JP2008204629A - 光ピックアップ装置用対物レンズ - Google Patents

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則一 荒井
Masaya Kobayashi
雅也 小林
Noriyuki Yamazaki
敬之 山崎
Hiroyuki Kobayashi
宏至 木林
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Abstract

【課題】高NA化の下で、樹脂製の対物レンズを用いた場合でも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えた光学系を得る。
【解決手段】光情報記録媒体への情報の記録および/または情報の再生を行う記録再生用光学系において、光源と、前記光源からの発散光を収束光に変換するためのカップリング手段と、前記収束光をさらに収束させて前記光情報記録媒体の情報記録面上に結像するための対物レンズとを有し、前記対物レンズはマレシャル限界内での波面収差が最小となる場合における前記対物レンズ単体の横倍率Mが以下の範囲にあることを特徴とする光情報記録媒体の記録再生用光学系。
0<M<1
【選択図】図18

Description

この発明は、光源から光ビームを光情報記録媒体上に集光し、光情報を記録または再生する光学系に関する。
従来のCD対応で要求される程度の精度の光情報記録媒体の記録再生用光学系(本発明で云う記録再生用とは、記録用、再生用、記録と再生との両用を含む。)としては、無限共役型の特開昭57−76512号公報、有限共役型の特開昭61−56314号公報等が見られる。また、樹脂製レンズを用いた場合の温度変化による収差の発生を防ぐため、カップリングレンズを用いるものが特開平6−258573号公報に開示されている。
しかし近年、光ディスク等の情報記録媒体への記録の高密度化がさらに進んできており、これに伴い光学系や対物レンズの高NA化が進められている。また、これに加えて、波面収差(球面収差)等の性能面に対する要求もさらに厳しくなってきている。
光源からの発散光を、球面収差、正弦条件が補正された両面非球面対物レンズで光情報媒体の記録面上に結像させる有限共役型の対物レンズが用いられる光学系は周知であるが、この場合、それぞれの面の屈折力が大きくなるため、開口数NAが大となった場合、
1. 高NA化に限界がある。
2. 対物レンズを光軸方向に動かしてフォーカシングする場合の球面収差発生量が大きい。
3. 対物レンズの屈折率変化による球面収差の発生が大きい。
という問題がある。
このような高NA化、高精度化の要求に対応しようとしたとき、ディスクのぶれ等に伴う物像間距離の変化、また、対物レンズが樹脂製の場合は、温度変化等の環境変化による屈折率の変化、などの原因による波面収差変化が大きくなる。さらに、性能面での要求が厳しくなることもあり、対物レンズに対する許容誤差が従来に比して厳しくなり、場合によっては誤差が許されなくなる可能性も出てくる。
特に、対物レンズが樹脂製の場合、有限共役型の場合は、従来のCD対応で要求される精度のレベルでは、特開平6−258573号に開示されたカップリングレンズを用いる方法によって対応することが出来たが、最近の記録の高密度化に対応するために要求される性能には対応出来なくなる。
また、無限共役型の場合は、物像間距離の変化による波面収差変化は無くなるが、NA0.60程度まで高NA化すると、その温度変化による波面収差変化でも記録の高密度化に対応するために要求される性能では、許容誤差が厳しくなる。
例として、焦点距離F=3.36mm、NA0.6の樹脂製のレンズで、無限共役型レンズ(光源側から平行光が入射)の場合、30℃の温度変化に対して0.043λ(λ=635nm)程度、波面収差が変化する。実際、現在発表されているDVD対応等の要求精度では、この変化でもかなりの制約となる。
一方、現在発表されているDVDに対応する記録再生用光学系を搭載した光ピックアップ装置は、従来から広く使用されているコンパクトディスク(CD)の再生も可能となるものが望まれている。このようなDVDとCDの両方を再生可能な光情報媒体の光ピックアップ装置の一例を図63に示す。図において、半導体レーザ等の光源1から出射した光束はビームスプリッタ2を通ってコリメータレンズ3に入射し、平行光束となって絞り5で所定の光束に制限されて対物レンズ6に入射する。この対物レンズ6は、平行光束が入射すると、所定の厚みの透明基板7を通してほぼ無収差の光スポットを情報記録面8上に結像する。
この情報記録面8で情報ピットによって変調されて反射した光束は、対物レンズ6、コリメータレンズ3を介してビームスプリッタ2に戻り、ここでレーザ光源1からの光路から分離され、光検出器9へ入射する。この光検出器9は多分割されたPINフォトダイオードであり、各素子から入射光束の強度に比例した電流を出力し、この電流を図には示さない検出回路に送り、ここで情報信号、フォーカスエラー信号、トラックエラー信号に基づき、磁気回路とコイル等で構成される2次元アクチュエータで対物レンズ6を制御し、常に情報トラック上に光スポット位置を合わせる。
このような光情報媒体の光ピックアップ装置では、対物レンズ6で集光される光スポットを小さくするため大NA(例えばNA0.6)であるので、このような集光光束中に置かれる透明基板の厚みが所定の厚みからずれると大きな球面収差を発生させる。
例えば、NA0.6、レーザ光源から出射されるレーザ光の波長635nm、透明基板の厚み0.6mm、基板屈折率1.58の条件で最適化された対物レンズで、基板厚みを変えた場合、図64にあるように0.01mm基板の厚みがずれる毎に0.01λrms程収差が増大する。従って、透明基板の厚みが±0.07mmずれると0.07λrmsの収差となり、読取りが正常に行える目安となるマレシャル限界値(0.07λrms)に達してしまう。
このため、図63に示した例においては、透明基板7の厚みが0.6mmから1.2mmに替わった場合には、0.6mm厚対応の対物レンズ6に替えて1.2mm厚対応の対物レンズ111と絞り10を切り換えて再生するようにしている。
また、透明基板の厚みが0.6mmから1.2mmに替わった場合の他の対処の方法として、0.6mm厚の基板用と1.2mm厚の基板用の2個の光ピックアップ装置を装備することも考えられる。
本発明の第1の目的は、これらの高NA化の下で、樹脂製の対物レンズを用いた場合でも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えた光学系を得ようとするものである。
その上、今後さらに記録を高密度化した規格も出て来る見通しであり、さらに波長450nmまでの使用光の短波長化、NA0.75程度までのレンズの高NA化が求められることが予想される。NA0.65以上の対物レンズとなると、無限共役型のガラスレンズでも、レンズ軸上厚を大きくしなければ性能を維持することが難しくなるが、このような要求にも応えられる光学系を得ようとするものである。
本発明の第2の目的は、上記の欠点を解決し、一つの光ピックアップ装置で異なる基板厚を有する光ディスクの記録および/または再生を可能とし、相互に互換性を有し、しかも大NA化の下で、樹脂製の対物レンズを用いた場合でも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えた、構造が簡単でコンパクトな光情報媒体の記録再生用光学系、及び、光情報媒体の光ピックアップ装置、及び、それら光情報媒体の記録再生用光学系や光情報媒体の光ピックアップ装置に用いられる光情報記録再生用対物レンズ、及び、光情報記録再生光学系用収束レンズを得ようとするものである。
本発明の第1の目的を達成するための光情報記録媒体の記録再生用光学系の構成は、少なくとも光源、カップリング手段、対物レンズを備え、光情報記録媒体への情報の記録および/または情報の再生を行うための光学系において、上記カップリング手段は光源から射出される発散光を収束光に変換し、該収束光をさらに収束させて光情報媒体上に結像する上記対物レンズは、収束光入射で波面収差が最小となりかつマレシャル限界内となることを特徴とし、波面収差が最小となりかつマレシャル限界内である横倍率Mは以下の範囲にある。
0<M<1 ・・・(1)
ただしM:対物レンズ単体の横倍率
また望ましくは
0.05≦M<1 ・・・(1′)
上記対物レンズは、少なくとも光軸方向に可動であり、上記カップリング手段の像側の面と上記対物レンズの光源側面の間隔をDcoとすると、Fを対物レンズの焦点距離としたとき、Dco/Fは
0.1≦Dco/F≦5.0 ・・・(2)
の範囲にあればよいが、望ましくは
1.0≦Dco/F≦5.0 ・・・(3)
より望ましくは
1.0≦Dco/F≦3.0 ・・・(4)
を満足する。
上記対物レンズは、以下の条件を満足することを特徴とする。
0.05≦M≦0.23 ・・・(5)
NA・(1−M)≦0.65 ・・・(6)
0.48≦NA ・・・(7)
ただしNA:光学系の像側の開口数
しかし、一般には
0.05≦M≦0.125 ・・・(8)
出あることが望ましいが、
0.65≦NA≦0.8 ・・・(9)
である場合には
0.125≦M≦0.23 ・・・(10)
であることが望ましい。
これらの対物レンズは、樹脂製であることが望ましいが、ガラス製であってもよい。
また、コンパクト性の点から、対物レンズは
(1−M)・F≦6.0mm ・・・(11)
を満足することが望ましい。
カップリング手段は屈折光学系であるカップリングレンズであることが望ましい。具体的には1枚ないし複数枚の球面レンズで構成することができる。また、場合により、少なくとも1面を非球面とすることが望ましい。
また、上記対物レンズが樹脂製である場合は、カップリングレンズも少なくとも1枚は正の屈折力を持つ樹脂製レンズであることが望ましく、さらにその少なくとも1面は非球面であること、更に望ましくは上記カップリングレンズは少なくとも1面が非球面である樹脂製単玉レンズとされるのがよい。
上記カップリングレンズは以下の条件を満足することを特徴とする。
−0.10≦Mt・M・Fcp/F≦−0.04 ・・・(12)
ただしMt:光学系全体の横倍率
Fcp:カップリングレンズにおける樹脂レンズの焦点距離
上記条件中、カップリングレンズが樹脂製単玉レンズの場合には、カップリングレンズの焦点距離をFcとすれば、当然Fc=Fcpとなる。
上記光学系は
0.06≦|Mt|・NA≦0.21 ・・・(13)
の条件を満足するが、再生用光学系としては
0.06≦|Mt|・NA≦0.12 ・・・(14)
記録用光学系としては
0.12≦|Mt|・NA≦0.21 ・・・(15)
を満足することが望ましい。
本発明の第1の目的を達成するための光情報記録媒体の記録再生用対物レンズの構成は、収束光束が入射したとき、波面収差が最小となり、かつマレシャルの限界内である横倍率Mおよび開口数NAが
0<M<1 ・・・(1)
望ましくは
0.05≦M<1 ・・・(1′)
0.3≦NA ・・・(16)
の範囲にあり、少なくとも光源側の面が非球面、望ましくは両面非球面である単レンズであることを特徴とする。
上記収束光束は、上記対物レンズがないとき、回折限界スポットで一点に集光する。
そして、上記対物レンズは
−0.25≦F・(n−1)/r≦0.7 ・・・(17)
ただしn:レンズを形成する素材の屈折率
:レンズの像側の面の頂点曲率半径
−0.045≦x・(n−1)/{F・(NA)}≦0.1
・・・(18)
ただしNA:対物レンズの像側の開口数
:レンズの像側の面の軸上光線の有効径最周辺(上記NAの周辺光線が入射する像側の面上の位置)と該面の頂点との光軸方向の差で、光軸から遠ざかるほど像側に変位している方向を正とする
−0.005≦Δ・(n−1)/{F・(NA)}≦0.018
・・・(19)
ただしΔ:レンズの像側の面の軸上光線の有効径最周辺(上記NAの周辺光線が入射する像側の面上の位置)における非球面と該面の頂点曲率半径rを有する基準球面との光軸方向の差で、光軸から遠ざかるほど像側に変位している方向を正とするの条件を、すべてあるいは幾つかを満足することが望ましい。
またさらに、この発明の光情報記録媒体の記録再生用対物レンズは、
(1−M)・F≦6.0mm ・・・(11)
0.05≦M≦0.23 ・・・(5)
NA・(1−M)≦0.65 ・・・(6)
0.48≦NA ・・・(7)
の条件を満足するが、樹脂製の場合、
0.05≦M≦0.125 ・・・(8)
NA・(1−M)≦0.65 ・・・(6)
の条件を満足することが望ましく、
0.65≦NA≦0.8 ・・・(9)
の場合は
0.125≦M≦0.23 ・・・(10)
の条件を満足することが望ましい。これらの対物レンズは樹脂製であることが望ましいが、ガラス製であってもよい。
