JP2008198554A - コネクタ - Google Patents

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和亜希 武田
Takamaru Amano
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Abstract

【課題】斜め挿入タイプのリテーナが仮係止位置にあるときに、端子金具のキャビティへの挿入作業を円滑に行う。
【解決手段】リテーナ60,60Aの両側面には、それぞれ、仮係止位置においてハウジング10,10A側の仮係止受け部21に係合する係止突部61が設けられている。リテーナ60,60Aとハウジング10,10Aには、それぞれ、リテーナ60Aの前端部またはリテーナ60の後端部と対応する位置に、仮係止位置にあるリテーナ60,60Aが係止突部61と仮係止受け部21との係合位置を略中心としてその前端部をハウジング10,10A側に傾動させる向きに回動する方向で当り合うことにより、リテーナ60,60Aの前端部のハウジング10,10A側への落ち込みを規制する落ち込み規制部31,63,81,85が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コネクタに関する。
特許文献1に記載のコネクタは、相手ハウジングに嵌合可能とされるとともにキャビティ内に端子金具が挿入されたハウジングと、ハウジングに装着されて相手ハウジングとの嵌合方向と交差する斜め前方に移動するリテーナとを備える。リテーナは、ハウジングの外面に開口された挿入孔に差し込まれ、キャビティから退避して端子金具の挿抜を許容する仮係止位置と、そこから押し込まれ、キャビティ内に進入して端子金具の抜け止めをなす本係止位置とに移動可能となっており、その両側面には、リテーナを仮係止位置で留め置く一対の仮係止部が形成され、ハウジングの両側面には、両係止部と対応する位置に、一対の仮係止受け部が形成されている。また、リテーナの両側面には、仮係止部を構成する係止突起が設けられ、ハウジングの両側面には、仮係止受け部を構成して係止突起を嵌め入れる誘導溝が形成されており、誘導溝の延び方向に、リテーナの本係止位置への移動方向が規定される。
特開2004−22307公報
上記のような斜め挿入タイプのリテーナにあっては、リテーナが仮係止位置にある場合に、リテーナの前端部に対してハウジング側へ突き上げる向きの外力が作用すると、リテーナが仮係止部と仮係止受け部との係合位置を略中心として回動し、リテーナの前端部がハウジング内に落ち込む虞があった。そうすると、キャビティ内に端子金具を挿入しようとしても、端子金具はその挿入途上でリテーナの前端部と突き当たり正規挿入位置まで挿入されないという問題があった。
この場合、リテーナに形成された係止突起がハウジング側の誘導溝の溝面と当接することで、リテーナの回動を食い止めることはできるとも考えられるが、係止突起と誘導溝はいずれもリテーナの回動中心部に位置しているため、十分な慣性モーメントを得ることができず、突き上げの外力が大きくなると、リテーナが回動するのを確実に阻止するのは難しいという事情があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、斜め挿入タイプのリテーナが仮係止位置にあるときに、リテーナの前端部がハウジング内に落ち込むことで、端子金具の挿入作業に支障を来たすのを防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、相手ハウジングに嵌合可能とされるとともに端子金具が挿入されるキャビティを有するハウジングと、前記ハウジングにおいて前記キャビティに連通する深さをもって形成された挿入孔に差し込まれ、前記キャビティから退避した仮係止位置にあっては前記端子金具の挿抜を許容する一方、前記キャビティに進入した本係止位置にあっては前記端子金具の抜け止めをなすリテーナとを備え、前記リテーナの両側面には、それぞれ、前記仮係止位置において前記ハウジングに形成された仮係止受け部に係合する仮係止部が設けられており、さらに、前記リテーナは前記ハウジングに対して前記仮係止位置から前記本係止位置にかけて前記相手ハウジングとの嵌合方向と交差する斜め前方に移動するようになっており、前記リテーナと前記ハウジングには、それぞれ、前記リテーナにおける前記仮係止部から離れた前端部または後端部と対応する位置に、前記仮係止位置にある前記リテーナが前記仮係止部と前記仮係止受け部との係合位置を略中心としてその前端部を前記ハウジング側に傾動させる向きに回動する方向で当り合うことにより、前記リテーナの前端部の前記ハウジング側への落ち込みを規制する落ち込み規制部が設けられている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ハウジング側の落ち込み規制部は、前記ハウジングの外面の後端部にあって鉤状に突成された突片からなり、前記リテーナ側の落ち込み規制部は、前記リテーナの後端部にあって前記仮係止位置にて前記突片に引っ掛かるところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記突片は、前記仮係止位置では側方から見て前記リテーナの一部と重なり合うラップ領域を有する一方、前記本係止位置では側方から見て前記ラップ領域がなくなるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記リテーナは、前記ハウジングの底面における前記挿入孔の差込口を閉止する底板を備え、前記底板は前記差込口に対する閉止領域から前方に延出されてその延出端に前記リテーナ側の落ち込み規制部を有しており、前記ハウジング側の落ち込み規制部は、前記ハウジングの底面のうち前記挿入孔の差込口の前端縁より前方に設けられているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
リテーナが仮係止位置にあるときに、リテーナの前端部に対してハウジング側に突き上げる向きの外力が作用すると、リテーナ側およびハウジング側の両落ち込み規制部が当り合うことにより、リテーナが回動するのを阻止できるとともにリテーナの前端部がハウジング内に落ち込むのを阻止できる。結果、リテーナが仮係止位置にあるときに、ハウジングのキャビティ内に端子金具を円滑に挿入できる。この場合に、両落ち込み規制部はリテーナの回動中心部となる仮係止部と仮係止受け部との係合位置から離れた、リテーナの前端部または後端部と対応する位置に設けられているから、大きな慣性モーメントが得られ、リテーナが回動するのを確実に阻止できる。
<請求項2の発明>
ハウジング側の落ち込み規制部はハウジングの外面の後端部にあって鉤状に突成された突片からなり、リテーナ側の落ち込み規制部はリテーナの後端部にあって仮係止位置にて突片に引っ掛かるから、リテーナの前端部に対する突き上げ力をリテーナの後端部で確実に受け止めることができる。また、落ち込み規制部としてハウジング側に突片を設けるだけで済み、金型構造を簡素化できる。
<請求項3の発明>
突片は仮係止位置では側方から見てリテーナの一部と重なり合うラップ領域を有する一方、本係止位置では側方から見てラップ領域がなくなるから、突片のラップ状態を視認することでリテーナが本係止位置に至ったかどうかを検知することができ、リテーナが仮係止位置と本係止位置との間に留め置かれるのを回避できる。
<請求項4の発明>
リテーナはハウジングの底面における挿入孔の差込口を閉止する底板を備え、底板は差込口に対する閉止領域から前方に延出されてその延出端にリテーナ側の落ち込み規制部を有しており、ハウジング側の落ち込み規制部はハウジングの底面のうち挿入孔の差込口の前端縁より前方に設けられているから、両落ち込み規制部がリテーナの回動中心部となる仮係止部と仮係止受け部との係合位置から遠く離れた位置に設けられることになって、大きな慣性モーメントを得ることができ、リテーナが回動するのをいっそう確実に阻止できる。また、ハウジングの底面における挿入孔の差込口より前方のデッドスペースを有効に利用できる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。本実施形態のコネクタは、端子金具50、ハウジング10、およびリテーナ60を備え、ハウジング10は相手ハウジング(図示せず)に嵌合可能とされ、リテーナ60はハウジング10に対して仮係止位置と本係止位置とに移動可能とされる。なお、以下に説明おいて前後方向については両ハウジングの嵌合面側を前方とする。
ハウジング10は合成樹脂製であって、全体としてブロック状をなし、内部に、後方から端子金具50を挿入可能な複数のキャビティ11が上下二段で形成されている。キャビティ11の内壁には撓み可能なランス12が形成されており、このランス12によってキャビティ11内に正規挿入された端子金具50の一次的な抜け止めがなされる。ここで、端子金具50は、図2に示すように、その前側に箱部51を有する周知の雌端子金具であり、電線90の端末にかしめ付けによって接続されるとともに、箱部51の周壁にランス12と係合する係合凹部52を有し、かつ、箱部51の後端縁の顎部分にリテーナ60に係止される被抜止部53を有している。
ハウジング10の前面には相手の雄端子金具のタブ(図示せず)を挿入可能なタブ挿通孔54を有するフロントホルダ55が装着されている。また、ハウジング10の上面には、その前端から後方へ向かって片持ち梁状に延出されたロックアーム13が形成されており、このロックアーム13が相手ハウジングの対応部位を係止することで、両ハウジングが嵌合状態にロックされる。
そして、ハウジング10には、図3および図7に示すように、リテーナ60の挿入孔14が下面および両側面の三面に亘って開口して形成されている。この挿入孔14はハウジング10の下面から上段のキャビティ11にも通じる深さをもって形成され、その前端孔縁が略垂直に切り立つ一方、その後端孔縁がリテーナ60の挿入方向に沿って概ね斜め45度に傾斜する傾斜縁15となっている。また、ハウジング10の両側面には、挿入孔14の側面開口を横切って左右一対のブリッジ部16が前端孔縁と傾斜縁15とに架設されている。ブリッジ部16は傾斜縁15と略平行な斜め方向に延出して形成されており、ブリッジ部16と傾斜縁15との間には、リテーナ60を移動案内するためのガイド孔17が開設されている。
また、ハウジング10の両側面のうちブリッジ部16を挟んだ前後領域には、ブリッジ部16の成形に伴って周囲より一段低くなった凹所18が形成されている。ハウジングの凹所18には挿入孔14(ガイド孔17)の傾斜縁15に沿って仮係止受け部10の後側21と本係止受け部22が並んで形成されており、本係止受け部22が仮係止受け部21よりもリテーナ60の挿入方向前方となる上位に配される。本係止受け部22と仮係止受け部21はいずれも側方から見て三角形状に切り欠かれており、内部に、リテーナ60側の係止突部61(仮係止部にも相当するものであって後述する)が嵌合可能となっている。
ブリッジ部16の前端縁には、その傾斜途中に、側方から見て略三角形状の補助突部23が形成されており、この補助突部23によって仮係止位置にあるリテーナ60が回動するのを補助的に規制可能となっている。また、ハウジング10の前側の凹所18には、リテーナ60と係合可能な係止リブ24が前後方向に延出して形成されている。係止リブ24の下面は斜面とされ、リテーナ60が仮係止位置から本係止位置にかけてこの斜面に沿って移動可能とされる。また、係止リブ24の上面は略水平面とされ、本係止位置に至ったリテーナ60が仮係止位置側へ移動するのを規制可能とされる。
ハウジング10の底面には、全幅に亘って挿入孔14の差込口25が略方形状に開口されており、ここからリテーナ60が差し込まれるようになっている。ハウジング10の底面のうち差込口25の前端縁から前面に至る途中には、リテーナ60の底板62が嵌合される嵌合凹部26が前側の凹所18に連続して形成されている。嵌合凹部26の前端縁の段差には、幅方向に間隔をあけて複数のガタ詰め突起27が形成されており、これらガタ詰め突起27によって本係止位置に至ったリテーナ60のガタ詰めがなされる。
そして、ハウジング10の底面の後端部には、ハウジング10側の落ち込み規制部として、左右一対の突片31が形成されている。具体的に突片31は、挿入孔14の差込口25より後方にあって差込口25と近接して配置され、下方へ垂下される脚部32と前方へ突出する台部33とで全体として鉤状、詳細にはL字状をなしている。脚部32の前方空間でかつ台部33の上方空間はリテーナ60側の被当接部63を受け入れ可能な進入空間34とされる。そして、台部33と挿入孔14の差込口25とは前後方向について重なり合う位置関係にあり、底面視によれば差込口25のうちの後端部が台部33によって覆い隠されている。また、台部33は、底面視によれば方形状をなし、ハウジング10の底面において左右に分断して配置され、両台部33間にはリテーナ60の操作部64(後述する)が進入する進入空間29が開設されている。また、突片31の外面は角を落して全体的に丸みがついており、脚部32等を摘んで両ハウジングの嵌合・離脱動作を行う際に、手指にエッジが突き当たらないようにしてある。
