JP2008195262A - 車両用遮光装置 - Google Patents

車両用遮光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008195262A
JP2008195262A JP2007033391A JP2007033391A JP2008195262A JP 2008195262 A JP2008195262 A JP 2008195262A JP 2007033391 A JP2007033391 A JP 2007033391A JP 2007033391 A JP2007033391 A JP 2007033391A JP 2008195262 A JP2008195262 A JP 2008195262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmittance
position sensor
light
vehicle
glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007033391A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Takasaki
数弥 高崎
Nobutomo Takagi
信友 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2007033391A priority Critical patent/JP2008195262A/ja
Publication of JP2008195262A publication Critical patent/JP2008195262A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】車室内に入射する異なる方向の光を適切に遮光し得る車両用遮光装置を提供する。
【解決手段】車両用遮光装置は、センサS1,S2を有する前側センサ10と、液晶フィルム20(遮光ガラス部)を備える。センサS1、S2は、それぞれウインドシールドガラス41の正面から右または左フロントドアガラス42,43に渡る入射角度の入射光を検出する。液晶フィルム20は、ウインドシールドガラス41の右側部に対応して設けられた右ウインド部G1と、左側部に対応して設けられた左ウインド部G2とを備える。コントローラ31(透過率変更制御手段)は、前側センサ10の各出力値の和に応じて右ウインド部G1および左ウインド部G2の透過率を下げ、前側センサ10のうちの何れか一方の出力値に応じて対応する右ウインド部G1または左ウインド部G2の透過率を下げる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用遮光装置に関し、特に車室内への入射光を自動的に遮光する車両用遮光装置に関する。
この種の車両用遮光装置として、受光面を4つのセルに分割し、各セルに光電デバイスを取り付けた光センサと、車両のウインドシールドガラスに装着した液晶フィルム(遮光ガラス部)と、各光電デバイスにより検出された出力値に応じて、液晶フィルムの透過率を変更する液晶フィルムコントローラ(透過率変更制御手段)とを備えたものがあり、例えば下記特許文献1に記載されている。
特許第3688637号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された車両用遮光装置では、光センサの受光面が一つの平面で形成されているため、各光電デバイスにより検出される出力値に差が生じ難い。このため、ウインドシールドガラスの全面に対応した液晶フィルム全体の透過率が下げられることが多くなり、眩しくなく遮光が不要な方向の液晶フィルムの透過率が下げられることで、視界の妨げになり易いという問題があった。
本発明の課題は、車室内への入射光をその入射方向に対応して適切に遮光し得る車両用遮光装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明による車両用遮光装置は、車両の車室内に入射する異なる方向の光を検出するように互いに異なる向きに配置された複数の光センサと、前記複数の光センサに対応して設けられ、前記車室内に入射する光を遮光する複数の遮光ガラス部と、前記複数の光センサにより検出された出力値に応じて、対応する前記遮光ガラス部の透過率を変更する透過率変更制御手段とを備えたことを特徴とする。
この車両用遮光装置では、複数の光センサが、車両の車室内に入射する異なる方向の光を検出するように互いに異なる向きに配置されている。このため、各光センサにより検出された出力値を利用して、入射光に対応した遮光ガラス部の透過率を下げることができ、乗員が感じる眩しさを良好に回避することができる。
本発明の実施に際して、前記光センサは、少なくとも前記車両のウインドシールドガラスの右側部から右フロントドアガラスに渡る入射角度の入射光を検出するように配置された前側右位置センサと、少なくとも前記ウインドシールドガラスの左側部から左フロントドアガラスに渡る入射角度の入射光を検出するように配置された前側左位置センサとで構成される前側センサを備え、前記遮光ガラス部は、前記ウインドシールドガラスの右側部に対応して設けられた右ウインド部と、前記ウインドシールドガラスの左側部に対応して設けられた左ウインド部とを備えており、前記透過率変更制御手段は、前記前側センサの各出力値の和に応じて前記右ウインド部および前記左ウインド部の透過率を下げ、前記前側センサのうちの何れか一方の出力値に応じて対応する前記右ウインド部または前記左ウインド部の透過率を下げるように設定されていることも可能である。
これによれば、車両前方から車室内に所定強度以上の光が入射し、前側右位置センサと前側左位置センサとの各出力値の和が所定値以上となった場合には、遮光ガラス部を構成する右ウインド部および左ウインド部の透過率が下げられる。一方、車両斜め前方から車室内に所定強度以上の光が入射し、前側右位置センサおよび前側左位置センサのうちの何れか一方の出力値が所定値以上となった場合には、対応する右ウインド部または左ウインド部のみの透過率が下げられる。このため、前側右位置センサと前側左位置センサの合計2個の光センサを用いることで、前席の乗員が感じる眩しさを良好に回避することができる。
この場合、前記遮光ガラス部は、さらに前記右フロントドアガラスに対応して設けられた右フロントドア部と、前記左フロントドアガラスに対応して設けられた左フロントドア部とを備えており、前記透過率変更制御手段は、前記前側右位置センサの出力値に応じて前記右ウインド部とともに前記右フロントドア部の透過率を下げ、前記前側左位置センサの出力値に応じて前記左ウインド部とともに前記左フロントドア部の透過率を下げるように設定されているとよい。
これによれば、前側右位置センサの出力値に応じて右ウインド部の透過率が下げられるときは、同時に右フロントドア部の透過率が下げられる。また、前側左位置センサの出力値に応じて左ウインド部の透過率が下げられるときは、同時に左フロントドア部の透過率が下げられる。このため、前席の乗員が感じる眩しさをより一層良好に回避することができる。
