JP2008204504A - サーティファイ検査装置およびサーティファイ検査方法 - Google Patents

サーティファイ検査装置およびサーティファイ検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気記録媒体のサーティファイ検査において、磁気記録媒体の基板のうねりや磁性膜の膜厚分布の不均一などに影響されずに、エラー箇所を検出できる
【解決手段】磁気記録媒体の再生信号を検査するサーティファイ検査装置において、磁気ヘッド53は、磁気記録媒体に記録された信号を再生する。AGC部34は、再生された信号のうち磁気記録媒体のエラー部に起因する信号を入力されてからの経過時間に応じて制御した利得率で、再生された信号を増幅する。CMP部38は、増幅された信号のレベルとスライスレベルとを比較してエラーの有無を判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、サーティファイ検査装置およびサーティファイ検査方法、特に、いわゆるハードディスクドライブに用いられる磁気記録媒体のサーティファイ検査装置およびサーティファイ検査方法に関する。
ハードディスクドライブに代表される磁気記録装置はコンピュータなどの情報処理装置の外部記憶装置として広く用いられ、近年は動画像の録画装置等としても使用されつつある。
ハードディスクドライブは、通常、中央に開口部のある円盤状(ドーナッツ形状)の磁気記録媒体を、1枚或いは複数枚を積層して同心円で回転させる(複数枚の場合は、同期回転させる)シャフトと、該シャフトにベアリングを介して接合された磁気記録媒体を回転させるモータと、磁気記録媒体の両面において記録及び/又は再生に用いる磁気ヘッドと、該ヘッドが取り付けられた支持アームと、複数本以上の支持アーム(これを、ヘッドスタックアセンブリと呼ぶ。)を同期して可動させ磁気ヘッドを磁気記録媒体上の任意の位置に移動させることのできるヘッドスタック機構とからなる。そして、磁気記録再生用ヘッドは通常浮上型ヘッドで、磁気記録媒体上を一定の浮上量で移動している。
ハードディスクドライブに搭載される磁気記録媒体は、次の工程により製造される。
磁気記録媒体は、一般にアルミニウム合金やガラス基板等からなる基板の表面に、テキスチャリング処理などを施した後、その上に、下地層、磁性層、保護層、潤滑層などを順次形成して作製されている。その後、磁気記録媒体の検査工程として、グライド検査工程とサーティファイ検査工程が行われる。
グライド検査工程とは、磁気記録媒体の表面に突起物が無いか検査する工程である。すなわち、磁気記録媒体を、磁気ヘッドを用いて記録再生する際に、媒体面に媒体と磁気ヘッドの間隔以上の高さの突起があると、磁気ヘッドが突起にぶつかり、磁気ヘッドを損傷し、また、媒体に欠陥が発生する原因となる。本工程ではそのような高い突起の有無を検査する(例えば、特許文献1参照。)。なお本工程は、磁気記録媒体表面の突起物の検査を行い、磁気記録媒体への信号の記録再生を行わない。
グライド検査工程をパスした磁気記録媒体については、サーティファイ検査を実施する。サーティファイ検査工程とは、磁気記録媒体に対し、通常のハードディスクドライブの記録再生のように、磁気ヘッドで所定の信号を記録した後、その信号を再生し、得られた再生信号から、電気特性や欠陥の有無など媒体の品質を確かめるものである(例えば、特許文献2参照。)。
特開平10−105908号公報 特開2003−257016号公報
磁気記録媒体のサーティファイ検査工程は、ハードディスクドライブの記録再生のように、磁気ヘッドで所定の信号を記録再生できることを確認するための検査工程であるため、実際の、ハードディスクドライブでの使用方法と同様に、磁気記録媒体に一定の信号を書き込んだ後、その信号が正しく読み出せるか検査する。
