JP2008199512A - ゲートウェイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レガシー網及びIMS網のそれぞれに相当数の利用者が存在する状況において、ネットワーク全体として、MGCFの性能を向上させる。
【解決手段】移転先ゲートウェイ装置となり得る他のゲートウェイ装置の識別情報を有するリストを格納する記憶部と、前記電話網内の装置から発呼信号を受信する受信部と、前記リストの中から1つの移転先ゲートウェイ装置を選択する移転先ゲートウェイ装置選択部と、選択された前記移転先ゲートウェイ装置に対する、リダイレクト通知を作成するリダイレクト通知作成部と、前記リダイレクト通知を前記移転先ゲートウェイ装置に送信するリダイレクト通知送信部と、前記発呼信号の呼識別情報等を含むリダイレクト要求信号を作成するリダイレクト要求信号作成部と、前記リダイレクト要求信号を、前記発呼信号を送信した電話網内の装置に送信するリダイレクト要求信号送信部と、を備えるゲートウェイ装置とした。
【選択図】図13

Description

本発明はレガシー網からIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網への移行時における、MGCF(Media Gateway Control Function)の負荷分散技術に関する。
電話網(PSTN(Public Switched Telephone Networks、公衆交換電話網)、ISDN(Integrated Services Digital Network、サービス総合ディジタル網))における輻
輳対策として、シグナリングメッセージを迂回させる方式が存在する。例として、トラフィックコントロールシステム(TCS、Traffic Control System)による制御を用いる方式や、レガシー網とIP(Internet Protocol)網の境界装置からレガシー網に輻輳を通
知することで迂回を指示する方式(特許文献1)が挙げられる。これらは、いずれもレガシー網に対して迂回を指示するものであり、レガシー網は迂回することを意識してそれに応じた処理を行うものであった。そのため、レガシー網の運用事業者とIMS網の運用事業者とが異なっており、レガシー網に対して機能追加や迂回を意識させたくない場合には適さないものであった。
また、主に輻輳の原因として想定している災害時の呼の集中に対しては、従来技術ではネットワーク全体を管理する装置によって制御するものであり、多数の事業者/ドメインが混在した状況には適さないものであった。
特開2001−333114号公報 特開2003−309650号公報 特開2002−290551号公報
MGCFを含むIMS網の管理事業者と、中継交換機を含むレガシー網の管理事業者とは、複数存在するため、これらが一体となって輻輳対策をするには多大な時間と労力が必要となる。今後、レガシー網が縮小していくことが予想される中、従来の技術であるレガシー網に対して多額の費用を投じて設備の変更をすることは回避したいことである。また、IMS網において、MGCF(Media Gateway Control Function)の処理能力が全体として過剰となってしまうほど、設備を用意することは、費用の面から現実的ではない。従って、IMS網の管理事業者単体で、過剰な設備を用意せず、他の網に影響を与えず、有効な輻輳対策をすることが望ましい。
本発明は、レガシー網及びIMS網のそれぞれに相当数の利用者が存在する状況において、ネットワーク全体として、MGCFの性能を向上させることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
即ち、本発明は、
リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するゲートウェイ装置であって、
移転先ゲートウェイ装置となり得る少なくとも1つの他のゲートウェイ装置の識別情報を有するリストを格納する記憶部と、
前記電話網内の装置から着側装置識別情報及び呼識別情報を含む発呼信号を受信する受信
部と、
前記受信部が所定状況下で呼を受信した場合に、前記リストの中から1つの移転先ゲートウェイ装置を選択する移転先ゲートウェイ装置選択部と、
選択された前記移転先ゲートウェイ装置に対する、前記発呼信号の呼識別情報を含むリダイレクト通知を作成するリダイレクト通知作成部と、
前記リダイレクト通知を前記移転先ゲートウェイ装置に送信するリダイレクト通知送信部と、
移転元装置識別情報としての前記発呼信号の着側装置識別情報、着側装置識別情報としての前記移転先ゲートウェイ装置の識別情報、及び前記発呼信号の呼識別情報を含むリダイレクト要求信号を作成するリダイレクト要求信号作成部と、
前記リダイレクト要求信号を、前記発呼信号を送信した電話網内の装置に送信するリダイレクト要求信号送信部と、
を備えるゲートウェイ装置である。
本発明によると、呼処理を他のゲートウェイ装置に移転することができる。
また、本発明は、好ましくは、上記構成に加えて、
前記リダイレクト通知に対する応答を、前記移転先ゲートウェイ装置から受信するリダイレクト通知応答受信部を、さらに備え、
前記リダイレクト要求信号作成部は、前記リダイレクト通知応答受信部が前記移転先ゲートウェイ装置から前記リダイレクト通知に対する応答を受信することを条件の一つとして、前記移転先ゲートウェイ装置の識別情報を含むリダイレクト要求信号を作成する、
ゲートウェイ装置とする。
本発明によると、呼処理を移転する際、確実に移転先で受け入れられることが担保される。
また、本発明は、好ましくは、上記構成に加えて、
自装置の負荷を管理する負荷管理部を、さらに備え、
前記移転先ゲートウェイ装置選択部は、前記電話網から送信された発呼信号を受信した時に、前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上の場合に、前記移転先ゲートウェイ装置候補リストの中から1つの移転先ゲートウェイ装置を選択する、
ゲートウェイ装置とする。
本発明によると、ゲートウェイ装置の負荷が増大した時に、呼処理を他のゲートウェイ装置に移転することができる。
また、本発明は、好ましくは、上記構成に加えて、
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上になったとき、他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを禁止するための、自ゲートウェイ装置の識別情報を含む輻輳通知を送信する輻輳通知送信部と、
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷未満になったとき、前記他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを許可するための、自ゲートウェイ装置の識別情報を含む正常通知を送信する正常通知送信部と、
を備えるゲートウェイ装置とする。
本発明によると、他のゲートウェイ装置から移転先ゲートウェイ装置として選択される
ことの可否を、他の装置に通知することができる。
また、本発明は、好ましくは、上記構成に加えて、
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する輻輳通知を受信する輻輳通知受信部と、
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する正常通知を受信する正常通知受信部と、
前記輻輳通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補から除外し、前記正常通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補に追加する移転先ゲートウェイ装置候補管理部と、
を備えるゲートウェイ装置である。
本発明によると、他のゲートウェイ装置からの輻輳通知等を反映して、移転先ゲートウェイ装置を選択することができる。
また、本発明は、
リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するゲートウェイ装置であって、
他のゲートウェイ装置から、該他のゲートウェイ装置で受信された発呼信号中の呼識別情報を含むリダイレクト通知を受信するリダイレクト通知受信部と、
前記リダイレクト通知の呼識別情報を格納する記憶部と、
前記リダイレクト通知に対する応答を作成するリダイレクト通知応答作成部と、
前記応答を前記他のゲートウェイ装置に送信するリダイレクト通知応答送信部と、
前記電話網から前記他のゲートウェイ装置によるリダイレクト要求に応じて送信される、移転元装置識別情報としての前記発呼信号中の着側装置識別情報と、着側装置識別情報としての自ゲートウェイ装置の識別情報とを含む再発呼信号を受信する受信部と、
前記呼の呼識別情報が前記記憶部に格納される前記呼識別情報の1つと一致した場合、前記再発呼信号中の前記移転元装置識別情報を前記着側装置識別情報として設定した発呼信号を作成する呼処理部と、
前記呼処理部で作成された前記再発呼信号をこの発呼信号中の着側装置識別情報に対応する着側装置に向けて送信する送信部と、
