JP2008209573A - 金属板 - Google Patents

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JP2008209573A
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富弘 柴田
Toshio Kasukawa
敏男 粕川
Masataka Sakurada
正孝 桜田
Osamu Koizumi
小泉  修
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Abstract

【課題】空気などの気体、光、水などの液体、音などの通過特性を調整することができ、観察する角度又は表面と裏面とで、表示状態の異なる図柄又は模様を表示することができる金属板を提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る金属板1は、第1平面と該第1平面と対向する第2平面とを有する。第1平面に形成された複数の凹部と複数の凹部に対応する前記第2平面に形成された凹部とは各々連結して複数の貫通孔が形成される。複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、第1平面側の凹部の開口径が第2平面側の凹部の開口径よりも大きい。第1平面と第2平面とのうちの少なくとも一方に形成された凹部と、貫通孔とのうちの少なくとも一方により、第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方で図柄が表示される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばエッチングなどの手法により貫通孔が形成されている金属板に関する。
特許文献1(特開2006−39187号公報)には、板材に同一の形状および大きさを有する多数の貫通小孔が均等なピッチで形成された多孔板に表示物を描出する方法が開示されている。
この特許文献1においては、ロゴ自体の部分における貫通小孔の孔径を、その部分以外の部分における貫通小孔の孔径と異なるようにすることにより、ロゴが描出される。
特開2006−39187号公報
しかしながら、上記の特許文献1においては、貫通孔を空気、液体などの流体、光、音が通過する場合の通過特性までは検討されていない。
また、表面と裏面とで表示状態の異なる図柄又は模様を表示することについても検討されていない。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、空気などの気体、光、水などの液体、音などの通過特性を調整することができ、観察する角度又は表面と裏面とで、表示状態の異なる図柄又は模様を表示することができる金属板を提供することを目的とする。
上記課題は、第1平面と該第1平面と対向する第2平面とを有する金属板において、第1平面に形成された複数の凹部と複数の凹部に対応する第2平面に形成された凹部とが各々連結して複数の貫通孔が形成されており、複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、第1平面側の凹部の開口径が第2平面側の凹部の開口径よりも大きく、第1平面と第2平面とのうちの少なくとも一方に形成された凹部と、貫通孔とのうちの少なくとも一方により、第1平面と第2平面とのうちの少なくとも一方で図柄が表示される金属板、により解決される。
上記課題は、第1平面と該第1平面と対向する第2平面とを有する金属板において、第1平面に形成された複数の凹部と複数の凹部に対応する第2平面に形成された凹部とが各々連結して複数の貫通孔が形成されており、複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、第1平面側の凹部と第2平面側の凹部との深さが異なり、第1平面と第2平面とのうちの少なくとも一方に形成された凹部と、貫通孔とのうちの少なくとも一方により、第1平面と第2平面とのうちの少なくとも一方で図柄が表示される金属板、により解決される。
上記課題は、第1平面と該第1平面と対向する第2平面とを有する金属板において、第1平面に形成された複数の凹部と複数の凹部に対応する第2平面に形成された凹部とが各々連結して複数の貫通孔が形成されており、複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、第1平面側の凹部の軸と第2平面側の凹部の軸とがずれており、第1平面と第2平面とのうちの少なくとも一方に形成された凹部と、貫通孔とのうちの少なくとも一方により、第1平面と第2平面とのうちの少なくとも一方で図柄が表示される金属板、により解決される。
