JP2008205386A - サポートプレート、ならびにその製造方法、製造装置およびリサイクル方法。 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体ウエハの加工工程における様々な処理において、損傷および汚染を受けることのないサポートプレートを提供する。
【解決手段】本発明に係るサポートプレート1は、薄板化する半導体ウエハ4に貼り合せることによって、半導体ウエハ4を支持するための支持体であり、少なくともサポートプレート本体2の側面部と、半導体ウエハ4に貼り合せる面である表面の周縁部とを覆う保護膜3を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係るサポートプレート1は、薄板化する半導体ウエハ4に貼り合せることによって、半導体ウエハ4を支持するための支持体であり、少なくともサポートプレート本体2の側面部と、半導体ウエハ4に貼り合せる面である表面の周縁部とを覆う保護膜3を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、半導体ウエハの加工工程において、半導体ウエハを支持するサポートプレートの損傷および汚染を防止する保護膜を備えたサポートプレート、その製造方法、製造装置およびリサイクル方法、ならびに当該保護膜の形成方法、形成装置および除去方法に関する。
携帯電話、デジタルAV機器およびICカードなどの高機能化にともない、搭載される半導体シリコンチップ(以下、チップ)の小型化、薄型化および高集積化への要求が高まっている。また、CSP(chip size package)およびMCP(multi-chip package)に代表されるような複数のチップをワンパッケージ化する集積回路についても、その薄型化が求められている。その中において、一つの半導体パッケージの中に複数のチップを搭載するシステム・イン・パッケージ(SiP)は、搭載されるチップを小型化、薄型化および高集積化し、電子機器の高性能化、小型化かつ軽量化を実現する上で非常に重要な技術となっている。
電子機器の高性能化、小型化かつ軽量化を実現するためには、チップの厚さを150μm以下にまで薄くする必要がある。さらに、CSPおよびMCPにおいては100μm以下、ICカードにおいては50μm以下にチップを研削し、薄板化するための研削工程を行う必要がある。しかし、チップのベースとなる半導体ウエハは、研削することにより肉薄となるため、その強度は弱くなり、半導体ウエハにクラックおよび反りが生じやすくなる。また、薄板化した半導体ウエハは、搬送を自動化することができないため、人手によって行わなければならず、その取り扱いが煩雑であった。
そのため、研削する半導体ウエハにサポートプレートと呼ばれるガラスまたは硬質プラスチックなどを貼り合せることによって、半導体ウエハの強度を保持し、クラックの発生および半導体ウエハに反りが生じることを防止するウエハサポートシステムが開発されている。また、ウエハサポートシステムにより、半導体ウエハの強度を維持することができるため、薄板化した半導体ウエハの搬送を自動化することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−191550号公報(平成17年7月14日公開)
しかし、ウエハサポートシステムでは、半導体ウエハの加工工程においても半導体ウエハおよびサポートプレートが一体となったままであるため、半導体ウエハの加工工程における様々な処理によって、サポートプレートが損傷を受けてしまうという問題を有している。
例えば、化学薬品(特に、強い酸性を有する化学薬品)を使用する処理が施される場合には、使用した化学薬品が半導体ウエハとサポートプレートとの界面から浸透することによって、サポートプレート表面の周縁部をエッチングしてしまう。これによって、半導体ウエハとサポートプレートとの間に隙間が生じ、サポートプレートが半導体ウエハを支持することができなくなってしまうため、肉薄となっている半導体ウエハが欠損してしまう。
また、上述した化学薬品によるエッチング以外にも、例えば、化学的気相成長(CVD)、物理蒸着(PVD)、またはめっき処理などの成膜処理においては、サポートプレートの側面部に金属などの付着物が付着してしまう。また、サポートプレートのサイズが半導体ウエハのサイズよりも大きい場合には、サポートプレートの表面の周縁部、つまり成膜処理中の半導体ウエハに覆われていない露出部分にも金属などの付着物が付着してしまう。
そのため、サポートプレートをリサイクルして使用するためには、加工した半導体ウエハをサポートプレートから剥離した後、剥離したサポートプレートの側面部および表面の周縁部から付着物を完全に除去する必要がある。さらに、除去処理後も、サポートプレートの側面部および表面の周縁部から付着物が完全に除去されたことを1枚1枚確認しなければならず、その処理は非常に煩雑である。
すなわち、サポートプレートの側面部および表面の周縁部に対して金属などが付着することは、上述の化学薬品によるサポートプレート表面の周縁部におけるエッチングと併せて、サポートプレートのリサイクルを実質的に不可能なものとしている。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、半導体ウエハの加工工程における様々な処理において、損傷および汚染を受けることのないサポートプレート、ならびにその製造方法、製造装置およびリサイクル方法を提供することにある。
本発明の第1の態様は、薄板化する基板に貼り合せることにより上記基板を支持するサポートプレートであって、少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面の周縁部とを覆う保護膜を備えていることを特徴とするサポートプレートである。
本発明の第2の態様は、薄板化する基板を支持するために上記基板に貼り合せるサポートプレート本体に対して、保護膜を形成するための保護膜形成方法であって、少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面および該表面に対向する面である裏面の各周縁部とを覆うように、保護膜形成用組成物を塗布する塗布工程を含むことを特徴とする保護膜形成方法である。
本発明の第3の態様は、薄板化する基板を支持するために上記基板に貼り合せるサポートプレート本体に対して、保護膜を形成するための保護膜形成装置であって、少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面および該表面に対向する面である裏面の各周縁部とを覆うように、保護膜形成用組成物を塗布する塗布手段を備えていることを特徴とする保護膜形成装置である。
本発明の第4の態様は、本発明のサポートプレートから保護膜を除去する除去方法であって、保護膜を除去する除去液にサポートプレートを浸漬する浸漬工程、または保護膜を研削する研削工程を含むことを特徴とする除去方法である。
