JP2008211341A - 送受信装置とその通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、かつ、Primaryシステムに対する干渉を回避しながら、効率的なコグニティブ無線を行う。
【解決手段】信号検出装置15−1、15−2は、時間間隔T1、T2の2つの受信信号を検出する。電力比較部15−3は、検出された2つの受信信号の受信電力を比較し、信号選択部15−4は、受信電力の大きい受信信号を選択する。受信ウエイト計算部15−5は、選択された受信信号の情報に基づいて、受信信号の相関行列の作成と電力最小化とを行い、干渉除去を行うための重み付け値を算出する。受信信号ウエイト乗算部17は、分岐された重み付け値と受信信号とを乗算し、出力信号として出力する。送信信号ウエイト乗算部18は、分岐された重み付け値と、複数のアンテナ素子と同数に分岐した送信信号とを乗算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数システムを同一周波数で運用する無線通信システムにおいて、新規システム(Secondaryシステム)において、優先システム(Primaryシステム)におけるTDD(Time Division Multiplexing)システムの特徴を利用した干渉除去技術を用いることにより、Primaryシステムの通信効率を低下させることなく、システム全体を考えた場合に、面的な周波数利用効率を著しく向上させる送受信装置とその通信方法に関する。
近年、携帯電話や、無線LANなどの普及により、限られた周波数帯域において、できるだけ高速な伝送を行うための技術が検討されている。限られた帯域において高速伝送を実現する手段としては、近年、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術が注目を集めている。MIMOとは、送信側と受信側とに、それぞれアレーアンテナを用い、送信側においては、アンテナ毎に異なるデータを送信し、受信側においては、何らかの干渉除去技術・復号技術により、異なる信号を復元することで、単一アンテナ同士の送受信に比べ、同一周波数で著しく伝送速度を向上する技術である。既に、無線LANシステムなどにおいて導入されている。
しかしながら、MIMO技術においては、送受信のアンテナ数が高速伝送のキーとなる。したがって、非常に高い周波数利用効率を実現するためには、かなりのアンテナ素子数を必要とする。小型の端末を考えた場合、アンテナ素子数の増加は、ハードウエア規模の向上になるため、望ましくない。
このMIMO技術とは別の方法で、周波数の有効利用を図る手段として、コグニティブ(Cognitive)無線技術が注目されている(例えば、非特許文献1参照)。該コグニティブ無線技術とは、無線機が周囲の電波環境を認識し、適切な周波数帯域を選択して利用することにより、空いている周波数帯域を有効に活用する技術である。コグニティブ無線により、通常注目されていなかった周波数や、時間を有効に活用できるため、単位面積あたりの周波数を大幅に向上させることができる。
図12は、コグニティブ無線技術の概要を説明するための概念図である。図12において、1−1、1−2は、2つの優先システム(Primaryシステム)であり、2−1〜2−6は、複数のコグニティブシステム(Secondaryシステム)である。また、3は、Primaryシステムの通信可能領域である。4−1、4−2は、各々、Primaryシステム1−1、1−2のアンテナの指向性である。
コグニティブ無線では、元々、ある通信帯域を使用するPrimaryシステム1−1、1−2と、該Primaryシステム1−1、1−2が使用していない周波数、時間などを監視して、この情報を基に通信を行うSecondaryシステム2−1〜2−6とが存在する。基本的には、Primaryシステム1−1、1−2は、優先的に与えられた通信帯域を使用することが可能であり、Secondaryシステム2−1〜2−6は、自分自身の通信によって、Primaryシステム1−1、1−2に干渉を与えることにより、Primaryシステム1−1、1−2の効率を低下させることがあってはならない。また、通常、Primaryシステム1−1、1−2は、Secondaryシステム2−1〜2−6の存在を認識することはできない。
S. Haykin, “Cognitive radio: Brain-empowered wireless communications”, vol.23, no.2, pp.201-220, Feb. 2005.
コグニティブ無線では、通常、以下の手段で通信を行う。
(手順1)Secondaryシステム2−1〜2−6は、Primaryシステム1−1、1−2が使用していない時間または周波数を検出する。
(手順2)Secondaryシステム2−1〜2−6は、自らが行う通信により、Primaryシステム1−1、1−2の受信機に干渉を与えないかどうかを確認する。
(手順3)Secondaryシステム2−1〜2−6は、上記手順2で問題がないと判断した場合、上記手順1で検出した周波数もしくは時間により通信を行う。
以上が、コグニティブ無線における通信手順である。しかしながら、まず、上記手順1を行う際に問題が生じる。例えば、TDDを考えてみる。TDDシステムにおいては、局は、あるタイミングで受信し、その間は送信しない。一方、送信している間は、信号を受信しない。ハードウエアとしては、送信装置と受信装置との間に、時間分割スイッチ(TDDスイッチ)が配置される。したがって、例えば、ある時間に、Primaryシステム1−1からの干渉を検出しなかったとしても、その時間で送信を行うと、Primaryシステム1−2へ干渉を与えることになる。
また、例え、「ある周波数」、あるいは「ある時間」において、信号が到来していないと、Secondaryシステム2−1〜2−6の受信機が判断したとしても、時間的にその状態が変動する可能性や、隠れ端末の存在といった問題などにより、正しく信号を検出できない場合がある。したがって、コグニティブ無線では、非常に高い精度の信号検出が要求される。
これを改善する手段として、信号の周期定常性(Cyclostationary)を利用した検出方法が提案されている。これは、例えば、文献1(Cabric, D, et al., “Implementation issues in spectrum sensing for cognitive radios”, Conference Record of the Thirty-Eighth Asilomar Conference, vol.1, pp.772 - 776, 7-10 Nov. 2004.)に開示されている。この方法では、Primaryシステム1−1、1−2の搬送波周波数、もしくはシンボルレートと変調方式が事前に分かっていれば、非常に低いCNR(Carrier to Noise Ratio)においても、信号検出が可能となる。しかしながら、この方法は、検出に非常に多くの時間と信号のサンプル数とを必要とするため、Primaryシステム1−1、1−2の伝搬環境が変化する場合などの対応が困難となるといった問題が生じる。
次に、上記手順2でも問題が発生する。先に述べたように、原則として、Primaryシステム1−1、1−2は、Secondaryシステムのことを認識することができない。例えば、Secondaryシステム2−1〜2−6が、ある周波数において、Primaryシステム1−1の送信機からの信号レベルが低いと判断し、この周波数が使えると判断したとしても、その周波数でそのまま送信を行うと、Primaryシステム1−2に干渉を与える可能性がある。したがって、Secondaryシステム2−1〜2−6が与える干渉は、Primaryシステム1−1、1−2の受信機が判断することが最も確実な方法である。
しかしながら、Primaryシステム1−1、1−2は、Secondaryシステム2−1〜2−6の存在を認識することができない。よって、これを実現するために、Primaryシステム1−1、1−2が発生するある信号をSecondaryシステム2−1〜2−6が定常的に観測し、Primaryシステム1−1、1−2の存在を把握する方法が考えられている。
