JP2008200144A - 弾球遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】複数の装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出が表示されるような弾球遊技機において、遊技者にとって遊技が複雑となることを回避しつつ、複数の装飾図柄の変動表示を有効に利用した演出を実現することができる弾球遊技機を提供する。
【解決手段】ぱちんこ遊技機において、条件提示演出制御手段は、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されている態様条件に代えて、それまで指定されていなかった他方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示しなおす。
【選択図】図１２

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機における画面表示内容を制御する技術に関する。

多くのぱちんこ遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する（以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という）。このような遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当たりと呼ばれる特別遊技へと移行する。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。このような遊技機では、遊技者はこのリーチ演出パターンの後に表示される停止図柄を見るまでは大当たりとなることは分からず、遊技者の関心は停止図柄に多く向けられることとなる。

このため、停止図柄で停止表示される以前における遊技者の図柄の変動表示に対する関心を高めるべく、ゲームクリア条件が提示された場合に提示された表示態様指定条件と同じ表示態様が図柄変動過程内において実行された場合に、当たり図柄が停止表示されるように構成された弾球遊技機が知られている（例えば、特許文献１参照）。さらに、提示中の条件とは異なる表示態様指定条件を再選択し、再選択された表示態様指定条件を提示する弾球遊技機が知られている（例えば、特許文献２参照）。
特開２００４−１９５１９９号公報 特開２００５−１６８６３９号公報

一方、近年遊技性向上をさらに追求すべく、第１種、第２種、第３種などの枠に縛られない機種開発の必要性が認識されている。このように開発された機種においても、上述の特許文献に記載されるように、提示中の条件とは異なる表示態様指定条件を再選択し、再選択された表示態様指定条件を提示する新たな技術の開発が求められている。

本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出が表示されるような弾球遊技機において、遊技者にとって遊技が複雑となることを回避しつつ、複数の装飾図柄の変動表示を有効に利用した演出を実現することができる弾球遊技機を提供することにある。

上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第１始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第２始動口と、第１始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第１抽選を実行する第１抽選手段と、第２始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第２抽選を実行する第２抽選手段と、第１抽選の結果を示す図柄である第１特別図柄が変動表示される第１特別図柄表示装置と、第２抽選の結果を示す図柄である第２特別図柄が変動表示される第２特別図柄表示装置と、第１特別図柄を第１特別図柄表示装置に変動表示させ、第２特別図柄を第２特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、第１抽選の結果を演出的に示す図柄である第１装飾図柄と第２抽選の結果を演出的に示す図柄である第２装飾図柄とが変動表示される演出表示装置と、第１装飾図柄および第２装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第１抽選および第２抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第１特別遊技を実行するための条件である第１作動条件を保持する第１作動条件保持手段と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第２特別遊技を実行するための条件である第２作動条件を保持する第２作動条件保持手段と、第１抽選が当たりである場合、第１特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第１作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第１特別遊技を実行する第１特別遊技実行手段と、第２抽選が当たりである場合、第２特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第２作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第２特別遊技を実行する第２特別遊技実行手段と、第１始動口または第２始動口への遊技球の入球を契機に、図柄変動演出の表示態様に関連付けられた条件であって、提示されている所定期間中に第１特別遊技または第２特別遊技へ移行させるために満たすべきであるような条件である態様条件を決定する条件決定手段と、決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、第１装飾図柄または第２装飾図柄とともに演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備える。条件提示演出制御手段は、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されている態様条件に代えて、それまで指定されていなかった他方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示しなおす。

この態様における弾球遊技機は、従来にいう第１種ぱちんこ遊技機を複数混在させたような遊技機であってもよい。「第１始動口」は、実施例における第１始動口および第３始動口であってもよい。「第２始動口」は、実施例における第２始動口であってもよい。「演出表示装置」は、ハードウエアとしては液晶ディスプレイなどの表示装置で構成されてもよく、例えば単一の表示装置で構成されてもよいし、複数の表示装置で複合的に構成されてもよい。「演出表示装置」が単一の表示装置で構成される場合、「第１領域」と「第２領域」は同じ画面内に並べられるように、または、重ね合わされるように設定されてもよい。「演出表示装置」が複数の表示装置で構成される場合、「第１領域」と「第２領域」はそれぞれ別個の表示装置に設定されてもよい。「可変入球装置」は、実施例における「第１大入賞口」または「第２大入賞口」であってもよい。遊技者に不利な状態とは、可変入球装置において遊技球が入球すべき入口が閉鎖した状態ないしは狭い状態を指してもよく、遊技者に有利な状態とは、その入口が開放した状態ないしは相対的に広い状態を指してもよい。「態様条件」は、特別図柄の変動回数の制限としての制限回数が含まれ、この制限回数以内に満たすべき所定の条件であってもよく、また、実施例における「ミッション」であってもよい。これらは、以下に記載される別の態様の弾球遊技機においても同様である。

例えば第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合、遊技者の関心は指定された一方の装飾図柄に向けられ、他方の装飾図柄に対する関心が薄くなる。このため、そのような態様条件が提示されている間は、複数の装飾図柄の変動表示を楽しむことができるという複数の装飾図柄を有する弾球遊技機の特有の作用効果を充分に発揮することができない可能性がある。この態様によれば、たとえ第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、その態様条件が満たされる、または満たされないことが判明する前に、他方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件に提示しなおすことができる。このため、遊技者が一方の装飾図柄の変動表示にのみ着目する時間が長く継続することを抑制することができる。

条件提示演出制御手段は、第１装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合に第２抽選が当たりとなった場合に、提示されている態様条件に代えて、第２装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示し、第２装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合に第１抽選が当たりとなった場合に、提示されている態様条件に代えて、第１装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示しなおしてもよい。

この態様によれば、例えば第１装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合に第２抽選が当たりとなった場合であっても、提示されている態様条件に代えて、第２装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示することによって、その態様条件を満たすかたちで第２装飾図柄を変動表示させ、そのまま第２装飾図柄を当たりの態様で停止表示させることが可能となる。このため、装飾図柄の変動表示制御を簡易なものとすることができる。

条件提示演出制御手段は、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されていた態様条件を、それまで指定されていなかった他方の変動表示態様が満たさなければならないとするものに変更して提示しなおしてもよい。

この態様によれば、提示されていた態様条件を、それまで指定されていなかった他方の変動表示態様が満たさなければならないとするものに変更し、その態様条件に含まれる他の条件を維持して提示することができる。これにより、遊技者は提示されていた態様条件に含まれる他の条件を覚えなおす必要がなくなるため、態様条件が提示しなおされることにより遊技が複雑化し遊技者にとって分かりにくいものとなることを回避することができる。

本発明の別の態様もまた、弾球遊技機である。この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第１始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第２始動口と、第１始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第１抽選を実行する第１抽選手段と、第２始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第２抽選を実行する第２抽選手段と、第１抽選の結果を示す図柄である第１特別図柄が変動表示される第１特別図柄表示装置と、第２抽選の結果を示す図柄である第２特別図柄が変動表示される第２特別図柄表示装置と、第１特別図柄を第１特別図柄表示装置に変動表示させ、第２特別図柄を第２特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、第１抽選の結果を演出的に示す図柄である第１装飾図柄と第２抽選の結果を演出的に示す図柄である第２装飾図柄とが変動表示される演出表示装置と、第１装飾図柄および第２装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第１抽選および第２抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第１特別遊技を実行するための条件である第１作動条件を保持する第１作動条件保持手段と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第２特別遊技を実行するための条件である第２作動条件を保持する第２作動条件保持手段と、第１抽選が当たりである場合、第１特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第１作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第１特別遊技を実行する第１特別遊技実行手段と、第２抽選が当たりである場合、第２特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第２作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第２特別遊技を実行する第２特別遊技実行手段と、第１始動口または第２始動口への遊技球の入球を契機に、図柄変動演出の表示態様に関連付けられた条件であって、提示されている所定期間中に第１特別遊技または第２特別遊技へ移行させるために満たすべきであるような条件である態様条件を決定する条件決定手段と、決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、第１装飾図柄または第２装飾図柄とともに演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備える。条件提示演出制御手段は、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されている態様条件に代えて、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとする態様条件を提示しなおす。

この態様によれば、たとえ第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、その態様条件が満たされる、または満たされないことが判明する前に、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとする態様条件に提示しなおすことができる。このため、遊技者が一方の装飾図柄の変動表示にのみ着目する時間が長く継続することを抑制することができる。またこの態様によれば、簡易な制御によって態様条件が満たされる可能性が増えたと遊技者に感じさせることができ、遊技者の期待に変化を与えることができる。このため、弾球遊技機の開発者の負担を軽減しつつ、効果的な演出を行うことが可能な弾球遊技機を提供することが可能となる。

条件提示演出制御手段は、第１装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、第２抽選が当たりであった場合に、提示されている態様条件に代えて、第１装飾図柄および第２装飾図柄のどちらかの変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示し、第２装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、第１抽選が当たりであった場合に、提示されている態様条件に代えて、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとする態様条件を提示しなおしてもよい。

この態様によれば、例えば第１装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合に第２抽選が当たりとなった場合であっても、提示されている態様条件に代えて、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとする態様条件を提示することによって、その態様条件を満たすかたちで第２装飾図柄を変動表示させ、そのまま第２装飾図柄を当たりの態様で停止表示させることが可能となる。このため、装飾図柄の変動表示制御を簡易なものとすることができ、弾球遊技機の開発者の負担を軽減しつつ効果的な演出を行うことが可能な弾球遊技機を提供することが可能となる。

条件提示演出制御手段は、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されていた態様条件を、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとするものに変更して提示しなおしてもよい。

この態様によれば、提示されていた態様条件を、それまで指定されていなかった他方の変動表示態様が満たさなければならないとするものに変更し、その態様条件に含まれる他の条件を維持して提示することができる。これにより、遊技者は提示されていた態様条件に含まれる他の条件を覚えなおす必要がなくなるため、態様条件が提示しなおされることにより遊技が複雑化し遊技者にとって分かりにくいものとなることを回避することができる。

本発明のさらに別の態様もまた、弾球遊技機である。この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第１始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第２始動口と、第１始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第１抽選を実行する第１抽選手段と、第２始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第２抽選を実行する第２抽選手段と、第１抽選の結果を示す図柄である第１特別図柄が変動表示される第１特別図柄表示装置と、第２抽選の結果を示す図柄である第２特別図柄が変動表示される第２特別図柄表示装置と、第１特別図柄を第１特別図柄表示装置に変動表示させ、第２特別図柄を第２特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、第１抽選の結果を演出的に示す図柄である第１装飾図柄と第２抽選の結果を演出的に示す図柄である第２装飾図柄とが変動表示される演出表示装置と、第１装飾図柄および第２装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第１抽選および第２抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第１特別遊技を実行するための条件である第１作動条件を保持する第１作動条件保持手段と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第２特別遊技を実行するための条件である第２作動条件を保持する第２作動条件保持手段と、第１抽選が当たりである場合、第１特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第１作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第１特別遊技を実行する第１特別遊技実行手段と、第２抽選が当たりである場合、第２特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第２作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第２特別遊技を実行する第２特別遊技実行手段と、第１始動口または第２始動口への遊技球の入球を契機に、図柄変動演出の表示態様に関連付けられた条件であって、提示されている所定期間中に第１特別遊技または第２特別遊技へ移行させるために満たすべきであるような条件である態様条件を決定する条件決定手段と、決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、第１装飾図柄または第２装飾図柄とともに演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備える。条件提示演出制御手段は、第１装飾図柄および第２装飾図柄の双方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されている態様条件に代えて、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示しなおす。

遊技者は、第１装飾図柄および第２装飾図柄の双方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件よりも、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件の方が自分には有利であると感じるものと考えられる。この態様によれば、これらの態様条件に対する遊技者の捉え方のこのような差を利用して、簡易な制御によって態様条件が満たされる可能性が増えたと遊技者に感じさせることができ、遊技者の期待に変化を与えることができる。このため、弾球遊技機の開発者の負担を軽減しつつ、効果的な演出を行うことが可能な弾球遊技機を提供することが可能となる。

本発明のさらに別の態様もまた、弾球遊技機である。この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第１始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第２始動口と、第１始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第１抽選を実行する第１抽選手段と、第２始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第２抽選を実行する第２抽選手段と、第１抽選の結果を示す図柄である第１特別図柄が変動表示される第１特別図柄表示装置と、第２抽選の結果を示す図柄である第２特別図柄が変動表示される第２特別図柄表示装置と、第１特別図柄を第１特別図柄表示装置に変動表示させ、第２特別図柄を第２特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、第１抽選の結果を演出的に示す図柄である第１装飾図柄と第２抽選の結果を演出的に示す図柄である第２装飾図柄とが変動表示される演出表示装置と、第１装飾図柄および第２装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第１抽選および第２抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第１特別遊技を実行するための条件である第１作動条件を保持する第１作動条件保持手段と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第２特別遊技を実行するための条件である第２作動条件を保持する第２作動条件保持手段と、第１抽選が当たりである場合、第１特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第１作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第１特別遊技を実行する第１特別遊技実行手段と、第２抽選が当たりである場合、第２特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第２作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第２特別遊技を実行する第２特別遊技実行手段と、第１始動口または第２始動口への遊技球の入球を契機に、図柄変動演出の表示態様に関連付けられた条件であって、提示されている所定期間中に第１特別遊技または第２特別遊技へ移行させるために満たすべきであるような条件である態様条件を決定する条件決定手段と、決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、第１装飾図柄または第２装飾図柄とともに演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備える。決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、第１装飾図柄または第２装飾図柄とともに演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備える。条件提示演出制御手段は、第１装飾図柄および第２装飾図柄の双方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されている態様条件に代えて、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとする態様条件を提示しなおす。

遊技者は、第１装飾図柄および第２装飾図柄の双方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件よりも、第１装飾図柄および第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件の方が自分には有利であると感じるものと考えられる。この態様によれば、これらの態様条件に対する遊技者の捉え方のこのような差を利用して、簡易な制御によって態様条件が満たされる可能性が増えたと遊技者に感じさせることができ、遊技者の期待に変化を与えることができる。このため、弾球遊技機の開発者の負担を軽減しつつ、効果的な演出を行うことが可能な弾球遊技機を提供することが可能となる。

なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。

本発明によれば、複数の装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出が表示されるような弾球遊技機において、遊技者にとって遊技が複雑となることを回避しつつ、複数の装飾図柄の変動表示を有効に利用した演出を実現することができる弾球遊技機を提供することができる。

（実施例１）
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第１種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第１の遊技と第２の遊技とが、同時並行的に実行される。ただし、第１の遊技における第１特別遊技と第２の遊技における第２特別遊技は、互いに遊技性を打ち消し合わないよう片方ずつ実行される。またこれらの遊技性を両立させるために、本実施例のぱちんこ遊技機は、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプ、複数の大入賞口を備える。

図１は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第１種ぱちんこ遊技機を例に説明する。ぱちんこ遊技機１０は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機１０の遊技機枠は、外枠１１、前枠１２、透明板１３、扉１４、上球皿１５、下球皿１６、および発射ハンドル１７を含む。外枠１１は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機１０を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠１２は、外枠１１の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠１１へ開閉可能に取り付けられる。前枠１２は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。

透明板１３は、ガラスなどにより形成され、扉１４により支持される。扉１４は、図示しないヒンジ機構により前枠１２へ開閉可能に取り付けられる。上球皿１５は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿１６への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿１６は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿１５と下球皿１６の間にはスピーカ１８が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。

遊技盤５０は、外レール５４と内レール５６により区画された遊技領域５２上に、アウト口５８、第１特別図柄表示装置７０、第２特別図柄表示装置７１、演出表示装置６０、第１始動入賞口（以下、「第１始動口」という）６２、第２始動入賞口（以下、「第２始動口」という）６３、第３始動入賞口（以下、「第３始動口」という）６７、センター飾り６４、第１大入賞口９１、第２大入賞口９２、作動口６８、一般入賞口７２を含む。さらに遊技領域５２には、図示しない多数の遊技釘や風車などの機構が設置される。

第１始動口６２と第３始動口６７は第１の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第２始動口６３は第２の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第１始動口６２は、始動入賞検出装置７４を備える。始動入賞検出装置７４は、第１始動口６２への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第１始動入賞情報を生成する。第２始動口６３は、始動入賞検出装置７５を備える。始動入賞検出装置７５は、第２始動口６３への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第２始動入賞情報を生成する。第３始動口６７は、始動入賞検出装置７７と、普通電動役物６５と、普通電動役物６５を開閉させるための普通電動役物ソレノイド７６を備える。始動入賞検出装置７７は、第３始動口６７への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第３始動入賞情報を生成する。