を備えるゲートウェイ装置である。
本発明によると、他のゲートウェイ装置から移転された呼を所望の着側端末に向けて転送することができる。
また、本発明は、
リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するゲートウェイ装置であって、
呼の移転先となり得る他のゲートウェイ装置の識別情報となり、かつ、迂回呼であることを示す特殊識別情報を有するリストを格納する記憶部と、
前記電話網内の装置から送信された着側装置識別情報及び呼識別情報を含む発呼信号を受信する受信部と、
前記受信部が所定状況下で発呼信号を受信した場合に、前記特殊識別情報リストの中から1つの特殊識別情報を選択する特殊識別情報選択部と、
着側装置識別情報としての選択された前記特殊識別情報及び前記発呼信号中の呼識別情報を含むリダイレクト要求信号を作成するリダイレクト要求信号作成部と、
前記リダイレクト要求信号を、前記発呼信号を送信した電話網内の装置に送信するリダイ
レクト要求信号送信部と、
を備えるゲートウェイ装置である。
本発明によると、呼処理を他のゲートウェイ装置に移転する前に当該他のゲートウェイ装置に通知することなく、当該呼処理を当該他のゲートウェイ装置に移転することができる。
また、本発明は、
リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するIMS網内のゲートウェイ装置であって、
自装置で呼を迂回することを処理できる特殊識別情報を格納する記憶部と、
他のゲートウェイ装置からのリダイレクト要求に応じて前記電話網から送信される、移転元装置識別情報と着側装置識別情報とを含む再発呼信号を受信する受信部と、
前記再発呼信号中の着側装置識別情報が前記記憶部に格納される前記特殊識別情報の1つと一致した場合に、前記再発呼信号の前記移転元装置識別情報が前記着側装置識別情報として設定された発呼信号を作成する呼処理部と、
前記呼処理部で作成された発呼信号をこの発呼信号中の着側装置識別情報に対応する着側装置に向けて送信する送信部と、
を備えるゲートウェイ装置である。
本発明によると、移転元ゲートウェイ装置から事前に通知を受けることなく、移転元ゲートウェイ装置から移転された呼を、所望の着側端末に向けて転送することができる。
ここで、本発明における「ゲートウェイ装置」には、MGCFが含まれる。本発明の「電話網」には、レガシー網が含まれる。
本発明によれば、レガシー網及びIMS網のそれぞれに相当数の利用者が存在する状況において、ネットワーク全体として、MGCFの性能を向上させることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
〔実施形態1〕
〈構成〉
(ネットワーク構成)
図1は、本実施形態におけるネットワークの構成例を示す図である。本実施形態におけるネットワークは、レガシー網10とIMS網20とに分けられる。レガシー網10は、レガシー網加入者端末100、レガシー網加入者交換機200、中継交換機300を備える。IMS網20は、移転元MGCF(Media Gateway Control Function)400、移転先MGCF500、着側S−CSCF(Serving Call Session Control Function)60
0、IMS網加入者端末700を備える。
移転元MGCF400と移転先MGCF500とは、それぞれMGCFとして同一の構成を有する。つまり、MGCFは、移転元としての機能と、移転先としての機能と、を備える。以下、MGCFが、移転元として機能する場合を「移転元MGCF」として、移転先として機能する場合を「移転先MGCF」として、説明する。
(レガシー網)
レガシー網10は、レガシー網加入者端末100、レガシー網加入者交換機200、中継交換機300を備える。
《レガシー網加入者端末》
レガシー網加入者端末100は、一般的なレガシー網加入者端末としての機能を有する。レガシー網加入者端末100は、IMS網加入者端末700に対する発呼信号M100を、レガシー網加入者交換機200に送信する。
図2は、通常の発呼信号の例を示す図である。通常の発呼信号M100は、メッセージタイプ、呼識別番号、発番号、着番号等のフィールドを有する。発呼信号M100のメッセージタイプは、「発呼」である。呼識別番号は、呼毎に固有に設定される識別番号である。呼識別番号によって、呼を一意に特定することができる。発呼信号M100の発番号は、発信する側の装置の識別番号である。図2では、発番号としてレガシー網加入者端末100の識別番号である「A」が記載されている。発呼信号M100の着番号は、原則として最終的に着信する側の装置の識別番号である。図2では、着番号としてIMS網加入者端末700の識別番号である「X」が記載されている。発呼信号M100は、着番号である「X」で識別される装置に向けて呼転送される。
《レガシー網加入者交換機》
レガシー網加入者交換機200は、リダイレクト信号を扱える一般的な加入者交換機としての機能を有する。レガシー網加入者交換機200は、レガシー網加入者端末100から受信した発呼信号M100を、中継交換機300に送信する。
《中継交換機》
中継交換機300は、リダイレクト信号を扱える一般的な中継交換機としての機能を有する。中継交換機300は、レガシー網加入者交換機200から受信した発呼信号M100を、IMS網の移動元MGCF400に送信する。
また、中継交換機300は、移動元MGCF400からリダイレクト信号M200を受信すると、リダイレクト信号M200とリダイレクト信号M200の呼識別番号と同一の呼識別番号を有する発呼信号M100とから、再発呼信号M400を作成する。中継交換機300は、再発呼信号M400を移転先MGCF400に送信する。
図3は、リダイレクト信号の例を示す図である。リダイレクト信号M200は、メッセージタイプ、呼識別番号、発番号、着番号、移転元番号等のフィールドを有する。リダイレクト信号M200のメッセージタイプは、「リダイレクト」である。リダイレクト信号M200の呼識別番号には、リダイレクトする呼の呼識別番号と同一の番号が記載される。リダイレクト信号M200の発番号は、呼を最初に発信した装置の識別番号である。図3では、発番号として呼を最初に発信したレガシー網加入者端末100の識別番号である「A」が記載されている。リダイレクト信号M200の着番号は、移転先となるMGCFの識別番号である。図3では、着番号として移転先MGCF500の識別番号である「Y」が記載されている。リダイレクト信号M200の移転元番号は、もともとの発呼信号M100における着番号である。図3では、移転元番号としてもともとの発呼信号M100の着番号である「X」が記載されている。
図4は、再発呼信号の例を示す図である。再発呼信号M400は、メッセージタイプ、呼識別番号、発番号、着番号、移転元番号等のフィールドを有する。再発呼信号M400は、中継交換機300で作成される。再発呼信号M400のメッセージタイプは、「発呼」である。再発呼信号M400は、原則として通常の発呼信号と同様に扱われるため、メ
ッセージタイプは、発呼信号M100と同一である。再発呼信号M400の呼識別番号は、リダイレクトする呼の呼識別番号である。再発呼信号M400の発番号は、もともとの発呼信号M100における発番号である。再発呼信号M400の着番号は、移転先のMGCFの識別番号である。再発呼信号M400の着番号は、リダイレクト信号M200の着番号と同一である。再発呼信号M400の着番号に、移転先のMGCFの識別番号を記載することによって、移転先MGCF500を経由して呼を迂回することができる。再発呼信号M400の移転元番号は、リダイレクト信号M200の移転元番号と同一であり、発呼信号M100における着番号(最終的に着信する側の装置の識別番号)である。
元の発呼信号の着番号を、リダイレクト信号による要求に従って別の番号に書き換えた再発呼信号を作成することにより、元の発呼信号をその着番号とは別の番号に呼を転送することができる。リダイレクト信号は、何らかの理由により、呼を元の発呼信号で指定された着番号とは別の番号に着呼させる必要がある呼に対して作成される。よって、発呼端末からの呼を切断することなくリダイレクト信号で指定された着番号に着呼させることができる。この機能を、リダイレクト機能と称する。
(IMS網)
IMS網20は、移転元MGCF400、移転先MGCF500、着側S−CSCF600、IMS網加入者端末700を備える。
《移転元MGCF》
図5は、移転元MGCF400の構成例を示す図である。移転元MGCF400は、通信管理部410、メッセージ制御部420、リダイレクト処理部440、負荷・移転先MGCF管理部450、通常メッセージ処理部430を備える。
通信管理部410は、他の装置からメッセージを受信すると、該メッセージをメッセージ制御部420に渡す。また、通信管理部410は、メッセージ制御部420から渡されたメッセージを他の装置に送信する。