サーティファイ検査装置の信号処理系は、概略すると図7のような構成となっている。すなわち、一定の磁気情報を書き込んだ磁気記録媒体において、磁気ヘッド71は磁気記録媒体から読み込んだ再生信号を後段の回路に送り、後段の回路ではTAA(Track Average Amplitude = 1周の平均出力)76に基づき設定されたスライスレベルと再生信号とをCMP78にて比較することにより、再生ビット一つ一つがエラーであるかどうかを判定する。
例えば、図8(a)の磁気記録媒体ように、矢印で示された箇所にエラー部を有するトラックについてサーティファイ検査を行うと、そのときの再生信号は、図8(b)のようになる。この再生信号は、エンベロープ信号とよばれ、中央部にくびれのある帯状の信号である。サーティファイ検査では磁気記録媒体に、50〜100MHz程度の高周波数で正弦波の信号を書き込み、および、読み出しを行う。すなわち、ディスクの回転数6000rpmの状態において検査を行った場合には、ディスク1周当たり、約50万個以上のの正弦波形が出力される。このような状態のディスク1周分の信号を測定器で見た場合、図8(b)のような帯状の信号が観察される。
この再生信号について、エラー部を検出するスライスレベルを適切に設定すると、図8(a)のエラー部E1の箇所を、エラー箇所として検出することができる。
ところが、実際の磁気記録媒体においては、基板表面全体にうねり等が生じており基板表面が完全な平面でない場合が多く、このうねり等が磁気記録媒体のサーティファイ検査を難しくしている。例えば、図9(a)の磁気記録媒体のように、基板の右上方向の高出力領域A1で高く、左下方向の低出力領域A2で低いうねりが生じ、その基板の右上位置にエラー部E2がある場合を例にすると、このようなトラックについてサーティファイ検査を行うと、その時の再生信号は、図9(b)のようなエンベロープ信号になる。この場合の再生信号について、エラー部を検出するスライスレベルを図8と同様に図9(b)のように設定しても、図9(a)の矢印の箇所を、エラー箇所として検出することができない。
以上は、磁気記録媒体のサーティファイ検査において、エラー箇所の検出を困難にする要因として、磁気記録媒体の基板にうねりが生じている場合を例として示したが、このような要因としては、基板のうねり以外にも、磁気記録媒体における磁性膜の膜厚分布の不均一性等がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、磁気記録媒体のサーティファイ検査において、磁気記録媒体の基板のうねりや磁性膜の膜厚分布の不均一などに影響されずに、エラー箇所を検出できるサーティファイ検査装置およびサーティファイ検査方法を提供することにある。
本願発明者は、上記課題を解決すべく鋭意努力検討した結果、磁気記録媒体のサーティファイ検査工程において、磁気ヘッドからの再生信号の中で磁気記録媒体表面のエラー部に起因する信号を検出してからの時間に応じて、再生信号のゲインをアンプにより動的に変化させることにより、前記課題を解決できることを見出し、本願発明を完成させた。すなわち本願発明は以下に関する。
(1)磁気記録媒体の再生信号を検査するサーティファイ検査装置において、前記磁気記録媒体に記録された信号を再生する磁気ヘッド部と、前記再生された信号のうち前記磁気記録媒体のエラー部に起因する信号を入力されてからの経過時間に応じて制御した利得率で、前記再生された信号を増幅する増幅手段と、前記増幅された信号のレベルとスライスレベルとを比較してエラーの有無を判定する比較判定手段とを具備することを特徴とするサーティファイ検査装置。
(2)前記増幅手段は、前記エラー部に起因する信号を入力されてから、25μ秒から1000μ秒の間の時間だけ経過したときに出力レベルが一定となるように制御した利得率で増幅することを特徴とする前項1に記載のサーティファイ検査装置。
(3)前記増幅手段は、出力レベルが一定となるように前記時定数にて利得率を再帰制御して、前記再生された信号を増幅する自動利得率制御回路であることを特徴とする前項1または前項2に記載のサーティファイ検査装置。
