JP2008205233A - 電気二重層コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 回路基板に電気二重層コンデンサを並列に接続するための配線がなくても追加実装可能であり、回路実装後の容量の可変の要求に対して柔軟性のある対応ができる電気二重層コンデンサを提供すること。
【解決手段】 基本セルを積層した複数枚積層セル10を対向する正極のリード端子板2と負極のリード端子板3との内側に挟んで組み込み、樹脂1により成型されている。右側面にリード端子板2および3にそれぞれ導通しその一部が樹脂1の外部に露出した接続板11および21を保持した凸型接続部13を設け、左側面にリード端子板2および3にそれぞれ導通しその一部が樹脂1の外部に露出した接続板12および22を保持した凹型接続部14を設けている。凸型接続部13は樹脂1より接続板11、21を突出させて構成し、また、凹型接続部14は樹脂1に設けた凹部の内部に接続板12、22を設置して構成している。
【選択図】 図1
Description
本発明は電気二重層コンデンサに関し、特に容量を増加するために複数個を並列接続する場合において、プリント配線を必要とすることなく簡単に並列接続することが可能な電気二重層コンデンサの構造に関する。
電気二重層コンデンサは、短時間で充電でき、しかも二次電池と同じ使用形態で使用できるため、二次電池に替わる一時的な電子回路のバックアップ電源として使用されてきた。最近では電気二重層コンデンサの静電容量の大容量化・耐電圧の上昇により、一時電池及びバッテリーに替わる電源としても使用されている。
電気二重層コンデンサの従来の構成は特許文献1などに示されている。図3に電気二重層コンデンサの基本セルの一般的な断面構造を示す。電気二重層コンデンサの基本セルは、電極として電極表面積が大きな活性炭8を用い、その電解液との接触面に形成される電気二重層を利用している。この活性炭8の正負電極間にセパレータ6を挟むことにより、両電極間のショートを防止している。さらに、この両電極の背面に例えば導電性ゴムなどからなる集電体9を配置した構造となっている。活性炭8には電解液を含浸させ、電解液中のイオンがセパレータ6を自由に行き来して充放電できるようになっている。本基本セルは封止用ゴム7により封止される。
図4に従来の電気二重層コンデンサの代表的な外形図を示す。図4(a)、図4(b)、図4(c)、図4(d)は、それぞれ正面図、右側面図、左側面図、上面図を示す。図4において、基本セルを積層した複数枚積層セル10を対向する正極のリード端子板42と負極のリード端子板43との内側に挟んだ状態で樹脂41により成型モールドして形成されている。下側には上記の正負極のリード端子板42、43に接続されたプリント基板実装用の端子44および45が設置されている。
電気二重層コンデンサが一時電池及びバッテリーに替わる電源などの用途に使用される場合、1個だけでは足りない大容量の静電容量を必要とするときは複数個を並列接続して使用されるが、図4に示した従来の電気二重層コンデンサではその端子44、45をプリント基板上などで外部配線して使用される。
また、特許文献2には、コンデンサの大容量化を図るために小型の複合電子部品として多数の素子を組込み可能な形態のコンデンサが示されている。
上記のように、電気二重層コンデンサを並列接続し大容量化する場合、図4に示した従来の電気二重層コンデンサでは基板の回路上でプリント配線をする必要がある。すなわち、回路の設計変更や改良のための容量追加などを行うときには、配線パターンを追加し、そこに追加する電気二重層コンデンサを新たに半田付けして設置することが必要になり、そのための工程が必要となる。同様に、容量を減少させたい場合にも複雑な工程が必要となる。
また、上記の複合電子部品用のコンデンサもプリント基板に実装する前に複数のコンデンサがパッケージ化されている必要があり、上記の回路変更のような場合には対応できない。さらに単体での使用にも向いていない。
そこで本発明の課題は、回路基板に電気二重層コンデンサを並列に接続するための配線がなくても追加実装可能であり、回路実装後の容量の可変の要求に対して柔軟性のある対応ができる電気二重層コンデンサを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明による電気二重層コンデンサは、対向する2枚の正負極のリード端子板の内側に少なくとも1つのコンデンサの基本セルを収納して樹脂により成形された電気二重層コンデンサにおいて、該電気二重層コンデンサの側面に前記リード端子板に導通しその一部が前記樹脂の外部に露出した接続板を保持した接続部を設け、該接続部を互いに結合することにより複数個を並列接続することを可能としたことを特徴とする。