これは、コグニティブ無線ではなくても、従来の無線システムにおけるキャリアセンスと同じ原理と考えることができる。キャリアセンスに関しては、例えば、文献2(森倉,久保田,”改訂版802.11高速無線LAN教科書,第4章”,インプレス社,2005年)に開示されている。Secondaryシステム2−1〜2−6がPrimaryシステム1−1、1−2の受信機に近づいた場合、Primaryシステム1−1、1−2から出される信号を受信することで、Primaryシステム1−1、1−2の存在を把握し、この信号電力の大きさに基づいて、Secondaryシステム2−1〜2−6は、上記手順2を行うことができる。
しかしながら、コグニティブ無線を考えた場合、この精度は非常に高いものが求められる。したがって、Primaryシステム1−1、1−2のあらゆる周波数でキャリアセンスを行うことが有効であるが、これを行うと、干渉検出(Primaryシステム1−1、1−2の通信信号検出)に非常に多くの時間を要するという問題が生じる。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、簡易な構成で、かつ、Primaryシステムに対する干渉を回避しながら、効率的なコグニティブ無線を行うことができる送受信装置及びその通信方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の各々に接続される複数の送受信分岐手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される送信手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される受信手段とを具備する送受信装置において、前記受信手段により受信された、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる受信信号のうち、受信電力の大きい受信信号の情報に基づいて、前記送信手段による送信及び前記受信手段による受信時の送受信信号への重み付け値を決定する重み付け決定手段を具備することを特徴とする送受信装置である。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の各々に接続される複数の送受信分岐手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される送信手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される受信手段とを具備する送受信装置において、前記受信手段により受信された、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる2つの受信信号を検出する信号検出手段と、前記信号検出手段によって検出された2つの受信信号の受信電力を比較する電力比較手段と、前記電力比較手段による比較結果で得られた、受信電力の大きい受信信号を選択する信号選択手段と、前記信号選択手段によって選択された受信信号の情報に基づいて、受信信号の相関行列の作成と電力最小化とを行い、干渉除去を行うための重み付け値を算出する受信ウエイト計算手段と、前記受信ウエイト計算手段によって算出された重み付け値を分岐する分岐手段と、前記分岐手段によって分岐された重み付け値と前記受信手段により受信される受信信号とを乗算する受信信号ウエイト乗算手段と、前記分岐手段によって分岐された重み付け値と、前記複数のアンテナ素子と同数に分岐した、前記送信手段により送信する送信信号とを乗算する送信信号ウエイト乗算手段とを具備することを特徴とする送受信装置である。
本発明は、上記の発明において、前記受信ウエイト計算手段は、受信信号の相関行列の作成と固有値分解とに基づいて得られる最小固有ベクトルを計算することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、直交周波数分割多重を行う直交周波数分割多重化手段と、前記受信ウエイト計算手段によって算出された重み付け値をサブキャリア数と同数に分岐する重み付け分岐手段と、前記受信手段によって受信された受信信号のサブキャリア毎にフーリエ変換を行うフーリエ変換手段とを具備し、前記受信ウエイト乗算手段は、前記フーリエ変換手段によってフーリエ変換されたサブキャリア毎の受信信号に対し、前記重み付け分岐手段によってサブキャリア数と同数に分岐された共通の重み付け値を乗算することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記信号検出手段は、前記複数のアンテナ素子の数と同数設けられ、受信信号からガードインターバルを除去するガードインターバル除去手段と、前記複数のアンテナ素子の数と同数設けられ、前記ガードインターバル除去手段によってガードインターバルが除去された受信信号に対してフーリエ変換するフーリエ変換計算手段と、前記フーリエ変換計算手段によって変換された、F個のサブキャリアからK個(F≧K)のサブキャリアを抽出するサブキャリア抽出手段と、前記サブキャリア抽出手段によって抽出されたK個のサブキャリアから相関行列を作成して平均化するサブキャリア平均化処理手段とを具備することを特徴とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の各々に接続される複数の送受信分岐手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される送信手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される受信手段とを具備する送受信装置による通信方法において、前記受信手段により受信された、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる受信信号同士を比較する比較ステップと、比較結果で得られた、受信電力の大きい受信信号の情報に基づいて、前記送信手段による送信及び前記受信手段による受信時の送受信信号への重み付け値を決定する決定ステップとを含むことを特徴とする通信方法である。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の各々に接続される複数の送受信分岐手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される送信手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される受信手段とを具備する送受信装置による通信方法において、前記受信手段により受信された、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる2つの受信信号を検出する検出ステップと、前記検出された2つの受信信号の受信電力を比較する比較ステップと、前記比較結果で得られた、受信電力の大きい受信信号を選択する選択ステップと、前記選択された受信信号の情報に基づいて、受信信号の相関行列の作成と電力最小化とを行い、干渉除去を行うための重み付け値を算出する計算ステップと、前記算出された重み付け値を分岐する分岐ステップと、前記分岐された重み付け値と前記受信手段により受信される受信信号とを乗算する第1の乗算ステップと、前記分岐された重み付け値と、前記複数のアンテナ素子と同数に分岐した、前記送信手段により送信する送信信号とを乗算する第2の乗算ステップとを含むことを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記計算ステップは、受信信号の相関行列の作成と固有値分解とに基づいて得られる最小固有ベクトルを計算することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、直交周波数分割多重を行う直交周波数分割多重化ステップと、計算ステップで算出された重み付け値をサブキャリア数と同数に分岐する重み付け値分岐ステップと、前記受信信号のサブキャリア毎にフーリエ変換を行うフーリエ変換ステップとを含み、前記第1の乗算ステップは、前記フーリエ変換されたサブキャリア毎の受信信号に対し、前記サブキャリア数と同数に分岐された共通の重み付け値を乗算することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記信号検出ステップは、前記複数のアンテナ素子の数と同数に分岐された受信信号からガードインターバルを除去するガードインターバル除去ステップと、前記ガードインターバル除去手段によってガードインターバルが除去された前記複数のアンテナ素子の数と同数の受信信号に対してフーリエ変換するフーリエ変換計算ステップと、前記フーリエ変換された、F個のサブキャリアからK個(F≧K)のサブキャリアを抽出するサブキャリア抽出ステップと、前記抽出されたK個のサブキャリアから相関行列を作成して平均化するサブキャリア平均化処理ステップとを含むことを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記サブキャリア抽出ステップは、通信前には、F個のサブキャリアを抽出し、通信後には、予め定めたM個(F>M)のサブキャリアを抽出することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記サブキャリア抽出ステップは、通信前には、F個のサブキャリアを抽出し、通信後には、1番目とF番目のサブキャリアを抽出することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記検出ステップは、異なる2つの時間間隔をT1、T2とした場合に、前記時間間隔T1とT2のうち、いずれか1つを通信中に抽出する時間間隔抽出ステップを含み、前記抽出した1つの時間間隔では、前記送信手段により送信信号を送信しないことを特徴とする。
この発明によれば、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる受信信号のうち、受信電力の大きい受信信号の情報に基づいて、送信及び受信時の送受信信号への重み付け値を決定する。したがって、TDDの特徴を利用した、アレーアンテナによる干渉除去をSecondaryシステムで行うことで、簡易な干渉検出機能を持ち、かつ、Primaryシステムに対する干渉を回避しながら、効率的なコグニティブ無線を行うことができるという利点が得られる。
この発明によれば、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる2つの受信信号を検出し、該検出された2つの受信信号の受信電力を比較し、該比較結果で得られた、受信電力の大きい受信信号を選択し、該選択された受信信号の情報に基づいて、受信信号の相関行列の作成と電力最小化とを行い、干渉除去を行うための重み付け値を算出し、該算出された重み付け値を分岐し、分岐された重み付け値と受信信号とを乗算し、上記重み付け値と、送信信号とを乗算する。したがって、Primaryシステムの効率を全く低下させることなく、Primaryシステムからの干渉検出を容易に実現することができるという利点が得られる。また、Primaryシステムに干渉を与えることなく、Secondaryシステムの通信を開始することができるという利点が得られる。
この発明によれば、受信信号の相関行列の作成と固有値分解とに基づいて得られる最小固有ベクトルを計算する。したがって、Primaryシステムの効率を全く低下させることなく、Primaryシステムからの干渉検出を容易に実現することができるという利点が得られる。また、Primaryシステムに干渉を与えることなく、Secondaryシステムの通信を開始することができるという利点が得られる。
この発明によれば、直交周波数分割多重を行う際に、算出された重み付け値をサブキャリア数と同数に分岐し、受信信号のサブキャリア毎にフーリエ変換を行い、フーリエ変換されたサブキャリア毎の受信信号に対し、上記サブキャリア数と同数に分岐された共通の重み付け値を乗算する。したがって、OFDMシステムにおいても、Secondaryシステムの演算量を大きく増加させることなく、コグニティブ無線を実現することができるという利点が得られる。
この発明によれば、複数のアンテナ素子の数と同数設けられ、受信信号からガードインターバルを除去し、ガードインターバルが除去された受信信号に対してフーリエ変換し、該フーリエ変換された、F個のサブキャリアからK個(F≧K)のサブキャリアを抽出し、該抽出されたK個のサブキャリアから相関行列を作成して平均化する。したがって、OFDMシステムにおいても、Secondaryシステムの演算量を大きく増加させることなく、コグニティブ無線を実現することができるという利点が得られる。
この発明によれば、通信前には、F個のサブキャリアを抽出し、通信後には、予め定めたM個(F>M)のサブキャリアを抽出する。したがって、OFDMシステムにおいても、Secondaryシステムの演算量を大きく増加させることなく、コグニティブ無線を実現することができるという利点が得られる。
この発明によれば、通信前には、F個のサブキャリアを抽出し、通信後には、1番目とF番目のサブキャリアを抽出する。したがって、Primaryシステムの伝搬環境が時々刻々と変化するOFDMシステムにおいても、Secondaryシステムの演算量を大きく増加させることなく、コグニティブ無線を実現することができるという利点が得られる。
この発明によれば、異なる2つの時間間隔をT1、T2とした場合に、時間間隔T1とT2のうち、いずれか1つを通信中に抽出し、抽出した1つの時間間隔では、送信信号を送信しない。したがって、Primaryシステムに干渉を与えることなく、Secondaryシステムの通信を開始することができるという利点が得られる。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
A.第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態によるアレーアンテナ送受信装置の構成を示すブロック図である。図1において、アレーアンテナ送受信装置9は、基本構成としては、N個のアンテナ10−1〜10−Nと、各アンテナ10−1〜10−Nに接続される送受分離手段(スイッチ)11−1〜11−Nと、送信装置12−1〜12−Nと、受信装置13−1〜13−Nとからなる。これは、基本的なアレーアンテナ装置に相当する。また、本第1実施形態では、基本的にディジタル信号処理を想定しているので、メモリ14が受信装置13−1〜13−Nの後に配置される。但し、後述する本発明の原理では、アナログ・ディジタル関係なく制御が可能となっており、ディジタル信号処理に限定されるものではない。なお、図1に示す機能は、端末側での制御の負担軽減を考え、Secondaryシステムの基地局側(アクセスポイントAP)側に設けることが望ましい。
図1に示すように、本第1実施形態に係るSecondaryシステムでは、Primaryシステム用干渉除去部15を有していることが特徴である。Primaryシステム用干渉除去部15は、Primaryシステムが送信する時間間隔(Time Slot)T1及び時間間隔T2の信号を検出する機構を有する。本第1実施形態では、図1に示すように、信号検出装置15−1、15−2により実現することができる。また、本第1実施形態では、これらの信号電力を比較する電力比較部15−3と、電力の高い方の信号を選択する信号選択部15−4とを有する。これは、時間間隔T1もしくT2の信号のうち、受信電力の高い信号に対して制御を行うためである。
受信ウエイト計算部15−5では、図1の信号選択部15−4で選択された信号を用い、アレーアンテナに重み付けを行うウエイト(重み付け値)が決定される。該受信ウエイト計算部15−5の動作の詳細については、後述する図5のフローチャートで説明する。受信ウエイト計算部15−5で求まったウエイトの情報は、分岐手段16により受信信号ウエイト乗算部17と送信信号ウエイト乗算部18とに供給される。
図2は、本第1実施形態による受信ウエイト計算部17の構成を示すブロック図である。図2に示すように、受信ウエイト計算部17では、受信信号y〜yと受信信号の受信ウエイト計算部15−5で求めたウエイトw 〜w とを乗算器17−1−1〜17−1−Nにより乗算し、加算器17−2により合成する。ここで、受信信号y〜yとは、Secondaryシステムが通信を開始した後の、Primaryシステムからの干渉波とSecondaryシステムの通信信号とが重畳された信号のことを意味する。
