JP2008198589A - イオン注入装置及びイオン注入方法 - Google Patents

イオン注入装置及びイオン注入方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008198589A
JP2008198589A JP2007310460A JP2007310460A JP2008198589A JP 2008198589 A JP2008198589 A JP 2008198589A JP 2007310460 A JP2007310460 A JP 2007310460A JP 2007310460 A JP2007310460 A JP 2007310460A JP 2008198589 A JP2008198589 A JP 2008198589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion
ion beam
gas
ion implantation
internal pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007310460A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Ono
勝浩 大野
Koji Matsumoto
幸二 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2007310460A priority Critical patent/JP2008198589A/ja
Priority to US12/007,392 priority patent/US20080173828A1/en
Publication of JP2008198589A publication Critical patent/JP2008198589A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 ターゲットにイオン注入する不純物の濃度プロファイルを自由に制御できるイオン注入装置及びイオン注入方法を実現する。
【解決手段】 イオン注入装置10は、イオンビームIBの通過経路13にガスを導入して、通過経路13を所定の内圧に制御する内圧制御装置15を備えており、内圧制御装置15により、イオンビームの通過経路13にガスを導入し、通過経路13の内圧を所定の内圧に制御した後に、半導体基板30にイオン注入を行うため、イオンビームIBの軌道にガスを存在させることができる。これにより、ガスにイオンビームIBを衝突させて、イオンの乖離や中性化を生じさせることができるので、半導体基板30にイオン注入する不純物の濃度プロファイルを自由に制御できることができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、イオンビームから必要なイオン種を選別した後にターゲットに入射し、イオン注入を行うイオン注入装置及びイオン注入方法に関する。
イオン注入装置は、半導体基板などのターゲットに所定のイオンを注入する装置であり、注入する元素をイオン化し、イオンビームとして引き出すイオン源と、イオンビームから所定のイオン種を選別する質量分析マグネットと、イオンビームの通過、加速、走査などが行われる通過経路とを備えている。
イオン源から引き出されたイオンビームは、高真空に保たれた通過経路を通過し、質量分析マグネットにおいて所定のイオン種が選別された後に、ターゲットに照射される。これにより、ターゲットに所定のイオン種を注入することができる。
このようなイオン注入装置として、例えば、特許文献1には、イオン源、該イオン源に接続されたイオン加速管、該イオン源から排気する排気装置、該イオン源から該イオン加速管にいたる部分及び排気装置を囲み、該イオン加速管入口側の電圧印加電極に接続された気密ボックス、該気密ボックスから電気的に絶縁されて該ボックスを囲み、イオン加速管出口側の電圧印加電極に接続されるとともに接地されたシールドキャビネットなどを備えているイオン注入装置が開示されている。
特開2000−306542号公報
ところで、このようなイオン注入装置において、イオンビームの通過経路の真空度、イオンの分解能などは、通過経路を排気する排気ポンプの性能、配置やイオンビームから不要なイオン種を取り除く分離スリットの構造などの装置構成に依存している。これにより、同じ照射条件でターゲットに注入されたイオンの濃度プロファイルがイオン注入装置により異なることがある。
図4は、イオンビームの通過経路の真空度が異なるイオン注入装置による半導体基板への注入イオンの濃度プロファイルを示す説明図である。ここでは、イオンビームの通過経路の真空度が高いイオン注入装置Hと、真空度が低いイオン注入装置Lとにより、半導体基板にBF イオンを注入する場合について説明する。図3において、横軸は半導体基板の表面からの深さ、縦軸はBの濃度を示す。
図4に示すように、イオン注入装置Hによる濃度プロファイルは、イオン注入装置Lによる濃度プロファイルと、半導体基板の表面から1500オングストローム程度深い領域から差異を生じ、低濃度側にシフトしている。この差異は、以下に示す現象に起因して生じる。