続いてリテーナ60について説明すると、リテーナ60は同じく合成樹脂製であって、ハウジング10の全幅に亘る長さの本体部65を備えている。本体部65は、下段のキャビティ11と対応する位置毎に、複数の端子挿通口66を横一列で並列させており、各端子挿通口66を囲って窓枠状をなしている。本体部65の前端縁は、図6に示すように、本係止位置にて挿入孔14の前端孔縁と当接するよう略垂直に切り立っており、本体部65の後端縁は、移動過程で挿入孔14の傾斜縁15に摺接し得るよう前方へ向かって上り勾配の斜辺部67となっている。また、本体部65には、端子挿通口66毎に、仮係止位置ではキャビティ11から退避する一方、本係止位置ではキャビティ11内に進入する抜止部68が形成されている。抜止部68は上下のキャビティ11と対応するように端子挿通口66の上下位置に配置され、本係止位置にて端子金具50の被抜止部53と端子金具50の抜け方向(後方)で係止可能とされる。
本体部65の両側面は、略垂直な閉止面とされ、ここにガイド部69が突設されている。ガイド部69は本体部65の上端部において斜辺部67に沿って斜めに延出する形態であり、ガイド孔17に嵌め入れられてその孔面に摺接可能となっている。また、本体部65の斜辺部67には、ガイド部69に連なる位置に、係止突部61が形成されている。係止突部61はその全体が仮係止受け部21および本係止受け部22に嵌入可能となっており、かつ、リテーナ60の挿入方向に沿って僅かに傾斜する斜面を有し、この斜面によって仮係止受け部21からの解離が容易になされる。
また、リテーナ60は本体部65の底面を覆うとともに、本体部65の前端より前方へ突出する形態の底板62を備えている。底板62は、全体として方形板状をなし、本係止位置において、挿入孔14の差込口25を塞ぎつつ嵌合凹部26に嵌合してハウジング10の底面と略面一で連なり、かつ、その前端縁がガタ詰め突起27の先端部を圧潰してリテーナ60の遊動を規制可能となす。底板62の後端下面の幅方向略中央部には、操作部64が突出して形成されている。操作部64は左右に細長いリブ状をなしその外面は角を落して全体的に丸みがつけられ、手指にエッジが突き当らないようにしてある。操作部64は、仮係止位置では突片31間の進入空間29内に配されて側方から見ると突片31側と重なり合うラップ領域41を有し、本係止位置では進入空間29から出て側方から見るとその下面が台部33の上面とほぼ同じ高さに配されてラップ領域41がなくなる。底板62の下面後端部のうち操作部64を挟んだ両側位置には、仮係止位置にて台部33と上下方向(高さ方向)で当接可能とされる左右一対の被当接部63(リテーナ60側の落ち込み規制部)が形成されている。
そして、リテーナ60は底板62の両側縁前半部から立ち上げられた左右一対の側板71を備えている。両側板71の後端縁はリテーナ60の挿入方向と略平行な斜辺とされ、組み付け時にはガイド部69の前端縁との間でブリッジ部16を挟むように配置される。また、両側板71の後端縁には、本係止位置にて補助突部23が進入する逃がし凹部72が切り欠いて形成されている。両側板71の立ち上げ端の後端部は、仮係止位置にて補助突部23と当接する補助受け部73とされ、リテーナ60の本係止位置への移動を規制可能となす。また、両側板71の内面の立ち上げ端寄りの位置には、断面爪状をなす左右一対の係止爪74が形成されており、ハウジング10側の係止リブ24と常時当接可能とされる。具体的には、仮係止位置では係止爪74が係止リブ24の斜面に面当りして本係止位置への移動を軽く規制し、仮係止位置から本係止位置に至る間は係止爪74が係止リブ24の斜面を摺接することで両側板71が拡開方向に撓み変形させられ、さらに、本係止位置では両側板71の弾性復帰に伴って係止爪74が係止リブ24の水平面に面当りして仮係止位置への戻りを強く規制する。
次に、本実施形態のコネクタの作用効果について説明する。