メッセージ制御部420は、通信管理部410から渡されたメッセージに対してリダイレクトの要否を判断する。メッセージ制御部420は、メッセージ制御部420が保持しているリダイレクト要否情報T200によって、リダイレクトの要否の判断を行う。リダイレクト要否情報T200は、あらかじめリダイレクト処理部450によって設定される。リダイレクトが必要であると判断した場合は、メッセージ制御部420は、メッセージをリダイレクト処理部450に渡す。リダイレクトが不要である場合は、メッセージ制御部420は、メッセージを通常メッセージ処理部430に渡す。また、メッセージのメッセージタイプがリダイレクト通知応答メッセージM350である場合は、メッセージ制御部420は、当該メッセージをリダイレクト処理部450に渡す。また、メッセージ制御部420は、リダイレクト処理部450から渡されたメッセージを、通信管理部410にそのまま渡す。
図6は、メッセージ制御部420が保持するリダイレクト要否情報の例を示す図である。リダイレクト要否情報T200は、リダイレクトが必要であるか否かの情報を有する。リダイレクト要否情報T200は、負荷・移転先MGCF管理部440が有する自装置負荷情報T100に基づいて作成される。
リダイレクト処理部450は、メッセージ制御部420からリダイレクトが必要なメッセージが渡されると、負荷・移転先MGCF管理部440からのデータを元にリダイレクト通知メッセージM300の生成を行い、メッセージ制御部420に渡す。リダイレクト処理部450は、負荷・移転先MGCF管理部440の移転先候補リストT300を参照
して、リダイレクト可能なMGCFの中から移転先MGCFを選択する。
図7は、リダイレクト通知メッセージに含まれる情報の例を示す図である。リダイレクト通知メッセージM300は、移転先MGCF500に対して、呼を迂回することを通知するメッセージである。リダイレクト通知メッセージM300は、移転元MGCF400から移転先MGCF500に送信される。リダイレクト通知メッセージM300は、メッセージタイプ、呼識別番号等のフィールドを有する。リダイレクト通知メッセージM300のメッセージタイプは、「リダイレクト通知」である。リダイレクト通知メッセージの呼識別番号は、リダイレクトさせたい呼の呼識別番号である。
また、リダイレクト処理部450は、メッセージ制御部420からリダイレクト通知応答メッセージM350が渡されると、負荷・移転先MGCF管理部440からのデータを元にリダイレクト信号M200の生成を行い、メッセージ制御部420に渡す。
図8は、リダイレクト通知応答メッセージに含まれる情報の例を示す図である。リダイレクト通知応答メッセージM350は、移転元MGCFが移転先MGCFに送信するリダイレクト通知メッセージM300に対する応答のメッセージである。リダイレクト通知応答メッセージM350は、移転先MGCF500から移転元MGCF400に送信される。リダイレクト通知応答メッセージM350は、メッセージタイプ、呼識別番号等のフィールドを有する。リダイレクト通知応答メッセージM350のメッセージタイプは、「リダイレクト通知応答」である。リダイレクト通知応答メッセージM350の呼識別番号は、リダイレクトさせたい呼の呼識別番号である。
負荷・移転先MGCF管理部440は、自装置負荷情報T100と、自装置の負荷が高くなった場合の移転先MGCFの移転先候補リストT300を有する。
図9は、負荷・移転先MGCF管理部440が有する自装置負荷情報の例を示す図である。自装置負荷情報T100は、例えば、MGCFの最大負荷を100%として、自装置の負荷の状態(割合)を保持している。自装置負荷情報T100は、負荷・移転先MGCF管理部440によって、定期的に更新される。ここで、例えば、自装置の負荷が75%未満を正常状態であるとする。つまり、MGCFが呼転送をすることができる最大負荷を75%であるとする。すなわち、自装置負荷情報T100の自装置の負荷が、75%以上の場合は、リダイレクト要否情報T200にはリダイレクトが必要である旨が記録される。また、自装置負荷情報T100の自装置の負荷が、75%未満の場合は、リダイレクト要否情報T200にはリダイレクトが不要である旨が記録される。上述した自装置の負荷の閾値は、75%に限定されない。
図10は、負荷・移転先MGCF管理部440が有する移転先候補リストの例を示す図である。移転先候補リストT300には、移転先MGCFとなり得るMGCFのアドレスと、それぞれのMGCFが現在リダイレクト処理可能か否かの状態とが、記録されている。
通常メッセージ処理部430は、メッセージ制御部420からメッセージを渡されると、リダイレクトしない場合のメッセージ処理を行う。
自装置負荷情報T100、リダイレクト要否情報T200、移転先候補リストT300等は、移転元MGCF400の内部に設けられた記憶部、または、移転元MGCF400の外部に設けられた記憶装置に格納してもよい。
《移転先MGCF》
図11は、移転先MGCF500の構成例を示す図である。移転先MGCF500は、通信管理部510、メッセージ制御部520、転送メッセージ処理部560、通常メッセージ処理部530を備える。
通信管理部510は、他の装置からのメッセージを受信して、メッセージ制御部520に渡す。通信管理部510は、メッセージ制御部520から渡されたメッセージを他の装置へ送信をする。
メッセージ制御部520は、通信管理部510から渡されたメッセージがリダイレクト通知メッセージM300であるか否かを判断する。メッセージがリダイレクト通知メッセージM300でない場合は、メッセージ制御部520は、そのメッセージがリダイレクトによって迂回してきた呼であるか否かを判断する。迂回してきた呼であるか否かの判断は、リダイレクト通知メッセージM300を受けた際に設定されたデータにより行う。迂回してきた呼の場合は、メッセージ制御部520は、転送メッセージ処理部560にメッセージを渡す。メッセージがリダイレクト通知メッセージM300であった場合は、メッセージ制御部520は、その呼識別番号を呼識別番号リストT400に保持する。メッセージ制御部520は、転送メッセージ処理部560から渡されたメッセージを、通信管理部520にそのまま渡す。
図12は、メッセージ制御部520が保持する呼識別番号リストの例を示す図である。呼識別番号リストT400は、リダイレクト通知メッセージM300により通知された呼識別番号を保持する。
転送メッセージ処理部560は、メッセージ制御部520からメッセージが渡されると、移転元番号を着番号に設定し直したメッセージの生成を行う。転送メッセージ処理部560は、新たに生成したメッセージを、メッセージ制御部520に返す。当該メッセージは、レガシー網加入者端末100から転送されてきた通常の発呼信号M100と同様のものとなる。
通常メッセージ処理部530は、メッセージ制御部520からメッセージを渡されると、リダイレクトされていない場合のメッセージ処理を行う。
呼識別番号リストT400等は、移転先MGCF500の内部に設けられた記憶部、または、移転先MGCF500の外部に設けられた記憶装置に格納してもよい。
《着側S−CSCF》
着側S−CSCF600は、一般的な着側S−CSCFとしての機能を有する。ただし、着側S−CSCF600は、どこから来た呼でも受けられるようになっていることが必要である。着側S−CSCF600が特定の装置からの呼のみしか受けられないと、迂回してきた呼を転送できなくなるからである。着側S−CSCF600は、移転先MGCF500から受信した発呼信号を、IMS網加入者端末700に送信する。
《IMS網加入者端末》
IMS網加入者端末700は、一般的なIMS網加入者端末としての機能を有する。IMS網加入者端末700は、着側S−CSCF600から発呼信号を着呼する。
〈動作例〉
(迂回シーケンス)
図13は、リダイレクトする呼の情報を移転先MGCFにて、リダイレクト通知メッセージにより識別する場合のシーケンスを示す図である。
レガシー網10のレガシー網加入者端末100が、IMS網加入者端末700に対する通常の発呼をする(SQ1002)。図2に示すように、レガシー網加入者端末からの発呼信号M100には、呼識別番号として呼を一意に特定する識別番号である「aaa」、発番号としてレガシー網加入者端末100の識別番号である「A」、着番号としてIMS網加入者端末700の識別番号である「X」が含まれる。
レガシー網加入者交換機200は、レガシー網加入者端末100から受信した通常の発呼信号M100を中継交換機300に転送する(SQ1004)。
中継交換機300は、レガシー網加入者端末から受信した発呼信号M100を、IMS網20の移転元MGCF400に転送する(SQ1006)。
中継交換機300から発呼信号M100を受信したIMS網20の移転元MGCF400は、自装置の負荷を調べ、自装置の負荷が高いことを検知する(SQ1008)。移転元MGCF400は、メッセージ制御部420が保持するリダイレクト要否情報T200を確認する。
移転元MGCF400は、リダイレクト要否情報T200のリダイレクト要否が「要」であることにより、自装置の負荷が高いことを検知する。このとき、移転元MGCF400は、自装置の負荷が高いため、中継交換機300から転送された発呼信号M100を転送できない。