各イオン注入装置において、質量分析マグネットによりBF イオンが選別されたイオンビームは、通過経路内を半導体基板に向かって輸送されるが、その過程で通過経路内の残留ガスに衝突し、BF イオンの一部が乖離し、例えばBイオンが生成する。これにより、イオンビームには、BF イオン以外にBイオンが加わることになる。
ここで、BF イオンが乖離して生成するBイオンの量は、通過経路の真空度に依存する。真空度が低いイオン注入装置Lでは、イオンビームと残留ガスが衝突する確率が高くなるため、BF イオンが乖離しやすくなるので、イオン注入装置Hに比べてイオンビーム中のBイオンの量が増大する。
BF イオンに比べて質量の小さいBイオンは、半導体基板表面から深い領域にイオン注入されやすいため、イオン注入装置Lを用いた場合には、1500オングストローム以上深い領域において、Bイオンの注入量が増大するので、上述した濃度プロファイルの差異を生じることになる。
このように、イオン注入装置Hでは、イオン注入装置Lを用いた場合の濃度プロファイルを再現することができないので、イオン注入装置Hによりイオン注入された半導体基板から製造される製品では、イオン注入装置Lによりイオン注入された半導体基板から製造される製品で合わせ込んだ所定の特性が得られないことがあった。
つまり、イオン注入する不純物の濃度プロファイルを制御することができないため、製品に合わせてイオン注入装置を使い分ける必要があり、製造コストが増大するという問題があった。
そこで、この発明は、ターゲットにイオン注入する不純物の濃度プロファイルを自由に制御できるイオン注入装置及びイオン注入方法を実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、イオンビ−ムを引き出すイオン源と、引き出されたイオンビームの通過経路と、前記通過経路に設けられ、前記引き出されたイオンビームから特定のイオン種を選別する質量分析マグネットと、ターゲットにイオン注入を行う注入室と、を備えたイオン注入装置において、前記イオンビームの通過経路にガスを導入して、前記通過経路を所定の内圧に制御する内圧制御手段を備えている、という技術的手段を用いる。
請求項1に記載の発明によれば、イオン注入装置が、イオンビームの通過経路にガスを導入して、通過経路を所定の内圧に制御する内圧制御手段を備えているため、イオンビームの軌道にガスを存在させることができる。これにより、ガスにイオンビームを衝突させて、イオンの乖離や中性化を生じさせることができるので、ターゲットにイオン注入する不純物の濃度プロファイルを自由に制御できることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のイオン注入装置において、前記内圧制御手段は、前記通過経路のうち前記質量分析マグネットが設けられた領域にガスを導入するように構成されている、という技術的手段を用いる。
請求項2に記載の発明によれば、内圧制御手段は、通過経路のうち質量分析マグネットが設けられた領域にガスを導入するように構成されているため、排気ポンプを設けることができない当該領域に導入したガスを安定に滞留させることができるとともに、イオン種の選別が行われる領域において、イオンビームをガスに衝突させることができる。
これにより、ガスにイオンビームを衝突させてイオンの乖離や中性化を生じさせる効率を向上させ、精度良く制御することができるので、より少ないガス量でターゲットにイオン注入する不純物の濃度プロファイルを精度良く制御することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のイオン注入装置において、前記質量分析マグネットから導出されたイオンビームを加減速する加減速管を備えた、という技術的手段を用いる。
請求項3に記載の発明のように、本発明は、質量分析マグネットから導出されたイオンビームを加減速する加減速管を備えたイオン注入装置に適用することができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載のイオン注入装置において、前記イオン注入装置は、大電流イオン注入装置である、という技術的手段を用いる。
請求項4に記載の発明のように、本発明は、イオンビームの通過経路の内圧の変化により注入イオンの濃度プロファイルの変動が生じやすい大電流イオン注入装置に適用すると好適である。
請求項5に記載の発明では、イオン注入方法において、イオンビ−ムを引き出すイオン源と、引き出されたイオンビームの通過経路と、前記通過経路に設けられ、前記引き出されたイオンビームから特定のイオン種を選別する質量分析マグネットと、前記質量分析マグネットから導出されたイオンビームを加減速する加減速管と、ターゲットにイオン注入を行う注入室と、前記イオンビームの通過経路にガスを導入して、前記通過経路を所定の内圧に制御する内圧制御手段と、を備えたイオン注入装置を用い、前記内圧制御手段により、前記イオンビームの通過経路にガスを導入し、前記通過経路の内圧を所定の内圧に制御した後に、ターゲットにイオン注入を行う、という技術的手段を用いる。
請求項5に記載の発明によれば、内圧制御手段により、イオンビームの通過経路にガスを導入し、通過経路の内圧を所定の内圧に制御した後に、ターゲットにイオン注入を行うため、イオンビームの軌道にガスを存在させることができる。これにより、ガスにイオンビームを衝突させて、イオンの乖離や中性化を生じさせることができるので、ターゲットにイオン注入する不純物の濃度プロファイルを自由に制御できることができる。