本発明の記録再生用光学系のカップリングレンズは、収束光が入射したとき波面収差が最小となり、かつ、マレシャル限界内で光情報記録媒体に結像する対物レンズと光源の間に配置されるカップリングレンズであり、光源から発する発散光束を収束光束に変換し、さらに以下の条件を満足することを特徴とする。
−7.0≦Mc≦−0.5 ・・・(20)
0.06≦NAo≦0.21 ・・・(21)
ここでMc:カップリングレンズの像側の光源側に対する横倍率
NAo:光源側の開口数
そして、このカップリングレンズに組み合わせられる対物レンズは
0<M<1 ・・・(1)
望ましくは
0.05≦M<1 ・・・(1′)
0.3≦NA ・・・(16)
の条件を満足する。そして、このカップリングレンズは、1枚ないし複数枚の球面系からなるレンズ系であってもよく、その少なくとも1面、望ましくは両面が非球面である1枚のレンズからなるものであってもよい。
これらのカップリングレンズはガラス製であってもよく、樹脂製であってもよい。
このカップリングレンズが単玉レンズである場合、両面が凸面、光源側の面が凸面であるメニスカスレンズ、あるいは光源側の面が凹面であるメニスカスレンズであることができる。
次に、本発明の光学系の作用について説明する。光源と対物レンズとの間に、カップリング手段として光源からの発散光の発散度を変える手段を設けることにより、対物レンズが分担する屈折力を軽減することが出来る。特に、カップリング手段に光源からの発散光を収束光にする機能を持たせることにより、NAが大きい場合に対物レンズが分担する屈折力を最適化することが出来る。
実際に横倍率M、開口数NAの有限共役型対物レンズについての無限光入射に換算した開口数(以後換算NAとよぶ。)NA∞は
NA∞=(1−M)・NA ・・・(22)
で表すことができる。この換算NAが大きくなると、レンズ設計、性能維持の困難さ、温度特性等の環境変化の影響が大きくなる。このとき、対物レンズをその横倍率Mが条件式(1)の範囲、すなわち対物レンズに収束光入射にすることにより、換算NAを小さくすることができる。また屈折率変化等の影響も小さくすることができる。
条件式(1)の上限を越えると、カップリング手段を従来の対物レンズ以上のパワーを有するものとしなければならず、カップリング手段の製造が困難となる。
また、対物レンズ自体をその横倍率Mが条件式(1′)の範囲の収束光入射で波面収差が最小となり、かつマレシャル限界内とすることで、カップリング手段の光軸と対物レンズの光軸が偏心した場合の収差の劣化が少なくなり、光情報記録再生用光学系として望ましい構成となる。
このようなカップリング手段としては、レンズ、ミラー、透過型回折素子、反射型回折素子等が考えられる。
対物レンズを少なくとも光軸方向に可動とすることで、可動部分の軽量化が可能となり、また、少ない移動量で光情報媒体の記録面にフォーカシングすることが出来る。
なお、NAが大きくなると、ディスクのぶれ等による物像間距離変化、温度変化等による球面収差の発生は大きくなるが、これに対応するために、対物レンズだけではなく、光源やカップリング手段も対物レンズと同様に各独立にまたは対物レンズと一体として、移動させることによりフォーカシングさせることも可能である。
対物レンズの焦点距離でノーマライズしたカップリング手段と対物レンズの間隔についての条件式(2)において、上限を越えるとカップリング手段の光軸と垂直な方向の大きさが大きくなり、下限を越えると対物レンズとカップリング素子が一体で動く可動機構でも、機械的な干渉などで実現に問題が生じる。
また、条件式(3)の下限を越えると、対物レンズのみが可動機構に取り付けられている場合、カップリング素子は対物レンズまわりの可動機構と機械的干渉が生じる可能性が出てくる。さらに、条件式(4)式の上限内とすることにより、決められた倍率等の仕様の中で光源から光情報記録媒体までの距離を短くすることができる。
本発明の光学系は、NAが大きい、使用光の波長が短い場合で、回折限界性能のスポットを光情報記録媒体の記録面上に結像させるときに有利に使用でき、NA0.48以上の場合に最適な光学系である。
そのとき、対物レンズ単体の横倍率Mが条件式(5)を満足することが望ましく、上限を越えると、カップリング手段の光軸と垂直な方向の大きさが大きくなり、下限を越えると高NAとした場合の誤差、特に対物レンズの屈折率誤差による球面収差が大きくなる。
条件式(6)の上限を越えると対物レンズの厚さが厚くなり、したがって必要な作動距離を確保するためには、光学系全体を大きくする必要が出て来る。
条件式(8)の上限を越えると、光情報媒体のぶれ等による物像間距離の変化等が生じたとき、対物レンズを光軸方向に動かしてフォーカシングする場合の球面収差の発生量が大きくなる。下限を越えると高NAとした場合の誤差、特に対物レンズの屈折率誤差に基づく球面収差の発生量が大きくなる。
特に樹脂素材は温度変化による屈折率の変化が大きい。樹脂の場合、温度変化をΔT、温度変化による屈折率変化をΔnとし、
Δn/ΔT=α ・・・(23)
と表すと、αは0℃から60℃近傍まで、同一素材であればほぼ一定で負の値である。
また、屈折率変化Δnに対する波面収差(球面収差)変化ΔWTは換算NAの4乗に比例し、また焦点距離F、Δnに比例する。すなわち、
ΔWT=β・(NA∞)・F・Δn ・・・(24)
となる。ここでβは比例係数である。
(24)式に(22)式、(23)式を代入すると、
ΔWT=β・{NA・(1−M)}・F・α・ΔT ・・・(25)
(25)式から、Mを正にすることにより、温度変化の影響はMの4乗に対応して小さくなることがわかる。
したがって、上記条件式(8)を満足すると共に条件式(6)を満足することによって、コンパクトな光情報記録媒体の記録再生用光学系を、軽量でかつ低コストな樹脂性の対物レンズによって実現できる。
条件式(9)のような、光情報記録媒体の記録再生用の対物レンズとして従来にない高NAを実現する場合には、条件式(10)を満たすことが望ましい。上限を越えると、カップリング手段の光軸と垂直な方向の大きさが大きくなり、下限を越えると、対物レンズの厚さが厚くなり、したがって必要な作動距離を確保するためには、光学系全体を大きくする必要が出て来る。また、この条件下で樹脂製のレンズを用いることにより、軽量化と低コスト化が実現できる。
条件式(11)の上限を越えると、対物レンズが大きくなり、光学系全体が大きくなってしまう。
カップリング手段としては種々の手段が考えられるが、反射系は製造誤差に弱く、回折手段は、回折効率の問題があり、光源のパワーを大きくする必要がある。屈折光学系であるカップリングレンズを用いるのが、光情報記録媒体の記録再生用光学系としては望ましい。
カップリングレンズを1枚ないしそれ以上の球面レンズ系とすることで、カップリングレンズを従来のコリメータと同様の製作法で製作することができる。
しかし、カップリングレンズは、光源から射出される発散光を収束光にする機能を持つものであるので、従来のコリメータと比較して屈折力が大きくなり、また、光源の光量を多く取り込もうとすると、光源側のNAを大きく取ることとなる。したがって、球面系だけでは、使用するレンズ枚数が多くなってしまう。このため非球面を少なくとも1面導入して、球面収差を補正することが望ましい。
対物レンズが樹脂製の場合、屈折率の温度変化に対する屈折率変化による球面収差の変化は、本発明の光学系で軽減できるが、カップリングレンズを構成する正の屈折力を有する少なくとも1枚のレンズを樹脂製とすることにより、さらに温度変化に対する屈折率変化による光学系全体の球面収差変化を補正することができる。
これは、温度がΔT上昇したとき(0<ΔT)カップリングレンズの屈折率変化Δncは負となる(Δnc<0)。このためカップリングレンズの屈折力は小さくなり、カップリングレンズから出射される光束は温度上昇前に比べて収束度が小さくなる。このため対物レンズ自体の横倍率Mは減る方向に変化(ΔM<0)する。
対物レンズの波面収差が最小となる倍率Mに対してΔMが負の方向に変化すると球面収差はアンダー側に動く。また、対物レンズ自身の屈折率変化Δnは、温度が上昇すると屈折率は低下するためΔn<0となり、このとき球面収差はオーバー側に動く。
このため、カップリングレンズの屈折率変化に伴う対物レンズの横倍率変化による球面収差への影響と、対物レンズ自身の屈折率変化による影響が相殺されるので、カップリングレンズを正の屈折力を持つ樹脂製のレンズとすることにより、温度変化による影響をさらに小さくすることができる。
また、その補正効果は、従来のコリメータと樹脂製の単玉対物レンズの構成において、コリメータレンズの少なくとも1枚を正の屈折力を持つ樹脂製とする場合と比較して補正効果は大きい。これは、光源側のNAが上記コリメータと同じでも、カップリングレンズは負の倍率を持っているため、カップリングレンズの換算NAが大きくなり、対物レンズ自身の倍率変化ΔMの絶対値が大きくなるためである。
またこの場合、カップリングレンズは光源側のNAを大きくとっており、しかも負の倍率を持つので、非球面を用いることが望ましいことは上記のとおりである。
また、カップリングレンズを樹脂製の単玉非球面レンズとすることで、安価でかつ必要な性能を得ることができる。カップリングレンズの結像倍率から、少なくとも対物レンズ側の面が非球面であることが望ましい。
さらに、カップリングレンズの横倍率Mcがさらに大きくなると、球面収差を良好に補正するには両面を非球面とする必要が生じる。これは公知の有限共役型対物レンズの設計・生産技術を応用することができる。
条件式(12)の上限を越えると、温度変化に伴う樹脂カップリングレンズによる対物レンズ単体の倍率変化が小さくなり、対物レンズの屈折率変化への相殺効果が小さくなる。
また、下限を越えると温度変化に伴う樹脂カップリングレンズによる対物レンズ単体の倍率変化は小さくなるが、それ以上に樹脂カップリングレンズで生じる屈折率変化による波面収差変化が無視出来なくなり、相殺効果がなくなり、場合によってはカップリングレンズがガラスの場合に比べて光学系全体の温度特性による波面収差変化が大きくなる。
条件式(13)中の|Mt|・NAは、ほぼ光学系の光源側の開口数NAoに対応する。もし、条件式(13)の下限を越えると十分な光量を得ることが出来ない。また、上限を越えるとレーザーの非点収差の影響が大きくなり、さらに光量むらの影響も大きくなる。
条件式(14)の上限を越えると再生光学系に対して検出系に凹レンズなどが必要となりコストアップとなる。
また、記録用光学系を考えると、条件式(15)の下限を越えると十分な光量が得られない。
次に本発明の対物レンズの作用について説明する。対物レンズに対して収束光を入射させ、条件式(1)を満足することで、レンズ厚を厚くしないでNAを大きくすることができ、また屈折率変化等の影響も小さくなる。これは上記(22)式に示されるように、0<M(収束光入射)とすることにより換算NAが小さくなるためである。
NAが0.3以上の場合、収束光入射側を非球面化することで、正弦条件を保ちながら球面収差を補正し、波面収差をマレシャル限界内とすることができる。
また、対物レンズ自体をその横倍率Mの条件式(1)の範囲の収束光入射で波面収差をマレシャル限界内とすることで、対物レンズが独立に性能を維持できるため、光源のから発散光を収束光とする手段との組合せが容易となり、また、偏心を含む配置の誤差感度も小さくできる。
上記対物レンズは、虚光源に対して収差補正し、その波面収差をマレシャル限界内とすることで、光源からの発散光を収束光とする手段との組合せが容易になり、応用範囲の広いレンズとなる。虚光源は仮想的なものであるが、実用的には、その入射光束が、回折限界スポットで一点に集光することと同等である。
対物レンズを単レンズで両面を非球面とすることで、球面収差、正弦条件を補正することができる。したがって、例えば光情報記録媒体の記録再生用光学系の対物レンズのように、対物レンズを光軸に垂直方向に動かしてトラッキングするような場合にも、収差の発生を少なくすることができる。
条件式(17)の上限を越えて単レンズで構成された対物レンズの像側の面の屈折力が負で強くなると、収束光入射側の面での負の球面収差の発生が大きく、収束光入射側の非球面量が大きくなってしまい、製造しにくいレンズとなってしまう。下限を越えて単レンズで構成された対物レンズの像側の面の屈折力が正で強くなると、像側の面での負の球面収差が大きく、収束光入射側の非球面量が大きくなってしまい、製造しにくいレンズとなってしまう。
条件式(18)の上限を越えた場合、球面収差と正弦条件を補正するためには、像側の面も非球面化し、さらに両面ともその非球面量が大きくなってしまうため、製造しにくいレンズとなってしまう。下限を越えた場合も同じく、球面収差と正弦条件を補正するためには、像側の面も非球面化し、さらに両面ともその非球面量が大きくなってしまうため、製造しにくいレンズとなってしまう。
条件式(19)の上限を越えた場合、正弦条件が補正過剰となり、下限を越えた場合、正弦条件が補正不足となる。