図3は、本第1実施形態による送信ウエイト計算部18の構成を示すブロック図である。送信側においても、受信ウエイト計算部15−5で求めたウエイトw 〜w を用いて送信を行う。送信信号Sは、まず、分岐手段18−1によってアンテナ本数と同数のN個に分岐される。このN個に分岐された信号S,S,…,Sに対して、乗算器18−2−1〜18−2−Nにより、1番目からN番目のウエイトw 〜w の値を乗算する。送信ウエイト計算部18では、合成は行わない。これは、アンテナ10−1〜10−Nにおいて、空間電力合成が可能であるため、空間上でアンテナ指向性が合成されるためである。
図4は、本第1実施形態における通信システムの構成を示す概念図である。図4に示すように、Primaryシステム100−1とPrimaryシステム100−2とが1対存在する状況を想定し、Primaryシステム100−1とPrimaryシステム100−2とは、それぞれ異なる時間間隔を用いて通信を行う。また、Primaryシステム100−1とPrimaryシステム100−2との間に、Secondaryシステム101が存在する環境を想定する。
Primaryシステム100−1が送信している時間間隔T1では、Primaryシステム100−2は、受信を行っている。反対に、Primaryシステム100−1が受信している時間間隔T2では、Primaryシステム100−2は、送信を行っている。これは、一般的な通信形態の1つであり、TDDと呼ばれる。また、該送受信動作は、連続して一定間隔で通常繰り返し行われる。したがって、Primaryシステム100−1が受信、Primaryシステム100−2が送信する時間間隔を「T1」、Primaryシステム100−1が送信、Primaryシステム100−2が受信する時間間隔を「T2」と定義しても差し支えない。
次に、図5は、本第1実施形態によるアレーアンテナ送受信装置9の動作の説明するためのフローチャートである。まず、本第1実施形態では、信号検出装置15−1、15−2を用いて、時間間隔T1、T2に到来する信号電力P(T1)、P(T2)を測定する(ステップS1)。この時点では、まだ、Secondaryシステム101は、通信を開始していないため、到来する信号は、Primaryシステム100−1、100−2の干渉波のみである。
また、時間間隔T1及びT2がどの程度の値であるかは、無線システムの基本パラメータであるため、一般的に開示されており、Secondaryシステム101が前もって、この値を知っておくことは容易である。TDDシステムの1区間の値は、例えば、PHSシステムでは625μsecである。この事実は、文献3(Personal Handy phones system ARIB standard (RCR STD-28), ver.2 Association of Radio Industries and Businesses, Tokyo, Dec. 1995.)などに開示されている。
次に、電力比較部15−3で、信号電力P(T1)が信号電力P(T2)より大であるか否かを判定する(ステップS2)。信号電力P(T1)、P(T2)の大小関係は、Secondaryシステム101の位置関係により決定される。例えば、図4に示す例では、Secondaryシステム101は、Primaryシステム100−2の近傍に存在するため、時間間隔T2に到来する電力が高くなる可能性が高い。
これは、受信電力が基本的に伝搬ロスに反比例するためであり、伝搬ロスは、送受信間の距離に比例することが知られているためである。したがって、本第1実施形態のように、Primaryシステム100−1、100−2から時間間隔T1及びT2に送信される信号を受信すれば、いずれか一方の受信電力が高くなり、干渉波の存在を比較的精度よく推定することができる。
このように非常に簡易な手法で、本第1実施形態では、Primaryシステム100−1、100−2の通信信号の到来を検出することが可能となる。すなわち、本動作により先に述べた(手順1)に対する問題は解決する。また、両方の時間間隔で、受信電力が所定のしきい値以下となる場合には、Primaryシステム100−1とPrimaryシステム100−2とからの電波自身もかなり小さくなっていることから、この領域では、Secondaryシステム101がPrimaryシステム100−1、100−2よりも大きな電力で送信しない限り、Secondaryシステム101からPrimaryシステム100−1、100−2への干渉もほとんど問題とならない。
そして、信号電力P(T1)、P(T2)の大小関係に応じて、信号電力が大きい方の信号を、信号選択部15−4を用いて抽出する(ステップS3、S4)。すなわち、信号電力P(T1)の方が大きい場合には、信号電力P(T1)に到来する信号X(i)、(i=1〜M)を抽出する(ステップS3)。一方、信号電力P(T2)の方が大きい場合には、信号電力P(T2)に到来する信号X(i)、(i=1〜M)を抽出する(ステップS4)。
図4に示す例では、時間間隔T2の信号、すなわち、Primaryシステム100−2から到来する信号を抽出することになる。ここで、X(i)は、次式(1)で与えられる。
Figure 2008211341
ここで、iは、i番目の時間軸上のサンプルを表しており、x(i)は、時間iにおけるk番目のアンテナの受信信号を表す。また、Tは転置を表す。ここでは、1本のアンテナ当り、取得したデータの個数をM個とする。したがって、抽出する信号は、N本のアンテナ分×M個のサンプルデータ、すなわち、NM個のデータということになる。
次に、信号選択部15−4を用いて抽出された信号に対し、受信ウエイト計算部15−5で、受信信号Xから次式(2)を用いて相関行列を計算する(ステップS5)。
Figure 2008211341
ここで、Hは複素共役転置を表す。この相関行列は、まだ、Secondaryシステム101が通信を開始していないため、Primaryシステム100−1または1002からの干渉成分しか含まれていない。したがって、このような信号を除去するウエイトを形成できれば、干渉信号を完全に除去することができる。具体的には,電力最小化法が知られている。この事実は文献4(菊間、アレーアンテナによる適応信号処理、科学技術出版社、1998)などに開示されている。電力最小化法では、次式(3)に従ってウエイトが計算される(ステップS6)。
Figure 2008211341
上記数式(3)から分かるように、電力最小化法では、Primaryシステム100−1、100−2の相関行列だけの情報を用いる。また、実際には、数式(3)で求める以外に、計算量をさらに削減する手法として、RLS(Recursive Least square)やLMS(Least Mean Square)などの方法で、逐次的にウエイトを求めることも可能である。
この干渉除去のウエイトを求める手法としては、電力最小化法の他に、数式(2)における固有値分解による方法がある。数式(2)を、次式(4)に示す固有値分解すれば、信号電力に相当する固有ベクトルe(i=1〜K)と雑音電力による固有ベクトルe(i=K+1〜N)が得られる。相関行列と固有値、固有ベクトルには次式(4)の関係がある。
Figure 2008211341
ここで、信号部分空間は、雑音部分空間に直交する。また、到来する信号をK波とすると、K+1からNまでの固有値に相当する固有ベクトルは、雑音部分空間に相当する固有ベクトルとなる。したがって、λK+1,…,λのいずれかである最小固有値に相当する固有ベクトルの指向性は、信号方向にヌルを形成する。
よって、固有値分解で得られる最小固有値に対する固有ベクトルeをウエイト(ベクトル)wとして用いることも可能である。また、最小固有値に相当する固有ベクトルを求める方法としては、直接、固有値分解を行うことでも可能であるが、相関行列の逆行列に対して、べき乗法などの逐次的な更新方法を求めることでも得ることができる。
次に、上記ウエイト情報を用いて、Secondaryシステム101は、通信を開始する。図1の分岐手段16で、上記ウエイトwを分岐し、受信ウエイト乗算部17と送信ウエイト乗算部18とに供給する。