本発明の第5の態様は、本発明の除去方法にしたがって上記保護膜を除去したサポートプレートに対して、上記保護膜を再形成する保護膜再形成工程を含むことを特徴とするサポートプレートのリサイクル方法である。
本発明の第6の態様は、薄板化する基板を支持するために上記基板に貼り合せるサポートプレートの製造方法であって、少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面および該表面に対向する面である裏面の各周縁部とを覆うように、保護膜を形成することを特徴とするサポートプレートの製造方法である。
本発明の第7の態様は、薄板化する基板を支持するために上記基板に貼り合せるサポートプレートの製造装置であって、少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面および該表面に対向する面である裏面の各周縁部とを覆うように、保護膜形成用組成物を塗布する塗布手段を備えていることを特徴とするサポートプレートの製造装置である。
本発明に係るサポートプレートは、以上のように、薄板化する基板に貼り合せることにより上記基板を支持するサポートプレートであって、少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面の周縁部とを覆う保護膜を備えていることを特徴としている。
これによって、例えば、基板の加工工程において使用される化学薬品によって、サポートプレートの側面部および表面の周縁部がエッチングされることを防ぐことができる。したがって、基板とサポートプレートとの間に隙間が生じることを防ぐことができる。すなわち、サポートプレートが基板を支持できなくなり、基板が欠損することを防ぐことができる効果を奏する。
また、例えば、CVD、PVD、またはめっき処理などの成膜処理において、付着物がサポートプレート本体に付着し、サポートプレート本体が汚染されることを防ぐことができる。すなわち、付着物は、サポートプレート本体の側面部と表面の周縁部とに備えられた保護膜に付着するため、サポートプレート本体には付着しない。これによって、付着物が付着した保護膜を除去すれば、損傷も汚染もほとんどされていないサポートプレート本体を回収することができる。したがって、サポートプレート本体に保護膜を再度形成することによって、サポートプレートを容易に、かつ繰り返してリサイクルすることができる効果を奏する。
また、本発明に係る除去方法では、以上のように、本発明のサポートプレートから保護膜を除去する除去方法であって、保護膜を除去する除去液にサポートプレートを浸漬する浸漬工程、または保護膜を研削する研削工程を含むことを特徴としている。
すなわち、保護膜を溶解するような除去液にサポートプレートを浸漬させる、または保護膜を物理的に削ることによって、保護膜を除去することができる。これによって、サポートプレート本体をほとんど損傷も汚染もすることなく、保護膜と共に保護膜に付着した付着物を容易に、かつ確実に除去することができる。これによって、サポートプレート本体に付着物が付着していないことを1枚1枚確認する手間を省くことができるため、煩雑な手間を要することなく、サポートプレートをリサイクルすることができる効果を奏する。
また、本発明に係るリサイクル方法では、以上のように、本発明の除去方法にしたがって上記保護膜を除去したサポートプレートに対して、上記保護膜を再形成する保護膜再形成工程を含むことを特徴としている。
これによって、サポートプレート本体をほとんど損傷すること、また汚染されることもなく、保護膜を除去することができるため、サポートプレートのリサイクルを容易なものとすることができる効果を奏する。
〔実施形態1〕
本発明に係るサポートプレートの一実施形態について、図1(a)および(b)を用いて以下に説明する。図1(a)は、サポートプレート1の断面図であり、(b)は、サポートプレート1と薄板化する基板としての半導体ウエハ4とを貼り合せた状態を示す断面図である。
本発明に係るサポートプレートの一実施形態について、図1(a)および(b)を用いて以下に説明する。図1(a)は、サポートプレート1の断面図であり、(b)は、サポートプレート1と薄板化する基板としての半導体ウエハ4とを貼り合せた状態を示す断面図である。
なお、サポートプレートは、基板を支持するための用途に用いるのであれば、その具体的な用途は特に限定されるものではない。本実施の形態では、図1(b)に示すように、薄板化した半導体ウエハ4の強度を保つために、薄板化する前の半導体ウエハ4とサポートプレート1とを接着剤5を用いて一時的に貼り合せた場合を例に挙げて説明する。
(サポートプレート1の構成)
本発明に係るサポートプレート1は、サポートプレート本体2の少なくとも側面部と表面の周縁部とを覆う保護膜3を備えている。さらに、サポートプレート1は、上記表面に対向する面である裏面の周縁部を覆う保護膜3を備えていることが好ましい。
本発明に係るサポートプレート1は、サポートプレート本体2の少なくとも側面部と表面の周縁部とを覆う保護膜3を備えている。さらに、サポートプレート1は、上記表面に対向する面である裏面の周縁部を覆う保護膜3を備えていることが好ましい。
ここで、本発明において、単に「サポートプレート」と称する場合には、保護膜3を備えているサポートプレートを指し、「サポートプレート本体」と称する場合には、保護膜3が備えられていないサポートプレートを指す。
また、本明細書等において、サポートプレートおよびサポートプレート本体の「表面」とは、半導体ウエハに貼り合せる面を指す。また、「裏面」とは、上記表面の反対側の面を指す。
なお、本明細書等において、「保護膜」とは、保護膜形成用組成物を成膜処理することにより形成される被膜を指す。
初めに、サポートプレート本体2および保護膜3について以下に詳述する。
(サポートプレート本体2)
サポートプレート本体2は、貼り合せられる半導体ウエハ4を保持できる強度を有する材質であれば、その材質は特に限定されるものではない。サポートプレート本体2の材質としては、ガラス、金属、セラミック、およびシリコンを用いることが好ましく、ガラスを用いることがより好ましい。
サポートプレート本体2は、貼り合せられる半導体ウエハ4を保持できる強度を有する材質であれば、その材質は特に限定されるものではない。サポートプレート本体2の材質としては、ガラス、金属、セラミック、およびシリコンを用いることが好ましく、ガラスを用いることがより好ましい。
また、サポートプレート本体2は、半導体ウエハ4を貼り合せる面が平面であれば、その形状は特に限定されるものではないが、サポートプレート本体2の形状としては、半導体ウエハ4の形状と相似形であることが好ましい。例えば、その形状として、円形を選択することができる。
また、サポートプレート本体2のサイズは、半導体ウエハ4のサイズと同等以上であることが好ましく、半導体ウエハ4の外形よりも大きいことがより好ましい。