また、本発明の実施に際して、前記光センサは、さらに、少なくとも前記車両のバックウインドゥガラスの右側部から右リヤドアガラスに渡る入射角度の入射光を検出するように配置された後側右位置センサと、少なくとも前記車両のバックウインドゥガラスの左側部から左リヤドアガラスに渡る入射角度の入射光を検出するように配置された後側左位置センサとで構成される後側センサを備え、前記遮光ガラス部は、さらに前記バックウインドゥガラスの右側部に対応して設けられた右バック部と、前記バックウインドゥガラスの左側部に対応して設けられた左バック部とを備えており、前記透過率変更制御手段は、前記後側センサの各出力値の和に応じて前記右バック部および前記左バック部の透過率を下げ、前記後側センサのうちの何れか一方の出力値に応じて対応する前記右バック部または前記左バック部の透過率を下げるように設定されていることも可能である。
これによれば、車両後方から車室内に所定強度以上の光が入射し、後側右位置センサと後側左位置センサとの各出力値の和が所定の値以上となった場合には、遮光ガラス部を構成する右バック部および左バック部の透過率が下げられる。一方、車両斜め後方から車室内に所定強度以上の光が入射し、後側右位置センサおよび後側左位置センサのうちの何れか一方の出力値が所定の値以上となった場合には、対応する右バック部または左バック部のみの透過率が下げられる。このため、後側右位置センサと後側左位置センサの合計2個の光センサを用いることで、後席の乗員が感じる眩しさを良好に回避することができる。
この場合、前記遮光ガラス部は、さらに前記右リヤドアガラスに対応して設けられた右リヤドア部と、前記左リヤドアガラスに対応して設けられた左リヤドア部とを備えており、前記透過率変更制御手段は、前記後側右位置センサの出力値に応じて前記右バック部とともに前記右リヤドア部の透過率を下げ、前記後側左位置センサの出力値に応じて前記左バック部とともに左リヤドア部の透過率を下げるように設定されているとよい。
これによれば、後側右位置センサの出力値に応じて右バック部の透過率が下げられるときは、同時に右リヤドア部の透過率が下げられる。また、後側左位置センサの出力値に応じて左バック部の透過率が下げられるときは、同時に左リヤドア部の透過率が下げられる。このため、後席の乗員が感じる眩しさをより一層良好に回避することができる。
また、この場合、前記透過率変更制御手段は、前記前側右位置センサと前記後側右位置センサとの各出力値の和に応じて前記右フロントドア部および右リヤドア部の透過率を下げ、前記前側左位置センサと前記後側左位置センサとの各出力値の和に応じて前記左フロントドア部および左リヤドア部の透過率を下げるように設定されているとよい。
これによれば、車両の右側方から車室内に所定強度以上の光が入射し、前側右位置センサと後側右位置センサとの各出力値の和が所定値以上となった場合には、遮光ガラス部を構成する右フロントドア部および右リヤドア部の透過率が下げられる。一方、車両の左側方から車室内に所定強度以上の光が入射し、前側左位置センサと後側左位置センサとの各出力値の和が所定の値以上となった場合には、遮光ガラス部を構成する左フロントドア部および左リヤドア部の透過率が下げられる。このため、前側右位置センサ、前側左位置センサ、後側右位置センサおよび後側左位置センサの合計4個の光センサを用いることで、前後席の乗員が感じる眩しさを良好に回避することができる。
また、本発明の実施に際して、前記車両用遮光装置は、前記車両の視界に関係する同車両に設けられた周辺機器の作動状況を検出する周辺機器作動検出手段を備え、前記周辺機器作動検出手段による検出結果に応じて前記遮光ガラス部の透過率の変更を禁止する変更禁止手段を備えていることも可能である。この場合、前記周辺機器作動検出手段は、例えば、ライトコントロールスイッチのオン状態またはワイパコントロールスイッチのオン状態を検出するものであるとよい。
これによれば、例えば夜間走行時、雨天走行時等において、外部の照明施設による照明や、対向車のヘッドライトの照明により車両の周囲が明るくても、遮光ガラス部の透過率が下げられることが確実に防止されて、運転者の視界を良好に確保することができる。
また、本発明の実施に際して、前記車両用遮光装置は、前記車両の乗員の着座状況を検出する着座検出手段を備え、前記着座検出手段による検出結果に応じて、少なくとも1つの前記遮光ガラス部の透過率の変更を禁止する第2の変更禁止手段を備えていることも可能である。
これによれば、乗員が着座していない座席に対応する遮光ガラス部の透過率の変更が禁止されるので、無駄となる遮光制御を行わないようにすることができる。
また、本発明の実施に際して、前記前側センサは、前記前側右位置センサの光軸が車両の前後方向軸線に対して水平方向に略45度右斜め前方に傾斜し、前記前側左位置センサの光軸が車両の前後方向軸線に対して水平方向に略45度左斜め前方に傾斜して配置されるように前側ハウジングに一体的に収容され、前記後側センサは、前記後側右位置センサの光軸が車両の前後方向軸線に対して水平方向に略45度右斜め後方に傾斜し、前記後側左位置センサの光軸が車両の前後方向軸線に対して水平方向に略45度左斜め後方に傾斜して配置されるように後側ハウジングに一体的に収容されているとよい。
これによれば、前側および後側センサの検出機能を良好に発揮させる構成としながら、両センサをそれぞれコンパクトに構成することができる。
a.第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。図1は同第1実施形態に係る車両用遮光装置を構成する前側センサ10および液晶フィルム20を示している。前側センサ10は、図2に示すように、前側ハウジング11、前側右位置センサS1および前側左位置センサS2で構成されている。
前側ハウジング11は、車両40の前方に向かうに従って互いに交差する角度に配置された左右対称の傾斜壁11a,11bを有する凸形の多角形状に形成されていて、ウインドシールドガラス41の中央かつ上端部に固定されている(図1参照)。
前側右位置センサS1は、その光軸K1が車両40の前後方向軸線K0に対して水平方向に略45度右斜め前方に向けて傾斜するように前側ハウジング11に一体的に収容された光センサであり、ウインドシールドガラス41の正面から右フロントドアガラス42に渡る入射角度の入射光Lc〜Lrを検出可能とされている。
前側左位置センサS2は、その光軸K2が車両40の前後方向軸線K0に対して水平方向に略45度左斜め前方に向けて傾斜するように前側ハウジング11に一体的に収容された光センサであり、ウインドシールドガラス41の正面から左フロントドアガラス43に渡る入射角度の入射光Lc〜Llを検出可能とされている。
図1に戻って、液晶フィルム20(遮光ガラス部)は、受光量に応じて透過率を連続的に変更可能な周知のものであり、ウインドシールドガラス41の右側部に対応して設けられた右ウインド部G1と、ウインドシールドガラス41の左側部に対応して設けられた左ウインド部G2とで構成されている。
右ウインド部G1は、前側右位置センサS1に対応しており、ウインドシールドガラス41における右側部の上部分の全域に渡って同ガラス41の内周面に貼付されている。左ウインド部G2は、前側左位置センサS2に対応しており、ウインドシールドガラス41における左側部の上部分の全域に渡って同ガラス41の内周面に貼付されている。なお、液晶フィルム20に代えて、調光ガラスを用いてもよい。
前側右位置センサS1および前側左位置センサS2は、図3に示すように、コントローラ31に接続されていて、受光量に応じた出力電圧をそれぞれ出力する。コントローラ31(透過率変更制御手段)は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品としており、イグニッションスイッチのオン後の所定時間ごとに図4の透過率変更プログラムを繰り返し実行する。このコントローラ31には、給電回路32、ライトコントロールスイッチ33、ワイパコントロールスイッチ34、ナビゲーション装置35および電源スイッチ36が接続されている。