また、前記接続部は前記樹脂より前記接続板を突出させて構成した凸型の接続部であってもよく、また、前記樹脂が凹部を有しており、前記接続部は該凹部の内部に前記接続板を設置して構成した凹型の接続部であってもよい。
また、前記接続部が前記電気二重コンデンサの両側面に設置されており、一方が前記凸型の接続部であり、一方が前記凹型の接続部であってもよい。
また、前記接続板は前記リード端子板と一体になっていてもよく、前記接続板の露出した先端は折り曲げられていてもよい。
以上のように、本発明においては、電気二重層コンデンサの側面にリード端子板に導通した接続板を保持した凸型の接続部または凹型の接続部などの接続部を設け、それらの接続部を互いに結合することにより複数個を並列接続することを可能としている。
これにより、回路基板に電気二重層コンデンサを並列に接続するための配線がなくても追加実装可能であり、回路実装後の容量の可変の要求に対して柔軟性のある対応ができる電気二重層コンデンサが得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明による電気二重層コンデンサの実施の形態の一例を示す図であり、図1(a)、図1(b)、図1(c)、図1(d)は、それぞれ正面図、右側面図、左側面図、上面図を示す。図4の従来の電気二重層コンデンサと同様に、図3の基本セルを積層した複数枚積層セル10を対向する正極のリード端子板2と負極のリード端子板3との内側に挟んだ状態で組み込み、圧力をかけた状態で樹脂1により成型モールドして形成されている。下側には上記の正負極のリード端子板2、3に接続されたプリント基板実装用の端子4および5が設置されている。
ただし、本実施の形態においては、電気二重層コンデンサの右側面にリード端子板2および3にそれぞれ導通しその一部が樹脂1の外部に露出した接続板11および21を保持した凸型接続部13を設け、また電気二重層コンデンサの左側面にリード端子板2および3にそれぞれ導通しその一部が樹脂1の外部に露出した接続板12および22を保持した凹型接続部14を設けている。ここで、凸型接続部13は樹脂1より接続板11、21を突出させて構成し、また、凹型接続部14は樹脂1に設けた凹部の内部に接続板12、22を設置して構成している。
また、本実施の形態では、接続板11および21はそれぞれリード端子板2および3と一体になっており、接続板12および22もそれぞれリード端子板2および3と一体になっている。
また、接続板11、21、12、22の露出した先端は180度折り曲げられており、凸型接続部13と凹型接続部14がそれぞれ他の同様な接続部を有する電気二重層コンデンサと結合して互いの接続板が接触するとき、結合部の接続板の先端が丸くなることにより結合および脱着が容易となり、かつ折り曲げによるばねの応力により結合圧力が強くなって強固な結合が得られる構造となっている。
なお、本実施の形態の電気二重層コンデンサにおいて、リード端子板2、3は例えばメッキ処理した厚さ0.2〜0.8mm程度の銅板などの金属板から構成され、樹脂1の材料はPBT樹脂などが用いられる。また、本実施の形態の電気二重層コンデンサの外形形状は例えば正面の一辺が5〜15mm程度、側面の厚さは2〜10mm程度とすることができる。さらに、リード端子板と一体となった凸型接続部13の接続板11、12の樹脂1からの突出する長さは0.5〜2.0mm程度、その幅は2〜7mm程度とすることができ、凹型接続部14の樹脂1の凹部の形状および接続板12、22の形状は上記の凸型接続部13の形状に合わせて形成される。
図2は、上記実施の形態の電気二重層コンデンサの2つを互いに結合して並列接続した場合の構成を示す図であり、図2(a)、図2(b)は、それぞれ正面図、上面図を示す。図2において、その両側の側面にそれぞれ凸型接続部25と凹型接続部26を有する電気二重層コンデンサ23と、その両側の側面にそれぞれ凸型接続部27と凹型接続部28を有する電気二重層コンデンサ24が、凸型接続部25が凹型接続部28に差し込まれることにより互いに結合している。それらの接続部の接続板はリード端子板と一体に形成されているので、この結合により電気二重層コンデンサ23と電気二重層コンデンサ24は並列接続されることになる。
