JP2008200182A - スポーツシューズ用ソールおよびスポーツシューズ - Google Patents
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【課題】理想のスポーツフォームの形成に寄与することができるスポーツシューズ用ソールを提供する。
【解決手段】特定のスポーツフォームにおいてシューズ着用者の体重が最も多く加わるべきソール本体14、16の底面箇所(理想の重心位置)に、シューズ着用者が上記底面箇所を視覚および/または足裏感覚により認識することができる識別部材26、28を配置したスポーツシューズ用ソールとする。
【選択図】図1
【解決手段】特定のスポーツフォームにおいてシューズ着用者の体重が最も多く加わるべきソール本体14、16の底面箇所(理想の重心位置)に、シューズ着用者が上記底面箇所を視覚および/または足裏感覚により認識することができる識別部材26、28を配置したスポーツシューズ用ソールとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、ゴルフシューズなどに使用されるスポーツシューズ用ソールおよびそれを用いたゴルフシューズなどのスポーツシューズに関する。
ゴルフシューズのソールは、底面全体に多数の滑り止め突起を有している。滑り止め突起としては、いわゆるスパイクシューズに使用される金属製スパイク、いわゆるソフトスパイクシューズに使用されるプラスチック製ソフトスパイク、および、いわゆるスパイクレスシューズに使用されるラバーポイントが知られている。その中で、滑り止め突起を左右非対称に配置して、ゴルフスイングフォームの特有の動きに適合したグリップ力が得られるようにしたゴルフシューズ用ソールがある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、特許文献1のゴルフシューズ用ソールは、ゴルフスイングフォームの特有の動きに適合したグリップ力は得られるものの、理想のゴルフスイングフォームの形成に寄与するものではなかった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、理想のスポーツフォームの形成に寄与することができるスポーツシューズ用ソールおよびそれを用いたスポーツシューズを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために、ゴルフスイングフォームにおける左右の足の重心位置に着目し、ゴルフスイングフォームにおける足裏の圧力分布を解析して、スイング中の特定の時点おける理想の重心位置を特定した。そして、本発明者らは、シューズ着用者がその理想の重心位置をスイング中に意識できるようにすることにより、理想のゴルフスイングフォームの形成に寄与することができるゴルフシューズが得られることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、特定のスポーツフォームにおいてシューズ着用者の体重が最も多く加わるべきソール本体の底面箇所に、シューズ着用者が前記底面箇所を視覚および/または足裏感覚により認識することができる識別部材を配置したことを特徴とするスポーツシューズ用ソールを提供する。
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。本発明において用いるソール本体としては、単層構造のものでもよく、アウトソールとミッドソールとからなる2層構造のソール等の複層構造のものでもよい。単層構造のソールの材質としては、例えば、発泡ゴム、非発泡ゴム、サーモプラスチックウレタン、ナイロン等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。上記2層構造のソールにおけるアウトソールの材質としては、例えば、発泡ゴム、非発泡ゴム、サーモプラスチックウレタン、ナイロン等を使用することができ、ミッドソールの材質としては、例えば、発泡ゴム、発泡プラスチックといった弾性発泡体等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
また、ソール本体の底面には、使用目的等に応じ、前述した金属製スパイク、プラスチック製ソフトスパイク、ラバーポイント等の滑り止め突起を適宜設けることができる。ただし、使用目的等によっては、ソール本体の底面に滑り止め突起を設けなくてもよい。
本発明では、上述したソール本体の底面箇所のうち、特定のスポーツフォームにおいてシューズ着用者の体重が最も多く加わるべき箇所(以下、「特定のスポーツフォームにおける理想の重心位置」と言うこともある)に、シューズ着用者が上記理想の重心位置を視覚および/または足裏感覚により認識することができる識別部材を配置する。
上記識別部材は、通常、ソール本体の厚みの5%以上50%未満(後述するn/mの値)の位置まで識別部材を埋設した場合には、視覚のみでシューズ着用者が上記理想の重心位置を認識できる識別部材とすることができ、ソール本体の厚みの50%以上80%以下(後述するn/mの値)の位置まで識別部材を埋設した場合には、視覚および足裏感覚の両方でシューズ着用者が上記理想の重心位置を認識できる識別部材とすることができる。後者の場合、識別部材を視覚により識別できないものとしたときには、足裏感覚のみでシューズ着用者が上記理想の重心位置を認識できる識別部材とすることができる。
本発明のスポーツシューズ用ソールは、例えば、ゴルフシューズ用ソール、テニスシューズ用ソール、ランニングシューズ用ソール、ウォーキングシューズ用ソール、バドミントンシューズ用ソール等の種々のスポーツシューズ用ソールに形成することができる。