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載のイオン注入方法において、前記内圧制御手段は、前記通過経路のうち前記質量分析マグネットが設けられた領域にガスを導入するように構成されている、という技術的手段を用いる。
請求項6に記載の発明によれば、内圧制御手段は、通過経路のうち質量分析マグネットが設けられた領域にガスを導入するように構成されているため、排気ポンプを設けることができない当該領域に導入したガスを安定に滞留させることができるとともに、イオン種の選別が行われる領域において、イオンビームをガスに衝突させることができる。
これにより、ガスにイオンビームを衝突させてイオンの乖離や中性化を生じさせる効率を向上させ、精度良く制御することができるので、より少ないガス量でターゲットにイオン注入する不純物の濃度プロファイルを精度良く制御することができる。
請求項7に記載の発明では、請求項5または請求項6に記載のイオン注入方法において、前記内圧制御手段により前記イオンビームの通過経路に導入されるガスは、不活性ガスである、という技術的手段を用いる。
請求項7に記載の発明のように、内圧制御手段によりイオンビームの通過経路に導入されるガスは、不活性ガスであるため、イオンビームと相互作用がなく、イオン源でイオン化する影響を少なくすることができる。
なお、ここで、不活性ガスとは、窒素やHe,Ar,Xeなどの不活性ガス及びこれらの混合ガスを指す。
この発明に係るイオン注入装置及びイオン注入方法について、図を参照して説明する。図1は、イオン注入装置の構成を示す説明図である。図2は、イオンビームの通過経路の内圧と注入イオンの濃度プロファイルとの関係を示す説明図である。
ここでは、イオン注入装置として、数十mA以下の高いビーム電流でイオン注入を行う高電流イオン注入装置を例に説明する。
イオン注入装置10は、ターゲットに注入するイオンを発生させるための原料ガスを供給するガスボトル11と、原料ガスをプラズマ化し、引出し電極に電圧を印加することによってイオンビ−ムIBとして引き出すイオン源12と、イオンビームIBの通過経路13と、通過経路13を排気する排気ポンプ14と、通過経路13内にガスを導入し、内圧を制御する内圧制御装置15と、通過経路13に設けられ、イオン源12から引き出されたイオンビームIBから特定のイオン種を選別する質量分析マグネット16と、質量分析マグネット16から導出されたイオンビームIBの一部を遮蔽してイオンビームIBを整形する可変アパチャー17と、質量分析マグネット16から導出されたイオンビームIBを所定のエネルギーとなるように加減速する加減速管18と、注入イオン数を計測するファラデーカップ19と、ターゲット(半導体基板30)を保持、走査し、イオン注入を行う注入室20と、注入室の排気を行う排気ポンプ21とを備えている。
内圧制御装置15は、質量分析マグネット16の近傍において通過経路13に接続されている。内圧制御装置15は、イオンビームIBと相互作用がなく、イオン源12でイオン化する影響が少ないガスを、流量を制御して通過経路13内に導入して、所定の内圧に制御する。例えば、数cc/minの流量でガスを導入することにより、通過経路13内の不活性ガス圧を10-5〜10-6torr程度の範囲で制御することができる。導入するガスは、窒素やHe,Ar,Xeなどの不活性ガス及びこれらの混合ガスが好適に用いられる。
可変アパチャー17は、質量分析マグネット16から導出されたイオンビームIBの一部を遮蔽してイオンビームIBを整形する。イオンビームIBが通過するアパチャー幅を調節することにより、イオンビームIBの遮蔽量を制御することができ、所望のイオン種以外のイオンをイオンビームIBの軌道から除外したり、照射量を調節したりすることができる。
次に、イオン注入装置10によるイオン注入方法について説明する。ここでは、半導体基板30にBF イオン及びBイオンを注入する方法について例示する。
まず、ガスボトル11から原料ガスであるBFをイオン源12に導入する。次に、イオン源12においてBFをプラズマ化してイオンを発生させ、引出し電極にマイナス電位を印加して、イオンビ−ムIBを引き出す。このとき、イオンビ−ムIBには、BF 、BF、B、B 、B++イオンなどが混在している。
続いて、内圧制御装置15により、通過経路13に窒素ガスを、例えば3cc/minの流量で導入し、内圧を制御する。このとき、通過経路13は、導入された窒素ガスと排気ポンプ14による排気とのバランスで1.0×10-5torrに保たれる。ここで、図示しない真空計からの出力を用いて、窒素ガスの流量を制御することもできる。
イオン源12から引き出されたイオンビ−ムIBは、通過経路13内を輸送され、質量分析マグネット16により軌道を曲げて質量分析することによりBF イオンを選別する。
質量分析マグネット16を通過したイオンビームIBは、主にBF イオンからなる。イオンビームIBは、通過経路13内を注入室20に向かって輸送されるが、その過程で窒素ガスに衝突し、BF イオンの一部が乖離し、Bイオンが生成する。これにより、イオンビームIBには、BF イオン以外にBイオンが加わることになる。また、中性化したBも生成される。