給電回路32は、右ウインド部G1および左ウインド部G2に接続されていて、イグニッションスイッチのオン操作により右ウインド部G1および左ウインド部G2に電流を供給するオン状態となり、コントローラ31の給電制御に応じて右ウインド部G1および/または左ウインド部G2に駆動電流を流す。ライトコントロールスイッチ33は、車両40の室外灯を点灯させる。ワイパコントロールスイッチ34は、ワイパを作動させる。ナビゲーション装置35は、車両40の位置情報とトンネル情報から車両40のトンネル内走行を推定する。電源スイッチ36は、右ウインド部G1および左ウインド部G2への供給電流を遮断するマニュアルスイッチである。
次に、上記のように構成した第1実施形態の作動について説明する。乗員がイグニッションキーを操作してイグニッションスイッチがオンすると、コントローラ31は、図4の透過率変更プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行する。
この透過率変更プログラムは、ステップS100にて実行が開始され、ステップS101にて、液晶フィルム20を構成する右ウインド部G1および左ウインド部G2の透過率変更を禁止するための禁止条件に該当するか否かを判定する。この禁止条件は、運転者の視界を確保するために、ライトコントロールスイッチ33およびワイパコントロールスイッチ34の少なくとも何れか一つがオンとされている場合や、車両40のトンネル内走行を推定するナビゲーション装置35からの送信信号があった場合が該当する。また、運転者の遮光を必要としないという意思を尊重して、電源スイッチ36がオフとされている場合もこれに該当する。この禁止条件に該当している場合には、ステップS102の処理の実行、すなわち右ウインド部G1および左ウインド部G2の透過率を何れも変更することなく、ステップS111にてこの透過率変更プログラムの実行を一旦終了する。
次に、禁止条件に該当しないためステップS101にて「No」と判定した場合であって、図5(a)に示すB領域から入射光があった場合について説明する。この場合には、ステップS101にて「No」と判定した後、ステップS103にて、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)と、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)との和(=VS(1)+VS(2))が下限値V0の2倍(=2・V0)以上であるか否かを判定する。この下限値V0は、右ウインド部G1および左ウインド部G2の透過率を変更するための下限受光量に対応して設定された閾値であり、B領域での所定強度以上の入射光があった場合には、図5(b)に示すように、両センサS1,S2の出力値が共にV0以上となるように設定されている。
したがって、この場合には、ステップS103にて「Yes」と判定し、ステップS104にて、図5(c)に示すように、各出力電圧の和に応じて右ウインド部G1および左ウインド部G2の透過率を下げた(遮光)後、ステップS111にてこの透過率変更プログラムの実行を一旦終了する。
次に、禁止条件に該当しないためステップS101にて「No」と判定した場合であって、図5(a)に示すA領域から入射光があった場合について説明する。A領域から所定強度以上の入射光があった場合には、図5(b)に示すように、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)がほぼゼロとなり、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)と、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)との和が2・V0未満となる。したがって、この場合には、ステップS103にて「No」と判定し、ステップS105以降の処理を実行する。
ステップS105,S106では、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)が上限値V1以上であるか否かを判定する。この上限値V1は、右ウインド部G1または左ウインド部G2の透過率を変更するための下限受光量に対応して設定された閾値であり、A領域での所定強度以上の入射光があった場合には、図5(b)に示すように、前側右位置センサS1の出力電圧のみがV1以上となるように設定されている。
したがって、この場合には、ステップS106にて「Yes」と判定し、ステップS107にて、右ウインド部G1のみの透過率を下げる。その後、ステップS108,S109,S106にて前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)が上限値V1以上であるか否かを判定するが、ステップS106にて「No」と判定し、ステップS110の処理により左ウインド部G2の透過率を下げることなく、ステップS108にて「Yes」と判定して、ステップSS111にてこの透過率変更プログラムの実行を終了する。
図5(a)に示すC領域から所定強度以上の入射光があった場合においても、上記したA領域から所定強度以上の入射光があった場合と同様であり、この場合には、n=2のとき前側左位置センサS2の出力電圧がV1以上となり(ステップS106にて「Yes」)、ステップS107の処理によって左ウインド部G2のみの透過率が下げられる。
なお、ステップS104の処理またはステップS107の処理の実行により、右ウインド部G1および/または左ウインド部G2の透過率が下げられている状態(遮光状態)で、禁止条件に該当するようになった場合には、ステップS101にて「Yes」と判定して、ステップS102の処理により右ウインド部G1および/または左ウインド部G2の遮光状態が解除される。
以上の説明からも明らかなように、上記第1実施形態においては、前側右位置センサS1と前側左位置センサS2とが、車両の車室内に入射する異なる方向の光を検出するように互いに異なる向き、すなわち互いに異なる光軸K1,K2を有するように配置されている。そして、車両前方から車室内に所定強度以上の光が入射し、前側右位置センサS1と前側左位置センサS2との各出力電圧の和(=VS(1)+VS(2))が下限値V0の2倍(2・V0)以上となった場合には、ステップS103,S104の処理により右ウインド部G1および左ウインド部G2の透過率が下げられる。一方、車両斜め前方から車室内に所定強度以上の光が入射し、前側右位置センサS1および前側左位置センサS2のうちの何れか一方の出力電圧(VS(1),VS(2))が上限値V1以上となった場合には、ステップS106,S107の処理により対応する右ウインド部G1または左ウインド部G2のみの透過率が下げられる。このため、前側右位置センサS1と前側左位置センサS2の合計2個の光センサを用いるだけで、前席の乗員が感じる眩しさを良好に回避することができる。
