするため、その分、事前に設定されるゲート電圧Vgも小さい向きに調整されている。
なお、図5(G)では「Vth補正」で表す閾値電圧補正の期間、駆動トランジスタTr3のソース電位Vsが上昇しても、有機発光ダイオードOLEDは、その発光閾値が大きいため非発光状態を保つ。そのための条件としては、第2電源電圧VSS1に有機発光ダイオードOLEDの閾値電圧Vth(OLED)を加えたレベルは、オフセット電圧Vofsから駆動トランジスタTr3の閾値電圧Vth3を差し引いたレベルよりも高く設定されている。式で表わすと、VSS1+Vth(OLED)>Vofs−Vth3となっている。好ましくは、オフセット電圧Vofsのレベルは、後に、信号線SIGから供給される信号電圧Vsigの最低レベル、例えば黒レベルの近傍に設定されている。
その後、時間T4にて、第2スキャン信号VSCAN2(i)がローレベルからハイレベルに立ち上がり(図5(B))、発光終点制御トランジスタTr2がオフする。また、ほぼ同時に、第4スキャン信号VSCAN4(i)がハイレベルからローレベルに立ち下がり(図5(D))、オフセット・トランジスタTr5もオフする。これにより駆動トランジスタTr3のドレイン、ソース、ゲートの全てがフローティング状態となり、データ書き込みの準備が整う。
図5において特に波形は示さないが、図4に示す信号線SIGに、不図示のHスキャナ等から信号電圧Vsig(図2のVsigに相当)が印加されている。
図5(A)に示す時間T5にてデータの書き込みを開始する。データの書き込みと、その書き込みの終了によるサンプリング動作は、信号電圧Vsigに含まれる画素階調データのパルス持続時間中に、適正なタイミングで、表示すべき階調値のデータとしてデータ電圧Vdataを画素回路内に取り込む動作である。サンプリングを行うのは、信号電圧Vsigの画素階調値を有効レベルとするパルスの先頭または後部における、レベルが不安定な遷移期間の、表示映像に与える影響を排除するためである。このためには、少なくとも時間T5より前には、Hスキャナの制御によって、サンプリング・トランジスタTr1のデータ入力端における画素階調データが安定して印加されている必要がある。
具体的には、図5(A)に示すように、第1スキャン信号VSCAN1(i)がローレベルからハイレベルに立ち上がり(時間T5)、これによりサンプリング・トランジスタTr1がオンする。これにより、保持キャパシタCsにデータ電圧Vdataが書き込まれる。このとき保持キャパシタCsに書き込まれるデータ電圧Vdataは、以下の式(1)によって表わされる。
[数1]
Vdata=Coled/(Cs+Coled)×(Vsig−Vofs)…(1)
ここで符号Csは保持キャパシタCsの容量値を表わしている。一方、符号Coledは有機発光ダイオードOLEDの容量成分を表している。一般に有機発光ダイオードの容量Coledは容量Csよりもはるかに大きい。従って、上記式(1)でColed/(Cs+Coled)=1となり、サンプリング後のデータ電圧Vdataはほぼ(Vsig−Vofs)に等しくなる。
このとき、図4に示すように、信号電圧Vsigとして、オフセット電圧Vofsに、所望の書き込むべきデータ電圧Vdata0を加算したものが供給され、オフセット電圧Vofsは黒レベル付近に設定されているとする。この場合、Vdata=Vsig−Vofs=(Vofs+Vdata0)−Vofs=Vdata0となり、所望のデータ電圧Vdata0を発光制御ノードNDcに書き込むことができる。
書き込みの結果、保持キャパシタCsの保持容量は(Vdata(=Vdata0)+Vth3)となる。
その後、図5(B)に示すように、第2スキャン信号VSCAN2(i)がハイレベルからローレベルに立下り(時間T6)、発光終点制御トランジスタTr2がターンオンする。すると、駆動トランジスタTr3がオンして、保持キャパシタCsの初期設定トランジスタTr4側の電極に、駆動電流が流れ込む。これにより保持キャパシタCsの保持電圧(Vdata+Vth3)が一部放電される。
この放電により、図5(F)に示す駆動トランジスタTr3のソース電位Vsが上昇する。一方、このときサンプリング・トランジスタTr1はオン状態を維持しているため、図5(E)に示すように、発光制御ノードNDcの電位は変化しない。
放電速度は、駆動トランジスタTr3の駆動能力(TFTの場合移動度μが支配的)に依存する。つまり、駆動能力が高い場合は、保持キャパシタCsの放電速度が大きく、その保持電圧は、比較的低くなる。一方、駆動能力が低い場合は、保持キャパシタCsの放電速度が小さく、その保持電圧は低下するが、比較的高いレベルを維持する。
次いで、図5(A)に示すように、放電開始の時間T6から所定の移動度補正期間tμが経過した時間T7にて、スキャン信号VSCAN(i)をハイレベルからローレベルに戻す。
これによりサンプリング・トランジスタTr1がオフして、データ電圧Vsigのサンプリングが終了し、発光制御ノードNDcがフローティング状態となる。以後、オン状態の駆動トランジスタTr3において、ソース電位Vsが上昇すると、それに連動してゲート電圧Vg(発光制御ノードNDcの電位)も上昇する。そのため、上記移動度補正時の放電により生じた保持キャパシタCsの保持電圧低下量(以下、放電電圧という)をVμとすると、駆動トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧Vgsは、ソース電位Vsの値に拘らず、常に(Vdata+Vth3−Vμ)で一定に維持される。換言すると、時間T7時に、駆動トランジスタTr3の直流バイアス状態を決める保持キャパシタCsの保持電圧は、時間T7におけるゲート−ソース間電圧Vgs=(Vdata+Vth3−Vμ)で確定され、以後、一定となる。
そして、駆動トランジスタTr3のソース電位Vsが、有機発光ダイオードOLEDが発光可能な閾値以上に上昇すると、発光動作が開始される。以後、有機発光ダイオードOLEDは、確定されたゲートバイアス状態(即ち、保持キャパシタCsの保持電圧)に応じた輝度で発光を続ける。
その後、図5(B)に示すように、第2スキャン信号VSCAN2(i)が時間T8にてローレベルからハイレベルに遷移すると、発光終点制御トランジスタTr2がオフし、有機発光ダイオードOLEDへの供給電流経路が断たれるため、発光が停止する。
その後、期間T0を経て時間T1から、上記と同様な次の発光サイクルが繰り返される。
以上のように、図4に示す画素回路3Aの発光輝度は、図5の時間T7で確定される発光制御ノードNDcの電位に応じて決まり、その電位はソース電位Vsを基準とすると(Vdata+Vth3−Vμ)と表されて保持キャパシタCsに発光期間中、「発光保持電圧」として保持される。
よって駆動トランジスタTr3の閾値電圧Vth3が大きく、当該駆動トランジスタTr3がオンし難い場合、閾値電圧Vth3が大きい分、上記発光保持電圧(Vdata+Vth3−Vμ)も大きくなって、その結果、駆動トランジスタTr3に対し、より深いオン状態にする正のドライブがかかる。
逆に、駆動トランジスタTr3の閾値電圧Vth3が小さく、当該駆動トランジスタTr3がオンし易い場合、閾値電圧Vth3が小さい分、上記発光保持電圧(Vdata+Vth3−Vμ)も小さくなって、その結果、駆動トランジスタTr3に対し、よりオフさせる向きの負のドライブがかかる。
以上より、駆動トランジスタTr3の閾値電圧Vth3にバラツキがあっても、その駆動電流Idsのバラツキが抑圧される。
以上の保持キャパシタCsの発光保持電圧(Vdata+Vth3−Vμ)による駆動電流Idsの調整は、同時に、駆動トランジスタTr3の駆動能力がばらついても、そのばらつきの影響を軽減して駆動電流Idsを揃える向きに働く。
つまり、駆動トランジスタTr3の移動度μ等が相対的に大きく、当該駆動トランジスタTr3自体が持つ電流駆動能力が相対的に大きい場合、放電電圧Vμも比較的大きいため上記発光保持電圧(Vdata+Vth3−Vμ)が小さくなって、その結果、駆動トランジスタTr3に対し、よりオフさせる向きの負のドライブがかかり、結果として、電流駆動能力が見かけ上、低下する。
逆に、駆動トランジスタTr3の移動度μ等が相対的に小さく、当該駆動トランジスタTr3自体が持つ電流駆動能力が相対的に小さい場合、放電電圧Vμも比較的小さいため上記発光保持電圧(Vdata+Vth3−Vμ)が大きくなって、その結果、駆動トランジスタTr3に対し、より深くまでオンさせる向きの正のドライブがかかり、結果として、電流駆動能力が見かけ上、向上する。
以上より、駆動トランジスタTr3の駆動能力にバラツキがあっても、その駆動電流Idsのバラツキが抑圧される。
図4に示す画素回路3Aは、駆動能力と閾値電圧の両方のバラツキによる影響抑圧が同時に働くため、駆動電流Idsは画素回路アレイ内のどの画素回路でもほぼ一定に制御される。
図6に示すタイミングチャートでは、その(A)に示すように、第1スキャン信号VSCAN1(i)の後方エッジ、すなわちハイレベルからローレベルに立ち下げるエッジに傾斜(テーパ)を意図的に持たせている(傾斜エッジ部)。これはサンプリング後のデータ電圧Vdataの大きさに応じて適応的に移動度補正期間tμを変化させるためであるが、以下、その理由を説明する。
一般に、駆動トランジスタTr3のようなTFTトランジスタを流れる駆動電流Idsは次式(2-1)により表される。
式(2-1)で、当該トランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsに関し、Vgs=Vdata+Vthとおくと、駆動電流Idsは次式(2-2)により表すことができる。これは、図5において、時間T6の状態から移動度補正を行わずに駆動トランジスタTr3を駆動した場合の駆動電流に相当する。
[数2]
Ids=β/2・(Vgs−Vth)…(2-1)
Ids=β/2・(Vdata) …(2-2)
β=μ・(W/L)・Cox …(2-3)
閾値電圧以外の素子バラツキを表す係数βは上記式(2-3)により、移動度μ、ゲート長(駆動電流が流れる向きの実効チャネル長)L、ゲート幅(駆動電流が流れる向きに直交する実効チャネル幅)W、および、FETのゲート絶縁膜容量Coxにより表される。
つぎに、図5と同様に移動度補正を行うと、そのときの駆動電流Idsは、移動度補正期間tμと、容量C(=Cs+Coled)とを用いて式(3)により表すことができる。
[数3]
Ids=β/2・(1/Vdata+β/2・tμ/C)−2…(3)
このとき適切な移動度補正期間tμを選択することで、移動度のばらつきの駆動電流Idsに与える影響を軽減することができる。
ここで、移動度補正期間tμについて検討する。
移動度補正期間tμは、図6に示す時間T6から始まる保持キャパシタCsの放電時間であるが、この放電が短すぎても長すぎても移動度の違いが十分に反映されない。つまり、移動度補正期間tμには最適値が存在し、その移動度補正期間tμが最適であるための条件は、移動度μが変動しても駆動電流Idsが変動しないことである。この条件を式で表すと次式(4-1)のようになり、式(4-1)を、上記式(3)を用いて解くと、最適な移動度補正期間tμを表す式(4-2)が得られる。
[数4]
d(Ids)/d(μ)=0 …(4-1)
tμ=C/(β/2・Vdata)…(4-2)
上記式(4-2)から、データ電圧Vdataが小さいと最適な移動度補正期間tμが長く、データ電圧Vdataが大きいと最適な移動度補正期間tμが短くなることが分かる。
データ電圧Vdataに応じて適応的に移動度補正期間tμを変動させるためには、図6(A)に示すように、第1スキャン信号VSCAN1(i)の後方エッジを斜めにし、あるいは、ハイレベルから時間をかけてローレベルに変化させるとよい。
図7に、図6(A)の傾斜エッジ部の拡大図を含む波形図を示す。図7では、第1スキャン信号VSCAN1(i)を実線で、第2スキャン信号VSCAN2(i)を一点破線で示す。