ここで、BF イオンが乖離して生成するBイオンの量は、通過経路13の真空度に依存する。通過経路13の真空度が低いほど、イオンビームIBと窒素ガスが衝突する確率が高くなるため、BF イオンが乖離しやすくなるので、イオンビームIB中のBイオンなどの量が増大する。また、中性化したBの量も増大する。
続いて、BF イオン及びBイオンを含むイオンビームIBは、可変アパチャー17を通過し、所定のエネルギーとなるように加減速管18にて加減速された後に、注入室20において半導体基板30に照射される。半導体基板30は、図示しない走査機構によって機械的に走査され、均一性が高い状態でイオン注入が行われる。
ここで、可変アパチャー17のアパチャー幅を制御することにより、半導体基板30に照射されるBイオンの量を制御することができる。例えば、Bイオンの照射を制限しない場合には、可変アパチャー17のアパチャー幅をBイオンを遮断しないように拡げて、イオン注入することができる。
以上のように、本実施形態のイオン注入装置10は内圧制御装置15を備えているため、イオンビームIBの通過経路13に窒素ガスを導入することによって、イオンビームIBの軌道に窒素ガスを存在させることができる。この窒素ガスにイオンビームIBが衝突して、BF イオンが乖離してBイオンが生成するため、真空度が低いイオン注入装置のイオンビームの状態を再現することができる。
次に、通過経路13に導入する窒素ガスの流量を変えて、通過経路13の内圧を変化させたときの半導体基板30のBの濃度プロファイルの変化について図2を用いて説明する。図2において、横軸は半導体基板30の表面からの深さ、縦軸はBの濃度を示す。
ガス流量は1cc/min,3cc/min,4cc/minの3水準とし、イオン注入装置10に比べてイオンビームの通過経路の真空度が低いイオン注入装置L1と比較した。
ここで、ガス流量1cc/min,3cc/min,4cc/minは、通過経路13の内圧4.6×10-6torr、1.0×10-5torr、2.1×10-5torrにそれぞれ相当する。
ガス流量1cc/minにおける濃度プロファイルは、イオン注入装置L1による濃度プロファイルと、半導体基板30の表面から1500オングストローム程度深い領域から差異を生じ、低濃度側にシフトしている。
ガス流量を増大させて通過経路13の内圧を上昇させると、表面から1500オングストローム以上深い領域におけるBの濃度が高濃度側にシフトする。
これは、通過経路13の内圧が高くなるのに伴い、イオンビームIBが窒素ガスに衝突する確率が増大するため、BF イオンの乖離によるBイオンや中性化したBの生成量が増大するので、表面から1500オングストローム以上深い領域に質量の小さいBイオンなどがイオン注入されやすくなるからである。そして、ガス流量を3cc/minとすると、イオン注入装置10による濃度プロファイルを、イオン注入装置L1による濃度プロファイルと一致させることができる。
このように、ガス流量を増大させて通過経路13に導入するガス流量によって通過経路13の内圧を制御することにより、Bの濃度プロファイルを制御することができる。更に、可変アパチャー17、加減速管18による制御を組み合わせることで、Bの濃度プロファイルの制御の自由度を増大させることができる。
内圧制御装置15を備えていないイオン注入装置では、イオンビームの通過経路の真空度が低いイオン注入装置L1による濃度プロファイルを再現できないため、イオン注入装置の使い分けをする必要がある。
一方、本実施形態のイオン注入装置10では、真空度の低いイオン注入装置L1による半導体基板の濃度プロファイルを再現することができるので、イオン注入装置L1により製造していた製品を製造することができるとともに、Bイオンなどを含まない純度の高いイオン注入も行うことができる。
[最良の形態の効果]
(1)イオン注入装置10は、イオンビームIBの通過経路13にガスを導入して、通過経路13を所定の内圧に制御する内圧制御装置15を備えており、内圧制御装置15により、イオンビームの通過経路13にガスを導入し、通過経路13の内圧を所定の内圧に制御した後に、半導体基板30にイオン注入を行うため、イオンビームIBの軌道にガスを存在させることができる。これにより、ガスにイオンビームIBを衝突させて、イオンの乖離や中性化を生じさせることができるので、半導体基板30にイオン注入する不純物の濃度プロファイルを自由に制御することができる。
内圧制御装置15によりイオンビームIBの通過経路13に導入されるガスとして、窒素やHe,Ar,Xeなどの不活性ガス及びこれらの混合ガスを用いると、イオンビームIBと相互作用がなく、イオン源12でイオン化する影響を少なくすることができる。
また、本発明は、イオンビームIBの通過経路13の内圧の変化により注入イオンの濃度プロファイルの変動が生じやすい大電流イオン注入装置に好適に適用できる。
(2)イオンビームIBの遮蔽量が可変である可変アパチャー17が、質量分析マグネット16の下流側に設けられているため、所望のイオン種以外のイオンをイオンビームIBの軌道から除外したり、半導体基板30に照射されるイオンの量を調節したりすることができる。これにより、濃度プロファイルの制御の自由度を増大させることができる。