具体的には、サポートプレート本体2の形状が円形の場合、その直径は、半導体ウエハ4の直径よりも1mm程度大きいことが好ましい。
これによって、サポートプレート本体2によって半導体ウエハ4全体を支持することができる。また、サポートプレート本体2の直径が半導体ウエハ4の直径よりも大きい場合には、サポートプレート1と半導体ウエハ4との貼り合せをより一層容易なものとすることができる。
(保護膜3の形成されている部位)
保護膜3は、少なくともサポートプレート本体2の側面部および表面の周縁部に形成されている。
保護膜3は、少なくともサポートプレート本体2の側面部および表面の周縁部に形成されている。
半導体ウエハは、サポートプレートに貼り付けられた状態で、種々の加工が行われる。サポートプレート1では、保護膜3によりサポートプレート本体2の周端部が保護されているため、化学薬品などによって、サポートプレート本体2の側面部および表面の周縁部におけるエッチングされるなどの損傷、化学薬品などの付着を防ぐことができる。また、CVD、PVD、およびめっき処理などの成膜処理では、半導体ウエハに金属などの種々の材料を付着させるが、上記保護膜3によりサポートプレート本体2の側面部および表面の周縁部への上記種々の材料の付着が防止され、サポートプレート本体2が汚染されることを防ぐことができる。
また、保護膜3は、裏面の周縁部にも形成されていることが好ましい。保護膜3が、裏面の周縁部にも形成されていることによって、化学薬品などがサポートプレート1の裏面にまで回り込んだ場合であっても、サポートプレート本体2の裏面の周縁部がエッチングされることを防ぐことができると共に、上記付着物によってサポートプレート本体2の裏面の周縁部が汚染されることを防ぐことができる。
また、図1(b)に示すように、サポートプレート本体2の外形寸法をL1、半導体ウエハ4の外形寸法をL2としたとき、保護膜3は、(L1−L2)÷2+0.5mm以上形成されていることが好ましい。保護膜3の形成されている膜幅を上記の範囲とすることによって、本発明の効果を十分に得ることができる。上記の式における(L1−L2)÷2とは、サポートプレート本体2が半導体ウエハに覆われていない露出部分の値であり、0.5mmとは、化学薬品によるエッチング量と貼り合せ時の偏心とを考慮した値である。言い換えれば、上記保護膜3は、サポートプレート1と半導体ウエハ4とを貼り合わせた際に半導体ウエハ4と重なるようにすることが好ましい。
保護膜3の膜幅について、具体的に例を挙げて説明すると、直径200mmの半導体ウエハ4に対して直径200mmのサポートプレート本体2を貼り合せる場合には、薄化後の半導体ウエハ4の直径が少なくとも約0.3mm減少するため、保護膜3の膜幅は、貼り合せ時の偏心を考慮して、少なくとも0.5mm形成されていることが好ましい。
また、例えば、直径200mmの半導体ウエハ4に対して直径201mmのサポートプレート本体2を貼り合せる場合、薄化後の半導体ウエハ4の直径が少なくとも約0.3mm減少するため、保護膜3の膜幅は、貼り合せ時の偏心を考慮して、少なくとも1.0mm形成されていることが好ましい。
(保護膜3の材質)
保護膜3は、半導体ウエハ4の加工工程において、サポートプレート本体2のエッチングおよび汚染を防ぐことができる保護膜であれば、その材質は特に限定されるものではない。保護膜3は、有機化合物からなる有機被膜であることが好ましい。保護膜3として用いることができる有機化合物としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ノボラック樹脂、およびシリカ系樹脂などを挙げることができる。
保護膜3は、半導体ウエハ4の加工工程において、サポートプレート本体2のエッチングおよび汚染を防ぐことができる保護膜であれば、その材質は特に限定されるものではない。保護膜3は、有機化合物からなる有機被膜であることが好ましい。保護膜3として用いることができる有機化合物としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ノボラック樹脂、およびシリカ系樹脂などを挙げることができる。
また、半導体ウエハ4の加工工程は、ウェットポリッシュ処理、エッチング処理、加熱処理、CVD処理、PVD処理、メッキ処理など、様々な処理を含んでいる。したがって、サポートプレート1に備えられている保護膜3は、半導体ウエハ4およびサポートプレート1に施す処理に対して、最も必要とされる耐性に適した材質を選択することがより好ましい。すなわち、各処理において、施す処理に好適な保護膜3を備えているサポートプレート1を半導体ウエハ4に対して貼り合せることがより好ましい。
なお、保護膜3は、無機化合物からなる無機被膜であってもよい。保護膜3に用いることができる具体的な無機化合物としては、金属、セラミック、窒化物、酸化物およびカーボンなどを挙げることができる。
(保護膜3の膜厚)
保護膜3の膜厚は、100nm〜20μmの範囲であることが好ましく、100nm〜2μm以下であることがより好ましい。
保護膜3の膜厚は、100nm〜20μmの範囲であることが好ましく、100nm〜2μm以下であることがより好ましい。
保護膜3の膜厚を20μm以下とすることによって、半導体ウエハ4とサポートプレート1とを貼り合せたときに、保護膜3による段差の影響を抑制することができる。すなわち、半導体ウエハ4とサポートプレート1とを貼り合せたときに、反りまたは撓みが生じることを防ぐことができる。また、保護膜3の膜厚を100nm以上とすることによって、半導体ウエハ4の加工工程における上述した各種処理に対して必要な耐性を確保することができ、本発明の効果を十分に得ることができる。
(付記事項)
また、本実施の形態に係るサポートプレート1には、サポートプレート1の厚み方向に多数の貫通孔が形成されていてもよい。これによって、半導体ウエハ4をサポートプレート1から剥離する際に、接着剤5を溶解する剥離液を上記の貫通孔から浸透させることができる。したがって、半導体ウエハ4をサポートプレート1から容易に剥離することができる。
また、本実施の形態に係るサポートプレート1には、サポートプレート1の厚み方向に多数の貫通孔が形成されていてもよい。これによって、半導体ウエハ4をサポートプレート1から剥離する際に、接着剤5を溶解する剥離液を上記の貫通孔から浸透させることができる。したがって、半導体ウエハ4をサポートプレート1から容易に剥離することができる。
〔実施形態2〕
本発明に係る保護膜形成装置の一実施形態について、図2〜5を用いて以下に説明する。実施の形態1と同様の部材に関しては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明に係る保護膜形成装置の一実施形態について、図2〜5を用いて以下に説明する。実施の形態1と同様の部材に関しては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