上記課題は、第1平面と該第1平面と対向する第2平面とを有する金属板において、第1平面に形成された複数の凹部と複数の凹部に対応する第2平面に形成された凹部とが各々連結して複数の貫通孔が形成されており、複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、第1平面側の凹部と、該凹部の底部に形成された中間凹部と、第2平面側の凹部とを連結して形成され、第1平面と第2平面とのうちの少なくとも一方に形成された凹部と、貫通孔とのうちの少なくとも一方により、第1平面と第2平面とのうちの少なくとも一方で図柄が表示される金属板により、解決される。
本発明により、空気などの気体、光、水などの液体、音などの通過特性を調整することができ、観察する角度又は表面と裏面とで、表示状態の異なる図柄又は模様を表示することができる。また、通過対象が音の場合には、金属板の角度により音を変化させることもできる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の各図において同様の機能を実現する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態においては、複数の貫通孔が第1平面(例えば表面)から第2平面(例えば裏面)に貫通する金属板に付いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る金属板の一例を示す表面図である。
図2は、本実施の形態に係る金属板の一例を示す裏面図である。
図1及び図2の丸部に示すように、本実施の形態に係る金属板1は、表面2と裏面3とで異なった図柄、模様の表示を可能としている。
金属板1は、例えば、網戸と同様の役割を果たすように窓枠に対してスライド可能に設置される。金属板1の第1平面(以下、例に表面2と記す)から第2平面(以下、例に裏面3と記す)へは、複数の貫通孔が形成されている。なお、金属板1の用途は網戸に限定されるものではない。金属板は例えばフェンス、スピーカ用フロントパネル、照明器具のシェード、装飾材、工芸品、建装材、遮蔽材、接触防止壁、遮音壁、消音材などに用いられるとしてもよい。
金属板1における複数の貫通孔のピッチや大きさは、表面2と裏面3において、図柄(字も含む)、模様、光、風、気体、液体、音を通過させる程度などに応じて調整される。
金属板1において、表面2には複数の凹部が形成されており、裏面3には前記凹部に対応して複数の凹部が形成されている。表面2の凹部と裏面3の凹部とが連結して貫通孔が形成されている。
金属板1としては、例えば、ステンレス鋼が用いられ、厚さは0.2mm〜1.0mm、より好ましくは0.3mm〜0.8mm程度とする。
本実施の形態において、凹部及び凹部が連結した貫通孔はエッチングにより形成されるとするが、レーザを用いて凹部及び凹部が連結した貫通孔を形成してもよく、サンドブラストなどのような粒子をぶつける手法により凹部及び凹部が連結した貫通孔を形成してもよい。なお、凹部及び凹部が連結した貫通孔の形成手法は、これに限定されるものではなく、種々の手法を用いることができ、さらに各手法を自由に組み合わせて用いることができる。
図3から図13は、それぞれ本実施の形態に係る金属板の貫通孔の第1例から第11例までを示す断面図である。
金属板1の表面2及び裏面3には、貫通孔H1〜H12、凹部を自由に組み合わせて図柄又は模様が表示されている。
複数の貫通孔のうち貫通孔(ストレート孔)H1では、表面2側の凹部A1の開口径と裏面3側の凹部B1の開口径とがほぼ等しく、それぞれの凹部の軸(平面視での凹部の中心を通る垂直方向への中心線)もほぼ一致している。(図3)
貫通孔H2では、表面2側の凹部A2の開口径が裏面3側の凹部B2の開口径よりも大きい。すなわち、貫通孔H2では、表面2側の凹部A2の平面視での開口面積が、裏面3側の凹部B2の平面視での開口面積よりも広い。(図4)
貫通孔H3は、表面2側の凹部A3の軸方向の表面からの長さが裏面3側の凹部B3の軸方向の裏面からの長さよりも長い。すなわち、表面2側の凹部A3の方が裏面3側の凹部B3よりも深い。(図5)
貫通孔H4では、表面2側の凹部A4の軸と裏面3側の凹部B4の軸とがずれている。すなわち、貫通孔H4は、その貫通軸が、表面2及び裏面3と垂直な方向に対して斜めになっており、平行ではない状態となっている。(図6)
なお、本実施の形態において、貫通軸とは、表面2における凹部開口部の平面視での中心Mと裏面3における凹部開口部の平面視での中心Nとを結ぶ軸であるとする。
