JP2008208758A - 容積型膨張機、膨張機一体型圧縮機、および冷凍サイクル装置 - Google Patents

容積型膨張機、膨張機一体型圧縮機、および冷凍サイクル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】膨張機一体型圧縮機を備えた冷凍サイクル装置等において、密度比一定の制約を回避するとともに、冷媒の膨張エネルギーの回収効率を広い運転範囲にわたって高く維持する。
【解決手段】冷凍サイクル装置9は、圧縮機構1および膨張機構3を有する膨張機一体型圧縮機10を備えている。圧縮機構1と放熱器2と膨張機構3と蒸発器4とは、主冷媒回路80を形成している。膨張機構3には、第1インジェクションポート72と、第2インジェクションポート76とが形成されている。第2インジェクションポート76は、第1インジェクションポート72と異なるタイミングで冷媒をインジェクションさせる。第1インジェクション通路81は第1インジェクションポート72に接続され、第2インジェクション通路82は第2インジェクションポート76に接続されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、容積型膨張機、膨張機一体型圧縮機、および冷凍サイクル装置に関する。
従来から、冷媒(作動流体)の膨張エネルギーを膨張機で回収し、回収エネルギーを圧縮機の入力の一部等として利用する動力回収式の冷凍サイクル装置が提案されている。そのような冷凍サイクル装置として、例えば、膨張機と圧縮機とを回転軸で連結した流体機械(以下、「膨張機一体型圧縮機」という)を備えた冷凍サイクル装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
後述するように、膨張機一体型圧縮機を備えた冷凍サイクル装置においては、圧縮機入口側の冷媒の密度と、膨張機入口側の冷媒の密度との比は、常に一定となる。逆に言うと、膨張機一体型圧縮機を備えた冷凍サイクル装置にあっては、上記密度比が常に一定という制約の下で運転が行われる。そのため、高効率の運転が難しいという課題がある。
そこで、膨張機に対してインジェクション通路を設け、冷媒のインジェクション量を調整することにより、密度比一定の制約を回避するようにした冷凍サイクル装置が提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。
図15を参照しながら、上記従来の冷凍サイクル装置について説明する。この冷凍サイクル装置は、主冷媒回路108とインジェクション通路109とを備えている。主冷媒回路108は、圧縮機101、ガスクーラ(放熱器)102、膨張機103および蒸発器104から構成されている。圧縮機101と膨張機103と回転電動機106とは、回転軸107によって連結されている。インジェクション通路109の上流側は、ガスクーラ102と膨張機103との間に接続され、インジェクション通路109の下流側は、膨張機103のインジェクションポート113に接続されている。インジェクション通路109には、開度調整が自在な弁105が設けられている。
圧縮機101から吐出された冷媒は、ガスクーラ102で冷却された後、主冷媒回路108を流れる冷媒とインジェクション通路109を流れる冷媒とに分流する。分流した一方の冷媒は、吸入ポート111を通じて膨張機103に吸入され、膨張機103内で膨張する。分流した他方の冷媒は、インジェクション通路109の弁105で減圧されて膨張し、インジェクションポート113を通じて膨張機103に吸入される。インジェクションポート113から吸入された冷媒は、吸入ポート111から吸い込まれた冷媒と合流し、膨張機103内で膨張した後、吐出ポート112から吐出される。吐出された冷媒は、蒸発器104で加熱され、圧縮機101に戻る。
ここで、インジェクション通路109の弁105を全閉状態にした場合を仮定し、上述の密度比一定の制約について説明する。
圧縮機101の吸入容積をVcs、膨張機103の吸入容積をVesとし、回転軸107の回転数をNとすると、圧縮機101の入口側における冷媒の体積流量と、膨張機103の入口側における冷媒の体積流量とは、それぞれ、(Vcs×N)、(Ves×N)となる。ここで、インジェクション通路109を流れる冷媒の質量流量は零であるため、圧縮機101における質量流量と膨張機103における質量流量とは等しくなる。この質量流量をGとすると、圧縮機101の入口側の冷媒密度と膨張機103の入口側の冷媒密度とは、それぞれの体積流量と質量流量の比から、{G/(Vcs×N)}、{G/(Ves×N)}となる。これらの式より、圧縮機101の入口側の冷媒密度と膨張機103の入口側の冷媒密度との比は、{G/(Vcs×N)}/{G/(Ves×N)}、すなわち、(Ves/Vcs)となって一定となる。
図16に冷凍サイクルのモリエル線図を示す。図中、圧縮機101における圧縮過程は線AB、ガスクーラ102における放熱過程は線BC、膨張機103における膨張過程は線CD、蒸発器104における蒸発過程は線DAに相当する。圧縮機101の入口側の点Aと、膨張機103の入口側の点Cにおける冷媒の密度比は、(Ves/Vcs)で一定となるので、点Aでの作動流体の密度をρとすると、点Cでの密度ρcは(Vcs/Ves)ρとなる。点Aの密度が一定であると仮定すると、点Cの圧力を増加させる場合、点Cはρc=(Vcs/Ves)ρの線上を点C’の方向へと変化することになる。すなわち、点Cを等温線(T=Tc)に沿って圧力だけ増加させた点C”に変化させることは不可能となり、冷凍サイクルの自由な制御が阻害される。冷凍サイクルには、ある熱源温度において成績係数(COP)が最大となる最適高圧が存在するため、温度と圧力を自由に制御できないと、効率の良い運転ができなくなる。
上記密度比一定の制約は、圧縮機101における質量流量と膨張機103における質量流量とが等しく、かつ、体積流量の比が一定であることに起因している。しかし、この制約は、インジェクション通路109の弁105を開き、冷媒の一部をインジェクション通路109に流すことにより、回避することができる。
特開2001−116371号公報 国際公開第2006/004047号パンフレット
ところが、インジェクション通路109を備えた冷凍サイクル装置では、インジェクション通路109を流れる冷媒は、弁105が全開状態でない限り、弁105においてある程度膨張してしまう。そのため、膨張エネルギーの一部が回収できないという課題がある。
図17は、インジェクション通路109を備えた冷凍サイクル装置における膨張機のエネルギー回収効率を説明するためのグラフである。図17のグラフの横軸は季節を表し、縦軸はエネルギーの回収効率を表す。図17に示すように、インジェクション通路109の弁105が全閉または全閉に近い状態となる冬期や、全開または全開に近い状態となる夏期のときには、回収効率は高い。一方、弁105がある程度絞られる中間期等においては、回収効率が大幅に低下する。
このように、インジェクション通路を備えた従来の冷凍サイクル装置では、回収効率を向上させることのできる運転範囲が狭かった。そのため、広い運転範囲に渡って回収効率を高めることはできなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、作動流体の膨張エネルギーを回収する膨張機等において、広い運転範囲に渡って回収効率を向上させることにある。