このような収束光束に対して収差が補正されている対物レンズを光情報記録媒体の記録再生用光学系の対物レンズとして使う場合、光源からの発散光束を収束光束に変換するカップリング手段が必要となる。その場合、NAが0.48以上と大きく、また使用光の波長が短い光学系においては、対物レンズ単体の横倍率Mが、条件式(5)を満たすのが良い。上限を越えると、カップリング手段の光軸と垂直な方向の大きさが大きくなり、下限を越えると、高NAとした場合の誤差、特に対物レンズの屈折率誤差による球面収差の発生が大きくなる。
また、条件式(6)の上限を越えると、対物レンズの厚さが厚くなり、したがって必要な作動距離を確保するためには、光学系全体を大きくする必要が出て来る。
さらに、条件式(11)の上限を越えると、対物レンズが大きくなり、光学系全体が大きくなってしまう。
また、対物レンズを光軸方向に動かしてフォーカシングする場合、対物レンズ単体の横倍率Mが条件式(8)を満足することが望ましい。上限を越えると、対物レンズを光軸方向に動かしてフォーカシングする場合の球面収差の発生量が大きい。下限を越えると、高NAとした場合の誤差、特に対物レンズの屈折力誤差による球面収差の発生が大きい。
樹脂素材は、屈折率の温度による変化が大きい。したがって、条件式(8)を満たし、かつ条件式(6)を満足することで、コンパクトな光情報記録媒体の記録再生用光学系に必要な、軽量でかつ安価な対物レンズとなる。条件式(6)の上限を越えると対物レンズの厚さが厚くなり、したがって必要な作動距離を確保するためには、光学系全体を大きくする必要が生じる。
条件式(16)を満たすような光情報記録媒体の記録再生用対物レンズとして従来にない高NAを実現する場合には、条件式(10)を満足することが望ましい。上限を越えると、カップリング手段の光軸と垂直な方向の大きさが大きくなり、下限を越えると、対物レンズの厚さが厚くなり、したがって必要な作動距離を確保するためには、光学系全体を大きくする必要が出て来る。
また、この条件下で樹脂製のレンズを用いることにより、軽量化と低コスト化が実現できる。
収束光が入射したとき波面収差が最小となり、かつマレシャル限界内で光情報記録媒体に結像する対物レンズを用いることにより、対物レンズの屈折力を軽減できることは上に述べた。このような対物レンズを用いた光学系を実現するためには、光源から出た発散光を所定の収束光とする正の屈折力を持つカップリングレンズを用いればよい。
次に、本発明のカップリングレンズの作用について説明する。光学系の倍率Mtと対物レンズの倍率Mからカップリングレンズの倍率Mcは
Mc=Mt/M
で決定されるが、このときの倍率Mcでカップリングレンズ単体で波面収差が最小となり、かつマレシャル限界内であることが望ましい。これにより、対物レンズが光軸に対して偏芯した場合の収差の劣化を小さくすることができる。
カップリングレンズの倍率Mcは、条件式(20)の範囲内であることが望ましい。上限を越えるとカップリングレンズの屈折力の負担が大きくなり、誤差感度などの影響も大きくなり従来のコリメータレンズより取付けおよび製作精度の要求が厳しくなり、また、対物レンズに比べてカップリングレンズの光軸に垂直方向の大きさを大きくしなければならなくなる。
下限を越えると対物レンズの屈折力の負担分が大きくなり、コリメータを用いた無限共役型対物レンズと効果上大きな差異はなくなる。
また、光源側の開口数NAoについて、条件式(21)を満足することが望ましい。下限を越えると十分な光量を得ることができない。また、上限を越えるとレーザの非点収差の影響が大きくなり、さらに光量むらの影響も大きくなる。
このとき、対物レンズが条件式(1)を満足することにより、レンズ厚を厚くしないで像側開口数NAを大きくすることができる。また、NAが条件式(16)の下限を超えると、このようなカップリングレンズ、収束光が入射する対物レンズを用いずに、コリメータと平行光入射の対物レンズのような公知の方法でも十分性能を維持でき、また、樹脂レンズの場合でも温度変化による性能変化も十分小さくすることができる。
カップリングレンズを1枚ないしそれ以上の球面レンズ系とすることで、カップリングレンズを従来のコリメータと同様の製作法で製作することができる。
しかし、カップリングレンズは、光源から射出される発散光を収束光にする機能を持つものであるので、従来のコリメータと比較して屈折力が大きくなり、また、光源の光量を多く取り込もうとすると、光源側のNAを大きく取ることとなる。したがって、球面系だけでは、使用するレンズ枚数が多くなってしまう。このため非球面を少なくとも1面導入して、球面収差を補正することが望ましい。
対物レンズがガラス製の場合、カップリングレンズもガラス製とすることにより、温度変化による性能変化は小さくでき、特にNA0.65以上の高NAレンズに用いるのに有用である。
カップリングレンズの両面を凸面とすることにより、成形性がよくなり、製造しやすい形状となる。また、正弦条件も満足する形状である。
カップリングレンズを光源側の面が凸面であるメニスカスレンズとすることにより、特にカップリングレンズが樹脂製の場合、カップリングレンズと対物レンズの間隔Dcoと対物レンズの倍率Mと光学系全体の倍率Mtが同じ仕様では、他の形状に比べて温度変化による対物レンズ単体の倍率を変化させる効果を大きくすることができ、対物レンズ自身の屈折率変化による性能変化に対する相殺度が大きくなる。
また、カップリングレンズを光源側の面が凹面であるメニスカスレンズとすることにより、カップリングレンズと対物レンズの間隔Dcoと対物レンズの倍率Mと光学系全体の倍率Mtが同じ仕様では、主点位置の関係から、他の形状に比べて光学系全体の長さを短くすることができる。
本発明の第2の目的を達成するための第1の構成は、光源からの光束を収束光に変換するカップリングレンズと、該カップリングレンズよりの収束光をさらに収束させて透明基板を有する情報記録媒体の記録面に前記透明基板を介して集光する対物レンズと、厚みの異なる透明基板を有する少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を可能とするように、前記対物レンズによる集光状態を前記少なくとも2種類の情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて可変とする可変手段とを有することを特徴とする光情報媒体の記録再生用光学系、という構成にしたものである。
第2の構成は、前記第1の構成において、前記可変手段は、前記カップリングレンズおよび対物レンズを構成するレンズ面のうちの少なくとも一面に形成した、光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面で構成して、前記対物レンズから出射される光束は少なくとも2種類の集光状態で集光される、ように構成する。また望ましくは、前記第1の構成において、前記可変手段は、前記対物レンズの少なくとも一面に形成した、光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面で構成して、前記対物レンズは、入射される収束光を少なくとも2種類の集光状態で集光する、ように構成する。なお、前記第1の構成において、前記可変手段は、前記カップリングレンズの少なくとも一面に形成した、光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面で構成して、前記対物レンズは、前記カップリングレンズより出射される収束度合いの異なる少なくとも2種類の収束光を少なくとも2種類の集光状態で集光する、ように構成するようにしても良い。また第3の構成は、前記第1の構成において、前記可変手段は、前記カップリングレンズおよび対物レンズを構成するレンズ面のうちの少なくとも一つのレンズ面に形成したホログラムにより構成して、該ホログラムによる透過光と回折光に対応して、前記対物レンズから出射される光束は少なくとも2種類の集光状態で集光される、ように構成したものである。
望ましくは、前記ホログラムは、前記対物レンズの少なくとも1つのレンズ面上に形成する。なお、第3の構成において、前記ホログラムは前記カップリングレンズの少なくとも1つのレンズ面上に形成するようにしても良い。
また、第4の構成は、前記第1の構成において、前記可変手段は、前記光源と前記対物レンズの光路中に設けられたホログラム素子により構成して、該ホログラム素子を透過する透過光と回折光に対応して、前記対物レンズは、入射される収束光を少なくとも2種類の集光状態で集光する、ように構成する。また第5構成は、前記第1の構成において、前記可変手段は、前記光源と前記対物レンズの光路中に設けられた光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面を有する光学素子により構成する。
また、第6の構成は、可変手段を、カップリングレンズ、または、光源、またはカップリングレンズおよび光源を透明基板の厚みに応じて光軸上を移動させる手段で構成したので、前記対物レンズによる集光状態を少なくとも2種類の情報記録媒体の異なる透明基板の厚みに応じた少なくとも2種類の集光状態として、厚みの異なる透明基板を有する少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行うことを特徴とする光情報媒体の記録再生用光学系、という構成にしたものである。
また、第7の構成は、可変手段を複数の光源を光情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて切り替える手段で構成したものである。
また、以上の構成において、前記対物レンズは、波面収差がマレシャル限界を満たしかつ最小となる横倍率が正であるように構成する。また、対物レンズの1面を輪帯状レンズ面で構成した場合、または1面にホログラムを形成した構成において、前記対物レンズは、前記少なくとも2種類の集光状態それぞれについて波面収差がマレシャル限界を満たしかつ最小となる横倍率が正である、ように構成する。
本発明の光ピックアップ装置は、少なくとも光源と、該光源から出射される光束を透明基板を有する情報記録媒体の記録面に前記透明基板を介して集光する集光光学系と、前記情報記録媒体の記録面で反射した光束を受けその光量に応じた電気信号を出力する光検出器とを備えた光情報媒体の光ピックアップ装置であって、前記集光光学系は、上記何れかの光情報媒体の記録再生用光学系であることを特徴とする光情報媒体の光ピックアップ装置、という構成にしたものである。
第1の構成に記載した本発明の光情報媒体の記録再生用光学系は、対物レンズによる集光状態を少なくとも2種類の情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて少なくとも2種類の集光状態する可変手段を設けるとともに、光源からの光束を収束光に変換するカップリングレンズを設けてその収束光を対物レンズに入射するようにして、一つの光情報媒体の記録再生用光学系で、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生が可能となり、しかも、対物レンズが分担する屈折力を低減することができ、対物レンズとして樹脂製の対物レンズを用いた場合にも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えることが可能となる。
また、第2の構成に記載した本発明の光情報媒体の記録再生用光学系は、可変手段を、カップリングレンズおよび対物レンズを構成するレンズ面のうちの少なくとも一面、あるいは、対物レンズの少なくとも1面、あるいは、カップリングレンズの少なくとも1面に形成した、光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面で構成したので、光学素子の数を増やすことなく、しかも厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行う際に、特別なレンズ移動機構等を設けることなく、従来より用いられている対物レンズのフォーカス調整機構の移動範囲内で、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体の2種類の透明基板の厚みに対応した少なくとも2種類の集光状態を得ることができ、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行うことができ、さらに、光束は複数の輪帯状レンズ面で少なくとも2種類の集光状態を得るための光束として分割される構成であるので、少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生には全く使用することができない無駄光束を少なくでき、光源からの光を有効に利用できる。