なお、サポートプレートは、基板を支持するための用途に用いるのであれば、その具体的な用途は特に限定されるものではない。本実施の形態では、図1(b)に示すように、薄板化した半導体ウエハ4の強度を保つために、薄板化する前の半導体ウエハ4とサポートプレート1とを接着剤5を用いて一時的に貼り合せた場合を例に挙げて説明する。
(保護膜形成装置100の構成)
保護膜形成装置100の構成について、図2を参照して以下に説明する。図2は、保護膜形成装置100の構成を示すブロック図である。
保護膜形成装置100の構成について、図2を参照して以下に説明する。図2は、保護膜形成装置100の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、保護膜形成装置100は、主として、塗布部101、搬送部102、成膜部103、制御部104、電源105、記憶部106、および操作表示部107によって構成されている。
(塗布部101)
塗布部101(塗布手段)は、サポートプレート本体2に対して、保護膜形成用組成物を塗布するための装置である。塗布部101は、従来公知の塗布装置を用いることができる。塗布装置としては、サポートプレート本体2の側面部に対して保護膜形成用組成物を容易に塗布することができ、かつ保護膜形成用組成物を均一に塗布することができる観点から、スピンコート装置を用いることが好ましい。
塗布部101(塗布手段)は、サポートプレート本体2に対して、保護膜形成用組成物を塗布するための装置である。塗布部101は、従来公知の塗布装置を用いることができる。塗布装置としては、サポートプレート本体2の側面部に対して保護膜形成用組成物を容易に塗布することができ、かつ保護膜形成用組成物を均一に塗布することができる観点から、スピンコート装置を用いることが好ましい。
また、保護膜形成用組成物を塗布するノズルの位置を変更することによって、サポートプレート本体2全体だけでなく、サポートプレート本体2の一部分のみに保護膜形成用組成物を塗布することができる。
なお、保護膜形成用組成物をサポートプレート本体2の表面および裏面に塗布する場合には、塗布部101は、保護膜形成用組成物を両面に同時に塗布することができる構成であることが好ましい。
(搬送部102)
搬送部102は、サポートプレート1およびサポートプレート本体2を保持して搬送する装置である。具体的には、サポートプレート本体2を後述するサポートプレートストッカ130(図3参照)から取り出して塗布部101へ搬送し、塗布部101にて保護膜形成用組成物を塗布されたサポートプレート本体2を成膜部103へ搬送し、保護膜3が形成されたサポートプレート1を成膜部103から取り出す作業を行う装置である。
搬送部102は、サポートプレート1およびサポートプレート本体2を保持して搬送する装置である。具体的には、サポートプレート本体2を後述するサポートプレートストッカ130(図3参照)から取り出して塗布部101へ搬送し、塗布部101にて保護膜形成用組成物を塗布されたサポートプレート本体2を成膜部103へ搬送し、保護膜3が形成されたサポートプレート1を成膜部103から取り出す作業を行う装置である。
(成膜部103)
成膜部103は、塗布部101において塗布された保護膜形成用組成物から保護膜3を形成させるための装置である。成膜部103は、塗布した保護膜形成用組成物によって、適宜変更することができる。具体的には、紫外線の照射によって硬化し、保護膜3が形成される保護膜形成用組成物であれば、成膜部103は紫外線照射装置であることが好ましい。また、熱を加えることによって硬化し、保護膜3が形成される保護膜形成用組成物であれば、成膜部103は加熱装置であることが好ましい。紫外線照射装置および加熱装置は、従来公知の装置を用いることができる。
成膜部103は、塗布部101において塗布された保護膜形成用組成物から保護膜3を形成させるための装置である。成膜部103は、塗布した保護膜形成用組成物によって、適宜変更することができる。具体的には、紫外線の照射によって硬化し、保護膜3が形成される保護膜形成用組成物であれば、成膜部103は紫外線照射装置であることが好ましい。また、熱を加えることによって硬化し、保護膜3が形成される保護膜形成用組成物であれば、成膜部103は加熱装置であることが好ましい。紫外線照射装置および加熱装置は、従来公知の装置を用いることができる。
また、保護膜形成用組成物がサポートプレート本体2の表面および裏面に塗布されている場合には、成膜部103は、両面を同時に成膜処理することができる構成であることが好ましい。なお、本実施の形態では、成膜部103が加熱装置である場合を例に挙げて説明する。
なお、上述した塗布部101、搬送部102および成膜部103の詳細な構成については、後で詳述する。
(制御部104)
制御部104は、塗布部101、搬送部102、および成膜部103の制御など、保護膜形成装置100全体の制御を行うものであり、マイクロコンピュータ(マイコン)などが用いられる。制御部13には、塗布部101、搬送部102、成膜部103、電源105、記憶部106、および操作表示部107が接続されている。
制御部104は、塗布部101、搬送部102、および成膜部103の制御など、保護膜形成装置100全体の制御を行うものであり、マイクロコンピュータ(マイコン)などが用いられる。制御部13には、塗布部101、搬送部102、成膜部103、電源105、記憶部106、および操作表示部107が接続されている。
(電源105)
電源105は、保護膜形成装置100を動作させるための電源である。
電源105は、保護膜形成装置100を動作させるための電源である。
(記憶部106)
記憶部106は、電源を切っても記憶された情報が消えない不揮発性メモリと、電源を切れば記憶された情報が消える揮発性メモリとから構成されている。不揮発性メモリには、保護膜形成を行うためのプログラムがあらかじめ格納されており、揮発性メモリは、操作者が操作表示部107を介して選択した保護膜形成の条件(例えば、保護膜の膜厚、および成膜処理における加熱時間、加熱温度)などを記憶している。
記憶部106は、電源を切っても記憶された情報が消えない不揮発性メモリと、電源を切れば記憶された情報が消える揮発性メモリとから構成されている。不揮発性メモリには、保護膜形成を行うためのプログラムがあらかじめ格納されており、揮発性メモリは、操作者が操作表示部107を介して選択した保護膜形成の条件(例えば、保護膜の膜厚、および成膜処理における加熱時間、加熱温度)などを記憶している。
(操作表示部107)
操作表示部107は、保護膜形成装置100に備えられた表示パネルであり、電源の入切、保護膜形成の開始指示、保護膜形成における条件の設定、および操作者への情報の通知などを行うためのものである。
操作表示部107は、保護膜形成装置100に備えられた表示パネルであり、電源の入切、保護膜形成の開始指示、保護膜形成における条件の設定、および操作者への情報の通知などを行うためのものである。