また、上記第1実施形態では、ライトコントロールスイッチ33、ワイパコントロールスイッチ34、ナビゲーション装置35および電源スイッチ36の何れか一つの出力に応じて、ステップS101,S102の処理により右ウインド部G1および/または左ウインド部G2における透過率の変更が禁止される。これにより、夜間走行時、雨天走行時、トンネル走行時において、外部の照明施設による照明や、対向車のヘッドライトの照明により車両の周囲が明るくても、右ウインド部G1および/または左ウインド部G2の透過率が下げられることが確実に防止されて、運転者の視界を良好に確保することができる。
b.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態の構成に加えて、図3にて破線で示すように、コントローラ31には、後側センサ50が接続されるとともに、液晶フィルム20を構成する左フロントドア部G2L、左リヤドア部G3R、左バック部G3L、右バック部G4R、右リヤドア部G4Lおよび右フロントドア部G1Rがそれぞれ給電回路32を介して接続されている。そして、コントローラ31は、図4の透過率変更プログラムに代えて、図9の透過率変更プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行するようになっている。その他の構成は、上記第1実施形態と同じである。なお、この第2実施形態では、右ウインド部G1をG1Lと表記し、左ウインド部G2をG2Rと表記してある(図3の括弧書き参照)。
後側センサ50は、図6〜図8に示すように、後側ハウジング51、後側左位置センサS3および後側右位置センサS4で構成されている。後側ハウジング51は、車両40の後方に向かうに従って互いに交差する角度に配置された左右対称の傾斜壁51a,51bを有する凸形の多角形状に形成されていて、バックウインドゥガラス44の中央かつ上端部に固定されている。
後側左位置センサS3は、その光軸K3が車両40の前後方向軸線K0に対して水平方向に略45度左斜め後方に向けて傾斜するように後側ハウジング51に一体的に収容された光センサであり、バックウインドゥガラス44の背面から左リヤドアガラス45に渡る入射角度の入射光Lc’〜Llを検出可能とされている。
後側右位置センサS4は、その光軸K4が車両40の前後方向軸線K0に対して水平方向に略45度右斜め後方に向けて傾斜するように後側ハウジング51に一体的に収容された光センサであり、バックウインドゥガラス44の背面から右リヤドアガラス46に渡る入射角度の入射光Lc’〜Lrを検出可能とされている。
左フロントドア部G2Lは、図6および図8に示すように、前側左位置センサS2に対応しており、左フロントドアガラス43の上部分の全域に渡って同ガラス43の内周面に貼付されている。左リヤドア部G3Rは、後側左位置センサS3に対応しており、左リヤドアガラス45の全域に渡って同ガラス45の内周面に貼付されている。左バック部G3Lは、後側左位置センサS3に対応しており、バックウインドゥガラス44の左側部の全域に渡って同ガラス44の内周面に貼付されている。右バック部G4Rは、後側右位置センサS4に対応しており、バックウインドゥガラス44の右側部の全域に渡って同ガラス44の内周面に貼付されている。右リヤドア部G4Lは、後側右位置センサS4に対応しており、右リヤドアガラス46の全域に渡って同ガラス46の内周面に貼付されている。右フロントドア部G1Rは、前側右位置センサS1に対応しており、右フロントドアガラス42の上部分の全域に渡って同ガラス42の内周面に貼付されている。
次に、上記のように構成した第2実施形態の作動について説明する。乗員がイグニッションキーを操作してイグニッションスイッチがオンすると、コントローラ31は、図9の透過率変更プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行する。
この透過率変更プログラムは、ステップS200にて実行が開始され、ステップS201にて、上記第1実施形態と同様にして、液晶フィルム20を構成するG(n)L,G(n)R(n=1〜4)の透過率変更を禁止するための禁止条件に該当するか否かを判定し、この禁止条件に該当している場合には、ステップS202の処理によりG(n)L,G(n)R(n=1〜4)の透過率を何れも変更することなく、ステップS220にてこの透過率変更プログラムの実行を一旦終了する。
次に、禁止条件に該当しないためステップS201にて「No」と判定した場合であって、図10(a)に示すE領域から入射光があった場合について説明する。この場合には、図10(b)に示すように、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)が上限値V1未満であることを条件として(ステップS205にて「No」)、ステップS207にて、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)と、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=1)が下限値V0の2倍(=2・V0)以上であるか否かを判定する。E領域からの入射光が所定強度以上である場合には、両センサS1,S2の出力電圧が共にV0以上となり(ステップS207にて「Yes」)、ステップS208にて、各出力電圧の和に応じて右ウインド部G1Lおよび左ウインド部G2Rの透過率を下げた(遮光)後、n=2〜4について、それぞれステップS205〜S208の処理を実行する。ただし、n=2〜4については、ステップS205,S207にて何れも「No」と判定し、n=4となったときステップS209にて「Yes」と判定して、ステップS220にてこの透過率変更プログラムの実行を一旦終了する。
次に、禁止条件に該当しないためステップS201にて「No」と判定した場合であって、図10(a)に示すD領域から入射光があった場合について説明する。この場合には、その入射光が所定強度以上である場合には、前側右位置センサS1の出力値がV1以上となり(ステップS205にて「Yes」)、ステップS206にて、右ウインド部G1Lおよび右フロントドア部G1Rの透過率を下げる(遮光する)。そして、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)と、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)との和が下限値V0の2倍未満であれば(ステップS207にて「No」)、n=2〜4について、それぞれステップS205〜S208の処理を実行する。その後、n=4となったときステップS220にてこの透過率変更プログラムの実行を一旦終了する。
図10(a)に示すF領域から所定強度以上の入射光があった場合においても、上記したD領域から所定強度以上の入射光があった場合と同様である。ただし、この場合には、n=2のとき前側左位置センサS2の出力値がV1以上となり、ステップS206の処理によって左ウインド部G2Rおよび左フロントドア部G2Lの透過率が下げられる。
同様にして、図10(a)に示すH領域から所定強度以上の入射光があった場合には、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)が上限値V1未満であり、かつ、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)と、後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=2)が下限値V0の2倍以上であるとき、ステップS208の処理によって左フロントドア部G2Lおよび左リヤドア部G3Rの透過率を下げる。