(4)前記増幅された信号の平均値を算出し、該平均値に予め決められた割合を掛けた値を、前記スライスレベルとして前記比較判定手段に与えるスライスレベル設定手段を具備することを特徴とする前項1から前項3のいずれかの項に記載のサーティファイ検査装置。
(5)磁気記録媒体の再生信号を検査するサーティファイ検査装置におけるサーティファイ検査方法において、前記磁気記録媒体に記録された信号を再生する第1の過程と、前記再生された信号のうち前記磁気記録媒体のエラー部に起因する信号を入力されてから経過時間に応じて制御した利得率で、前記再生された信号を増幅する第2の過程と、前記増幅された信号のレベルとスライスレベルとを比較してエラーの有無を判定する第3の過程とを具備することを特徴とするサーティファイ検査方法。
この発明によれば、増幅手段が、エラー部に起因する信号を入力されてから時定数の時間だけ経過したときの出力信号のレベルが一定となるように制御した利得率で、再生された信号を増幅するので、磁気記録媒体の基板のうねりや磁性膜の膜厚分布の不均一などに影響されずに、エラー箇所を検出することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は、本実施形態における磁気記録媒体の構造を例示するもので、ここに示す磁気記録媒体は、非磁性基板1の上に、非磁性下地層2、磁性層3、保護層4、液体潤滑層5を順次積層させたものである。
本実施形態における磁気記録媒体に係る非磁性基板1としては、Al、Al合金などの金属材料からなる基体上にNiPまたはNiP合金からなる膜が形成されたものを用いることができる。また、非磁性基板1としては、ガラス、セラミックス、シリコン、シリコンカーバイド、カーボン、樹脂などの非金属材料からなるものを用いてもよいし、この非金属材料からなる基体上にNiPまたはNiP合金の膜を形成したものを用いてもよい。
非金属材料としては、表面平滑性の点から、ガラス、シリコンから選ばれるいずれか1種が好ましい。特に、コストおよび耐久性の点からガラスを用いるのが好ましい。ガラスとしては、結晶化ガラスまたはアモルファスガラスを用いることができる。アモルファスガラスとしては汎用のソーダライムガラス、アルミノほう珪酸ガラス、アルミノシリケートガラスを使用できる。結晶化ガラスとしては、リチウム系結晶化ガラスを用いることができる。
セラミックス基板としては、汎用の酸化アルミニウム、窒化珪素などを主成分とする焼結体やそれらの繊維強化物が挙げられる。記録密度を高めるため、磁気ヘッドの低フライングハイト化が要求されていることから、非磁性基板1の表面平滑性を高めることが望ましい。すなわち、非磁性基板1は、表面平均粗さRaが0.5nm以下、好ましくは0.3nm以下であることが望ましい。
非磁性基板上には、非磁性下地層2が形成される。非磁性下地層2としてはCr合金等が用いられる。
本発明の磁気記録媒体に係わる磁性層3は、Co−Cr−Ta系、Co−Cr−Pt系、Co−Cr−Pt−Ta系、Co−Cr−Pt−B−Ta系合金等が用いられる。
本実施形態における磁気記録媒体に係わる保護層4は、従来の公知の材料、例えば、カーボン、SiCの単体またはそれらを主成分とした材料を使用することができる。保護層4の膜厚は1nm〜10nmの範囲内であるのが高記録密度状態で使用した場合の、磁気的スペーシングの低減または耐久性の点から好ましい。ここで、磁気的スペーシングは、磁気ヘッドのリードライト素子と磁性層3との距離を表す。磁気的スペーシングが狭くなるほど電磁変換特性は向上する。
本実施形態における磁気記録媒体では、保護層上に液体潤滑層5を設けるのが好ましい。液体潤滑層の層厚は1.5nm〜2.5nmの範囲内が好ましい。液体潤滑剤としては、例えば、パーフルオロポリエーテル化合物が用いられる。
