JP2008196677A - 肉厚変動解析用ロータおよびそれを使用したロータ肉厚変動発生装置 - Google Patents

肉厚変動解析用ロータおよびそれを使用したロータ肉厚変動発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ディスクブレーキの肉厚変動を解析するための肉厚変動解析用ロータを提供する。
【解決手段】肉厚変動解析用ロータRは相対する板4とその板の間に介在させたアクチュエータ5とからなる単位ブロック体を有し、前記単位ブロック体を複数個同一平面上に並べ、さらに隣接する単位ブロック体の板同志を柔軟材で結合して構成されている。また、前記単位ブロックを構成するアクチュエータ5は、相対する板それぞれに設けられており、さらに前記それぞれのアクチュエータ間にはロータ基板が設けられている。この肉厚変動解析用ロータを採用することにより、ダイナモ設備を使わずに、ベンチ台上試験でロータの肉厚変動別の液圧変動(ΔP)を容易に測定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスクブレーキの肉厚変動を解析するための肉厚変動解析用ロータおよびそれを使用したロータ肉厚変動発生装置に関するものである。
自動車等の車両は、制動手段としてディスクブレーキを搭載し、所望のタイミングで適切な車両の制動が得られるように構成されている。
ところで、車両のディスクブレーキを動作させた場合に、ハンドルやペダル、時には車両全体にガタガタという振動が発生することがある。この振動現象はジャダーと呼ばれ、搭乗者に制動時の違和感を与える一要因となっている。
ジャダーの原因としてロータの偏摩耗がある。
ロータの偏摩耗は次のようにして発生する。
一般に車両の走行距離が伸びると、精度よくロータやキャリパが組み立てられていたとしても、走行中の現象として、ロータが振れてしまったり、キャリパに支持されたパッドをロータに押しつけた後に戻りきらない等の現象が生じることがある。その結果、ロータの回転中にある一点部分でパッドがロータにあたってしまうという現象が発生し、その部分のみのロータが削れ、ロータに肉厚が厚い部分と薄い部分ができてしまう。つまり、偏摩耗したロータが形成されてしまう。
そして、前記のようなロータの肉厚変動(Disc Thickness Variation:DTV)は制動中にブレーキ液圧変動(Δp)を生じ、その液圧変動がジャダーの感度に影響を与えている。図8にこの様子を示す。図8では、ロータの回転方向の肉厚変動と液圧変動との関係を示している。
従来、このようなジャダーの発生を防止するために種々の提案がなされている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)。文献1〜文献5に記載のものは、いずれもディスクブレーキの肉厚差を解消あるいは肉厚差の生成を抑止する制動制御装置に関するものである。
特許第3747716号 特開平11−141586号 特開平11−344057号 特開2000−205306 特開2001−20984
また上記文献とは別に、ジャダーの発生装置およびジャダー測定システムとして特許文献6に記載のものが提案されている。
特開2005−189114
文献6に記載のものは、タイヤと共に回転する回転体に、支持体で支持された摩擦体を押し当てて、前記回転体を制動させるブレーキ装置におけるブレーキ動作に伴うジャダーを模擬発生させるジャダー発生装置であって、前記回転体と前記支持体との間に配置され、前記回転体の回転軸の接線方向の振動を前記回転体および支持体に付与する振動発生部と、前記振動発生部を所定周期で振動させる振動制御部と、を含むことを特徴とする。
前記振動発生部としては、例えば、油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)や、電磁アクチュエータ、ピエゾ素子等、振動ストロークを得ることのできる制御量を容易に変更できる手段を採用しており、また、同様にモータを用いて偏心カム等を回転させて振動ストロークを得ることもできる構成となっている。
上記構成によれば、回転体と支持体との間に容易に周期的に振動を付与することが可能となり、ブレーキジャダーを容易に模擬することができる。
しかし、上記ジャダー発生装置は振動装置により所定の周期で振動を発生させ、ブレーキ装置単体またはユニットで、振動の周波数、向き、大きさ、位相等について測定する方法であり、装置が大がかりとなる上、測定作業が面倒になる等の問題がある。
また、上記とは別に作為的にロータに肉厚変化を形成しておき、一般のダイナモで実際の制動中に液圧変動を測定する手法の採用されている。