受信ウエイト乗算部17では、信号電力P(T1)と信号電力P(T2)の大小関係に基づいて、時間間隔T1もしくはT2のいずれか一方において、受信ウエイト乗算の計算を行う。すなわち、受信ウエイト乗算部17では、信号電力P(T1)が信号電力P(T2)より大であるか否かを判定し(ステップS7)、P(T1)>P(T2)の場合には、時間間隔T1を選択し(ステップS8)、P(T1)<P(T2)の場合には、時間間隔T2を選択し(ステップS9)、受信信号(Secondaryシステムの端末から送信される信号+Primaryシステムからの干渉)に対し、図2に示す構成により、先に受信ウエイト計算部15−5で用いたウエイトを、次式(5)を用いて乗算し、出力信号Zを算出する(ステップS10)。
Figure 2008211341
このように、P(T1)>P(T2)の場合には、時間間隔T1で受信を行う一方、P(T1)<P(T2)の場合には、時間間隔T2で受信を行う。すなわち、Secondaryシステム101の受信は、受信電力が大きくなる時間間隔を用いて行われる。図4の例では、P(T2)>P(T1)であるため、Secondaryシステム101における基地局は、時間間隔T2で受信し、時間間隔T1で送信する。反対に、端末側では、時間間隔T2で送信し、時間間隔T1で受信する。
一方、送信ウエイト乗算部18では、信号電力P(T1)と信号電力P(T2)の大小関係に基づいて、時間間隔T1もしくはT2のいずれか一方において、送信ウエイト乗算の計算を行う。すなわち、送信ウエイト乗算部18では、信号電力P(T1)が信号電力P(T2)より大であるか否かを判定し(ステップS11)、P(T1)>P(T2)の場合には、時間間隔T2を選択し(ステップS12)、P(T1)<P(T2)の場合には、時間間隔T1を選択し(ステップS13)、N分岐された送信信号に対し、受信ウエイト計算部15−5で求めたウエイトを、次式(6)を用いて乗算する(ステップS14)。
Figure 2008211341
このように、P(T1)>P(T2)の場合には、時間間隔T2で送信を行う一方、P(T1)<P(T2)の場合には、時間間隔T1で送信を行う。すなわち、Secondaryシステム101の送信は、受信電力が小さくなる時間間隔を用いて行われる。なお、送信ウエイト乗算部18では、前述したように合成処理を必要としない。
次に、本第1実施形態によるSecondaryシステム101での現象と効果を、図4を参照して説明する。まず、時間間隔T1においては、Secondaryシステム101の基地局側では、送信となり、端末側では、受信となる。基地局側においては、時間間隔T1において、従来のように、基地局から無指向性で送信すると、Primaryシステム100−2に干渉を与えてしまう。
しかしながら、本第1実施形態では、Primaryシステム100−2の方向に指向性のヌルを形成するウエイトを用いて送信を行うことができるため、Primaryシステム100−2には、全く干渉を与えない。また、Primaryシステム100−1は、送信中であり、信号を受信しないので、Primaryシステム100−1への干渉は、ここでは考えなくてよい。
すなわち、Secondaryシステム101の通信開始による、Secondaryシステム101からのPrimaryシステム100−2への干渉を回避することができるため、前述した(手順2)における問題点を解決することができる。一方、端末側に関しては、干渉量の小さい時間間隔T1で信号を受信することになるため、何ら端末側には制御を施さなくても、自動的にSecondaryシステム101の端末側への干渉量を削減することが可能となる。端末では、小型化、簡易化が望ましいので、何も制御を行わずに干渉量を削減できる非常に重要な利点である。
次に、時間間隔T2においては、Secondaryシステム101の基地局側では、受信となり、端末側では、送信となる。アクセスポイント(基地局)101−1では、予め干渉除去可能なウエイトを保持しているため、このウエイトを受信される信号に乗算すれば、完全に干渉波を除去することができ、良好な通信品質を保つことができる。
また、図4に示す例の場合、Primaryシステム100−1、100−2のサービスエリアがSecondaryシステム101のサービスエリアよりも大きいことを想定している。したがって、Secondaryシステム101の端末の信号は、Primaryシステム100−2の信号に比べて微弱なので、Primaryシステム100−1への干渉量は小さく、また、Primaryシステム100−2は、送信中であるので、Primary100−2への干渉は考えなくてもよい。
上述した第1実施形態によれば、Primaryシステムの効率を全く低下させることなく、Primaryシステムからの干渉検出を容易に実現することができる。また、Primaryシステムに干渉を与えることなく、Secondaryシステムの通信を開始することができる。すなわち、従来のコグニティブ無線における問題を解消することができる。
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態では、SecondaryシステムでOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)システムを用いていることが、第1実施形態とは異なる。
図6は、本発明の第2実施形態によるアレーアンテナ送受信装置の構成を示すブロック図である。なお、図において、図1に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。図6において、受信側には、メモリの後にGI(Guard Interval)除去部20−1〜20−Fと、FFT(Fast Fourier Transform)計算部21−1〜21−Fとが設けられている。一方、送信側には、OFDMのサブキャリア数に送信信号の数を分割するS/P(シリアル/パラレル)変換部22と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)計算部23と、GI付加部24とが設けられている。
ここで説明する受信機能と送信機能を有するOFDMシステムは、近年、無線LANシステムなどで採用されており、広帯域伝送には欠かせない必須技術である。この事実は、例えば、文献4(守倉、久保田監修、802.11高速無線LAN教科書、インプレス社)などに記載されている。したがって、本第2実施形態がOFDMシステムで適用できることは非常に重要な意味を持つ。
ODFMにおいて、前述した干渉除去を行う場合には、一般には、受信側におけるFFT後のサブキャリア毎の信号に対し、それぞれ重み付け値を算出して合成する方法が採られる。前述した第1実施形態で説明した方法で、これを実現しようとすると、Primaryシステムからの受信信号に対して、GI除去及びIFFTを行って、Primaryシステムの信号をサブキャリア単位に分割し、サブキャリア単位で前述した干渉除去のウエイトを求める必要がある。
しかしながら、Primaryシステムは、必ずしもOFDMを用いているとは限らず、また、仮に、PrimaryシステムがOFDMシステムだったとしても、サブキャリア数や、サブキャリアの帯域がSecondaryシステムと同じとは限らない。また、サブキャリア数をFとすると、サブキャリア毎にPrimaryシステム用干渉除去部15でウエイトを求めるためには、図1で説明した場合のF倍の計算が必要となる。実際のシステムでは、Fの数は、数十から数百個あるので、サブキャリア毎にウエイトを計算する処理には膨大な計算量が必要になる。本第2実施形態では、この問題点を解決するため、Primaryシステム用干渉除去部15は、図1の構成と全く同一とし、受信ウエイト乗算部17aが図1の構成と異なる。
図7は、本第2実施形態による受信ウエイト乗算部17aの構成を示すブロック図である。図7において、まず、Primaryシステム用干渉除去部15で求めたウエイトw 〜w を、各々、分岐手段17a−1−1〜17a−1−Nにより、サブキャリア数F個に単純に分割する。その後、乗算器17a−2−1−1〜17a−2−1−N、…、17a−2−F−1〜17a−2−F−Nにより、該分割したウエイトをサブキャリア毎に乗算する。すなわち、サブキャリア間で同一のウエイトが乗算されることになる。そして、乗算器17a−2−1−1〜17a−2−1−N、…、17a−2−F−1〜17a−2−F−Nの出力は、各々、対応する加算器17a−3−1〜17a−3−Fにより加算され、パラレル・シリアル変換部17a−4に供給される。パラレル・シリアル変換部17a−4では、上記加算器17a−3−1〜17a−3−Fからの加算結果(パラレル)をシリアルデータに変換し、出力信号として出力する。