また、図10(a)に示すJ領域から所定強度以上の入射光があった場合には、後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)が上限値V1以上であり、かつ、後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)と、後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=3)が下限値V0の2倍未満であるとき、ステップS206の処理によって左リヤドア部G3Rおよび左バック部G3Lの透過率を下げる。
同様にして、図10(a)に示すM領域から所定強度以上の入射光があった場合には、後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)が上限値V1未満であり、かつ、後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)と、後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=3)が下限値V0の2倍以上であるとき、ステップS208の処理によって左バック部G3Lおよび右バック部G4Rの透過率を下げる。
また、図10(a)に示すN領域から所定強度以上の入射光があった場合には、後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)が上限値V1以上であり、かつ、後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)と、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=4)が下限値V0の2倍未満であるとき、ステップS206の処理によって右リヤドア部G4Lおよび右バック部G4Rの透過率を下げる。なお、ステップS207の処理において、n=4のときの出力電圧VS(5)は、出力電圧VS(1)と置き換えられる。
また、図10(a)に示すP領域から所定強度以上の入射光があった場合には、後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)が上限値V1未満であり、かつ、後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)と、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=4)が下限値V0の2倍以上であるとき、ステップS208の処理によって右リヤドア部G4Lおよび右フロントドア部G1Rの透過率を下げる。なお、ステップS208の処理において、n=4のときのG5Rは、G1Rと置き換えられる。
そして、ステップS206の処理またはステップS208の処理の実行により、液晶フィルム20を構成するG(n)L,G(n)R(n=1〜4)の何れかの透過率が下げられている状態(遮光状態)で、禁止条件に該当するようになった場合には、ステップS201にて「Yes」と判定して、ステップS202の処理により、その遮光状態が解除される。
上記第2実施形態においては、車両右斜め前方から車室内に所定強度以上の光が入射し、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)が上限値V1以上となり、ステップS206の処理によって右ウインド部G1Lの透過率が下げられるときは、同時に右フロントドア部G1Rの透過率が下げられる。また、左斜め前方から車室内に所定強度以上の光が入射し、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)が上限値V1以上となり、ステップS206の処理によって左ウインド部G2Rの透過率が下げられるときは、同時に左フロントドア部G2Lの透過率が下げられる。このため、前席の乗員が感じる眩しさをより一層良好に回避することができる。
また、上記第2実施形態では、車両後方から車室内に所定強度以上の光が入射し、後側左位置センサS3と後側右位置センサS4との各出力電圧の和(=VS(3)+VS(4))が下限値V0の2倍(2・V0)以上となった場合には、ステップS208の処理により左バック部G3Lおよび右バック部G4Rの透過率が下げられる。このため、後側左位置センサS3と後側左位置センサS4の合計2個の光センサを用いるだけで、後席の乗員が感じる眩しさを良好に回避することができる。
また、上記第2実施形態では、車両左斜め後方から車室内に所定強度以上の光が入射し、後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)が上限値V1以上となり、ステップS206の処理によって左バック部G3Lの透過率が下げられるときは、同時に左リヤドア部G3Rの透過率が下げられる。また、車両右斜め後方から車室内に所定強度以上の光が入射し、後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)が上限値V1以上となり、ステップS206の処理によって右バック部G4Rの透過率が下げられるときは、同時に右リヤドア部G4Lの透過率が下げられる。このため、後席の乗員が感じる眩しさをより一層良好に回避することができる。
また、上記第2実施形態では、車両左側方から車室内に所定強度以上の光が入射し、前側左位置センサS2と後側左位置センサS3との各出力電圧の和(=VS(2)+VS(3))が下限値V0の2倍(2・V0)以上となった場合には、ステップS208の処理により左フロントドア部G2Lおよび左リヤドア部G3Rの透過率が下げられる。また、車両右側方から車室内に所定強度以上の光が入射し、後側右位置センサS4と前側右位置センサS1との各出力電圧の和(=VS(4)+VS(1))が下限値V0の2倍(2・V0)以上となった場合には、ステップS208の処理により右リヤドア部G4Lおよび右フロントドア部G1Rの透過率が下げられる。このため、前側右位置センサS1、前側左位置センサS2、後側左位置センサS3および後側右位置センサS4の合計4個の光センサを用いることで、前後席の乗員が感じる眩しさを良好に回避することができる。
(第1変形実施形態)
この第1変形実施形態においては、コントローラ31は、図9の透過率変更プログラムのステップS208の処理に続けて、図11に示すステップS211〜ステップS214の処理を実行するようになっている。なお、その他の処理は上記第2実施形態と同じであるため、詳細な説明は省略する。
この第1変形実施形態では、n=1のとき前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)と、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=1)が下限値V0の2倍以上となって、ステップS208の処理により、隣り合った右ウインド部G1Lおよび左ウインド部G2Rの透過率を下げた後、ステップS211にて、VS(0)すなわち後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)が第2の下限値V2以上であるか否か判定する。第2の下限値V2は、図12に示すように、下限値V0よりも小さな値であり、隣り合った遮光ガラス部に加えて、更に隣接する遮光ガラス部の透過率を変更するための下限受光量に対応して設定された閾値である。出力電圧VS(4)がV2以上である場合には、ステップS211にて「Yes」と判定して、ステップS212にて右ウインド部G1Lに隣接する右フロントドア部G1Rの透過率を下げる。