そこで、移転元MGCF400は、負荷・移転先MGCF管理部440が保有する移転先候補リストT300を参照して、代替のMGCFとして移転先MGCF500を選択する。移転元MGCF400は、選択された移転先MGCF500にリダイレクト通知メッセージM300を送信する(SQ1010)。図7に示すように、リダイレクト通知メッセージM300には、呼識別番号として発呼信号M100の呼識別番号である「aaa」が含まれる。
移転先MGCF500は、移転元MGCF400からリダイレクト通知メッセージM300を受信する。移転先MGCF500は、移転元MGCF400に転送された発呼信号M100の呼識別番号「aaa」を、呼識別番号リストT400に記録する(SQ1012)。
移転先MGCF500は、移転元MGCF400に対しリダイレクト通知応答メッセージM350を返す(SQ1014)。リダイレクト通知応答メッセージM350には、呼識別番号として迂回させる呼の呼識別番号「aaa」が含まれる。
移転元MGCF400は、移転先MGCF500からダイレクト通知応答メッセージM350を受信する。これにより、移転元MGCF400で処理できない呼(呼識別番号「aaa」)を移転先MGCF500で処理することが移転元MGCF400で確認される。移転元MGCF400は、移転先MGCF500の識別番号(「Y」)を着番号に、本来の着番号(「X」)を移転元番号に、設定したリダイレクト信号M200を発信元の中継交換機300に返す(SQ1016)。
中継交換機300は、通常のリダイレクト手順に従って呼を移転先MGCF500に転送する(S1018)。具体的には、中継交換機300は、移転元MGCF500の識別番号(「Y」)を着番号に、本来の着番号(「X」)を移転元番号に、設定した再発呼信号M400を作成する。再発呼信号M400のメッセージタイプは、「発呼」である。こ
れは、通常の発呼信号M100と同様である。中継交換機300は、再発呼信号M400を移転先MGCF500に送信する。
移転先MGCF500は、再発呼信号M400を受信すると、保持している呼識別番号リストT400を参照する。移転先MGCF500は、再発呼信号M400の呼識別番号が呼識別番号リストT400の呼識別番号の1つと一致すると、その呼は迂回呼であると判断する。移転先MGCF500は、迂回呼であると判断された再発呼信号M400の移転元番号(「X」)を着番号に設定した発呼信号を生成する(S1020)。移転先MGCF500は、再発呼信号M400の着番号を「X」に書き換えて発呼信号としてもよい。移転先MGCF500は、着側S−CSCF600に発呼信号の転送を行う(S1022)。
着側S−CSCF600は、移転先MGCF500から受信した発呼信号を、通常のシグナリングメッセージとして処理し、着側であるIMS網加入者端末700(識別番号「X」)に着信する(SQ1024)。
(移転先候補の設定シーケンス1)
図14は、移転先MGCFを移転元MGCFにて選択するための情報をあらかじめ設定するシーケンス例を示す図である。
移転元MGCF400は、負荷・移転先MGCF管理部440に移転先候補リストT300を有する。図12に示すように、移転先候補リストT300には、移転先MGCFの選択候補が記録されている。移転先MGCFの選択候補は、移転元MGCF400から地理的に離れた場所にあることが望ましい。他のMGCFも同様に移転先候補リストT300を持つ。
移転元MGCF400は、定期的に、自装置の負荷を監視し、自装置負荷情報T100を負荷・移転先MGCF管理部440で管理している。図9に示すように、自装置負荷情報T100は、例えば、MGCFの最大負荷を100%として、自装置の負荷の状態(割合)を保持している。また、移転元MGCF400は、リダイレクト要否情報T200をメッセージ制御部420に保持している。ここで、例えば、MGCFの負荷が75%未満であるときを正常状態であるとする。つまり、MGCFが呼転送をすることができる最大負荷を75%であるとする。図6に示すように、リダイレクト要否情報T200には、例えば、移転元MGCF400の自装置の負荷が75%以上の場合、リダイレクト要否が「要」であると記録される。また、移転元MGCF400の自装置の負荷が75%未満の場合、リダイレクト要否が「不要」であると記録される。
MGCFの負荷が正常状態から高くなった場合、自装置負荷情報T100の自装置の負荷には75%以上の値が記録され、リダイレクト要否情報T200のリダイレクト要否には、「要」と記録される(SQ3002)。このとき、このMGCFは、呼を迂回することができない(移転先MGCFとして機能することができない)。よって、自装置負荷が高くなったこのMGCFが、移転先MGCFとして選択されないようにしなければならない。そこで、このMGCFは、このMGCFを移転先候補として移転先候補リストに記録している他のすべてのMGCFに対して、それぞれ、MGCF輻輳通知メッセージM500を送信する(SQ3012−1、・・・、SQ3012−n)。
図15は、MGCF輻輳通知メッセージに含まれる情報の例を示す図である。MGCF輻輳通知メッセージM500は、他のMGCFに対してリダイレクト不可を通知するメッセージである。MGCF輻輳通知メッセージM500は、メッセージタイプ、MGCFアドレス等のフィールドを含む。MGCF輻輳通知メッセージM500のメッセージタイプ
は、「MGCF輻輳通知」である。MGCF輻輳通知メッセージM500のMGCFアドレスは、リダイレクトが不可である自装置のアドレスである。
他のMGCFは、リダイレクト不可を通知するMGCF輻輳通知メッセージM500を受信すると、負荷が増大したMGCFがリダイレクト不可であるとの情報を、移転先候補リストT300に保持する(SQ3014−1、・・・、SQ3014−n)。他のMGCFは、MGCF輻輳通知メッセージM500に対し、それぞれ、応答メッセージを返す(SQ3016−1、・・・、SQ3016−n)。
(移転先候補の設定シーケンス2)
図16は、負荷が高いため他のMGCFに対してMGCF輻輳通知メッセージを送信していたMGCFの負荷が、正常に戻った場合のシーケンス例を示す図である。
MGCFの負荷が高い状態から正常状態に戻った場合、自装置負荷情報T100の自装置の負荷には75%未満の値が記録され、リダイレクト要否情報T200のリダイレクト要否には、「不要」と記録される(SQ4002)。このとき、このMGCFは、呼を迂回することができる(移転先MGCFとして機能することができる)。よって、自装置負荷が正常状態のこのMGCFが、他のMGCFから移転先MGCFとして選択されるようにする。そこで、この正常状態のMGCFは、このMGCFを移転先候補として移転先候補リストに記録している他のすべてのMGCFに対して、それぞれ、MGCF正常通知メッセージM600を送信する(SQ4012−1、・・・、SQ4012−n)。
図17は、MGCF正常通知メッセージに含まれる情報の例を示す図である。MGCF正常通知メッセージM600は、他のMGCFに対してリダイレクト可能を通知するメッセージである。MGCF正常通知メッセージM600は、メッセージタイプ、MGCFアドレス等のフィールドを含む。MGCF正常通知メッセージM500のメッセージタイプは、「MGCF正常通知」である。MGCF正常通知メッセージM600のMGCFアドレスは、リダイレクトが可能である自装置のアドレスである。
他のMGCFは、リダイレクト可能を通知するMGCF正常通知メッセージM600を受信すると、負荷が正常に戻ったMGCFがリダイレクト可能であるとの情報を、移転先候補リストT300に保持する(SQ4014−1、・・・、SQ4014−n)。他のMGCFは、MGCF正常通知メッセージM600に対し、それぞれ、応答メッセージを返す(SQ4016−1、・・・、SQ4016−n)。
本シーケンスによれば、各MGCFにおいて、あらかじめ移転先のMGCFの候補を設定しておくことで、MGCFの負荷が高くなった後に、移転先のMGCFを改めて探す必要がなくなる。
〈実施形態1の作用効果〉
本実施形態によると、MGCFの負荷が高くなり呼処理ができなくなると、当該MGCFは、負荷が高くなった移転元MGCFから移転先MGCFに対して、呼を迂回すること通知し、負荷が高くなった移転元MGCFから中継交換機に対して、呼を移転先MGCFに転送することを指示する。該中継交換機は、一度移転元MGCFに送った呼を、通常のリダイレクト処理に従って、移転先MGCFに転送する。移転先MGCFは、中継交換機から受信した呼を本来の着側の端末に向けて転送する。
本実施形態によれば、移転先MGCFは、移転元MGCFから事前に呼を迂回することの通知を受けているため、当該呼が中継交換機から転送されてきたときに、その呼を適切に所望の着側端末に向けて転送することができる。
また、本実施形態によれば、各MGCFが、事前に呼処理ができなくなった場合の呼の移転先MGCF候補を移転先MGCF候補リストとして格納することにより、負荷が高くなった際に速やかに呼を迂回する処理を行うことができる。
〔実施形態2〕
〈構成〉
(ネットワーク構成)
本実施形態におけるネットワーク構成は、実施形態1の図1と同様である。すなわち、本実施形態におけるネットワークは、レガシー網10とIMS網20とに分けられる。レガシー網10は、レガシー網加入者端末100、加入者交換機200、中継交換機300からなる。IMS網20は、移転元MGCF400、移転先MGCF500、着側S−CSCF600、IMS網加入者端末700からなる。