また、第3の構成に記載した本発明の光情報媒体の記録再生用光学系は、可変手段を、カップリングレンズおよび対物レンズを構成するレンズ面のうちの少なくとも一つのレンズ面、あるいは、対物レンズの少なくとも1つのレンズ面、あるいは、カップリングレンズの少なくとも1つのレンズ面に形成した、ホログラムで構成したので、光学素子の数を増やすことなく、しかも厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行う際に、特別なレンズ移動機構等を設けることなく、従来より用いられている対物レンズのフォーカス調整機構の移動範囲内で、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体の2種類の透明基板の厚みに対応した少なくとも2種類の集光状態を得ることができ、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行うことができ、さらにサイドローブによる影響の少ないビームスポットを得ることができる。
また、第4の構成に記載した本発明の光情報媒体の記録再生用光学系は、可変手段を、光源から対物レンズまでの光路中に設けたホログラム素子で構成したので、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行う際に、特別なレンズ移動機構等を設けることなく、従来より用いられている対物レンズのフォーカス調整機構の移動範囲内で、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体の2種類の透明基板の厚みに対応した少なくとも2種類の集光状態を得ることができ、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行うことができ、しかもサイドローブによる影響の少ないビームスポットを得ることができる。
また、第5の構成に記載した本発明の光情報媒体の記録再生用光学系は、可変手段を、光源から対物レンズまでの光路中に設けた光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面で構成したので、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行う際に、特別なレンズ移動機構等を設けることなく、従来より用いられている対物レンズのフォーカス調整機構の移動範囲内で、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体の透明基板の厚みに対応した少なくとも2種類の集光状態を得ることができ、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行うことができ、しかも、光束は複数の輪帯状レンズ面で少なくとも2種類の集光状態を得るための光束として分割される構成であるので、少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生には全く使用することができない無駄光束を少なくでき、光源からの光を有効に利用できる。
また、第6の構成に記載した本発明の光情報媒体の記録再生用光学系は、可変手段を、カップリングレンズ、または、光源またはカップリングレンズおよび光源を透明基板の厚みに応じて光軸上を移動させる手段で構成し、また第9の構成においては、可変手段を複数の光源を光情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて切り替える手段で構成したので、該カップリングレンズより出射する光束の収束度合いを収束光を含む少なくとも2種類選択可能として、前記対物レンズによる集光状態を少なくとも2種類の情報記録媒体の異なる透明基板の厚みに応じた少なくとも2種類の集光状態とすることにより、厚みの異なる透明基板を有する少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行うようにしたので、一つの光情報媒体の記録再生用光学系で、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生が可能となり、しかも、対物レンズが分担する屈折力を低減することができ、対物レンズとして樹脂製の対物レンズを用いた場合にも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えることが可能となり、さらに光量ロスが少なく、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生を行う際の光量も最適な光量とすることができ、サイドローブによる影響の少ないビームスポットを得ることができる。
なお、選択する2種類の収束度合いとして、収束光と平行光、または、収束光と発散光を選択する場合は、対物レンズの出射側面のNAが大となる方に収束光を使用する。
また、以上に記載した本発明の光情報媒体の記録再生用光学系は、対物レンズを、波面収差がマレシャル限界を満たしかつ最小となる横倍率が正であるものとしたので、使用時における対物レンズの像側(光情報記録媒体側)のNAを大NAとしても対物レンズが分担する屈折力を低減することができ、対物レンズとして樹脂製の対物レンズを用いた場合にも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えることが可能となる。
また、対物レンズの1面に輪帯状レンズ面またはホログラムを形成した本発明の光情報媒体への記録再生用光学系は、対物レンズを、少なくとも2種類の集光状態それぞれについて波面収差がマレシャル限界を満たしかつ最小となる横倍率が正であるものとしたで、使用時における対物レンズの像側(光情報記録媒体側)のNAを大NAとしても、対物レンズが分担する屈折力を低減することができ、対物レンズとして樹脂製の対物レンズを用いた場合にも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えることが可能となる。
本発明の光情報媒体の光ピックアップ装置は、一つの光情報媒体の記録再生用光学系で、厚みの異なる少なくとも2種類の情報記録媒体への情報の記録および/または再生が可能となり、しかも、対物レンズが分担する屈折力を低減することができ、対物レンズとして樹脂製の対物レンズを用いた場合にも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えることが可能となり、コンパクトで信頼性の高い光ピックアップ装置を得ることができる。
本発明により、各実施例でも見られるように、高NA化の下で、樹脂製の対物レンズを用いた場合でも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えた光学系が得られた。
その上、今後さらに記録を高密度化される予想に対しても、波長450nmまでの使用光の短波長化、NA0.75程度までのレンズの高NA化が可能であることが明らかとなった。
さらに、本発明によれば、一つの光ピックアップ装置で異なる基板厚を有する光ディスクの記録再生を可能とし、相互に互換性を有し、しかも大NA化の下で、樹脂製の対物レンズを用いた場合でも、温度変化による波面収差の変化をレンズの許容誤差を確保できる程度に抑えた、構造が簡単でコンパクトな光情報媒体の記録再生用光学系、及び、光情報記録再生用対物レンズが得られた。
以下第1の目的を達成するための実施例1から実施例19を説明する。各実施例については、透明基板を有する高密度光情報記録媒体の記録再生用光学系を想定して、開口数NAが0.6以上のものを実施例とした。また、透明基板17の厚みを全て0.6mmとしている。
実施例1から実施例5および実施例8さらに実施例19は対物レンズ16のみを示し、実施例6,7は実施例1の対物レンズ16とさらにカップリングレンズ13を用いた光学系の実施例を示す。また、実施例9から実施例18は単玉カップリングレンズ13と、該カップリングレンズ13と対物レンズ16を組み合わせた光学系とを示す。このとき実施例9から実施例16までは実施例1の対物レンズを、実施例17は実施例2の対物レンズを、実施例18は実施例3の対物レンズを用いている。
表中の記号は、対物レンズ16の焦点距離をF(mm)、光源側11から順に第i番目の面の曲率半径をri、第i番目の面と第i+1番目の面との光軸上の厚み、間隔をdi、第i番目の面と第i+1番目の面との間の媒質の光源波長での屈折率をni、対物レンズ16の横倍率をM、像側開口数をNA、使用波長をλで表す。
実施例6,7においてFtは光学系全体の焦点距離、Mtは光学系全体の横倍率、Tは第1面から見たときの光源11までの距離で、光の進方向を正としている。Uは物像間距離を表し、実施例1から5および実施例8は、対物レンズ16のみの実施例で入射光が収束光束であるので、負の値となる。
実施例6,7および実施例9から実施例18において、Ftは光学系全体の焦点距離、Mtは光学系全体の横倍率、Uは光学系の物像間距離、Tはカップリングレンズ13の第1面から見たときの光源までの距離を表す。
また、実施例9から実施例18のカップリングレンズ13単体において、Fcは単玉カップリングレンズ単体の焦点距離、Mcはカップリングレンズ単体の横倍率、Ucはそのときの配置におけるカップリングレンズ単体の物像間距離、NAoは光源側の開口数を表す。
また、温度特性に関しては、対物レンズあるいはカップリングレンズが樹脂製の場合は、1℃温度が上昇すると−12×10−5変化することを想定している。また、対物レンズあるいはカップリングレンズがガラス製の場合、1℃温度が上昇すると39×10−7変化することを想定している。
温度特性は波面収差rms値で評価している。この波面収差は公知の方法で光線追跡によりrms値を算出している。またマレシャル限界は波面収差rms値が0.07λであることをいう。また、波面収差に関しては数値解析のできる干渉計等を用いて測定することができる。
なお、温度変化による素材の線膨張の波面収差への影響は、屈折率変化による影響に比べてかなり小さいので、ここでは計算に入れていない。
レンズ面の非球面形状は、面の頂点を原点とし、光軸方向をX軸とした直交座標系において、κを円錐係数、Aiを非球面係数、Pi(4≦Pi)を非球面のべき数とするとき、
Figure 2008204629
で表される。
実施例1
Figure 2008204629
この実施例は、対物レンズ16が樹脂製の場合の例である。この対物レンズ16の光路図を図1に、その球面収差および正弦条件の収差図を図2に、温度特性を図3に示す。
温度特性は30℃変化で波面収差は0.028λの変化を生じているに過ぎず、無限共役型の対物レンズに比してかなり温度変化の影響が小さくなっている。この実施例において
=−0.08606 Δ= 0.04569
であり
・(n−1)/{F・(NA)}=−0.03160
Δ・(n−1)/{F・(NA)}= 0.01156
である。
実施例2
Figure 2008204629
この実施例は、実施例1と同様、対物レンズ16が樹脂製の場合である。この対物レンズ16の光路図を図4に、その球面収差および正弦条件の収差図を図5に、温度特性を図6に示す。実施例2は実施例1に比べてMがさらに大きくなるため、効果が大きい。
この実施例においては、
= 0.01337 Δ= 0.01894
であり
・(n−1)/{F・(NA)}= 0.00403
Δ・(n−1)/{F・(NA)}= 0.00394
である。
実施例3
Figure 2008204629
この実施例の対物レンズ16も樹脂製であり、その光路図を図7に、その球面収差および正弦条件の収差図を図8(a),8(b)に、温度特性を図9に示す。
この実施例においては、
=−0.08076 Δ= 0.05734
であり
・(n−1)/{F・(NA)}=−0.03023
Δ・(n−1)/{F・(NA)}= 0.01479
である。
実施例4
Figure 2008204629
この実施例の対物レンズ16も樹脂製であり、NA0.7、使用光の波長450nmの例である。その光路図を図10に、その球面収差および正弦条件の収差図を図11(a),11(b)に、温度特性を図12に示す。Mが0.2倍であると、NA0.7の樹脂製レンズであっても、温度30℃の変化に対して波面収差の変化は0.028λ程度ですんでおり、また、設計においても初期収差が良好に補正されている。
この実施例においては、
= 0.05248 Δ= 0.03962
であり
・(n−1)/{F・(NA)}= 0.01182
Δ・(n−1)/{F・(NA)}= 0.00471
である。
実施例5
Figure 2008204629
この実施例の対物レンズ16はガラス製で、NA0.75、波長450nmの例であり、NA0.75でも初期収差が良好に補正されている。その光路図を図13に、その球面収差および正弦条件の収差図を図14(a),14(b)に、温度特性を図15に示す。
この実施例においては、
= 0.25188 Δ= 0.00660
であり
・(n−1)/{F・(NA)}= 0.06892
Δ・(n−1)/{F・(NA)}= 0.00162
である。
実施例6
Figure 2008204629
