JP2008203755A - マスクパターン修正方法、フォトマスク製造方法、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】走査型プローブ顕微鏡を用いた、寸法精度の高いマスクパターン修正方法を提供すること。
【解決手段】マスクパターン修正方法は、マスクパターン5のパターンエッジに黒欠陥が存在しない第1の部分の3次元情報を走査型プローブ顕微鏡を用いて取得するステップと、前記3次元情報に基づいてマスクパターン1のパターンエッジに黒欠陥2が存在する第2の部分を前記走査型プローブ顕微鏡のプローブを用いて修正を行うステップとを含む。
【選択図】 図4
【解決手段】マスクパターン修正方法は、マスクパターン5のパターンエッジに黒欠陥が存在しない第1の部分の3次元情報を走査型プローブ顕微鏡を用いて取得するステップと、前記3次元情報に基づいてマスクパターン1のパターンエッジに黒欠陥2が存在する第2の部分を前記走査型プローブ顕微鏡のプローブを用いて修正を行うステップとを含む。
【選択図】 図4
Description
本発明は、特に、半導体露光用フォトマスク上に形成されたパターンのエッジ部に形成された黒欠陥を、走査型プローブ顕微鏡を用いて除去修正するための修正技術に関するものである。
フォトマスクにおいて、設計上本来遮光膜としてのパターンが無い部分に、エア中のダスト或いはラインパターンのはみ出しなどにより不透明な物質が付着して欠陥となった部分を黒欠陥という。
従来、半導体露光用フォトマスク上に形成されたパターンのエッジ部に形成された黒欠陥を除去修正する手法としては、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)を用いたパターンコピー技術、或いは原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)等の走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)を用いた欠陥修正が行われてきた(例えば、特許文献1参照。)。
黒欠陥の修正は主としてパターンの側壁形状、即ち3次元情報を無視した2次元情報のみに依存した2次元修正が行われてきたが、微細化が進むにつれて、修正部のフォトマスクパターンの側壁形状による露光後のウエハパターン寸法への影響が懸念されている。
特開2005−321758号公報
本発明は、走査型プローブ顕微鏡を用いた、寸法精度の高いマスクパターン修正方法、該マスクパターン修正方法を用いたフォトマスク製造方法、及び該フォトマスク製造方法により製造されたフォトマスクを用いる半導体装置の製造方法を提供する。
この発明の一態様に係るマスクパターン修正方法は、マスクパターンのパターンエッジに黒欠陥が存在しない第1の部分の3次元情報を走査型プローブ顕微鏡を用いて取得するステップと、前記3次元情報に基づいてマスクパターンのパターンエッジに黒欠陥が存在する第2の部分を前記走査型プローブ顕微鏡のプローブを用いて修正を行うステップとを含む。
本発明によれば、走査型プローブ顕微鏡を用いた、寸法精度の高いマスクパターン修正方法、該マスクパターン修正方法を用いたフォトマスク製造方法、及び該フォトマスク製造方法により製造されたフォトマスクを用いる半導体装置の製造方法を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図面において、対応する部分には対応する符号を付し、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で示している。
まず、本発明の実施形態に関わるマスクパターン修正方法の基本的な流れを、以下に説明する。
本実施形態に関わるマスクパターン修正方法は、図1に示すようなパターンエッジ部に黒欠陥2が付着しているフォトマスクパターン1を原子間力顕微鏡(以下、AFM)を用いて修正加工する手法に関する。AFMを用いて黒欠陥2が付着していない部分のマスクパターン5のプローブの走査方向の断面Aの輪郭の座標値等の3次元情報を取得し、その情報を元にマスクパターン1を3次元修正する欠陥修正技術である。
具体的には、フォトマスクの製造後に、まず図2に示すように、同一フォトマスク上の黒欠陥が付着していないマスクパターン5の断面Aに沿ってマスクパターン5の輪郭の座標値をAFMのプローブ3による計測で取得する。ここで、図2は、図1の破線Aに沿った断面図である。プローブ3の材質は、例えばシリコン等である。なお、マスクパターン1、5の材質は、例えばモリブデンシリコン(MoSi)或いはクロム(Cr)等である。