(レガシー網)
本実施形態のレガシー網10は、実施形態1のレガシー網10と同様に、レガシー網加入者端末100、レガシー網加入者交換機200、中継交換機300を備える。
レガシー網10の各装置は、実施形態1と同様の構成を有する。
(IMS網)
本実施形態のIMS網20は、実施形態1のIMS網10と同様に、移転元MGCF400、移転先MGCF500、着側S−CSCF600、IMS網加入者端末700を備える。
本実施形態のIMS網20の着側S−CSCF600、IMS網加入者端末700は、実施形態1の各装置と同様の構成を有する。しかしながら、本実施形態の移転元MGCF400及び移転先MGCF500は、実施形態1の移転元MGCF400及び移転先MGCF500とは異なる機能構成を有する。
《移転元MGCF》
本実施形態の移転元MGCF400は、図5に示す実施形態1の移転元MGCFと同様の機能ブロックを有する。すなわち、本実施形態の移転元MGCF400は、通信管理部410、メッセージ制御部420、リダイレクト処理部440、負荷・移転先MGCF管理部450、通常メッセージ処理部430を備える。
通信管理部410は、他の装置からメッセージを受信すると、該メッセージをメッセージ制御部420に渡す。また、通信管理部410は、メッセージ制御部420から渡されたメッセージを他の装置に送信する。
メッセージ制御部420は、通信管理部410から渡されたメッセージに対してリダイレクトの要否を判断する。メッセージ制御部420は、メッセージ制御部420が保持しているリダイレクト要否情報T200によって、リダイレクトの要否の判断を行う。リダイレクト要否情報T200は、あらかじめリダイレクト処理部450によって設定される。リダイレクトが必要であると判断した場合は、メッセージ制御部420は、メッセージをリダイレクト処理部450に渡す。リダイレクトが不要である場合は、メッセージ制御部420は、メッセージを通常メッセージ処理部430に渡す。また、メッセージ制御部420は、リダイレクト処理部450から渡されたメッセージを、通信管理部410にそのまま渡す。
メッセージ制御部420は、実施形態1と同様に、図6に示すようなリダイレクト要否情報を保持する。
リダイレクト処理部450は、メッセージ制御部420からリダイレクトが必要なメッセージが渡されると、負荷・移転先MGCF管理部440からのデータを元にリダイレクト信号M700の生成を行い、メッセージ制御部420に渡す。
図19は、本実施形態のリダイレクト信号の例を示す図である。リダイレクト信号M700は、メッセージタイプ、呼識別番号、発番号、着番号、移転元番号等のフィールドを有する。リダイレクト信号M700のメッセージタイプは、「リダイレクト」である。リダイレクト信号M700の呼識別番号には、リダイレクトする呼の呼識別番号と同一の番号が記載される。リダイレクト信号M700の発番号は、呼を最初に発信した装置の識別番号である。図3では、発番号として呼を最初に発信したレガシー網加入者端末100の識別番号である「A」が記載されている。リダイレクト信号M700の移転元番号は、もともとの発呼信号M100における着番号である。図3では、移転元番号としてもともとの発呼信号M100の着番号である「X」が記載されている。ここで、リダイレクト信号M700の着番号は、実施形態1とは異なり、特殊番号「WW」が記載される。特殊番号「WW」は、移転先MGCF500の識別情報と迂回呼であることを示す情報とを含む特殊番号である。
特殊番号は、移転先MGCF500に対して、迂回呼であることを知らせるための特別な番号である。この特殊番号は、(1)他に割り当てされておらず、レガシー側のルーティング情報で所望の移転先MGCFに到達できる範囲の番号であり、(2)移転先MGCFでこの特殊番号を受信すると、ルーティングしないで番号の載せ換えによって再転送できることが識別できる番号であることが必要である。特殊番号は、所望の移転先MGCFを識別する情報と、呼が迂回呼であることを示す情報とを持つことが可能である。すなわち、例えば、着番号に当該特殊番号が記載された呼を受信したMGCFは、着番号を確認することで、その呼が迂回呼であることを認識することができる。また、特殊番号には、他の機能を有することを示す情報等を持たせることも可能である。
負荷・移転先MGCF管理部440は、自装置負荷情報T100と、自装置の負荷が高くなった場合に使用する特殊番号リストT500を有する。負荷・移転先MGCF管理部440は、図9に示す実施形態1と同様の自装置負荷情報T100を有する。
自装置負荷情報T100は、負荷・移転先MGCF管理部440によって、定期的に更新される。例えば、自装置負荷情報T100の自装置の負荷が、75%以上の場合は、リダイレクト要否情報T200にはリダイレクトが必要である旨が記録される。また、自装置負荷情報T100の自装置の負荷が、75%未満の場合は、リダイレクト要否情報T200にはリダイレクトが不要である旨が記録される。
図20は、特殊番号リストの例を示す図である。特殊番号リストT500には、移転先MGCFとなり得るMGCFを識別する情報と呼が迂回呼であることを示す情報とを含む特殊番号と、それぞれの特殊番号が現在使用可能であるか否かの状態とが、記録されている。移転元MGCF400は、特殊番号リストT500を参照して、リダイレクト可能な特殊番号の中から特殊番号を選択する。特殊番号リストT500は、他のMGCFからの情報によって適宜更新され得る。
通常メッセージ処理部430は、メッセージ制御部420からメッセージを渡されると、リダイレクトしない場合のメッセージ処理を行う。
自装置負荷情報T100、リダイレクト要否情報T200、特殊番号リストT500等は、移転元MGCF400の内部に設けられる記憶部、または、移転元MGCF400の外部に設けられる記憶装置に格納してもよい。
《移転先MGCF》
本実施形態の移転先MGCF500は、図11に示す実施形態1の移転先MGCFと同様の機能ブロックを有する。すなわち、本実施形態の移転先MGCF500は、通信管理部510、メッセージ制御部520、転送メッセージ処理部560、通常メッセージ処理部530を備える。
通信管理部510は、他の装置からのメッセージを受信して、メッセージ制御部520に渡す。通信管理部510は、メッセージ制御部520から渡されたメッセージを他の装置へ送信をする。
メッセージ制御部520は、通信管理部510から渡されたメッセージがリダイレクトによって迂回してきた呼であるか否かを判断する。迂回してきた呼であるか否かの判断は、メッセージの着番号が自装置で処理できる特殊番号であるか否かにより判断する。メッセージ制御部520は、あらかじめ自装置で処理できる特殊番号の情報を有している。迂回してきた呼であると判断した場合は、メッセージ制御部520は、転送メッセージ処理部560にメッセージを渡す。メッセージ制御部520は、転送メッセージ処理部560から渡されたメッセージを、通信管理部520にそのまま渡す。
図21は、中継交換機から送信された迂回呼である情報を含む再発呼信号の例を示す図である。再発呼信号M800は、図4に示す実施形態1の再発呼信号とほぼ同様であるが、再発呼信号M800の着番号には、特殊番号「WW」が記載されている。特殊番号「WW」は、ここでは、移転先MGCF500の識別情報と迂回呼であることを示す情報とを含む特殊番号である。
転送メッセージ処理部560は、メッセージ制御部520からメッセージが渡されると、移転元番号を着番号に設定し直したメッセージの生成を行う。転送メッセージ処理部560は、新たに生成したメッセージを、メッセージ制御部520に返す。当該メッセージは、レガシー網加入者端末100から転送されてきた通常の発呼信号M100と同様のものとなる。
通常メッセージ処理部530は、メッセージ制御部520からメッセージを渡されると、リダイレクトされていない場合のメッセージ処理を行う。
自装置で処理できる特殊番号の情報等は、移転先MGCF500の内部に設けられる記憶部、または、移転先MGCF500の外部に設けられる記憶装置に格納してもよい。
〈動作例〉
(迂回シーケンス)
図18は、リダイレクトする呼の情報を移転先MGCFにて、特殊番号により識別する場合のシーケンスを示す図である。
図13は、リダイレクトする呼の情報を移転先MGCFにて、リダイレクト通知メッセージにより識別する場合のシーケンスを示す図である。
レガシー網10のレガシー網加入者端末100が、IMS網加入者端末700に対する通常の発呼をする(SQ2002)。図2に示す実施形態1の発呼信号と同様に、レガシ
ー網加入者端末からの発呼信号M100には、呼識別番号として呼を一意に特定する識別番号である「aaa」、発番号としてレガシー網加入者端末100の識別番号である「A」、着番号としてIMS網加入者端末700の識別番号である「X」が含まれる。
レガシー網加入者交換機200は、レガシー網加入者端末100から受信した通常の発呼信号M100を中継交換機300に転送する(SQ2004)。
中継交換機300は、レガシー網加入者端末から受信した発呼信号M100を、IMS網20の移転元MGCF400に転送する(SQ2006)。