一方、出力電圧VS(4)がV2未満である場合には、ステップS211にて「No」と判定し、ステップS213にて、後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)が第2の下限値V2以上であるか否か判定する。出力電圧VS(3)がV2以上である場合には、ステップS213にて「Yes」と判定し、ステップS214にて左ウインド部G2Rに隣接する左フロントドア部G2Lの透過率を下げる。
同様にして、n=2のとき前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)と、後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=2)が下限値V0の2倍以上となって、ステップS208の処理により、隣り合った左フロントドア部G2Lおよび左リヤドア部G3Rの透過率を下げた後、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)が第2の下限値V2以上である場合には、ステップS211,S212の処理により左フロントドア部G2Lに隣接する左ウインド部G2Rの透過率を下げる。
一方、出力電圧VS(1)がV2未満であるが、後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)が第2の下限値V2以上である場合には、ステップS213,S214の処理により左リヤドア部G3Rに隣接する左バック部G3Lの透過率を下げる。
また、n=3のとき後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)と、後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=3)が下限値V0の2倍以上となって、ステップS208の処理により、隣り合った左バック部G3Lおよび右バック部G4Rの透過率を下げた後、前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)が第2の下限値V2以上である場合には、ステップS211,S212の処理により左バック部G3Lに隣接する左リヤドア部G3Rの透過率を下げる。
一方、出力電圧VS(2)がV2未満であるが、出力電圧VS(5)すなわち前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)が第2の下限値V2以上である場合には、ステップS213,S214の処理により右バック部G4Rに隣接する右リヤドア部G4Lの透過率を下げる。
また、n=4のとき後側右位置センサS4の出力電圧VS(4)と、前側右位置センサS1の出力電圧VS(1)との和(=VS(n)+VS(n+1),n=4)が下限値V0の2倍以上となって、ステップS208の処理により、隣り合った右リヤドア部G4Lおよび右フロンドドア部G1Rの透過率を下げた後、後側左位置センサS3の出力電圧VS(3)が第2の下限値V2以上である場合には、ステップS211,S212の処理により右リヤドア部G4Lに隣接する右バック部G4Rの透過率を下げる。
一方、出力電圧VS(3)がV2未満であるが、出力電圧VS(6)すなわち前側左位置センサS2の出力電圧VS(2)が第2の下限値V2以上である場合には、ステップS213,S214の処理により右フロンドドア部G1Rに隣接する右ウインド部G1Lの透過率を下げる。
この第1変形実施形態では、前側右位置センサS1と前側左位置センサS2との各出力電圧の和に応じて、隣り合った右ウインド部G1Lおよび左ウインド部G2Rの透過率が下げられるとき、後側左位置センサS3と後側右位置センサS4との各出力電圧に応じて、右ウインド部G1に隣接する右フロントドア部G1Rか、左ウインド部G2に隣接する左フロントドア部G2Lの何れかの透過率が下げられる。
また、前側左位置センサS2と後側左位置センサS3との各出力電圧の和に応じて、隣り合った左フロントドア部G2Lおよび左リヤドア部G3Rの透過率が下げられるとき、前側右位置センサS1と後側右位置センサS4との各出力電圧に応じて、左フロントドア部G2Lに隣接する左ウインド部G2Rか、左リヤドア部G3Rに隣接する左バック部G3Lの何れかの透過率が下げられる。
また、後側左位置センサS3と後側右位置センサS4との各出力電圧の和に応じて、隣り合った左バック部G3Lおよび右バック部G4Rの透過率が下げられるとき、前側左位置センサS2と前側右位置センサS1との各出力電圧に応じて、左バック部G3Lに隣接する左リヤドア部G3Rか、右バック部G4Rに隣接する右リヤドア部G4Lの何れかの透過率が下げられる。
また、後側右位置センサS4と前側右位置センサS1との各出力電圧の和に応じて、隣り合った右リヤドア部G4Lおよび右フロントドア部G1Rの透過率が下げられるとき、後側左位置センサS3と前側左位置センサS2との各出力電圧に応じて、右リヤドア部G4Lに隣接する右バック部G4Rか、右フロントドア部G1Rに隣接する右ウインド部G1Lの何れかの透過率が下げられる。
この変形実施形態によれば、前側センサ10および後側センサ50をより有効に利用して、前後席の乗員が感じる眩しさを更に良好に回避することができる。
(第2変形実施形態)
上記第1実施形態等では、所定の判定条件を満たした場合に、乗員の有無にかかわらず、対応する遮光ガラス部の透過率を下げるように実施したが、例えば図3にて破線で示すように、座席上の乗員の有無を検出する着座センサZ1〜Z4を設け、着座センサZ1〜Z4により乗員が検出されない方向の遮光ガラス部については、その透過率を下げないように実施することも可能である。
着座センサZ1,Z2,Z3,Z4(着座検出手段)は、それぞれ運転席、助手席、左側後席および右側後席に着座した乗員を検出するものであり、何れのセンサZ1〜Z4もコントローラ31に接続されている。コントローラ31は、図9の透過率変更プログラム、または図9の透過率変更プログラムに図11の処理を加えたプログラムを実行するとともに、図13の着座検出プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行するようになっている。その他の構成は、上記第2実施形態と同じである。
この着座検出プログラムは、ステップS300にて実行が開始され、図9のステップS203,S204と同じステップS301,S302の処理を実行した後、ステップS303にてn=1すなわち運転席に乗員が着座しているか否かを検出する(Z(n),n=1)。運転席に乗員が着座していれば、ステップS304にて着座フラグF(n)を「1」に設定し(F(1)=「1」)、運転席に乗員が着座していなければ、ステップS305にて着座フラグF(n)を「0」に設定する(F(1)=「0」)。なお、初期状態では、着座フラグF(n)(n=1〜4)は何れも「0」に設定されている。各座席ごとに乗員の有無を検出し(ステップS306,S307,S303)、着座フラグF(n)をn=1〜4についてそれぞれ設定した後、n=4となったときステップS306にて「Yes」と判定して、ステップS310にてこの着座検出プログラムの実行を一旦終了する。