移動度補正期間tμの始まりを規定する、第2スキャン信号VSCAN2(i)のハイレベルからローレベルへの変化が急峻であるのに対し、移動度補正期間tμの終了を規定する、第1スキャン信号VSCAN1(i)のハイレベルからローレベルへの変化がなだらかなアナログ波形になっている。
図4に示すサンプリング・トランジスタTr1のゲート電位をハイレベルからローレベルに変化させた場合、ソース電位(発光制御ノードNDcの電位)から、当該サンプリング・トランジスタTr1の閾値電圧Vth1だけ高い時点で当該トランジスタがカットオフする。このときサンプリング・トランジスタTr1のソース(発光制御ノードNDc)にはデータ電圧Vdataが書き込まれている。その状態で、第1スキャン信号VSCAN1(i)を第2スキャン信号VSCAN2(i)と同様に急峻に立ち下げると、移動度補正期間tμはデータ電圧Vdataの値によらずほぼ一定となる。しかし、これでは式(4-2)に示す最適な移動度補正期間tμが常に得られるとは限らない。式(4-2)に示す最適な移動度補正期間tμを常に得るためには、データ電圧Vdataが大きいほど移動度補正期間tμを小さくしなくてはならない。
図7に示すように第1スキャン信号VSCAN1(i)の後方エッジをアナログ的に変化させると、書き込まれたデータ電圧値が比較的小さいグレー表示の場合、その書き込まれたデータ電圧値を「Vdata(グレー)」とすると、グレー表示画素における移動度補正期間tμ(グレー)が比較的長くなる。一方、書き込まれたデータ電圧値が比較的大きい白表示の場合、その書き込まれたデータ電圧値を「Vdata(白)」とすると、白表示画素における移動度補正期間tμ(白)が、図示のように移動度補正期間tμ(グレー)に比べて短くなる。
これにより、書き込まれたデータ電圧Vdataの値に応じて移動度補正期間tμを変化させることによって移動度補正の最適化が可能となる。
図8(A)に、図7に示すような後方エッジがアナログ的に変化する波形の発生回路を示す。また、図8(B1)〜図8(B7)にパルスやノードの電圧波形図を示す。
第xスキャン信号VSCANx(i)(本実施形態ではx=1)を発生させる第xスキャナ4x(図1参照、x=1〜k、本実施形態ではx=1)内に、図8(A)に示すように、シフトレジスタおよびロジック回路(S.R.&LOGIC.C.)411と、例えば2段のインバータINV1,INV2からなる出力バッファ412とが設けられている。また、出力バッファ412の電源電圧VDDVxの供給線に、電源電圧波形を周期的に電位低下させる回路(電源波形生成回路)413が接続されている。
電源波形発生回路413は、例えば、電源電圧Vddの入力端子Tvddから入力された一定の電源電圧Vddから、周期的に電位低下する電源電圧VDDVxを発生させる回路であり、2つのスイッチSW,SWx、キャパシタCxおよび抵抗Rxを有する。スイッチSWが、電源電圧Vddの入力端子Tvddと電源電圧VDDVxの供給ノードNDxとの間に接続され、スイッチSWxと抵抗Rxとが、電源電圧VDDVxの供給ノードNDxと接地電位との間に直列接続されている。また、キャパシタCxが、電源電圧VDDVxの供給ノードNDxと接地電位との間に接続されている。
スイッチSWは、図8(B1)に示すデューティ比が比較的大きな繰り返し波形のパルスBにより制御され、当該パルスBのハイレベルでオンする。スイッチSWxは、図8(B2)に示すように、パルスBの反転パルスBxにより制御され、当該反転パルスBxのハイレベルでオンする。
供給ノードNDxに現出する電源電圧VDDVxは、図8(B3)に示すように、パルスBがローレベルからハイレベルに立ち上がるとき(時間Ta1,Ta2,…)から、キャパシタCxが充電されるため電源電圧Vddレベルの最大値max(VDDVx)に推移する。その後、パルスBの立ち下がり(反転パルスBxの立ち上がり、時間Tc1,Tc2,…)でスイッチSWがオンし、スイッチSWxがオフするため、キャパシタCxの保持電荷が、キャパシタCxと抵抗Rxの時定数で放電される。よって、電源電圧VDDVx波形に、時間Tc1,Tc2,…を起点としてアナログ的な電位低下のスロープが形成される。
一方、i番目の画素回路行を駆動する、第1スキャナ41の走査回路ユニット内のシフトレジスタおよびロジック回路411からは、駆動時間でハイレベルを持つ駆動パルスA(i)が出力される(図8(B4))。同様に、第1スキャナ41内で同様に構成されている次段(他の走査回路ユニット)のシフトレジスタおよびロジック回路(不図示)からは、(i+1)番目の画素回路行を駆動する時間でハイレベルを持つ駆動パルスA(i+1)が出力される(図8(B5))。この駆動パルスA(i+1)は、パルス同士が重ならないように駆動パルスA(i)に遅れたパルス波形を有する。
駆動パルスA(i),A(i+1)は、出力バッファ412に入力され、そこでレベル変換されて第1スキャン信号VSCAN1(i)が発生する。
具体的に図8(B6)に示すように、駆動パルスA(i)の立ち上がり時(時間Tb1)で、出力バッファ412から出力される第1スキャン信号VSCAN1(i)が最大値max(VDDVx)に立ち上がる。また、駆動パルスA(i)が立ち下がり時(時間Td1)で、第1スキャン信号VSCAN1(i)が低レベルの電源電圧VSSVx(例えば接地電位レベル)に立ち下がる。ただし、その前の時間Tc1を起点に、供給されている高レベルの電源電圧VDDVxの波形がアナログ的ななだらかなスロープで徐々に低下するため(図8(B3))、そのスロープを反映して第1スキャン信号VSCAN1(i)の後方エッジがアナログ的なスロープ波形となる(図8(B6))。これにより、図7に示すような後方エッジ部を有する波形を発生させることができる。
この動作は、続く時間Tb2から時間Td2までの第1スキャン信号VSCAN1(i+1)の生成時でも同様である(図8(B7))。
図7に戻ると、図示のように白表示画素における移動度補正期間tμ(白)の終点EP(白)は、データ電圧Vdata(白)からサンプリング・トランジスタTr1の閾値電圧Vth1だけ高い点である。同様に、グレー表示画素における移動度補正期間tμ(グレー)は、データ電圧Vdata(グレー)から閾値電圧Vth1だけ高い点である。この2つの閾値電圧Vth1が、異なる画素回路の2つのサンプリング・トランジスタTr1が有する閾値電圧であり、当該2つの閾値電圧Vth1がプロセス等でバラツキが大きいと、移動度補正期間tμに誤差が発生する。
このサンプリング・トランジスタTr1のバラツキに起因した移動度補正期間tμの誤差を抑制(除去または低減)するために、本実施形態では電位補正回路が設けられる。電位補正回路は、所定トランジスタTrx(本実施形態ではx=1)の制御ノードに、所定走査線SCANLy(i)(本実施形態ではy=1)を介して供給されるパルスの電位を、所定トランジスタの閾値電圧が大きいほどパルスの電位が小さくなるように制御して補正する回路である。
図9に図解するブロック図に、電位補正回路の配置を示す。
本実施形態において、図9に示すように、電位補正回路(PC.C.)5Aは、所定トランジスタTrxの制御ノードと、駆動回路としての第1スキャナ41とを接続する所定走査線SCANLy(i)の途中に、画素回路アレイ2の行(ROW)方向の配列ごとに設けられている。ここで行方向の配列とは、例えば最初の行では、画素回路3(1,1)、3(1,2)、…3(1,m)からなるm個の画素回路群の配列を言う。
図10(A)に図9で用いた回路シンボル表記、図10(B)にnチャネル型トランジスタ構成の具体的回路例、図10(C)に入出力の重ね合わせ波形図を、それぞれ示す。これらの図において入力および回路内結線を実線で、出力を一点破線で示す。
電位補正回路5An(図9の5Aに相当)は、図10(B)に示すように、ソース同士、ドレイン同士が共通接続された2つのNMOSトランジスタ、即ち、第1補正トランジスタTrcn1と第2補正トランジスタTrcn2とからなる。第1補正トランジスタTrcn1のゲートが入力に接続され、第2補正トランジスタTrcn2のゲートが出力に接続されて、それぞれダイオード接続されている。第1補正トランジスタTrcn1は、図10(C)に示すように、ハイレベルの入力電圧を、その閾値電圧Vthcn1だけ下げて出力する。逆に、第2補正トランジスタTrcn2は、入力電圧がローレベルに下がると、出力を入力レベルから閾値電圧Vthcn2だけ上げて保持する。
第1および第2補正トランジスタTrcn1,Trcn2は同じチャネル導電型とし、望ましくは、そのサイズが所定トランジスタTrx(本実施形態ではサンプリング・トランジスタTr1)と等しく設計されている。ここでサイズとは、例えば実効的なゲート長とゲート幅のそれぞれを指す。さらに望ましくは、第1および第2補正トランジスタTrcn1,Trcn2と、所定トランジスタTrxとは、同一プロセスで作製されるため、サイズが同じならば特性も同じになるようにプロセス条件が決められている。
さらに望ましくは、第1および第2補正トランジスタTrcn1,Trcn2のそれぞれと、所定トランジスタTrxとは、チャネル電流の流れる方向、より望ましくはドレインとソースの配置の向きが等しくなるように配置されている。
2つの補正トランジスタのうち特に第2補正トランジスタTrcn2と所定トランジスタTrx(サンプリング・トランジスタTr1)とで、サイズ、チャネル電流の方向(およびソースとドレインの配置向き)が揃えられ、同一条件のプロセスで同時形成することが望ましい。その理由を次に述べる。
サンプリング・トランジスタTr1は、図7に示すように、与えられるパルスの後方エッジ部でターンオフし、そのときの閾値電圧Vth1が移動度補正期間tμの長さに関与する。そして、閾値電圧Vth1が大きいほど移動度補正期間tμがより短くなる。
一方、第2補正トランジスタTrcn2は、図10(C)に示すように、与えられるパルスの後方エッジで入力が低下したときに、出力を入力の低下ほど下げずに、その閾値電圧Vthcn2分、入力より出力を高く保つ働きがある。そして、閾値電圧Vthcn2が大きいほど出力の保持レベルも高くなる。図7に二点破線により示すように、アナログ的なスロープの到達するローレベルが上がると、移動度補正期間tμがより長くなる。よって、第2補正トランジスタTrcn2は、サンプリング・トランジスタTr1の閾値電圧Vth1が大きくなるほど移動度補正期間tμが短くなることを、閾値電圧Vth1に連動して大きくなる閾値電圧Vthcn2の変化で打ち消し、その結果、移動度補正期間tμの変動を抑制する向きに作用する。
このように本実施形態では、第2補正トランジスタTrcn2と所定トランジスタTrx(サンプリング・トランジスタTr1)が、移動度補正期間tμの変動を抑制するペアトランジスタとして機能する。なお、後述する他の実施形態では、所定トランジスタTrxと第1および第2補正トランジスタTrcn1,Trcn2の各々とが、それぞれペアトランジスタとして機能する場合もある。
図11は、さらに望ましい配置の説明を図9に追加したブロック図である。
図11に示すように、上記ペアトランジスタの一方を構成する所定トランジスタTrxが行(ROW)方向にm個並ぶ延長線上に、ペアトランジスタの他方を構成する第2補正トランジスタTrcn2を、ソース側とドレイン側を一致させた同じ向きで配置する。また、可能な限り画素アレイ2Aに近い位置に電位補正回路5Aを配置する。
さらに望ましくは、上記m個の所定トランジスタTrxと第2補正トランジスタTrcn2との配置方向を、例えばTFTプロセスにおいて、トランジスタチャネル層をアモルファスシリコン膜で形成し、それをポリシリコンに形成するELA(Excimer Laser Annealing)のショットを走査する方向と平行にする。ELAショットでは、楕円形等のレーザースポットを一方の向き(楕円の長軸の向き)に一部ずらしながらパルス駆動により断続的に照射することでライン状走査が行われ、さらに当該走査ラインと直交する向きにスポット中心をずらして当該直交する向きでもスポット照射部分が一部重なるようにして次のライン走査を同様に行う。これを繰り返すことで面内均一を可能な限り高くしたELAが可能となる。