中継交換機300から発呼信号M100を受信したIMS網20の移転元MGCF400は、自装置の負荷を調べ、自装置の負荷が高いことを検知する(SQ2008)。移転元MGCF400は、メッセージ制御部420が保持するリダイレクト要否情報T200を確認する。
移転元MGCF400は、リダイレクト要否情報T200のリダイレクト要否が「要」であることにより、自装置の負荷が高いことを検知する。このとき、移転元MGCF400は、自装置の負荷が高いため、中継交換機300から転送された発呼信号M100を転送できない。
そこで、移転元MGCF400は、負荷・移転先MGCF管理部440が保有する特殊番号リストT500を参照して、リダイレクトできる特殊番号を選択する。移転元MGCF400は、移転先MGCF500のリダイレクトできる特殊番号を着番号に、本来の着番号を移転元番号に、設定したリダイレクト信号M700を発信元の中継交換機300に返す(SQ2016)。
中継交換機300は、通常のリダイレクト手順に従って呼を移転先MGCF500に転送する(S2018)。具体的には、中継交換機300は、リダイレクト信号M700の着番号に記載された特殊番号を着番号に、本来の着番号を移転元番号に、設定した再発呼信号M800を作成する。再発呼信号M800のメッセージタイプは、「発呼」である。これは、通常の発呼信号M100と同様である。中継交換機300は、再発呼信号M800を移転先MGCF500に送信する。
移転先MGCF500は、再発呼信号M800を受信すると、着番号が自装置で処理できる特殊番号であるか否かを判断する。移転先MGCF500は、メッセージの着番号が自装置で処理できるリダイレクトを示す特殊番号であれば、その呼は迂回呼であると認識する。移転先MGCF500は、迂回呼であると認識された再発呼信号M800の移転元番号を着番号に設定した発呼信号を生成する(S2020)。移転先MGCF500は、再発呼信号M800の着番号を「X」に書き換えて発呼信号としてもよい。移転先MGCF500は、着側S−CSCF600に発呼信号の転送を行う(S2022)。
着側S−CSCF600は、移転先MGCF500から受信した発呼信号を、通常のシグナリングメッセージとして処理し、着側であるIMS網加入者端末700(識別番号「X」)に着信する(SQ2024)。
(特殊番号の設定シーケンス)
本実施形態の特殊番号の設定シーケンスは、実施形態1の図14及び図16に示されるシーケンスと同様である。しかしながら、本実施形態の特殊番号の設定シーケンスでは、実施形態1における移転先候補リストT300の代わりに、特殊番号リストT500が使用される。特殊番号リストT500の特殊番号には、MGCFを識別する情報と呼が迂回
呼であることを示す情報とが含まれる。
〈実施形態2の作用効果〉
本実施形態によると、特殊番号に移転先MGCFの識別情報と迂回呼であることを示す情報とを含むことで、移転先MGCFは着番号(特殊番号)を見るだけで、迂回呼であることを判断できる。よって、移転元MGCFは、事前に移転先MGCFに対して、呼を迂回することの通知をする必要がない。移転先MGCFは、迂回呼であることを示す特殊番号を含む呼を受信した場合、迂回呼であると判断して、呼を適切に転送することができる。
本実施形態によれば、移転元MGCFが、呼を迂回する際、移転先MGCFに対して、リダイレクト通知メッセージを送信せず、中継交換機に対してリダイレクト信号を送信するため、呼をより迅速に迂回させることができる。
〔その他〕
上記した実施形態は、以下の発明を開示する。以下の発明は、必要に応じて適宜組み合わせることができる。
(付記1)
リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するゲートウェイ装置であって、
移転先ゲートウェイ装置となり得る少なくとも1つの他のゲートウェイ装置の識別情報を有するリストを格納する記憶部と、
前記電話網内の装置から着側装置識別情報及び呼識別情報を含む発呼信号を受信する受信部と、
前記受信部が所定状況下で呼を受信した場合に、前記リストの中から1つの移転先ゲートウェイ装置を選択する移転先ゲートウェイ装置選択部と、
選択された前記移転先ゲートウェイ装置に対する、前記発呼信号の呼識別情報を含むリダイレクト通知を作成するリダイレクト通知作成部と、
前記リダイレクト通知を前記移転先ゲートウェイ装置に送信するリダイレクト通知送信部と、
移転元装置識別情報としての前記発呼信号の着側装置識別情報、着側装置識別情報としての前記移転先ゲートウェイ装置の識別情報、及び前記発呼信号の呼識別情報を含むリダイレクト要求信号を作成するリダイレクト要求信号作成部と、
前記リダイレクト要求信号を、前記発呼信号を送信した電話網内の装置に送信するリダイレクト要求信号送信部と、
を備えるゲートウェイ装置(1)。
(付記2)
前記リダイレクト通知に対する応答を、前記移転先ゲートウェイ装置から受信するリダイレクト通知応答受信部を、さらに備え、
前記リダイレクト要求信号作成部は、前記リダイレクト通知応答受信部が前記移転先ゲートウェイ装置から前記リダイレクト通知に対する応答を受信することを条件の一つとして、前記移転先ゲートウェイ装置の識別情報を含むリダイレクト要求信号を作成する、
付記1に記載のゲートウェイ装置(2)。
(付記3)
自装置の負荷を管理する負荷管理部を、さらに備え、
前記移転先ゲートウェイ装置選択部は、前記電話網から送信された発呼信号を受信した時
に、前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上の場合に、前記移転先ゲートウェイ装置候補リストの中から1つの移転先ゲートウェイ装置を選択する、
付記1及び2のいずれか1つに記載のゲートウェイ装置(3)。
(付記4)
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上になったとき、他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを禁止するための、自ゲートウェイ装置の識別情報を含む輻輳通知を送信する輻輳通知送信部と、
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷未満になったとき、前記他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを許可するための、自ゲートウェイ装置の識別情報を含む正常通知を送信する正常通知送信部と、
を備える付記3に記載のゲートウェイ装置(4)。
(付記5)
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する輻輳通知を受信する輻輳通知受信部と、
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する正常通知を受信する正常通知受信部と、
前記輻輳通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補から除外し、前記正常通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補に追加する移転先ゲートウェイ装置候補管理部と、
を備える付記4に記載のゲートウェイ装置(5)。
(付記6)
リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するゲートウェイ装置であって、
他のゲートウェイ装置から、該他のゲートウェイ装置で受信された発呼信号中の呼識別情報を含むリダイレクト通知を受信するリダイレクト通知受信部と、
前記リダイレクト通知の呼識別情報を格納する記憶部と、
前記リダイレクト通知に対する応答を作成するリダイレクト通知応答作成部と、
前記応答を前記他のゲートウェイ装置に送信するリダイレクト通知応答送信部と、
前記電話網から前記他のゲートウェイ装置によるリダイレクト要求に応じて送信される、移転元装置識別情報としての前記発呼信号中の着側装置識別情報と、着側装置識別情報としての自ゲートウェイ装置の識別情報とを含む再発呼信号を受信する受信部と、
前記呼の呼識別情報が前記記憶部に格納される前記呼識別情報の1つと一致した場合、前記再発呼信号中の前記移転元装置識別情報を前記着側装置識別情報として設定した発呼信号を作成する呼処理部と、
前記呼処理部で作成された前記再発呼信号をこの発呼信号中の着側装置識別情報に対応する着側装置に向けて送信する送信部と、
を備えるゲートウェイ装置(6)。
(付記7)
自装置の負荷を管理する負荷管理部と、
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上になったとき、他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを禁止するための、自ゲートウェイ装置の
識別情報を含む輻輳通知を送信する輻輳通知送信部と、
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷未満になったとき、前記他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを許可するための、自ゲートウェイ装置の識別情報を含む正常通知を送信する正常通知送信部と、