本発明に係る容積型膨張機は、作動流体を吸入する吸入ポートと、前記吸入ポートから吸入された作動流体を、容積が変化することによって膨張させる作動流体室と、前記作動流体室で膨張した作動流体を吐出する吐出ポートと、それぞれ前記作動流体室につながり、前記作動流体室における作動流体の膨張過程の異なるタイミングで前記作動流体室に作動流体をインジェクションさせる複数のインジェクションポートと、を備えたものである。
前記容積型膨張機は、前記各インジェクションポートからの作動流体の逆流を防止する逆止弁を備えていることが好ましい。
前記容積型膨張機は、第1シリンダと、前記第1シリンダの一端側を閉塞する第1閉塞部材と、前記第1シリンダの他端側を閉塞する第2閉塞部材と、前記第2閉塞部材によって一端側が閉塞された第2シリンダと、前記第2シリンダの他端側を閉塞する第3閉塞部材と、前記第1シリンダ内に配置され、前記第1閉塞部材および前記第2閉塞部材とともに前記第1シリンダ内に第1作動室を区画し、前記第1シリンダ内で偏心回転運動を行う第1ピストンと、前記第2シリンダ内に配置され、前記第2閉塞部材および前記第3閉塞部材とともに前記第2シリンダ内に第2作動室を区画し、前記第2シリンダ内で偏心回転運動を行う第2ピストンと、を備え、前記第2閉塞部材には、前記第1作動室と前記第2作動室とを連通させる連通孔が形成され、前記作動流体室は、前記第1作動室と前記連通孔と前記第2作動室とによって構成され、前記吸入ポートは、前記第1作動室に連通し、前記吐出ポートは、前記第2作動室に連通し、前記各インジェクションポートは、前記第1作動室に連通していてもよい。
前記各インジェクションポートは、前記第1閉塞部材または前記第2閉塞部材に形成され、前記第1作動室に向かって前記第1シリンダの軸方向に沿って開口していてもよい。
本発明に係る膨張機一体型圧縮機は、前記容積型膨張機からなる膨張機構と、作動流体を圧縮する圧縮機構と、前記膨張機構と前記圧縮機構とを連結する回転軸と、を備えたものである。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮機と、放熱器と、前記容積型膨張機と、蒸発器とが順に環状に接続されてなる主冷媒回路と、前記主冷媒回路における前記放熱器と前記容積型膨張機との間の冷媒を前記複数のインジェクションポートの各々に導く複数のインジェクション通路と、前記各インジェクション通路に設けられた開度調整自在な弁と、を備えたものである。
また、本発明に係る他の冷凍サイクル装置は、前記膨張機一体型圧縮機を備えた冷凍サイクル装置であって、前記圧縮機構と、放熱器と、前記膨張機構と、蒸発器とが順に環状に接続されてなる主冷媒回路と、前記主冷媒回路における前記放熱器と前記膨張機構との間の冷媒を前記複数のインジェクションポートの各々に導く複数のインジェクション通路と、前記各インジェクション通路に設けられた開度調整自在な弁と、を備えているものである。
前記弁は、開度調整自在な電磁弁であることが好ましい。
前記複数のインジェクションポートには、第1インジェクションポートと、第2インジェクションポートとが含まれ、前記インジェクション通路には、開度調整自在な第1の弁を有し、前記第1インジェクションポートに接続された第1インジェクション通路と、開度調整自在な第2の弁を有し、前記第2インジェクションポートに接続された第2インジェクション通路とが含まれ、前記第1インジェクション通路と前記第2インジェクション通路とは、互いに並列に配置されていてもよい。
また、前記複数のインジェクションポートには、第1インジェクションポートと、第2インジェクションポートとが含まれ、前記インジェクション通路には、開度調整自在な第1の弁を有し、前記第1インジェクションポートに接続された第1インジェクション通路と、開度調整自在な第2の弁を有し、前記第2インジェクションポートに接続された第2インジェクション通路とが含まれ、前記第1インジェクション通路と前記第2インジェクション通路とは、互いに直列に配置されていてもよい。
前記冷媒は、二酸化炭素であってもよい。
本発明によれば、膨張機における膨張エネルギーの回収効率を、広い運転範囲に渡って向上させることが可能となる。
<実施形態1>
図1および図5に示すように、本実施形態は、膨張機一体型圧縮機10の膨張機構(容積型膨張機)3に第1および第2のインジェクションポート72,76を設けるとともに、それら第1および第2のインジェクションポート72,76に、互いに並列に配置された第1および第2のインジェクション通路81,82をそれぞれ接続したものである。
《膨張機一体型圧縮機の構成》
図1に示すように、本実施形態に係る膨張機一体型圧縮機10は、密閉容器11と、密閉容器11内の上側に配置されたスクロール式の圧縮機構1と、密閉容器11内の下側に配置されたロータリ式の膨張機構3とを備えている。圧縮機構1と膨張機構3との間には、回転子6aおよび固定子6bを備えた回転電動機6が配置されている。これら圧縮機構1と回転電動機6の回転子6aと膨張機構3とは、回転軸7によって連結されている。
《圧縮機構の構成》
圧縮機構1は、固定スクロール21と、旋回スクロール22と、オルダムリング23と、軸受部材24と、マフラー25とを備えている。密閉容器11には、吸入管26と、吐出管27とが接続されている。旋回スクロール22は、回転軸7の偏心軸7aに嵌合されており、オルダムリング23によって自転運動を拘束されている。旋回スクロール22には渦巻形状のラップ22aが設けられ、固定スクロール21にも渦巻形状のラップ21aが設けられている。これらラップ22aとラップ21aとは、互いに噛み合うことにより、横断面が三日月形状の作動室28を形成している。
旋回スクロール22のラップ22aは、固定スクロール21のラップ21aと噛み合いながら、回転軸7の回転に伴って旋回運動を行う。その結果、ラップ21aとラップ22aとの間に形成される三日月形状の作動室28は、半径方向の外側から内側に移動しながら容積を縮小することにより、吸入管26から吸入された冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は、固定スクロール21の中央部に形成された吐出孔21b、マフラー25の内側空間25a、並びに、固定スクロール21および軸受部材24を貫通する流路29をこの順に経由し、密閉容器11の内部空間11aへと吐出される。内部空間11aに吐出された冷媒は、内部空間11aに滞留する間に、当該冷媒に混入した潤滑用のオイルを重力や遠心力などによって分離した後、吐出管27から吐出される。
《膨張機構の構成》
膨張機構3は、第1シリンダ41と、第1シリンダ41よりも厚みのある第2シリンダ42と、これらのシリンダ41,42を仕切る中板43とを備えている。第1シリンダ41と第2シリンダ42とは、いずれも円筒状に形成されており、互いの中心が一致するように上下に一直線状に配置されている。
膨張機構3は、さらに、円筒状の第1ピストン44と、第1ベーン46と、第1ベーン46を第1ピストン44側に付勢する第1ばね48とを備えている。第1ピストン44の内部には回転軸7の偏心部7bが挿入されており、第1ピストン44は、偏心部7bの回転に伴って、第1シリンダ41の内部で偏心回転運動する。第1シリンダ41には、半径方向に延びるベーン溝41a(図2参照)が形成されている。第1ベーン46は、ベーン溝41aに往復動自在に保持されている。第1ベーン46の一方の端部は第1ピストン44に接し、第1ベーン46の他方の端部は第1ばね48と接している。