そして、図9の透過率変更プログラム、または図9の透過率変更プログラムに図11の処理を加えたプログラムには、ステップS204の処理とステップS205の処理との間に、着座フラグF(n)(n=1〜4)がF(n)=“1”であるか否かを判定する処理が加えられている。そして、F(n)=“1”である場合には上記第2実施形態と同様にしてステップS205以降の処理が実行される。これに対して、F(n)=“0”である場合にはステップS205〜S208の処理、またはこれに加えたステップS211〜S214の処理が実行されない。
この第2変形実施形態によれば、乗員が着座していない座席に対応した液晶フィルム20を構成するG(n)L,G(n)R(n=1〜4)の透過率の変更が禁止されるので、無駄となる遮光制御を行わないようにすることができる。
上記第1実施形態等においては、前側センサ10を構成する前側ハウジング11と、後側センサ50を構成する後側ハウジング51を、凸形の多角形状に形成したが、これに代えて例えば図14にて前側センサ10’を代表して示すように、前側ハウジング11’および/または後側ハウジングを凹形の多角形状に形成してもよい。なお、その他の構成については、上記第1実施形態等と同様であるので、上記第1実施形態等と同じ部材、同じ機能を果たす部分には同一の符号を付すこととして、詳細な説明は省略する。
また、上記第1実施形態等において、各遮光ガラス部の透過率を変更するために設定された閾値V0,V1,V2の大きさは、各センサS1〜S4の出力特性に応じて適宜変更して実施することが可能である。
本発明の第1実施形態に係る車両用遮光装置を構成する前側センサおよび液晶フィルムを示した概略図。 図1に示した前側センサの拡大断面図。 本発明の第1および第2実施形態ならびにその変形実施形態に係る車両用遮光装置の全体を概略的に示したブロック図。 本発明の第1実施形態に係り、図3のコントローラによって実行される透過率変更プログラムを示すフローチャート。 (a)は前側右位置センサおよび前側左位置センサの検出範囲を示す説明図。(b)は光の入射角度に対する前側右位置センサおよび前側左位置センサの出力特性を示す説明図。(c)は前側センサと液晶フィルムを示す模式図。 本発明の第2実施形態に係る車両用遮光装置を構成する前側および後側センサと、液晶フィルムを示した概略図。 図6に示した後側センサの拡大断面図。 前側および後側センサと、液晶フィルムを示す模式図。 本発明の第2実施形態に係り、図3のコントローラによって実行される透過率変更プログラムを示すフローチャート。 (a)は前側および後側センサの検出範囲を示す説明図。(b)は光の入射角度に対する前側および後側センサの出力特性を示す説明図。 第2実施形態の第1変形実施形態に係り、図3のコントローラによって実行される透過率変更プログラムの一部を示すフローチャート。 光の入射角度に対する前側および後側センサの出力特性を、第2の下限値V2と共に示す説明図。 第2実施形態の第2変形実施形態に係り、図3のコントローラによって実行される着座検出プログラムを示すフローチャート。 本発明の変形実施形態に係る前側センサの拡大断面図。
符号の説明
10 前側センサ
11 前側ハウジング
S1 前側右位置センサ
S2 前側左位置センサ
20 液晶フィルム(遮光ガラス部)
G1 右ウインド部
G2 左ウインド部
31 コントローラ(透過率変更制御手段)
32 給電回路
33 ライトコントロールスイッチ
34 ワイパコントロールスイッチ
35 ナビゲーション装置
36 電源スイッチ
40 車両
41 ウインドシールドガラス
42 右フロントドアガラス
43 左フロントドアガラス
44 バックウインドゥガラス
45 左リヤドアガラス
46 右リヤドアガラス
50 後側センサ
51 後側ハウジング
S3 後側左位置センサ
S4 後側右位置センサ
G1L 右ウインド部
G2R 左ウインド部
G2L 左フロントドア部
G3R 左リヤドア部
G3L 左バック部
G4R 右バック部
G4L 右リヤドア部
G1R 右フロントドア部
Z1,Z2,Z3,Z4 着座センサ(着座検出手段)

Claims (10)

  1. 車両の車室内に入射する異なる方向の光を検出するように互いに異なる向きに配置された複数の光センサと、
    前記複数の光センサのそれぞれに対応して設けられ、前記車室内に入射する光を遮光する複数の遮光ガラス部と、
    前記複数の光センサにより検出された出力値に応じて、対応する前記遮光ガラス部の透過率を変更する透過率変更制御手段とを備えたことを特徴とする車両用遮光装置。
  2. 前記光センサは、少なくとも前記車両のウインドシールドガラスの右側部から右フロントドアガラスに渡る入射角度の入射光を検出するように配置された前側右位置センサと、少なくとも前記車両のウインドシールドガラスの左側部から左フロントドアガラスに渡る入射角度の入射光を検出するように配置された前側左位置センサとで構成される前側センサを備え、前記遮光ガラス部は、前記ウインドシールドガラスの右側部に対応して設けられた右ウインド部と、前記ウインドシールドガラスの左側部に対応して設けられた左ウインド部とを備えており、前記透過率変更制御手段は、前記前側センサの各出力値の和に応じて前記右ウインド部および前記左ウインド部の透過率を下げ、前記前側センサのうちの何れか一方の出力値に応じて対応する前記右ウインド部または前記左ウインド部の透過率を下げるように設定されている請求項1に記載の車両用遮光装置。
  3. 前記遮光ガラス部は、さらに前記右フロントドアガラスに対応して設けられた右フロントドア部と、前記左フロントドアガラスに対応して設けられた左フロントドア部とを備えており、前記透過率変更制御手段は、前記前側右位置センサの出力値に応じて前記右ウインド部とともに前記右フロントドア部の透過率を下げ、前記前側左位置センサの出力値に応じて前記左ウインド部とともに前記左フロントドア部の透過率を下げるように設定されている請求項2に記載の車両用遮光装置。
  4. 前記光センサは、さらに、少なくとも前記車両のバックウインドゥガラスの右側部から右リヤドアガラスに渡る入射角度の入射光を検出するように配置された後側右位置センサと、少なくとも前記車両のバックウインドゥガラスの左側部から左リヤドアガラスに渡る入射角度の入射光を検出するように配置された後側左位置センサとで構成される後側センサを備え、前記遮光ガラス部は、さらに前記バックウインドゥガラスの右側部に対応して設けられた右バック部と、前記バックウインドゥガラスの左側部に対応して設けられた左バック部とを備えており、前記透過率変更制御手段は、前記後側センサの各出力値の和に応じて前記右バック部および前記左バック部の透過率を下げ、前記後側センサのうちの何れか一方の出力値に応じて対応する前記右バック部または前記左バック部の透過率を下げるように設定されている請求項3に記載の車両用遮光装置。
  5. 前記遮光ガラス部は、さらに前記右リヤドアガラスに対応して設けられた右リヤドア部と、前記左リヤドアガラスに対応して設けられた左リヤドア部とを備えており、前記透過率変更制御手段は、前記後側右位置センサの出力値に応じて前記右バック部とともに前記右リヤドア部の透過率を下げ、前記後側左位置センサの出力値に応じて前記左バック部とともに左リヤドア部の透過率を下げるように設定されている請求項4に記載の車両用遮光装置。
  6. 前記透過率変更制御手段は、前記前側右位置センサと前記後側右位置センサとの各出力値の和に応じて前記右フロントドア部および右リヤドア部の透過率を下げ、前記前側左位置センサと前記後側左位置センサとの各出力値の和に応じて前記左フロントドア部および左リヤドア部の透過率を下げるように設定されている請求項5に記載の車両用遮光装置。