貫通孔H5では、表面2側の凹部A5に対して、裏面3側に複数の凹部B51〜B53が形成され、複数の貫通孔となっている。(図7)
貫通孔H6では、表面2側の凹部A6の開口径が裏面3側の凹部B6の開口径よりも大きく、かつ、表面2側の凹部A6の軸と裏面3側の凹部B6の軸とがずれている。(図8)
貫通孔H7では、表面2側の凹部A7に対して、裏面3側に複数の凹部B71〜B73が形成されている。さらに、貫通孔H7では、裏面3側の凹部B71の開口径が、裏面3側の他の凹部B72,B73と異なっている。すなわち、開口径の異なる複数の貫通孔が形成されている。(図9)
貫通孔H8では、表面2側の凹部A8の開口径が裏面3側の凹部B8の開口径よりも大きい。さらに、貫通孔H8には、表面2側の凹部A8と裏面3側の凹部B8との板厚方向での間であり、凹部A8の底部に、表面2側の凹部A8の開口径よりも小さく、裏面3側の凹部B8の開口径よりも大きい開口径を持つ中間凹部C8が形成されている。貫通孔H8は、表面2側の凹部A8の底部に設けられた中間凹部C8と凹部B8とが連結されることにより形成されている。すなわち、貫通孔H8では、凹部の側面形状が多段となっている。(図10)
貫通孔H8において、凹部A8の底部に凹部C8を形成する方法は、例えば、ハーフエッチングにより表面2側に凹部A8を形成し、その後2段目のハーフエッチングにより凹部A8の底部に中間凹部C8を形成して行われる。
なお、図10では、表面2側に、2段のハーフエッチングにより凹部A8及び中間凹部C8が形成される場合を例示しているが、表面2側に、2段よりも多い複数段のハーフエッチングにより複数の中間凹部が形成され、最終的に貫通孔が形成されるとしてもよい。表面2側ではなく、裏面3側に複数段のエッチングが行われるとしてもよい。
貫通孔H9では、表面2側の凹部A9に対して、裏面3側に複数の凹部B91〜B93が形成されている。さらに、貫通孔H9には、表面2側の凹部A9と裏面3側の凹部B92との板厚方向での間であり、凹部A9の底部に、表面2側の凹部A9の開口径よりも小さく、裏面3側の凹部B92の開口径よりも大きい開口径を持つ中間凹部C9が形成されている。貫通孔H9では、表裏の凹部が貫通する位置を板厚方向で異なったものとしている。(図11)
なお、深さの異なる中間凹部を凹部B91又は凹部B93に対応する位置に形成してもよい。すなわち、凹部B91及び凹部B93で形成する貫通部の位置を、凹部B92で形成する貫通部の位置よりも裏面3側に近づけてもよい。
貫通孔H10では、表面2側の凹部A10の開口径が裏面3側の凹部B10の開口径よりも小さい。すなわち、貫通孔H10では、表面2側の凹部A10の平面視での開口面積が、裏面3側の凹部B10の平面視での開口面積よりも狭い。(図12)
なお、図12では、金属板1に、前述した図4の貫通孔H2(表面2側の凹部A2、裏面3側の凹部B2)とともに、上記貫通孔H10(表面2の凹部A10、裏面3側の凹部B10)が形成されている。貫通孔H2と貫通孔H10とは、個数及び配置位置などを自由に組み合わせて用いることができる。
貫通孔H11では、表面2側の凹部A11に対して、裏面3側に形成した複数の凹部B111〜B112により、複数の貫通孔が形成されている。また、貫通孔H12では、裏面3側の凹部B12に対して、表面2側に形成した複数の凹部A121〜A122により、複数の貫通孔が形成されている。(図13)
上記の貫通孔H1〜H12は、自由に組み合わせて金属板1に形成することができる。以上の説明では、説明の便宜上第1平面を表面2、第2平面を裏面3としているが、第1平面を裏面3、第2平面2を表面としてもよい。
次に、上記のような構成を持つ金属板1の作用について説明する。
図14及び図15は、金属板1と、金属板1に入射する光との関係の第1例及び第2例を示す断面図である。なお、光に代えて、風、液体、音などについても同様である。
例えば、金属板1を通り抜ける光の量を抑制したい場合、金属板1に対する光の入射角に基づいて、金属板1の貫通孔H4の貫通軸の角度を調整する。
図14に示すように、光の入射方向と貫通孔H4の貫通軸方向とに差があるほど、通過する光の量は少なくなる。逆に、図15に示すように、光の入射方向と貫通孔H4の貫通軸方向とが近くなるほど、通過する光の量を多くすることができる。なお、図15では、光の入射角と貫通軸がほぼ一致している例を示している。
図16は、金属板1と、金属板1に入射する光との関係の第3例を示す断面図である。なお、光に代えて、風、気体、液体、音などについても同様である。
金属板1に形成されている貫通孔H2,H10の開口径を調整することで、金属板1を通り抜ける光の量を調整する。