断面Aは、修正したいエリアである黒欠陥2が付着しているフォトマスクパターン1の断面Bに、もし黒欠陥2が付着していなかった場合には断面Aのようになっているはずであるとして選択した断面である。
従って、ここで取得する3次元情報は、黒欠陥が付着せずに正常に形成されたマスクパターンの断面の輪郭の座標値をAFMのプローブ3によって計測したデータの系列からなる情報である。例えば、図2の横方向をx、縦方向をyとすると、x方向に一定値ずつ増加させていったx座標の値に対応するマスクパターンの断面の輪郭のy座標の値を組み合わせた座標値の系列であってよい。従って、この3次元情報には結果的に、パターンの断面形状や側壁角の情報が含まれることになる。
上で取得する3次元情報の取得箇所は、修正したい箇所に合わせて適宜変更してよい。また、図1の断面Bの修正のために取得する3次元情報の取得箇所は、上記した断面Aに限らない。例えば、黒欠陥2が付着しているフォトマスクパターン1の黒欠陥2が付着していない部分の断面である断面Cから3次元情報を取得してもかまわない。
次に、図3に示すように、フォトマスクパターン1の黒欠陥2が付着している箇所に対して、予め断面A等で取得した3次元情報に基づいて、修正箇所が正常部と同じになるように、プローブ6を用いて黒欠陥2を削ることにより修正を開始する。図3は、図1の破線Bに沿った断面図である。プローブ6の材質は、例えばダイアモンド等である。黒欠陥2は、例えば、エア中のダスト或いはマスクパターンの材料であるモリブデンシリコン等からなる。
なお、修正時のプローブ6としては、3次元情報の計測時のプローブ3とは異なる材質のものを一般に用いるが、形状の異なる複数のプローブ6を用意しておいて、黒欠陥2の形状に依存して、複数のプローブの中から選択して用いてもよい。例えば、黒欠陥2が大きい場合に、当初は粗く削る必要がある場合は、図7に示すように先端が尖った形状のプローブ6を選択する。そしてある程度黒欠陥2を削ることにより黒欠陥2が小さくなって、細かく精密に削る必要がある場合は、図8のように、先端は平らでその縁が尖った形状のプローブ6を選択して、修正の効率及び精度を高めてもよい。
修正後に、再び修正箇所、即ち例えば断面Bの3次元情報を取得し、予め断面A等で取得したパターンエッジに黒欠陥が存在しない部分の3次元情報と比較し、その差の絶対値が予め定められた閾値未満になる等して、所定の条件を満たすかどうかを判断し、満足しない場合は、所定の条件を満たすまで上記の修正方法を繰り返し行う。
従来、半導体露光用フォトマスク上に形成されたパターンのエッジ部に形成された黒欠陥を除去修正する手法としては、パターンコピー技術やAFMを用いた技術があった。パターンコピー技術は、図5に示すように、正常部の画像イメージを取り込んで、欠陥部に重ねて、欠陥部を集束イオンビーム(FIB)等を用いて除去する手法である。また、AFMを用いた場合も、本実施形態とは異なって、図6に示すように、パターンを上面から見た2次元情報に基づいて欠陥部をプローブ6で削り取って除去していた。
これらは、いずれも欠陥の2次元情報のみに依存した修正除去方法であり、例えば、図2及び図3のようにパターン断面がテーパー形状であったり、また逆に図9に示すような逆テーパー形状であった場合には、パターンの側壁形状、即ち3次元情報を無視した修正が行われることになる。このことは、パターンの微細化が進むにつれて、修正後のマスクパターンの寸法精度、さらには露光後のウエハパターンの寸法精度の劣化につながり問題であった。
本実施形態においては、黒欠陥の存在しないパターンの側壁形状、即ち3次元情報を取得した上でそれに基づいて黒欠陥を除去することにより、上記問題を回避して、パターンの側壁形状に沿った修正が可能となる。
ところで、プローブの走査方向の各断面でみると上記3次元情報は2次元の座標データになっている。従って、実際に図1で示されるようにプローブの走査方向と垂直方向に広がりを有している黒欠陥2の修正のためには、複数の断面に対応する複数の3次元情報が必要となる。そのため、情報を取得するパターンの断面の数は、1本から複数本分の3次元情報であってよい。また、この3次元情報の取得の際におけるプローブ3動きは、図2において紙面の左右どちらから移動させてもかまわないような機構になっている。
従って例えば、図4のマスクパターン5での矢印の動きに示すように、黒欠陥の無い正常なエリアをプローブ3を何度も往復させながら3次元情報を取得した後、マスクパターン1での矢印の動きに示すように、プローブ6を動かして黒欠陥2を除去してもよい。