しかし、この方法では、
1.ロータとパッドの摺動状態
2.温度の影響
3.試験機の特性
4.作為ロータの影響
5.ロータの経時変化
等の不安定要因が関係し、ブレーキの肉厚変動に対する感度を定量的に測定することに難がある。また、試験自体でも段取りや摺り合わせに時間を要し、もっと簡易的な測定方法が望まれていた。さらに、ロータの肉厚変動の伴う液圧変動は回収品ロータでも測定することが可能だが、ロータ摩耗状況が徐々に経時変化してしまい、結果比較が難しいという問題が生じている。
そこで、本発明は、外部入力により厚みが収縮する特性をもったアクチュエータを利用して肉厚変動を自由に生成することができる解析用ロータを作成し、この解析用ロータを用い、ブレーキを加圧した状態で、解析ロータの肉厚を変動させる。そしてこの時のロータ肉厚の変動により発生する液圧変動を解析することでジャダー発生等を解析することができるようにした。さらに、解析ロータの肉厚をロータの回転方向に合わせて順次変化させて行く(実制動をシミュレーションする)ことで、実制動に合った液圧変動の解析を行うことができる。
このため、本発明が採用した技術解決手段は、
肉厚変動解析用ロータであって、前記ロータは相対する板とその板の間に介在させたアクチュエータとからなる単位ブロック体を有し、前記単位ブロック体を複数個同一平面上に並べ、さらに隣接する単位ブロック体の板同志を柔軟材で結合して構成したことを特徴とする肉厚変動解析用ロータである。
また、前記単位ブロックを構成するアクチュエータは、相対する板それぞれに設けられており、さらに前記それぞれのアクチュエータ間にはロータ基板が設けられていることを特徴とする肉厚変動解析用ロータである。
また、前記単位ブロックは同一平面上に円盤状、扇状または長方形状に並べたことを特徴とする肉厚変動解析用ロータである。
また、前記アクチュエータは、電歪、磁歪、または超磁歪アクチュエータであることを特徴とする肉厚変動解析用ロータである。
また、前記柔軟材は、サスシムまたは樹脂であることを特徴とする肉厚変動解析用ロータである。
また、前記隣あう単位ブロック体のアクチュエータが、時間差をもって順に作動すべく構成したことを特徴とする肉厚変動解析用ロータである。
また、前記各アクチュエータは、予め定めたマップにしたがって作動させるべく構成したことを特徴とする肉厚変動解析用ロータである。
また前記何れかに記載の肉厚変動解析用ロータと、前記ロータを押圧するブレーキパッドと、前記ブレーキパッドを取り付けたピストンと、前記ピストンの作動によって発生する液圧を検出する圧力変換器とを備えたロータ肉厚変動発生装置である。
本発明によれば、
ダイナモ設備を使わずに、ベンチ台上試験でロータの肉厚変動別の液圧変動(ΔP)を容易に測定することができる。
また、ダイナモ設備を使わずに、ベンチ台上試験でロータの肉厚変動別、およびインナ・アウタのロータの振れ別の液圧変動をロータ基板を移動させることなく測定することができる。
微小なロータ厚み、振れ別(ロータ厚み変化量は0〜50μm、ロータ振れ量は0〜0.5mm)を容易に再現することができるの液圧変動(ΔP)を測定することができる。 柔軟材を用いて単位ブロックを構成する板同志を連結するため、板同志が緩く連結され、お互い拘束されることがなくなる。なお、柔軟材としてサムシムを使用した場合、板厚は0.2mm以下の剛性がないものが望ましい。
また、実際のロータが制動中に徐々に減速する際のロータ厚み変化、振れ変化でも液圧変動を測定することができる。
どんなパターンのロータ厚み、振れであっても忠実に再現し、液圧変動を測定することができる。
さらに、ロータ厚み、振れと、測定された液圧変動を時間軸で解析することで液圧変動の高低要因が解析できる。
また本発明により測定結果の横並び比較が可能となる。
肉厚変動解析用ロータは相対する板とその板の間に介在させたアクチュエータとからなる単位ブロック体を有し、前記単位ブロック体を複数個同一平面上に並べ、さらに隣接する単位ブロック体の板同志を柔軟材で結合して構成されている。また、前記単位ブロックを構成するアクチュエータは、相対する板それぞれに設けられており、さらに前記それぞれのアクチュエータ間にはロータ基板が設けられている。この肉厚変動解析用ロータを採用することにより、ダイナモ設備を使わずに、ベンチ台上試験でロータの肉厚変動別の液圧変動(ΔP)を容易に測定することができる。
以下、本発明の実施例を、図面に従って説明すると、図1は、本発明の第1実施例に係る肉厚変動解析用ロータをブレーキ装置に組み込んだ状態の断面図、図2(イ)は同ロータの側面図、(ロ)は同ロータの断面図である。