まず、ハウジング10の挿入孔14内に差込口25からリテーナ60を挿入し、図1に示すように、リテーナ60を仮係止位置に留め置く。このとき、底板61の後端を突片31の進入空間34へ誘うように進入させる。その状態で、キャビティ11内に後方から端子金具50を挿入し、ランス12によって端子金具50を一次係止する。リテーナ60が仮係止位置にあるとき、底板62がハウジング10の底面から浮いた状態となって、ガイド部69がガイド孔17の下半部に収容され、係止突部61が仮係止受け部21に進入するとともに、補助突部23が補助受け部73と略水平に当り合い、さらに係止爪74が係止リブ24と略水平に長く当り合うことで、リテーナ60が仮係止位置に留め置かれる。またこの仮係止位置では、底板62の被当接部63が突片31の進入空間34に入り込むとともに、被当接部63と突片31の台部33が僅かな隙間をあけて対峙する。
全ての端子金具50を挿入したら、続いて、操作部64を摘みつつリテーナ60を本係止位置側へ向けて斜め前方に押し込み、リテーナ60を相手ハウジングとの嵌合方向と鋭角に交差する斜め方向に移動させる。リテーナ60の移動途中では、係止爪74が係止リブ24に乗り上げられ、両側板71の拡開に伴って補助突部23と補助受け部73との係止状態が解除されるとともに、係止突部61が仮係止受け部21から離間して本係止位置側へ変位する。そしてリテーナ60が本係止位置に至ると、ガイド部69がガイド孔17の上半部に収容され、両側板71の弾性復帰に伴い補助突部23が逃がし凹部72に進入するとともに、係止爪74が係止リブ24に引っ掛かり、さらに係止突部61が本係止受け部22に進入することで、リテーナ60が本係止位置に留め置かれる。かくリテーナ60が本係止位置に達すると、図2に示すように、抜止部68がキャビティ11内に進入して端子金具50の被抜止部53に対峙し、これによって端子金具50を二次係止する。なお、各端子金具50のうちの少なくともいずれか一つがキャビティ11内に半挿入状態で留め置かれていると、該端子金具50は本係止位置に向かって移動するリテーナ60によって正規挿入位置へと強制的に押しやられ、これによって端子金具50が半挿入状態のままで放置されるのが防止される。
ところで、リテーナ60が仮係止位置にあるときに、底板62の前端部に対してここをハウジング10側へ突き上げるような外力Fが作用すると、係止突部61と仮係止受け部21との係合位置を略中心として外力付加方向、つまり、底板62の前端部がハウジング10側に傾動する方向にリテーナ60が回動し、底板62の前端部がハウジング10の嵌合凹部26に落ち込み、その後の端子金具50の挿入作業に支障を来たすことが懸念される。
しかるに本実施形態においては、底板62の前端部に対して外力Fが作用しても、係止突部61と仮係止受け部21との係合位置を略中心とするリテーナ60の回動(接線)方向で被当接部63と台部33とが互いに当り合うことにより、外力Fを受け止めるから、リテーナ60の回動によって底板62の前端部がハウジング10内に落ち込むのを防止できる。この場合、突片31と被当接部63との当接位置は、係止突部61と仮係止受け部21との係合位置から離れたリテーナ60の後端側に設定されているから、大きな慣性モーメントを得ることができ、リテーナ60が回動するのを確実に阻止できる。また、落ち込み規制部として、ハウジング10側に突片31を付加するだけで済むから、金型の構造を簡素化できる。
さらに、突片31は、仮係止位置では側方から見て操作部64と重なり合うラップ領域41を有する一方で、本係止位置では側方から見て操作部64との重なり合いを解消するから、突片31の状態を視認することで、つまり突片31のリテーナ60とのラップ具合を視認することで、リテーナ60が本係止位置に至ったかどうかを検知することができる。結果、リテーナ60が仮係止位置と本係止位置との間に留め置かれるのを回避できる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図8ないし図15によって説明する。実施形態2では、リテーナ60Aの前端部と対応する位置に落ち込み規制部81,85が設けられており、その点、実施形態1とは異なる。しかし、実施形態2は実施形態1と共通する点が多いので、実施形態1と同じ構造部位には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