また、膨張機構3は、円筒状の第2ピストン45と、第2ベーン47と、第2ベーン47を第2ピストン45側に付勢する第2ばね49とを備えている。第2ピストン45の内部には回転軸7の偏心部7cが挿入されており、第2ピストン45は、偏心部7cの回転に伴って、第2シリンダ42の内部で偏心回転運動する。第2シリンダ42には、半径方向に延びるベーン溝42a(図3参照)が形成されている。第2ベーン47は、ベーン溝42aに往復動自在に保持されている。第2ベーン47の一方の端部は第2ピストン45に接し、第2ベーン47の他方の端部は第2ばね49と接している。
膨張機構3は、さらに、第1シリンダ41と中板43と第2シリンダ42とを狭持するように配置された上側端板50および下側端板51を備えている。上側端板50および中板43は、第1シリンダ41を上下から狭持し、中板43および下側端板51は、第2シリンダ42を上下から狭持している。これら上側端板50、中板43および下側端板51により、第1シリンダ41および第2シリンダ42の内部には、それぞれピストン44,45の回転に応じて容積が変化する作動室が形成されている。なお、上側端板50および下側端板51は、圧縮機構1の軸受部材24とともに、回転軸7を回転自在に支持する軸受部材としても機能する。膨張機構3も、圧縮機構1と同様に、マフラー52を備えている。膨張機構3には、吸入管53と吐出管58(図1において図示せず。図5参照)とが接続されている。
図2に示すように、第1シリンダ41の内側かつ第1ピストン44の外側には、吸入側の作動室55aと吐出側の作動室55bとが形成されている。これら作動室55aと作動室55bとは、第1ベーン46によって仕切られている。図3に示すように、第2シリンダ42の内側かつ第2ピストン45の外側にも、吸入側の作動室56aと吐出側の作動室56bとが形成されている。これらの作動室56aと作動室56bとは、第2ベーン47によって仕切られている。第2シリンダ42は第1シリンダ41よりも厚み(すなわち、上下方向の長さ)が大きいので、第2シリンダ42における2つの作動室56a,56bの合計容積は、第1シリンダ41における2つの作動室55a,55bの合計容積よりも大きい。第1シリンダ41の吐出側の作動室55bと、第2シリンダ42の吸入側の作動室56aとは、中板43に形成された連通孔43aを通じて連通している。これら作動室55bと連通孔43aと作動室56aとは、一つの作動室として機能する。以下、作動室55bと連通孔43aと作動室56aとで形成される作動室を、膨張室と称する。
図1および図2に示すように、上側端板50には、半径方向に延びる吸入路90と、吸入路90から作動室55aに向かって下向きに開口する吸入ポート71とが形成されている。吸入路90の外側端には、吸入管53が接続されている。これにより、吸入管53から吸い込まれた冷媒は、吸入路90および吸入ポート71を通じて、吸入側の作動室55aに供給される。
また、図1および図2に示すように、上側端板50には、半径方向に延びる第1流路73と、第1流路73から第1シリンダ41内の作動室(すなわち、作動室55aまたは作動室55b)に向かって下向きに開口する第1インジェクションポート72とが形成されている。第1流路73の外側端には、第1インジェクション配管74が接続されている。これにより、第1インジェクション配管74から吸い込まれた冷媒は、第1流路73および第1インジェクションポート72を通じて、第1シリンダ41内の作動室に供給される。
図2に示すように、上側端板50にはさらに、半径方向に延びる第2流路77と、第2流路77から第1シリンダ41内の作動室(すなわち、作動室55aまたは作動室55b)に向かって下向きに開口する第2インジェクションポート76とが形成されている。第2流路77の外側端には、第2インジェクション配管75が接続されている。これにより、第2インジェクション配管75から吸い込まれた冷媒は、第2流路77および第2インジェクションポート76を通じて、第1シリンダ41内の作動室に供給される。
第1インジェクションポート72および第2インジェクションポート76は、第1ピストン44の回転に伴って冷媒をインジェクションさせるが、それぞれ異なるタイミングで冷媒をインジェクションさせるように配設されている。本実施形態では、第1インジェクションポート72と第2インジェクションポート76とは、回転軸7の中心を基準として、90度ずれた位置に形成されている。ただし、第1インジェクションポート72および第2インジェクションポート76の位置は、本実施形態の各位置に限定される訳ではなく、それらの位置は自由に設定することが可能である。
第1インジェクションポート72には、第1吸入弁82aが配置されている。第1吸入弁82aは、上流側(=第1流路73側)の圧力が下流側(第1シリンダ41の作動室側)の圧力よりも高くなると開く差圧弁である。同様に、第2インジェクションポート76には、第2吸入弁82bが配置されている。第2吸入弁82bも、上流側(=第2流路77側)の圧力が下流側(第1シリンダ41の作動室側)の圧力よりも高くなると開く差圧弁である。なお、第1吸入弁82aおよび第2吸入弁82bは、下流側から上流側への冷媒の逆流を防止する逆止弁としても機能する。第1吸入弁82aおよび第2吸入弁82bの具体的構成は何ら限定されず、例えば、図4に示すように、金属製の薄板等を好適に用いることができる。ただし、吸入弁82a,82bは必ずしも必要ではない。すなわち、インジェクションポート72,76は、第1シリンダ41の作動室に向かって常時開口していてもよい。
図1および図3に示すように、下側端板51には、作動室56bに向かって上向きに開口する吐出ポート51aが形成されている。第2シリンダ42内の吐出側の作動室56bは、吐出ポート51aを通じて、マフラー52の内部空間52aに連通している。また、第1シリンダ41および第2シリンダ42には、これら第1シリンダ41および第2シリンダ42を貫通する流路57が形成されている。流路57の下流側は、吐出管58(図5参照)に接続されている。このような構成により、作動室56b内の膨張後の冷媒は、吐出ポート51aを通じて内部空間52aにいったん吐出され、流路57を経由した後、吐出管58から吐出される。
《冷凍サイクル装置の構成》
図5に示すように、本実施形態に係る冷凍サイクル装置9は、膨張機一体型圧縮機10とともに、放熱器(ガスクーラ)2と蒸発器4とを備えている。冷凍サイクル装置9は、膨張機一体型圧縮機10の圧縮機構1と、放熱器2と、膨張機一体型圧縮機10の膨張機構3と、蒸発器4とが順に環状に接続されてなる主冷媒回路80を備えている。また、冷凍サイクル装置9は、第1インジェクション通路81と、第2インジェクション通路82と、バイパス通路83とを備えている。
冷凍サイクル装置9には、冷媒として二酸化炭素が充填されている。本実施形態では、冷媒は、冷媒回路の高圧側(具体的には、圧縮機構1から放熱器2を経て膨張機構3に至る部分)において超臨界状態となる。ただし、冷媒の種類は特に限定される訳ではない。