この実施例の光学系は、対物レンズ16は実施例1のものを使用し、カップリングレンズ13はガラス製の1群2枚レンズと組合せた例である。その光路図を図16に、温度特性を図17に示す。
温度変化による波面収差変化量は実施例1とほぼ同等で、対物レンズによるものである。
また、カップリングレンズによる収差を補正するため、対物レンズの波面収差ベストの倍率が実施例1の倍率と若干異なっている。
この実施例においてはDco=9.90である。
実施例7
Figure 2008204629
この実施例の光学系は、対物レンズ16は樹脂製で、実施例1のものを使用し、カップリングレンズ13に樹脂製の両面非球面の単レンズを用いた光学系の例である。その光路図を図18に、その温度特性を図19に示す。
温度変化による波面収差変化は実施例1に比べて半分以下とさらに小さくなっている。これは、温度が上昇することにより、各レンズの屈折率が下がり、カップリングレンズによる収束光の角度が小さくなり、対物レンズの横倍率が小さくなる影響(この影響だけの場合、対物レンズの球面収差はアンダー側に動く。)と対物レンズ自身の屈折率が下がることによる影響(この場合、球面収差はオーバー側に動く。)がキャンセルし合っているためである。
この実施例においてはDco=10.0である。
実施例8
Figure 2008204629
この実施例は対物レンズ16のみの例で、対物レンズ16は樹脂製で光源側の面は非球面、像側の面は球面の例である。その光路図を図20に、その球面収差および正弦条件の収差図を図21(a),21(b)に、温度特性を図22に示す。
この実施例においては、
=−0.029622 Δ= 0.00(球面であるため)
であり
・(n−1)/{F・(NA)}=−0.00907
Δ・(n−1)/{F・(NA)}= 0.00
である。
実施例9
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例9はカップリングレンズ13が樹脂製で両面非球面の両凸レンズの例であり、その収差図を図24(a),24(b)に示す。球面収差、正弦条件も十分に満足している。これと組み合わせた対物レンズは実施例1の樹脂製対物レンズであり、全光学系の光路図を図23に、その温度特性を図25に示す。
この実施例において
Dco=3
Mt・M・Fcp/F=−0.05569
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.013λと実施例1の対物レンズ単体のそれより約半分と小さくなっている。これは温度が上昇することにより各レンズの屈折率が下がり、カップリングレンズによる収束光の角度が小さくなり、対物レンズ単体の横倍率が小さくなる影響(この影響だけの場合、対物レンズの球面収差はアンダー側に動く。)と対物レンズ自身の屈折率が下がることによる影響(この場合、球面収差はオーバー側に動く。)が相殺しあっているためである。
実施例10
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例10はカップリングレンズ13が樹脂製で両面非球面の両凸レンズの例であり、実施例9と同じ倍率Mc=−2.0であるが、焦点距離Fcが若干長いときの実施例で、その収差図を図27(a),27(b)に示す。球面収差、正弦条件も十分満足している。
また、全光学系は、このカップリングレンズと実施例1の樹脂製対物レンズを組み合わせたものであり、倍率M、Mtは実施例7,9と同じ仕様であり、対物レンズとカップリングレンズの間隔Dcoも実施例7と同じである。その光路図を図26に、温度特性を図28に示す。
この実施例において
Dco=10
Mt・M・Fcp/F=−0.06429
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.011λと実施例7とほぼ同等、実施例9より若干小さくなっている。これはカップリングレンズの焦点距離Fcが実施例9より長くなり、温度が上昇することによるカップリングレンズによる収束光の角度が小さくなる度合いが実施例9よりも大きくなるためである。
実施例11
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例11はカップリングレンズが樹脂製で両面非球面、光源側の面が凹面のメニスカスレンズである例であり、実施例9と同じ倍率Mc=−2.0であり、その収差図を図30(a),30(b)に示す。正弦条件は補正過剰となっている。
また、全光学系は、このカップリングレンズと実施例1の樹脂製対物レンズを組み合わせたものであり、倍率M、Mtは実施例9と同じ仕様であり、対物レンズとカップリングレンズの間隔Dcoも実施例9と同じである。その光路図を図29に、温度特性を図31に示す。
この実施例において
Dco=3
Mt・M・Fcp/F=−0.05476
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.016λとほぼ同一仕様の実施例9より若干大きいが、物像間距離は短くなっている。これはカップリングレンズの光源側面が凹面のメニスカスレンズのため、該レンズの主点位置が、両凸カップリングレンズである実施例9に比べて対物レンズよりとなるためである。
実施例12
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例12はカップリングレンズが樹脂製で両面非球面、光源側の面が凸面のメニスカスレンズである例であり、実施例9と同じ倍率Mc=−2.0であり、その収差図を図33(a),33(b)に示す。正弦条件は補正不足となっている。
また、全光学系は、このカップリングレンズと実施例1の樹脂製対物レンズを組み合わせたものであり、倍率M、Mtは実施例9と同じ仕様であり、対物レンズとカップリングレンズの間隔Dcoも実施例9と同じである。その光路図を図32に、温度特性を図34に示す。
この実施例において
Dco=3
Mt・M・Fcp/F=−0.05703
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.010λとほぼ同一仕様の実施例9より小さい。これはカップリングレンズの光源側面が凸面のメニスカスレンズのため、該レンズの主点位置が、両凸カップリングレンズである実施例9に比べて光源よりとなるためで、このためカップリングレンズの焦点距離Fcが長くなるためである。
実施例13
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例13はカップリングレンズが樹脂製で光源側の面は球面、像側の面は非球面である両凸レンズの例であり、実施例9と同じ倍率Mc=−2.0であり、その収差図を図36(a),36(b)に示す。正弦条件は補正過剰となっている。
また、全光学系は、このカップリングレンズと実施例1の樹脂製対物レンズを組み合わせたものであり、倍率M、Mtは実施例9と同じ仕様であり、対物レンズとカップリングレンズの間隔Dcoも実施例9と同じである。その光路図を図35に、温度特性を図37に示す。
この実施例において
Dco=3
Mt・M・Fcp/F=−0.05512
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.015λとなる。
実施例14
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例14はカップリングレンズが樹脂製で両面非球面の両凸レンズの例であり、その収差図を図39(a),39(b)に示す。
また、全光学系は、このカップリングレンズと実施例1の樹脂製対物レンズを組み合わせたものであり、その光路図を図38に、温度特性を図40に示す。
この実施例において
Dco=3
Mt・M・Fcp/F=−0.06666
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.008λと、実施例9よりも小さい。また物像間距離もかなり短くなっている。
実施例15
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例15はカップリングレンズが樹脂製で両面非球面の両凸レンズの例である。実施例14と同じ倍率Mcで焦点距離が長い。その収差図を図42(a),42(b)に示す。
また、全光学系は、このカップリングレンズと実施例1の樹脂製対物レンズを組み合わせたものであり、倍率M、Mtは実施例14と同じ仕様である。その光路図を図41に、温度特性を図43に示す。
この実施例において
Dco=10
Mt・M・Fcp/F=−0.07697
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.006λと、かなり小さくなっている。
実施例16
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例16はカップリングレンズが樹脂製で両面非球面の両凸レンズの例であり、その収差図を図45(a),45(b)に示す。
また、全光学系は、このカップリングレンズと実施例1の樹脂製対物レンズを組み合わせたものであり、その光路図を図44に、温度特性を図46に示す。
この実施例において
Dco=3
Mt・M・Fcp/F=−0.04783
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.016λである。
実施例17
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例17はカップリングレンズが樹脂製で両面非球面の両凸レンズの例であり、その収差図を図48(a),48(b)に示す。
また、全光学系は、このカップリングレンズと実施例2の樹脂製対物レンズを組み合わせたものであり、その光路図を図47に、温度特性を図49に示す。
この実施例において
Dco=3
Mt・M・Fcp/F=−0.08767
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.014λで、対物レンズ単体のそれより若干大きい。これはカップリングレンズのパワーが大きくなり、温度変化によるカップリングレンズ自身の波面収差変化が無視できないくらいの大きさとなるためである。
実施例18
カップリングレンズ
Figure 2008204629
全光学系
Figure 2008204629
実施例18はカップリングレンズが樹脂製で両面非球面の両凸レンズの例であり、その収差図を図51(a),51(b)に示す。
また、全光学系は、このカップリングレンズと実施例3の樹脂製対物レンズを組み合わせたものであり、その光路図を図50に、温度特性を図52に示す。
この実施例において
Dco=3
Mt・M・Fcp/F=−0.04776
となる。ここで樹脂カップリングレンズは単玉レンズであるのでFc=Fcpとなる。
温度変化による波面収差変化は、基準設計温度より30℃上昇したとき0.017λである。
以上の実施例9から実施例18までのカップリングレンズ13の実施例はすべて樹脂製としたが、光学系の温度特性を除けば、ガラスの場合でも同様の結果が得られる。
実施例19
Figure 2008204629
この実施例は対物レンズのみの例で、対物レンズは樹脂性で対物レンズを構成する面は両面ともに非球面で対物レンズ単体の倍率が+1/30倍の例である。この対物レンズの光路図を図53に、その球面収差および正弦条件の収差図を図54(a),54(b)に、温度特性を図55に示す。
この実施例においては
=−0.10731 Δ= 0.07064
であり
・(n−1)/{F・(NA)}=−0.0421
Δ・(n−1)/{F・(NA)}= 0.01910
となる。
温度変化による波面収差変化は他の実施例に比べて大きいが、同一焦点距離の無限対物レンズよりは小さい。
この実施例はある程度、無限光学系よりも温度特性をおさえ、光学系全体において光軸方向に垂直な方向の大きさをある程度小さくしたいときに有効である。
本発明における第2の目的を達成するための光情報媒体の記録再生用光学系の実施例20から実施例24について、図56(a),56(b),図57,図58,図59,図60,図61及び図62に基づいて説明する。
実施例の説明に入る前に、図56(a),56(b)を用い、光情報媒体の記録再生用光学系の基本的な構成を説明する図である。
図56(a)において、13は正の単レンズよりなるカップリングレンズ、16は対物レンズ、17は光情報記録媒体の透明基板、18は光情報記録媒体の情報記録面である。光源11より出射した発散光束は対物レンズ16に近接して配置したカップリングレンズ13で収束光に変換された後、対物レンズ16に入射し、透明基板17を介して情報記録面18上に集光される。
図56(b)は、図56(a)のカップリングレンズ13を対物レンズ16から離して配置し、カップリングレンズ13と対物レンズ16との間にミラー等の光学素子の配置を可能とした例である。