Primaryシステムにおいて、FWA(Fixed wireless Access)や、携帯電話などの基地局を想定する場合、この基地局もしくは受信局は、ビルの屋上などに設置されるため,到来波の伝搬路の角度分布の広がりはかなり小さい(数度以内)ことが知られている。一方、Secondaryシステムを、無線LANなどのように、低所にアンテナを配置し、かつ、狭いエリアのシステムという状況に適用した場合には、伝搬路の角度分布の広がりは、かなり大きい(数十度以上〜360度)ことが知られている。角度広がりが狭い伝搬環境は、電波がある特定の方向から到来していることと等価である。この場合、サブキャリア全体を平均して干渉除去のウエイトを求めても、サブキャリア毎に干渉除去のウエイトを求めても、大きな差は生じない。この性質を利用して、本第2実施形態では、サブキャリア間で同一のウエイトを乗算している。
この乗算器17a−2−1〜17a−2−N、…、17a−F−1〜17a−F−Nは、図1の構成に対し、付加される機能となるが、前述したPrimaryシステム用干渉除去部15での計算量の増加に比べれば、その影響はかなり小さい。
上述した第2実施形態によれば、OFDMシステムにおいても、Secondaryシステムの演算量を大きく増加させることなく、コグニティブ無線を実現することが可能となる。
C.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本第3実施形態では、Primaryシステムにおいても、OFDMシステムを用いていることが特徴である。但し、Secondaryシステムのサブキャリア数とその帯域とは、必ずしも、Primaryシステムのそれと一致する必要はない。前述した第1または第2実施形態では、Primaryシステムの伝搬環境が時々刻々と変化することを想定していない。
しかしながら、例えば、図4において、Primaryシステム100−2が移動局であると仮定した場合には、Primaryシステム間の伝搬環境は、時間とともに変化する。ここで、通信を開始すると、実際には、Primaryシステムの干渉とSecondaryシステムの所望信号とが混合されるため、干渉電力と所望電力との差があまり生じない、もしくは、所望電力が干渉電力よりも大きな値を示す場合には、前述した第1または第2実施形態による簡易な干渉除去は困難となる。そこで、本第3実施形態では、時間変動により、Primaryシステムの伝搬環境が変化する場合であっても、安定したPrimaryシステムの干渉検出を実現するものである。
図8は、本発明の第3実施形態によるアレーアンテナ送受信装置の構成を示すブロック図である。なお、図において、図1に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。図8に示すように、本第3実施形態による干渉検出方法では、Secondaryシステムの通信開始前と通信開始後において、時間間隔T1もしくはT2到来の信号検出装置15−1a、15−2aにおける動作が異なる。
ここで、図9は、図8に示す信号検出装置15−1aの構成を示すブロック図である。なお、信号検出装置15−2aの構成については、信号検出装置15−1aと同様であるので説明を省略する。図9において、時間間隔T1もしくはT2到来の信号検出装置15−1a、15−2aは、通信開始前に、GI除去部15−1a−1−1〜15−1a−1−NによるGI除去、FFT計算部15−1a−2−1〜15−1a−2−NによるFFT計算を行う。これは、通常のOFDMの復調と同じであるが、実際には、Secondaryシステムと同じく規則的な演算処理を利用するので、ブロック図では異なる場所に書いているが、SecondaryシステムにおけるGI除去とFFT計算部を流用してもよい。したがって、FFTの計算を繰り返し行っても、ハードウエアの規模は大きくはならない。
サブキャリア抽出部15−1a−3では、到来する全部のサブキャリアを抽出する。次に、サブキャリア平均処理部15−1a−4で、サブキャリア毎の信号を平均化する。すなわち、全部のサブキャリアを検出し、サブキャリア毎の信号を相関行列とし、それらの信号を平均化する。この信号は、周波数方向で平均化を行ったことと等価になり、図1で説明した時間軸情報で平均化される相関行列とほぼ等価と言える。すなわち、この処理でも、図1と同じ干渉除去を行うことができる。すなわち、周波数方向で平均化された相関行列以外の計算は、図1と同じになる。すなわち、信号の選択、及び受信ウエイトの計算自体は図1と同じである。
次に、通信開始後の処理について説明する。通信開始後においても、時間間隔T1もしくはT2到来の信号検出装置15−1a、15−2aでは、GI除去部15−1a−1−1〜15−1a−1−NによるGI除去、FFT計算部15−1a−2−1〜15−1a−2−NによるFFT計算を、前述した処理と同様に行う。しかしながら、通信開始後には、Secondaryシステムの信号がここに重畳されるため、前述した干渉除去が適切に動作しない場合がある。そこで、本第3実施形態では、サブキャリア抽出部15−1a−3で抽出するサブキャリア情報を適切に利用することで、このような環境においても、簡易に、かつ、効果的に干渉除去可能な方法を提案している。
図10は、OFDMシステムにおける、実際のサブキャリア配置(帯域βHz)と実際の通信帯域(帯域αHz)とガードバンド帯域(帯域γHz)との関係を、PrimaryシステムとSecondaryシステムとの特性が同じ場合(図10(a))と、異なる場合(図10(b))で示す概念図である。まず、図10(a)の場合には、SecondaryシステムとPrimaryシステムとの信号のスペクトラムは、見かけ上、全く同じになる。
しかしながら、実際の通信帯域(帯域αHz)と実際のサブキャリア配置(帯域βHz)との関係において、FFTポイント数LとサブキャリアFとの関係は、必ずL>Fになるように設計される。すなわち、α>βである。理想的には、Lポイントのサブキャリアを配置することが可能であるが、隣接チャネルへの干渉を避けるため、両端のサブキャリアの情報を0としているのである。この帯域は、ガードバンドと呼ばれ、図10(a)、(b)では、帯域をγHzとしている。
上述した特徴を考えると、通信中においても、干渉波のみを抽出する環境を作ることができるということを意味する。元来、干渉除去のアンテナパターンは、形成できているので、変動を導出できればよい。まず、前述したガードバンド付近のサブキャリアの情報を利用することができる。Secondaryシステムにおいて、サブキャリア(1)や、(F)の情報を送らずに送信すれば、Secondaryシステムからの信号は、このサブキャリアでは受信されない。この場合、サブキャリア(1)や(F)に注目すると、このサブキャリアの受信信号の情報により、時間間隔T1とT2の干渉レベルの比較と干渉除去との計算を行うことができる。これらは、予め通信開始に精度よく行っているので、通信開始後の干渉検出と干渉除去とは、その変動がチェックできればよいため、最初の精度は必要ない。
本第3実施形態では、移動などの環境変動により、Primaryシステムの状況が変化した場合、Primaryシステムの干渉量をチェックし直す必要がある。通常、TDDシステムでは、ユーザ間の時間衝突を回避するため、ガードインターバル(無通信区間)が設けられる。Secondaryシステムで、この区間を設け、この区間に到来するPrimaryシステムの信号強度をチェックすれば、Primaryシステムの干渉量をチェックすることが可能である。該チェックは、毎回、受信のたびに行ってもよいが、Secondaryシステムの数回〜数十回の受信時に1回程度の頻度で行うようにしてもよい。
したがって、Primaryシステム干渉除去部15における信号検出装置15−1a、15−2aでは、サブキャリア抽出部15−1a−3、15−2a−3において、複数のサブキャリアからサブキャリア(1)と(F)だけをピックアップする。その後は、この2つのサブキャリアの相関行列を平均化する。以後の処理は、通信開始前の処理と同じとなる。図10(b)の場合には、サブキャリア配置の帯域とガードバンドの帯域とが異なるため、Secondaryシステムでは、例えば、サブキャリア(1)と(F)ので送信を、0として送信しなくても、図10(b)の通信帯域β2の端のキャリアは、干渉波だけが到来する。