第1インジェクション通路81は、主冷媒回路80の冷媒を膨張機構3の第1インジェクションポート72に供給する通路である。第1インジェクション通路81の一端は、放熱器2と膨張機構3の吸入ポート71との間に接続され、他端は膨張機構3の第1インジェクションポート72に接続されている。なお、本実施形態では、前述の第1インジェクション配管74および第1流路73は、第1インジェクション通路81の一部をなすものとする。第1インジェクション通路81には、開度調整自在な電磁弁からなる第1流量調整弁91が設けられている。
第2インジェクション通路82は、主冷媒回路80の冷媒を膨張機構3の第2インジェクションポート76に供給する通路である。第2インジェクション通路82の一端は、放熱器2と第1インジェクション通路81の第1流量調整弁91との間に接続され、他端は膨張機構3の第2インジェクションポート76に接続されている。なお、本実施形態では、前述の第2インジェクション配管75および第2流路77は、第2インジェクション通路82の一部をなすものとする。第2インジェクション通路82にも、開度調整自在な電磁弁からなる第2流量調整弁92が設けられている。
バイパス通路83は、放熱器2からの冷媒を、膨張機構3を通過させずに蒸発器4に供給する通路である。すなわち、膨張機構3をバイパスさせる通路である。バイパス通路83の一端は、第1インジェクション通路81における第1流量調整弁91の下流側に接続され、他端は主冷媒回路80における膨張機構3の吐出管58と蒸発器4との間に接続されている。バイパス通路83には、開閉自在な弁93が設けられている。なお、弁93は、開度調整が自在な弁であってもよく、開度調整ができない弁であってもよい。
《膨張機構の動作》
次に、図6〜図8を参照しながら、膨張機一体型圧縮機10の膨張機構3の動作を説明する。図6〜図8には、回転軸7の回転角θが45°ごとのピストン44,45の状態が示されている。ここでは、第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が第1ベーン46と接触する位置をいわゆる上死点(θ=0°)とし、回転軸7の回転方向である時計回り方向を回転角θの正の方向として表示する。膨張機構3は、回転軸7が3回転する間に、吸入過程から吐出過程までの1サイクルを行う。このため、図6〜図8では、回転角θを、整数n(n=0、1、2)を用いて表現している。
−非インジェクション運転−
始めに、インジェクションを行わない運転(=非インジェクション運転)について説明する。非インジェクション運転においては、第1インジェクション通路81の第1流量調整弁91が全閉状態に設定されるとともに、第2インジェクション通路82の第2流量調整弁92も全閉状態に設定される。
まず、ピストン44,45の1周目(n=0)のθ=0°からサイクルが開始され、θ=20°(図示せず)で第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が吸入ポート71を通過すると、作動室55aと吸入ポート71とが連通して吸入過程が始まる。
その後、ピストン44,45の回転に伴って回転角θが大きくなっていき、回転角θの増加に伴って作動室55aの容積が増加する。やがて、第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が2周目(n=1)開始のθ=360°を過ぎると、作動室55aは作動室55bに変化し、かつ、作動室55bは連通孔43aを介して第2シリンダ42の作動室56aと連通し、一つの作動室(=膨張室)を形成する。回転軸7がさらに回転すると、θ=380°(図示せず)において、第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が吸入ポート71を通過し、作動室55bと吸入ポート71との連通が断たれる。この時点で吸入過程が終了し、膨張過程が始まる。
回転軸7がさらに回転すると、作動室55bの容積は減少するが、前述したように第1シリンダ41よりも第2シリンダ42の方が厚み(上下方向長さ)が大きいため、作動室56aの容積はそれ以上の割合で増加する。その結果、膨張室(=作動室55b+連通孔43a+作動室56a)の容積は増加していき、冷媒は膨張する。
回転軸7がさらに回転し、θ=700°(図示せず)に至ると、第2シリンダ42と第2ピストン45との接点が吐出ポート51aを通過し、膨張室(詳しくは、作動室56a)が吐出ポート51aと連通する。この時点で、膨張過程は終了し、吐出過程が始まる。
3周目(n=2)の開始のθ=720°において、第1シリンダ41の作動室55bは消滅し、第2シリンダ42の作動室56aは作動室56bに変化し、さらに、回転軸7が回転するにつれて、作動室56bの容積が減少し、冷媒が吐出ポート51aから吐き出される。その後、θ=1080°で作動室56bが消滅し、吐出過程が終了する。
−第1インジェクション運転−
次に、第1インジェクション通路81から冷媒をインジェクションさせ、第2インジェクション通路82から冷媒をインジェクションさせない運転(=第1インジェクション運転)について説明する。この第1インジェクション運転では、第1インジェクション通路81の第1流量調整弁91は全閉以外の所定開度に制御され、第2インジェクション通路82の第2流量調整弁92は全閉状態に設定される。
第1インジェクション通路81では、第1流量調整弁91によって、冷媒はある程度減圧される。そのため、第1インジェクションポート72の手前側の冷媒の圧力は、吸入管53内の冷媒の圧力よりも低くなる。
本運転においても、ピストン44,45の1周目(n=0)のθ=0°からサイクルが開始され、θ=20°(図示せず)で第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が吸入ポート71を通過すると、作動室55aと吸入ポート71とが連通して吸入過程(以下、第1吸入過程という)が始まる。
その後、ピストン44,45の回転に伴って回転角θが大きくなっていき、θ=180°で第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が第1インジェクションポート72を通過する。しかし、第1インジェクションポート72には吸入弁82aが設けられているので、作動室55a内の冷媒圧力が第1流路73内の冷媒圧力以上である限り、第1インジェクションポート72から作動室55a内に冷媒がインジェクションされることはない。そのため、作動室55aには、吸入ポート71のみから冷媒が流入し続ける。
θの増加に伴って作動室55aの容積が増加し、2周目(n=1)開始のθ=360°を過ぎると、作動室55aは作動室55bに変化し、かつ、作動室55bは連通孔43aを介して第2シリンダ42の作動室56aと連通し、一つの作動室(膨張室)を形成する。回転軸7がさらに回転すると、θ=380°(図示せず)において、第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が吸入ポート71を通過し、作動室55bと吸入ポート71との連通が断たれる。この時点で第1吸入過程は終了する。
回転軸7がさらに回転すると、膨張室の容積が増加していき、冷媒は膨張する(以下、この膨張過程を第1膨張過程という)。冷媒は膨張することによって、圧力が低下する。膨張室内の冷媒圧力が第1流路73の冷媒圧力よりも低くなると、第1インジェクションポート72の吸入弁82aが開き、第1インジェクションポート72から膨張室(詳しくは、作動室55b)に冷媒が流入する。これにより、第1膨張過程が終了し、再び吸入過程が始まる。以下では、この吸入過程を第2吸入過程という。