このとき、例えばELAショットの走査ライン内でのトランジスタ特性の均一性は、それに直交する方向でのトランジスタ特性に比べて高くなることが生じる。その逆の場合もあるが、何れにしても、ELAショットの走査ライン内の特性バラツキは、全体のバラツキより小さい。
m個の所定トランジスタTrxが並ぶ方向の延長線上に第2補正トランジスタTrcn2を配置すると、例えばこのようなELA起因の理由によりペアトランジスタの特性が揃いやすく望ましい。なお、ここでは配置の一例を示すものであり、他のプロセス要因により特性が揃い易い向きがあれば、その向きにペアトランジスタを配置するとよい。
本実施形態では、入力されるパルスの電位を、前記所定トランジスタの閾値電圧が大きいほど前記パルスの波高値が小さくなるように制御して補正する電位補正回路5Aを有し、その電位補正回路5A内のトランジスタ(第2補正トランジスタTrcn2)と、画素回路3A(i,j)内の所定トランジスタTrx(サンプリング・トランジスタTr1)とがペアトランジスタを構成する。ペアトランジスタは、所定トランジスタTrxの、アナログ的にスロープ状で電位変化する傾斜エッジ部での画素回路動作時に移動度補正期間tμの変化を、所定トランジスタTrx単独の場合よりも抑制するように作用する。そのため、所定トランジスタTrxの閾値電圧Vthxが画素アレイ2Aの面内でばらついても、与えられるデータ電圧Vdataに応じた移動度補正期間tμが正確な時間長で決められる。その結果、画素アレイ2Aの各画素の発光により表示される映像の品質が向上し、与えられる映像信号の入力階調レベルに忠実な輝度で発光する再現性がよい表示装置が提供できる。
ペアトランジスタが、同じチャネル導電型を有し、同じサイズで、チャネル電流の向きを揃えて、同一プロセスにより一括して形成されるため、移動度補正期間tμの変動抑制効果がより大きい。さらに、ペアトランジスタの配置の向きが、例えば、ELAショットの走査ラインの方向(即ち照射スポットの長軸方向)と一致しているため、この移動度補正期間tμの変動抑制効果がより大きい。
なお、本実施形態に関わるブートストラップ型画素回路は、図4の構成に対して種々の変形が可能である。
例えばサンプリング・トランジスタTr1とオフセット・トランジスタTr5とを共通化して、オフセット電圧Vofsとデータ電圧Vdataを時分割で発光制御ノードNDcに書き込むことが可能である。また、初期電圧Viniとデータ電圧Vdata、もしくは、初期電圧Viniとオフセット電圧Vofsを時分割で書き込むことも可能である。
以下の第2〜第4実施形態で、第1実施形態に対する画素回路の変更例を説明する。
《第2実施形態》
本実施形態では、図2(A)の具体的回路例(ただし駆動トランジスタTr3はNチャネル型)を示す。図1、第1実施形態に関わる図7〜図11およびそれらの図の説明は、本実施形態に対しても同様に適用される。
以下、画素回路の構成と動作を中心に説明する。
図12に、本実施形態に関わる画素回路図を示す。この画素回路もブーストトラップ型の一種である。
図解する画素回路3B(図1の3(i,j)に相当)は、図4の発光終点制御トランジスタTr2と初期設定トランジスタTr4が省略され、また、第1電源電圧VDD1が第2スキャン信号VSCAN2(i)によりAC駆動されることが図4に示す画素回路と異なる。
図12に示す各構成と接続関係は、図4を参照して既に説明したため、ここでの詳細な説明を省略する。
図13(A)〜図13(F)に動作タイミングチャートを示す。図13(A)から図13(C)は3つのスキャン信号の波形を示し、図13(D)と図13(E)は駆動トランジスタTr3のゲート電位Vg(発光制御ノードNDcの電位)とソース電位Vsの波形を示す。また、図13(F)は、画素回路の状態を示す。図示のタイミングチャートは、時間T0で、1つの発光駆動サイクルがスタートし、時間T5で当該発光駆動サイクルが終わる。
図13(A)に示すように、第1スキャン信号VSCAN1(i)は、そのパルスの後方エッジが傾斜し、図7に示すアナログ的なスロープ波形となっている。
図13(C)に示すように、時間T0にて第4スキャン信号VSCAN4(i)がローレベルからハイレベルに立ち上がると、オフセット・トランジスタTr5がオンし準備期間が始まる(図13(E))。
すると、図13(D)に示すように、駆動トランジスタTr3の発光制御ノードNDcにオフセット電圧Vofsが設定され(Vg=Vofs)、このとき電源スキャン信号VSCAN2(i)がローレベルVSSV2であるため(図13(B))、駆動トランジスタTr3を介して、そのソース電位VsがローレベルVSSV2をとる。
ここでオフセット電圧Vofsは、後述する閾値電圧(Vth)補正後に駆動トランジスタTr3がオンしない値を有する。すなわち、有機発光ダイオードOLEDの閾値電圧をVth(oled)、駆動トランジスタTr3の閾値電圧をVth3とすると、オフセット電圧Vofsは次式(5)を満たす必要がある。
[数5]
Vofs<VINI+Vth(oled)+Vth3…(5)
ここで符号VINIは有機発光ダイオードOLEDのアノードの初期電位を表す。
また、電源スキャン信号VSCAN2(i)のローレベルVSSV2は、駆動トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vth3より大きくなるように、駆動トランジスタTr3のソースノードを下げる必要がある。すなわち、ローレベルVSSV2は次式(6)を満たす必要がある。
[数6]
VSSV2<Vofs−Vth3…(6)
図13(E)に示すように、この状態で時間T1にてVth補正期間が開始する。
電源スキャン信号VSCAN2(i)が時間T1にてハイレベルVDDV2に立ち上がると、駆動トランジスタTr3がオンしてそのドレイン電位Vdも持ち上がるが、ゲート−ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vth3と等しくなる(Vgs=Vth3)の時点で駆動トランジスタTr3がオフする。よって、Vth補正期間の終点(時間T2)以降、図13(E)に示すように、駆動トランジスタTr3のソース電位Vsが“Vofs−Vth3”を維持し、閾値電圧Vth3が保持キャパシタCsに保持される。このとき、有機発光ダイオードOLEDがオンしないことは、オフセット電圧Vofsの設定により保証されている。
図13(A)に示すように、時間T3で第1スキャン信号VSCAN1(i)がハイレベルVDDV2になると、信号書き込み期間が開始する(図13(E))。信号書き込み期間は、同時に、移動度(μ)の補正期間を兼ねる。
なお、信号線SIGからサンプリング・トランジスタTr1を介しての駆動トランジスタTr3の発光制御ノードNDcへ信号を書き込む時の時定数は、後述する駆動トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧Vgsを放電する時の時定数よりも短く設定される。以下の説明では、駆動トランジスタTr3の発光制御ノードNDcへの書き込み時定数は、駆動トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧Vgsの放電時間の時定数に対して無視できるほど短いと仮定する。
時間T3にてサンプリング・トランジスタTr1がオンすると、図13(D)に示すように、駆動トランジスタTr3の発光制御ノードNDcの電圧Vgが速やかに“Vofs+Vdata”に設定される。ここで、有機発光ダイオードOLEDの容量Coledが保持キャパシタCsより十分大きく、駆動トランジスタTr3のソース電位Vsは変動しないとする。
駆動トランジスタTr3の発光制御ノードNDc電圧(ゲート電圧Vg)の電位上昇分(Vdata)は、閾値電圧Vth3を保持している保持キャパシタCsを介してソース電位Vsに伝達されようとするが、上記のようにソース電位Vsが変動しないため、駆動トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧Vgsが“Vth3+Vdata”となり、保持キャパシタCsの保持電荷量がサンプリングデータ値Vdata分だけ増える。このため、駆動トランジスタTr3に電流が流れ、駆動トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧Vgs、すなわち保持キャパシタCsの両端の電圧が放電される。このときの放電速度は、駆動トランジスタTr3の駆動能力(移動度μに比例)によって決まる。すなわち、駆動トランジスタTr3の駆動能力が小さい場合、その放電量は小さく、駆動トランジスタTr3の駆動能力が大きい場合、その放電量は大きい。このため、サンプリングデータ値Vdataが同じならば、放電の終点(時間T4)における駆動トランジスタTr3のソース電位Vsは、駆動トランジスタTr3の駆動能力がばらついてもほぼ一定に保持され、結果として駆動能力、すなわち移動度μのバラツキが補正される。この移動度補正期間を兼ねる信号書き込み期間は、第1スキャン信号VSCAN1(i)がローレベルVSSV2になる時間T4で終了する(図13(A)および図13(E))。
このとき図13(A)に示すように、第1スキャン信号VSCAN1(i)のパルスの後方エッジが傾斜している。さらに、サンプリング・トランジスタTr1とペアトランジスタを形成する第2補正トランジスタTrcn2を含む電位補正回路5An(5Aに相当)が、サンプリング・トランジスタTr1の閾値電圧Vth1バラツキの影響を効果的に排除可能に適正配置されている(図9〜図11参照)。ペアトランジスタは、サンプリング・トランジスタTr1(所定トランジスタTrx)の、アナログ的にスロープ状で電位変化する傾斜エッジ部での動作時に移動度補正期間tμの変化を、所定トランジスタTrx単独の場合よりも抑制するように作用する。よって、サンプリング・トランジスタTr1によりサンプリングされるデータ電圧Vdataの階調レベルに応じた正確な長さで移動度補正期間tμが決定される。
このようにして移動度補正期間tμのデータ電圧Vdataに応じた終点EP(図7参照)が決まると、時間T4から発光期間が開始する(図13(E))。
続いて第1スキャン信号VSCAN1(i)がローレベルVSSV2になると、保持キャパシタCsに駆動トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧Vgsが保持されたまま、時間T4で駆動トランジスタTr3によって決定される電流量になるように、駆動トランジスタTr3のソースノード、すなわち、有機発光ダイオードOLEDのアノード電位がOLED駆動電圧VELになる。なお、このとき駆動トランジスタTr3が飽和動作するようにハイレベルVDDV2を設定する必要がある。すなわち、ハイレベルVDDV2は次式(7)を満たす必要がある。
[数7]
VDDV2>VEL+(Vgs−Vth3)…(7)
その後、時間T5にて第2スキャン信号VSCAN2(i)がハイレベルからローレベルに推移すると(図13(B))、有機発光ダイオードOLEDへの供給電流が断たれるため、発光が停止する。
その後、期間T0を経て時間T1から、上記と同様な次の発光サイクルが繰り返される。
なお、図12に示す画素回路3Bでサンプリング・トランジスタTr1にオフセット・トランジスタTr5の機能を兼用させて、データ電圧Vdataとオフセット電圧Vofsを時分割的に書き込むことも可能である。