第１始動口６２と第３始動口６７は第１の遊技に対応する点で機能が共通するが、それぞれへの入球に対する賞球数が異なる。例えば第１始動口６２の賞球数が「３」に設定されるのに対して、第３始動口６７の賞球数が「７」に設定されるなど、賞球数に差を設けることにより多様な遊技性を実現する。第１始動口６２は第３始動口６７の入口を覆うような位置に設けられているので、第３始動口６７は普通電動役物６５が開放されなければ遊技球が入球しない構造となっている。

一般入賞口７２は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置７３を備える。一般入賞検出装置７３は、一般入賞口７２への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。

第１大入賞口９１は第１の遊技に対応する大入賞口として設けられ、第２大入賞口９２は第２の遊技に対応する大入賞口として設けられる。第１大入賞口９１は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置７８と、第１大入賞口９１を開閉させるための大入賞口ソレノイド８０を備える。入賞検出装置７８は、第１大入賞口９１への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第１大入賞口入賞情報を生成する。第２大入賞口９２は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置７９と、第２大入賞口９２を開閉させるための大入賞口ソレノイド８１を備える。入賞検出装置７９は、第２大入賞口９２への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第２大入賞口入賞情報を生成する。第１大入賞口９１は、第１特別図柄１９２が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。第１大入賞口９１はアウト口５８の左上方の位置に設けられる。第２大入賞口９２は、第２特別図柄１９３が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。第２大入賞口９２はアウト口５８の右上方の位置に設けられる。

遊技領域５２の略中央に演出表示装置６０が設けられ、その左右に第１の遊技に対応する第１特別図柄表示装置７０と第２の遊技に対応する第２特別図柄表示装置７１が設けられている。第１特別図柄表示装置７０には第１の遊技に対応する第１特別図柄１９２の変動が表示され、第２特別図柄表示装置７１には第２の遊技に対応する第２特別図柄１９３の変動が表示される。第１特別図柄１９２は、第１始動口６２または第３始動口６７への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに第１特別遊技としての大当たりが発生する。第１特別図柄表示装置７０は、例えば７セグメントＬＥＤで構成される表示手段であり、第１特別図柄１９２は「０」〜「９」の１０種類の数字で表される。第２特別図柄１９３は、第２始動口６３への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに第２特別遊技としての大当たりが発生する。第２特別図柄表示装置７１は、例えば「○」と「×」のマークが交互に点灯するランプで構成される表示手段であり、第２特別図柄１９３は「○」と「×」の２種類のマークで表される。

演出表示装置６０の画面には第１の遊技に対応する第１領域としての左エリア１９４と第２の遊技に対応する第２領域としての右エリア１９５が設定される。左エリア１９４には第１特別図柄１９２に連動する第１装飾図柄１９０を含む装飾図柄の変動が表示され、右エリア１９５には第２特別図柄１９３に連動する第２装飾図柄１９１を含む装飾図柄の変動が表示される。左エリア１９４と右エリア１９５は、それぞれの背景に対照的な色を施して視覚的に区別させてもよい。演出表示装置６０は、例えば液晶ディスプレイである。第１装飾図柄１９０は、第１特別図柄１９２で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第１の遊技に対応する。第２装飾図柄１９１は、第２特別図柄１９３で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第２の遊技に対応する。演出表示装置６０は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。演出表示装置６０は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、機械式のドラムやＬＥＤなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置６０の左下方の第１特別図柄表示装置７０および右下方の第２特別図柄表示装置７１にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置６０のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。

作動口６８は、遊技盤５０の左側方位置に設けられる。作動口６８は、通過検出装置６９を含む。通過検出装置６９は、作動口６８への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口６８への遊技球の通過は第３始動口６７の普通電動役物６５を拡開させるための抽選の契機となる。

遊技者が発射ハンドル１７を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿１５に貯留された遊技球が１球ずつ内レール５６と外レール５４に案内されて遊技領域５２へ発射される。遊技者が発射ハンドル１７の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域５２の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口７２、第１始動口６２、第２始動口６３、第３始動口６７、第１大入賞口９１、第２大入賞口９２の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿１５または下球皿１６に払い出される。一般入賞口７２等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口５８に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。

遊技球が第１始動口６２または第３始動口６７に落入すると、第１特別図柄表示装置７０において第１特別図柄１９２が変動表示され、演出表示装置６０の左エリア１９４において第１装飾図柄１９０が変動表示される。遊技球が第２始動口６３に落入すると、第２特別図柄表示装置７１において第２特別図柄１９３が変動表示され、演出表示装置６０の右エリア１９５において第２装飾図柄１９１が変動表示される。第１特別図柄１９２、第２特別図柄１９３、第１装飾図柄１９０、第２装飾図柄１９１の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の第１特別図柄１９２および第１装飾図柄１９０が当たり態様であった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である第１特別遊技に移行し、第１大入賞口９１の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した第１装飾図柄１９０は、３つの図柄を一致させるような表示態様をとる。停止時の第２特別図柄１９３および第２装飾図柄１９１が当たり態様であった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である第２特別遊技に移行し、第２大入賞口９２の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した第２装飾図柄１９１もまた、３つの図柄を一致させるような表示態様をとる。

第１大入賞口９１および第２大入賞口９２は、約３０秒間開放された後、または９球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような第１大入賞口９１または第２大入賞口９２の開閉が所定回数、例えば１５回繰り返される。

特別遊技が発生した場合であって抽選などの所定の条件が満たされた場合、特別遊技の終了後に特定遊技として確率変動遊技（以下、「確変」という）や変動時間短縮（以下、「時短」という）が開始される。確変中は、通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。時短は、所定の終期、例えば第１特別図柄１９２または第２特別図柄１９３が１００回変動するまで継続される。時短中は、第１特別図柄１９２または第２特別図柄１９３の変動時間が概ね短縮される。

作動口６８を遊技球が通過すると、所定時間、普通図柄と呼ばれる図柄が普通図柄表示装置５９に変動表示される。普通図柄表示装置５９は演出表示装置６０の右方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が所定の当たり態様にて停止すると、第３始動口６７の普通電動役物６５が所定時間拡開する。通常状態においては、普通図柄が当たり態様で停止する確率は低確率に設定されるが、時短中にはその確率が高確率に変動する。そのため、通常状態においては第３始動口６７の普通電動役物６５が開放される確率も低いが、時短中にはその開放される確率が高くなる。また時短中においては、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、普通電動役物６５が開放状態となる時間が相対的に長くなるよう設定される。このように、時短中以外は普通電動役物６５が開放されにくいのに対し、時短中は普通電動役物６５が開放されやすく、しかも開放される回数や開放時間も増加する。したがって、時短中であるか否かで第３始動口６７への入球容易性が大きく異なり、その結果時短中であるか否かによって始動入賞口への入賞に対する出玉に大きな差が生じる。時短中は遊技者が出玉をほとんど減らさずに遊技を進行させることができるので、時短中であるか否かに応じて異なる遊技性を実現することができる。

演出表示装置６０の周囲には、センター飾り６４が設けられる。センター飾り６４は、遊技球の流路、演出表示装置６０の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り６４は、第１の遊技に対応する第１特図保留ランプ２０が下部左側に設けられ、第２の遊技に対応する第２特図保留ランプ２１が下部右側に設けられ、普通図柄変動に対応する普図保留ランプ２２が左側部に設けられている。第１特図保留ランプ２０および第２特図保留ランプ２１は、それぞれ４個のランプからなり、それぞれの点灯個数によって第１の遊技および第２の遊技のそれぞれにおける当否抽選値の保留数を表示する。第１特図保留ランプ２０における当否抽選値の保留数は、第１特別図柄１９２の変動中、第１特別遊技の実行中、第２特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第１始動口６２へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第２特図保留ランプ２１における当否抽選値の保留数は、第２特別図柄１９３の変動中、第１特別遊技の実行中、第２特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第２始動口６３へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。普図保留ランプ２２もまた４個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口６８を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。また遊技効果ランプ９０が遊技領域５２に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。操作ボタン８２は、遊技者が遊技機側所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン８２は、上球皿１５近傍の外壁面に設けられる。

図２は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ４０はぱちんこ遊技機１０の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板１０２は、ぱちんこ遊技機１０の全体動作を制御し、とくに第１始動口６２、第２始動口６３、第３始動口６７へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板１０４は、液晶ユニット４２を備え、演出表示装置６０における表示内容を制御し、特にメイン基板１０２による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板１０２およびサブ基板１０４は、遊技制御装置１００を構成する。セット基盤３９は、賞球タンク４４や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット４３等を含む。払出ユニット４３は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク４４から供給される遊技球を上球皿１５へ払い出す。払出制御基板４５は、払出ユニット４３による払出動作を制御する。発射装置４６は、上球皿１５の貯留球を遊技領域５２へ１球ずつ発射する。発射制御基板４７は、発射装置４６の発射動作を制御する。電源ユニット４８は、ぱちんこ遊技機１０の各部へ電力を供給する。

図３は、本実施例におけるぱちんこ遊技機１０の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機１０において、遊技制御装置１００は、第１始動口６２、第２始動口６３、第３始動口６７、第１大入賞口９１、第２大入賞口９２、一般入賞口７２、作動口６８、第１特別図柄表示装置７０、第２特別図柄表示装置７１、演出表示装置６０、普通図柄表示装置５９、操作ボタン８２、スピーカ１８、遊技効果ランプ９０のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置１００は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置１００は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機１０の全体動作を制御するメイン基板１０２と、図柄の演出等を制御するサブ基板１０４とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置１００は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するＲＯＭやＲＡＭ、演算処理に用いるＣＰＵ等の素子を含んで構成される。

本実施例におけるメイン基板１０２は、入球判定手段１１０、当否抽選手段１１２、図柄決定手段１１４、保留制御手段１１６、メイン表示制御手段１１８、特別遊技制御手段１２０、特定遊技実行手段１２２、開閉制御手段１２４、作動条件保持手段１７６を備える。本実施例におけるサブ基板１０４は、パターン記憶手段１３０、条件記憶手段１６１、演出決定手段１３２、演出表示制御手段１３４を備える。なお、メイン基板１０２に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板１０２ではなくサブ基板１０４に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板１０４に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板１０４ではなくメイン基板１０２に搭載されるかたちで構成されてもよい。

入球判定手段１１０は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段１１０は、第１始動入賞情報を受け取ると遊技球が第１始動口６２に入賞したと判断し、第２始動入賞情報を受け取ると遊技球が第２始動口６３に入賞したと判断し、第３始動入賞情報を受け取ると遊技球が第３始動口６７に入賞したと判断する。入球判定手段１１０は、第１大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第１大入賞口９１に入賞したと判断し、第２大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第２大入賞口９２に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口７２に入賞したと判断する。入球判定手段１１０は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口６８を通過したと判断する。

当否抽選手段１１２は、第１抽選手段１２６、第２抽選手段１２８、普図抽選手段１３６を含む。第１抽選手段１２６は、第１始動口６２または第３始動口６７への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である第１特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を第１の当否抽選値として取得する。第２抽選手段１２８は、第２始動口６３への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である第２特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を第２の当否抽選値として取得する。例えば、第１と第２の当否抽選値は「０」から「６５５３５」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。普図抽選手段１３６は、作動口６８を遊技球が通過したときに普図抽選値を取得する。各抽選値は、保留制御手段１１６により一時的に保留される。ただし、保留制御手段１１６により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ当否抽選値または普図抽選値が取得され、保留される。

第１抽選手段１２６および第２抽選手段１２８は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第１抽選手段１２６および第２抽選手段１２８は、通常時には通常確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確変時には通常確率より当たりの確率が高い当否テーブルを参照する。第１抽選手段１２６および第２抽選手段１２８は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定する。普図抽選手段１３６もまた、普通図柄抽選の当否を判定するときに参照する普図当否テーブルを複数保持する。複数の普図当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と普図抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。普図抽選手段１３６は、通常時には通常確率による当否判定のための普図当否テーブルを参照し、時短時には通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。

第１抽選手段１２６による判定結果は、第１特別図柄表示装置７０において第１特別図柄１９２の形で変動表示され、演出表示装置６０の左エリア１９４において第１装飾図柄１９０の形で変動表示される。第２抽選手段１２８による判定結果は、第２特別図柄表示装置７１において第２特別図柄１９３の形で変動表示され、演出表示装置６０の右エリア１９５において第２装飾図柄１９１の形で変動表示される。普図抽選手段１３６による判定結果は、普通図柄表示装置５９において普通図柄の形で変動表示される。

図柄決定手段１１４は、第１特別図柄表示装置７０、第２特別図柄表示装置７１、演出表示装置６０に表示させる停止図柄と変動パターンを、当否抽選手段１１２による抽選の結果に応じて決定する。また、図柄決定手段１１４は、普通図柄表示装置５９に表示させる普通図柄の停止図柄を抽選により決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。図柄決定手段１１４は、特別図柄や普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。第１特別図柄１９２を決定するためのテーブルとして第１図柄範囲テーブルが保持され、第２特別図柄１９３を決定するためのテーブルとして第２図柄範囲テーブルが保持される。第１図柄範囲テーブルには、「０」〜「９」の数字で表される第１特別図柄１９２と図柄決定抽選値との対応関係が定められている。第２図柄範囲テーブルには、「○」および「×」のマークで表される第２特別図柄１９３と図柄決定抽選値との対応関係が定められている。図柄決定手段１１４は、変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。第１特別図柄１９２の変動パターンを決定するためのテーブルとして第１パターン決定テーブルが保持され、第２特別図柄１９３の変動パターンを決定するためのテーブルとして第２パターン決定テーブルが保持される。ただし、変形例においては、第１パターン決定テーブルと第２パターン決定テーブルとを一つのパターン決定テーブルとして共通化してもよい。

図柄決定手段１１４は、第１図柄決定手段１３８、第２図柄決定手段１４０、普図決定手段１４２を含む。第１図柄決定手段１３８は、第１特別図柄１９２を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第１図柄範囲テーブルを参照し、第１抽選手段１２６による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて第１特別図柄１９２の停止図柄を決定する。第１図柄決定手段１３８は、第１パターン決定テーブルを参照し、当否抽選手段１１２による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。第２図柄決定手段１４０は、第２特別図柄１９３を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第２図柄範囲テーブルを参照し、第２抽選手段１２８による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて第２特別図柄１９３の停止図柄を決定する。第２図柄決定手段１４０は、第２パターン決定テーブルを参照し、当否抽選手段１１２による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。第１図柄決定手段１３８および第２図柄決定手段１４０は、当否抽選結果を示すデータ、図柄決定抽選結果を示すデータ、および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段１１８および演出決定手段１３２へ送出する。

第１図柄決定手段１３８および第２図柄決定手段１４０は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。

普図決定手段１４２は、遊技球が作動口６８を通過した場合に、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄表示装置５９に表示させる普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段１２４が第３始動口６７の普通電動役物６５を所定時間拡開する。

保留制御手段１１６は、第１保留手段１４４、第２保留手段１４６、普図保留手段１４７を含む。第１保留手段１４４は、第１抽選手段１２６により取得された第１の当否抽選値を保留球として保持する。第２保留手段１４６は、第２抽選手段１２８により取得された第２の当否抽選値を保留球として保持する。普図保留手段１４７は、普図抽選手段１３６により取得された普図抽選値を保留球として保持する。第１と第２の当否抽選値と普図抽選値は、それぞれの保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限はそれぞれ４である。第１保留手段１４４により保留された第１の当否抽選値の数は第１特図保留ランプ２０におけるランプの点灯数で表され、第２保留手段１４６により保留された第２の当否抽選値の数は第２特図保留ランプ２１におけるランプの点灯数で表され、普図保留手段１４７により保留された普図抽選値の数は普図保留ランプ２２におけるランプの点灯数で表される。

メイン表示制御手段１１８は、第１特図制御手段１４８、第２特図制御手段１５０、特図調整手段１５２、普図制御手段１５３を含む。第１特図制御手段１４８は、第１抽選手段１２６による抽選の結果を第１図柄決定手段１３８により決定された変動パターンにしたがって第１特別図柄１９２の変動表示として第１特別図柄表示装置７０に表示させる。第２特図制御手段１５０は、第２抽選手段１２８による抽選の結果を第２図柄決定手段１４０により決定された変動パターンにしたがって第２特別図柄１９３の変動表示として第２特別図柄表示装置７１に表示させる。第１特図制御手段１４８および第２特図制御手段１５０は、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段１３４へ送信することにより、メイン表示制御手段１１８および演出表示制御手段１３４による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段１５３は、普図抽選手段１３６による抽選の結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置５９に表示させる。