回転軸7がさらに回転し、θ=540°に至ると、第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が第1インジェクションポート72を通過し、膨張室と第1インジェクションポート72との連通が断たれる。これにより、第2吸入過程が終了する。
その後、回転軸7の回転に伴って膨張室内の冷媒が膨張する。以下では、この膨張過程を第2膨張過程という。回転軸7がさらに回転し、θ=700°(図示せず)に至ると、第2シリンダ42と第2ピストン45との接点が吐出ポート51aを通過し、膨張室(詳しくは、作動室56a)が吐出ポート51aと連通する。この時点で、第2膨張過程は終了する。
第2膨張過程が終了すると、冷媒の吐出過程が開始される。3周目(n=2)の開始のθ=720°において、第1シリンダ41の作動室55bは消滅し、第2シリンダ42の作動室56aは作動室56bに変化し、さらに、回転軸7が回転するにつれて、作動室56bの容積が減少し、冷媒が吐出ポート51aから吐き出される。そして、θ=1080°で作動室56bが消滅し、吐出過程が終了する。
−第2インジェクション運転−
次に、第2インジェクション通路82から冷媒をインジェクションさせる運転(=第2インジェクション運転)について説明する。なお、第2インジェクション運転では、第2インジェクション通路82とともに第1インジェクション通路81から冷媒をインジェクションさせることも可能であるが、以下の説明では、第2インジェクション通路82から冷媒をインジェクションさせ、第1インジェクション通路81からは冷媒をインジェクションさせないこととする。したがって、この第2インジェクション運転では、第1インジェクション通路81の第1流量調整弁91は全閉状態に設定され、第2インジェクション通路82の第2流量調整弁92は全閉以外の所定開度に制御される。
第2流量調整弁92が所定開度に制御されることにより、第2インジェクション通路82では、第2流量調整弁92によって冷媒が減圧される。そのため、第2インジェクションポート76の手前側の冷媒の圧力は、吸入管53内の冷媒の圧力よりも低くなる。
本運転においても、ピストン44,45の1周目(n=0)のθ=0°からサイクルが開始され、θ=20°(図示せず)で第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が吸入ポート71を通過すると、作動室55aと吸入ポート71とが連通して吸入過程(第1吸入過程)が始まる。
その後、ピストン44、45の回転に伴って回転角θが大きくなっていき、θ=270°で第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が第2インジェクションポート76を通過する。しかし、第2インジェクションポート76には吸入弁82bが設けられているので、作動室55a内の冷媒圧力が第2流路77内の冷媒圧力以上である限り、第2インジェクションポート76から作動室55a内に冷媒がインジェクションされることはない。そのため、作動室55aには、吸入ポート71のみから冷媒が流入し続ける。
θの増加に伴って作動室55aの容積は増加し、2周目(n=1)開始のθ=360°を過ぎると、作動室55aは作動室55bに変化し、かつ、作動室55bは連通孔43aを介して第2シリンダ42の作動室56aと連通し、一つの作動室(膨張室)を形成する。回転軸7がさらに回転すると、θ=380°(図示せず)において、第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が吸入ポート71を通過し、作動室55bと吸入ポート71との連通が断たれる。この時点で第1吸入過程は終了する。
回転軸7がさらに回転すると、膨張室の容積が増加していき、冷媒は膨張する。冷媒は膨張することによって、圧力が低下する。そして、膨張室内の冷媒圧力が第2流路77の冷媒圧力よりも低くなると、第2インジェクションポート76の吸入弁82bが開き、第2インジェクションポート76から膨張室(詳しくは、作動室55b)に冷媒が流入する。これにより、第1膨張過程が終了し、第2吸入過程が始まる。
回転軸7がさらに回転し、θ=630°に至ると、第1シリンダ41と第1ピストン44との接点が第2インジェクションポート76を通過し、膨張室と第2インジェクションポート76との連通が断たれる。これにより、第2吸入過程が終了する。
その後、回転軸7の回転に伴って膨張室内の冷媒が膨張し、第2膨張過程が行われる。回転軸7がさらに回転し、θ=700°(図示せず)に至ると、第2シリンダ42と第2ピストン45との接点が吐出ポート51aを通過し、膨張室(詳しくは、作動室56a)が吐出ポート51aと連通する。この時点で、第2膨張過程は終了する。
第2膨張過程が終了すると、冷媒の吐出過程が開始される。3周目(n=2)の開始のθ=720°において、第1シリンダ41の作動室55bは消滅し、第2シリンダ42の作動室56aは作動室56bに変化し、さらに、回転軸7が回転するにつれて、作動室56bの容積が減少し、冷媒が吐出ポート51aから吐出される。そして、θ=1080°で作動室56bが消滅し、吐出過程が終了する。
−バイパス運転−
バイパス運転は、放熱器2から流れてきた冷媒の一部を、膨張機構3を通過させずにバイパスさせる運転である。バイパス運転では、開閉弁93が開かれ、冷媒の一部が膨張機構3を通過せずに開閉弁93を通過し、開閉弁93で減圧されてから蒸発器4に供給される。
《回転角と各過程との関係》
図9は、各運転における回転軸7の回転角θと各過程との関係を示している。前述したように、非インジェクション運転においては、吸入過程、膨張過程、および吐出過程がこの順に行われる。一方、第1インジェクション運転および第2インジェクション運転においては、第1吸入過程、第1膨張過程、第2吸入過程、第2膨張過程、および吐出過程がこの順に行われる。
各インジェクション運転において、第1膨張過程の終了時点Xは、膨張室(詳しくは、作動室55b)内の冷媒圧力とインジェクション通路81,82の各流路73,77内の冷媒圧力とが等しくなった時点であり、これは、インジェクション通路81,82における冷媒の減圧量に依存する。言い換えると、インジェクション通路81,82の流量調整弁91,92の開度、すなわち絞り度合いに依存する。そのため、インジェクション通路81,82の流量調整弁91,92の開度を調整することによって、第1膨張過程の終了時点Xを調整することができる。
ところで、インジェクション通路81,82の流量調整弁91,92を全開状態から徐々に絞っていくと、流量調整弁91,92における冷媒の減圧量が徐々に大きくなっていく。その結果、冷媒の減圧量の分だけ、膨張機構3において回収可能なエネルギーが減少していくことになる。したがって、流量調整弁91,92の開度が全開状態から小さくなるにつれて、膨張機構3における回収効率は低下していく。一方、流量調整弁91,92を絞ると、インジェクション通路81,82を流れる冷媒の質量流量、すなわちインジェクション量は減っていく。そのため、流量調整弁91,92をある程度以上絞ると、冷媒の減圧量は大きくなるものの、インジェクション通路81,82を流れる冷媒の質量流量が小さくなるため、結果として、流量調整弁91,92の開度の減少に伴って回収効率は上昇していく。したがって、図10(a)および(b)に模式的に示すように、膨張機構3のエネルギーの回収効率は、インジェクション通路81,82の流量調整弁91,92が全閉状態から全開状態に向かうにつれて、いったん減少した後、上昇するような傾向を示す。このように、膨張機構3のエネルギー回収効率は、流量調整弁91,92が全閉状態または全開状態に近いときに大きく、全閉状態または全開状態から離れるにつれて小さくなる。