以下に、本実施の形態の塗布部101、搬送部102、および成膜部103の構成について、図3および4を参照して説明する。図3は、保護膜形成装置100の塗布部101および搬送部102の構成の具体例を示す概略図であり、図4は、保護膜形成装置100における成膜部103の構成の具体例を示す概略断面図である。なお、図3では主として、塗布部101および搬送部102を明確に図示するため、制御部104などは便宜上省略している。
(塗布部101の構成)
図3に示すように、塗布部101は、主として、保護膜形成用組成物をサポートプレート本体2に吹き付ける吹き付けノズル120およびサポートプレート本体2を回転させるとともに、保持するスピンカップ121を備えている。
図3に示すように、塗布部101は、主として、保護膜形成用組成物をサポートプレート本体2に吹き付ける吹き付けノズル120およびサポートプレート本体2を回転させるとともに、保持するスピンカップ121を備えている。
吹き付けノズル120の先端の位置は、上述したように保護膜形成用組成物を塗布する位置に応じて適宜変更可能である。すなわち、サポートプレート本体2の側面部と周縁部とに保護膜形成用組成物を塗布したい場合には、吹き付けノズル120の先端の位置を周縁部に寄せることができる。また、吹き付けノズル120の数は、特に限定されるものではない。例えば、サポートプレート本体2の表面および裏面に保護膜形成用組成物を塗布する場合には、吹き付けノズル120をサポートプレート本体2の表面側および裏面側の双方に備えていてもよい。
また、スピンカップ121は、サポートプレート本体2を強固に、かつ傷を付けることなく保持することができるため、真空吸着によってサポートプレート本体2を保持することが好ましい。
なお、吹き付けノズル120から供給される保護膜形成用組成物の供給量、供給速度、およびスピンカップ121の回転数などは、上述の制御部104によって制御されており、操作表示部107によって、操作者に通知される。
(搬送部102の構成)
図3に示すように、搬送部102は、主として、搬送基板110、搬送アーム駆動部111、搬送アーム112、およびガイド溝113によって構成されている。
図3に示すように、搬送部102は、主として、搬送基板110、搬送アーム駆動部111、搬送アーム112、およびガイド溝113によって構成されている。
(搬送基板110、搬送アーム112およびガイド溝113)
搬送アーム112は、サポートプレート1およびサポートプレート本体2を保持し、搬送するためのアームであり、左右に開閉する2本のアームを備えている。また、搬送基板110は、搬送アーム駆動部111および搬送アーム112をガイド溝113に沿って駆動する基板である。
搬送アーム112は、サポートプレート1およびサポートプレート本体2を保持し、搬送するためのアームであり、左右に開閉する2本のアームを備えている。また、搬送基板110は、搬送アーム駆動部111および搬送アーム112をガイド溝113に沿って駆動する基板である。
(搬送駆動部111)
搬送駆動部111は、搬送アーム112を様々な方向に向けて動かすための駆動部である。具体的には、搬送アーム112を前後にスライドさせること、およびその場で水平方向に360度回転させることを可能にしている。また、サポートプレート本体2の裏面にも保護膜形成用組成物を塗布する場合には、搬送アーム112を360度ローリングできるように構成することが好ましい。
搬送駆動部111は、搬送アーム112を様々な方向に向けて動かすための駆動部である。具体的には、搬送アーム112を前後にスライドさせること、およびその場で水平方向に360度回転させることを可能にしている。また、サポートプレート本体2の裏面にも保護膜形成用組成物を塗布する場合には、搬送アーム112を360度ローリングできるように構成することが好ましい。
なお、搬送基板110の移動、搬送アーム駆動部111の動作、および搬送アーム112の動作などは、上述の制御部104によって制御されている。
(成膜部103の構成)
図4に示すように、成膜部103は、主として、筐体140、扉141、加熱器142、支持ピン143によって構成されている。
図4に示すように、成膜部103は、主として、筐体140、扉141、加熱器142、支持ピン143によって構成されている。
(筐体140、扉141、および支持ピン143)
筐体140は、成膜処理の際の熱が外部に漏れないように、断熱性の素材で形成されており、その一部に扉141を備えている。扉141は、前方、上下、または左右のいずれかに開閉可能な扉である。また、支持ピン143は、成膜処理時にサポートプレート本体2を支持するための支持体である。
筐体140は、成膜処理の際の熱が外部に漏れないように、断熱性の素材で形成されており、その一部に扉141を備えている。扉141は、前方、上下、または左右のいずれかに開閉可能な扉である。また、支持ピン143は、成膜処理時にサポートプレート本体2を支持するための支持体である。
(加熱器142)
加熱器142は、保護膜形成用組成物を加熱し、保護膜2を形成するためのものであり、加熱器142内に収容されたサポートプレート本体2の表面側および裏面側に備えられている。加熱器142は、保護膜形成用組成物を加熱硬化させることにより保護膜3を形成するものであれば、特に限定されるものではない。なお、成膜部103を紫外線照射装置とする場合には、加熱器142が紫外線照射部となる。
加熱器142は、保護膜形成用組成物を加熱し、保護膜2を形成するためのものであり、加熱器142内に収容されたサポートプレート本体2の表面側および裏面側に備えられている。加熱器142は、保護膜形成用組成物を加熱硬化させることにより保護膜3を形成するものであれば、特に限定されるものではない。なお、成膜部103を紫外線照射装置とする場合には、加熱器142が紫外線照射部となる。
また、加熱器142の加熱時間および加熱温度は、保護膜形成用組成物およびその塗布量に応じて適宜設定することが好ましい。
さらに、サポートプレート本体2の表面側および裏面側に備えられた加熱器142は、常に双方が作動する必要はなく、状況に応じて、どちらか片方のみが作動してもよい。例えば、保護膜形成用組成物が、サポートプレート本体2の表面のみに塗布されている場合には、サポートプレート本体2の表面側の加熱器142のみが作動してもよい。
なお、扉141の開閉、加熱器142の加熱時間および加熱温度などの設定は、上述の制御部104によって制御されており、操作表示部107によって、操作者に通知される。
(保護膜形成装置100の動作)
次に、保護膜形成装置100の動作について、図3および図4を参照して以下に説明する。
次に、保護膜形成装置100の動作について、図3および図4を参照して以下に説明する。
保護膜形成装置100の動作は、下記の2つの動作に大別される;
(1)塗布部101にてサポートプレート本体2に保護膜形成用組成物を塗布する塗布動作
(2)成膜部103にて保護膜形成用組成物から保護膜3を成膜させる成膜動作。
(1)塗布部101にてサポートプレート本体2に保護膜形成用組成物を塗布する塗布動作