  7. 前記車両用遮光装置は、前記車両の視界に関係する同車両に設けられた周辺機器の作動状況を検出する周辺機器作動検出手段を備え、前記周辺機器作動検出手段による検出結果に応じて前記遮光ガラス部の透過率の変更を禁止する変更禁止手段を備えた請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用遮光装置。
  8. 前記周辺機器作動検出手段は、ライトコントロールスイッチのオン状態またはワイパコントロールスイッチのオン状態を検出するものである請求項7に記載の車両用遮光装置。
  9. 前記車両用遮光装置は、前記車両の乗員の着座状況を検出する着座検出手段を備え、前記着座検出手段による検出結果に応じて、少なくとも1つの前記遮光ガラス部の透過率の変更を禁止する第2の変更禁止手段を備えた請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用遮光装置。
  10. 前記前側センサは、前記前側右位置センサの光軸が車両の前後方向軸線に対して水平方向に略45度右斜め前方に傾斜し、前記前側左位置センサの光軸が車両の前後方向軸線に対して水平方向に略45度左斜め前方に傾斜するように前側ハウジングに一体的に収容され、前記後側センサは、前記後側右位置センサの光軸が車両の前後方向軸線に対して水平方向に略45度右斜め後方に傾斜し、前記後側左位置センサの光軸が車両の前後方向軸線に対して水平方向に略45度左斜め後方に傾斜して配置されるように後側ハウジングに一体的に収容されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の車両用遮光装置。
JP2007033391A 2007-02-14 2007-02-14 車両用遮光装置 Pending JP2008195262A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007033391A JP2008195262A (ja) 2007-02-14 2007-02-14 車両用遮光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007033391A JP2008195262A (ja) 2007-02-14 2007-02-14 車両用遮光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008195262A true JP2008195262A (ja) 2008-08-28

Family

ID=39754611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007033391A Pending JP2008195262A (ja) 2007-02-14 2007-02-14 車両用遮光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008195262A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018095228A (ja) * 2016-12-15 2018-06-21 大日本印刷株式会社 移動体用調光システム、移動体、調光フィルムの制御方法、調光フィルムの制御プログラム
JP2018144622A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 大日本印刷株式会社 車両
JP2018144623A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 大日本印刷株式会社 車両
CN113682115A (zh) * 2020-05-18 2021-11-23 丰田自动车株式会社 车辆、信息处理装置以及方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018095228A (ja) * 2016-12-15 2018-06-21 大日本印刷株式会社 移動体用調光システム、移動体、調光フィルムの制御方法、調光フィルムの制御プログラム
JP2018144622A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 大日本印刷株式会社 車両
JP2018144623A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 大日本印刷株式会社 車両
CN113682115A (zh) * 2020-05-18 2021-11-23 丰田自动车株式会社 车辆、信息处理装置以及方法
JP2021181249A (ja) * 2020-05-18 2021-11-25 トヨタ自動車株式会社 車両、情報処理装置、及び、方法
JP7364530B2 (ja) 2020-05-18 2023-10-18 トヨタ自動車株式会社 車両、情報処理装置、及び、方法
CN113682115B (zh) * 2020-05-18 2024-05-31 丰田自动车株式会社 车辆、信息处理装置以及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007076396A (ja) 車両用遮光装置
US10987904B2 (en) Visibility control device for a vehicle
JP6311524B2 (ja) 車両の視界調整装置
JPWO2011111480A1 (ja) 前方視認装置
US6974940B2 (en) Anti-glare rearview mirror assembly and reflectance control method of same
JP2008195262A (ja) 車両用遮光装置
JP4621994B2 (ja) フォグランプ装置
JP2005035384A (ja) 車両用自動遮光装置
JP4395568B2 (ja) 車両用防眩装置
JP2010143463A (ja) 調光ガラス装置
JP2008222045A (ja) 自動車ガラスの調光システム
CN211844048U (zh) 一种车用遮阳板系统及车辆
US10814786B2 (en) Shooting system for mobile object
JP5919110B2 (ja) 入射光解析装置、防眩制御装置および入射光解析方法
JP7224845B2 (ja) 電子ミラー
JP2004189188A (ja) 車両用表示装置
JP2007237871A (ja) 車両用サンバイザ装置
CN110466432A (zh) 防眩光后视镜、汽车及防眩光后视镜的工作方法
JP2020050016A (ja) 車両用表示装置
US11945369B2 (en) Display device and control circuit
JP2010184643A (ja) 防眩装置
US20200226975A1 (en) Blind spot reduction system
KR20190022034A (ko) 백미러가 카메라 모니터 역할하고 네비게이션과 연동하는 장치 및 방법
JP2005119523A (ja) 車両用サンバイザ装置
JP2008284914A (ja) 車両用シェード付き窓ガラス