上述した方法以外でも、通信中に、Primaryシステム用干渉除去部15で干渉波だけを受信する方法がある。OFDMシステムでは、キャリア同期確保のために、常に、パイロットサブキャリアという信号を送信しつつけている。例えば、IEEE802.11aでは、52サブキャリアのうち、4キャリアがこのキャリアに使用される。このサブキャリアの位置は、標準化などで予め分かっているので、Secondaryシステムにおいても認識しているものとして考えることができる。このサブキャリアをSecondaryシステムでは、送信しないとして、通信中に、Primaryシステム用干渉除去部15で、このキャリアのみを注目して選択し、平均化を行えば、前述した方法と同様に干渉成分だけが得られる。
また、サブキャリアに着目しないで、時間軸方向のデータに着目することも可能である。通常の通信システムでは、まず、基地局と端末とが互いに既知のプリアンブル信号を送る。その後、通常のデータが送信される。したがって、Secondaryシステムでは、このPrimaryシステムのプリアンブル区間では、送信しないようにすることも可能である。この場合、Primaryシステムのプリアンブル区間だけは、Primaryシステムから信号が到来し、後の区間では、Secondaryシステムの区間の信号が到来する。この場合も、プリアンブル区間の信号を検出した後は、通信開始前の手順と全く同じ手順で干渉除去を求めるためのウエイトを得ることができる。
次に、上述した第1乃至第3実施形態による効果について説明する。
前述した図4に示す構成を想定した環境で計算を行った。計算は、Primaryシステム100−1、100−2として、送受信アンテナがそれぞれ1局ある環境を想定した。Primaryシステム100−1、100−2は、TDDシステムで運用されている。Secondaryシステム101は、無線LAN環境を想定し、Primaryシステム100−1、100−2のサービスエリア内を移動した際の通信品質を求めた。計算パラメータを表1に示す。
Figure 2008211341
Secondaryシステムは、IEEE802.11aの54Mbpsの伝送を考慮した通信範囲を約23mとなることから、この範囲内で、端末が移動することを想定している。また、SecondaryシステムのSNRは、ゾーン端で20dBになるように設定している。伝搬ロスの式を表2に示す。
Figure 2008211341
伝搬ロスは、文献「市坪外、「路上から屋外高までを対象とする2GHz帯都市内伝搬損失推定の検討」、信学技報、AP96−15、(1996−15)1996.」で与えられるパスロスモデルを用いた。本パスモデルでは、30m以下の任意のアンテナ高さに対するパスロスを与えることができる。Primaryシステムの基地局のアンテナ高さを30mとし、Primaryシステムの移動局の高さを2mとした。また、Secondaryシステムのアンテナ高さを20mとし、周波数を5GHzとした。Secondaryシステムの基地局には、第2実施形態の構成を用いた。Secondaryシステムの基地局のアンテナ素子数は、最低限の素子数である2とした。Secondaryシステムの端末側では、干渉除去を行っていない。また、アンテナ素子数は1である。
図11は、本発明によるSecondaryシステム101の通信品質(SINR:Signal to Noise)を示す概念図である。図11には、本発明を行わない場合の通信品質(ワーストケース)L1、端末側の通信品質L2、基地局側の通信品質L3、干渉が存在しない場合の通信品質L4を示している。図11から明らかなように、干渉除去を行わないと、Secondaryシステム101の通信品質L1は大きく劣化する。一方、本発明を用いると、基地局側の通信品質L3は、ほぼ干渉が存在しないときの通信品質L4に漸近する。例えば、累積確率10%で見ると、20dB近くのSINRの改善が得られ、本発明による効果が著しいことが分かる。
また、端末側は、何ら干渉除去や、制御などを行っていないものの、干渉除去を行わない場合に対し、通信品質L2を大きく改善することができる。85%以上の確率で、SINRが20dB以上となり、かなりの領域でSecondaryシステム101を運用することができる。これは、本発明の方法によれば、基地局側では、Primaryシステム100−1、100−2から到来する時間間隔T1と時間間隔T2の2つの干渉の中で、干渉電力の高い時間で常に受信を行うため、端末側は、自動的に、干渉電力が低い時間で受信を行うことができるためである。
このように、本発明では、TDDシステムのタイミングに着目し、基地局側で簡易な干渉除去機能を行うことで、端末側には何ら制御を行うことなく、Secondaryシステム101は、良好な品質を保ちながら通信を行うことができる。すなわち、面的な周波数利用効率をシステム全体で向上させることができる。
本発明の第1実施形態によるアレーアンテナ送受信装置の構成を示すブロック図である。 本第1実施形態による受信ウエイト計算部17の構成を示すブロック図である。 本第1実施形態による送信ウエイト計算部18の構成を示すブロック図である。 本第1実施形態における通信システムの構成を示す概念図である。 本第1実施形態によるアレーアンテナ送受信装置9の動作の説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態によるアレーアンテナ送受信装置の構成を示すブロック図である。 本第2実施形態による受信ウエイト乗算部17aの構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態によるアレーアンテナ送受信装置の構成を示すブロック図である。 信号検出装置15−1aの構成を示すブロック図である。 OFDMシステムにおける、実際のサブキャリア配置(帯域βHz)と実際の通信帯域(帯域αHz)とガードバンド帯域(帯域γHz)との関係を示す概念図である。 本発明によるSecondaryシステム101の通信品質(SINR:Signal to Noise)を示す概念図である。 コグニティブ無線技術の概要を説明するための概念図である。
符号の説明
10−1〜10−N アンテナ(複数のアンテナ素子)
11−1〜11−N 送受分離手段(複数の送受信分岐手段)
12−1〜12−N 送信装置(送信手段)
13−1〜13−N 受信装置(受信手段)
14 メモリ
15 Primaryシステム用干渉除去部
15−1、15−2 信号検出装置(信号検出手段)
15−3 電力比較部(電力比較手段)
15−4 信号選択部(信号選択手段)
15−5 受信ウエイト計算部(重み付け決定手段、受信ウエイト計算手段)
16 分岐手段(分岐手段)
17 受信信号ウエイト乗算部(受信信号ウエイト乗算手段)
18 送信信号ウエイト乗算部(送信信号ウエイト乗算手段)
17−1−1〜17−1−N 乗算器
17−2 加算器
18−1 分岐手段
18−2−1〜18−2−N 乗算器
100−1、100−2 Primaryシステム
101 Secondaryシステム
17a 受信信号ウエイト乗算部(受信信号ウエイト乗算手段)
20−1〜20−F GI除去部
21−1〜21−F FFT計算部(フーリエ変換手段)
22 S/P変換部
23 IFFT計算部
24 GI付加部
17a−1−1〜17a−1−N 分岐手段(重み付け分岐手段)
17a−2−1−1〜17a−2−F−N 乗算器
17a−3−1〜17a−3−F 加算器
17a−4 パラレル・シリアル変換部
15−1a、15−2a 信号検出装置
22−1〜22−F サブキャリア抽出部
15−1a−1−1〜15−1a−1−N GI除去部(ガードインターバル除去手段)
15−1a−2−1〜15−1a−2−N FFT計算部(フーリエ変換計算手段)
15−1a−3 サブキャリア抽出部(サブキャリア抽出手段)
15−1a−4 サブキャリア平均化処理部(サブキャリア平均化処理手段)

Claims (13)

  1. 複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の各々に接続される複数の送受信分岐手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される送信手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される受信手段とを具備する送受信装置において、