以上述べたように、本発明により、凸型接続部および凹型接続部を有する本発明による複数の電気二重層コンデンサのそれらの接続部同士を互いに差込み結合することにより、並列接続が得られ、かつ、それらは脱着可能であるので、回路基板に電気二重層コンデンサを並列に接続するための配線がなくても追加実装可能であり、回路実装後の容量の可変の要求に対して柔軟性のある対応ができる電気二重層コンデンサが得られる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限られるものではないことはいうまでもなく、必要とされる電気二重層コンデンサの種類、形態に合わせて設計変更可能である。例えば、電気二重層コンデンサの各部分を構成する材料、各部分の形状は目的に合わせて設計され、接続部の構成においても、接続板はリード端子板と一体であることは必須ではなく、また凹型接続部に対応する部分も側面より突出した部分を設けてそこに形成すること、接続板の先端をより結合しやすい形状に加工することなど変更が可能である。さらに、凸型接続部のみ設けた電気二重層コンデンサと凹型接続部のみ設けた電気二重層コンデンサを形成し、それらを結合して使用することも可能である。回路基板実装用の端子も必要に応じて設置すればよい。
1、41 樹脂
2、3、42、43 リード端子板
4、5、44、45 端子
6 セパレータ
7 封止用ゴム
8 活性炭
9 集電体
10 複数枚積層セル
11、12、21、22 接続板
13、25、27 凸型接続部
14、26、28 凹型接続部
23、24 電気二重層コンデンサ
2、3、42、43 リード端子板
4、5、44、45 端子
6 セパレータ
7 封止用ゴム
8 活性炭
9 集電体
10 複数枚積層セル
11、12、21、22 接続板
13、25、27 凸型接続部
14、26、28 凹型接続部
23、24 電気二重層コンデンサ
Claims (6)
- 対向する2枚の正負極のリード端子板の内側に少なくとも1つのコンデンサの基本セルを収納して樹脂により成形された電気二重層コンデンサにおいて、該電気二重層コンデンサの側面に前記リード端子板に導通しその一部が前記樹脂の外部に露出した接続板を保持した接続部を設け、該接続部を互いに結合することにより複数個を並列接続することを可能としたことを特徴とする電気二重層コンデンサ。
- 前記接続部として、前記樹脂より前記接続板を突出させて構成した凸型の接続部を有することを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
- 前記接続部として、前記樹脂に形成した凹部の内部に前記接続板を設置して構成した凹型の接続部を有することを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
- 前記接続部が前記電気二重コンデンサの両側面に設置されており、一方が前記凸型の接続部であり、一方が前記凹型の接続部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気二重層コンデンサ。
- 前記接続板は前記リード端子板と一体になっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気二重層コンデンサ。
- 前記接続板の露出した先端は折り曲げられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気二重層コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007040293A JP2008205233A (ja) | 2007-02-21 | 2007-02-21 | 電気二重層コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007040293A JP2008205233A (ja) | 2007-02-21 | 2007-02-21 | 電気二重層コンデンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008205233A true JP2008205233A (ja) | 2008-09-04 |
Family
ID=39782405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007040293A Pending JP2008205233A (ja) | 2007-02-21 | 2007-02-21 | 電気二重層コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008205233A (ja) |
-
2007
- 2007-02-21 JP JP2007040293A patent/JP2008205233A/ja active Pending
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