図57は、対物レンズ16から出射する光束が透明基板を介して記録面に集光した状態を説明する図で、27は厚み0.6mmの透明基板、278は厚み0.6mmの透明基板を有する光情報記録媒体の記録面、28は厚み1.2mmの透明基板、288は厚み1.2mmの透明基板を有する光情報記録媒体の記録面を示し、対物レンズ16から出射される実線で示した光束は、厚み0.6mmの透明基板27を有する光情報記録媒体の記録面278に集光した状態を、破線で示した光束は、厚み1.2mmの透明基板28を有する光情報記録媒体の記録面288に集光した状態を示している。
実施例20
図58は、本発明に云う可変手段の1例である光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面を、図56(a)や56(b)に示した対物レンズ16の光源側の面に形成した場合の対物レンズ16の形状、および対物レンズ16に入射した光束が輪帯状レンズ面により分割されて、厚み0.6mmの透明基板27を有する光情報記録媒体の記録面278に集光した状態(実線で記載)と、厚み1.2mmの透明基板28を有する光情報記録媒体の記録面288に集光した状態(破線で記載)を示している。
このように2つの集光状態での集光位置を光軸方向に離しているので、1つの透明基板厚みに対応した対物レンズの集光状態で再生を行っている場合に、他の透明基板厚みに対応した集光状態の光は記録面上ではデフォーカス状態となり、再生信号への影響を小さくすることができる。
この例の場合、複数の輪帯状レンズ面は、最も外側に位置する第1の輪帯状レンズ面31(このレンズ面は光源からみてドーナツ状である。)と、第1の輪帯状レンズ面31の内側に隣接した第2の輪帯状レンズ面32(このレンズ面は光源からみてドーナツ状である。)と、第2の輪帯状レンズ面32の内側に隣接した第3の輪帯状レンズ面33(このレンズ面は光源からみてドーナツ状である。)と、第3の輪帯状レンズ面33の内側に隣接した第4の輪帯状レンズ面34(このレンズ面は光源からみてドーナツ状である。)と、第4の輪帯状レンズ面34の内側に隣接した対物レンズの中央に位置する第5の輪帯状レンズ面35(この輪帯状レンズ面は光軸を含むレンズ面であり、光源からみたレンズ面の形状は円である。)と、の5つの輪帯状レンズ面により構成されている。
そして、最外周に位置する第1の輪帯状レンズ面31、第3の輪帯状レンズ面33および第5の輪帯状レンズ面35を通過した光束が、厚み0.6mmの透明基板27を有する光情報記録媒体の記録面278に集光し、第2の輪帯状レンズ面32および第4の輪帯状レンズ面34を通過した光束が厚み1.2mmの透明基板28を有する光情報記録媒体の記録面288に集光するように構成している。
これは、厚み0.6mmの透明基板を介して集光する場合は、高密度に対応させるためのスポットを得る必要があるので、最外周の輪帯状レンズ面(この例の場合は第1の輪帯状レンズ面31)を使用して大NAの対物レンズとしての微小スポットを得、厚み1.2mmの透明基板を介して集光する場合は、最外周に輪帯状レンズ面の内側に隣接する輪帯状レンズ面(この例の場合は第2の輪帯状レンズ面32)を使用して基板厚みに応じた小さなNAの対物レンズとしての微小スポットを得ている。
また、この例の場合は、高密度に対応させるためのスポットを得るために使用される輪帯状レンズ面として第1の輪帯状レンズ面31、第3の輪帯状レンズ面33および第5の輪帯状レンズ面35の3つの輪帯状レンズ面を使用しているが、これは、最外周に位置する輪帯状レンズ面1つで高密度に対応させるためのスポットを得た場合には、サイドローブの強度が大きくなってノイズの増大を招いてしまい、良好な情報記録や再生に支障をきたす場合があるからである。このようなサイドローブの影響を少なくするため、最外周に位置する輪帯状レンズ面の内側に隣接する、厚み1.2mmの透明基板に対応する輪帯状レンズ面の内側に隣接してさらに厚み0.6mmの透明基板に対応する屈折力を有する第3の輪帯状レンズ面を、その内側に厚み1.2mmの透明基板に対応する第4の輪帯状レンズ面をさらにその内側に厚み0.6mmの透明基板に対応する屈折力を有する第5の輪帯状レンズ面を形成する事により、基板厚み0.6mm対応時に不要光を出射する第2の輪帯状レンズ面の面積を減少させ、サイドローブを減少させることが出来る。さらにこれを繰り返し、すなわちレンズ面に設ける屈折力の異なる輪帯状レンズ面を外周から一つおきに複数構成することにより、基板厚みの異なる光情報記録媒体の記録再生を行うに適した二つの光スポットを得ることが可能となる。
しかし、輪帯状レンズ面の数を過度に増やすと、最外周に位置する輪帯状レンズ面よりも内側に位置する各輪帯状レンズ面の幅が小さくなり過ぎ、加工性が悪くなるので、サイドローブを実用上問題ないレベルにまで低減し、なおかつ加工性を良好に保つためには、輪帯状レンズ面の数は最外周に位置する輪帯状レンズ面を含めて3以上10以下、さらに望ましくは上限を6以下とするすることが好ましい。
また、同一の透明基板に対応する輪帯状レンズ面を複数設ける場合は、それら複数の各輪帯状レンズ面をそれぞれの輪帯状レンズ面を表す式(例えば、各輪帯状レンズ面を同一形式の非球面の式として表す)に従って光軸まで延長した際に、光軸上におけるレンズ厚みを等しくすることが望ましい。
これは、レンズ厚みが等しくない場合に、同一の透明基板に対応する各輪帯状レンズ面を通過する光束に光路長差が生じてしまい、光路長差を有する波面が重なりあって干渉が発生し、各輪帯状レンズ面を通過する光束により得られる光の強度が干渉により小さくなってしまうおそれがあるからである。
このような場合は、隣接する輪帯状レンズ面間に段差37が生じるが、少なくとも1か所の隣接する輪帯状レンズ面は段差なく(36)形成することも可能であるので、1か所は隣接する輪帯状レンズ面は段差なく形成することが加工上望ましい。
なお、同一の透明基板に対応する各輪帯状レンズ面を光軸まで延長した際に、光軸上におけるレンズ厚みが等しくないものとして構成する場合には、光路差長Δと波長λの間にΔ=mλ(mは整数)の関係がみたすように構成し、かつmを−10から10までの整数とすることで、多少光源の波長λが変動しても本来の強度の50%以上の強度を維持することができる。
なお、図58の例においては、対物レンズ16の光源側の面に光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面を設けているが、この例に限らず、本発明に云う可変手段の1例であるこの複数の輪帯状レンズ面は、対物レンズ16の像側の面や、カップリングレンズ13の何れか1面に形成することもできる。また、複数の輪帯状レンズ面を対物レンズ16およびカップリングレンズ13を構成するレンズ面の何れか2箇所以上に設けることも可能である。
実施例21
図59は、本発明に云う可変手段の1例であるホログラムを、図56(a),56(b)に示した対物レンズ16の光源側の面に形成した場合の対物レンズ16の形状、および対物レンズ16に入射した光束がホログラム41を透過する透過光43と回折光44に分けられて、厚み0.6mmの透明基板27を有する光情報記録媒体の記録面278に集光した状態(実線で記載)と、厚み1.2mmの透明基板28を有する光情報記録媒体の記録面288に集光した状態(破線で記載)を示している。
このように2つの集光状態での集光位置を光軸方向に離しているので、1つの透明基板厚みに対応した対物レンズの集光状態で再生を行っている場合に、他の透明基板厚みに対応した集光状態の光は記録面上ではデフォーカス状態となり、再生信号への影響を小さくすることができる。
この例の場合は、ホログラムをレンズ面の端部付近には形成せず、厚み1.2mmの透明基板28を有する光情報記録媒体の記録面288に集光するのに必要なNAが得られるレンズ面部分にのみホログラムを形成し、ホログラムによる回折光を厚み1.2mmの透明基板28を有する光情報記録媒体の記録面288に集光するように構成し、ホログラム41を透過した光束およびホログラムが形成されていないレンズ面42を透過した光束を厚み0.6mmの透明基板27を有する光情報記録媒体の記録面278に集光するようにしている。
このように構成することで、高密度に対応させるためのビームスポットを得る必要がある厚み0.6mmの透明基板27を有する光情報記録媒体の記録面278への記録および/または再生に必要なNAを得ることができ、しかも十分な光量を有するビームスポットを得ることができる。
なお、図59の例においては、対物レンズ16の光源側の面にホログラムを設けているが、この例に限らず、本発明に云う可変手段の1例であるこのホログラムは、対物レンズ16の像側の面や、カップリングレンズ13の何れか1面に形成することもできる。また、ホログラムを対物レンズ16およびカップリングレンズ13を構成するレンズ面の何れか2箇所以上に設けることも可能である。
実施例22
図60は、本発明に云う可変手段の1例である光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面を有する光学素子を、図56(a),56(b)に示した対物レンズ16とカップリングレンズ13の間に配置した例で、光学素子50の周囲部分に形成した第1の輪帯状レンズ面である平行平面板部分51を透過して対物レンズ16に入射した光束が、厚み0.6mmの透明基板27を有する光情報記録媒体の記録面278に集光した状態(実線で記載)と、光学素子50の中央部分に形成した第2の輪帯状レンズ面である凹レンズ部分52を透過した光束が、厚み1.2mmの透明基板28を有する光情報記録媒体の記録面288に集光した状態(破線で記載)を示している。
このように2つの集光状態での集光位置を光軸方向に離しているので、1つの透明基板厚みに対応した対物レンズの集光状態で再生を行っている場合に、他の透明基板厚みに対応した集光状態の光は記録面上ではデフォーカス状態となり、再生信号への影響を小さくすることができる。
この例においても図58の例に示したと同様、サイドローブの影響を少なくするため、最外周に位置する輪帯状レンズ面(この場合平行平面板)の内側に隣接する、厚み1.2mmの透明基板に対応する輪帯状レンズ面の内側に隣接してさらに厚み0.6mmの透明基板に対応する第3の輪帯状レンズ面(この場合平行平面板)を、その内側に厚み1.2mmの透明基板に対応する第4の輪帯状レンズ面をさらにその内側に厚み0.6mmの透明基板に対応する屈折力を有する第5の輪帯状レンズ面(この場合平行平面板)を形成する事により、基板厚み0.6mm対応時に不要光を出射する第2の輪帯状レンズ面の面積を減少させ、サイドローブを減少させることが出来る。さらにこれを繰り返し、すなわちレンズ面に設ける屈折力の異なる輪帯状レンズ面を外周から一つおきに複数構成することにより、基板厚みの異なる光情報記録媒体の記録再生を行うに適した二つの光スポットを得ることが可能となる。
この輪帯状レンズ面の数は最外周に位置する輪帯状レンズ面を含めて2以上10以下、さらに望ましくは3以上6以下とするすることが好ましい。
また、同一の透明基板に対応する輪帯状レンズ面を複数設ける場合は、それら複数の各輪帯状レンズ面をそれぞれの輪帯状レンズ面を表す式(例えば、各輪帯状レンズ面を同一形式の非球面の式として表す)に従って光軸まで延長した際に、光軸上におけるレンズ厚みを等しくすることが望ましい。
実施例23
また、本発明に云う可変手段の1例であるホログラム素子は、図60の光学素子50を平行平面板で構成し、凹レンズ部分52に替えて、光源側または像側の凹レンズ部分52に対応する部分にホログラムを形成することで構成することができ、その場合は、ホログラムによる回折光を厚み1.2mmの透明基板28を有する光情報記録媒体の記録面288に集光するように構成し、ホログラム41を透過した光束およびホログラムが形成されていないレンズ面42を透過した光束を厚み0.6mmの透明基板27を有する光情報記録媒体の記録面278に集光するようにする。
この場合も2つの集光状態での集光位置を光軸方向に離しているので、1つの透明基板厚みに対応した対物レンズの集光状態で再生を行っている場合に、他の透明基板厚みに対応した集光状態の光は記録面上ではデフォーカス状態となり、再生信号への影響を小さくすることができる。
実施例24
図61,62は、図56(a),56(b)におけるカップリングレンズ13を光軸方向に移動させることで、厚み0.6mmの透明基板27を有する光情報記録媒体の記録面278に集光した状態(図61)と、厚み1.2mmの透明基板28を有する光情報記録媒体の記録面288に集光した状態(図62)に切り換える光情報の光ピックアップ装置の構成を示している。
図61において、11は半導体レーザ等の光源、12はビームスプリッタ、13はカップリングレンズ、14は第2の絞り、15は第1の絞り、16は対物レンズ、17は厚み0.6mmの透明基板、18は厚み0.6mmの透明基板を有する光情報記録媒体の情報記録面、19は光検出器、20はカップリングレンズ13を保持する枠、21は枠20を光軸方向に移動させるためのレンズ移動手段、22は第2の絞り14を光路中に挿入するために絞り手段である。