図1において、1はブレーキ装置の本体であり、この本体1内には、ブレーキピストン2およびブレーキパッド3が従来公知の装置と同様に配置されており、前記ブレーキピストン2には油圧が作用するように構成されており、油圧によって左右のブレーキピストン2がブレーキロータ7に向けて移動しブレーキを働かせるようになっている。
そして上記装置において、ブレーキロータとして本発明に係る肉厚変動解析用ロータRが取り付けられている。
肉厚変動解析用ロータRは従来公知のブレーキ装置のロータの外周に適宜手段で取り付けることができる構成となっている。本例の肉厚変動解析用ロータRは図2(イ)に示すように、単位ブロック体を組み合わせて構成されている。本例では単位ブロック体は、図に示すように縦長の長方形をした相対する板4と、その板4の間に板4に対して作動方向が直角となるように配置した2個のアクチュエータ5により構成されている。アクチュエータ5は図外の制御装置と連結されており、同制御装置からの指令でアクチュエータ5を伸縮させることにより相対する板4が図1中において左右方向に移動し、肉厚変動解析用ロータRの肉厚変動状態を出現できるようになっている。
前記単位ブロック体は図2(イ)に示すように複数個同一平面上に並べ、さらに隣接する単位ブロック体の板4同志をサスシムまたは樹脂等の柔軟材6で結合して構成されている。
なお前述したアクチュエータ5としては、ロータ厚み変化量0〜50μm、ロータ振れ量0〜0.5mm程度を正確に実現できるものであればなんでもよいが、電歪、磁歪、または超磁歪アクチュエータを使用することがより望ましい。また、前記単位ブロックは同一平面上に円盤状または長方形状に並べて配置することがよいが、同一平面であれば並べ方は必ずしも円盤形または長方形にこだわる必要はなく、ブレーキパッドの形状も踏まえて適宜選択できる。また本例では単位ブロック体は2個のアクチュエータ5を有している(図2(イ)参照)が、板4を正方形としアクチュエータ5をその中心部に1個配置する構成(図2(イ)中の左側単位ブロック体参照)でもよい。また長方形、正方形の単位ブロック体を適宜混合した状態で肉厚変動解析用ロータRを構成することもできる。
単位ブロック体を複数連結した肉厚変動解析用ロータRは図3に示すように従来のブレーキロータの外周部に対応する位置に適宜手段で取り付けられる。
図3においてアクチュエータ5は外部入力手段8と連結されており、定常入力、周波数応答入力等をアクチュエータ5に与えることができる。また図示せぬブレーキペダル等の操作部材からの入力に応じて発生する空気圧が空油変換加圧装置9により油圧に変換され、同油圧が圧力変換器10を介してピストン2に作用する構成となっている。
上記構成からなる装置を使用してロータの肉厚変動に伴う液圧を解析する方法を説明する。
不図示のブレーキ操作部材からの指令によって発生した空気圧は、空油変換加圧装置9により油圧に変換される。この油圧は圧力変換器10を介してピストン2に作用し、ピストン2に取り付けたブレーキパッド3を肉厚変動解析用ロータRに押しつける。
ブレーキパッド3がロータRに押しつけられた状態で、外部入力手段8から単位ブロック体毎のアクチュエータ5に対して実際に発生するロータの肉厚変動に対応する定常入力、あるいは周波数応答入力等を入力する。例えば、図3に示すごとくアクチュエータ5に対して周期的な膨張・伸縮作動を行わせると、アクチュエータ5の作動により単位ブロック体毎に肉厚変動解析用ロータの肉厚が変わる。この肉厚変動に対して油圧(液圧)が変動するがこの油圧の変動を圧力変換器で検出することで、ロータRの肉厚変動に対応する液圧変動(圧力変換器出力データ)を検出することができる。
次に本発明の第2実施例を説明する。
図4は第2実施例に係る肉厚変動解析用ロータを従来公知のブレーキ装置内に組み込んだ状態の断面図、図5(イ)は同ロータの側面図、(ロ)は同ロータRの断面図である。 図4において、1はブレーキ装置の本体であり、この本体内には、ブレーキピストン2およびブレーキパッド3が従来公知の装置と同様に配置されており、前記ブレーキピストン2には油圧が作用するように構成されており、油圧によって左右のブレーキピストン2がブレーキロータに向けて移動しブレーキを働かせるようになっている。
そして上記装置において、ブレーキロータとして本発明に係る第2実施例の肉厚変動解析用ロータRが取り付けられている。第1実施例では、相対する板4の間に一つのアクチュエータ5を挟持する構成となっていたが、第2実施例では、相対する板4A、4A毎にアクチュエータ5A、5Aを配置し、それらアクチュエータ5A、5Aの間にロータ基板11を取り付け、アクチュエータ5A、5A同志によってロータ基板11を挟持する構成とした点が特徴である。