実施形態2では、ハウジング10Aの底面のうち、リテーナ60Aの挿入孔14より前部側に、ハウジング10A側の落ち込み規制部81が設けられている。具体的にこの落ち込み規制部81は、図8および図10に示すように、ハウジング10Aの底面における前面寄りの領域を周りの平面より凹ませた形態であって、嵌合凹部26の前端縁からハウジング10Aの前面にかけて形成されているとともに、下段のキャビティ11に通じる深さをもって形成されている。より具体的にこの落ち込み規制部81は、底面視によれば横長の方形状をなし、その前端孔縁は略垂直に切り立つ垂直面82とされる一方、その後端孔縁はリテーナ60Aの移動方向と略平行な斜め45度に切り欠かれた傾斜面83とされ、さらにこの傾斜面83の下端から嵌合凹部26の前端縁にかけては略水平に切り欠かれた水平面84とされており、垂直面82と傾斜面83との間に下段のキャビティ11が臨んでいる。そして、垂直面82、傾斜面83、および水平面84によって囲まれた空間は、リテーナ60A側の落ち込み規制部85が進入する組み付け空間86とされる。あとはハウジング10A側については、突片31がない点を除いて(脚部32は残留する)実施形態1とほぼ同じである。
一方、実施形態2のリテーナ60Aは、実施形態1のリテーナ60とその基本的構造が共通しており、大まかには、実施形態1のリテーナ60の前端縁に落ち込み規制部85を付加した構造となっている。この落ち込み規制部85は、底板62の前端縁から前方へ突出する形態であって、図14に示すように、平面視(底面視)によれば底板62の前端縁略中央部において横長方形状をなしている。具体的にこの落ち込み規制部85は、図11ないし図13に示すように、底板62の前端縁略中央部から前方へ略水平に突出する突部87と、突部87の前端側の上面に肉盛りされた隆起部88とを備える。そして、突部87は、その下面を底板62の下面に面一で連ねつつ底板62の板厚より薄肉とされ、底板62の上面に対して段違いで連なっている。また、隆起部88は、その前端面が垂直端面91、その上端面が水平端面92、その後端面が傾斜端面93とされ、全体として台形状をなしている。隆起部88の傾斜端面93は、ハウジング10A側の傾斜面83とほぼ同じ勾配をもって構成され、リテーナ60Aの移動時には傾斜面83とその移動方向に沿って摺接可能とされる。さらに、隆起部88のうち、水平端面92と傾斜端面93とが連係する部分には、水平端面92の後端位置を後方へ極僅か延長させた水平突起95が形成されている。この水平突起95は、仮係止位置においてハウジング10A側の水平面84と前後方向について若干重複してこの水平面84と上下(高さ方向)で当り合うようになっている。
次に、実施形態2のコネクタの作用効果について説明する。
ハウジング10Aにリテーナ60Aを組み付ける際には、ハウジング10Aの挿入孔14に差込口25からリテーナ60Aを差し込む。すると、実施形態1と同様に係止突部61が仮係止受け部21に嵌入等してリテーナ60Aが仮係止位置に保持される。この仮係止位置では、図8に示すように、リテーナ60A側の落ち込み規制部85がハウジング10A側の落ち込み規制部81に臨みつつ、隆起部88の水平端面92とハウジング10A側の水平面84がほぼ同じ高さ位置に揃うとともに、水平突起95が水平面84の前端側にラップして引っ掛かる。その後、リテーナ60Aを押し込んで本係止位置に移動させると、図9に示すように、隆起部88が組み付け空間86に緊密に嵌入し、隆起部88の水平端面92がキャビティ11の底面の切り欠き部分を補完してキャビティ11の底面とほぼ面一で連なる。
上記の場合において、リテーナ60Aが仮係止位置にあるときに、底板62の前端部または突部87の前端部に対してそこをハウジング10A側に突き上げるような外力Fが作用すると、リテーナ60Aには係止突部61と仮係止受け部21との係合位置を略中心とする回動方向の応力が加わることになる。しかるに実施形態2においては、水平突起95と水平面84が互いに当り合うことで外力Fが受け止められ、結果、リテーナ60Aの回動が阻止されて、底板62の前端部または突部87の前端部がハウジング10A側に落ち込むのが防止される。このとき、リテーナ60A側の落ち込み規制部85が底板62の前端縁から前方に突出する形態であることに起因し、リテーナ60A側およびハウジング10A側の両落ち込み規制部81,85が係止突部61と仮係止受け部21との係合位置から最大限に遠く離れた位置で当り合うこととなり、リテーナ60Aの回動をより確実に阻止できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)リテーナ側およびハウジング側の両落ち込み規制部は、リテーナの前端部がハウジング側へ突き上げられる外力を受けた場合に、リテーナが回動しようとする方向で当り合っていればよく、必ずしもリテーナが回動しようとする方向と直角な平面で当り合っていなくてもよい。