本発明の磁気記録媒体の検査方法(サーティファイ検査方法)では、その検査工程の前に、グライド検査工程を設けるのが好ましい。グライド検査工程とは、前述のように、磁気記録媒体の表面に突起物が無いか検査する工程であり、磁気記録媒体を回転させて検査ヘッドを浮上させ、検査ヘッドで磁気記録媒体表面を走査することにより、磁気記録媒体表面の突起物の有無を検査ヘッドからの信号で検査する工程である。この検査工程を、サーティファイ検査方法の前に設けることにより、サーティファイ検査方法での検査ヘッドの破損を防ぐことができる。
グライド検査に使用できる検査ヘッドとして、感熱素子を有するヘッドが例示できる。すなわち、高速で回転している磁気記録媒体上に存在する突起物に検査ヘッドが接触すると、瞬間的に検査ヘッドで熱が発生し、その熱を感熱素子が検知して信号を出力することによりグライド検査を実施することが可能となる。このグライド検査工程における評価は、磁気記録媒体が、ハードディスクドライブにおいて通常用いられる磁気記録再生ヘッドの浮上量よりも、低い浮上量で行うのが好ましい。
図2は、本実施形態におけるサーティファイ検査装置の斜視図である。本実施形態におけるサーティファイ検査装置は、上述の磁気記録媒体における再生信号を検査する装置であり、検査対象の磁気記録媒体51を設置する機構、磁気記録媒体51を回転させる媒体駆動部52、磁気記録媒体51から記録信号を再生する磁気ヘッド53、この磁気ヘッド53を磁気記録媒体51に対して相対運動させるヘッド駆動部54、磁気ヘッドからの再生信号を処理する再生信号処理機構55を備えている。なお、符号56は、磁気記録媒体51の交換時に磁気ヘッド53を退避させるランプである。
図3は、磁気ヘッド53および再生信号処理機構55の構成を示す概略ブロック図である。AMP(アンプ)部31は、磁気ヘッド53からの再生信号を一定の利得率で増幅する。LPF(Low Pass Filter:低域通過濾波器)部32は、増幅された再生信号の高周波成分を抑制し、低周波成分を出力する。AMP部33は、LPF部32が出力した低周波成分の信号を一定の利得率で増幅して出力する。AGC(Auto Gain Control:自動利得率制御)部(増幅手段)34は、出力レベルが一定となるように後述する時定数にて利得率を再帰制御して、AMP部33の出力信号を増幅する。AMP部35は、AGC部34が増幅した信号を、一定の利得率でさらに増幅した再生信号を出力する。
TAA(Track Average Amplitude:トラック平均出力)部36は、AMP部35の出力した再生信号の1トラック分(1周分)を平均したデジタル信号を出力する。DAC部37は、TAA部36の出力したデジタル信号を80%のレベル(スライスレベル)のアナログ信号に変換したスライス信号を出力する。CMP(Comparator:比較器)部(比較判定手段)38は、AMP部35の出力した再生信号とDAC部37の出力したスライス信号との大小を比較する。LSI(Large Scale Integrated)部39は、CMP部38が再生信号がスライス信号より小さいと判定したときをエラーとするエラー判定手段である。
なお、本実施形態では、TAA部36とDAC部37とでスライスレベル設定手段として機能する。
なお、図2に示したサーティファイ検査装置では、磁気記録媒体に記録した情報を再生する構成のみを述べているが、本装置で読み込むための情報を磁気記録媒体に書き込む装置についても、本構成のサーティファイ検査装置に加えることができる。すなわち、本構成のサーティファイ検査装置を用いて磁気記録媒体に情報を書き込む場合は、磁気ヘッド53を書き込みも可能なヘッドとし、また、再生信号処理機構55を記録信号処理も可能な構成とする。
本願発明の、磁気記録媒体からの再生信号を検査する方法(いわゆる、サーティファイ検査方法を指す。)は、磁気記録媒体の記録信号を磁気ヘッドにより再生し、この再生信号の中で磁気記録媒体表面のエラー部に起因する信号を検出してからの時間に応じて、再生信号のゲイン(利得率)をアンプにより動的に変化させることを特徴とする。前述のように、磁気記録媒体のサーティファイ検査では、磁気記録媒体基板のうねりの影響を受ける他、磁気記録媒体の磁性膜の、膜厚分布等の影響も受ける。