仮に、インジェクション通路が第2インジェクション通路82の一つだけだとすると、図10(b)に示すように、全開状態から全閉状態までの広い運転範囲Wにわたって、流量調整弁92を制御する必要がある。そのため、例えば中間期等においては、流量調整弁92をある程度絞った運転を行わざるを得ず、全閉状態と全開状態との間の回収効率の悪い運転条件で運転しなければならなくなる。
ところが、本実施形態に係る冷凍サイクル装置9は、第1インジェクション通路81および第2インジェクション通路82を備えており、インジェクション通路が複数設けられている。そのため、運転範囲Wを、第1インジェクション運転を行う第1の運転範囲W1と、第2インジェクション運転を行う第2の運転範囲W2とに分けることができる。そして、第1運転範囲W1では、第1流量調整弁91が全開状態または全閉状態に近い条件で運転することができ、第2運転範囲W2では、第2流量調整弁92が全開状態に近い条件で運転することができる。その結果、第1運転範囲W1および第2運転範囲W2の双方でエネルギー回収効率の高い運転を行うことができ、広い運転範囲Wに渡って回収効率を高く維持することが可能となる。
図11は、膨張機構3における回転軸7の回転角θと作動室容積との関係を示している。冷媒は、作動室55a、作動室55b、作動室56a、作動室56bの順に移動するが、その過程で作動室の容積は正弦波曲線状に変化する。なお、図11では、説明を簡略化するため、連通孔43aの存在は無視している。
《本実施形態の効果》
以上のように、本実施形態によれば、膨張機一体型圧縮機10の膨張機構3は複数のインジェクションポート72,76を備えており、これらインジェクションポート72,76には、流量調整弁91,92を有するインジェクション通路81,82がそれぞれ接続されている。そのため、運転条件に応じて、利用するインジェクション通路81,82を適宜切り換えることによって、広い運転範囲に渡って膨張機構3のエネルギー回収効率を高く維持することが可能となる。すなわち、上述したように、運転範囲Wを複数の運転範囲W1,W2に区切り、それぞれの運転範囲W1,W2においてエネルギー回収効率を高めることができるので、全運転範囲Wに渡ってエネルギー回収効率を高く維持することが可能となる。
また、本実施形態によれば、インジェクションポート72,76には、逆流を防止する吸入弁82a,82bがそれぞれ設けられている。そのため、インジェクションポート72,76の外側の流路73,77(より詳しくは、インジェクション通路81,82における流量調整弁91,92とインジェクションポート72,76との間の各流路)が死容積となることを防止することができ、エネルギーの回収効率の低下を抑制することができる。
本発明に係る容積式膨張機は、シリンダが一つのロータリ式膨張機であってもよいが、本実施形態では、膨張機構3は、第1シリンダ41および第2シリンダ42を有するロータリ式膨張機によって構成されており、第1シリンダ41内の作動室55bと第2シリンダ42内の作動室56aとが連通孔43aを通じて連通している。ところで、シリンダが一つしかないロータリ式膨張機では、ピストンがシリンダ内で一回転する間に、冷媒の吸入過程、膨張過程、および吐出過程を行わなければならない。その際、シリンダ内の作動室に対する冷媒の流入速度は、吸入ポートが開いた後、シリンダ内のピストンの回転に従って徐々に増加するが、吸入過程の終了時に瞬間的に零となり、急激に低下する。このため、吸入ポートにおいて急激な圧力変動が生じ、いわゆる脈動が生じやすい。これに対し、本実施形態によれば、冷媒の吸入過程、膨張過程および吐出過程は、第1シリンダ41、連通孔43aおよび第2シリンダ42の全体で行われる。また、作動室55aに対する冷媒の流入速度は、吸入ポート71が開いてから、ピストン44の回転に従って徐々に増加した後、徐々に低下し、零となる。そのため、冷媒の流入速度の急激な変化は抑制される。したがって、本実施形態によれば、冷媒の脈動を抑制することができ、運転の安定化または効率の更なる向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、インジェクションポート72,76は、いずれも第1シリンダ41内の作動室(つまり、作動室55aまたは55b)に向かって開口している。そのため、好適なインジェクション運転を行うことができる。ところで、仮に、インジェクションポート72,76が吐出過程中の作動室に向かって開口していると、吐出過程の冷媒圧力は冷凍サイクル内の最低圧力となるので、インジェクションポート72,76から吐出ポート51aに向かって冷媒がバイパスするおそれがある。しかし、本実施形態では、第1シリンダ41内の作動室では、吸入過程と膨張過程が行われるが、吐出過程は行われない。そのため、インジェクション運転を安定して行うことができる。なお、常に膨張過程にさらされる連通孔43aに向かってインジェクションポート72,76を開口させてもよい。この場合も、インジェクション運転を安定して行うことができる。
また、本実施形態によれば、インジェクションポート72,76は、第1シリンダ41の軸方向に沿って開口している。そのため、インジェクションポート72,76からの冷媒の流入がより円滑になる。
本実施形態では、容積型膨張機である膨張機構3は、膨張機一体型圧縮機10の一部として構成され、回転軸7を介して圧縮機構1と連結されている。そのため、膨張機構3の回転数と圧縮機構1の回転数とは、常に一定となる。したがって、前述した密度比一定の制約を避けるため、インジェクション通路を設ける必要性が高い。そのため、本実施形態の効果、すなわち、インジェクションを伴う運転時におけるエネルギー回収効率を向上させるという効果が、より顕著に発揮される。
本実施形態では、インジェクション通路81,82の流量調整弁91,92は、開度調整自在な電磁弁によって構成されている。そのため、好適な流量調整弁を比較的安価に実現することができる。また、流量調整弁91,92を容易に制御することができ、インジェクション運転の制御を容易かつ正確に行うことが可能となる。
図5に示すように、本実施形態によれば、第1インジェクション通路81と第2インジェクション通路82とは、互いに並列に配置されている。そのため、各インジェクション通路81,82を個別に利用することができ、一方のインジェクション通路に異常が生じた場合には、他方のインジェクション通路を利用することによって、インジェクション運転を実行することができる。例えば、第1インジェクション通路81の流量調整弁91に異常が生じたとしても、第2インジェクション通路82の流量調整弁92の制御範囲を広げることにより、エネルギー回収効率は低下するものの、全運転範囲Wに渡ってインジェクション運転を行うことが可能となる。
本実施形態では、冷媒として二酸化炭素を用いている。冷媒として二酸化炭素を用いると、冷凍サイクルにおける高圧側圧力と低圧側圧力との差が大きくなる。そのため、膨張機構3における動力回収の効果がより顕著となる。