を備える付記6に記載のゲートウェイ装置(7)。
(付記8)
移転先ゲートウェイ装置となり得る少なくとも1つの他のゲートウェイ装置の識別情報を有するリストを格納する記憶部と、
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する輻輳通知を受信する輻輳通知受信部と、
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する正常通知を受信する正常通知受信部と、
前記輻輳通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補から除外し、前記正常通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補に追加する移転先ゲートウェイ装置候補管理部と、
を備える付記7に記載のゲートウェイ装置(8)。
(付記9)
リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するゲートウェイ装置であって、
呼の移転先となり得る他のゲートウェイ装置の識別情報となり、かつ、迂回呼であることを示す特殊識別情報を有するリストを格納する記憶部と、
前記電話網内の装置から送信された着側装置識別情報及び呼識別情報を含む発呼信号を受信する受信部と、
前記受信部が所定状況下で発呼信号を受信した場合に、前記特殊識別情報リストの中から1つの特殊識別情報を選択する特殊識別情報選択部と、
着側装置識別情報としての選択された前記特殊識別情報及び前記発呼信号中の呼識別情報を含むリダイレクト要求信号を作成するリダイレクト要求信号作成部と、
前記リダイレクト要求信号を、前記発呼信号を送信した電話網内の装置に送信するリダイレクト要求信号送信部と、
を備えるゲートウェイ装置(9)。
(付記10)
自装置の負荷を管理する負荷管理部を、さらに備え、
前記特殊識別情報選択部は、前記電話網から送信された呼を受信した時に、前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上の場合に、前記リストの中から1つの特殊識別情報を選択する、
付記9に記載のゲートウェイ装置。
(付記11)
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上になったとき、他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを禁止するための、自ゲートウェイ装置の識別情報となりかつ迂回呼であることを示す特殊識別情報を含む輻輳通知を送信する輻輳通知送信部と、
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷未満になったとき、前記他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ
装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを許可するための、自ゲートウェイ装置の識別情報となりかつ迂回呼であることを示す特殊識別情報を含む正常通知を送信する正常通知送信部と、
を備える付記10に記載のゲートウェイ装置。
(付記12)
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する輻輳通知を受信する輻輳通知受信部と、
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する正常通知を受信する正常通知受信部と、
前記輻輳通知の他のゲートウェイ装置の識別情報となりかつ迂回呼であることを示す特殊識別情報を、前記リストの特殊識別情報の選択候補から除外し、前記正常通知の他のゲートウェイ装置の識別情報となりかつ迂回呼であることを示す特殊識別情報を、前記リストの特殊識別情報の選択候補に追加する移転先ゲートウェイ装置候補管理部と、
を備える付記11に記載のゲートウェイ装置。
(付記13)
リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するIMS網内のゲートウェイ装置であって、
自装置で呼を迂回することを処理できる特殊識別情報を格納する記憶部と、
他のゲートウェイ装置からのリダイレクト要求に応じて前記電話網から送信される、移転元装置識別情報と着側装置識別情報とを含む再発呼信号を受信する受信部と、
前記再発呼信号中の着側装置識別情報が前記記憶部に格納される前記特殊識別情報の1つと一致した場合に、前記再発呼信号の前記移転元装置識別情報が前記着側装置識別情報として設定された発呼信号を作成する呼処理部と、
前記呼処理部で作成された発呼信号をこの発呼信号中の着側装置識別情報に対応する着側装置に向けて送信する送信部と、
を備えるゲートウェイ装置(10)。
(付記14)
自装置の負荷を管理する負荷管理部と、
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上になったとき、他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを禁止するための、自ゲートウェイ装置の識別情報となりかつ迂回呼であることを示す特殊識別情報を含む輻輳通知を送信する輻輳通知送信部と、
前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷未満になったとき、前記他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを許可するための、自ゲートウェイ装置の識別情報となりかつ迂回呼であることを示す特殊識別情報を含む正常通知を送信する正常通知送信部と、
を備える付記13に記載のゲートウェイ装置。
(付記15)
前記記憶部は、呼の移転先となり得る他のゲートウェイ装置の識別情報となり、かつ、迂回呼であることを示す特殊識別情報を有するリストを格納し、
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する輻輳通知を受信する輻輳通知受信部と、
他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する正常通知を受信
する正常通知受信部と、
前記輻輳通知の他のゲートウェイ装置の識別情報となりかつ迂回呼であることを示す特殊識別情報を、前記リストの特殊識別情報の選択候補から除外し、前記正常通知の他のゲートウェイ装置の識別情報となりかつ迂回呼であることを示す特殊識別情報を、前記リストの特殊識別情報の選択候補に追加する移転先ゲートウェイ装置候補管理部と、
を備える付記14に記載のゲートウェイ装置。
実施形態1におけるネットワークの構成例を示す図である。 実施形態1における通常の発呼信号に含まれる情報の例を示す図である。 実施形態1におけるリダイレクト信号に含まれる情報の例を示す図である。 実施形態1における中継交換機の再発呼信号に含まれる情報の例を示す図である。 実施形態1における移転元MGCFの構成例を示す図である。 実施形態1における移転元MGCFのメッセージ制御部が保持するリダイレクト要否情報の例を示す図である。 実施形態1におけるリダイレクト通知メッセージに含まれる情報の例を示す図である。 実施形態1におけるリダイレクト通知応答メッセージに含まれる情報の例を示す図である。 実施形態1における移転元MGCFの負荷・移転先MGCF管理部が有する自装置負荷情報の例を示す図である。 実施形態1における移転元MGCFの負荷・移転先MGCF管理部が有する移転先候補リストの例を示す図である。 実施形態1における移転先MGCFの構成例を示す図である。 実施形態1における移転先MGCFのメッセージ制御部が保持する呼識別番号リストの例を示す図である。 実施形態1における迂回シーケンス例を示す図である。 実施形態1における移転先候補のMGCFの情報を設定するシーケンス例(1)を示す図である。 実施形態1におけるMGCF輻輳通知メッセージに含まれる情報の例を示す図である。 実施形態1における移転先候補のMGCFの情報を設定するシーケンス例(2)を示す図である。 実施形態1におけるMGCF輻輳通知メッセージに含まれる情報の例を示す図である。 実施形態2における迂回シーケンスの例を示す図である。 実施形態2におけるリダイレクト信号に含まれる情報の例を示す図である。 実施形態2におけるリダイレクト特殊番号リストの例を示す図である。 実施形態2における中継交換機の再発呼信号に含まれる情報の例を示す図である。
符号の説明
10 レガシー網
20 IMS網
100 レガシー網加入者端末
200 レガシー網加入者交換機
300 中継交換機
400 移転元MGCF
410 通信管理部
420 メッセージ制御部
430 通常メッセージ処理部
440 負荷・移転先MGCF管理部
450 リダイレクト処理部
500 移転先MGCF
510 通信管理部
520 メッセージ制御部
530 通常メッセージ処理部
540 転送メッセージ処理部
M100 通常の発呼信号
M200 リダイレクト信号
M300 リダイレクト通知メッセージ
M350 リダイレクト通知応答メッセージ