特図調整手段１５２は、通常遊技においては第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３を同時並行的に変動表示させる。すなわち、通常遊技においては、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３のうち一方が変動表示中であっても他方の変動表示開始を妨げない。特図調整手段１５２は、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３のうち、一方が当たり態様で停止されたとき、他方の変動表示がなされていない場合はその変動表示の開始を待機させつつ、その変動時間の計測を一時停止する。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示はあらたに開始されず、また、特別遊技が同時にもう一つ発生することもないので、遊技者は一つの特別遊技に集中することができる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの特別遊技の遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。

特図調整手段１５２は、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合は、一方の図柄を強制的に外れの態様で停止させる。例えば第１特別図柄１９２の変動表示中に第２特別図柄１９３が当たり態様で変動停止された場合は、第１特別図柄１９２の変動表示は強制的に外れの態様で停止させる。同様に、第２特別図柄１９３の変動表示中に第１特別図柄１９２が当たり態様で変動停止された場合は、第２特別図柄１９３の変動表示を強制的に外れの態様で停止させる。外れの態様で停止させる制御方法としては、例えば一方の特別図柄が当たり態様にて停止するタイミングで他方の特別図柄の変動を同時に停止させる方法を用いてもよい。ただし、同時に停止させてしまうと他方の特別図柄も当たり態様になってしまう場合には、外れ態様が停止図柄として表示されるまで変動を延長する、いわゆる「すべり」の手法を用いてもよい。また、外れの態様で停止させる別の方法としては、例えば強制停止の対象となる特別図柄がもともと外れ態様の停止図柄にて停止される予定であった場合、変動表示中の特別図柄をただちにその停止図柄で置き換えて停止させる方法を用いてもよい。このとき、もし停止予定の停止図柄が当たり態様であった場合は、その停止図柄を外れ態様の停止図柄に変更した上で、変動表示中の特別図柄をただちに変更後の停止図柄で置き換えて停止させてもよい。変更の結果、特別遊技へ移行すべきことを示すフラグはオンされない。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御し、とくに複数の特別遊技が同時実行されるような混乱を未然に回避する。これにより遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。

なお、変形例においては、特図調整手段１５２は以下のとおり処理してもよい。すなわち、特図調整手段１５２は、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合、変動中の特別図柄に関しては当たりによって発生した特別遊技が終了するまで変動表示をそのまま継続させる。この場合、第１特別図柄１９２または第２特別図柄１９３の変動時間を計測するタイマの進行を一時停止することによって変動状態を継続させる。例えば、第１特別図柄１９２の変動表示中に第２特別図柄１９３が当たり態様で変動停止された場合、第１特別図柄１９２の変動表示を第２特別遊技が終了するまで継続させる。同様に、第２特別図柄１９３の変動表示中に第１特別図柄１９２が当たり態様で変動停止された場合は、第２特別図柄１９３の変動表示を第１特別遊技が終了するまで継続させる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御し、とくに複数の特別遊技が同時実行されるような混乱を未然に回避する。これにより遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。

作動条件保持手段１７６は、第１作動条件保持手段１７８および第２作動条件保持手段１８０を含む。第１作動条件保持手段１７８は、第１特別遊技へ移行するための条件である第１作動条件を保持する。第２作動条件保持手段１８０は、第２特別遊技へ移行するための条件である第２作動条件を保持する。第１作動条件および第２作動条件は、特別遊技制御手段１２０によって参照され、いずれかの作動条件が成立したときに特別遊技が実行される。

特別遊技制御手段１２０は、第１特別遊技制御手段１５４および第２特別遊技制御手段１５６を含む。第１特別遊技制御手段１５４は、メイン基板１０２から入力された当否抽選結果を示すデータを利用して第１抽選手段１２６による当否抽選結果が当たりであったか否かを判定し、当たりであった場合に第１大入賞口９１を開放させることにより第１特別遊技を実行する。第２特別遊技制御手段１５６は、同様に第２抽選手段１２８による当否抽選結果が当たりであったか否かを判定し、当たりであった場合に第２大入賞口９２を開放させることにより第２特別遊技を実行する。

特別遊技は、第１大入賞口９１または第２大入賞口９２の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、１回の開閉を単位とした１回または複数回の単位遊技で構成される。単位遊技は例えば１５回を上限として繰り返され、１回の単位遊技において第１大入賞口９１または第２大入賞口９２を約３０秒間開放させる。特別遊技制御手段１２０は、第１特別遊技の単位遊技の回数や開放時間を、第１図柄決定手段１３８により決定された第１特別図柄１９２に応じて決定してもよい。特別遊技制御手段１２０は、第２特別遊技の単位遊技の回数や開放時間を、所定の抽選値に応じて決定してもよい。第１特別遊技制御手段１５４および第２特別遊技制御手段１５６は、単位遊技の継続回数を消化したときに特別遊技を終了させる。

第１抽選手段１２６および第２抽選手段１２８は、通常状態、すなわち低確率状態では低確率による当否判定のための当否テーブル（以下、「非確変当否判定テーブル」とよぶ）を参照し、高確率状態では高確率による当否判定のための当否テーブル（以下、「確変当否判定テーブル」とよぶ）を参照する。非確変当否判定テーブルにおいては所定の範囲の当否抽選値が当たりと判定される。確変当否判定テーブルにおいては、非確変当否判定テーブルにおいて当たりと判定される所定の範囲よりも広い所定の範囲の当否抽選値が当たりと判定される。このため、高確率状態では通常状態のときよりも当たりとなる確率が高くなる。第１抽選手段１２６および第２抽選手段１２８は、これら複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定することにより当否抽選を実行する。普図抽選手段１３６は、通常時には通常確率による当否判定のための普図当否テーブルを参照し、時短時には通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。

特定遊技実行手段１２２は、確変および時短の状態における通常遊技を制御する。具体的には、特定遊技実行手段１２２は、メイン基板１０２から入力された当否抽選結果を示すデータを利用して、当否抽選の結果が当たりであったか外れであったかを判定する。当否抽選の結果が当たりであった場合、特定遊技実行手段１２２は、メイン基板１０２から入力された図柄決定抽選結果を利用して、その当たりが確変付き大当たりか確変なし大当たりかを判定する。確変付き大当たりとは、特別遊技の実行終了後の通常状態において高確率状態となる当たりをいう。確変なし大当たりとは、特別遊技の実行終了後の通常状態において低確率状態となる当たりをいう。

確変付き大当たりが発生した場合、特定遊技実行手段１２２は、当否抽選手段１１２が当否抽選のために参照すべき当否判定テーブルとして、確変当否判定テーブルを設定することにより特別遊技後の通常遊技を高確率状態に設定する。高確率状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は第１抽選手段１２６および第２抽選手段１２８による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。高確率状態において通常当たりが発生すると、特別遊技終了後の通常遊技は低確率状態となる。すなわち、特定遊技実行手段１２２は、第１抽選手段１２６および第２抽選手段１２８が当否抽選のために参照すべき当否判定テーブルとして、非確変当否判定テーブルを設定する。確変状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は第１抽選手段１２６および第２抽選手段１２８による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。

また、特定遊技実行手段１２２は、第１特別遊技および第２特別遊技のうちいずれかが終了した後、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３の変動表示回数が所定回数、例えば１００回に達するまで、遊技状態を時短状態へ移行させる。時短状態においては、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３の変動表示時間が概ね短くなるよう、図柄決定手段１１４が変動時間の短い変動パターンを選択する。普図抽選手段１３６は、時短中においては通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。これにより、時短中には第３始動口６７の普通電動役物６５が高い確率で開放される。

開閉制御手段１２４は、第３始動口６７の普通電動役物６５や第１大入賞口９１、第２大入賞口９２の開閉を制御する。開閉制御手段１２４は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電動役物ソレノイド７６に開放指示を送り、第３始動口６７を開放させる。また、開閉制御手段１２４は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド８０または大入賞口ソレノイド８１に開放指示を送り、第１大入賞口９１または第２大入賞口９２を開放させる。

パターン記憶手段１３０は、第１パターン記憶手段１５８および第２パターン記憶手段１６０を含む。第１パターン記憶手段１５８および第２パターン記憶手段１６０は、装飾図柄を含む装飾図柄の変動パターンとして複数の変動パターンデータを保持する。

条件記憶手段１６１には、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の表示態様に関連付けられたミッションの内容を示すデータ、または第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のいずれか一方の表示態様に関連付けられたミッションの内容を示すデータが格納されている。ミッションは、実施例１では第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の変動表示を含む図柄変動演出の表示態様に関連付けられた条件であって、第１特別遊技または第２特別遊技へ移行させるために満たすべきであるような条件である態様条件として利用される。具体的には、ミッションは、第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１の変動表示において、３つの図柄の全てが停止表示される前の１つまたは２つの図柄の停止態様の条件として利用される。以下、ミッションの内容を示すデータを「ミッションデータ」という。

条件記憶手段１６１には、第１型ミッションの内容を示す第１型ミッションデータ、第２型ミッションの内容を示す第２型ミッションデータ、および第３型ミッションの内容を示す第３型ミッションデータが、それぞれ複数種類格納されている。ここで、第１型〜第３型ミッションの例を図４（ａ）〜図４（ｃ）に示す。

第１型ミッションは、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のいずれか一方の表示態様に関連付けられたミッションとされている。具体的には、例えば図４（ａ）に示すように、「５回転以内に右エリアで右図柄に「２」を出現させろ」など、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとするミッションとされている。なお、条件記憶手段１６１に格納される第１型ミッションデータがこのようなミッションの内容を示すものに限られないことは勿論である。

また、第２型ミッションは、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の双方の表示態様に関連付けられたミッションであって、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のいずれかの表示態様によって達成されるミッションとされている。具体的には、例えば図４（ｂ）に示すように、「３回転以内に、左右どちらかのエリアで左図柄に「６」を出現させろ」など、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとするミッションとされている。なお、条件記憶手段１６１に格納される第２型ミッションデータがこのようなミッションの内容を示すものに限られないことは勿論である。

第３型ミッションは、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の双方の表示態様に関連付けられたミッションであって、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の双方の表示態様によって達成されるミッションとされている。具体的には、例えば図４（ｃ）に示すように、「３回転以内に左右両エリアで同時にリーチをかけろ」など、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の双方の変動表示態様が満たさなければならないとするミッションとされている。なお、条件記憶手段１６１に格納される第３型ミッションデータがこのようなミッションの内容を示すものに限られないことは勿論である。

ここで、ミッションは、制限回数以内に指定装飾図柄が変動表示条件を満たすことを求める態様条件であり、制限回数、指定装飾図柄、および変動表示条件を含む。制限回数とは、特別図柄の変動回数、または装飾図柄の変動回数の制限回数を意味する。指定装飾図柄は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のどちらかを意味する。変動表示条件は装飾図柄に含まれる３つの図柄の変動表示の条件を意味する。例えば、「５回転以内に右エリアで右図柄に「２」を出現させろ」というミッションでは、「５」が制限回数であり、「右エリアで」が、第２装飾図柄１９１を指定する指定装飾図柄であり、「右図柄に「２」を出現させろ」が変動表示条件である。

条件記憶手段１６１には、例えば「３」回転以内、「５」回転以内、「７」回転以内、「１０」回転以内など、制限回数を示す制限回数データが複数格納されている。また、条件記憶手段１６１には、第１装飾図柄１９０を指定する指定装飾図柄として利用される「左エリアで」、第２装飾図柄１９１を指定する指定装飾図として利用される「右エリアで」、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の双方を指定すると共に第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の双方が満たさなければならないことを示す指定装飾図柄として利用される「左右両エリアで同時に」、および第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の双方を指定すると共に第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のうちどちらかが満たせばよいことを示す指定装飾図柄として利用される「左右どちらかのエリアで」の４つの指定装飾図柄を示す４つの指定装飾図柄データが格納されている。

また、条件記憶手段１６１には、例えば「右図柄に「２」を出現させろ」、「左図柄に「６」を出現させろ」、「リーチをかけろ」など、各々が異なる変動表示条件を示す変動表示条件データが複数種類格納されている。なお、条件記憶手段１６１には、例えば「左図柄に「６」を出現させろ」など、変動表示条件データとして、有効ライン上に揃ったときに確変なし大当たりであることを示す偶数の数字をいずれかの図柄に出現させることを条件として示す変動表示条件データが格納されており、例えば「左図柄に「７」を出現させろ」など、有効ライン上に揃ったときに確変付き大当たりであることを示す奇数の数字をいずれかの図柄に出現させることを条件として示すものは格納されていない。これは、例えばこのような変動表示条件が提示された状態で確変なし大当たりとなった場合、ミッションを達成させてそのまま停止表示させようとすると、停止図柄が「７７７」という確変付き大当たりであることを示すものとなってしまい、このような事態を回避するためには確変なし大当たりとなった場合に提示されていたミッションを変更して新たに提示しなおすなどの制御が必要となって制御が複雑となるからである。なお、ミッションデータは、これら制限回数データ、指定装飾図柄データ、および変動表示条件データを総称したものをいう。

図３に戻る。演出決定手段１３２は、第１演出決定手段１６２、第２演出決定手段１６４、および条件決定手段１８２を含む。第１演出決定手段１６２は、第１装飾図柄１９０の停止図柄と変動パターンを、メイン基板１０２から入力された当否抽選結果を示すデータ、図柄決定抽選結果を示すデータ、および変動パターンを示すデータを利用して決定する。具体的には、第１演出決定手段１６２は、メイン基板１０２から入力された当否抽選結果を示すデータ、図柄決定抽選結果を示すデータ、および変動パターンを示すデータを利用して確変付き大当たりか、確変なし大当たりか、または外れかを判定する。

確変付き大当たりであった場合、例えば「３３３」や「７７７」など、３つの奇数の数字の図柄が揃った組合せを、左エリア１９４に停止表示させる当たり図柄と決定し、確変なし大当たりであった場合、例えば「２２２」や「６６６」など、３つの偶数の数字の図柄が揃った組合せを、左エリア１９４に停止表示させる当たり図柄と決定する。外れであった場合、例えば「１２３」など、３つの図柄の少なくとも一つが他と揃っていない組合せを、左エリア１９４に停止表示させる外れ図柄として決定する。

なお、第１演出決定手段１６２は、メイン基板１０２から入力された特別図柄の変動パターンを示すデータを利用して、特別図柄の変動パターンがいわゆるリーチ付きの変動パターンか否かを判定する。当否抽選の結果が当たりであった場合は特別図柄の変動パターンとしてリーチ付きの変動パターンが選択される。このため、特別図柄の変動パターンがリーチ付きの変動パターンであって、当否判定の結果が当たりであった場合、第１演出決定手段１６２は、有効ライン上の一つの装飾図柄の変動表示中に当該有効ライン上の他の装飾図柄が変動停止してあと一つが揃えば当たりとなる状態であるリーチ状態とした後、最後の一つを他と揃えるように停止表示させ、「２２２」や「７７７」など、３つの図柄が揃った組合せを左エリア１９４に停止表示させる演出パターンを決定する。特別図柄の変動パターンがリーチ付きの変動パターンであって、当否判定の結果が外れであった場合、第１演出決定手段１６２は、リーチ状態とした後、最後の一つを他と揃えないように停止表示させ、「２１２」や「７６７」など、３つの図柄のうち中央の図柄のみ揃わない組合せを左エリア１９４に停止表示させる演出パターンを決定する。第１演出決定手段１６２は、第１装飾図柄１９０の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。

また、第２演出決定手段１６４は、第２装飾図柄１９１の停止図柄と変動パターンを、第１抽選手段１２６による抽選の結果を利用して決定する。なお、第２演出決定手段１６４による第２装飾図柄１９１の停止図柄と変動パターンの決定処理については、上述の第１演出決定手段１６２による第１装飾図柄１９０の停止図柄と変動パターンの決定処理と同様である。第１演出決定手段１６２および第２演出決定手段１６４は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の停止図柄と装飾図柄の変動パターンの情報を演出表示制御手段１３４へ送る。

装飾図柄の変動パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち装飾図柄の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段１３２は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい装飾図柄の変動パターンを選択する。

条件決定手段１８２は、第１始動口６２または第２始動口６３への遊技球の入球を契機に、条件記憶手段１６１に格納されたミッションデータからミッションデータを選択することにより提示するミッションを決定する。具体的には、条件決定手段１８２は、メイン基板１０２から入力された当否抽選結果を示すデータ、図柄決定抽選結果を示すデータ、および変動パターンを示すデータを利用して、条件記憶手段１６１に格納されたミッションデータの中から、制限回数データ、指定装飾図柄データ、および変動表示条件データをそれぞれ一つずつ選択することにより、提示するミッションを決定する。