即ち、本例では単位ブロック体は、図に示すように縦長の長方形をした相対する板4A、4Aと、その板4A、4Aに対して作動方向が直角となるようにそれぞれの板4A、4Aに取り付けた2個のアクチュエータ5Aにより構成されており、さらに相対する板4A、4Aに取り付けたアクチュエータ5A、5Aの間にロータ基板11を取り付けて構成されている。前記単位ブロック体は図5(イ)に示すように複数個同一平面上に並べ、さらに隣接する単位ブロック体の板4A、4A同志をサスシムまたは樹脂等の柔軟材6Aで結合して構成されている。
なお前述したアクチュエータ5A、5Aとしては、ロータ厚み変化量0〜50μm、ロータ振れ量0〜0.5mm程度を正確に実現できるものであればなんでもよいが、電歪、磁歪、または超磁歪アクチュエータを使用することがより望ましい。また、前記単位ブロックは同一平面上に円盤形または長方形状に並べて配置することがよいが、同一平面であれば並べ方は必ずしも円盤形または長方形にこだわる必要はなく、ブレーキパッドの形状を踏まえて適宜選択できる。また本例では単位ブロック体は2個のアクチュエータを有しているが、板4Aを正方形としアクチュエータ5Aをその中心部に1個配置する構成(図5(イ)中の左側単位ブロック体参照)でもよい。また長方形、正方形の単位ブロック体を適宜混合した状態で肉厚変動解析用ロータRを構成することもできる。
また、前記第1実施例、第2実施例において、肉厚変動解析用ロータRを平面視でみて図6に示す扇状(放射状)にすることもできる。なお図6中において、矢印はロータの仮想回転方向を示しており、この回転に合わせるように肉厚変動や振れを順次移動させる。この移動速度を大きくすれば、高速回転状態となり、移動速度を小さくすれば、低速回転状態を再現できる。この例では単位ブロックを構成する板4を図6に示すように小さく分割し、それぞれの単位ブロック毎の板4にアクチュエータ5を配置する。こうすることにより、ロータ回転が制動中に徐々に減速し回転しなくなるまでのロータ厚み変化、振れ変化をシミュレートさせた肉厚変動を再現することができ、一層精度の高い、かつ実車に近い液圧変動の解析を実現できる。なお、この例でも単位ブロックの個々の単位ブロックの大きさ、単位ブロックの数等は自由に選択することができる。また、ブロックを小さくし数を沢山とすることでより細かな解析を実現できる。
以上のように本例においても、従来のブレーキ装置のロータに変えて肉厚変動解析用ロータRを取り付け、単位ブロック体のアクチュエータ5Aを作動させるだけで、ダイナモ設備を使わずに、ベンチ台上試験でロータRの肉厚変動別の液圧変動(ΔP)を容易に測定することができる。特に、ダイナモ設備を使わずに、ベンチ台上試験でロータの肉厚変動別、およびインナ・アウタのロータの振れ別の液圧変動をロータ基板11を移動させることなく測定することができる。
微小なロータR厚み、振れ別(ロータ厚み変化量0〜50μm、ロータ振れ量0〜0.5mm)を容易に再現することができるの液圧変動(ΔP)を測定することができる。 柔軟材6Aを用いて単位ブロックを構成する板4A同志を連結するため、板4A同志が緩く連結され、お互い拘束されることがなくなる。なお、柔軟材6Aとしてサムシムを使用した場合、板4A厚は0.2mm以下の剛性がないものが望ましい。
この結果、ロータ回転が制動中に徐々に減速し回転しなくなるまでのロータ厚み変化、振れ変化の液圧変動を測定することができる。また、どんなパターンのロータ厚み、振れであっても忠実に再現し、液圧変動を測定することができる。さらに、ロータ厚み、振れと、測定された液圧変動を時間軸で解析することで液圧変動の高低要因が解析できる。
応用例として、ジャダーの発生した車両から回収した回収品ロータの厚み変化や振れ変化を測定して、データとしてコンピュータ等に記録し、そのデータをマップとして本設備にてその都度アクチュエータに指令し、作動させれば何度でも再現し、比較試験を行なうことができる。とりわけ、各ブロックの配置を図6のようにロータ中心から外周に向けて放射状に広がるように並べ、更にロータの回転方向に等分に配すことで微小な時間毎にアクチュエータを回転方向に変化させ、より実際のロータ回転に近い肉厚変動、振れ変化を再現することが可能となる。
図7に本発明に係る肉厚変動解析用ロータを用いてロータを1回転させた時の液圧変動の様子を示す。図7中の下段のグラフは第2実施例のものにおいてアウタ、インナーのロータの振れを示しており、上段のグラフは前記解析用ロータの回転に対応したDTVと液圧変化を示している。このグラフからも明らかなようにロータ肉厚が厚いと液圧が上昇する傾向となり、肉厚変動と液圧変動は略比例しており、実車試験の結果と一致する。