或いはまた、マスクパターン1での矢印の動きに沿ってプローブ3を移動させることにより、黒欠陥2が存在しない正常に形成された部分の断面での3次元情報を取得すると同時に、黒欠陥2の存在を検出してもよい。即ち、マスクパターン1での矢印の動きに示すようにプローブ3を移動させることにより3次元情報を得て、それを解析する。これにより、黒欠陥2が存在する部分での断面の輪郭と、黒欠陥2が存在しない部分での断面の輪郭とで座標データのパターンが異なっていることから、黒欠陥2の存在が判定できる。それと同時に、黒欠陥2が存在しない部分での3次元情報が得られているので、これに基づいて黒欠陥2を除去することが可能である。
ここで示した基本的な修正の流れに基づいて、以下の第1乃至第3の実施形態においては、代表的な黒欠陥の形状によって、どのようにして修正を行っていくのかを具体的に説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るマスクパターン修正方法を図10の断面図を用いて説明する。本実施形態においては、マスクパターンのあるラインパターンの一方の側のみに黒欠陥が形成された場合のマスクパターン修正方法を説明する。
本発明の第1の実施形態に係るマスクパターン修正方法を図10の断面図を用いて説明する。本実施形態においては、マスクパターンのあるラインパターンの一方の側のみに黒欠陥が形成された場合のマスクパターン修正方法を説明する。
図10で示したように、黒欠陥2がラインパターン8の右側のエッジに形成された場合の修正の流れは、まず、黒欠陥がない正常なパターン5の3次元情報をAFMの計測用のプローブ3を用いて取得する。次に、AFMのプローブを取り替えて、修正したいパターン8に修正用のプローブ6を移動させる。
図10の黒欠陥2はパターン8の右側にあるので、この場合は、パターン8の黒欠陥がない側(即ち、左側)の任意に設定可能な地点、ここでは仮にパターン形状の欠陥がない側のTop部の基準位置9を選択して、プローブ6を配置する。
予め正常なパターン5より取得した3次元情報により正常なパターン5のTop寸法10が分かっているので、基準位置9に配置したプローブ6をそのTop寸法10の長さだけ欠陥のある側に移動させた後、プローブ6による黒欠陥2の修正を開始する。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るマスクパターン修正方法を図11の断面図を用いて説明する。本実施形態においては、マスクパターンのあるラインパターンの両側に黒欠陥が形成された場合のマスクパターン修正方法を説明する。
本発明の第2の実施形態に係るマスクパターン修正方法を図11の断面図を用いて説明する。本実施形態においては、マスクパターンのあるラインパターンの両側に黒欠陥が形成された場合のマスクパターン修正方法を説明する。
図11で示したように、黒欠陥2がラインパターン8の両エッジに形成された場合の修正の流れは、まず、黒欠陥がない正常なパターン5の3次元情報をAFMの計測用のプローブ3を用いて取得する。次に、AFMのプローブを取り替えて、修正したいパターン8に修正用のプローブ6を移動させる。
図11の黒欠陥2はパターン8の両側にあるので、この場合は、パターン8の本来の中心位置12にプローブ6を配置する。その位置から予め正常なパターン5より取得した3次元情報により正常なパターン5のTop寸法10の半分だけの長さ、右側または左側にプローブ6を移動し修正を開始する。次に修正した側、例えば左側のパターンエッジのTop部の基準位置9に配置したプローブ6をTop寸法10の長さだけもう片方のパターンエッジに移動させた後、プローブ6による黒欠陥2の修正を開始する。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るマスクパターン修正方法を図12の断面図を用いて説明する。本実施形態においては、マスクパターンの2本のラインパターンの間に黒欠陥が形成された場合のマスクパターン修正方法を説明する。
本発明の第3の実施形態に係るマスクパターン修正方法を図12の断面図を用いて説明する。本実施形態においては、マスクパターンの2本のラインパターンの間に黒欠陥が形成された場合のマスクパターン修正方法を説明する。
図12で示したように、黒欠陥2が2本のパターン23及び24の間に形成された場合の修正の流れは、まず、黒欠陥がない正常な2本のパターン21及び22の3次元情報をAFMの計測用のプローブ3を用いて予め取得する。次に、AFMのプローブを取り替えて、修正したいパターンエリア14に修正用のプローブ6を移動させる。