演出表示制御手段１３４は、第１演出制御手段１６８、第２演出制御手段１７０、演出調整手段１７２、領域設定手段１７４、および条件提示演出制御手段１８４を含む。演出表示制御手段１３４は、遊技効果ランプ９０の点灯および消灯や、スピーカ１８からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。第１演出制御手段１６８は、第１抽選手段１２６による第１の当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって装飾図柄として演出表示装置６０の左エリア１９４に変動表示させる。第２演出制御手段１７０は、第２抽選手段１２８による第２の当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって装飾図柄として演出表示装置６０の右エリア１９５に変動表示させる。このように演出表示制御手段１３４は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置６０に表示させる。

領域設定手段１７４は、演出表示装置６０の画面において左エリア１９４および右エリア１９５を設定する。左エリア１９４および右エリア１９５は、同じ画面内に並べられるように、または、重ね合わされるように設定されてもよい。本実施例においては、演出表示装置６０として単一の表示装置を例示するが、変形例においては複数の表示装置で複合的に構成させてもよい。その場合、左エリア１９４と右エリア１９５はそれぞれ別個の表示装置に設定されてもよい。領域設定手段１７４は、演出表示装置６０の画面において、左エリア１９４を第２始動口６３よりも第１始動口６２および第３始動口６７に近い位置へ設定し、右エリア１９５を第１始動口６２および第３始動口６７よりも第２始動口６３に近い位置へ設定する。本実施例においては、第１始動口６２および第３始動口６７が左側に設けられ、第２始動口６３が右側に設けられているのに合わせて、左エリア１９４が左側に設けられ、右エリア１９５が右側に設けられる。これにより、左エリア１９４と第１始動口６２および第３始動口６７とが対応し、右エリア１９５と第２始動口６３とが対応する関係が遊技者にとって感覚的に把握しやすい。

演出調整手段１７２は、通常遊技においては第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１を同時並行的に変動表示させる。すなわち、通常遊技においては、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のうち一方が変動表示中であっても他方の変動表示開始を妨げない。演出調整手段１７２は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のうち、一方が当たり態様で停止されたとき、他方の変動表示がなされていない場合はその変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は装飾図柄の変動表示はあらたに開始されず、また、特別遊技が同時にもう一つ発生することもないので、遊技者は一つの特別遊技に集中することができる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの特別遊技の遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。

演出調整手段１７２は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合は、一方の図柄を強制的に外れの態様で停止させる。例えば第１装飾図柄１９０の変動表示中に第２装飾図柄１９１が当たり態様で変動停止された場合は、第１装飾図柄１９０の変動表示は強制的に外れの態様で停止させる。同様に、第２装飾図柄１９１の変動表示中に第１装飾図柄１９０が当たり態様で変動停止された場合は、第２装飾図柄１９１の変動表示を強制的に外れの態様で停止させる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御し、とくに複数の特別遊技が同時実行されるような混乱を未然に回避する。これにより遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。

なお、変形例においては、特図調整手段１５２は以下のとおり処理してもよい。すなわち演出調整手段１７２は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合、変動中の装飾図柄に関しては当たりによって発生した特別遊技が終了するまで変動表示をそのまま継続させる。この場合、第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１の変動時間を計測するタイマの進行を一時停止することによって変動状態を継続させる。例えば、第１装飾図柄１９０の変動表示中に第２装飾図柄１９１が当たり態様で変動停止された場合、第１装飾図柄１９０の変動表示を第２特別遊技が終了するまで継続させる。同様に、第２装飾図柄１９１の変動表示中に第１装飾図柄１９０が当たり態様で変動停止された場合は、第２装飾図柄１９１の変動表示を第１特別遊技が終了するまで継続させる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御し、とくに複数の特別遊技が同時実行されるような混乱を未然に回避する。これにより遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。

条件提示演出制御手段１８４は、決定されたミッションの表示を含む条件提示演出としてのミッション提示演出を、第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１とともに演出表示装置６０に表示させて遊技者にミッションを提示する。具体的には、図４（ａ）〜図４（ｃ）に示すように、条件提示演出制御手段１８４は、演出表示装置６０において、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１が表示される領域よりも上方の領域にミッション提示領域１８６を設け、このミッション提示領域１８６に、条件決定手段１８２によって決定されたミッションを文字として表示することにより提示する。

実施例１では、条件提示演出制御手段１８４は、左エリア１９４および右エリア１９５の双方に均等に重なるようにミッション提示領域１８６を演出表示装置６０に設ける。ただし、条件提示演出制御手段１８４がこれ以外の領域にミッション提示領域１８６を設けてもよいことは勿論である。条件提示演出制御手段１８４は、例えば第１型ミッションであれば、関連する装飾図柄が表示されるエリアにミッション提示領域１８６を設け、第２型ミッションまたは第３型ミッションであれば、左エリア１９４および右エリア１９５の双方に重なるようにミッション提示領域１８６を設けてもよい。

図５は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。まず、遊技球が第１始動口６２、第２始動口６３、第３始動口６７、一般入賞口７２、第１大入賞口９１、第２大入賞口９２などへ入賞した場合や、遊技球が作動口６８を通過した場合の処理を実行し（Ｓ１０）、特別遊技中でなければ（Ｓ１２のＮ）、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し（Ｓ１４）、特別遊技中であれば（Ｓ１２のＹ）、第１特別遊技または第２特別遊技の制御処理を実行し（Ｓ１６）、Ｓ１０からＳ１６までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する（Ｓ１８）。

図６は、図５におけるＳ１０の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。第１始動口６２または第３始動口６７へ入賞した場合であって（Ｓ５０のＹ）、第１保留手段１４４への保留が上限を超えない場合（Ｓ５２のＹ）、第１保留手段１４４に第１の当否抽選値が格納される（Ｓ５６）。Ｓ５０において第１始動口６２または第３始動口６７へ入賞がない場合は（Ｓ５０のＮ）、Ｓ５２とＳ５６の処理をスキップする。Ｓ５２において、第１始動口６２または第３始動口６７へ入賞したもののその保留が第１保留手段１４４の上限数を超えてしまう場合は（Ｓ５２のＮ）、Ｓ５６の処理をスキップする。次に、第２始動口６３へ入賞した場合であって（Ｓ５８のＹ）、第２保留手段１４６への保留が上限を超えない場合（Ｓ６０のＹ）、第２保留手段１４６に第２の当否抽選値が格納される（Ｓ６２）。Ｓ５８において第２始動口６３へ入賞がない場合は（Ｓ５８のＮ）、Ｓ６０とＳ６２の処理をスキップする。Ｓ６０において、第２始動口６３へ入賞したもののその保留が第２保留手段１４６の上限数を超えてしまう場合は（Ｓ６０のＮ）、Ｓ６２の処理をスキップする。次に、作動口６８へ遊技球が通過した場合であって（Ｓ６３のＹ）、普図保留手段１４７への保留が上限を超えない場合（Ｓ６４のＹ）、普図保留手段１４７に普図抽選値が格納される（Ｓ６５）。Ｓ６３において作動口６８への遊技球の通過がない場合は（Ｓ６３のＮ）、Ｓ６４およびＳ６５の処理をスキップする。Ｓ６４において作動口６８を遊技球が通過したもののその保留が普図保留手段１４７の上限数を超えてしまう場合は（Ｓ６４のＮ）、Ｓ６５の処理をスキップする。

図７は、図５におけるＳ１４の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。当否抽選手段１１２および図柄決定手段１１４は、第１図柄の処理または第２図柄の処理を実施し（Ｓ６７）、次に普通図柄の処理を実施する（Ｓ６９）。したがって、実施例１に係るぱちんこ遊技機１０では、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３が同時並行的に変動表示可能であり、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１もまた同時並行的に変動表示可能となっている。

図８は、図７におけるＳ６７の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。Ｓ６７の図柄変動処理は、第１特別図柄１９２、第１装飾図柄１９０、第２特別図柄１９３、および第２装飾図柄１９１を変動表示させる処理を示す。保留制御手段１１６に抽選値の保留がなされている場合（Ｓ３０のＹ）、図柄変動が表示中でなければ（Ｓ３２のＮ）、当否抽選手段１１２が当否判定処理を実行する（Ｓ３４）。その判定結果に応じた変動パターンにしたがって変動表示が開始される（Ｓ３６）。Ｓ３０において抽選値が保留されていなかった場合は（Ｓ３０のＮ）、Ｓ３２からＳ３６までの処理がスキップされ、Ｓ３２において図柄変動が表示中であった場合は（Ｓ３２のＹ）、Ｓ３４およびＳ３６の処理がスキップされる。続いて、すでに図柄変動表示が開始されていれば（Ｓ３８のＹ）、図柄変動表示を処理し（Ｓ４０）、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは（Ｓ４２のＹ）、表示中の図柄変動を停止する（Ｓ４４）。所定の変動時間経過前であって（Ｓ４２のＮ）、他の特別図柄または装飾図柄が当たり態様で停止した場合は（Ｓ４５のＹ）、表示中の図柄変動を所定の表示時間経過前であるにもかかわらず強制的に外れ態様で停止させる（Ｓ４６）。Ｓ４５において他の特別図柄または装飾図柄が当たり態様で停止していなければ（Ｓ４５のＮ）、Ｓ４６の処理をスキップする。Ｓ３８において図柄変動表示が開始されていないときは（Ｓ３８のＮ）、Ｓ４０からＳ４４の処理をスキップする。

図９は、図８におけるＳ３４の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。演出決定手段１３２は、第１抽選または第２抽選が当たりか否かを判定する（Ｓ１００）。ミッションが提示されているときはミッション提示フラグがオンにされている。演出決定手段１３２は、第１抽選または第２抽選が当たりと判定された場合（Ｓ１００のＹ）、このミッション提示フラグを参照することにより演出表示装置６０にミッションが提示中か否かを判定する（Ｓ１０２）。

ミッションが提示中である場合（Ｓ１０２のＹ）、演出決定手段１３２は、提示中のミッションを達成させるように第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１を変動表示させるミッション達成処理を実施する（Ｓ１０４）。ミッションが提示されていない場合（Ｓ１０２のＮ）、条件決定手段１８２は、ミッションを提示するか否かの判定を含む当たり時ミッション提示判定処理を実施する（Ｓ１０６）。

第１抽選または第２抽選が当たりでないと判定された場合（Ｓ１００のＮ）、演出決定手段１３２は、ミッション提示フラグを参照することにより演出表示装置６０にミッションが提示中か否かを判定する（Ｓ１０８）。ミッションが提示中である場合（Ｓ１０８のＹ）、演出決定手段１３２は、提示中のミッションが未達となるように第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１を変動表示させるミッション未達処理を実施する（Ｓ１１０）。ミッションが提示されていない場合（Ｓ１０８のＮ）、条件決定手段１８２は、ミッションを提示するか否かの判定を含む外れ時ミッション提示判定処理を実施する（Ｓ１１２）。

図１０は、図９におけるＳ１０４のミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。ぱちんこ遊技機１０のＲＡＭには、提示中のミッションの内容を示すものとして、どのような内容のミッションが提示されているかを示すミッション識別情報がミッションの提示開始時に格納される。演出決定手段１３２は、このように格納されたミッション識別情報を利用して、提示されているミッションが第１型ミッションか否かを判定する（Ｓ１２０）。提示されているミッションが第１型ミッションである場合（Ｓ１２０のＹ）、演出決定手段１３２は、第１型ミッションを達成させるように第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１を変動表示させる第１型ミッション達成処理を実施する（Ｓ１２２）。

提示されているミッションが第１型ミッションでない場合（Ｓ１２０のＮ）、演出決定手段１３２は、提示されているミッションが第２型ミッションか否かを判定する（Ｓ１２４）。提示されているミッションが第２型ミッションである場合（Ｓ１２４のＹ）、演出決定手段１３２は、第２型ミッションを達成させるよう第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１を変動表示させる第２型ミッション達成処理を実施する（Ｓ１２６）。

提示されているミッションが第２型ミッションでない場合（Ｓ１２４のＮ）、提示されているのは第３型ミッションであることから、演出決定手段１３２は、第３型ミッションを達成させるよう第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１を変動表示させる第３型ミッション達成処理を実施する（Ｓ１２８）。

図１１は、図１０におけるＳ１２２の第１型ミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。演出決定手段１３２は、提示されているミッションが、当たりとなったことにより当たり図柄で停止表示される装飾図柄が表示されるエリア、すなわち当たり側のエリアの装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとするミッションか否かを判定する（Ｓ１３０）。例えば第１抽選が当たりとなった場合には当たり側のエリアは左エリア１９４となり、第２抽選が当たりとなった場合には当たり側のエリアは右エリア１９５となる。

提示されているミッションが当たり側のエリアの装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとするミッションでない場合（Ｓ１３０のＮ）、条件決定手段１８２は、提示されているミッションに代えて提示しなおす第１型ミッションまたは第２型ミッションを決定する（Ｓ１３６）。このとき条件決定手段１８２は、新たに抽選を実施することにより、提示されているミッションに代えて提示しなおすミッションを第１型ミッションにするか第２型ミッションにするかをまず決定する。

提示されているミッションに代えて第１型ミッションを提示しなおす場合、条件決定手段１８２は、提示されていた第１型ミッションに含まれる指定装飾図柄を示す指定装飾図柄データを、それまで指定されていなかった他方の装飾図柄を指定する指定装飾図柄データに差し替える。このとき条件決定手段１８２は、現在の残りの制限回数を示す制限回数データ、および変動表示条件データを変更しない。たとえば、図１２に示すように、「２回転以内に右エリアで右図柄に「２」を出現させろ」というミッションが提示されていたときに、第１型ミッションに提示しなおす場合、条件決定手段１８２は、「右エリアで」を示す指定装飾図柄データを「左エリアで」を示す指定装飾図柄データに差し替える。この結果、条件決定手段１８２は、提示しなおすミッションを「２回転以内に左エリアで右図柄に「２」を出現させろ」に決定する。

提示されているミッションに代えて第２型ミッションを提示しなおす場合、条件決定手段１８２は、提示されていた第１型ミッションに含まれる指定装飾図柄を示す指定装飾図柄データを、「左右どちらかのエリアで」を示す指定装飾図柄データに差し替える。このときも条件決定手段１８２は、現在の残りの制限回数を示す制限回数データ、および変動表示条件データを変更しない。たとえば、図１３に示すように、「２回転以内に右エリアで右図柄に「２」を出現させろ」というミッションが提示されていたときに、第２型ミッションに提示しなおす場合、条件決定手段１８２は、「右エリアで」を示す指定装飾図柄データを「左右どちらかのエリアで」を示す指定装飾図柄データに差し替える。この結果、条件決定手段１８２は、提示しなおすミッションを「２回転以内に左右どちらかのエリアで右図柄に「２」を出現させろ」に決定する。

条件提示演出制御手段１８４は、提示しなおす第１型ミッションまたは第２型ミッションが決定されると、演出表示装置６０に提示しなおすものとして決定された第１型ミッションまたは第２型ミッションを文字としてミッション提示領域１８６に表示する。これにより、提示されているミッションは当たり側のエリアに関連するものとなる。

提示されているミッションが当たり側のエリアに関連するものとなった状態で（Ｓ１３０のＹ、Ｓ１３６）、演出決定手段１３２は、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から、ミッションを達成させる装飾図柄の変動パターンを選択する（Ｓ１３２）。例えば、図４（ａ）に示すように、「５回転以内に右エリアで右図柄に「２」を出現させろ」というミッションが提示されていたときに第２抽選が当たりとなった場合、演出決定手段１３２は、第２パターン記憶手段１６０に格納された変動パターンの中から、右エリア１９５に表示する第２装飾図柄１９１の変動パターンとして、右図柄が「２」で停止表示される変動パターンを選択する。

ミッションを達成させる装飾図柄の変動パターンが選択されると、演出決定手段１３２は、当たり図柄を決定する（Ｓ１３４）。このとき演出決定手段１３２は、第１抽選が当たりであった場合は第１装飾図柄１９０を当たり図柄で停止させ、第２抽選が当たりであった場合は第２装飾図柄１９１を当たり図柄で停止させる。すなわち、演出表示制御手段１３４は、第１抽選が当たりであった場合は、提示されたミッションを達成させるような態様で第１装飾図柄１９０を表示させた後、第１装飾図柄１９０を当たり図柄で停止させる。また第２抽選が当たりであった場合は、提示されたミッションを達成させるような態様で第２装飾図柄１９１を表示させた後、第２装飾図柄１９１を当たり図柄で停止させる。

このとき演出決定手段１３２は、図柄決定抽選結果を示すデータ、および変動パターンを示すデータを利用して、当否抽選の結果が確変付き大当たりか確変なし大当たりかを判定する。当否抽選の結果が確変付き大当たりであった場合、演出決定手段１３２は、再抽選によって提示されたミッションを達成させるような態様で装飾図柄を変動表示させた後、当たり図柄で停止させる。このような場合について図１４（ａ）〜図１４（ｄ）に関連して詳述する。