図17は、金属板1における図柄形成の第1例を示す断面図である。
図18は、金属板1における図柄形成の第2例を示す断面図である。
図17に示すように、金属板1のうち、エッチングのされていない面は光沢面となる。エッチングにより形成された凹部にはエッチングによって光沢面よりも粗い面が形成され、この面はシボ面(梨地面)となる。さらに、金属板1には貫通孔が形成されている。図18に示すように、金属板1の表面2及び裏面3には、エンボスが形成されるとしてもよい。
エッチングを行い、貫通孔を形成することにより、金属板1に入射した光の貫通及び反射を調整することができ、また、金属板1に、光沢面、シボ面、貫通孔、凹部、エンボスによる図柄が表示される。光沢面、シボ面、貫通孔、凹部、エンボスを組み合わせることにより、図柄又は模様を繊細に描くことができる。なお、金属板1の表面2は、光沢面とせず、シボ面と表面粗さの異なる状態であれば、粗面となっていてもよい。
また、上記図14及び図15で説明したとおり、観察者が金属板1を見る位置又は角度によって貫通孔を通過する光量が相違する。したがって、観察者が金属板1を見る位置又は角度に応じて、図柄、模様の見える程度、見えない程度を変化させることができる。さらに、観察者が金属板1を見る位置又は角度に応じて、図柄、模様を変えることもできる。同様に、凹部の形状を変えることにより、見る位置又は角度による表示状態を変えることができる。
本実施の形態に係る金属板1は、観察者が金属板1を見る角度又は位置、見る面に応じて、図柄、模様の表示を変えることが可能であり、また、図柄、模様のコントラストも見る角度又は位置、見る面に応じて変えることが可能である。
例えば、図19に示すように、金属板1をa方向から見ると、凹部Dの一方の側面部(例えば右側面)が見えるが、一方の側面に対向する他方の側面部(例えば左側面)は見えない。逆に、金属板1をb方向から見ると、凹部Dの他方の側面部は見えるが一方の側面部は見えない。また、凹部Dの側面が曲面、シボ面の場合、凹部Dに入射して反射し、観察者に届く光の量も、見る角度によって異なることになる。このように、観察者が金属板1を見る向きによって観察者に見える凹部Dの側面形状が変わることにより、図柄、模様を変えることができる。方向(角度)を変えて金属板1を見た際に観察者が見ることができる凹部Dの側面の形状を変えることで、同じ図柄、模様であっても、見る方向(角度)に応じて図柄、模様のコントラストを変えることができる。
例えば、観察者が金属板1をある方向から見ると、貫通孔を通過した光と凹部とで、図柄、模様が表示されるが、他の方向から見ると、貫通孔が光を通過しなくなり、この貫通孔が図柄、模様の表示に関与しなくなり、凹部D側面のみで図柄、模様が表示される。このように、観察者によって目視される角度に応じて図柄、模様、コントラストが異なった表示を行うことが可能となる。
すなわち、本実施の形態では、光沢面、シボ面、貫通孔、凹部、エンボスを組み合わせることで、多彩な図柄、模様の表示が可能になる。
本実施の形態においては、図20及び図21に示すように、図柄又は模様のうちの濃い領域、薄い領域を、表面2と裏面3とで逆にすることもできる。
本実施の形態に係る金属板1の製造方法においては、まず、第1の工程で、金属板1の表面2及び裏面3に関する図柄を各々有する表面用及び裏面用のパターン露光用原版を作成する。
第2の工程では、感光性レジストを塗布した金属板の表裏に各々パターン露光用原版を介してパターン露光を行う。次に、感光性レジストに現像を行う。
これにより、金属板1の表面2及び裏面3のうち凹部を形成しない領域にレジストを形成する。
次に、第3の工程で、金属板1の表面2及び裏面3についてエッチングを行い、レジストから露出した部位に凹部を形成するとともに、表裏の凹部が連結した貫通孔を形成する。
次に、第4の工程で、レジストを剥離する。
ここで、上記の第2〜第4の工程は、1回実行される場合もあり、複数回繰り返される場合もある。
次に、第5の工程で、金属板1の表面2及び裏面3に樹脂層のコーティング又は塗装を行う。
図22は、樹脂層でコーティングされた金属板1の一例を示す断面図である。
金属板1の表面2、裏面3、貫通孔の面、エンボス、凹部などは、樹脂層4によりコーティングがなされる。このコーティングは、例えば電着法を用いてアクリルメラニン樹脂を金属板1の面に形成することで行われる。樹脂層4の厚さとしては、例えば10μm〜15μm程度が好ましい。なお、コーティングに用いられる樹脂の種類及び厚さ、コーティング手法については適宜変更可能である。