(2)成膜部103にて保護膜形成用組成物から保護膜3を成膜させる成膜動作。
以下に、塗布動作および成膜動作についてそれぞれ説明する。なお、本実施の形態では、サポートプレート本体2の側面部、ならびに表面および裏面の周縁部を覆うように保護膜3を形成する場合について説明する。
(塗布動作)
塗布動作は、まず搬送アーム112が、サポートプレート本体2を収納しているサポートプレートストッカ130からサポートプレート本体2を1枚取り出すことから始まる。
塗布動作は、まず搬送アーム112が、サポートプレート本体2を収納しているサポートプレートストッカ130からサポートプレート本体2を1枚取り出すことから始まる。
具体的には、操作者が、操作表示部107から保護膜3の形成を指示すると、その指示が制御部104へと送られる。制御部104は、保護膜3の形成指示を認識すると、搬送部102へと指示を送る。指示を受けた搬送部102は、搬送基板110をサポートプレートストッカ130の前まで移動させる。その後、搬送アーム駆動部111は、搬送アーム112をサポートプレートストッカ130側へとスライドさせる。そして、搬送アーム112が左右に開閉し、サポートプレート本体2を保持する。搬送アーム112がサポートプレート本体2を保持すると、搬送アーム駆動部111は搬送アーム112を元の位置までスライドさせる。こうして、サポートプレート本体2は、搬送アーム112によって、サポートプレートストッカ130から取り出される。
次に、搬送アーム駆動部111は、その場で搬送アーム112を水平方向に180度回転させると共に、搬送アーム112を塗布部101側へスライドさせる。塗布部101側へスライドされた搬送アーム112は、左右に開き、サポートプレート本体2をスピンカップ121に載置する。
スピンカップ121にサポートプレート本体2が戴置されると、制御部104は、スピンカップ121をあらかじめ設定されている回転数となるように回転させ、吹き付けノズル120から保護膜形成用組成物を、あらかじめ設定されている吹き付け量(供給量)および吹き付け速度(供給速度)で吹き付ける。
一方の面の塗布が終了すると、サポートプレート本体2は、再度、搬送アーム112に保持される。搬送アーム112は、搬送駆動部111によって360度ローリングされ、これによって、サポートプレート本体2の表裏が反転する。そして、サポートプレート本体2は、先と同様にスピンカップ121に戴置され、他方の面に保護膜形成用組成物が塗布される。保護膜形成用組成物が所望の面に塗布されると、サポートプレート本体2が搬送アーム112により塗布部101から取り出される。これによって、塗布動作が終了する。
(成膜動作)
塗布動作の終了を制御部104が認識すると、制御部104は、搬送部102へと指示を送る。制御部104からの指示を受けた搬送部102は、搬送基板110を成膜部103の前まで移動させる。搬送基板110が成膜部103の前に移動すると、扉142が開き、搬送アーム112は、搬送アーム駆動部111によりスライドされ、成膜部103内へ挿入される。成膜部103内に挿入された搬送アーム112は、左右に開き、サポートプレート本体2を支持ピン143上に戴置する。
塗布動作の終了を制御部104が認識すると、制御部104は、搬送部102へと指示を送る。制御部104からの指示を受けた搬送部102は、搬送基板110を成膜部103の前まで移動させる。搬送基板110が成膜部103の前に移動すると、扉142が開き、搬送アーム112は、搬送アーム駆動部111によりスライドされ、成膜部103内へ挿入される。成膜部103内に挿入された搬送アーム112は、左右に開き、サポートプレート本体2を支持ピン143上に戴置する。
サポートプレート本体2が支持ピン143上に戴置されると、搬送アーム112は元の位置に戻され、扉141が閉じる。そして、加熱器142が、あらかじめ設定された加熱温度で保護膜形成用組成物を加熱することによって、サポートプレート本体2の側面部ならびに表面および裏面の周縁部に塗布された保護膜形成用組成物が、保護膜3として成膜する。
あらかじめ設定された加熱時間となると、加熱器142による加熱が終了し、扉141が開く。そして、再度搬送アーム112が成膜部103内に挿入され、保護膜3が形成されたサポートプレート本体2(すなわち、サポートプレート1)を成膜部103から取り出す。
次に、搬送アーム駆動部111は、その場で搬送アーム112を水平方向に180度回転させ、搬送アーム112を、サポートプレート1を収納するサポートプレートストッカ131側へスライドさせる。スライドされた搬送アーム112は、左右に開き、サポートプレートストッカ131にサポートプレート1を収納する。これによって、成膜動作が終了する。
なお、あらかじめ、複数のサポートプレート1を作製する指示を出している場合には、所定の枚数のサポートプレート1を作製するまで、上述の塗布動作および成膜動作を繰り返す。
また、保護膜形成装置は、サポートプレート本体2に保護膜を形成し、サポートプレート1を作製する装置であるため、サポートプレート製造装置と言い換えることもできる。この場合、保護膜形成方法は、サポートプレート製造方法と言い換えることができる。
〔実施形態3〕
本発明に係るサポートプレート1のリサイクル方法について、実施の形態3として以下に説明する。なお、実施の形態1および2と同様の部材に関しては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明に係るサポートプレート1のリサイクル方法について、実施の形態3として以下に説明する。なお、実施の形態1および2と同様の部材に関しては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
なお、サポートプレートは、基板を支持するための用途に用いるのであれば、その具体的な用途は特に限定されるものではない。本実施の形態では、図1(b)に示すように、薄板化した半導体ウエハ4の強度を保つために、薄板化する前の半導体ウエハ4とサポートプレート1とを接着剤5を用いて一時的に貼り合せた場合を例に挙げて説明する。
サポートプレート1のリサイクル方法は、サポートプレート1から保護膜3を除去する工程と、保護膜3を除去したサポートプレート本体2に対して保護膜3を再度形成する工程とを含んでいる。
ここで、保護膜3を再形成する工程は、実施の形態2において詳述した保護膜3を形成する方法と同一であるため、その説明を省略する。したがって、本実施の形態では、保護膜3を除去する工程についてのみ説明する。
(保護膜3を除去する方法)
保護膜3を除去する方法は、特に限定されるものではない。しかし、サポートプレート1をリサイクルするためには、保護膜3を除去するときに、サポートプレート本体2を損傷しないことが肝要である。
保護膜3を除去する方法は、特に限定されるものではない。しかし、サポートプレート1をリサイクルするためには、保護膜3を除去するときに、サポートプレート本体2を損傷しないことが肝要である。