本発明のスポーツシューズ用ソールをゴルフシューズ用ソールに形成する場合は、アドレスフォーム、トップフォーム、またはインパクトフォームからフィニッシュフォームにおいてシューズ着用者の体重が最も多く加わるべきソール本体の底面箇所(理想の重心位置)に識別部材を配置することができる。この場合、上記アアドレスフォーム、トップフォーム、またはインパクトフォームからフィニッシュフォームにおける理想の重心位置は、ゴルフスイングフォームにおける足裏の圧力分布を解析することなどにより決定することができる。
例えば、右打ちゴルファーでは、アドレスフォームにおける理想の重心位置は、右足用ソールおよび左足用ソールともに、足裏の中央やや内側の位置、より具体的には第1中足骨基節部から舟状骨付近であり、トップフォームにおける理想の重心位置は、右足用ソールでは踵骨外側前方に該当する部分の付近、左足用ソールでは第2中足骨に該当する部分の付近であり、インパクトフォームからフィニッシュフォームにおける理想の重心位置は、右足用ソールでは第2中足骨に該当する部分の付近、左足用ソールでは踵骨外側前方に該当する部分の付近である。左打ちゴルファーでは、右打ちゴルファーと左右が逆になる。
本発明においては、特定のスポーツフォームの種類によっては、左右のソールの一方のみに識別部材を配置してもよく、左右一方のソールまたは左右両方のソールに複数の理想の重心位置を設定することにより、左右一方のソールまたは左右両方のソールに複数の識別部材を配置してもよい。さらに、識別部材は、ソール底面に意匠的な効果を付与するものとしてもよい。また、識別部材は、取り外し可能であってもよい。
本発明に用いる識別部材の材質、形状、構造等に限定はないが、好ましいものとして、後述する実施形態に示すように、硬質の部材、例えば金属材料からなる円柱体あるいは円筒体の先端側をプラスチックからなるカバーで覆ったものを挙げることができる。このような識別部材は、軸長を5〜20mm、直径を10〜20mmとすることが適当である。なお、上記金属材料は単体材料でもよく、複合材料でもよい。
本発明のスポーツシューズ用ソールおよびスポーツシューズは、理想のスポーツフォームの形成に寄与するものである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は下記例に限定されるものではない。図1は本発明の一実施形態に係るゴルフシューズ用ソールを示すもので、図1(R)は右足用ソールの概略底面図、図1(L)は左足用ソールの概略底面図である。なお、本例のゴルフシューズ用ソールは、右打ちゴルファー用のものである。
本例のゴルフシューズ用ソール10、12のソール本体14、16は、アウトソールとミッドソールとからなる2層構造のもので、土踏まず部には硬質プラスチックからなるプレート18が固定されている。
両ソール本体14、16の底面には、図中一点鎖線の円形で示すように、複数の着脱可能なプラスチック製ソフトスパイク20が取り付けられている。なお、両ソール本体14、16の底面の前足・中足部22および後足部24には、それぞれ多数の種々形状のラバーポイントがソール本体14、16と一体に設けられているが、図示は省略する。
本例の右足用ソール10は、インパクトフォームにおいてシューズ着用者の体重が最も多く加わるべきソール本体の底面箇所(以下、「インパクトにおける理想の重心位置」と言うこともある)である第2中足骨に該当する部分の付近に、シューズ着用者がそのインパクトにおける理想の重心位置を認識することができる識別部材26が配置されている。
また、本例の左足用ソール12は、インパクトにおける理想の重心位置である踵骨外側前方に該当する部分の付近に、シューズ着用者がそのインパクトにおける理想の重心位置を認識することができる識別部材28が配置されている。
識別部材26、28は、図2の断面図に示すように、基端側がソール本体14、16に埋設・固定され、先端側がソール本体14、16から突出した円柱体30と、円柱体30の先端側を覆うカバー32とからなる。上記円柱体30は、比重が1.5以上の金属材料(具体的には、例えばチタニウム合金やアルミニウム合金)により形成され、接着剤、ねじ方式などによりソール本体14、16に固定されている。上記カバー32は、透明プラスチックにより形成され、接着剤などにより円柱体30およびソール本体14、16に固定されている。なお、上記チタニウム合金やアルミニウム合金は、陽極酸化処理を施すことにより、着色するとともに、酸化被膜を作って表面を硬化させ、傷付きや腐食を防止することが好ましい。
識別部材26、28は、ソール本体14、16のベース面34から3mm程度突出しており、識別部材26、28の底面は、ソール本体14、16のメイン接地面(ソフトスパイク20の底面が形成する面)より上方に位置しており、これにより識別部材26、28の底面が地面と接触しにくくなっている。これは、カバー32が破損するのを防止するためである。なお、図2において36はアウトソール、38はミッドソールを示す。
識別部材26、28は、ソール10、12の底面を目で見ることにより、視覚によりインパクトにおける理想の重心位置を認識できるようになっている。したがって、本例のゴルフシューズ用ソール10、12を用いたゴルフシューズは、シューズ着用者がソール10、12の底面を目で見てインパクトにおける理想の重心位置を認識した後、インパクトにおいて上記理想の重心位置に重心が位置するようにゴルフスイングを行うことにより、理想のスポーツフォームが形成される。
本発明のスポーツシューズ用ソールは、上記例に限定されるものではなく、例えば下記のような変更が可能である。
(1)図3に示すように、ソール本体14、16の厚みの50〜80%の位置まで識別部材26、28を埋設すること、すなわち図3における長さmおよびnの関係をn/m=50〜80%とすることにより、識別部材26、28を足裏感覚で体感できるようになり、シューズ着用者が視覚および足裏感覚の両方で理想の重心位置を認識できるようになる。