このように、金属板1の面に樹脂層4を施すことにより、エッチングにより生じる面のザラツキによって人間の皮膚が損傷することを防止することができ、さわり心地を向上させることができる。さらに、樹脂に色づけを行うことにより、金属板1の表面2と裏面3に、色彩付きの図柄又は模様を描くことができる。透明又は着色した樹脂層4でコーティングを行うことにより、金属板1を汚れにくくすることができ、金属板1の光沢部を保護することができる。
なお、この図22では、上記図3の貫通孔H1を有する金属板1がコーティングされた場合を表しているが、これに限定されるものではなく、上記図4〜図17の貫通孔H2〜H12を有する金属板1についても同様にコーティングを行うことができる。
以上説明した本実施の形態に係る金属板1においては、貫通孔に方向性を持たせ、また、表面2と裏面3とで凹部の開口径を変えたため、光、風、気体、液体、音の通過量を効果的に調整できる。本実施の形態に係る金属板1においては、見る角度又は表面2と裏面3とで表示状態の異なる図柄又は模様を容易に表示することができる。
さらに、本実施の形態においては、様々な種別の貫通孔H1〜H12を組み合わせることで、デザイン性に富んだ表現性の高い図柄を描写できる。
例えば、本実施の形態に係る金属板1を、網戸に用いることにより、樹脂の繊維で編まれた従来の網戸より強度が高く、破損しにくく、防犯効果を持たせることができる。また、防犯効果に加えて、金属板1をガラス窓より室内側に設けることで、外部要因によりガラス窓が割れた場合でも、ガラス破片が室内に散乱することを防止できるなど、安全性を高くすることができる。
本実施の形態においては、金属板1の設置状態、光の入射状態、風向き、雨の向きなどを考慮し、金属板1を通過する光、風の量を調整することができ、雨の侵入を防止することができる。例えば、室内側の凹部と室外側の凹部とをずらして貫通孔の貫通軸を斜めにし、光は遮るが風は通過する金属板1を用いることにより、夏の暑い日ざしを防ぎつつ、涼しい風を室内に取り込むことができる。また、室内から外の風景は見れるが、夕方の西日の太陽光は室内に入らないようにすることもできる。さらに、室内からは、外の風景が見れるが、室外からは、室内を見ることはできないブラインド効果を実現することもできる。
本実施の形態に係る金属板1を用いることで、ある方向からは金属板1を介して反対側を観察することができるが、他の方向からは金属板1を介して反対側を観察しにくくすることができる。
さらに、従来の網戸では線が編まれており、線が重なっている部分があるため、洗浄が困難な場合がある。しかしながら、本実施の形態に係る金属板1を網戸に代えて使用した場合には痛みにくく洗浄容易とすることができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態における貫通孔H4について詳しく説明する。
図23は、本実施の形態に係る金属板1の一例を示す断面図である。
エッチングの特徴及び制約を考慮し、凹部A4と凹部B4とにおける抜き部の幅(抜き幅)、すなわち貫通孔H4の径は板厚の120%以上が好ましく、図23に示すように残り部の幅(残り幅)は板厚の60%以上が好ましい。
また、本実施の形態に係る金属板1を製造する際におけるパターン露光時の裏表のパターンの合わせ誤差による貫通孔の位置ずれ、製造工程における表裏のずれを考慮すると、表面側の凹部A4の軸と裏面側の凹部B4の軸とのずれ幅は板厚の50%以上が好ましい。
抜き幅が広いほど、光等の通過率は高くなるが、凹部の側面に段差をつける(表面2と裏面3とで凹部の位置をずらす)ことによって図柄、模様に与える影響・効果が低下する。
残り幅が広いほど、光等の通過率は低くなり、残り幅が狭いほど、金属板1の強度が低くなる。しかしながら、強度については、金型成型などで金属板に形成する縦、横のリブ(補強部)の密度を増すなどによって補うことが可能である。
ずれ幅が狭い場合、貫通軸と金属板1の表面2及び裏面3との角度は大きくなる。そのため、金属板1を網戸とした場合に広い角度で反対側の風景が見えることになり、視野角が広い状態となり、ブラインドとしての効果は低下する。逆に、ずれ幅が広い場合、貫通軸と金属板1の表面2及び裏面3との角度は小さくなる。そのため、金属板1を網戸とした場合に斜め方向からの狭い角度でしか反対側の風景が見えないことになり、視野角が狭い状態となり、ブラインドとしての効果は高くなる。ずれ幅の視野角としての効果を得る上では、ずれ幅は板厚の100%程度が好ましい。
貫通孔H4の貫通軸の角度は、表面及び裏面に垂直な方向に対して、45°以上とすることで、光、空気、気体、水などの液体、音の通過を良好に調整することができるとともに、効果的に図柄、模様を形成することもできる。