(2)本発明は、リテーナの各側面に仮係止部が一つのみ設けられ、対応するハウジングの外面に仮係止受け部が一つのみ設けられ、リテーナが側面毎について一点支持状態となる場合にも有効である。
(3)実施形態1では、リテーナが仮係止位置にあるときに、突片は、側方から見てリテーナの操作部とラップしていたが、側方から見てリテーナの操作部以外の部分とラップしていてもよい。
(4)リテーナは雄端子金具を収容する雄側ハウジングに装着されるものであってもよい。
実施形態1のコネクタにおいて、ハウジングに対してリテーナが仮係止位置にある状態を示す側断面図 ハウジングに対してリテーナが本係止位置にある状態を示す側断面図 ハウジングの底面図 ハウジングに対してリテーナが仮係止位置にある状態を示す底面図 ハウジングに対してリテーナが本係止位置にある状態を示す底面図 リテーナの側面図 ハウジングの側面図 実施形態2のコネクタにおいて、ハウジングに対してリテーナが仮係止位置にある状態を示す側断面図 ハウジングに対してリテーナが本係止位置にある状態を示す側断面図 ハウジングの底面図 リテーナの側面図 リテーナの側断面図 リテーナの正面図 リテーナの平面図 ハウジングの側面図
符号の説明
F…外力
10,10A…ハウジング
11…キャビティ
21…仮係止受け部
31…突片
32…脚部
33…台部
41…ラップ領域
60,60A…リテーナ
61…係止突部(仮係止部)
62…底板
63…被当接部(落ち込み規制部)
64…操作部
65…本体部
81…ハウジング側の落ち込み規制部
85…リテーナ側の落ち込み規制部

Claims (4)

  1. 相手ハウジングに嵌合可能とされるとともに端子金具が挿入されるキャビティを有するハウジングと、前記ハウジングにおいて前記キャビティに連通する深さをもって形成された挿入孔に差し込まれ、前記キャビティから退避した仮係止位置にあっては前記端子金具の挿抜を許容する一方、前記キャビティに進入した本係止位置にあっては前記端子金具の抜け止めをなすリテーナとを備え、前記リテーナの両側面には、それぞれ、前記仮係止位置において前記ハウジングに形成された仮係止受け部に係合する仮係止部が設けられており、さらに、前記リテーナは前記ハウジングに対して前記仮係止位置から前記本係止位置にかけて前記相手ハウジングとの嵌合方向と交差する斜め前方に移動するようになっており、
    前記リテーナと前記ハウジングには、それぞれ、前記リテーナにおける前記仮係止部から離れた前端部または後端部と対応する位置に、前記仮係止位置にある前記リテーナが前記仮係止部と前記仮係止受け部との係合位置を略中心としてその前端部を前記ハウジング側に傾動させる向きに回動する方向で当り合うことにより、前記リテーナの前端部の前記ハウジング側への落ち込みを規制する落ち込み規制部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記ハウジング側の落ち込み規制部は、前記ハウジングの外面の後端部にあって鉤状に突成された突片からなり、前記リテーナ側の落ち込み規制部は、前記リテーナの後端部にあって前記仮係止位置にて前記突片に引っ掛かることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記突片は、前記仮係止位置では側方から見て前記リテーナの一部と重なり合うラップ領域を有する一方、前記本係止位置では側方から見て前記ラップ領域がなくなることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記リテーナは、前記ハウジングの底面における前記挿入孔の差込口を閉止する底板を備え、前記底板は前記差込口に対する閉止領域から前方に延出されてその延出端に前記リテーナ側の落ち込み規制部を有しており、前記ハウジング側の落ち込み規制部は、前記ハウジングの底面のうち前記挿入孔の差込口の前端縁より前方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
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