このような保護膜3の除去方法としては、保護膜3を除去する除去液にサポートプレート1を浸漬する浸漬処理を挙げることができる。浸漬処理に用いる除去液は、保護膜3のみを除去し、サポートプレート本体2に損傷を与えるものでなければ、保護膜3の形成に用いた材質に応じて、適宜選択することができる。
具体的には、保護膜3が有機被膜である場合には、除去液として、加水硫酸などを用いることができる。
また、保護膜3の除去方法は、保護膜3を研削する研削処理であってもよい。例えば、保護膜3がセラミック膜である場合には、セラミック膜を物理的に研削することによって、保護膜3を除去することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲にて種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下に、本発明に係るサポートプレートの実施例を示す。なお、以下に示す実施例は、本発明を好適に説明する例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではない。
〔実施例1〕
(サポートプレート1の作製)
直径が200.94mmのサポートプレート本体2に、サポートプレート本体2の側面部および表面の周縁部を覆うように、エポキシからなる保護膜3を膜厚が2μmとなるように形成し、サポートプレート1を作製した。
(サポートプレート1の作製)
直径が200.94mmのサポートプレート本体2に、サポートプレート本体2の側面部および表面の周縁部を覆うように、エポキシからなる保護膜3を膜厚が2μmとなるように形成し、サポートプレート1を作製した。
(サポートプレート1と半導体ウエハ4との貼り合せ)
次に、直径が200mmの半導体ウエハ4およびサポートプレート1に接着剤5を膜厚15μmとなるようにスピンコート法によって塗布し、接着剤5を塗布した面をそれぞれ貼り合せた。
次に、直径が200mmの半導体ウエハ4およびサポートプレート1に接着剤5を膜厚15μmとなるようにスピンコート法によって塗布し、接着剤5を塗布した面をそれぞれ貼り合せた。
(半導体ウエハ4の研削および表面研磨)
サポートプレート1と貼り合せた半導体ウエハ4は、グラインダを用いて研削され、その後、薄化した半導体ウエハ4の表面をフッ硝酸を用いて研磨した。
サポートプレート1と貼り合せた半導体ウエハ4は、グラインダを用いて研削され、その後、薄化した半導体ウエハ4の表面をフッ硝酸を用いて研磨した。
(半導体ウエハ4の剥離)
薄化した半導体ウエハ4の表面を研磨した後、半導体ウエハ4をサポートプレート1から剥離した。半導体ウエハ4を剥離したサポートプレート1に対し、加水硫酸を用いて保護膜3を除去し、フッ硝酸によってエッチングされたエッチング量を測定した。また、サポートプレート1の外周部を顕微鏡によって観察した。
薄化した半導体ウエハ4の表面を研磨した後、半導体ウエハ4をサポートプレート1から剥離した。半導体ウエハ4を剥離したサポートプレート1に対し、加水硫酸を用いて保護膜3を除去し、フッ硝酸によってエッチングされたエッチング量を測定した。また、サポートプレート1の外周部を顕微鏡によって観察した。
〔比較例1〕
サポートプレート本体2に、保護膜3を形成しなかった以外は、実施例1と同様の方法でエッチング量を測定し、外周部を顕微鏡によって観察した。
サポートプレート本体2に、保護膜3を形成しなかった以外は、実施例1と同様の方法でエッチング量を測定し、外周部を顕微鏡によって観察した。
(エッチング量の測定方法)
エッチング量は、半導体ウエハ4と貼り合せられていた部分と半導体ウエハ4と貼り合せられていない部分との段差を測定触針式の段差計を用いて測定することによって算出した。
エッチング量は、半導体ウエハ4と貼り合せられていた部分と半導体ウエハ4と貼り合せられていない部分との段差を測定触針式の段差計を用いて測定することによって算出した。
(外周部の観測方法)
保護膜形成前、およびフッ硝酸処理後のサポートプレート1およびサポートプレート本体2の外周部の観測は、光学顕微鏡(オリンパス社製、MX50)を用いて、5倍で観測した。
保護膜形成前、およびフッ硝酸処理後のサポートプレート1およびサポートプレート本体2の外周部の観測は、光学顕微鏡(オリンパス社製、MX50)を用いて、5倍で観測した。
(エッチング量の測定結果)
実施例1および比較例1におけるエッチング量の測定結果を表1に示す。表1における「表面におけるエッチング量」とは、サポートプレート本体2における厚みの減少量の測定結果であり、「側面部におけるエッチング量」とは、サポートプレート本体2における直径の減少量の測定結果である。また、「ウエハ外周浮き」とは、半導体ウエハ4と、サポートプレート1またはサポートプレート本体2との間に隙間が生じていたか否かであり、隙間が生じていた場合を「○」、生じていなかった場合を「×」とした。
実施例1および比較例1におけるエッチング量の測定結果を表1に示す。表1における「表面におけるエッチング量」とは、サポートプレート本体2における厚みの減少量の測定結果であり、「側面部におけるエッチング量」とは、サポートプレート本体2における直径の減少量の測定結果である。また、「ウエハ外周浮き」とは、半導体ウエハ4と、サポートプレート1またはサポートプレート本体2との間に隙間が生じていたか否かであり、隙間が生じていた場合を「○」、生じていなかった場合を「×」とした。
表1に示すように、サポートプレート本体2の側面部および表面を覆うように保護膜3を形成することによって、表面におけるエッチング量の測定結果から、フッ硝酸処理による厚みの減少量を、1/4〜1/50程度にまで低減できることが示された。また、側面部におけるエッチング量の測定結果から、直径の減少量を、半分程度にまで低減できることが示された。
さらに、半導体ウエハ4とサポートプレート1との間に隙間が生じることを防げることが示された。
したがって、サポートプレート本体2の側面部および表面の周縁部に保護膜3を備えていることによって、サポートプレート本体2の損傷を大幅に低減することができることが示された。
(外周部の観測結果)
実施例1および比較例1における外周部の観測結果を図5および図6に示す。図5は、実施例1において観測したサポートプレート本体2の外周部の顕微鏡写真であり、(a)は、保護膜形成前のサポートプレート本体2であり、(b)は、フッ硝酸処理後、保護膜を除去したサポートプレート本体2である。また、図6は、比較例1において観測したフッ硝酸処理後のサポートプレート本体2の外周部の顕微鏡写真である。なお、比較例1のフッ硝酸処理前の顕微鏡写真は、図5(a)と実質同一であるため、省略する。
実施例1および比較例1における外周部の観測結果を図5および図6に示す。図5は、実施例1において観測したサポートプレート本体2の外周部の顕微鏡写真であり、(a)は、保護膜形成前のサポートプレート本体2であり、(b)は、フッ硝酸処理後、保護膜を除去したサポートプレート本体2である。また、図6は、比較例1において観測したフッ硝酸処理後のサポートプレート本体2の外周部の顕微鏡写真である。なお、比較例1のフッ硝酸処理前の顕微鏡写真は、図5(a)と実質同一であるため、省略する。