金属板1の板厚としては、例えば、0.3mm〜1.0mm程度が想定される。金属板1の板厚は、厚いほうが視野角を狭くでき、ブラインドとしての効果をより得られる。
上記各実施の形態においては、主にエッチングにより金属板1に貫通孔を形成する場合を例に説明しているが、例えば、図24に示すように、貫通軸が金属板1の表面及び裏面に垂直な方向に対して斜めとなる貫通孔H13を、レーザなどを用いて金属板1に形成するとしてもよい。
また、凹部及び貫通孔の開口部形状は、自由に設計可能である。例えば、図25の平面図に示すように、貫通孔の開口部の形状を矩形としてもよい。その他にも、凹部、貫通孔、エンボスの開口部の形状は各種多角形、円、楕円等、さらに自由な形状とすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る金属板の一例を示す表面図。 第1の実施の形態に係る金属板の一例を示す裏面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第1例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第2例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第3例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第4例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第5例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第6例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第7例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第8例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第9例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第10例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る金属板の貫通孔の第11例を示す断面図。 金属板と光との関係の第1例を示す断面図。 金属板と光との関係の第2例を示す断面図。 金属板と光との関係の第3例を示す断面図。 金属板における図柄形成の第1例を示す断面図。 金属板における図柄形成の第2例を示す断面図。 観察者が金属板を見る方向と、凹部の側面部との関係の一例を示す断面図。 金属板の表面における濃い領域と薄い領域との関係の一例を示す図。 金属板の裏面における濃い領域と薄い領域との関係の一例を示す図。 樹脂層でコーティングされた金属板の一例を示す断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る金属板の一例を示す断面図。 レーザなどにより形成された貫通孔の一例を示す断面図。 貫通孔の開口部の形状の一例を示す平面図。
符号の説明
1…金属板、2…表面、3…裏面、4…樹脂層、H1〜H13…貫通孔、A1〜A122,B1〜B12,C8,C9,D…凹部

Claims (12)

  1. 第1平面と該第1平面と対向する第2平面とを有する金属板において、
    前記第1平面に形成された複数の凹部と前記複数の凹部に対応する前記第2平面に形成された凹部とが各々連結して複数の貫通孔が形成されており、
    前記複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、前記第1平面側の凹部の開口径が前記第2平面側の凹部の開口径よりも大きく、
    前記第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方に形成された凹部と、前記貫通孔とのうちの少なくとも一方により、前記第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方で図柄が表示される
    ことを特徴とする金属板。
  2. 第1平面と該第1平面と対向する第2平面とを有する金属板において、
    前記第1平面に形成された複数の凹部と前記複数の凹部に対応する前記第2平面に形成された凹部とが各々連結して複数の貫通孔が形成されており、