半導体レーザ等の光源11から出射した光束はビームスプリッタ12を通ってカップリングレンズ13に入射し、収束光束となって絞り15で所定の光束に制限されて対物レンズ16に入射する。この対物レンズ16は、収束光束が入射すると、所定の厚みの透明基板17を通してほぼ無収差の光スポットを情報記録面18上に結像する。
この情報記録面18で情報ピットによって変調されて反射した光束は、対物レンズ16、カップリングレンズ13を介してビームスプリッタ12に戻り、ここでレーザ光源11の光路から分離され、光検出器19へ入射する。この光検出器19は多分割されたPINフォトダイオードであり、各素子から入射光束の温度に比例した電流を出力し、この電流を図には示さない検出回路に送り、ここで情報信号、フォーカスエラー信号、トラックエラー信号に基づき、磁気回路とコイル等で構成される2次元アクチュエータで対物レンズ16を制御し、常に情報トラック上に光スポット位置を合わせる。
図62は、カップリングレンズ13をレンズ移動手段21より対物レンズ16から離れた、厚み1.2mmの透明基板の記録または/再生を行う位置に移動し、第2の絞り14を絞り手段により光路中に挿入した図である。
この例のように、カップリングレンズを光軸方向に移動するように構成するように構成すれば、厚み0.6mmから1.2mmの透明基板を有する全ての光情報記録媒体について記録および/または再生を行うことが可能となる。また、この例においては、カップリングレンズを光軸方向に移動するようにしているが、カップリングレンズは固定位置として光源を光軸方向に移動する、あるいは、カップリングレンズと光源の両者を光軸方向に移動するようにしても良い。また、カップリングレンズは固定として、カップリングレンズとの光学的距離が異なる2つの光源を用い、この2つの光源を選択的に切りかえて用いるようにしても良い。
また、図62の例においては、カップリングレンズ13から出射する光束は、収束光としているが、厚み1.2mmの透明基板を有する光情報媒体の場合は、発散光または平行光を対物レンズ16に入射することで、情報の再生が可能な場合は、厚み1.2mmの透明基板を有する光情報記録媒体の場合はにおいては、対物レンズ16に発散光または平行光を入射するようにしても良い。しかし収束光のほうが望ましことは言うまでもない。
本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における対物レンズの実施例1の光路図である。 上記実施例1の対物レンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例1の対物レンズの温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における対物レンズの実施例2の光路図である。 上記実施例2の対物レンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例2の対物レンズの温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における対物レンズの実施例3の光路図である。 上記実施例3の対物レンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例3の対物レンズの温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における対物レンズの実施例4の光路図である。 上記実施例4の対物レンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例4の対物レンズの温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における対物レンズの実施例5の光路図である。 上記実施例5の対物レンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例5の対物レンズの温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系の実施例6の光路図である。 上記実施例6の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系の実施例7の光路図である。 上記実施例7の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における対物レンズの実施例8の光路図である。 上記実施例8の対物レンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例8の対物レンズの温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における実施例9の光路図である。 上記実施例9のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例9の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における実施例10の光路図である。 上記実施例10のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例10の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における実施例11の光路図である。 上記実施例11のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例11の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における実施例12の光路図である。 上記実施例12のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例12の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における実施例13の光路図である。 上記実施例13のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例13の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系の実施例14の光路図である。 上記実施例14のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例14の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系の実施例15の光路図である。 上記実施例15のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例15の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における実施例16の光路図である。 上記実施例16のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例16の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系の実施例17の光路図である。 上記実施例17のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例17の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系における実施例18の光路図である。 上記実施例18のカップリングレンズの球面収差および正弦条件の収差図である。 上記実施例18の光学系の温度特性図である。 本発明の光情報記録媒体の記録再生用光学系の実施例19の光路図である。 上記実施例19の対物レンズの球面収差および正弦条件の収差図を示す。 上記実施例19の対物レンズの温度特性を示す。 本発明の光情報媒体の記録再生用光学系の基本的な構成図である。 対物レンズから出射する光束の集光状態を示す図である。 本発明の対物レンズの1例を示す図である。 本発明の対物レンズの1例を示す図である。 本発明の光学素子を使用した例を示す図である。 本発明の光情報の光ピックアップ装置の説明図である。 本発明の光情報の光ピックアップ装置の説明図である。 従来例の説明図である。 対物レンズの波面収差の変化を示す図である。
符号の説明
11 レーザ光源(光源)
12 ビームスプリッタ
13 カップリングレンズ
15 絞り(第1絞り)
16 対物レンズ
17 透明基板
18 情報記録面
19 光検出器

Claims (56)

  1. 光情報記録媒体への情報の記録および/または情報の再生を行う記録再生用光学系において、光源と、前記光源からの発散光を収束光に変換するためのカップリング手段と、前記収束光をさらに収束させて前記光情報記録媒体の情報記録面上に結像するための対物レンズとを有し、前記対物レンズはマレシャル限界内での波面収差が最小となる場合における前記対物レンズ単体の横倍率Mが以下の範囲にあることを特徴とする光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    0<M<1
  2. 請求項1に記載の記録再生用光学系において、前記対物レンズ単体の横倍率Mが以下の範囲にあることを特徴とする光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    0.05≦M<1
  3. 上記対物レンズは、少なくとも光軸方向に可動であることを特徴とする請求項1または2に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  4. 上記カップリング手段の像側の面と上記対物レンズの光源側面の間隔をDcoとすると、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1,2,3のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    0.1≦Dco/F≦5.0
    ただしF:対物レンズの焦点距離
  5. 上記カップリング手段の像側の面と上記対物レンズの光源側面の間隔をDcoとすると、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1,2,3のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    1.0≦Dco/F≦5.0
  6. 上記カップリング手段の像側の面と上記対物レンズの光源側面の間隔をDcoとすると、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1,2,3のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    1.0≦Dco/F≦3.0
  7. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1,3,4,5,6のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    0.05≦M≦0.23
    NA・(1−M)≦0.65
    0.48≦NA
    ただしNA:光学系の像側の開口数
  8. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    0.05≦M≦0.125
  9. 上記対物レンズは樹脂製であり、以下の条件を満足することを特徴とする請求項8に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    NA・(1−M)≦0.65
    ただしNA:光学系の像側の開口数
  10. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1または請求項7に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    0.65≦NA≦0.8
    0.125≦M≦0.23
    ただしNA:光学系の像側の開口数
  11. 上記対物レンズは樹脂製であることを特徴とする請求項10に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  12. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    (1−M)・F≦6.0mm