本実施形態でも第1実施形態と同様に、移動度補正期間tμの終点を制御する所定トランジスタTrx(サンプリング・トランジスタTr1)とペアトランジスタを構成するトランジスタを含む電位補正回路5A(本実施形態では5An)が画素回路行ごとに設けられていることから、所定トランジスタTrxの閾値電圧Vthx(本実施形態ではx=1)が画素アレイ2Aの面内でばらついても、与えられるデータ電圧Vdataに応じた移動度補正期間tμが正確な時間長で決められる。その結果、画素アレイ2Aの各画素の発光により表示される映像の品質が向上し、与えられる映像信号の入力階調レベルに忠実な輝度で発光する再現性がよい表示装置が提供できる。
なお、ペアトランジスタのチャネル導電型、サイズ、チャネル電流の向き、さらには、ペアトランジスタの配置の向きとELAショットの走査ラインの方向と好ましい関係については第1実施形態と同様である。
《第3実施形態》
本実施形態では、図3(B)の具体的回路例を示す。図1、第1実施形態に関わる図7〜図9、図11およびそれらの図の説明は、本実施形態に対しても同様に適用される。
以下、画素回路の構成と動作を中心に説明する。
図14に、本実施形態に関わる画素回路図を示す。
図解する画素回路3C(図1の3(i,j)に相当)は、駆動トランジスタTr3がPチャネル型を有し、発光終点制御トランジスタTr2が、駆動トランジスタTr3のドレインと、有機発光ダイオードOLEDのアノードとの間に接続されている。
画素回路3Cは、第1キャパシタCs1と第2キャパシタCs2とを備える。第1および第2キャパシタCs1,Cs2の両方で、本発明における“保持キャパシタ”の一実施例を構成する。また、第1および第2キャパシタCs1,Cs2の接続中点が、データ電圧の入力ノードNDinを構成する。
第1キャパシタCs1が電源電圧Vddの供給線と入力ノードNDinとの間に接続され、第2キャパシタCs2が入力ノードNDinと駆動トランジスタTr3のゲート(発光制御ノードNDc)との間に接続されている。
駆動トランジスタTr3のドレインとゲートの間に、Pチャネル型のシャント・トランジスタTR4が接続されている。シャント・トランジスタTR4は、移動度(μ)補正時にターンオンして、駆動トランジスタTr3のゲートノード(発光制御ノードNDc)を駆動トランジスタTr3の駆動能力に応じた速度で充電するためのトランジスタであり、第3スキャン信号VSCAN3(i)により制御される。シャント・トランジスタTR4が本発明の“所定トランジスタ”の一実施例に該当し、第3スキャン信号VSCAN3(i)が印加される走査線が本発明の“所定の走査線”の一実施例に該当する。
駆動トランジスタTr3がPチャネル型の場合、図14に示すように、信号電圧Vsigはハイレベルのオフセット電圧Vofsからデータ電圧Vdata(>0)だけ低下したレベルを持ち、このレベルがサンプリングすべきデータ電圧レベルである。
オフセット・トランジスタTr5は、ハイレベルのオフセット電圧Vofsの供給線と入力電圧Vinとの間に接続されている。また、サンプリング・トランジスタTr1が信号電圧Vsigの供給線と入力電圧Vinとの間に接続されている。
なお、サンプリング・トランジスタTr1が第1スキャン信号VSCAN1(i)により制御され、発光終点制御トランジスタTr2が第2スキャン信号VSCAN2(i)により制御され、オフセット・トランジスタTr5が第4スキャン信号VSCAN4(i)により制御されることは、第1実施形態と同様である。
図15(A)〜図15(G)に動作タイミングチャートを示す。
図15(G)に示すように、時間T6から発光が始まるが、その前の時間T5で発光制御ノードNDcの電位が確定する(図15(F))。本実施形態で、発光制御ノードNDcの発光前電位確定の終点を制御する所定トランジスタは、シャント・トランジスタTR4(図14)である。このため、図15(C)に示すように、第3スキャン信号VSCAN3(i)において、移動度(μ)補正期間にローレベルをとる負のパルスの前方と後方の両エッジに、図7に示す後方エッジと同様にアナログ的なスロープ波形(傾斜エッジ部)を備える。
ここで、同じデータ電圧値(階調)が与えられるならば異なる画素回路で移動度補正期間tμを一定とするには、各画素回路で、シャント・トランジスタTR4の閾値電圧Vth4に応じて、第3スキャン信号VSCAN3(i)の時間T4〜T6における負のパルスの波高値(より正確には、ハイまたはローの電位レベル)を補正する必要がある。このため、本実施形態ではシャント・トランジスタTR4が所定トランジスタTrxであり、これと電位補正回路5A内のトランジスタとでペアトランジスタを構成する。本実施形態は、この点で、サンプリング・トランジスタTr1がペアトランジスタの一方を構成する第1および第2実施形態と異なる。
図16(B)に本実施形態における、電位補正回路5Ap(電位補正回路5AでPチャネル型トランジスタ構成に限定したもの)の具体的回路例、図16(C)に入出力の重ね合わせ波形図を、それぞれ示す。なお、図16(A)に示す回路シンボル表記自体に変更はない。これらの図において入力および回路内結線を実線で、出力を一点破線で示す。
図16(B)に図解する電位補正回路5Apが、図10(B)に示す電位補正回路5Anと異なる点は、2つのPチャネル型トランジスタを有し、入力と出力に対する、そのゲートの接続が図10(B)の場合と反対となっている。以下、より詳細に説明する。
図16(B)に図解する電位補正回路5Apは、ソース同士、ドレイン同士が共通接続された2つのPMOSトランジスタ、即ち、第1補正トランジスタTrcp1と第2補正トランジスタTrcp2とからなる。第1補正トランジスタTrcp1のゲートが出力に接続され、第2補正トランジスタTrcp2のゲートが入力に接続されて、それぞれダイオード接続されている。第1補正トランジスタTrcp1は、図16(C)に示すように、ハイレベルの入力電圧を、その閾値電圧Vthcp1だけ下げて出力する。第2補正トランジスタTrcp2は、入力電圧がローレベルに下がると、出力を入力レベルから閾値電圧Vthcp2だけ上げて保持する。つぎに、入力電圧がハイレベルに上がると、第1補正トランジスタTrcp1は、再び、ハイレベルの入力電圧を、その閾値電圧Vthcp1だけ下げて出力する。
図15(C)に示す時間T4〜T5の負パルスの前方エッジで移動度補正期間tμの始点を制御する際に、シャント・トランジスタTR4と図16(B)に示す第2補正トランジスタTrcp2がペアトランジスタを構成して、負パルスが到達するローレベルの電位を閾値電圧Vthcp2だけ上げる作用がある。この作用によって、図7に示すパルス終点における二点破線と同じように、シャント・トランジスタTR4の閾値電圧Vth4が大きいほど短くなる移動度補正期間tμを、その閾値電圧Vth4と連動して変化する閾値電圧Vthcp2に応じて元に戻すように働き、その結果、閾値電圧のバラツキによる移動度補正期間tμの変動が抑制される。
一方、当該負パルスの後方エッジでは、シャント・トランジスタTR4と第1補正トランジスタTrcp1がペアトランジスタを構成して、負パルスが到達するハイレベルの電位を閾値電圧Vthcp1だけ下げる作用がある。この作用によって、シャント・トランジスタTR4の閾値電圧Vth4が大きいほど短くなる移動度補正期間tμを、その閾値電圧Vth4と連動して変化する閾値電圧Vthcp1に応じて元に戻すように働き、その結果、閾値電圧のバラツキによる移動度補正期間tμの変動が抑制される。
なお、所定トランジスタTrx(本実施形態ではシャント・トランジスタTR4)と第1および第2補正トランジスタTrcn1,Trcn2とは同じチャネル導電型とし、望ましくは、そのサイズが全て等しく設計されている。また、第1実施形態と同様に、さらに望ましくは、第1および第2補正トランジスタTrcn1,Trcn2のそれぞれと、所定トランジスタTrxとは、チャネル電流の流れる方向、より望ましくはドレインとソースの配置の向きが等しくなるように配置されている。さらに、ペアトランジスタの配置の向きとELAショットの走査ラインの方向と好ましい関係については第1実施形態と同様にすることが、望ましい。
つぎに、図14を参照しつつ、図15の時間軸に沿って動作を説明する。
図15(A)から図15(D)は4つのスキャン信号の波形を示し、図15(E)と図15(F)は入力電圧Vinと、駆動トランジスタTr3のゲート電位Vg(発光制御ノードNDcの電位)の波形を示す。また、図15(G)は、画素回路の状態を示す。図示のタイミングチャートは、時間T0で、1つの発光駆動サイクルがスタートし、時間T7で当該発光駆動サイクルが終わる。
発光駆動サイクルに入る期間T0の前では、図15(A)、(B)および(D)に示すように、第1スキャン信号VSCAN1(i)、第2スキャン信号VSCAN2(i)および第4スキャン信号VSCAN4(i)がローレベルを持ち、図15(C)に示す第3スキャン信号VSCAN3(i)がハイレベルを持つ。従って、図14に示す5つのトランジスタ(Tr1〜Tr5)は全てオフしている。また、発光終点制御トランジスタTr2がオフし、有機発光ダイオードOLEDに駆動電流が供給されないため、画素が非発光状態となっている。
時間T0になると、第2および第4スキャン信号VSCAN2(i),VSCAN4(i)が共にローレベルからハイレベルに立ち上がり(図15(B)と(D))、第3スキャン信号VSCAN3(i)がハイレベルからローレベルに立ち下がる(図15(C))。これにより、発光終点制御トランジスタTr2、シャント・トランジスタTR4およびオフセット・トランジスタTr5がターンオンする。
オフセット・トランジスタTr5がオンすると、入力電圧Vinがオフセット電圧Vofsにまで上昇する(図15(E))。一方、発光終点制御トランジスタTr2とシャント・トランジスタTR4がオンすると、前回の発光時の電位で維持されていた発光制御ノードNDc(第2キャパシタCs2の片側の電極)と、有機発光ダイオードOLEDの容量Coledとが電気的に接続される。このとき駆動トランジスタTr3のドレインとゲートが、ターンオンしたシャント・トランジスタTR4を介してダイオード接続されるが、有機発光ダイオードOLEDの容量Coledの容量が第2キャパシタCs2より十分大きな(Coled>>Cs2)の前提の下では、発光制御ノードNDcの電位(ゲート電圧Vg)が一旦低下するが(図15(F))、駆動トランジスタTr3のドレイン(有機発光ダイオードOLEDのアノード)の電位は大きく変化しないで低いままである。このため、ダイオード接続された駆動トランジスタTr3の等価ダイオードが逆バイアスされる。よって、駆動トランジスタTr3はオンせず、有機発光ダイオードOLEDは発光しない。
続く時間T1で、図15(B)に示すように、第2スキャン信号VSCAN2(i)をローレベルに戻して、発光終点制御トランジスタTr2をオフする。これにより、ダイオード接続されている駆動トランジスタTr3のゲート(およびドレイン)がフローティング状態となるため、駆動トランジスタTr3は大きなゲート−ソース間電圧Vgsによってオンし、その結果、図15(F)に示すようにゲート電圧Vgが急速に上昇する。駆動トランジスタTr3は、そのゲート−ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vth3となるとカットオフするため、その結果、ゲート電圧Vg(発光制御ノードNDcの電圧)は、第1電源電圧VDD1から閾値電圧Vth3下がった電位をとる。
いま、オフセット電圧Vofsと第1電源電圧VDD1が等しいとすると、第2キャパシタCs2が閾値電圧Vth3を保持することになる(図15(E)および(F))。
続く時間T2で第4スキャン信号VSCAN4(i)をローレベルに遷移させると、オフセット・トランジスタTr5がオフする。これにより、“閾値電圧(Vth)補正”が行われる。