    前記受信手段により受信された、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる受信信号のうち、受信電力の大きい受信信号の情報に基づいて、前記送信手段による送信及び前記受信手段による受信時の送受信信号への重み付け値を決定する重み付け決定手段を具備することを特徴とする送受信装置。
  2. 複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の各々に接続される複数の送受信分岐手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される送信手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される受信手段とを具備する送受信装置において、
    前記受信手段により受信された、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる2つの受信信号を検出する信号検出手段と、
    前記信号検出手段によって検出された2つの受信信号の受信電力を比較する電力比較手段と、
    前記電力比較手段による比較結果で得られた、受信電力の大きい受信信号を選択する信号選択手段と、
    前記信号選択手段によって選択された受信信号の情報に基づいて、受信信号の相関行列の作成と電力最小化とを行い、干渉除去を行うための重み付け値を算出する受信ウエイト計算手段と、
    前記受信ウエイト計算手段によって算出された重み付け値を分岐する分岐手段と、
    前記分岐手段によって分岐された重み付け値と前記受信手段により受信される受信信号とを乗算する受信信号ウエイト乗算手段と、
    前記分岐手段によって分岐された重み付け値と、前記複数のアンテナ素子と同数に分岐した、前記送信手段により送信する送信信号とを乗算する送信信号ウエイト乗算手段と
    を具備することを特徴とする送受信装置。
  3. 前記受信ウエイト計算手段は、受信信号の相関行列の作成と固有値分解とに基づいて得られる最小固有ベクトルを計算することを特徴とする請求項2記載の送受信装置。
  4. 直交周波数分割多重を行う直交周波数分割多重化手段と、
    前記受信ウエイト計算手段によって算出された重み付け値をサブキャリア数と同数に分岐する重み付け分岐手段と、
    前記受信手段によって受信された受信信号のサブキャリア毎にフーリエ変換を行うフーリエ変換手段とを具備し、
    前記受信ウエイト乗算手段は、前記フーリエ変換手段によってフーリエ変換されたサブキャリア毎の受信信号に対し、前記重み付け分岐手段によってサブキャリア数と同数に分岐された共通の重み付け値を乗算することを特徴とする請求項2記載の送受信装置。
  5. 前記信号検出手段は、
    前記複数のアンテナ素子の数と同数設けられ、受信信号からガードインターバルを除去するガードインターバル除去手段と、
    前記複数のアンテナ素子の数と同数設けられ、前記ガードインターバル除去手段によってガードインターバルが除去された受信信号に対してフーリエ変換するフーリエ変換計算手段と、
    前記フーリエ変換計算手段によって変換された、F個のサブキャリアからK個(F≧K)のサブキャリアを抽出するサブキャリア抽出手段と、
    前記サブキャリア抽出手段によって抽出されたK個のサブキャリアから相関行列を作成して平均化するサブキャリア平均化処理手段と
    を具備することを特徴とする請求項4記載の送受信装置。
  6. 複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の各々に接続される複数の送受信分岐手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される送信手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される受信手段とを具備する送受信装置による通信方法において、
    前記受信手段により受信された、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる受信信号同士を比較する比較ステップと、
    比較結果で得られた、受信電力の大きい受信信号の情報に基づいて、前記送信手段による送信及び前記受信手段による受信時の送受信信号への重み付け値を決定する決定ステップと
    を含むことを特徴とする通信方法。
  7. 複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の各々に接続される複数の送受信分岐手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される送信手段と、前記複数の送受信分岐手段の各々に接続される受信手段とを具備する送受信装置による通信方法において、
    前記受信手段により受信された、少なくとも異なる2つの時間間隔から得られる2つの受信信号を検出する検出ステップと、
    前記検出された2つの受信信号の受信電力を比較する比較ステップと、
    前記比較結果で得られた、受信電力の大きい受信信号を選択する選択ステップと、
    前記選択された受信信号の情報に基づいて、受信信号の相関行列の作成と電力最小化とを行い、干渉除去を行うための重み付け値を算出する計算ステップと、
    前記算出された重み付け値を分岐する分岐ステップと、
    前記分岐された重み付け値と前記受信手段により受信される受信信号とを乗算する第1の乗算ステップと、
    前記分岐された重み付け値と、前記複数のアンテナ素子と同数に分岐した、前記送信手段により送信する送信信号とを乗算する第2の乗算ステップと
    を含むことを特徴とする通信方法。
  8. 前記計算ステップは、受信信号の相関行列の作成と固有値分解とに基づいて得られる最小固有ベクトルを計算することを特徴とする請求項7記載の通信方法。
  9. 直交周波数分割多重を行う直交周波数分割多重化ステップと、
    計算ステップで算出された重み付け値をサブキャリア数と同数に分岐する重み付け値分岐ステップと、
    前記受信信号のサブキャリア毎にフーリエ変換を行うフーリエ変換ステップとを含み、
    前記第1の乗算ステップは、前記フーリエ変換されたサブキャリア毎の受信信号に対し、前記サブキャリア数と同数に分岐された共通の重み付け値を乗算することを特徴とする請求項7記載の通信方法。
  10. 前記信号検出ステップは、
    前記複数のアンテナ素子の数と同数に分岐された受信信号からガードインターバルを除去するガードインターバル除去ステップと、
    前記ガードインターバル除去手段によってガードインターバルが除去された前記複数のアンテナ素子の数と同数の受信信号に対してフーリエ変換するフーリエ変換計算ステップと、
    前記フーリエ変換された、F個のサブキャリアからK個(F≧K)のサブキャリアを抽出するサブキャリア抽出ステップと、
    前記抽出されたK個のサブキャリアから相関行列を作成して平均化するサブキャリア平均化処理ステップと
    を含むことを特徴とする請求項7記載の通信方法。
  11. 前記サブキャリア抽出ステップは、通信前には、F個のサブキャリアを抽出し、通信後には、予め定めたM個(F>M)のサブキャリアを抽出することを特徴とする請求項10記載の通信方法。
  12. 前記サブキャリア抽出ステップは、通信前には、F個のサブキャリアを抽出し、通信後には、1番目とF番目のサブキャリアを抽出することを特徴とする請求項10記載の通信方法。
  13. 前記検出ステップは、異なる2つの時間間隔をT1、T2とした場合に、前記時間間隔T1とT2のうち、いずれか1つを通信中に抽出する時間間隔抽出ステップを含み、
    前記抽出した1つの時間間隔では、前記送信手段により送信信号を送信しないことを特徴とする請求項7記載の通信方法。
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