<実施形態2>
図12に示すように、実施形態2は、第1インジェクション通路81と第2インジェクション通路82とが互いに直列に配置されているものである。
具体的には、実施形態2では、第1インジェクション通路81の上流端は、主冷媒回路80における放熱器2と膨張機構3の吸入ポート71との間に接続され、第1インジェクション通路81の下流端は、膨張機構3の第1インジェクションポート72に接続されている。第2インジェクション通路82の上流端は、第1インジェクション通路81における第1流量調整弁91の下流側に接続され、第2インジェクション通路82の下流端は、膨張機構3の第2インジェクションポート76に接続されている。バイパス通路83の上流側は、第2インジェクション通路82の第2流量調整弁92の下流側に接続され、バイパス通路83の下流側は、主冷媒回路80における膨張機構3と蒸発器4との間に接続されている。
その他の構成は実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態においても、膨張機構3へのインジェクションを行わない非インジェクション運転と、第1インジェクションポート72から冷媒をインジェクションさせる第1インジェクション運転と、第2インジェクションポート76から冷媒をインジェクションさせる第2インジェクション運転とを実行可能である。また、バイパス運転も可能である。
本実施形態では、非インジェクション運転の際には、第1流量調整弁91が全閉状態に設定される。第1インジェクション運転の際には、第1流量調整弁91は全閉以外の所定開度に制御され、第2流量調整弁92は全閉状態に設定される。第2インジェクション運転の際には、第1流量調整弁91は開状態(なお、必ずしも全開状態とは限らない)に設定され、第2流量調整弁92は全閉以外の所定開度に制御される。バイパス運転の際には、第1流量調整弁91および第2流量調整弁92の両方が開状態に設定されるとともに、開閉弁93が開状態に設定される。
本実施形態においても、実施形態1と同様の理由により、広い運転範囲に渡って膨張機構3のエネルギー回収効率を高く維持することが可能となる。
また、本実施形態では、第1インジェクション通路81と第2インジェクション通路82とは、互いに直列に配置されている。そのため、第2インジェクションポート76に供給される冷媒を、第1流量調整弁91でいったん減圧した後、第2流量調整弁92で再度減圧することができる。したがって、第2流量調整弁92に必要とされる減圧量を抑えることができる。よって、第2流量調整弁92の小型化を図ることができる。
<実施形態3>
前記実施形態では、本発明に係る容積型膨張機が膨張機一体型圧縮機10の膨張機構3を構成するものであったが、本発明に係る容積型膨張機は、膨張機一体型圧縮機10に組み込まれたものに限定されない。本発明に係る容積型膨張機は、単体で用いられるものであってもよい。
図13に示すように、実施形態3に係る冷凍サイクル装置9は、分離型の膨張機63を用いた動力回収式の冷凍サイクル装置である。この冷凍サイクル装置9は、実施形態1に係る冷凍サイクル装置9とほぼ同様の構成を有するが、膨張機一体型圧縮機10に代えて、互いに分離された圧縮機61と膨張機63、回転軸7dを介して圧縮機61に接続された回転電動機66、および、回転軸7eを介して膨張機63に接続された発電機67を備えている。なお、実施形態1と同様の部分には同様の符号を付し、その説明は省略する。
膨張機63には、容積が変わることによって冷媒の吸入、膨張、吐出を行う作動室(図示せず)と、吸入ポート71と、吐出ポート51aと、第1インジェクションポート72と、第1インジェクションポート72と異なるタイミングで冷媒をインジェクションする第2インジェクションポート76とが形成されている。
冷凍サイクル装置9は、圧縮機61、放熱器2、膨張機63、および蒸発器4をこの順に環状に接続してなる主冷媒回路80を備えている。第1インジェクション通路81の上流端は放熱器2と膨張機63の吸入ポート71との間に接続され、その下流端は膨張機63の第1インジェクションポート72に接続されている。第1インジェクション通路81には、実施形態1と同様の第1流量調整弁91が設けられている。第2インジェクション通路82の上流端は、第1インジェクション通路81の第1流量調整弁91の上流側に接続され、第2インジェクション通路82の下流端は、膨張機63の第2インジェクションポート76に接続されている。
圧縮機61は回転電動機66により駆動され、膨張機63では冷媒の膨張エネルギーが発電機67によって電気エネルギーに変換される。この電気エネルギーは、回転電動機66の入力の一部に利用される。
図14は、一般的な発電機67の効率曲線を示している。発電機67は、所定の定格回転数Nrで発電効率が最も高くなるように設計されているため、回転数が定格回転数Nrから離れるほど発電効率が低下する。このため、発電機67の回転数は、できるだけ定格回転数Nrの近傍とすることが望ましい。
しかし、冷凍サイクルでは、冷媒の循環量や密度が変化するため、インジェクションポートのない膨張機では、定格回転数Nrの近傍だけで運転することが困難である。ところが、本実施形態では、膨張機63にはインジェクションポート72,76が設けられている。そのため、インジェクション運転を行うことによって、発電機67の回転数を定格回転数Nrに近い値にすることができ、発電効率を向上させることができる。その上、本実施形態によれば、前述したようにインジェクション運転の幅広い運転範囲において、エネルギー回収効率を高めることができる。したがって、発電効率をより一層向上させることが可能となる。
《その他の変形例》
前記各実施形態では、インジェクションポート72,76は上側端板50に形成され、作動室55aまたは55bに向かって第1シリンダ41の軸方向に沿って開口していた。しかし、インジェクションポート72,76は上側端板50以外の部分に形成されていてもよい。また、インジェクションポート72,76の開口方向は、第1シリンダ41の軸方向と平行な方向でなくてもよい。例えば、第1流路73および第1インジェクションポート72が第1シリンダ41に形成され、第1インジェクションポート72が第1シリンダ41の内周面において半径方向内向きに開口していてもよい。また、第2流路77および第2インジェクションポート76が第1シリンダ41に形成され、第2インジェクションポート76が第1シリンダ41の内周面において半径方向内向きに開口していてもよい。
なお、本発明に係る容積式膨張機は、前記実施形態のようなロータリ式の膨張機に限定される訳ではない。
前記実施形態に係る冷凍サイクル装置9は、冷媒が一方向にのみ流通する装置であったが、本発明に係る冷凍サイクル装置は、冷媒の流通方向が変更可能な装置であってもよい。すなわち、本発明に係る冷凍サイクル装置は、いわゆる可逆運転、例えば冷房運転および暖房運転等が可能な冷凍サイクル装置であってよい。
前記実施形態では、容積式膨張機のインジェクションポートの個数は2個であり、冷凍サイクル装置のインジェクション通路の本数は2本であった。しかし、インジェクションポートは3個以上であってもよく、インジェクション通路は3本以上であってもよい。
前記実施形態では、インジェクションポート72,76は第1シリンダ41内の作動室に向かって開口していたが、複数のインジェクションポートのうちの少なくとも一つが、第2シリンダ42内の作動室に向かって開口していてもよい。