図１４（ａ）〜図１４（ｄ）は、確変付き大当たりとなった場合の装飾図柄、およびミッションの表示態様の一例を示す図である。まず、図１４（ａ）はミッション変更前の状態を示す図である。この例では、「２回転以内に右エリアで左図柄に「６」を出現させろ」というミッションが提示されている。

第１抽選が当たりとなった場合、条件提示演出制御手段１８４は、左エリアの第１装飾図柄１９０を、ミッションを達成するように変動表示させたあとそのまま当たり図柄で停止させるべく、図１４（ｂ）に示すように、提示されていたミッションに代えて、指定装飾図柄を「左エリアで」に差し替え、「２回転以内に左エリアで左図柄に「６」を出現させろ」のミッションを提示しなおす。

しかし、第１抽選が確変付き大当たりであった場合、ミッションを達成させたあとそのまま当たり図柄で停止させると「６６６」となり、確変なし大当たりであることを示す停止図柄となる。このため、演出決定手段１３２は、図１４（ｃ）に示すように、まず、第１装飾図柄１９０が「６６６」であたかも停止表示されたような半停止状態とし、その後３つの図柄を数字が揃ったまま変動表示させる再抽選を実施し、図１４（ｄ）に示すように最終的に確変付き大当たりであることを示す「７７７」で停止表示させる変動パターンを決定する。これによって、同一の装飾図柄の一連の変動表示において、ミッションを達成させると共に確変付き大当たりであることを示す停止図柄で停止表示させることが可能となる。なお、この変動パターンが左エリア１９４に変動表示され、第１装飾図柄１９０が「６６６」で半停止したタイミングで、条件提示演出制御手段１８４は、提示されていたミッションに代えてミッション提示領域１８６に「ミッション達成！」の文字を表示させる。また、条件提示演出制御手段１８４は、第１装飾図柄１９０が「７７７」で停止表示されたタイミングで、「ミッション達成！」の文字に代えて、「確変大当たり！」の文字をミッション提示領域１８６に表示させる。

なお、第１抽選が確変なし大当たりであった場合に、例えばまず、一方の装飾図柄が「６６６」など確変なし大当たりを示す停止図柄であたかも停止表示されたような半停止状態とし、その後３つの図柄を数字が揃ったまま変動表示させて、最終的に確変なし大当たりであることを示す「６６６」で再び停止表示させる変動パターンを決定してもよいことは勿論である。

図１５は、図１０におけるＳ１２６の第２型ミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。後述するように、第２型ミッションおよび第３型ミッションを提示する場合、演出表示制御手段１３４は、ミッションが提示されている間、第１装飾図柄１９０と第２装飾図柄１９１を同時に変動を開始させ、また同時に停止表示させる。実施例１において提示されるミッションには、例えば「５回転以内に」や「３回転以内に」など、特別図柄の変動回数の制限としての制限回数が含まれている。仮に第２型ミッションまたは第３型ミッションが提示されている場合に、第１装飾図柄１９０と第２装飾図柄１９１が別々に変動を開始し、また別々に停止表示する場合、「〜回転」をどこからどこまでの回転として起算するのか把握することが困難となる。このため、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の双方に関連するミッションである第２型ミッションまたは第３型ミッションが提示されている場合は、第１装飾図柄１９０と第２装飾図柄１９１を同時に変動を開始させ、また同時に停止表示させることとしたものである。

このため演出決定手段１３２は、第１抽選または第２抽選が当たりであった場合、他方の抽選も当たりとなっているか否か、すなわち第１抽選および第２抽選の双方が当たりとなっているか否かを判定する（Ｓ１５０）。第１抽選および第２抽選の双方が当たりとなっている場合（Ｓ１５０のＹ）、一方の当たりを採用すればよいことから、演出決定手段１３２は、双方の抽選値を利用して、いずれかの当たりを装飾図柄の変動制御において外れとして扱う（Ｓ１５２）。他方の抽選が当たりでない場合（Ｓ１５０のＮ）、Ｓ１５２の処理をスキップする。

次に演出決定手段１３２は、当たり側のエリアに表示する変動パターンとして、ミッションを達成させる装飾図柄の変動パターンを選択し（Ｓ１５４）、外れ側のエリアに表示する変動パターンとして、ミッションが未達となる装飾図柄の変動パターンを選択する（Ｓ１５６）。例えば図４（ｂ）に示すように「３回転以内に左右どちらかのエリアで左図柄に「６」を出現させろ」というミッションが提示されていたときに第１抽選のみが当たりとなった場合、演出決定手段１３２は、第１パターン記憶手段１５８に格納された変動パターンの中から、当たり側である左エリア１９４に表示する第１装飾図柄１９０の変動パターンとして、左図柄が「６」で停止表示される変動パターンを選択する。また、演出決定手段１３２は、第２パターン記憶手段１６０に格納された変動パターンの中から、外れ側である右エリア１９５に表示する第２装飾図柄１９１の変動パターンとして、左図柄が「６」以外の図柄で提示表示させる変動パターンを選択する。このとき、演出決定手段１３２は、前述したような再抽選を行う変動パターンを決定してもよいことは勿論である。

さらに演出決定手段１３２は、当たり側のエリアに停止表示させる当たり図柄を決定し（Ｓ１５８）、外れ側のエリアに停止表示させる外れ図柄を決定する（Ｓ１６０）。例えば上記の例では、演出決定手段１３２は、第１装飾図柄１９０が停止表示される当たり図柄を、左図柄が「６」である当たり図柄、すなわち「６６６」に決定する。また、演出決定手段１３２は、第２装飾図柄１９１が停止表示される外れ図柄を、例えば「５３４」など、左図柄が「６」以外の図柄である外れ図柄に決定する。

図１６は、図１０におけるＳ１２８の第３型ミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。前述のように、第３型ミッションが提示されている間、演出表示制御手段１３４は、第１装飾図柄１９０と第２装飾図柄１９１を同時に変動を開始させ、また同時に停止表示させる。このため演出決定手段１３２は、第１抽選または第２抽選が当たりであった場合、他方の抽選も当たりとなっているか否か、すなわち第１抽選および第２抽選の双方が当たりとなっているか否かを判定する（Ｓ１７０）。第１抽選および第２抽選の双方が当たりである場合（Ｓ１７０のＹ）、一方の当たりを採用すればよいことから、演出決定手段１３２は、いずれかの当たりを装飾図柄の変動制御において外れとして扱う（Ｓ１７２）。他方の抽選が当たりでない場合（Ｓ１７０のＮ）、Ｓ１７２の処理をスキップする。

次に演出決定手段１３２は、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から、当たり側のエリアに表示する変動パターンとして、ミッションを達成させる装飾図柄の変動パターンを選択し（Ｓ１７４）、外れ側のエリアに表示する変動パターンとして、ミッションを達成させる装飾図柄の変動パターンを選択する（Ｓ１７６）。例えば図４（ｃ）に示すように「３回転以内に左右両エリアで同時にリーチをかけろ」というミッションが提示されていたときに第２抽選のみが当たりとなった場合、演出決定手段１３２は、第１パターン記憶手段１５８に格納された変動パターンの中から、当たり側である左エリア１９４に表示する第１装飾図柄１９０の変動パターンとしてリーチがかかる変動パターンを選択する。また、演出決定手段１３２は、第２パターン記憶手段１６０に格納された変動パターンの中から、外れ側である右エリア１９５に表示する第２装飾図柄１９１の変動パターンとしてリーチがかかる変動パターンを選択する。なお、このとき、演出決定手段１３２は、前述したような再抽選を行う変動パターンを決定してもよいことは勿論である。

さらに演出決定手段１３２は、当たり側のエリアに停止表示させる当たり図柄を決定し（Ｓ１７８）、外れ側のエリアに停止表示させる外れ図柄を決定する（Ｓ１８０）。上記の例では、演出決定手段１３２は、第２装飾図柄１９１にかかったリーチがそのまま当たり態様で停止表示される当たり図柄を決定し、第１装飾図柄１９０にかかったリーチがそのまま外れ態様で停止表示される外れ図柄を決定する。

図１７は、図９におけるＳ１０６の当たり時ミッション提示判定処理を詳細に示すフローチャートである。演出決定手段１３２は、第１抽選または第２抽選の抽選値などを利用してミッションを提示させるか否かを判定する（Ｓ１９０）。ミッションを提示させる場合（Ｓ１９０のＹ）、条件決定手段１８２は、提示するミッションを当たり側のエリアに関連する第１型ミッションに決定する（Ｓ１９２）。このような場合に第１型ミッションに決定することにしたのは、ミッションを達成させるように迅速に演出することができ、また迅速に当たり図柄で停止表示させることができるためである。

当たり側のエリアに関連する第１型ミッションに決定されると、演出決定手段１３２は、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から、ミッションを達成させる装飾図柄の変動パターンを選択する（Ｓ１９４）。例えば、ミッションが提示されていない状態で第２抽選が当たりとなり、条件決定手段１８２が提示するミッションとして、図４（ａ）に示す「５回転以内に右エリアで右図柄に「２」を出現させろ」というミッションを選択した場合、演出決定手段１３２は、第２パターン記憶手段１６０に格納される変動パターンの中から、第２装飾図柄１９１の変動パターンとして、右図柄が「２」で停止表示される変動パターンを選択する。なお、演出決定手段１３２は、前述したような再抽選を行う変動パターンを決定してもよいことは勿論である。その場合、この例では演出決定手段１３２は、右図柄が「２」で半停止され、その後に再抽選を行う変動パターンを決定する。

次に演出決定手段１３２は、停止表示させる当たり図柄を決定する（Ｓ１９６）。このときも演出決定手段１３２は、第１抽選が当たりであった場合は第１装飾図柄１９０を当たり図柄で停止させ、第２抽選が当たりであった場合は第２装飾図柄１９１を当たり図柄で停止させる。

ミッションを提示させない場合（Ｓ１９０のＮ）、演出決定手段１３２は、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から通常通り変動パターンを選択し（Ｓ１９８）、停止表示させる当たり図柄を決定する（Ｓ２００）。

図１８は、図９におけるＳ１１０のミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。ミッション未達処理では、まずミッション変更処理が実施され（Ｓ２０８）、その後、演出決定手段１３２は、提示中のミッションの内容を示すものとして格納されたミッション識別情報を参照し、提示中のミッションが第１型ミッションか否かを判定する（Ｓ２１０）。提示されているミッションが第１型ミッションである場合（Ｓ２１０のＹ）、第１型ミッションが未達となるように第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１を変動表示させる第１型ミッション未達処理を実施する（Ｓ２１２）。

提示されているミッションが第１型ミッションでない場合（Ｓ２１０のＮ）、演出決定手段１３２は、提示されているミッションが第２型ミッションか否かを判定する（Ｓ２１４）。提示されているミッションが第２型ミッションである場合（Ｓ２１４のＹ）、演出決定手段１３２は、第２型ミッションが未達となるよう第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１を変動表示させる第２型ミッション未達処理を実施する（Ｓ２１６）。

提示されているミッションが第２型ミッションでない場合（Ｓ２１４のＮ）、提示されているのは第３型ミッションであることから、演出決定手段１３２は、第３型ミッションが未達となるよう第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１を変動表示させる第３型ミッション未達処理を実施する（Ｓ２１８）。

図１９は、図１８におけるＳ２０８のミッション変更処理を詳細に示すフローチャートである。条件決定手段１８２は、ミッション提示フラグがオンになっているかを判定することにより、ミッション提示領域１８６に第１型ミッションが提示中か否かを判定する（Ｓ４８０）。第１型ミッションが提示中の場合（Ｓ４８０のＹ）、条件決定手段１８２は、新たに抽選を実施し、提示されているミッションを変更するか否かを判定する（Ｓ４８２）。ミッションを変更しない場合（Ｓ４８２のＮ）、本フローチャートにおけるその後の処理をすべてスキップする。

ミッションを変更する場合（Ｓ４８２のＹ）、条件決定手段１８２は、第１保留手段１４４および第２保留手段１４６に保持された各々の保留球数が、提示されているミッションに含まれる残りの制限回数以上か否かを判定する（Ｓ４８４）。双方に、残りの制限回数以上の保留球がある場合（Ｓ４８４のＹ）、第２型ミッションを提示することが可能であることから、条件決定手段１８２は、条件記憶手段１６１に格納された第２型ミッションに対応するミッションデータを選択し、提示しなおす第２型ミッションを決定する（Ｓ４８６）。提示しなおすものとして決定された第２型ミッションは、条件提示演出制御手段１８４によってミッション提示領域１８６に表示される。提示されていた第１型ミッションが第２型ミッションに提示しなおされることにより、遊技者は自身に有利になったと感じると考えられる。このように抽選の結果が外れであった場合でも、第１型ミッションから第２型ミッションにミッションを提示しなおすことにより、簡易な制御によって遊技者の期待に変化を与えることが可能となる。

少なくともいずれかに残りの制限回数以上の保留球がない場合（Ｓ４８４のＮ）、第２型ミッションを提示することができないため、条件決定手段１８２は、条件記憶手段１６１に格納された第１型ミッションに対応するミッションデータを選択し、提示しなおす第１型ミッションを決定する（Ｓ４８８）。このように抽選の結果が外れであった場合でも提示されていた第１型ミッションから、それまで指定されていなかった他方の装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする第１型ミッションに提示しなおすことにより、このようなミッションの変更があっても必ずしも当たりとならないような設定とすることができる。

第１型ミッションが提示中でない場合（Ｓ４８０のＮ）、条件決定手段１８２は、第３型ミッションが提示中か否かを判定する（Ｓ４９０）。第３型ミッションが提示中でない場合（Ｓ４９０のＮ）、すでに第２型ミッションが提示されていることになるから、本フローチャートにおけるその後の処理をすべてスキップする。

第３型ミッションが提示中の場合（Ｓ４９０のＹ）、第２抽選手段１２８は、再度抽選を実施し、提示されているミッションを変更するか否かを判定する（Ｓ４９２）。ミッションを変更しない場合（Ｓ４９２のＮ）、本フローチャートにおけるその後の処理をすべてスキップする。

第３型ミッションが既に提示されている場合、双方の保留球が制限回数以上あり、第１装飾図柄１９０と第２装飾図柄１９１が既に同時に変動表示されていることとなる。このため、ミッションを変更する場合（Ｓ４９２のＹ）、条件決定手段１８２は、保留球に関する判定をすることなく、提示するミッションを第１型ミッションおよび第２型ミッションのいずれにするかを再度抽選を実施して決定し、さらに条件記憶手段１６１からミッションデータを選択することにより、提示しなおす第１型ミッションまたは第２型ミッションを決定する（Ｓ４９４）。

提示されている第３型ミッションに代えて第１型ミッションを提示しなおす場合、条件決定手段１８２は、提示されていた第３型ミッションに含まれる指定装飾図柄を示す指定装飾図柄データを、外れ側の装飾図柄を指定する指定装飾図柄データに差し替える。このとき条件決定手段１８２は、現在の残りの制限回数を示す制限回数データ、および変動表示条件データを変更しない。たとえば、図２０に示すように、「２回転以内に左右両エリアで同時に右図柄に「２」を出現させろ」というミッションが提示されていたときに、第１型ミッションに提示しなおす場合、条件決定手段１８２は、「左右両エリアで同時に」を示す指定装飾図柄データを、外れ側である「左エリアで」を示す指定装飾図柄データに差し替える。この結果、条件決定手段１８２は、提示しなおすミッションを「２回転以内に左エリアで右図柄に「２」を出現させろ」に決定する。提示されていた第３型ミッションが第１型ミッションに提示しなおされることによっても、遊技者は自身に有利になったと感じると考えられる。このように第３型ミッションから第１型ミッションに提示しなおすことによっても、遊技者の期待に変化を与えることが可能となる。

提示されている第３型ミッションに代えて第２型ミッションを提示しなおす場合、条件決定手段１８２は、提示されていた第３型ミッションに含まれる指定装飾図柄を示す指定装飾図柄データを、「左右どちらかのエリアで」を示す指定装飾図柄データに差し替える。このときも条件決定手段１８２は、現在の残りの制限回数を示す制限回数データ、および変動表示条件データを変更しない。たとえば、図２１に示すように、「２回転以内に左右両エリアで同時に右図柄に「２」を出現させろ」というミッションが提示されていたときに、第１型ミッションに提示しなおす場合、条件決定手段１８２は、「左右両エリアで同時に」を示す指定装飾図柄データを、「左右どちらかのエリアで」を示す指定装飾図柄データに差し替える。この結果、条件決定手段１８２は、提示しなおすミッションを「２回転以内に左右どちらかのエリアで右図柄に「２」を出現させろ」に決定する。提示されていた第３型ミッションが第２型ミッションに提示しなおされることによっても、遊技者は自身に有利になったと感じると考えられる。このように第３型ミッションから第２型ミッションに提示しなおすことによっても、遊技者の期待に変化を与えることが可能となる。