  13. カップリング手段は屈折光学系であるカップリングレンズであることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  14. 上記カップリングレンズは1枚ないし複数枚の球面レンズからなることを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  15. 上記カップリングレンズは少なくとも1面は非球面であることを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  16. 上記対物レンズが樹脂製であり、かつカップリングレンズも少なくとも1枚は正の屈折力を持つ樹脂製レンズであることを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  17. 上記カップリングレンズは少なくとも1面は非球面であることを特徴とする請求項16に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  18. 上記カップリングレンズは樹脂製単玉レンズであることを特徴とする請求項17に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  19. 上記カップリングレンズは以下の条件を満足することを特徴とする請求項16または請求項18に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    −0.10≦Mt・M・Fcp/F≦−0.04
    ただしMt:光学系全体の横倍率
    Fcp:カップリングレンズにおける樹脂レンズの焦点距離
  20. 上記光学系は以下の条件を満足することを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    0.06≦|Mt|・NA≦0.21
  21. 上記光学系は以下の条件を満足することを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    0.06≦|Mt|・NA≦0.12
  22. 上記光学系は以下の条件を満足することを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
    0.12≦|Mt|・NA≦0.21
  23. 請求項13に記載の光情報媒体の記録再生用光学系において、さらに前記対物レンズによる前記収束光の収束状態を、前記光情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて可変する可変手段を備えたことを特徴とする光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  24. 前記可変手段は、前記カップリングレンズまたは前記対物レンズの少なくとも1面に形成された、光軸を中心とした同心の帯状に形成され隣り合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面であることを特徴とする請求項23に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  25. 前記可変手段は、前記カップリングレンズ又は前記対物レンズの少なくとも1面に形成されたホログラムであることを特徴とする請求項23に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  26. 前記可変手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に設けられ、通過する光束を透過光と回折光に分光するホログラム素子であることを特徴とする請求項23に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  27. 前記可変手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に設けられ、光軸を中心として同心の帯状に形成され隣り合うレンズ面の屈折力が異なる複数の輪帯状レンズ面を有する光学素子であることを特徴とする請求項23に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  28. 前記可変手段は、前記カップリングレンズを前記光情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて光軸上を移動させる手段であることを特徴とする請求項23に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  29. 前記可変手段は、前記光源を前記光情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて光軸上を移動させる手段であることを特徴とする請求項23に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  30. 前記可変手段は、前記カップリングレンズ及び前記光源を前記光情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて光軸上を移動させる手段であることを特徴とする請求項23に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  31. 前記可変手段は、複数の光源を前記光情報記録媒体の透明基板の厚みに応じて切り替える手段であることを特徴とする請求項23に記載の光情報記録媒体の記録再生用光学系。
  32. 光情報記録媒体への情報の記録および/または情報の再生を行う記録再生用光学系に用いられ、入射した収束光を前記光記録媒体の情報記録面上に結像する対物レンズであって、マレシャル限界内での波面収差が最小となる場合における前記対物レンズ単体の横倍率Mが以下の範囲を満足し、開口数NAが以下の範囲を満足し、前記対物レンズの光源側の面が非球面の単レンズであることを特徴とする記録再生用対物レンズ。
    0<M<1
    0.3≦NA
  33. 請求項32に記載の記録再生用対物レンズであって、マレシャル限界内での波面収差が最小となる場合における前記対物レンズ単体の横倍率Mが以下の範囲にあることを特徴とする記録再生用対物レンズ。
    0.05≦M<1
  34. 収束光束が入射したとき、波面収差が最小となり、かつマレシャルの限界内である横倍率Mおよび開口数NAが以下の範囲にあり、少なくとも光源側の面が非球面である単レンズであることを特徴とする対物レンズ。
    0.05≦M
    0.3≦NA
  35. 上記収束光束は、上記対物レンズがないとき、回折限界スポットで一点に集光することを特徴とする請求項32,33,34のいずれか1項に記載の対物レンズ。
  36. 両面非球面単レンズであることを特徴とする請求項32,33,34,34,35のいずれか1項に記載の対物レンズ。
  37. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項32から36のいずれか1項に記載の対物レンズ。
    −0.25≦F・(n−1)/r≦0.7
    ただしn:レンズを形成する素材の屈折率
    F:対物レンズの焦点距離
    :レンズの像側の面の頂点曲率半径
  38. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項32から37のいずれか1項に記載の対物レンズ。
    −0.045≦x・(n−1)/{F・(NA)}≦0.1
    ただしNA:対物レンズの像側の開口数
    :レンズの像側の面の軸上光線の有効径最周辺(上記NAの周辺光線が入射する像側の面上の位置)と該面の頂点との光軸方向の差で、光軸から遠ざかるほど像側に変位している方向を正とする
  39. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項32,33,34,37又は38に記載の対物レンズ。
    −0.005≦Δ・(n−1)/{F・(NA)}≦0.018
    ただしΔ:レンズの像側の面の軸上光線の有効径最周辺(上記NAの周辺光線が入射する像側の面上の位置)における非球面と該面の頂点曲率半径rを有する基準球面との光軸方向の差で、光軸から遠ざかるほど像側に変位している方向を正とする
  40. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項32から39のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用対物レンズ。
    (1−M)・F≦6.0mm
  41. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項34から40のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用対物レンズ。
    0.05≦M≦0.23
    NA・(1−M)≦0.65
    0.48≦NA
  42. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項32から41のいずれか1項に記載の光情報記録媒体の記録再生用対物レンズ。
    0.05≦M≦0.125
  43. 樹脂製であり、以下の条件を満足することを特徴とする請求項42に記載の光情報記録媒体の記録再生用対物レンズ。
    NA・(1−M)≦0.65
    0.48≦NA
  44. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項42に記載の光情報記録媒体の記録再生用対物レンズ。
    0.65≦NA≦0.8
    0.125≦M≦0.23
  45. 樹脂製であることを特徴とする請求項44に記載の光情報記録媒体の記録再生用対物レンズ。
  46. 光情報記録媒体への情報の記録および/または情報の再生を行う記録再生用光学系に用いられるカップリングレンズであって、光源と対物レンズの間に配置され、前記光源よりの発散光を収束光に変換して前記対物レンズに前記収束光を導き、像側の前記光源側に対する横倍率Mcが以下の範囲を満足し、前記光源側の開口数NAoが以下の範囲を満足することを特徴とする光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
    −7.0≦Mc≦−0.5
    0.06≦NAo≦0.21
  47. 上記対物レンズは以下の条件を満足することを特徴とする請求項46に記載の光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
    0.05≦M
    0.3≦NA
  48. 1枚ないし複数枚の球面系からなることを特徴とする請求項46に記載の光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
  49. 少なくとも1面は非球面を持つ1枚のレンズからなることを特徴とする請求項46に記載の光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
  50. ガラス製であることを特徴とする請求項49に記載の光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
  51. 樹脂製であることを特徴とする請求項49に記載の光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
  52. 両面が非球面であることを特徴とする請求項49に記載の光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
  53. 両面が凸面であることを特徴とする請求項49に記載の光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
  54. 光源側の面が凸面であるメニスカスレンズであることを特徴とする請求項49または請求項51に記載の光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
  55. 光源側の面が凹面であるメニスカスレンズであることを特徴とする請求項49に記載の光情報記録媒体の記録再生用カップリングレンズ。
  56. 少なくとも光源と、該光源から出射される光束を透明基板を有する情報記録媒体の記録面に前記透明基板を介して集光する集光光学系と、前記情報記録媒体の記録面で反射した光束を受けその光量に応じた電気信号を出力する光検出器とを備えた光情報媒体の光ピックアップ装置であって、前記集光光学系は、請求項1から31のいずれか1項に記載の光情報媒体の記録再生用光学系であることを特徴とする光情報記録媒体の光ピックアップ装置。
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