このような影響を抑制するために、本実施形態のサーティファイ検査装置は、磁気記録媒体のサーティファイ検査において、磁気ヘッドから出力された信号を、AGC回路であるAGC部34に送り、その信号レベルを安定化させる。例えば、図4(a)の高出力領域A3と低出力領域A4とを有する磁気記録媒体のエラー箇所の例では、この時の磁気ヘッドからの出力信号をAGC回路で処理することにより、図4(b)の再生信号が得られ、スライスレベルの設定により、図4(a)のエラー部E3を検出することが可能となる。
以上のように、磁気記録媒体のサーティファイ検査において、磁気ヘッドから出力された信号を、AGC回路で処理することにより、基板にうねり等の生じた磁気記録媒体においても適切にサーティファイ検査を実施することが可能とできる。
しかしながら、再生信号をAGC回路で処理すると、磁気記録媒体表面のエラービットからの信号までもが補償され、特に長いエラービットが検出できないなど、磁気記録媒体の適正な検査ができなくなる場合がある。図5(a)はエラー長さが15μ秒に相当する箇所からのAGC回路で処理する前の再生信号を示している。これらの再生信号を時定数がそれぞれ10μ秒と100μ秒のAGC回路で処理すると、それぞれ図5(b)および図5(c)の信号となる。これを見ると、図5(c)の信号では、入力信号である図5(a)の振幅の減少がそのまま維持されるものの、図5(b)の信号では、入力信号である図5(a)の振幅の減少分が維持されず、図5(b)の振幅の減少分は図5(a)の振幅の減少分に比べ小さくなる。これは、図5(a)の信号をAGC回路で処理することにより、図5(a)の信号の最小振幅位置に至る前に、AGC回路により、信号の振幅が平滑化され、図5(b)の信号の振幅減少が、図5(a)の信号の振幅減少に比べ小さくなるためである。
本願発明の、磁気記録媒体からの再生信号を検査する方法は、磁気ヘッドからの再生信号の中で、磁気記録媒体表面のエラー部に起因する信号を検出してからの時間に応じて、再生信号のゲインをアンプにより動的に変化させることにより、AGC回路により長いエラービットに起因する信号が補償させることを防止する。これにより、長いエラービットからの信号がAGC回路により補償させることが無くなるため、磁気記録媒体表面のエラー箇所を適正に検査することが可能となる。なお、磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置(いわゆる、ハードディスクドライブ装置)においては、その信号処理系にAGC回路が用いられる場合があるが、本願発明に用いられるAGC回路と、ハードディスクドライブ装置の信号処理系に用いられるAGC回路とは、その機能が全く異なる。すなわち、本願発明に用いられるAGC回路は、前述のように磁気記録媒体表面の、特に長いエラービットを検出可能とするためのAGC回路であり、一方、ハードディスクドライブ装置の信号処理系に用いられるAGC回路は、磁気記録媒体表面にエラービットが無いことを前提に、磁気記録媒体に書き込まれた信号の処理を行うためのAGC回路である。
本願発明の、磁気記録媒体からの再生信号を検査する方法は、磁気記録媒体表面のエラー部に起因する信号を検出してからの時間が、25μ秒〜1000μ秒の範囲内の時間であり、この時間の経過後、磁気記録媒体表面のエラー部に起因する信号のゲインをアンプにより動的に変化させる構成とするのが好ましい。
サーティファイ検査装置の回路では、磁気ヘッドの周速度に関係なくAGC回路は時定数に基づいて動作させる。一般的に、AGC回路からの出力信号は指数関数で変化し、その1次の線型系は次の微分方程式で表される。
Figure 2008204504
ここでαは指数減少係数を表し、Vは時間tの関数として表される。この際、時定数は指数減少係数に含まれている。
Figure 2008204504