図5(a)および(b)、ならびに図6に示すように、実施例1では、サポートプレート本体2の外見に、大きな変化は観測されなかった。しかし、比較例1では、サポートプレート本体2の外周縁に、フッ硝酸処理前には観測されなかった帯状の領域が観測された。この帯状の領域は、エッチングによって生じた段差である。
これによって、サポートプレート本体2の側面部および表面を覆うように保護膜3を形成することによって、フッ硝酸処理によるエッチングを低減できることを確認することができた。
本発明に係るサポートプレートは、化学薬品を用いるプロセスを経る半導体ウエハまたはチップの加工工程に、好適に用いることができる。また、CVD、PVD、またはめっき処理を経る半導体ウエハまたはチップの加工工程にも好適に用いることができる。
1 サポートプレート
2 サポートプレート本体
3 保護膜
4 半導体ウエハ(基板)
5 接着剤
100 保護膜形成装置
101 塗布部(塗布手段)
102 搬送部
103 成膜部
104 制御部
110 搬送基板
111 搬送アーム駆動部
112 搬送アーム
113 ガイド溝
120 吹き付けノズル
121 スピンカップ
142 加熱器
2 サポートプレート本体
3 保護膜
4 半導体ウエハ(基板)
5 接着剤
100 保護膜形成装置
101 塗布部(塗布手段)
102 搬送部
103 成膜部
104 制御部
110 搬送基板
111 搬送アーム駆動部
112 搬送アーム
113 ガイド溝
120 吹き付けノズル
121 スピンカップ
142 加熱器
Claims (15)
- 薄板化する基板に貼り合せることにより上記基板を支持するサポートプレートであって、
少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面の周縁部とを覆う保護膜を備えていることを特徴とするサポートプレート。 - 上記保護膜は、上記表面に対向する面である裏面の周縁部を覆っていることを特徴とする請求項1に記載のサポートプレート。
- 上記保護膜は、有機化合物からなる有機被膜であることを特徴とする請求項1または2に記載のサポートプレート。
- 上記保護膜の膜厚は、20μm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサポートプレート。
- 上記サポートプレート本体の外形寸法をL1、上記基板の外形寸法をL2とするとき、
上記保護膜は、上記サポートプレート本体の外縁から(L1−L2)÷2+0.5mm以上形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のサポートプレート。 - 上記サポートプレート本体および上記基板は円形状であり、上記サポートプレート本体の直径は、上記基板の直径と同径であるか、または同径よりも大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサポートプレート。
- 上記サポートプレート本体の厚み方向に多数の貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のサポートプレート。
- 上記サポートプレート本体は、ガラスからなることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のサポートプレート。
- 薄板化する基板を支持するために上記基板に貼り合せるサポートプレート本体に対して、保護膜を形成するための保護膜形成方法であって、
少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面および該表面に対向する面である裏面の各周縁部とを覆うように、保護膜形成用組成物を塗布する塗布工程を含むことを特徴とする保護膜形成方法。 - 薄板化する基板を支持するために上記基板に貼り合せるサポートプレート本体に対して、保護膜を形成するための保護膜形成装置であって、
少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面および該表面に対向する面である裏面の各周縁部とを覆うように、保護膜形成用組成物を塗布する塗布手段を備えていることを特徴とする保護膜形成装置。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載のサポートプレートから保護膜を除去する除去方法であって、
保護膜を除去する除去液にサポートプレートを浸漬する浸漬工程、または保護膜を研削する研削工程を含むことを特徴とする除去方法。 - 請求項11の除去方法にしたがって上記保護膜を除去したサポートプレートに対して、上記保護膜を再形成する保護膜再形成工程を含むことを特徴とするサポートプレートのリサイクル方法。
- 薄板化する基板を支持するために上記基板に貼り合せるサポートプレートの製造方法であって、
少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面および該表面に対向する面である裏面の各周縁部とを覆うように、保護膜を形成することを特徴とするサポートプレートの製造方法。 - 上記保護膜を形成する工程は、保護膜形成用組成物を塗布する工程を含んでいることを特徴とする請求項13に記載のサポートプレートの製造方法。
- 薄板化する基板を支持するために上記基板に貼り合せるサポートプレートの製造装置であって、
少なくともサポートプレート本体の側面部と、基板に貼り合せる面である表面および該表面に対向する面である裏面の各周縁部とを覆うように、保護膜形成用組成物を塗布する塗布手段を備えていることを特徴とするサポートプレートの製造装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007042533A JP2008205386A (ja) | 2007-02-22 | 2007-02-22 | サポートプレート、ならびにその製造方法、製造装置およびリサイクル方法。 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012033788A (ja) * | 2010-08-02 | 2012-02-16 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 板状被削物の加工及び剥離方法 |
-
2007
- 2007-02-22 JP JP2007042533A patent/JP2008205386A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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