図２２は、図１８におけるＳ２１２の第１型ミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。演出決定手段１３２は、提示されているミッションが、外れとなったことにより外れ図柄で停止表示される装飾図柄が表示されるエリア、すなわち外れ側のエリアに関連するミッションか否かを判定する（Ｓ２３０）。

提示されているミッションが外れ側のエリアに関連するものである場合（Ｓ２３０のＹ）、演出決定手段１３２は、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から、ミッションが未達となる装飾図柄の変動パターンを選択する（Ｓ２３２）。例えば、図４（ａ）に示すように、「５回転以内に右エリアで右図柄に「２」を出現させろ」というミッションが提示されていたときに第２抽選が外れとなった場合、演出決定手段１３２は、第２パターン記憶手段１６０に格納された変動パターンの中から、第２装飾図柄１９１の変動パターンとして、右図柄が「２」以外の図柄で停止表示される変動パターンを選択する。

ミッションが未達となる装飾図柄の変動パターンが選択されると、演出決定手段１３２は、停止表示させる外れ図柄を決定する（Ｓ２３４）。このとき演出決定手段１３２は、第１抽選が外れであった場合は第１装飾図柄１９０を外れ図柄で停止させ、第２抽選が外れであった場合は第２装飾図柄１９１を外れ図柄で停止させる。

提示されているミッションが外れ側のエリアに関連するミッションでない場合（Ｓ２３０のＮ）、演出決定手段１３２は、提示されているミッションに関係なく、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から通常通り変動パターンを選択し（Ｓ２３６）、提示されているミッションに関係なく停止表示させる外れ図柄を決定する（Ｓ２３８）。例えば、図４（ａ）に示すように「５回転以内に右エリアで右図柄に「２」を出現させろ」というミッションが提示されていたときに第１抽選が外れとなった場合、演出決定手段１３２は、このミッションに関係なく変動パターンを選択する。

図２３は、図１８におけるＳ２１６の第２型ミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。第２型ミッションが提示されている間は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１が同時に変動を開始し、同時に停止表示されることから、Ｓ２１６の第２型ミッション未達処理を実施する場合は、第１抽選および第２抽選の双方が外れであった場合となる。演出決定手段１３２は、このように第１抽選および第２抽選の双方が外れであった場合、左エリア１９４および右エリア１９５の各々に対して、ミッションが未達となる装飾図柄の変動パターンを選択する（Ｓ２５０）。例えば図４（ｂ）に示すように、「３回転以内に左右どちらかのエリアで左図柄に「６」を出現させろ」というミッションが提示されていた場合、演出決定手段１３２は、第１パターン記憶手段１５８に格納された変動パターンの中から、第１装飾図柄１９０の変動パターンとして、左図柄が「６」以外の図柄で停止表示される変動パターンを選択する。また、演出決定手段１３２は、第２パターン記憶手段１６０の格納された変動パターンの中から、第２装飾図柄１９１の変動パターンとして、左図柄が「６」以外の図柄で停止表示される変動パターンを選択する。

次に演出決定手段１３２は、左エリア１９４および右エリア１９５の各々に停止表示させる外れ図柄を決定する（Ｓ２５２）。上記の例では、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の停止図柄として、左図柄が「６」以外の図柄で停止表示される外れ図柄を決定する。

図２４は、図１８におけるＳ２１８の第３型ミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。第３型ミッションが提示されている間は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１が同時に変動を開始し、同時に停止表示されることから、Ｓ２１８の第３型ミッション未達処理を実施する場合は、第１抽選および第２抽選の双方が外れであった場合となる。演出決定手段１３２は、左エリア１９４および右エリア１９５のうち、少なくともどちらかのエリアに対して、ミッションが未達となる装飾図柄の変動パターンを選択する（Ｓ２６０）。例えば図４（ｃ）に示すように「３回転以内に左右両エリアで同時にリーチをかけろ」というミッションが提示されていた場合、演出決定手段１３２は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のどちらについてもリーチがかからない変動パターンを選択するか、または第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の一方にリーチのかからない変動パターンを選択し、他方にリーチのかかる変動パターンを選択する。

次に演出決定手段１３２は、左エリア１９４および右エリア１９５の各々に停止表示させる外れ図柄を決定する（Ｓ２６２）。例えば上記の例において第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のどちらについても、リーチがかからない変動パターンが選択された場合、演出決定手段１３２は、そのまま外れ態様で停止表示される外れ図柄を決定する。

図２５は、図９におけるＳ１１２の外れ時ミッション提示判定処理を詳細に示すフローチャートである。演出決定手段１３２は、抽選値を利用することなどにより、ミッションを提示させるか否かを判定する（Ｓ２７０）。ミッションを提示させない場合（Ｓ２７０のＮ）、演出決定手段１３２は、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から通常通り変動パターンを選択し（Ｓ２８６）、停止表示させる外れ図柄を決定する（Ｓ２８８）。

一方、例えば第２型ミッションまたは第３型ミッションを提示させるとき、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の双方が、ミッションに含まれる装飾図柄の変動の制限回数だけ連続して変動させることができなければ、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１を制限回数にわたって同時に変動開始し、また同時に停止表示させることは困難となる。このため、ミッションを提示させる場合（Ｓ２７０のＹ）、演出決定手段１３２は、まず第１保留手段１４４および第２保留手段１４６の各々によって保持されている保留球数が、ミッションに含める制限回数として設定するために充分な値である３個以上か否かを判定する（Ｓ２７２）。

双方の保留球数が３個未満の場合（Ｓ２７２のＮ）、第２型ミッションまたは第３型ミッションを提示させる場合に制限回数として１回または２回という小さい値となってしまうため、演出決定手段１３２は、提示させるミッションを第１型ミッションに決定し（Ｓ２８２）、第１型ミッション未達処理を実施する（Ｓ２８４）。この第１型ミッション未達処理は、図１８および図２２におけるＳ２１２の第１型ミッション未達処理と同様である。

双方の保留球数が３個以上の場合（Ｓ２７２のＹ）、条件決定手段１８２は、提示するミッションとして第２型ミッションまたは第３型ミッションに決定する（Ｓ２７４）。なお、双方の保留球数が３個以上の場合であっても、抽選値などに応じて第１型ミッションに決定してもよいことは勿論である。

第２型ミッションまたは第３型ミッションに決定されると、演出決定手段１３２は、抽選値を利用して、提示するミッションが第２型ミッションか否かを判定する（Ｓ２７６）。提示するミッションが第２型ミッションの場合（Ｓ２７６のＹ）、演出決定手段１３２は、第２型ミッション未達処理を実施する（Ｓ２７８）。この第２型ミッション未達処理は、図１８および図２３におけるＳ２１６の第２型ミッション未達処理と同様である。提示するミッションが第３型ミッションの場合（Ｓ２７６のＮ）、演出決定手段１３２は、第３型ミッション未達処理を実施する（Ｓ２８０）。この第３型ミッション未達処理は、図１８および図２４におけるＳ２１８の第３型ミッション未達処理と同様である。

図２６は、図８におけるＳ３６の変動表示開始からＳ４４の変動停止までの演出表示制御手段１３４の演出表示制御手順を示すフローチャートである。条件提示演出制御手段１８４は、ミッション提示フラグを参照し、ミッションが提示中か否かを判定する（Ｓ３００）。ミッションが提示されていない場合（Ｓ３００のＮ）、条件提示演出制御手段１８４は、条件決定手段１８２によって提示することが決定されたミッションはあるか否かを判定する（Ｓ３０４）。

提示すべきミッションがある場合（Ｓ３０４のＹ）、条件提示演出制御手段１８４は制限回数を設定し、設定した制限回数をＲＡＭに格納する（Ｓ３０５）。このとき、提示すべきミッションが第１型ミッションである場合、条件提示演出制御手段１８４は、例えば３回から１０回など、所定の範囲の装飾図柄の変動回数の中から制限回数を選択し、設定する。

提示すべきミッションが第２型ミッションまたは第３型ミッションである場合、条件提示演出制御手段１８４は、ミッションに含める制限回数を、第１保留手段１４４および第２保留手段１４６の各々が保持する保留球数以下の値に設定する。例えば第１保留手段１４４および第２保留手段１４６の双方が３個の保留球を保持していた場合、条件決定手段１８２は、制限回数を３回に設定する。例えば第１保留手段１４４および第２保留手段１４６の双方が４個の保留球を保持していた場合、条件決定手段１８２は、制限回数を３回または４回に設定する。制限回数をこのような値に設定することにより、制限回数にわたって第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１を同時に変動開始し、また同時に停止表示させることが可能となる。

制限回数を設定すると、条件提示演出制御手段１８４は、制限回数を含むミッションを演出表示装置６０のミッション提示領域１８６に提示する（Ｓ３０６）。これに伴い、条件提示演出制御手段１８４はミッション提示フラグをオンに設定し、提示させるミッションの内容を示すミッション識別情報をＲＡＭに格納する。提示すべきミッションはないと判定された場合（Ｓ３０４のＮ）、Ｓ３０４およびＳ３０６の処理をスキップする。

ミッションが提示されている場合（Ｓ３００のＹ）、条件提示演出制御手段１８４は、条件決定手段１８２によって提示しなおすことが決定されたミッションはあるか否かを判定する（Ｓ３０１）。提示しなおすべきミッションがある場合（Ｓ３０１のＹ）、残りの制限回数を示すものとしてＲＡＭに格納されていた制限回数を示すデータを、提示しなおすべきミッションの制限回数として設定する（Ｓ３０２）。

制限回数を設定すると、条件提示演出制御手段１８４は、制限回数を含むミッションを演出表示装置６０のミッション提示領域１８６に提示する（Ｓ３０３）。これに伴い、条件提示演出制御手段１８４はミッション提示フラグをオンに設定したまま、提示させるミッションの内容を示すミッション識別情報をＲＡＭに格納する。提示すべきミッションはないと判定された場合（Ｓ３０１のＮ）、Ｓ３０４およびＳ３０６の処理をスキップする。

次に第１演出制御手段１６８または第２演出制御手段１７０は、選択された変動パターンで装飾図柄を変動する（Ｓ３０８）。ここで、第２型ミッションまたは第３型ミッションを提示させている間、第１演出制御手段１６８および第２演出制御手段１７０は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１が同時に変動を開始し、また同時に停止表示されるよう、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１を変動表示させる。例えば条件決定手段１８２が、提示すべきミッションとして第２型ミッションまたは第３型ミッションを決定した場合、第１演出制御手段１６８および第２演出制御手段１７０は、一方の装飾図柄が変動開始可能となったときに他方の装飾図柄が変動中である場合、他方の装飾図柄が変動開始可能となるまで装飾図柄の変動を待機させる。これによって、第２型ミッションまたは第３型ミッションが提示されたとき、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１は同時に変動を開始することが可能となる。

なお、特図調整手段１５２もＳ２７０およびＳ２７２の判定を予め実施している。双方の保留球数が３個以上の場合、第２型ミッションまたは第３型ミッションが提示されることに決定されるため、装飾図柄と同様に、特別図柄も同時に変動を開始し同時に変動を停止するよう、特図調整手段１５２は、一方の特別図柄が変動開始可能となったときに他方の特別図柄が変動中である場合、他方の特別図柄が変動開始可能となるまで特別図柄の変動を待機させるよう、特別図柄の変動を調整する。

選択された変動パターンで装飾図柄の変動を開始すると、第１演出制御手段１６８または第２演出制御手段１７０は、決定された停止図柄で装飾図柄を停止表示させる（Ｓ３１０）。

決定された停止図柄で装飾図柄が停止表示されると、条件提示演出制御手段１８４は、ミッションが提示中か否かを再び判定する（Ｓ３１２）。ミッションが提示されていない場合（Ｓ３１２のＮ）、本フローチャートにおけるその後の処理をすべてスキップする。

ミッションが提示中の場合（Ｓ３１２のＹ）、条件提示演出制御手段１８４は、第１抽選または第２抽選が当たりか否かを判定する（Ｓ３１４）。第１抽選または第２抽選が当たりの場合（Ｓ３１４のＹ）、Ｓ３０８においてミッションを達成させるように第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１が既に変動表示され、Ｓ３１０において当たり図柄で停止されるように第１装飾図柄１９０または第２装飾図柄１９１が既に停止表示されていることから、条件提示演出制御手段１８４は、提示したミッションをミッション提示領域１８６と共に演出表示装置６０から消去する（Ｓ３１６）。

第１抽選または第２抽選が当たりでない場合（Ｓ３１４のＮ）、条件提示演出制御手段１８４は、設定しＲＡＭに格納した制限回数を１減算する（Ｓ３１８）。制限回数を１減算すると、条件提示演出制御手段１８４は、減算後の制限回数がゼロか否かを判定する（Ｓ３２０）。制限回数がゼロの場合（Ｓ３２０のＹ）、制限回数内にミッションが達成できなかったことになるため、条件提示演出制御手段１８４は、演出表示装置６０に「残念」と表示し（Ｓ３２２）、提示したミッションをミッション提示領域１８６と共に演出表示装置６０から消去する（Ｓ３２４）。制限回数がゼロでない場合（Ｓ３２０のＮ）、条件提示演出制御手段１８４は、減算した制限回数をミッションに含ませ、ミッション提示領域１８６に表示する（Ｓ３２６）。

図２７は、図５におけるＳ１６の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。実行中の特別遊技が第１特別遊技であれば（Ｓ９０のＹ）、第１特別遊技の制御を処理し（Ｓ９２）、実行中の特別遊技が第１特別遊技でなければ（Ｓ９０のＮ）、第２特別遊技の制御を処理する（Ｓ９４）。このように第１特別遊技および第２特別遊技のいずれか一方のみが選択的に実行される。

図２８は、図２７におけるＳ９２の第１特別遊技とＳ９４の第２特別遊技を詳細に示すフローチャートである。Ｓ９２、Ｓ９４における各特別遊技は、基本的に処理が共通するので、これらを一つのフローでまとめて説明する。まず、第１大入賞口９１または第２大入賞口９２が開放済でなければ（Ｓ７０のＮ）、演出表示制御手段１３４が特別遊技の演出処理を開始し（Ｓ７２）、開閉制御手段１２４が第１大入賞口９１または第２大入賞口９２を開放する（Ｓ７４）。第１大入賞口９１または第２大入賞口９２が開放済であればＳ７２およびＳ７４をスキップする（Ｓ７０のＹ）。第１大入賞口９１または第２大入賞口９２が開放されてから所定の開放時間が経過した場合（Ｓ７６のＹ）、または、開放時間が経過していないものの（Ｓ７６のＮ）、第１大入賞口９１または第２大入賞口９２への入球数が９球以上に達した場合（Ｓ７８のＹ）、開閉制御手段１２４が第１大入賞口９１または第２大入賞口９２を閉鎖させる（Ｓ８０）。開放時間が経過しておらず（Ｓ７６のＮ）、第１大入賞口９１または第２大入賞口９２への入球数も９球以上に達していない場合は（Ｓ７８のＮ）、Ｓ８０以降の処理をスキップしてＳ９２またはＳ９４のフローを終了する。

Ｓ８０における第１大入賞口９１または第２大入賞口９２の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が１５に達していた場合（Ｓ８２のＹ）、演出表示制御手段１３４は特別遊技の演出処理を終了させ（Ｓ８４）、特別遊技制御手段１２０は特別遊技を終了させる（Ｓ８６）。ラウンド数が１５に達していなければ（Ｓ８２のＮ）、ラウンド数に１を加算してＳ９２またはＳ９４のフローを終了する（Ｓ９０）。

（実施例２）
実施例２に係るぱちんこ遊技機１０は、以下において特に言及しない限り実施例１に係る１０と同様の構成を有し、同様に動作する。

実施例２に係る特図調整手段１５２は、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段１５２は、第１始動口６２または第３始動口６７、および、第２始動口６３のうちいずれに遊技球が入球したかの順序にしたがって第１特別図柄１９２と第２特別図柄１９３とを選択的に変動表示させる。例えば、第１始動口６２、第１始動口６２、第２始動口６３の順序で入球したときは、第１特別図柄１９２、第１特別図柄１９２、第２特別図柄１９３の順序で変動表示される。特図調整手段１５２は保留制御手段１１６を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段１１６における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。これにより、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。