その後、時間T3にて、図15(A)に示すように、第1スキャン信号VSCAN1(i)をローレベルからハイレベルに立ち上げて、書き込みを開始する。このハイレベルのパルスの持続時間中は書き込みが行われ、パルス終了によりデータ電圧Vdataがサンプリングされて確定する。書き込み中および確定後のデータ電圧Vdataは、第1および第2キャパシタCs1,Cs2の接続ノードに保持される。
この書き込みによって入力電圧Vinがオフセット電圧Vofs(=VDD1)からデータ電圧Vdata分、電位として低下する(図15(E))。その電位低下が第2キャパシタCs2を介してゲート電圧Vgに伝達され、駆動トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧Vgsが“VDD1−Vth3”から“VDD1−Vth3−Vdata”にさらに低下する(図15(F))。このゲート電位は駆動トランジスタTr3がオン可能なレベルであるが、このとき発光終点制御トランジスタTr2がオフしているので有機発光ダイオードOLEDに駆動電流が供給されず発光は行われない。
つぎに、図15(C)に示すように、時間T4にて第3スキャン信号VSCAN3(i)に移動度(μ)補正のための負パルスが印加される。当該負パルスの前方エッジはアナログ的に変化するスロープ波形となっているため、シャント・トランジスタTR4が比較的ゆっくりとオンする。すると駆動トランジスタTr3が短い時間オンして第1電源電圧VDD1から駆動トランジスタTr3のゲート(発光制御ノードNDc)に電荷が供給され、当該発光制御ノードNDcの電位が電圧ΔVだけ上昇する(図15(F))。このとき駆動トランジスタTr3はゲートとドレインが接続されてフローティング状態となる等価ダイオードとして働くため、駆動トランジスタTr3は、そのゲート−ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vth3になるまでオンし続けようとする。しかし、入力電圧Vinに“Vofs−Vdata”が印加されているため、発光制御ノードNDcの電位上昇幅は電圧ΔVに制限される。この電圧ΔVは、データ電圧Vdataが大きいほど小さくなる。また、シャント・トランジスタTR4がオンしてμ補正が開始する時間T4は、図15(C)に示すように、データ電圧Vdata(グレー)の場合よりデータ電圧Vdata(白)の場合が遅れる。
第3スキャン信号VSCAN3(i)における負パルスの後方エッジも、前方エッジと同様にアナログ的なスロープ波形になっている。このスロープ途中で時間T5になると、シャント・トランジスタTR4がオフするため、μ補正時間が終了する。μ補正時間の終了によって、発光制御ノードNDcの発光前電位が確定する。なお、このとき未だサンプリング・トランジスタTr1がオンしていためデータ電圧Vdataが変動すると、発行前電位が変動する可能性はあるが、このときにはデータ電圧Vdataが安定しているため、実質的に時間T4が発光前電位の確定ポイントとなる。
シャント・トランジスタTR4がオフしてμ補正が終了する時間T5は、図15(C)に示すように、データ電圧Vdata(グレー)の場合よりデータ電圧Vdata(白)の場合が早い。
以上より明らかな如く、μ補正時間(時間T5−時間T4)は、データ電圧Vdataの大きさに依存して適応的に変化し、データ電圧Vdataが大きいほど短くなる。
よって、前記式(4-2)に示すデータ電圧に応じた最適な移動度補正期間tμが得られる。
時間T4の負パルスの前方エッジでは、所定トランジスタとしてのシャント・トランジスタTR4と図16(B)に示す第2補正トランジスタTrcp2とがペアトランジスタを構成する。また、時間T5の負パルスの後方エッジでは、シャント・トランジスタTR4と第1補正トランジスタTrcp1とがペアトランジスタを構成する。よって、シャント・トランジスタTR4のバラツキが大きい複数の画素回路で、データ電圧Vdataが同じならば、その値に応じて正確に移動度補正期間tμが決定される。
その後、図15(A)に示すように、第1スキャン信号VSCAN1(i)をハイレベルからローレベルに戻す。これによりサンプリング・トランジスタTr1がオフして、データ電圧のサンプリングが終了し、入力電圧Vinがフローティング状態となる。
続く時間T6にて、図15(B)に示すように第2スキャン信号VSCAN2(i)がローレベルからハイレベルに立ち上がると、発光終点制御トランジスタTr2がオンする。すると、確定後のゲート電圧Vgに応じたバイアス状態で駆動トランジスタTr3もオンし、当該ゲート電圧Vgに応じた駆動電流が有機発光ダイオードOLEDに流れるため、発光が開始する。
以後、有機発光ダイオードOLED、確定後のゲート電圧Vgに応じた輝度で発光を続ける。
その後、図15(B)に示すように、第2スキャン信号VSCAN2(i)が時間T7にてハイレベルからローレベルに遷移すると、発光終点制御トランジスタTr2がオフし、有機発光ダイオードOLED)への供給電流経路が断たれるため、発光が停止する。
その後、時間T1から、上記と同様な次の発光サイクルが繰り返される。
なお、図14に示す画素回路3Cでサンプリング・トランジスタTr1にオフセット・トランジスタTr5の機能を兼用させて、データ電圧Vdataとオフセット電圧Vofsを時分割的に書き込むことも可能である。
本実施形態でも第1実施形態と同様に、移動度補正期間tμの終点を制御する所定トランジスタTrx(本実施形態の場合、シャント・トランジスタTR4)とペアトランジスタを構成するトランジスタを含む電位補正回路5A(本実施形態では5Ap)が画素回路行ごとに設けられていることから、所定トランジスタTrxの閾値電圧Vthx(本実施形態ではx=4)が画素アレイ2Aの面内でばらついても、与えられるデータ電圧Vdataに応じた移動度補正期間tμが正確な時間長で決められる。その結果、画素アレイ2Aの各画素の発光により表示される映像の品質が向上し、与えられる映像信号の入力階調レベルに忠実な輝度で発光する再現性がよい表示装置が提供できる。
なお、ペアトランジスタのチャネル導電型、サイズ、チャネル電流の向き、さらには、ペアトランジスタの配置の向きとELAショットの走査ラインの方向と好ましい関係については第1実施形態と同様である。
《第4実施形態》
本実施形態は第3実施形態の変形例に関する。図1、第1実施形態に関わる図7〜図11〜図9、図11、第3実施形態に関わる図16およびそれらの図の説明は、本実施形態に対しても同様に適用される。
以下、画素回路の構成と動作を中心に説明する。
図17に、本実施形態に関わる画素回路図を示す。
図解する画素回路3D(図1の3(i,j)に相当)が図14と異なる点は、シャント・トランジスタTR4がNチャネル型を有し、有機発光ダイオードOLEDのアノードと信号線SIGとの間に、Pチャネル型を有する、もう1つのシャント・トランジスタTr6が接続されていることである。シャント・トランジスタTr6は第5スキャン信号VSCAN5(i)により制御される。なお、図17には符号Csigを付したキャパシタが存在するが、これは信号線SIGの付加容量(以下、信号線容量という)を表している。その他の構成、接続関係は、図14と同じであるため、ここでの説明を省略する。
なお、本実施形態ではシャント・トランジスタTr6が所定トランジスタTrxであり、これと電位補正回路5A内のトランジスタとでペアトランジスタを構成する。本実施形態は、この点で、シャント・トランジスタTR4がペアトランジスタの一方を構成する第3実施形態と異なる。
本実施形態および第3実施形態では、所定トランジスタTrxをPチャネル型とする必要がある。これは、駆動トランジスタTr3をPチャネル型とした場合、信号電圧Vsigを下げた時が画素の輝度が明るくなるため、信号電圧Vsigの電位を下げるほど移動度補正期間tμを短くする必要があるからである(前記式(4-2)参照)。
したがって、駆動トランジスタTr3をNチャネル型とし、信号電圧Vsigにおいて、低レベルのオフセット電圧Vofsから正の向きにデータ電圧Vdataを重畳している場合は、所定トランジスタTrx、即ち、本実施形態ではシャント・トランジスタTr6、第3実施形態ではシャント・トランジスタTR4が、Nチャネル型のトランジスタから構成される。
図18(A)〜図18(H)に動作タイミングチャートを示す。
図18(A)から図18(E)は5つのスキャン信号の波形を示し、図18(F)と図18(G)は入力電圧Vinと、駆動トランジスタTr3のゲート電位Vg(発光制御ノードNDcの電位)の波形を示す。また、図18(H)は、画素回路の状態を示す。図示のタイミングチャートは、時間T0で、1つの発光駆動サイクルがスタートし、時間T7で当該発光駆動サイクルが終わる。
動作の基本は第3実施形態と同じである。
ただし、図18(C)に示す第3スキャン信号VSCAN3(i)に移動度補正のための負パルスが含まれない。そのため、第3スキャン信号VSCAN3(i)は、時間T2でローレベルに遷移した後は、次の発光サイクルが開始する時間T0までローレベルを維持する。
一方、図18(E)に示す第5スキャン信号VSCAN5(i)は、時間T4から時間T5の間だけ負パルスが印加され、その他の時間領域ではハイレベルを維持する。負パルスの前方エッジと後方エッジの双方でアナログ的なスロープ波形(傾斜エッジ部)を有することは、第3実施形態と同様である。
時間T4の前で、第3スキャン信号VSCAN3(i)をハイレベルに立ち上げずにローレベルで維持すること以外は、第3実施形態の動作と同じである。
図18(E)に示すように、時間T4にて第5スキャン信号VSCAN5(i)に移動度(μ)補正のための負パルスが印加される。当該負パルスの前方エッジはアナログ的に変化するスロープ波形となっているため、シャント・トランジスタTr6が比較的ゆっくりとオンする。すると駆動トランジスタTr3のソースとドレインにオン可能な電圧が印加するため、当該駆動トランジスタTr3が短い時間オンして第1電源電圧VDD1から駆動トランジスタTr3のゲート(発光制御ノードNDc)に電荷が供給され、当該発光制御ノードNDcの電位が電圧ΔVだけ上昇する(図15(F))。
このとき駆動トランジスタTr3はゲートとドレインが接続されてフローティング状態となる等価ダイオードとして働くため、駆動トランジスタTr3は、そのゲート−ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vth3になるまでオンし続けようとする。しかし、入力電圧Vinに“Vofs−Vdata”が印加されているため、発光制御ノードNDcの電位上昇幅は電圧ΔVに制限される。この電圧ΔVは、データ電圧Vdataが大きいほど小さくなる。また、シャント・トランジスタTR4がオンしてμ補正が開始する時間T4は、図15(C)に示すように、データ電圧Vdata(グレー)の場合よりデータ電圧Vdata(白)の場合が遅れる。
第5スキャン信号VSCAN5(i)における負パルスの後方エッジも、前方エッジと同様にアナログ的なスロープ波形になっている。このスロープ途中で時間T5になると、シャント・トランジスタTr6がオフするため、μ補正時間が終了する。μ補正時間の終了によって、発光制御ノードNDcの発光前電位が確定する。なお、このとき未だサンプリング・トランジスタTr1がオンしていためデータ電圧Vdataが変動すると、発行前電位が変動する可能性はあるが、このときにはデータ電圧Vdataが安定しているため、実質的に時間T4が発光前電位の確定ポイントとなる。
シャント・トランジスタTr6がオフしてμ補正が終了する時間T5は、図18(E)に示すように、データ電圧Vdata(グレー)の場合よりデータ電圧Vdata(白)の場合が早い。
以上より明らかな如く、μ補正時間(時間T5−時間T4)は、データ電圧Vdataの大きさに依存して適応的に変化し、データ電圧Vdataが大きいほど短くなる。
よって、前記式(4-2)に示すデータ電圧に応じた最適な移動度補正期間tμが得られる。