M400 再発呼信号
M500 MGCF輻輳通知メッセージ
M600 MGCF正常通知メッセージ
M700 リダイレクト信号
M800 再発呼信号
T100 自装置負荷情報
T200 リダイレクト要否情報
T300 移転先候補リスト
T400 呼識別番号リスト
T500 特殊番号リスト

Claims (10)

  1. リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するゲートウェイ装置であって、
    移転先ゲートウェイ装置となり得る少なくとも1つの他のゲートウェイ装置の識別情報を有するリストを格納する記憶部と、
    前記電話網内の装置から着側装置識別情報及び呼識別情報を含む発呼信号を受信する受信部と、
    前記受信部が所定状況下で呼を受信した場合に、前記リストの中から1つの移転先ゲートウェイ装置を選択する移転先ゲートウェイ装置選択部と、
    選択された前記移転先ゲートウェイ装置に対する、前記発呼信号の呼識別情報を含むリダイレクト通知を作成するリダイレクト通知作成部と、
    前記リダイレクト通知を前記移転先ゲートウェイ装置に送信するリダイレクト通知送信部と、
    移転元装置識別情報としての前記発呼信号の着側装置識別情報、着側装置識別情報としての前記移転先ゲートウェイ装置の識別情報、及び前記発呼信号の呼識別情報を含むリダイレクト要求信号を作成するリダイレクト要求信号作成部と、
    前記リダイレクト要求信号を、前記発呼信号を送信した電話網内の装置に送信するリダイレクト要求信号送信部と、
    を備えるゲートウェイ装置。
  2. 前記リダイレクト通知に対する応答を、前記移転先ゲートウェイ装置から受信するリダイレクト通知応答受信部を、さらに備え、
    前記リダイレクト要求信号作成部は、前記リダイレクト通知応答受信部が前記移転先ゲートウェイ装置から前記リダイレクト通知に対する応答を受信することを条件の一つとして、前記移転先ゲートウェイ装置の識別情報を含むリダイレクト要求信号を作成する、
    請求項1に記載のゲートウェイ装置。
  3. 自装置の負荷を管理する負荷管理部を、さらに備え、
    前記移転先ゲートウェイ装置選択部は、前記電話網から送信された発呼信号を受信した時に、前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上の場合に、前記移転先ゲートウェイ装置候補リストの中から1つの移転先ゲートウェイ装置を選択する、
    請求項1及び2のいずれか1つに記載のゲートウェイ装置。
  4. 前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上になったとき、他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを禁止するための、自ゲートウェイ装置の識別情報を含む輻輳通知を送信する輻輳通知送信部と、
    前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷未満になったとき、前記他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを許可するための、自ゲートウェイ装置の識別情報を含む正常通知を送信する正常通知送信部と、
    を備える請求項3に記載のゲートウェイ装置。
  5. 他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する輻輳通知を受信する輻輳通知受信部と、
    他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する正常通知を受信する正常通知受信部と、
    前記輻輳通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補から除外し、前記正常通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補に追加する移転先ゲートウェイ装置候補管理部と、
    を備える請求項4に記載のゲートウェイ装置。
  6. リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するゲートウェイ装置であって、
    他のゲートウェイ装置から、該他のゲートウェイ装置で受信された発呼信号中の呼識別情報を含むリダイレクト通知を受信するリダイレクト通知受信部と、
    前記リダイレクト通知の呼識別情報を格納する記憶部と、
    前記リダイレクト通知に対する応答を作成するリダイレクト通知応答作成部と、
    前記応答を前記他のゲートウェイ装置に送信するリダイレクト通知応答送信部と、
    前記電話網から前記他のゲートウェイ装置によるリダイレクト要求に応じて送信される、移転元装置識別情報としての前記発呼信号中の着側装置識別情報と、着側装置識別情報としての自ゲートウェイ装置の識別情報とを含む再発呼信号を受信する受信部と、
    前記呼の呼識別情報が前記記憶部に格納される前記呼識別情報の1つと一致した場合、前記再発呼信号中の前記移転元装置識別情報を前記着側装置識別情報として設定した発呼信号を作成する呼処理部と、
    前記呼処理部で作成された前記再発呼信号をこの発呼信号中の着側装置識別情報に対応する着側装置に向けて送信する送信部と、
    を備えるゲートウェイ装置。
  7. 自装置の負荷を管理する負荷管理部と、
    前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷以上になったとき、他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを禁止するための、自ゲートウェイ装置の識別情報を含む輻輳通知を送信する輻輳通知送信部と、
    前記負荷管理部が管理する自装置の負荷が呼処理をすることができる最大負荷未満になったとき、前記他のゲートウェイ装置に対して、該他のゲートウェイ装置が自ゲートウェイ装置を移転先ゲートウェイ装置として選択することを許可するための、自ゲートウェイ装置の識別情報を含む正常通知を送信する正常通知送信部と、
    を備える請求項6に記載のゲートウェイ装置。
  8. 移転先ゲートウェイ装置となり得る少なくとも1つの他のゲートウェイ装置の識別情報を有するリストを格納する記憶部と、
    他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する輻輳通知を受信する輻輳通知受信部と、
    他のゲートウェイ装置から当該他のゲートウェイ装置の識別情報を有する正常通知を受信する正常通知受信部と、
    前記輻輳通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補から除外し、前記正常通知の他のゲートウェイ装置の識別情報を、前記リストの移転先ゲートウェイ装置の候補に追加する移転先ゲートウェイ装置候補管理部と、
    を備える請求項7に記載のゲートウェイ装置。
  9. リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するゲートウェイ装置であって、
    呼の移転先となり得る他のゲートウェイ装置の識別情報となり、かつ、迂回呼であることを示す特殊識別情報を有するリストを格納する記憶部と、
    前記電話網内の装置から送信された着側装置識別情報及び呼識別情報を含む発呼信号を受信する受信部と、
    前記受信部が所定状況下で発呼信号を受信した場合に、前記特殊識別情報リストの中から1つの特殊識別情報を選択する特殊識別情報選択部と、
    着側装置識別情報としての選択された前記特殊識別情報及び前記発呼信号中の呼識別情報を含むリダイレクト要求信号を作成するリダイレクト要求信号作成部と、
    前記リダイレクト要求信号を、前記発呼信号を送信した電話網内の装置に送信するリダイレクト要求信号送信部と、
    を備えるゲートウェイ装置。
  10. リダイレクト機能を有する電話網とIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystem)網とを接続し、前記電話網内の装置からの発呼信号を前記IMS網内の装置へ転送するIMS網内のゲートウェイ装置であって、
    自装置で呼を迂回することを処理できる特殊識別情報を格納する記憶部と、
    他のゲートウェイ装置からのリダイレクト要求に応じて前記電話網から送信される、移転元装置識別情報と着側装置識別情報とを含む再発呼信号を受信する受信部と、
    前記再発呼信号中の着側装置識別情報が前記記憶部に格納される前記特殊識別情報の1つと一致した場合に、前記再発呼信号の前記移転元装置識別情報が前記着側装置識別情報として設定された発呼信号を作成する呼処理部と、
    前記呼処理部で作成された発呼信号をこの発呼信号中の着側装置識別情報に対応する着側装置に向けて送信する送信部と、
    を備えるゲートウェイ装置。
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