なお、変形例における特図調整手段１５２は、第１特別図柄の変動表示と第２特別図柄の変動表示とを交互に優先してもよい。例えば第１保留手段１４４および第２保留手段１４６のうちいずれかにだけ当否抽選値が保留されているときは、第１特別図柄および第２特別図柄のうち一方のみが連続して変動表示され得る。しかし、第１保留手段１４４と第２保留手段１４６の双方に当否抽選値が保留されているときは、第１特別図柄と第２特別図柄とが交互に変動表示される。このように、変形例においては第１特別図柄１９２と第２特別図柄１９３は同時には変動表示されないので、遊技者は複数の遊技性のそれぞれを個別に把握しやすい。また、いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。これにより遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。

特図調整手段１５２は、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３のうち、一方が当たり態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。

条件決定手段１８２は、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の表示態様に関連付けられたミッション、または第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のいずれか一方の表示態様に関連付けられたミッションを決定する。具体的には、条件決定手段１８２は、第１型ミッションおよび第２型ミッションのいずれかのミッションを決定する。第１型ミッションおよび第２型ミッションについては、実施例１と同様である。

図２９は、図５におけるＳ１４の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。第１特別図柄１９２の変動表示タイミングである場合（Ｓ３６６のＹ）、第１特別図柄１９２および第１装飾図柄１９０の変動表示を処理し（Ｓ３６７）、第１特別図柄１９２の変動表示タイミングでない場合（Ｓ３６６のＮ）、第２特別図柄１９３および第２装飾図柄１９１の変動表示を処理する（Ｓ３６８）。第１特別図柄１９２の変動表示タイミングであるか、第２特別図柄１９３の変動表示タイミングであるかは、特図調整手段１５２により記録された第１始動口６２および第３始動口６７への入賞と第２始動口６３への入賞の順序に応じて決定される。次に、普通図柄の変動表示を処理する（Ｓ３６９）。このように第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３のうち一方のみが選択的に変動表示されるとともに、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のうち一方のみが選択的に変動表示される。

図３０は、図２９におけるＳ３６７、Ｓ３６８、Ｓ３６９の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。Ｓ３６７、Ｓ３６８、Ｓ３６９における各図柄変動は、基本的に処理が共通するので、これらを一つのフローでまとめて説明する。以下、Ｓ３６７の処理としては第１特別図柄１９２および第１装飾図柄１９０の変動表示を示し、Ｓ３６８の処理としては第２特別図柄１９３および第２装飾図柄１９１の変動表示を示し、Ｓ３６９の処理としては普通図柄の変動表示を示す。保留制御手段１１６に抽選値の保留がなされている場合（Ｓ３３０のＹ）、図柄変動が表示中でなければ（Ｓ３３２のＮ）、当否抽選手段１１２が当否判定処理を実行する（Ｓ３３４）。その判定結果に応じた変動パターンにしたがって変動表示が開始される（Ｓ３３６）。Ｓ３３０において抽選値が保留されていなかった場合は（Ｓ３３０のＮ）、Ｓ３３２からＳ３３６までの処理がスキップされ、Ｓ３３２において図柄変動が表示中であった場合は（Ｓ３３２のＹ）、Ｓ３３４およびＳ３３６の処理がスキップされる。続いて、すでに図柄変動表示が開始されていれば（Ｓ３３８のＹ）、図柄変動表示を処理し（Ｓ３４０）、図柄表示の停止タイミングに達したときは（Ｓ３４２のＹ）、表示中の図柄変動を停止する（Ｓ３４４）。Ｓ３３８において図柄変動表示が開始されていないときは（Ｓ３３８のＮ）、Ｓ３４０からＳ３４４の処理をスキップする。Ｓ３４２において図柄表示の停止タイミングに達していないときは（Ｓ３４２のＮ）、Ｓ３４４の処理をスキップする。

図３１は、図３０におけるＳ３３４の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。図３１に示すフローチャートにおけるＳ３８０〜Ｓ３９２の処理は、図９に示すフローチャートにおけるＳ１００〜Ｓ１１２と同様であることから説明を省略する。また、図３１に示すフローチャートにおけるＳ３８６の具体的な処理の内容は、図１７に示すフローチャートにＳ１０６の処理の内容としてＳ１９０〜Ｓ２００に記載される処理と同様であることから説明を省略する。

図３２は、図３１におけるＳ３８４のミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。演出決定手段１３２は、ＲＡＭに格納されたミッション識別情報を参照し、提示中のミッションが第１型ミッションか否かを判定する（Ｓ４００）。

提示中のミッションが第１型ミッションの場合（Ｓ４００のＹ）、Ｓ４０２〜Ｓ４０８を含む第１型ミッション達成処理を実施する。図３２におけるＳ４０２〜Ｓ４０８の処理は、図１１におけるＳ１３０〜Ｓ１３６の処理と同様であることから説明を省略する。

提示中のミッションが第１型ミッションでない場合（Ｓ４００のＮ）、Ｓ４１２およびＳ４１４を含む第２型ミッション達成処理を実施する。第２型ミッション達成処理において、演出決定手段１３２は、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から、提示中の第２型ミッションを達成させる装飾図柄の変動パターンを選択する（Ｓ４１２）。例えば、図４（ｂ）に示す「３回転以内に左右どちらかのエリアで左図柄に「６」を出現させろ」というミッションが提示されている状態で第１抽選が当たりとなった場合、演出決定手段１３２は、左図柄が「６」で停止表示される第１装飾図柄１９０の変動パターンを選択する。

次に演出決定手段１３２は、停止表示させる当たり図柄を決定する（Ｓ４１４）。このとき演出決定手段１３２は、第１抽選が当たりであった場合は第１装飾図柄１９０を当たり図柄で停止させ、第２抽選が当たりであった場合は第２装飾図柄１９１を当たり図柄で停止させる。

図３３は、図３１におけるＳ３９０のミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。ミッション変更処理が実施された後（Ｓ４１８）、演出決定手段１３２は、ＲＡＭに格納されたミッション識別情報を参照し、提示中のミッションが第１型ミッションか否かを判定する（Ｓ４２０）。

提示中のミッションが第１型ミッションの場合（Ｓ４２０のＹ）、Ｓ４２２〜Ｓ４３０を含む第１型ミッション未達処理を実施する。図３３におけるＳ４２２〜Ｓ４３０の処理は、図２２におけるＳ２３０〜Ｓ２３８の処理と同様であることから説明を省略する。

提示中のミッションが第１型ミッションでない場合（Ｓ４２０のＮ）、Ｓ４３２およびＳ４３４を含む第２型ミッション未達処理を実施する。第２型ミッション未達処理において、演出決定手段１３２は、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から、提示中の第２型ミッションが未達となる装飾図柄の変動パターンを選択する（Ｓ４３２）。例えば図４（ｂ）に示す「３回転以内に左右どちらかのエリアで左図柄に「６」を出現させろ」というミッションが提示されている状態で第１抽選が外れとなった場合、演出決定手段１３２は、左図柄が「６」以外の図柄で停止表示される第１装飾図柄１９０の変動パターンを選択する。

次に演出決定手段１３２は、停止表示させる外れ図柄を決定する（Ｓ４３４）。このとき演出決定手段１３２は、第１抽選が外れであった場合は第１装飾図柄１９０を外れ図柄で停止させ、第２抽選が外れであった場合は第２装飾図柄１９１を外れ図柄で停止させる。

図３４は、図３３におけるＳ４１８のミッション変更処理を詳細に示すフローチャートである。条件決定手段１８２は、ＲＡＭに格納されたミッションデータを参照し、第１型ミッションが提示中か否かを判定する（Ｓ５１０）。第１型ミッションが提示中でない場合（Ｓ５１０のＮ）、本フローチャートにおけるその後の処理をすべてスキップする。

第１型ミッションが提示中の場合（Ｓ５１０のＹ）、条件決定手段１８２は、新たに抽選を実施して、提示されているミッションを変更するか否かを判定する（Ｓ５１２）。ミッションを変更しない場合（Ｓ５１２のＮ）、本フローチャートにおけるその後の処理をすべてスキップする。

ミッションを変更する場合（Ｓ５１２のＹ）、条件決定手段１８２は、変更して提示する第１型ミッションまたは第２型ミッションを決定する（Ｓ５１４）。提示する第１型ミッションまたは第２型ミッションを決定する処理については、図１９におけるＳ４９４の処理と同様である。提示する第１型ミッションまたは第２型ミッションが決定されると、本フローチャートにおけるその後の処理をすべてスキップする。

図３５は、図３１におけるＳ３９２の外れ時ミッション提示判定処理を詳細に示すフローチャートである。演出決定手段１３２は、抽選値を利用してミッションを提示させるか否かを判定する（Ｓ４５０）。ミッションを提示させない場合（Ｓ４５０のＮ）、演出決定手段１３２は、パターン記憶手段１３０に格納された変動パターンの中から通常通り変動パターンを選択し（Ｓ４６０）、停止表示させる外れ図柄を決定する（Ｓ４６２）。

ミッションを提示させる場合（Ｓ４５０のＹ）、演出決定手段１３２は、提示するミッションを第１型ミッションまたは第２型ミッションに決定する（Ｓ４５２）とともに、ミッション提示フラグをオンに設定し、提示するミッションの内容を示すミッション識別情報をＲＡＭに格納する。

次に演出決定手段１３２は、提示するミッションが第１型ミッションか否かを判定する（Ｓ４５４）。提示するミッションが第１型ミッションの場合（Ｓ４５４のＹ）、演出決定手段１３２は、第１型ミッション未達処理を実施する（Ｓ４５６）。この第１型ミッション未達処理は、図１８および図２２におけるＳ２１２の第１型ミッション未達処理と同様である。提示するミッションが第２型ミッションの場合（Ｓ４５４のＮ）、演出決定手段１３２は、第２型ミッション未達処理を実施する（Ｓ４５８）。この第２型ミッション未達処理は、図１８および図２３におけるＳ２１６の第２型ミッション未達処理と同様である。

以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。

実施例１に対するある変形例において、第２型ミッションまたは第３型ミッションを提示する場合、条件決定手段１８２は、提示するミッションとして、第１装飾図柄１９０の変動回数と第２装飾図柄１９１の変動回数の合計の制限回数を含むミッションを決定する。条件決定手段１８２は、第２型ミッションとして、例えば「左右合計１０回転以内に左右どちらかのエリアで左図柄に「６」を出現させろ」などのミッションを決定する。また、条件決定手段１８２は、第３型ミッションとして、例えば「左右合計６回転以内に左右両エリアで１回ずつリーチをかけろ」などのミッションを決定する。なお、実施例２に対する変形例において、条件決定手段１８２は、提示するミッションとしてこのような第２型ミッションを決定してもよい。

この変形例では、第１演出制御手段１６８および第２演出制御手段１７０は、同時に変動を開始し同時に停止するよう第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の変動を調整しなくてもよい。第１装飾図柄１９０の変動回数と第２装飾図柄１９１の変動回数の合計をミッションの制限回数としているため、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の変動を調整しなくても制限回数をカウントすることが可能となるからである。

この変形例において、条件提示演出制御手段１８４は、決定されたミッションを演出表示装置６０に表示させるときにいずれかの装飾図柄が変動中であった場合は、その装飾図柄が外れ図柄で停止表示されたときに制限回数を１減算し、減算した制限回数がゼロでなければ減算した制限回数を演出表示装置６０に表示する。なお、決定されたミッションを演出表示装置６０に表示させるときにいずれかの装飾図柄が変動中であった場合は、その装飾図柄の変動が停止表示され、次に装飾図柄が変動し停止したときに制限回数を１減算してもよい。

実施例１に対する別の変形例において、第１型ミッション、第２型ミッション、または第３型ミッションを提示する場合、条件決定手段１８２は、提示するミッションとして、ミッションを提示したときからの制限時間含むミッションを決定する。第１型ミッションは、第１型ミッションとして、例えば「８０秒以内に右エリアで右図柄に「２」を出現させろ」などのミッションを決定する。条件決定手段１８２は、第２型ミッションとして、例えば「６０秒以内に左右どちらかのエリアで左図柄に「６」を出現させろ」などのミッションを決定する。また、条件決定手段１８２は、第３型ミッションとして、例えば「１００秒以内に左右両エリアで１回ずつリーチをかけろ」などのミッションを決定する。なお、実施例２に対する変形例において、条件決定手段１８２は、提示するミッションとしてこのような第２型ミッションを決定してもよい。なお、この変形例においても、第１演出制御手段１６８および第２演出制御手段１７０は、第２型ミッションまたは第３型ミッションを提示する場合に、同時に変動を開始し同時に停止するよう第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の変動を調整しなくてもよい。

実施例１に対する別の変形例において、第２型ミッションまたは第３型ミッションを提示する場合、条件決定手段１８２は、提示するミッションとして、第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１のいずれかの変動の制限回数を含むミッションを決定する。条件決定手段１８２は、第２型ミッションとして、例えば「左エリア３回転以内に左右どちらかのエリアで左図柄に「６」を出現させろ」などのミッションを決定する。また、条件決定手段１８２は、第３型ミッションとして、例えば「右エリア３転以内に左右両エリアで１回ずつリーチをかけろ」などのミッションを決定する。なお、実施例２に対する変形例において、条件決定手段１８２は、提示するミッションとしてこのような第２型ミッションを決定してもよい。なお、この変形例においても、第１演出制御手段１６８および第２演出制御手段１７０は、同時に変動を開始し同時に停止するよう第１装飾図柄１９０および第２装飾図柄１９１の変動を調整しなくてもよい。

また、実施例１に対する別の変形例では、図２０において、提示すべきミッションがある場合（Ｓ３０２のＹ）、条件提示演出制御手段１８４は、Ｓ３０４の処理を行う前に、まず提示すべきミッションが第１型ミッションか否かを判定し、第１型ミッションであれば、そのままＳ３０４の処理に移行する。

提示すべきミッションが第２型ミッションまたは第３型ミッションである場合、条件提示演出制御手段１８４は、確変を開始したか、または時短を開始したかを判定する。このとき、条件提示演出制御手段１８４は、特別遊技が終了し、参照する当否テーブルが確変用のものになっているか否かを判定することにより確変が開始されたか否かを判定する。また、条件提示演出制御手段１８４は、時短フラグがオンになっているか否かを判定することにより時短が開始されたか否かを判定する。確変および時短のいずれにもなっていない場合、条件提示演出制御手段１８４は、Ｓ３０２〜Ｓ３０６の処理をスキップし、提示が決定されたミッションがあってもミッションを表示させない。

上述のように、特図調整手段１５２は、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合は、一方の図柄を強制的に外れの態様で停止させ、または変動中の特別図柄に関しては当たりによって発生した特別遊技が終了するまで変動表示をそのまま継続させる。このため、このように確変または時短の開始時であれば、特図調整手段１５２は、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３を容易に同時に変動表示させることができるため、演出表示制御手段１３４は、第１装飾図柄１９０および第１特別図柄１９２を容易に同時に変動表示させることができる。

各実施例においては、第１特別図柄表示装置７０および第２特別図柄表示装置７１として、それぞれ異なる形態の表示装置を用いた例を説明した。すなわち、第１特別図柄表示装置７０として７セグメントＬＥＤ表示装置を用い、第２特別図柄表示装置７１として「○」と「×」の２種類のマークを表示する装置を用いる例を説明した。変形例においては、第１特別図柄表示装置７０および第２特別図柄表示装置７１として、それぞれ同じ形態の表示装置を用いてもよい。例えば、第１特別図柄表示装置７０および第２特別図柄表示装置７１として、ともに７セグメントＬＥＤ表示装置を用いる構成としてもよいし、第１特別図柄表示装置７０および第２特別図柄表示装置７１として、ともに他の形態の表示装置を用いる構成としてもよい。これにより、第１特別図柄１９２および第２特別図柄１９３を決定するときに参照する第１図柄範囲テーブルおよび第２図柄範囲テーブルを一つの図柄範囲テーブルに共通化でき、構成および処理を簡素にすることができる。また、第２特別図柄表示装置７１として、第１特別図柄表示装置７０と同様の７セグメントＬＥＤ表示装置を用いれば、確変への移行、第２特別遊技の単位遊技回数や開放時間を、特別な抽選を実行しなくとも第２特別図柄１９３に応じて決定することができ、構成や処理を簡素にすることができる。

別の変形例では、条件記憶手段１６１には、例えば「左図柄に「６」を出現させろ」など、変動表示条件データとして、有効ライン上に揃ったときに確変なし大当たりであることを示す偶数の数字をいずれかの図柄に出現させることを条件として示す変動表示条件データだけでなく、例えば「左図柄に「７」を出現させろ」など、有効ライン上に揃ったときに確変付き大当たりであることを示す奇数の数字をいずれかの図柄に出現させることを条件として示す変動表示条件データも格納されている。