(2)図4に示すように、ソール本体14、16の上面および/または中敷き(図示せず)の識別部材26、28の上方部分を若干隆起させることにより、この隆起部分40を足裏感覚で体感できるようになり、シューズ着用者が視覚および足裏感覚の両方で理想の重心位置を認識できるようになる。
(3)識別部材26、28の断面を円形としたが、四角形、六角形、楕円形等の他の形状としてもよい。
(4)上記例では、特定のスポーツフォームにおける理想の重心位置を、右足用ソールでは第2中足骨に該当する部分の付近、左足用ソールでは踵骨外側前方に該当する部分の付近というように狭い範囲に設定したが、図1に一点鎖線で示すようにソール本体の底面を前足・中足部内側50、前足・中足部外側52、後足部内側54、後足部外側56という比較的広い範囲に分け、この広い範囲に特定のスポーツフォームにおける理想の重心位置を設定してもよい。例えば、インパクトにおける理想の重心位置を、右足用ソールでは前足・中足部内側50の中の任意の箇所、左足用ソールでは後足部外側56の中の任意の箇所というように広い範囲に設定してもよい。
(1)図3に示すように、ソール本体14、16の厚みの50〜80%の位置まで識別部材26、28を埋設すること、すなわち図3における長さmおよびnの関係をn/m=50〜80%とすることにより、識別部材26、28を足裏感覚で体感できるようになり、シューズ着用者が視覚および足裏感覚の両方で理想の重心位置を認識できるようになる。
(2)図4に示すように、ソール本体14、16の上面および/または中敷き(図示せず)の識別部材26、28の上方部分を若干隆起させることにより、この隆起部分40を足裏感覚で体感できるようになり、シューズ着用者が視覚および足裏感覚の両方で理想の重心位置を認識できるようになる。
(3)識別部材26、28の断面を円形としたが、四角形、六角形、楕円形等の他の形状としてもよい。
(4)上記例では、特定のスポーツフォームにおける理想の重心位置を、右足用ソールでは第2中足骨に該当する部分の付近、左足用ソールでは踵骨外側前方に該当する部分の付近というように狭い範囲に設定したが、図1に一点鎖線で示すようにソール本体の底面を前足・中足部内側50、前足・中足部外側52、後足部内側54、後足部外側56という比較的広い範囲に分け、この広い範囲に特定のスポーツフォームにおける理想の重心位置を設定してもよい。例えば、インパクトにおける理想の重心位置を、右足用ソールでは前足・中足部内側50の中の任意の箇所、左足用ソールでは後足部外側56の中の任意の箇所というように広い範囲に設定してもよい。
10、12 ゴルフシューズ用ソール
14、16 ソール本体
20 プラスチック製ソフトスパイク
26、28 識別部材
14、16 ソール本体
20 プラスチック製ソフトスパイク
26、28 識別部材
Claims (5)
- 特定のスポーツフォームにおいてシューズ着用者の体重が最も多く加わるべきソール本体の底面箇所に、シューズ着用者が前記底面箇所を視覚および/または足裏感覚により認識することができる識別部材を配置したことを特徴とするスポーツシューズ用ソール。
- ゴルフシューズ用ソールとして形成され、アドレスフォーム、トップフォーム、またはインパクトフォームからフィニッシュフォームにおいてシューズ着用者の体重が最も多く加わるべきソール本体の底面箇所に前記識別部材を配置したことを特徴とする請求項1に記載のスポーツシューズ用ソール。
- インパクトフォームからフィニッシュフォームにおいてシューズ着用者の体重が最も多く加わるべき底面箇所として、右足用ソールの第2中足骨に該当する部分の付近、および左足用ソールの踵骨外側前方に該当する部分の付近にそれぞれ前記識別部材を配置したことを特徴とする請求項3に記載のスポーツシューズ用ソール。
- 前記識別部材は硬質の部材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスポーツシューズ用ソール。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のスポーツシューズ用ソールを装着したことを特徴とするスポーツシューズ。
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JP2007037787A JP2008200182A (ja) | 2007-02-19 | 2007-02-19 | スポーツシューズ用ソールおよびスポーツシューズ |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6083305U (ja) * | 1983-11-14 | 1985-06-08 | マルマンゴルフ株式会社 | ゴルフ靴 |
JPH1066604A (ja) * | 1996-08-27 | 1998-03-10 | Takahiro Momiyama | トレーニングシューズ用靴底、及びこの靴底を用いたトレーニングシューズ |
JP2001245701A (ja) * | 2000-03-02 | 2001-09-11 | Hiroshi Nishimori | 拇趾滑り止め体付き足型形状板 |
JP2005214850A (ja) * | 2004-01-30 | 2005-08-11 | Doshisha | 荷重測定方法、および荷重センサ付き靴 |
-
2007
- 2007-02-19 JP JP2007037787A patent/JP2008200182A/ja active Pending
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