図12の黒欠陥2は2本のパターン23及び24の間にあるので、この場合は、片方のパターン23の黒欠陥2がない側(即ち、左側)のTop部の基準位置9にプローブ6を配置する。その位置から予め取得した3次元情報に基づいてTop寸法の長さだけ欠陥のある側に移動させた後、プローブ6による黒欠陥2の修正を開始する。
プローブ6がBottom部15に到達したら、次は予め取得した3次元情報に基づいて正常なパターン同士の間のパターンがない部分のBottom寸法の長さだけ修正をしながら右へ移動する。パターン24の左側のエッジに到達したら、今度は、もう片方のパターン24の左側にある黒欠陥2をBottom側からTop側へと修正する。
本実施形態においては、パターン2本分にまたがる黒欠陥2を同時に修正する場合を示したが、第1の実施形態において説明した方法を用いて、パターン1本毎に黒欠陥2を修正してもかまわない。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る半導体露光用フォトマスクパターンの修正方法においては、まず正常部のパターンの3次元情報を取得し、その情報に基づいて、パターンエッジ部に形成された黒欠陥を3次元修正する。
従って、このマスクパターン修正方法を用いることにより、従来の2次元修正で問題であった、修正箇所の側壁形状に依存した修正後のマスクパターンの寸法精度の劣化を回避して、高い寸法精度のフォトマスク製造方法が実現できる。さらに、上記フォトマスク製造方法により製造された寸法精度の高いフォトマスクを用いて半導体装置を製造することによって、ウエハパターンの寸法精度を高められるので歩留まりの向上が図れる。
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
A、B、C…断面、1、5…マスクパターン、2…黒欠陥、3、6…プローブ、
4…ガラス基板、8…ラインパターン、9…基準位置、10…Top寸法、
12…中心位置、14…修正したいパターンエリア、15…Bottom部、
21、22、23、24…パターン。
4…ガラス基板、8…ラインパターン、9…基準位置、10…Top寸法、
12…中心位置、14…修正したいパターンエリア、15…Bottom部、
21、22、23、24…パターン。
Claims (5)
- マスクパターンのパターンエッジに黒欠陥が存在しない第1の部分の3次元情報を走査型プローブ顕微鏡を用いて取得するステップと、
前記3次元情報に基づいてマスクパターンのパターンエッジに黒欠陥が存在する第2の部分を前記走査型プローブ顕微鏡のプローブを用いて修正を行うステップと
を含むことを特徴とするマスクパターン修正方法。 - 前記3次元情報は、前記第1の部分の前記走査型プローブ顕微鏡の走査方向の断面の輪郭に関する情報であり、
前記修正後に前記第2の部分の前記走査方向の断面の輪郭の形状と前記第1の部分の前記走査方向の断面の輪郭の形状との差が所定の条件を満たすように修正する
ことを特徴とした請求項1に記載のマスクパターン修正方法。 - 形状の異なる複数のプローブを備えておいて、前記第2の部分に存在する前記黒欠陥の形状に依存して、前記複数のプローブの中からプローブを選択して用いて修正する
ことを特徴とした請求項1に記載のマスクパターン修正方法。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載されたマスクパターン修正方法を用いて、フォトマスク上に形成されたパターンを修正する
ことを特徴とするフォトマスク製造方法。 - 請求項4に記載されたフォトマスク製造方法により製造されたフォトマスクを用いて半導体装置を製造する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007042407A JP2008203755A (ja) | 2007-02-22 | 2007-02-22 | マスクパターン修正方法、フォトマスク製造方法、及び半導体装置の製造方法 |
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Cited By (1)
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JP2013190670A (ja) * | 2012-03-14 | 2013-09-26 | Sumitomo Precision Prod Co Ltd | 描画物製造方法及び描画物製造装置 |
-
2007
- 2007-02-22 JP JP2007042407A patent/JP2008203755A/ja active Pending
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