[その他の実施形態]
(1)本発明は、数100μA以下の低いビーム電流でイオン注入を行う中電流イオン注入装置に適用することもできる。中電流イオン注入装置は、加速管の下流側にイオンビームの整形を行う四極子レンズ、イオンビームを電気的に走査するスキャンプレート、イオンビームがターゲットに垂直に照射されるように電界を加えて平行にするダイポールレンズなどを備えていてもよい。
(2)イオン注入するイオン種として、B以外にも、例えばP、Asなどを用いることができる。このとき、原料ガスとしてPFまたはPH、AsHをそれぞれ用いることができる。
(3)内圧制御装置15により通過経路13にガスを導入する位置は、質量分析マグネット16近傍に限らず、通過経路13の内圧を安定させることができる位置であればよい。
例えば、通過経路13のうち、質量分析マグネット16が設けられている領域に、内圧制御装置15によりガスを導入することができる。図3に示すように、質量分析マグネット16は、通過経路13を上下方向から挟むように設けられた上部マグネット16aと下部マグネット16bとから構成されている。内圧制御装置15からガスを導入する導入口15aは、上部マグネット16aと下部マグネット16bとに挟まれた領域13aにガスを導入するように設けられている。 上部マグネット16aと下部マグネット16bとに挟まれた領域13aには、質量分析マグネット16の磁場や電場の影響により排気ポンプ14を設けることができないため、導入したガスを領域13aに安定に滞留させることができるとともに、イオン種の選別が行われる領域において、イオンビームIBを導入されたガスに衝突させることができる。
これにより、ガスにイオンビームIBを衝突させて、イオンの乖離や中性化を生じさせる効率を向上させ、精度良く制御することができるので、より少ないガス量で半導体基板30にイオン注入する不純物の濃度プロファイルを精度良く制御することができる。
上部マグネット16aと下部マグネット16bとに挟まれた領域13aのうちでも、イオンビームIBの上流側からガスを導入すると、イオンビームIBが領域13aでガスに衝突する確率を増大させることができるので好適である。また、上部マグネット16aと下部マグネット16bとに挟まれた領域13aのうちでも、排気ポンプ14より遠い側からガスを導入すると、更にガスを領域13aに滞留させやすくなり好適である。
その他、例えば、質量分析マグネット16と可変アパチャー17との間からガスを導入する構成を採用することもできる。
イオン注入装置の構成を示す説明図である。 イオンビームの通過経路の内圧と注入イオンの濃度プロファイルとの関係を示す説明図である。 イオンビームの通過経路のうち質量分析マグネットが設けられている領域にガスを導入する構成を示す縦断面説明図である。 イオンビームの通過経路の真空度が異なるイオン注入装置による半導体基板への注入イオンの濃度プロファイルを示す説明図である。
符号の説明
10 イオン注入装置
12 イオン源
13 通過経路
13a 領域
15 内圧制御装置(内圧制御手段)
16 質量分析マグネット
16a 上部マグネット
16b 下部マグネット
17 可変アパチャー
18 加減速管
20 注入室
30 半導体基板(ターゲット)
IB イオンビーム

Claims (7)

  1. イオンビ−ムを引き出すイオン源と、引き出されたイオンビームの通過経路と、前記通過経路に設けられ、前記引き出されたイオンビームから特定のイオン種を選別する質量分析マグネットと、ターゲットにイオン注入を行う注入室と、を備えたイオン注入装置において、
    前記イオンビームの通過経路にガスを導入して、前記通過経路を所定の内圧に制御する内圧制御手段を備えていることを特徴とするイオン注入装置。
  2. 前記内圧制御手段は、前記通過経路のうち前記質量分析マグネットが設けられた領域にガスを導入するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のイオン注入装置。
  3. 前記質量分析マグネットから導出されたイオンビームを加減速する加減速管を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のイオン注入装置。
  4. 前記イオン注入装置は、大電流イオン注入装置であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載のイオン注入装置。
  5. イオンビ−ムを引き出すイオン源と、引き出されたイオンビームの通過経路と、前記通過経路に設けられ、前記引き出されたイオンビームから特定のイオン種を選別する質量分析マグネットと、前記質量分析マグネットから導出されたイオンビームを加減速する加減速管と、ターゲットにイオン注入を行う注入室と、前記イオンビームの通過経路にガスを導入して、前記通過経路を所定の内圧に制御する内圧制御手段と、を備えたイオン注入装置を用い、
    前記内圧制御手段により、前記イオンビームの通過経路にガスを導入し、前記通過経路の内圧を所定の内圧に制御した後に、ターゲットにイオン注入を行うことを特徴とするイオン注入方法。
  6. 前記内圧制御手段は、前記通過経路のうち前記質量分析マグネットが設けられた領域にガスを導入するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のイオン注入方法。