時間T4の負パルスの前方エッジでは、所定トランジスタとしてのシャント・トランジスタTr6と図16(B)に示す第2補正トランジスタTrcp2とがペアトランジスタを構成する。また、時間T5の負パルスの後方エッジでは、シャント・トランジスタTr6と第1補正トランジスタTrcp1とがペアトランジスタを構成する。よって、シャント・トランジスタTr6のバラツキが大きい複数の画素回路で、データ電圧Vdataが同じならば、その値に応じて正確に移動度補正期間tμが決定される。
その後は、第3実施形態と同様、第1スキャン信号VSCAN1(i)をハイレベルからローレベルに戻して(図18(A))、サンプリング・トランジスタTr1をオフし、第2スキャン信号VSCAN2(i)をローレベルからハイレベルに立ち上げて(図18(B))、発光終点制御トランジスタTr2をオンさせることにより、発光を開始させる。
以後、有機発光ダイオードOLED、確定後のゲート電圧Vgに応じた輝度で発光を続ける。
第2スキャン信号VSCAN2(i)を時間T7にてハイレベルからローレベルに立ち下げ(図18(B))、発光を停止させる。
その後、同様にして時間T1から、上記と同様な次の発光サイクルが繰り返される。
本実施形態でも第3実施形態と同様な効果が得られる。
本実施形態では特に、比較的大きな信号線容量Csigに移動度補正時に放電を行うため、タイミング設計が容易であるという利点がある。
なお、ペアトランジスタのチャネル導電型、サイズ、チャネル電流の向き、さらには、ペアトランジスタの配置の向きとELAショットの走査ラインの方向と好ましい関係については第1実施形態と同様である。
つぎに、上記第1〜第4実施形態における4種類の画素回路3A〜3Dと任意に組み合わせることが可能な、補正回路の配置および構成の変形例を、以下の第5〜第7実施形態にて説明する。
《第5実施形態》
上記第1〜第4実施形態では、電位補正回路5A(5Anまたは5Ap)を、画素アレイ2AとVスキャナ4x(x=1,3,5)との間に設けていた。
これに対し、本実施形態では、Vスキャナ4x(x=1,3,5)の最終出力段に、電位補正回路5A(5Anまたは5Ap)の機能を持たせる。
図19に、電位補正回路5An(図10)と同様な機能、即ち正パルスのローレベルを閾値電圧分持ち上げる機能を、例えば図8(A)の最終段のインバータINVに持たせた場合を示す。図19(A)はインバータ回路図、図19(B)は入力波形、図19(C)は出力波形を示す。
図19(A)に示すように、インバータINV2を構成するPMOSトランジスタMpとNMOSトランジスタMnとが、高レベルの電源電圧VDDVxと、低レベルの電源電圧VSSVxとの間に接続されている。PMOSトランジスタMpとNMOSトランジスタMnとのゲートが共通接続され、入力INを構成する。PMOSトランジスタMpとNMOSトランジスタMnとの接続点が出力OUTを構成する。
NMOSトランジスタMnのソースと低レベルの電源電圧VSSVxとの間に第2補正トランジスタTrcn2が接続されている。第2補正トランジスタTrcn2は、画素回路内の所定トランジスタTrx(例えばx=1)とペアトランジスタを構成するものであり、そのゲートとドレインが短絡されてダイオード接続されている。
なお、インバータ内に設ける場合、図10(B)に示す第1補正トランジスタTrcn1は不要である。
入力INが図19(B)に示すように負パルスである場合、出力OUTでは、図19(C)に示すように、ローレベルが第2補正トランジスタTrcn2の閾値電圧Vthcn2だけ持ち上げられる。これにより、移動度補正パルスの後方エッジでローレベルが、当該閾値電圧Vthcn2に相当する電圧だけ上昇する(図7の二点破線参照)。
これにより第1または第2実施形態と同様な効果が得られる。
図20に、電位補正回路5Ap(図16)と同様な機能、即ち負パルスのハイレベルとローレベルの双方を閾値電圧分変化させる機能を、例えば図8(A)の最終段のインバータINVに持たせた場合を示す。図20(A)はインバータ回路図、図20(B)は入力波形、図20(C)は出力波形を示す。
図20(A)に示インバータINV2の基本構成は図19(A)と同じであるが、ここではPMOSトランジスタMpと高レベルの電源電圧VDDVxとの間に第1補正トランジスタTrcp1が接続されている。第1補正トランジスタTrcp1は、画素回路内の所定トランジスタTrx(例えばx=3,6)とペアトランジスタを構成するものであり、そのゲートとドレインが短絡されてダイオード接続されている。
一方、NMOSトランジスタMnのソースと低レベルの電源電圧VSSVxとの間に第2補正トランジスタTrcp2が接続されている。第2補正トランジスタTrcp2は、画素回路内の所定トランジスタTrx(例えばx=3,6)とペアトランジスタを構成するものであり、そのゲートとドレインが短絡されてダイオード接続されている。
入力INが図20(B)に示すように正パルスである場合、出力OUTでは、図20(C)に示すように、ハイレベルが電源電圧VDDVxレベルから第1補正トランジスタTrcp1の閾値電圧Vthcp1だけ低下している。これにより移動度補正パルスの前方エッジでハイレベルが、当該閾値電圧Vthcp1に相当する電圧だけ低下する。
一方、出力OUTのローレベルが低レベルの電源電圧VSSVxから第2補正トランジスタTrcp2の閾値電圧Vthcp2だけ持ち上げられる。これにより、移動度補正パパルスの後方エッジでローレベルが、当該閾値電圧Vthcp2に相当する電圧だけ上昇する(図7の二点破線参照)。
これにより第3または第4実施形態と同様な効果が得られる。
なお、ペアトランジスタのチャネル導電型、サイズ、チャネル電流の向き、さらには、ペアトランジスタの配置の向きとELAショットの走査ラインの方向と好ましい関係については第1実施形態と同様である。
《第6実施形態》
以上の第1〜第5実施形態は、所定トランジスタTrxを駆動するスキャナ、または、スキャナと画素アレイ2Aとの間に電位補正回路を設けたものであるが、その変形例として、所定トランジスタTrxを駆動するスキャナの走査回路ユニットすべて、または、当該全ての走査回路ユニットの各々と画素アレイとの間に電位補正回路を設けることもできる。この場合、例えばELAなどが原因で画素位置に応じて必要な補正量が異なるという傾向がないか、または、当該傾向が小さく、むしろ画素アレイ全体として、他の画素アレイを持つ表示パネルとで異なる補正量が必要な場合に適している。
ただし、全ての走査回路ユニット、あるいは、各走査回路ユニットと画素アレイ間の全てに同じ構成の電位補正回路を設けるとエリアペナルティが大きい。
その不都合を解消するには、所定トランジスタTrxを駆動するVスキャナ4xに一括して高レベルの電源電圧VDDVxを供給するラインに、当該電源電圧VDDVxの電位を、所定トランジスタTrxの閾値電圧に応じて変化させる電位補正回路を設けるとよい。
図21に、本実施形態に関わる、スキャナ電源電位を補正する電位補正回路5Bの配置を示す。
この図で図9と画素アレイ2Aの構成自体は共通するため、同一符号を付して、説明を省略する。
図9では電位補正回路5Aが、所定スキャナ4xと画素アレイ2Aを接続する各所定走査線SCANLy(i)の途中に配置されていたが、図21では、当該電位補正回路5Aに代えて、所定スキャナ4xの電源電圧VDDVx供給線に、異なる構成の電位補正回路5Bを接続させている。
電位補正回路5Bは、オフセット電源発生回路51と、閾値電圧(VTH)供給回路(VTH.SC)52とを含む。
オフセット電源発生回路51は、例えば図8(A)に示す電源波形発生回路413と、その出力の電位をΔVDD(以下、電源オフセットという)だけ上げてオフセットを持たせるレベル変換回路(不図示)とから構成することができる。
ここで電源オフセットΔVDDは、例えば、画素アレイ2Aが含む全ての所定トランジスタTrxの閾値電圧Vthxのバラツキ中心を示す閾値電圧(以下、代表閾値電圧という)VTHX0に応じた値を有する。したがって、代表閾値電圧VTHX0が変化すれば、それに応じて電源オフセットΔVDDを変更可能にオフセット電源発生回路51が構成されている。
VTH供給回路52は、ROMやRAM(書き換え可能メモリ)等の記憶デバイスで構成する場合と、代表閾値電圧VTHX0に比例したDC電圧を発生させるVTH発生回路の場合とのどちらでもよい。
図22(A)に、VTH発生回路52Aの基本回路構成を模式的に示す。また、図22(B)〜図22(F)に、入力パルスおよびノード電位のタイミングチャートを示す。
図22(A)に図解するVTH発生回路52Aは、代表閾値電圧VTHX0を発生するためのトランジスタTR0、容量値が比較的小さい第1キャパシタCsml.、容量値が比較的大きい第2キャパシタClrg.、および、3つのスイッチSW1,SW2,SW3を有する。
スイッチSW1とトランジスタTR0が、電源電圧Vddと接地電位との間に接続されている。トランジスタTR0は本例ではNMOSトランジスタからなり、そのゲートとドレインが短絡されてダイオード接続されている。トランジスタTR0のドレイン(ノードNDa)と接地電位との間に第1キャパシタCsml.が接続されている。
ノードNDaと接地電位との間に、第1キャパシタCsml.と並列に、スイッチSW2と第2キャパシタClrg.とが直列接続されている。スイッチSW2と第2キャパシタClrg.との接続点(ノードNDb)と出力端子Toutとの間にスイッチSW3が接続されている。
図22(B)〜図22(C)に示す各パルス波形では、ハイレベルで対応するスイッチがオンする。
回路動作では、まず、時間T0にてスイッチSW1をオンし(図22(B))、同時に、スイッチSW3をオンする(図22(D))。このときスイッチSW2はオフしている(図22(C))。
スイッチSW1がオンすると、電源電圧Vddからの電荷供給によりノードNDaの電位が急速に電源電圧レベルに立ち上がる。そのためトランジスタTR0がオンし、ノードNDaの電位が低下する。しかし、トランジスタTR0はダイオード接続されているため、ノードNDaの電位がトランジスタTR0の閾値電圧Vth0となると、当該トランジスタがカットオフし、そのときのノードNDa電位(=閾値電圧Vth0)が第1キャパシタCsml.に保持される。
一方、スイッチSW3はオンからオフするタイミング(時間T1)で第2キャパシタClrg.の保持電圧をサンプリングして出力端子Toutから出力する。
ノードNDa電位(第1キャパシタCsml.の保持電圧)は、TFTで構成されているトランジスタTR0のリークの影響で徐々に低下する。この電位低下はノードNDbでも同様である。
トランジスタTR0がカットオフして後の時間T2にて、スイッチSW2をオンする(図22(C))。これにより第1キャパシタCsml.と第2キャパシタClrg.の保持電荷の再配分が行われ、ノードNDbの電位が上昇する。このときキャパシタ容量(キャパシタンス)の差が十分大きければ(Clrg.>>Csml.)、第1キャパシタCsml.の保持電荷がほぼそのまま第2キャパシタClrg.に移送される。
これにより、時間T2のノードNDbの電位上昇幅がほぼ閾値電圧Vth0と同じ程度になる。
以後、時間T0〜時間T2の動作を同じ周期で繰り返す。
この回路動作は、TFTによるリークがなければ昇圧であるが、TFTによるリーク速度を考慮した適切なタイミング設計により、出力からはトランジスタTR0の閾値電圧Vth0を示すほぼ一定なDC電圧として代表閾値電圧VTHX0が出力される。なお、必要ならさらに平滑化を行うとよい。
オフセット電源発生回路51は、VTH供給回路52から入力した代表閾値電圧VTHX0を基に、正しい輝度で画素発光が可能な移動度補正時間となるような値を有する電源オフセットΔVDDだけ、電源電圧VDDVxの電位を上げる。これにより、第1実施形態と同様な効果が得られる。