AGC回路を作動させるまでの時間を25μ秒より短くすると、エラーの検出能力が低くなり、また、1000μ秒より長くしても、エラーの検出能力が飽和し、AGC回路の効果が向上しない。またそれよりさらに時定数を長くした場合は、AGC回路を設けない回路と同等となり、サーティファイ検査における磁気記録媒体の基板にうねりや磁性膜の膜厚分布の不均一性等の影響を除外できなくなる。
本願発明に用いる磁気ヘッド53には、再生素子として巨大磁気抵抗効果(GMR)を利用したMR(magnetoresistance)素子だけでなく、トンネル磁気抵抗効果(TuMR)を利用したTMR素子などを有する、高記録密度に適したヘッドを用いることができる。
TuMR素子を用いることによって、さらなる高密度記録化が可能となる。
以下、具体例を示して本発明の磁気記録媒体の検査方法、および該検査装置の効果を明確にする。
(実施例)
非磁性基板には、HOYA社製アモルファスガラス基板を使用した。ガラス基板のサイズは外径65mm、内径25mm、板厚1.27mmである。
この基板にテクスチャーを施し、十分に洗浄し乾燥した後、DCマグネトロンスパッタ装置(アネルバ社(日本)製C3010)内にセットした。真空到達度を2×10−7Torr(2.7×10−5Pa)まで排気した後、非磁性下地層として、Cr−Mn合金(Cr:70at%、Mn:30at%)からなるターゲットを用いて6nm積層した。磁性層としてCo−Cr−Pt−B合金(Co:60at%、Cr:20at%、Pt:13at%、B:7at%)からなるターゲットを用いて磁性層であるCo−Cr−Pt−B合金層を17nmの膜厚で形成し、保護膜(カ−ボン)3nmを積層した。成膜時のAr圧は3mTorr(0.4Pa)とした。その後、パーフルオロポリエーテルからなる潤滑剤2nmをディップ法で塗布し液体潤滑層を形成した。
上記方法によって製造された磁気記録媒体についてグライド検査を実施した。グライド検査では、検査ヘッドと磁気記録媒体表面の間の機械的なスペーシングを、0.25マイクロインチに設定し、検査ヘッドから、磁気記録媒体表面の突起物との衝突に起因するシグナルが出力された場合は、その磁気記録媒体は不良品と判断した。
グライド検査工程を通過した磁気記録媒体についてサーティファイ検査を実施した。サーティファイ検査は、図3に示した信号処理系を有す、図2の構成の検査装置で行った。磁気記録媒体の回転数は5400rpm、磁気記録媒体への書き込み周波数は80MHz、磁気記録媒体の検査位置を半径24.2mmの位置、検査ピッチを2μm、検出する欠陥に対応する信号の時間を15μ秒とした。この条件で、同一の磁気記録媒体を用いて、AGC回路の時定数を、2.5μ秒〜100μ秒(グラフL1)、25μ秒〜1000μ秒(グラフL2)、1000μ秒〜3000μ秒(グラフL3)と変化させサーティファイ検査を実施した。その結果を図6に示す。
図6の結果から明らかなように、サーティファイ検査装置の磁気ヘッドからの信号処理回路へAGC部34を設けることにより、15μ秒に相当する欠陥の検出能力が著しく向上することが分かる。またサーティファイ検査を、AGC部34の時定数を25μ秒〜1000μ秒の範囲内とすることにより、好適に実施できることが明らかになった。なお、3つの条件におけるサーティファイ検査は、同一の磁気記録媒体を用いているため、図6に示されるグラフは理想的には連続した線となる。今回の実施例の結果が連続した線とならないのは、サーティファイ検査装置の測定誤差によるものである。
(比較例)
実施例で用いた磁気記録媒体について、従来の方法でサーティファイ検査を実施した。すなわち、図3のAGC部34を設けない信号処理系によって磁気ヘッドからの信号を処理した。その結果、欠陥の検出数は約820となり、実施例の時定数1000μ秒の場合の約1.2倍の値となった。この結果と、磁気記録媒体の実際のエラーマップと対比したところ、検出した欠陥の約20%は、基板のうねりや磁性膜の膜厚分布に起因するものであり、磁気記録媒体のエラービットに起因するものではなかった。