    前記複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、前記第1平面側の凹部と前記第2平面側の凹部との深さが異なり、
    前記第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方に形成された凹部と、前記貫通孔とのうちの少なくとも一方により、前記第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方で図柄が表示される
    ことを特徴とする金属板。
  3. 第1平面と該第1平面と対向する第2平面とを有する金属板において、
    前記第1平面に形成された複数の凹部と前記複数の凹部に対応する前記第2平面に形成された凹部とが各々連結して複数の貫通孔が形成されており、
    前記複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、前記第1平面側の凹部の軸と前記第2平面側の凹部の軸とがずれており、
    前記第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方に形成された凹部と、前記貫通孔とのうちの少なくとも一方により、前記第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方で図柄が表示される
    ことを特徴とする金属板。
  4. 請求項1の金属板において、
    前記複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、前記第1平面側の凹部に対して、前記第2平面側に複数の凹部が形成されている
    ことを特徴とする金属板。
  5. 請求項1記載の金属板において、
    前記複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、前記第1平面側の凹部の開口径が前記第2平面側の凹部の開口径よりも大きく、かつ、前記第1平面側の凹部の軸と前記第2平面側の凹部の軸とがすれている
    ことを特徴とする金属板。
  6. 請求項4記載の金属板において、
    前記第2平面側に形成されている前記複数の凹部のうち少なくとも一つは、記第2平面側に形成されている他の凹部と開口径が異なる
    ことを特徴とする金属板。
  7. 第1平面と該第1平面と対向する第2平面とを有する金属板において、
    前記第1平面に形成された複数の凹部と前記複数の凹部に対応する前記第2平面に形成された凹部とが各々連結して複数の貫通孔が形成されており、
    前記複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、前記第1平面側の凹部の底部に形成された中間凹部と、前記第2平面側の凹部とを連結して形成され、
    前記第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方に形成された凹部と、前記貫通孔とのうちの少なくとも一方により、前記第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方で図柄が表示される
    ことを特徴とする金属板。
  8. 請求項7記載の金属板において、
    前記複数の貫通孔のうちの少なくとも一つは、前記第1平面側の凹部に対して、前記第2平面側に複数の凹部が形成されていることを特徴とする金属板。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の金属板において、
    前記複数の貫通孔のうちの他の少なくとも一つは、前記第1平面側の凹部の開口径が前記第2平面側の凹部の開口径よりも小さい
    ことを特徴とする金属板。
  10. 請求項9記載の金属板において、
    前記複数の貫通孔のうちの他の少なくとも一つは、前記第2平面側の凹部に対して、前記第1平面側に複数の凹部が形成されている
    ことを特徴とする金属板。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の金属板において、
    前記第1平面と前記第2平面とのうちの少なくとも一方に、エンボスが形成されている
    ことを特徴とする金属板。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の金属板において、
    樹脂層によりコーティングされていることを特徴とする金属板。
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