《第7実施形態》
図23に、本実施形態に関わる、スキャナ電源電位を補正する電位補正回路5Cの配置を示す。
この図で図9と画素アレイ2Aの構成自体は共通し、VTH供給回路52の構成および動作は第6実施形態と共通するため、これらの構成および動作は同一符号を付して説明を省略する。
図23に図解する電位補正回路5Cは、図21のオフセット電源発生回路51に変えてスロープ電源発生回路53を設けている。
スロープ電源発生回路53は、図8(A)に示す電源波形発生回路413と同様にスロープ波形を持つ電源電圧VDDVxを発生させるものであるが、そのスロープのみにオフセットを持たせる回路(不図示)を含む。
図24に、スロープにオフセットを持たせる波形説明図を示す。
高レベルの電源電圧VDDVxからアナログのスロープを持たせるには、図8(A)に示す電源波形発生回路413のようにスイッチで放電カーブを描かせる方法と、図24に示すように、より複雑なトランジスタ回路で複数の調整点(本例では2点)を持たせる方法とがある。
この後者の、より複雑なトランジスタ回路を用いる方法では、最初の電位低下目標である調整点1を持ち上げるオフセット量(offset1)と、調整点1からの電位低下目標である調整点2を持ち上げるオフセット量(offset2)とを異なる値に独立に制御できる。例えばオフセット量(offset2)をオフセット量(offset1)より大きくし、両方とも上限を代表閾値電圧Vthx0とする。
このような電源波形整形では、より精度が高い移動度補正時間の補正が可能である。
つぎに、各画素回路内に電位補正回路を設ける場合の実施形態を、以下の第8〜第11実施形態にて説明する。
《第8実施形態》
図25に、本実施形態に関わる画素回路図を示す。
図解する画素回路3Axは、第1実施形態に関わる画素回路3A(図4)に、画素回路ごとに電位補正回路5An(図10参照)を付加したものである。
電位補正回路5Anは、所定トランジスタTrxであるサンプリング・トランジスタTr1のゲートと、第1スキャン信号VSCAN1(i)を供給する所定走査線SCANL1y(i)との間に接続されている。
電位補正回路5Anの構成と動作、画素回路の動作は第1実施形態と同様である。
図26に、所定トランジスタTrx(本実施形態ではTr1)とペアトランジスタを構成する電位補正回路5A(本実施形態では5An)内のトランジスタ(本実施形態ではTrcn2)との配置を示す。
第1実施形態で既に述べたように、ペアトランジスタは、特性が揃う蓋然性が高いプロセス上の配置、例えばELAショットの走査ラインと平行に配置することが望ましい。また、可能な限り2つのトランジスタを近づけて配置することが望ましい。
その他、第1実施形態と同様に、チャネル導電型、サイズ、チャネル電流の流れる向き(ソース、ドレインの配置の向き)を、両トランジスタで揃えることが望ましい。
《第9実施形態》
図27に、本実施形態に関わる画素回路図を示す。
図解する画素回路3Bxは、第2実施形態に関わる画素回路3B(図12)に、画素回路ごとに電位補正回路5An(図10参照)を付加したものである。
電位補正回路5Anは、所定トランジスタTrxであるサンプリング・トランジスタTr1のゲートと、第1スキャン信号VSCAN1(i)を供給する所定走査線SCANL1(i)との間に接続されている。
電位補正回路5Anの構成と動作、画素回路の動作は第2実施形態と同様である。また、ペアトランジスタの配置については、図26と同様に行うことが望ましい。
その他、第1および第2実施形態と同様に、チャネル導電型、サイズ、チャネル電流の流れる向き(ソース、ドレインの配置の向き)を、両トランジスタで揃えることが望ましい。
《第10実施形態》
図28に、本実施形態に関わる画素回路図を示す。
図解する画素回路3Cxは、第3実施形態に関わる画素回路3C(図14)に、画素回路ごとに電位補正回路5Ap(図16参照)を付加したものである。
電位補正回路5Apは、所定トランジスタTrxであるシャント・トランジスタTR4のゲートと、第3スキャン信号VSCAN3(i)を供給する所定走査線SCANL3(i)との間に接続されている。
電位補正回路5Apの構成と動作、画素回路の動作は第3実施形態と同様である。また、ペアトランジスタの配置については、図26と同様に行うことが望ましい。
その他、第1および第3実施形態と同様に、チャネル導電型、サイズ、チャネル電流の流れる向き(ソース、ドレインの配置の向き)を、両トランジスタで揃えることが望ましい。
《第11実施形態》
図29に、本実施形態に関わる画素回路図を示す。
図解する画素回路3Dxは、第4実施形態に関わる画素回路3D(図17)に、画素回路ごとに電位補正回路5Ap(図16参照)を付加したものである。
電位補正回路5Apは、所定トランジスタTrxであるシャント・トランジスタTr6のゲートと、第5スキャン信号VSCAN5(i)を供給する所定走査線SCANL5(i)との間に接続されている。
電位補正回路5Apの構成と動作、画素回路の動作は第4実施形態と同様である。また、ペアトランジスタの配置については、図26と同様に行うことが望ましい。
その他、第1および第4実施形態と同様に、チャネル導電型、サイズ、チャネル電流の流れる向き(ソース、ドレインの配置の向き)を、両トランジスタで揃えることが望ましい。
以上より、本発明の適用によって、駆動トランジスタ以外のトランジスタについて閾値電圧変動の影響を有効に排除または抑制した表示装置および表示パネルを提供することが可能となる。
本発明の実施形態に共通な有機ELディスプレイの主要構成を示すブロック図である。 (A)と(B)は、本発明の実施形態に関わる概略的な画素回路の構成と、2つの電源AC駆動方法を示す回路図である。 (A)と(B)は、本発明の他の実施形態に関わる概略的な画素回路の構成を示す回路図である。 第1実施形態に関わる画素回路図である。 (A)〜(G)は、パルスのエッジ傾斜を行っていない場合の動作タイミングチャートである。 (A)〜(G)は、第1実施形態に関わる動作タイミングチャートである。 図4(A)における傾斜エッジ部の拡大図を含む波形図である。 (A)は、後方エッジ傾斜波形の発生回路を示す回路図である。(B1)〜(B7)は、(A)に示す回路の動作タイミングチャートである。 電位補正回路の第1配置例を示すブロック図である。 Nチャネル型の電位補正回路のシンボル(A)、等価回路(B)および入出力波形(C)を示す図である。 第1配置例でさらに望ましい配置を示す図である。 第2実施形態に関わる画素回路図である。 (A)〜(F)は、第2実施形態に関わる動作タイミングチャートである。 第3実施形態に関わる画素回路図である。 (A)〜(G)は、第3実施形態に関わる動作タイミングチャートである。 Pチャネル型の電位補正回路のシンボル(A)、等価回路(B)および入出力波形(C)を示す図である。 第4実施形態に関わる画素回路図である。 (A)〜(H)は、第4実施形態に関わる動作タイミングチャートである。 (A)は、第5実施形態に関わる電位補正回路の、第2配置の一例を示す、走査回路ユニット最終段の回路図である。(B)は入力波形、(C)は出力波形を示す図である。 (A)は、第5実施形態に関わる電位補正回路の、第2配置の他の例を示す、走査回路ユニット最終段の回路図である。(B)は入力波形、(C)は出力波形を示す図である。 第6実施形態に関わる電位補正回路の第3配置の一例を示す図である。 (A)はVTH供給回路の回路構成を模式的に示す図である。(B)〜(F)は、(A)の回路の動作タイミングチャートである。 第7実施形態に関わる電位補正回路の、第3配置の他の例を示す図である。 スロープにオフセットを持たせる波形説明図である。 第8実施形態に関わる画素回路図である。 さらに望ましいペアトランジスタの配置を示す図である。 第9実施形態に関わる画素回路図である。 第10実施形態に関わる画素回路図である。 第11実施形態に関わる画素回路図である。
符号の説明
1…有機ELディスプレイ、2…表示部、2A…画素アレイ、3(i,j)…第i行,第j列の画素回路、3A,3Ax,3B,3Bx,3C,3Cx,3D,3Dx…画素回路、31(i,j)…補正部、4…Vスキャナ、41…第1スキャナ、42…第2スキャナ、4k…第kスキャナ、411…シフトレジスタおよびロジック回路、412…出力バッファ、413…電源波形生発生路、5A,5An,5Ap,5B…電位補正回路、51…オフセット電源発生回路、52…VTH供給回路、53…スロープ電源発生回路、OLED(i,j)…有機発光ダイオード、Tr1…サンプリング・トランジスタ、Tr2…発光終点制御トランジスタ、Tr3…駆動トランジスタ、TR4,TR6…シャント・トランジスタ、Tr5…オフセット・トランジスタ、Cs…保持キャパシタ、Cs1…第1キャパシタ、Cs2…第2キャパシタ、Coled…有機発光ダイオード容量、Csig…信号線容量、NDc…発光制御ノード、VSCAN1(i)等…スキャン信号、SIG(j)…信号入力線、Vsig…データ電圧、Vofs…オフセット電圧、Vini…初期電圧、VEL…OLED駆動電圧、VDD1…第1電源電圧、VSS1…第2電源電圧、ΔVDD…電源オフセット、(offset)…スロープオフセット量、VTHX0…代表閾値電圧

Claims (24)

  1. サンプリング・トランジスタおよび駆動トランジスタを含む複数のトランジスタと、前記駆動トランジスタの発光制御ノードに結合し、前記サンプリング・トランジスタを介して入力されるデータ電圧を保持する保持キャパシタと、前記駆動トランジスタと共に駆動電流経路に直列接続されている発光素子と、をそれぞれが有し、前記駆動トランジスタの発光制御ノードの電位に応じた駆動電流で前記発光素子が発光する画素回路が行列状に配置されている画素回路アレイと、
    前記複数のトランジスタのうち前記駆動トランジスタを除くトランジスタの制御ノードを、前記画素回路アレイの行方向の各配列内で同じトランジスタごとに共通接続する複数の走査線と、
    前記複数の走査線へのパルスの印加を制御する駆動回路と、
    前記複数の走査線により制御されるトランジスタのうち所定トランジスタの制御ノードに所定の前記走査線を介して供給されるパルスの電位を、前記所定トランジスタの閾値電圧に応じて補正する電位補正回路と、
    を備える表示装置。
  2. 前記駆動回路は、前記複数の走査線それぞれに印加する各パルスの持続時間と印加タイミングを制御することにより、以下の動作、即ち、
    前記駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電圧を前記保持キャパシタに保持させる閾値電圧の保持動作と、
    前記サンプリング・トランジスタをオンすることにより前記データ電圧をサンプリングし前記保持キャパシタの保持電圧に追加する書き込み動作と、
    前記発光制御ノードの発光前電位確定の終点を制御する前記所定トランジスタの制御ノードに対し、前方と後方の少なくとも後方のエッジに傾斜を持たせたエッジ傾斜パルスを、所定の走査線を介して供給し、当該傾斜の傾きと前記保持キャパシタの保持電位により決まる時間だけ、前記駆動トランジスタの電流チャネルを介した充電又は放電により前記保持キャパシタの保持電位を前記駆動トランジスタの駆動能力に応じて補正する駆動力補正動作と、
    を行い、前記発光制御ノードの確定電位に応じた駆動電流で前記発光素子を発光させる
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記電位補正回路は、前記所定トランジスタの制御ノードと前記駆動回路とを接続する前記所定の走査線の途中に、前記画素回路アレイの行方向の配列ごとに設けられ、対応する前記行方向の配列内に含む前記所定トランジスタの閾値電圧値に応じて電圧降下量が決められ、当該閾値電圧が大きいほど入力に対する出力の振幅を電圧降下によって、より大きく制限する