  7. 前記内圧制御手段により、前記イオンビームの通過経路に導入されるガスは、不活性ガスであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のイオン注入方法。
JP2007310460A 2007-01-19 2007-11-30 イオン注入装置及びイオン注入方法 Pending JP2008198589A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007310460A JP2008198589A (ja) 2007-01-19 2007-11-30 イオン注入装置及びイオン注入方法
US12/007,392 US20080173828A1 (en) 2007-01-19 2008-01-10 Ion implantation device and method for implanting ions

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007009767 2007-01-19
JP2007310460A JP2008198589A (ja) 2007-01-19 2007-11-30 イオン注入装置及びイオン注入方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008198589A true JP2008198589A (ja) 2008-08-28

Family

ID=39757319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007310460A Pending JP2008198589A (ja) 2007-01-19 2007-11-30 イオン注入装置及びイオン注入方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008198589A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6130436A (en) Acceleration and analysis architecture for ion implanter
US6770888B1 (en) High mass resolution magnet for ribbon beam ion implanters
JP4793696B2 (ja) イオン注入システムにおいて引き出されたイオンビームの選択的プレディスパージョンのための方法及び装置
JP2009521096A (ja) イオン源のフッ素ベースクリーニング
JP2011526063A (ja) イオン注入システムにおけるディセル後の磁気エネルギーフィルター
US6879109B2 (en) Thin magnetron structures for plasma generation in ion implantation systems
KR101650244B1 (ko) 이온 주입을 위한 중간 전류 리본 빔
US20030205683A1 (en) Symmetric beamline and methods for generating a mass-analyzed ribbon ion beam
US7858955B2 (en) System and method of controlling broad beam uniformity
JP2007507077A (ja) 質量分離を伴うイオンビームスリットの引き出し法
US6891173B2 (en) Ion implantation systems and methods utilizing a downstream gas source
JP5517016B2 (ja) ウインドウフレーム磁石アッセンブリ及びイオンビームを質量分析する方法
US20100019141A1 (en) Energy contamination monitor with neutral current detection
JP2008198589A (ja) イオン注入装置及びイオン注入方法
KR102447930B1 (ko) 이온 주입을 위한 장치, 시스템 및 방법
US20080173828A1 (en) Ion implantation device and method for implanting ions
TW202217933A (zh) 半導體處理設備及形成矩形或梯度濃度分佈植入區的方法
JP2013187017A (ja) 半導体装置の製造装置および製造方法
JPH07153415A (ja) イオン打ち込み方法及びその実施装置
JP2002237273A (ja) イオン注入装置
JPH0282443A (ja) イオン注入装置及びイオン注入方法
KR20050021573A (ko) 대칭 빔라인 및 질량-분석된 리본 이온빔 발생 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090401

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090428