例えば、「３回転以内に右エリアで左図柄に「７」を出現させろ」というミッションが提示されているときに、左エリアに対応する第１抽選が当たりとなった場合、条件決定手段１８２は、メイン基板１０２か入力された図柄決定抽選結果を示すデータ、および変動パターンを示すデータを利用して、当否抽選の結果が確変付き大当たりか確変なし大当たりかを判定することにより、「左図柄に「７」を出現させろ」という変動表示条件を変更する必要があるか否かを判定する。

当否抽選の結果が確変付き大当たりの場合、ミッションを達成させた上で有効ライン上に図柄を揃えると「７７７」の確変付き大当たりであることを示す停止図柄となるため、変動表示条件を変更する必要がない。したがってこの場合、条件決定手段１８２は、提示されていたミッションに含まれる指定装飾図柄をそれまで指定されていなかった装飾図柄を指定する指定装飾図柄に差し替えたものを、提示しなおすミッションとして決定する。条件提示演出制御手段１８４は、提示しなおすことが決定されたミッションをミッション提示領域１８６に表示することにより、提示されていたミッションを、それまで指定されていなかった他方の変動表示態様が満たさなければならないとするものに変更して提示しなおす。

当否抽選の結果が確変なし大当たりの場合、ミッションを達成させた上で有効ライン上に図柄を揃えると「７７７」となり、確変付き大当たりであることを示す停止図柄となるため、変動表示条件を変更する必要がある。したがってこの場合、条件決定手段１８２は、提示されていたミッションに含まれる指定装飾図柄をそれまで指定されていなかった装飾図柄を指定する指定装飾図柄に差し替え、さらに変動表示条件を、例えば「左図柄に「６」を出現させろ」など、変動表示条件データとして、有効ライン上に揃ったときに確変なし大当たりであることを示す偶数の数字をいずれかの図柄に出現させることを条件とするものに差し替える。これによって、ミッションを達成させた上で有効ライン上に図柄を揃えると「６６６」となり、確変なし大当たりであることを示す停止図柄で停止表示させることが可能となる。なお、当否抽選の結果が確変なし大当たりの場合、条件決定手段１８２は、提示しなおすミッションを決定しなくてもよい。この場合、演出決定手段１３２は、ミッションに関係なく、当たり側の装飾図柄を、確変なし大当たりであることを示す停止図柄で停止表示させる変動パターンおよび停止図柄を決定する。

別の変形例では、例えば図１４（ｂ）に示すように、提示されていたミッションに代えて、指定装飾図柄を「左エリアで」に差し替え、「２回転以内に左エリアで左図柄に「６」を出現させろ」のミッションを提示しなおした場合に、その当たりが確変付き大当たりであった場合、演出決定手段１３２は、例えば「６５４」など左図柄に「６」を出現させてあたかも停止表示されたような半停止状態とし、その後３つの図柄すべてを変動表示させて最終的に確変付き大当たりであることを示す「７７７」で停止表示させる疑似連の変動パターンを決定する。本変形例において疑似連演出とは、１回の装飾図柄の変動中に、あたかも複数回の装飾図柄の変動が表示されたように見せる演出をいう。具体的には、疑似連演出では決定された停止図柄で装飾図柄の変動表示が停止する前に、装飾図柄の変動表示が停止したような半停止態様を変動表示中に表示させ、その後次の変動表示が開始されたように全ての図柄表示領域において装飾図柄を変動表示させる。これによっても、確変付き大当たりであることを示す停止図柄で装飾図柄を停止表示させることが可能となる。

ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 本実施例におけるぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 （ａ）は、第１型ミッションの一例を示す図であり、（ｂ）は、第２型ミッションの一例を示す図であり、（ｃ）は、第３型ミッションの一例を示す図である。 ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。 図５におけるＳ１０の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。 図５におけるＳ１４の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図７におけるＳ６７の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図８におけるＳ３４の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図９におけるＳ１０４のミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。 図１０におけるＳ１２２の第１型ミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。 変更前の第１型ミッションと変更後の第１型ミッションの一例を示す図である。 変更前の第１型ミッションと変更後の第２型ミッションの一例を示す図である。 （ａ）はミッション変更前の状態を示す図であり、（ｂ）はミッション変更後の状態を示す図であり、（ｃ）はミッションを達成するように装飾図柄を停止表示させた状態を示す図であり、（ｄ）は確変付き大当たりを示す当たり図柄で装飾図柄を停止表示させた状態を示す図である。 図１０におけるＳ１２６の第２型ミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。 図１０におけるＳ１２８の第３型ミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。 図９におけるＳ１０６の当たり時ミッション提示判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図９におけるＳ１１０のミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。 図１８におけるＳ２０８のミッション変更処理を詳細に示すフローチャートである。 変更前の第３型ミッションと変更後の第１型ミッションの一例を示す図である。 変更前の第３型ミッションと変更後の第２型ミッションの一例を示す図である。 図１８におけるＳ２１２の第１型ミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。 図１８におけるＳ２１６の第２型ミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。 図１８におけるＳ２１８の第３型ミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。 図９におけるＳ１１２の外れ時ミッション提示判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図８におけるＳ３６の変動表示開始からＳ４４の変動停止までの演出表示制御手段の演出表示制御手順を示すフローチャートである。 図５におけるＳ１６の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図２７におけるＳ９２の第１特別遊技とＳ９４の第２特別遊技を詳細に示すフローチャートである。 図５におけるＳ１４の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図２９におけるＳ３６７、Ｓ３６８、Ｓ３６９の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図３０におけるＳ３３４の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図３１におけるＳ３８４のミッション達成処理を詳細に示すフローチャートである。 図３１におけるＳ３９０のミッション未達処理を詳細に示すフローチャートである。 図３３におけるＳ４１８のミッション変更処理を詳細に示すフローチャートである。 図３１におけるＳ３９２の外れ時ミッション提示判定処理を詳細に示すフローチャートである。

符号の説明

１０ ぱちんこ遊技機、 ５０ 遊技盤、 ５２ 遊技領域、 ６０ 演出表示装置、 ６２ 第１始動口、 ６３ 第２始動口、 ６５ 普通電動役物、 ６７ 第３始動口、 ６８ 作動口、 ７０ 第１特別図柄表示装置、 ７１ 第２特別図柄表示装置、 ９１ 第１大入賞口、 ９２ 第２大入賞口、 １００ 遊技制御装置、 １０２ メイン基板、 １０４ サブ基板、 １１２ 当否抽選手段、 １１４ 図柄決定手段、 １１６ 保留制御手段、 １１８ メイン表示制御手段、 １２０ 特別遊技制御手段、 １２２ 特定遊技実行手段、 １２６ 第１抽選手段、 １２８ 第２抽選手段、 １３０ パターン記憶手段、 １３４ 演出表示制御手段、 １４４ 第１保留手段、 １４６ 第２保留手段、 １４８ 第１特図制御手段、 １５０ 第２特図制御手段、 １５２ 特図調整手段、 １５４ 第１特別遊技制御手段、 １５６ 第２特別遊技制御手段、 １６１ 条件記憶手段、 １６８ 第１演出制御手段、 １７０ 第２演出制御手段、 １７２ 演出調整手段、 １７４ 領域設定手段、 １７６ 作動条件保持手段、 １７８ 第１作動条件保持手段、 １８０ 第２作動条件保持手段、 １８２ 条件決定手段、 １８４ 条件提示演出制御手段、 １９０ 第１装飾図柄、 １９１ 第２装飾図柄、 １９２ 第１特別図柄、 １９３ 第２特別図柄、 １９４ 左エリア、 １９５ 右エリア。

Claims (8)

1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第１始動口と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第２始動口と、
   前記第１始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第１抽選を実行する第１抽選手段と、
   前記第２始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第２抽選を実行する第２抽選手段と、
   前記第１抽選の結果を示す図柄である第１特別図柄が変動表示される第１特別図柄表示装置と、
   前記第２抽選の結果を示す図柄である第２特別図柄が変動表示される第２特別図柄表示装置と、
   前記第１特別図柄を前記第１特別図柄表示装置に変動表示させ、前記第２特別図柄を前記第２特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、
   前記第１抽選の結果を演出的に示す図柄である第１装飾図柄と前記第２抽選の結果を演出的に示す図柄である第２装飾図柄とが変動表示される演出表示装置と、
   前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第１抽選および前記第２抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
   通常遊技より遊技者に有利な状態となる第１特別遊技を実行するための条件である第１作動条件を保持する第１作動条件保持手段と、
   通常遊技より遊技者に有利な状態となる第２特別遊技を実行するための条件である第２作動条件を保持する第２作動条件保持手段と、
   前記第１抽選が当たりである場合、前記第１特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第１作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第１特別遊技を実行する第１特別遊技実行手段と、
   前記第２抽選が当たりである場合、前記第２特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第２作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第２特別遊技を実行する第２特別遊技実行手段と、
   前記第１始動口または前記第２始動口への遊技球の入球を契機に、前記図柄変動演出の表示態様に関連付けられた条件であって、提示されている所定期間中に前記第１特別遊技または前記第２特別遊技へ移行させるために満たすべきであるような条件である態様条件を決定する条件決定手段と、
   前記決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、前記第１装飾図柄または前記第２装飾図柄とともに前記演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を前記所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備え、
   前記条件提示演出制御手段は、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されている態様条件に代えて、それまで指定されていなかった他方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示しなおすことを特徴とする弾球遊技機。
2. 前記条件提示演出制御手段は、前記第１装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合に第２抽選が当たりとなった場合に、提示されている態様条件に代えて、前記第２装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示し、前記第２装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合に第１抽選が当たりとなった場合に、提示されている態様条件に代えて、前記第１装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示しなおすことを特徴とする請求項１に記載の弾球遊技機。
3. 前記条件提示演出制御手段は、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されていた態様条件を、それまで指定されていなかった他方の変動表示態様が満たさなければならないとするものに変更して提示しなおすことを特徴とする請求項１または２に記載の弾球遊技機。
4. 遊技領域が形成された遊技盤と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第１始動口と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第２始動口と、
   前記第１始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第１抽選を実行する第１抽選手段と、
   前記第２始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第２抽選を実行する第２抽選手段と、
   前記第１抽選の結果を示す図柄である第１特別図柄が変動表示される第１特別図柄表示装置と、
   前記第２抽選の結果を示す図柄である第２特別図柄が変動表示される第２特別図柄表示装置と、
   前記第１特別図柄を前記第１特別図柄表示装置に変動表示させ、前記第２特別図柄を前記第２特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、
   前記第１抽選の結果を演出的に示す図柄である第１装飾図柄と前記第２抽選の結果を演出的に示す図柄である第２装飾図柄とが変動表示される演出表示装置と、
   前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第１抽選および前記第２抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
   通常遊技より遊技者に有利な状態となる第１特別遊技を実行するための条件である第１作動条件を保持する第１作動条件保持手段と、
   通常遊技より遊技者に有利な状態となる第２特別遊技を実行するための条件である第２作動条件を保持する第２作動条件保持手段と、
   前記第１抽選が当たりである場合、前記第１特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第１作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第１特別遊技を実行する第１特別遊技実行手段と、
   前記第２抽選が当たりである場合、前記第２特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第２作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第２特別遊技を実行する第２特別遊技実行手段と、
   前記第１始動口または前記第２始動口への遊技球の入球を契機に、前記図柄変動演出の表示態様に関連付けられた条件であって、提示されている所定期間中に前記第１特別遊技または前記第２特別遊技へ移行させるために満たすべきであるような条件である態様条件を決定する条件決定手段と、
   前記決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、前記第１装飾図柄または前記第２装飾図柄とともに前記演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を前記所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備え、
   前記条件提示演出制御手段は、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されている態様条件に代えて、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとする態様条件を提示しなおすことを特徴とする弾球遊技機。
5. 前記条件提示演出制御手段は、前記第１装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、第２抽選が当たりであった場合に、提示されている態様条件に代えて、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のどちらかの変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示し、前記第２装飾図柄の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、第１抽選が当たりであった場合に、提示されている態様条件に代えて、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとする態様条件を提示しなおすことを特徴とする請求項４に記載の弾球遊技機。
6. 前記条件提示演出制御手段は、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されていた態様条件を、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとするものに変更して提示しなおすことを特徴とする請求項４または５に記載の弾球遊技機。
7. 遊技領域が形成された遊技盤と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第１始動口と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第２始動口と、
   前記第１始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第１抽選を実行する第１抽選手段と、
   前記第２始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第２抽選を実行する第２抽選手段と、
   前記第１抽選の結果を示す図柄である第１特別図柄が変動表示される第１特別図柄表示装置と、
   前記第２抽選の結果を示す図柄である第２特別図柄が変動表示される第２特別図柄表示装置と、
   前記第１特別図柄を前記第１特別図柄表示装置に変動表示させ、前記第２特別図柄を前記第２特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、
   前記第１抽選の結果を演出的に示す図柄である第１装飾図柄と前記第２抽選の結果を演出的に示す図柄である第２装飾図柄とが変動表示される演出表示装置と、
   前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第１抽選および前記第２抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
   通常遊技より遊技者に有利な状態となる第１特別遊技を実行するための条件である第１作動条件を保持する第１作動条件保持手段と、
   通常遊技より遊技者に有利な状態となる第２特別遊技を実行するための条件である第２作動条件を保持する第２作動条件保持手段と、
   前記第１抽選が当たりである場合、前記第１特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第１作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第１特別遊技を実行する第１特別遊技実行手段と、
   前記第２抽選が当たりである場合、前記第２特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第２作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第２特別遊技を実行する第２特別遊技実行手段と、
   前記第１始動口または前記第２始動口への遊技球の入球を契機に、前記図柄変動演出の表示態様に関連付けられた条件であって、提示されている所定期間中に前記第１特別遊技または前記第２特別遊技へ移行させるために満たすべきであるような条件である態様条件を決定する条件決定手段と、
   前記決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、前記第１装飾図柄または前記第２装飾図柄とともに前記演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を前記所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備え、
   前記条件提示演出制御手段は、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄の双方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されている態様条件に代えて、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のうち指定した一方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件を提示しなおすことを特徴とする弾球遊技機。
8. 遊技領域が形成された遊技盤と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第１始動口と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第２始動口と、
   前記第１始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第１抽選を実行する第１抽選手段と、
   前記第２始動口への遊技球の入球を契機に抽選値を取得して第２抽選を実行する第２抽選手段と、
   前記第１抽選の結果を示す図柄である第１特別図柄が変動表示される第１特別図柄表示装置と、
   前記第２抽選の結果を示す図柄である第２特別図柄が変動表示される第２特別図柄表示装置と、
   前記第１特別図柄を前記第１特別図柄表示装置に変動表示させ、前記第２特別図柄を前記第２特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、
   前記第１抽選の結果を演出的に示す図柄である第１装飾図柄と前記第２抽選の結果を演出的に示す図柄である第２装飾図柄とが変動表示される演出表示装置と、
   前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄の変動表示を含む図柄変動演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
   前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第１抽選および前記第２抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
   通常遊技より遊技者に有利な状態となる第１特別遊技を実行するための条件である第１作動条件を保持する第１作動条件保持手段と、
   通常遊技より遊技者に有利な状態となる第２特別遊技を実行するための条件である第２作動条件を保持する第２作動条件保持手段と、
   前記第１抽選が当たりである場合、前記第１特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第１作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第１特別遊技を実行する第１特別遊技実行手段と、
   前記第２抽選が当たりである場合、前記第２特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第２作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第２特別遊技を実行する第２特別遊技実行手段と、
   前記第１始動口または前記第２始動口への遊技球の入球を契機に、前記図柄変動演出の表示態様に関連付けられた条件であって、提示されている所定期間中に前記第１特別遊技または前記第２特別遊技へ移行させるために満たすべきであるような条件である態様条件を決定する条件決定手段と、
   前記決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、前記第１装飾図柄または前記第２装飾図柄とともに前記演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を前記所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備え、
   前記決定された態様条件の表示を含む条件提示演出を、前記第１装飾図柄または前記第２装飾図柄とともに前記演出表示装置に表示させて遊技者に態様条件を前記所定期間が終了するまで提示する条件提示演出制御手段と、を備え、
   前記条件提示演出制御手段は、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄の双方の変動表示態様が満たさなければならないとする態様条件が提示されている場合であっても、所定の条件を満たす場合に、提示されている態様条件に代えて、前記第１装飾図柄および前記第２装飾図柄のうちどちらかの変動表示態様が満たせばよいとする態様条件を提示しなおすことを特徴とする弾球遊技機。

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