    請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記駆動回路は、前記所定の走査線に印加する前記パルスを制御する走査回路ユニットを、前記画素回路アレイの行方向の配列ごとに有し、
    前記走査回路ユニットそれぞれの出力段に、対応する前記行方向の配列内に含む前記所定トランジスタの閾値電圧値に応じて電圧降下量が決められ、当該閾値電圧が大きいほど出力の振幅を電圧降下によってより大きく制限する前記電位補正回路が設けられている
    請求項1または2に記載の表示装置。
  5. 前記電位補正回路は、ソースとドレインの一方がゲートに接続されている第1補正トランジスタと、ソースとドレインの他方がゲートに接続されている第2補正トランジスタとを有し、
    前記第1および第2補正トランジスタのソース同士、ドレイン同士が共通接続されて、前記電位補正回路の入力と出力間に接続されている
    請求項1または2に記載の表示装置。
  6. 前記電位補正回路は、入力と出力の一方の電圧を閾値電圧に応じた量だけ低下させて他方に出力する電圧降下トランジスタを有し、
    前記電圧降下トランジスタは、画素回路ごとに設けられている前記所定トランジスタとサイズが等しい
    請求項1または2に記載の表示装置。
  7. 前記電位補正回路は、入力と出力の一方の電圧を閾値電圧に応じた量だけ低下させて他方に出力する電圧降下トランジスタを有し、
    前記電圧降下トランジスタは、画素回路ごとに設けられている前記所定トランジスタとチャネル電流の流れる向きが等しくなるように配置されている
    請求項1〜6の何れかに記載の表示装置。
  8. 前記電位補正回路は、入力と出力の一方の電圧を閾値電圧に応じた量だけ低下させて他方に出力する電圧降下トランジスタを有し、
    前記電圧降下トランジスタと前記画素回路内の前記複数のトランジスタは、レーザースポット照射のアニールにより非晶質シリコン膜を結晶化して形成される多結晶シリコン膜に形成されている薄膜トランジスタから構成され、
    前記電位補正回路と、当該補正回路の電圧降下後の前記パルスが前記所定の走査線を介して供給される画素回路の行配列とがほぼ直線上に並ぶように配置され、かつ、当該直線状の配置と前記レーザースポット照射の長軸方向とがほぼ平行である
    請求項3または4に記載の表示装置。
  9. 前記駆動回路は、前記所定の走査線に印加する前記パルスを制御する走査回路ユニットを、前記画素回路アレイの行方向の配列ごとに有し、
    全ての前記走査回路ユニットに対して供給する共通電源電圧を、スロープを有する電源低下波形を周期的に持たせて発生させる電源波形発生回路が前記駆動回路に接続され、
    前記電位補正回路は、前記電源波形発生回路内で、前記共通電源電圧の出力線に対し、当該共通電源電圧の電位を、前記画素回路アレイ内に含まれる前記所定トランジスタの閾値電圧値に応じて上昇可能に構成されている
    請求項1に記載の表示装置。
  10. 前記駆動回路は、前記所定の走査線に印加する前記パルスを制御する走査回路ユニットを、前記画素回路アレイの行方向の配列ごとに有し、
    全ての前記走査回路ユニットに対して供給する共通電源電圧を、スロープを有する電源低下波形を周期的に持たせて発生させる電源波形発生回路が前記駆動回路に接続され、
    前記電位補正回路は、前記電源波形発生回路内で、前記共通電源電圧の出力線に対し、前記電源低下波形の最大低下電位およびスロープ形状を、前記画素回路アレイ内に含まれる前記所定トランジスタの閾値電圧値に応じて変更可能に構成されている
    請求項1に記載の表示装置。
  11. 前記電位補正回路は、前記所定トランジスタの閾値電圧値を供給する回路を含む
    請求項9または10に記載の表示装置。
  12. 前記閾値電圧値を供給する回路は、前記所定トランジスタと同じサイズで、チャネル電流の流れる向きが同じトランジスタを含み、当該トランジスタの閾値電圧値を測定して前記共通電源電圧の電位変更を行う回路部分に出力するように構成されている
    請求項11に記載の表示装置。
  13. 前記閾値電圧値を付与する回路は、閾値電圧値が予め記憶されているメモリ回路である
    請求項11に記載の表示装置。
  14. 前記画素回路内で、
    1本目の前記所定の走査線により駆動される前記サンプリング・トランジスタが、前記駆動トランジスタの前記発光制御ノードと、前記データ電圧を供給する一の信号線との間に接続され、
    前記保持キャパシタが、前記発光制御ノードと、前記駆動トランジスタおよび前記発光素子の接続ノードとの間に接続され、
    前記発光制御ノードへのオフセット電圧供給を2本目の前記走査線により駆動されて制御するオフセット・トランジスタが、前記発光制御ノードに接続されている
    請求項1または2に記載の表示装置。
  15. 前記駆動回路は、前記2本の走査線へのパルス印加を独立に行い、かつ、前記駆動電流経路に印加される電源電圧のパルス駆動により前記電源供給を制御する
    請求項14に記載の表示装置。
  16. 前記画素回路は、
    前記駆動トランジスタとハイレベルの電源電圧の供給線との間に接続され、3本目の前記走査線により駆動される発光終点制御トランジスタと、
    前記駆動トランジスタと前記発光素子の接続ノードに対し、4本目の前記走査線により駆動されて初期電圧の設定を行う初期設定トランジスタと、
    をさらに有する
    請求項14に記載の表示装置。
  17. 前記画素回路内で、
    1本目の前記走査線により駆動される前記サンプリング・トランジスタの前記データ電圧の出力ノードと、所定の電圧供給線との間に、前記保持キャパシタが接続され、
    前記サンプリング・トランジスタの前記出力ノードに、当該出力ノードへのオフセット電圧供給を2本目の前記走査線により駆動されて制御するオフセット・トランジスタが接続され、
    前記サンプリング・トランジスタの前記出力ノードと前記発光制御ノードとの間に、結合キャパシタが接続され、
    3本目の前記走査線により駆動される発光終点制御トランジスタが、前記駆動トランジスタと前記発光素子との間に接続され、
    4本目の前記所定の走査線により駆動が制御され前記駆動力補正動作時にターンオンする短絡トランジスタが、前記駆動トランジスタおよび前記発光終点制御トランジスタの接続ノードと前記発光制御ノードとの間に接続されている
    請求項1または2に記載の表示装置。
  18. 前記画素回路内で、
    1本目の前記走査線により駆動される前記サンプリング・トランジスタの前記データ電圧の出力ノードと、所定の電圧供給線との間に、前記保持キャパシタが接続され、
    前記サンプリング・トランジスタの前記出力ノードに、当該出力ノードへのオフセット電圧供給を2本目の前記走査線により駆動されて制御するオフセット・トランジスタが接続され、
    前記サンプリング・トランジスタの前記出力ノードと前記発光制御ノードとの間に、結合キャパシタが接続され、
    3本目の前記走査線により駆動される発光終点制御トランジスタが、前記駆動トランジスタと前記発光素子との間に接続され、
    4本目の前記走査線により駆動が制御される短絡トランジスタが、前記駆動トランジスタおよび前記発光終点制御トランジスタの接続ノードと前記発光制御ノードとの間に接続され、
    5本目の前記所定の走査線により駆動され前記駆動力補正動作時にターンオンする放電トランジスタが、前記駆動トランジスタおよび前記発光終点制御トランジスタの接続ノードと、前記サンプリング・トランジスタが接続されて前記データ電圧を供給する信号線との間に接続されている
    請求項1または2に記載の表示装置。
  19. サンプリング・トランジスタおよび駆動トランジスタを含む複数のトランジスタと、前記駆動トランジスタの発光制御ノードに結合し、前記サンプリング・トランジスタを介して入力されるデータ電圧を保持する保持キャパシタと、前記駆動トランジスタと共に駆動電流経路に直列接続されている発光素子と、をそれぞれが有し、前記駆動トランジスタの発光制御ノードの電位に応じた駆動電流で前記発光素子が発光する画素回路が行列状に配置されている画素回路アレイと、
    前記複数のトランジスタのうち前記駆動トランジスタを除くトランジスタの制御ノードを、前記画素回路アレイの行方向の各配列内で同じトランジスタごとに共通接続する複数の走査線と、
    前記複数の走査線により制御されるトランジスタのうち所定トランジスタの制御ノードと、当該制御ノードにパルスを供給する所定の走査線との間に画素回路ごとに設けられ、前記所定トランジスタの閾値電圧に応じて前記パルスの電位を制御する電位補正回路と、
    を有する表示パネル。
  20. 前記画素回路アレイの駆動回路を、さらに有し、
    前記駆動回路は、前記複数の走査線それぞれに印加する各パルスの持続時間と印加タイミングを制御することにより、以下の動作、即ち、
    前記駆動トランジスタの閾値電圧に応じた電圧を前記保持キャパシタに保持させる閾値電圧の保持動作と、
    前記サンプリング・トランジスタをオンすることにより前記データ電圧をサンプリングし前記保持キャパシタの保持電圧に追加する書き込み動作と、
    前記発光制御ノードの発光前電位確定の終点を制御する前記所定トランジスタの制御ノードに対し、前方と後方の少なくとも後方のエッジに傾斜を持たせたエッジ傾斜パルスを、所定の走査線を介して供給し、当該傾斜の傾きと前記保持キャパシタの保持電位により決まる時間だけ、前記駆動トランジスタの電流チャネルを介した充電又は放電により前記保持キャパシタの保持電位を前記駆動トランジスタの駆動能力に応じて補正する駆動力補正動作と、
    を行い、前記発光制御ノードの確定電位に応じた駆動電流で前記発光素子を発光させる
    請求項19に記載の表示パネル。
  21. 前記電位補正回路は、ソースとドレインの一方がゲートに接続されている第1補正トランジスタと、ソースとドレインの他方がゲートに接続されている第2補正トランジスタとを有し、
    前記第1および第2補正トランジスタのソース同士、ドレイン同士が共通接続されて、前記電位補正回路の入力と出力間に接続されている
    請求項19または20に記載の表示パネル。
  22. 前記電位補正回路は、入力と出力の一方の電圧を閾値電圧に応じた量だけ低下させて他方に出力する電圧降下トランジスタを有し、
    前記電圧降下トランジスタは、画素回路ごとに設けられている前記所定トランジスタとサイズが等しい
    請求項19または20に記載の表示パネル。
  23. 前記電位補正回路は、入力と出力の一方の電圧を閾値電圧に応じた量だけ低下させて他方に出力する電圧降下トランジスタを有し、
    前記電圧降下トランジスタは、画素回路ごとに設けられている前記所定トランジスタとチャネル電流の流れる向きが等しくなるように配置されている
    請求項19〜22の何れかに記載の表示パネル。
  24. 前記電位補正回路は、入力と出力の一方の電圧を閾値電圧に応じた量だけ低下させて他方に出力する電圧降下トランジスタを有し、
    前記電圧降下トランジスタと前記画素回路内の前記複数のトランジスタは、レーザースポット照射のアニールにより非晶質シリコン膜を結晶化して形成される多結晶シリコン膜に形成されている薄膜トランジスタから構成され、
    前記電位補正回路と、当該補正回路の電圧降下後の前記パルスが前記所定の走査線を介して供給される画素回路の行配列とがほぼ直線上に並ぶように配置され、かつ、当該直線状の配置と前記レーザースポット照射の長軸方向とがほぼ平行である
    請求項19または20に記載の表示パネル。
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