以上のように、本発明は、容積型膨張機、膨張機一体型圧縮機、および冷凍サイクル装置について有用である。
実施形態に係る膨張機一体型圧縮機の縦断面図 図1のII−II線断面図 図1のIII−III線断面図 吸入弁の構成図 実施形態1に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路図 (a)〜(c)は膨張機一体型圧縮機の膨張機構の動作原理を示す図 (a)〜(c)は膨張機一体型圧縮機の膨張機構の動作原理を示す図 (a)〜(b)は膨張機一体型圧縮機の膨張機構の動作原理を示す図 膨張機一体型圧縮機の膨張機構における回転軸の回転角と作動室の各行程との関係を示す図 (a)〜(c)はエネルギー回収効率の特性曲線図 膨張機一体型圧縮機の膨張機構における回転軸の回転角と作動室容積との関係を示す図 実施形態2に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路図 実施形態3に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路図 発電機の回転数と効率との関係を示す図 従来の冷凍サイクル装置の冷媒回路図 冷凍サイクルのモリエル線図 従来の冷凍サイクル装置におけるエネルギー回収効率の特性曲線図
符号の説明
1 圧縮機構(圧縮機)
2 放熱器
3 膨張機構(容積型膨張機)
4 蒸発器
7 回転軸
9 冷凍サイクル装置
10 膨張機一体型圧縮機
41 第1シリンダ
42 第2シリンダ
43 中板(第2閉塞部材)
43a 連通孔
44 第1ピストン
45 第2ピストン
50 上側端板(第1閉塞部材)
51 下側端板(第3閉塞部材)
51a 吐出ポート
55a,55b,56a,56b 作動室(作動流体室)
71 吸入ポート
72 第1インジェクションポート
76 第2インジェクションポート
80 主冷媒回路
81 第1インジェクション通路
82 第2インジェクション通路
82a 第1吸入弁(逆止弁)
82b 第2吸入弁(逆止弁)
91 第1流量調整弁(開度調整自在な弁)
92 第2流量調整弁(開度調整自在な弁)

Claims (11)

  1. 作動流体を吸入する吸入ポートと、
    前記吸入ポートから吸入された作動流体を、容積が変化することによって膨張させる作動流体室と、
    前記作動流体室で膨張した作動流体を吐出する吐出ポートと、
    それぞれ前記作動流体室につながり、前記作動流体室における作動流体の膨張過程の異なるタイミングで前記作動流体室に作動流体をインジェクションさせる複数のインジェクションポートと、
    を備えた容積型膨張機。
  2. 請求項1に記載の容積型膨張機において、
    前記各インジェクションポートからの作動流体の逆流を防止する逆止弁を備えている容積型膨張機。
  3. 請求項1に記載の容積型膨張機において、
    第1シリンダと、
    前記第1シリンダの一端側を閉塞する第1閉塞部材と、
    前記第1シリンダの他端側を閉塞する第2閉塞部材と、
    前記第2閉塞部材によって一端側が閉塞された第2シリンダと、
    前記第2シリンダの他端側を閉塞する第3閉塞部材と、
    前記第1シリンダ内に配置され、前記第1閉塞部材および前記第2閉塞部材とともに前記第1シリンダ内に第1作動室を区画し、前記第1シリンダ内で偏心回転運動を行う第1ピストンと、
    前記第2シリンダ内に配置され、前記第2閉塞部材および前記第3閉塞部材とともに前記第2シリンダ内に第2作動室を区画し、前記第2シリンダ内で偏心回転運動を行う第2ピストンと、を備え、
    前記第2閉塞部材には、前記第1作動室と前記第2作動室とを連通させる連通孔が形成され、
    前記作動流体室は、前記第1作動室と前記連通孔と前記第2作動室とによって構成され、
    前記吸入ポートは、前記第1作動室に連通し、
    前記吐出ポートは、前記第2作動室に連通し、
    前記各インジェクションポートは、前記第1作動室に連通している容積型膨張機。
  4. 請求項3に記載の容積型膨張機において、
    前記各インジェクションポートは、前記第1閉塞部材または前記第2閉塞部材に形成され、前記第1作動室に向かって前記第1シリンダの軸方向に沿って開口している容積型膨張機。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の容積型膨張機からなる膨張機構と、
    作動流体を圧縮する圧縮機構と、
    前記膨張機構と前記圧縮機構とを連結する回転軸と、
    を備えた膨張機一体型圧縮機。
  6. 圧縮機と、放熱器と、請求項1〜4のいずれか一つに記載の容積型膨張機と、蒸発器とが順に環状に接続されてなる主冷媒回路と、
    前記主冷媒回路における前記放熱器と前記容積型膨張機との間の冷媒を前記複数のインジェクションポートの各々に導く複数のインジェクション通路と、
    前記各インジェクション通路に設けられた開度調整自在な弁と、
    を備えた冷凍サイクル装置。
  7. 請求項5に記載の膨張機一体型圧縮機を備えた冷凍サイクル装置であって、
    前記圧縮機構と、放熱器と、前記膨張機構と、蒸発器とが順に環状に接続されてなる主冷媒回路と、
    前記主冷媒回路における前記放熱器と前記膨張機構との間の冷媒を前記複数のインジェクションポートの各々に導く複数のインジェクション通路と、
    前記各インジェクション通路に設けられた開度調整自在な弁と、
    を備えている冷凍サイクル装置。
  8. 請求項6または7に記載の冷凍サイクル装置において、
    前記弁は、開度調整自在な電磁弁である冷凍サイクル装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか一つに記載の冷凍サイクル装置において、
    前記複数のインジェクションポートには、第1インジェクションポートと、第2インジェクションポートとが含まれ、
    前記インジェクション通路には、
    開度調整自在な第1の弁を有し、前記第1インジェクションポートに接続された第1インジェクション通路と、
    開度調整自在な第2の弁を有し、前記第2インジェクションポートに接続された第2インジェクション通路とが含まれ、
    前記第1インジェクション通路と前記第2インジェクション通路とは、互いに並列に配置されている冷凍サイクル装置。
  10. 請求項6〜8のいずれか一つに記載の冷凍サイクル装置において、
    前記複数のインジェクションポートには、第1インジェクションポートと、第2インジェクションポートとが含まれ、
    前記インジェクション通路には、
    開度調整自在な第1の弁を有し、前記第1インジェクションポートに接続された第1インジェクション通路と、
    開度調整自在な第2の弁を有し、前記第2インジェクションポートに接続された第2インジェクション通路とが含まれ、
    前記第1インジェクション通路と前記第2インジェクション通路とは、互いに直列に配置されている冷凍サイクル装置。
  11. 請求項6〜10のいずれか一つに記載の冷凍サイクル装置において、
    前記冷媒は、二酸化炭素である冷凍サイクル装置。
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