なお、このLSI部39は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、このLSI部39はメモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、LSI部39の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明は、ハードディスク装置に用いられる磁気記録媒体の再生信号を検査するサーティファイ装置に用いて好適であるが、これに限定されない。
この発明の一実施形態による磁気記録媒体の構造を例示する断面図である。 同実施形態におけるサーティファイ検査装置の斜視図である。 同実施形態における磁気ヘッド53および再生信号処理機構55の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における磁気記録媒体とその再生信号とを例示する図である。 同実施形態におけるエラー長さが15μ秒に相当する箇所周辺の再生信号を示すグラフである。 同時実施形態における時定数とエラー検出数の関係を示すグラフである。 従来のサーティファイ検査装置の構成を示す概略ブロック図である。 うねりのない磁気記録媒体と従来のサーティファイ検査装置による再生信号とを例示する図である。 うねりのある磁気記録媒体と従来のサーティファイ検査装置による再生信号とを例示する図である。
符号の説明
1…非磁性基板
2…非磁性下地層
3…磁性層
4…保護層
5…液体潤滑層
31、33、35…AMP部
32…LPF部
34…AGC部
36…TAA部
37…DAC部
38…CMP部
39…LSI部
51…磁気記録媒体
52…媒体駆動部
53…磁気ヘッド
54…ヘッド駆動部
55…再生信号処理機構
56…ランプ
71…磁気ヘッド
72、74、75…AMP部
73…LPF部
76…TAA部
77…DAC部
78…CMP部
79…LSI部

Claims (5)

  1. 磁気記録媒体の再生信号を検査するサーティファイ検査装置において、
    前記磁気記録媒体に記録された信号を再生する磁気ヘッド部と、
    前記再生された信号のうち前記磁気記録媒体のエラー部に起因する信号を入力されてからの経過時間に応じて制御した利得率で、前記再生された信号を増幅する増幅手段と、
    前記増幅された信号のレベルとスライスレベルとを比較してエラーの有無を判定する比較判定手段と
    を具備することを特徴とするサーティファイ検査装置。
  2. 前記増幅手段は、前記エラー部に起因する信号を入力されてから、25μ秒から1000μ秒の間の時間だけ経過したときに出力レベルが一定となるように制御した利得率で増幅することを特徴とする請求項1に記載のサーティファイ検査装置。
  3. 前記増幅手段は、出力レベルが一定となるように前記時定数にて制御した利得率にて、前記再生された信号を増幅する自動利得率制御回路であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーティファイ検査装置。
  4. 前記増幅された信号の平均値を算出し、該平均値に予め決められた割合を掛けた値を、前記スライスレベルとして前記比較判定手段に与えるスライスレベル設定手段を具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの項に記載のサーティファイ検査装置。
  5. 磁気記録媒体の再生信号を検査するサーティファイ検査装置におけるサーティファイ検査方法において、
    前記磁気記録媒体に記録された信号を再生する第1の過程と、
    前記再生された信号のうち前記磁気記録媒体のエラー部に起因する信号を入力されてから経過時間に応じて制御した利得率で、前記再生された信号を増幅する第2の過程と、
    前記増幅された信号のレベルとスライスレベルとを比較してエラーの有無を判定する第3の過程と
    を具備することを特徴とするサーティファイ検査方法。
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