以上、肉厚変動解析用ロータRおよびそのロータを使用したロータ肉厚変動発生装置について説明したが、単位ブロック体の大きさ、アクチュエータの配置、アクチュエータの制御等は実験装置に合わせ自由に変更することができるのは当然であり、また、上記説明は対向型ディスクブレーキで行なったが、フローティング型ディスクブレーキにおいても適用でき、さらに、本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいかなる形でも実施できる。そのため、前述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず限定的に解釈してはならない。
本発明は、車両用ブレーキに限定することなく、広く産業界で使用されている各種ブレーキロータの肉厚変動を解析する装置に利用することができる。
本発明の第1実施例に係る肉厚変動解析用ロータをブレーキ装置に組み込んだ状態の断面図である。 (イ)は同ロータの側面図、(ロ)は同ロータの断面図である。 単位ブロック体を複数連結した肉厚変動解析用ロータを組み込んだ肉厚変動発生装置の全体構成図である。 第2実施例に係る肉厚変動解析用ロータを従来公知のブレーキ装置内に組み込んだ状態の断面図である。 (イ)は同ロータRの側面図、(ロ)は同ロータの断面図である。 肉厚変動解析用ロータRを扇状(放射状)にした平面図である。 本発明に係る肉厚変動解析用ロータを用いてロータを1回転させた時の液圧変動の様子を示すである。 肉厚変動(DTV)と液圧変動(ΔP)との一般的な関係を示す図である。
符号の説明
1 ブレーキ装置本体
2 ブレーキピストン
3 ブレーキパッド
4、4A 板
5、5A アクチュエータ
6 柔軟材
7 ロータ
8 外部入力手段
9 空油変換加圧装置
10 圧力変換器
11 ロータ基板

Claims (8)

  1. 肉厚変動解析用ロータであって、前記ロータは相対する板とその板の間に介在させたアクチュエータとからなる単位ブロック体を有し、前記単位ブロック体を複数個同一平面上に並べ、さらに隣接する単位ブロック体の板同志を柔軟材で結合して構成したことを特徴とする肉厚変動解析用ロータ。
  2. 前記単位ブロックを構成するアクチュエータは、相対する板それぞれに設けられており、さらに前記それぞれのアクチュエータ間にはロータ基板が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の肉厚変動解析用ロータ。
  3. 前記単位ブロックは同一平面上に円盤状、扇状または長方形状に並べたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の肉厚変動解析用ロータ。
  4. 前記アクチュエータは、電歪、磁歪、または超磁歪アクチュエータであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の肉厚変動解析用ロータ。
  5. 前記柔軟材は、サスシムまたは樹脂であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の肉厚変動解析用ロータ。
  6. 前記隣あう単位ブロック体のアクチュエータが、時間差をもって順に作動すべく構成したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の肉厚変動解析用ロータ。
  7. 前記各アクチュエータは、予め定めたマップにしたがって作動させるべく構成したことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の肉厚変動解析用ロータ。
  8. 前記請求項1〜請求項7の何れかに記載の肉厚変動解析用ロータと、前記ロータを押圧するブレーキパッドと、前記ブレーキパッドを取り付けたピストンと、前記ピストンの作動によって発生する液圧を検出する圧力変換器とを備えたロータ肉厚変動発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20220258705A1 (en) * 2021-02-12 2022-08-18 GM Global Technology Operations LLC Mitigating braking vibration due to rotor thickness variations

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