JP2008192063A - 活線挿抜システム及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 システム電源線L1を有する母基板2と、該母基板の両面に挿抜可能に挿着される第1の基板本体3及び第2の基板本体4と、両基板本体にそれぞれ設けられ、母基板に挿着された際に信号線L4を介して互いに接続されて信号を送受信する第1の基板回路3b及び第2の基板回路4bと、一方の基板本体に設けられ、システム電源線からの電力を両基板回路にそれぞれ供給する基板電源回路5と、両基板本体にそれぞれ設けられ、基板電源回路の作動を制御する第1のスイッチ6及び第2のスイッチ7とを備え、基板電源回路は、両スイッチが両方ともにONになったときに電力を供給する活線挿抜システム1を提供する。
【選択図】 図1
Description
図14に示すように、母基板であるミッドプレーンボード40は、図示しない筐体内に設置されている。このミッドプレーンボード40には、各種基板回路に電源を供給するシステム電源線L1や、信号線L2が配されている。また、ミッドプレーンボード40の両側には、複数の基板回路を有する基板本体41、42が挿着されている。なお、図14においては、2つの基板回路41a、41bを有する基板本体41及び基板回路42a、42bを有する基板本体42を図示している。これら基板本体41、42は、予め決められた組み合わせでミッドプレーンボード40に挿着されるようになっており、ミッドプレーンボード40を間にして対向するようになっている。
また、各基板本体41、42は、それぞれ基板電源回路41c、42cを有しており、該基板電源回路41c、42cを介してミッドプレーンボード40のシステム電源線L1からの電源を基板回路41a、41b及び基板回路42a、42bに供給している。
しかしながら、運用中に、例えば基板本体41を抜去した場合には、ラッチアップ等により故障や誤動作が生じたり、ノイズ等の影響により誤データを拾ったりしてしまう。そのため、活線挿抜に耐えうる何らかの対策を行う必要がある。
即ち、データの高速処理化等に対応するため、信号線L4を高速信号線にする場合がある。ところが、この高速信号線を採用した場合には、活線挿抜に耐うる信号方式に変換したり、保護回路を追加したりすることは非常に困難な作業である。
具体的に説明すると、活線挿抜に耐うる様に信号線に保護回路を追加するには、通常MOSスイッチ等が付加されることになる。そのため、信号が保護回路を通過する際に、信号に遅延が生じる。その信号がクロックに同期したパラレル信号の場合には、遅延のばらつきにより信号間にスキュー(時間のずれ)が生じてしまう。特に、高速クロックに同期した高速信号の場合には、このスキューによって正しく信号の送受信ができないという不都合があり、保護回路を追加することは困難である。一方、クロックデータリカバリー方式というシリアル伝送方式を採用すれば、高速信号線であっても保護回路を追加することができるため、活線挿抜に対応することが可能である。しかしながら、専用の回路を追加する必要があるため基板のサイズが大きくコストが高くなってしまうという不都合があった。
本発明に係る活線挿抜システムは、システム電源線を有する母基板と、該母基板の両面に挿抜可能に挿着される第1の基板本体及び第2の基板本体と、該第1及び第2の基板本体にそれぞれ設けられ、両基板本体が前記母基板に挿着された際に、信号線を介して互いに接続されて信号を送受信する第1の基板回路及び第2の基板回路と、前記第1及び第2の基板本体のうち一方の基板本体に設けられ、前記システム電源線からの電力を前記第1及び第2の基板回路にそれぞれ供給する基板電源回路と、前記第1及び第2の基板本体にそれぞれ設けられ、前記基板電源回路の作動を制御する第1のスイッチ及び第2のスイッチとを備え、前記基板電源回路が、前記第1及び第2のスイッチが両方ともにONになったときに、電力を供給することを特徴とするものである。
特に、スイッチを利用した簡単な構成であるので、特殊な方式とは異なり、基板本体のサイズを大きくすることなく安価に実現することができる。また、従来のように保護回路を利用するものではないので、両基板回路間の信号線を高速信号線にすることも可能である。つまり、信号の種類に関係なく安全にしかも安価に活線挿抜を行うことができる。
特に、第1の基板本体或いは第2の基板本体を挿抜する際に、安全に活線挿抜できるので、信頼性を高めることができ高品質化を図ることができる。しかも、簡単な構成で安価な活線挿抜システムであるので、電子機器自体の低コスト化を図ることができる。
特に、スライド部のスライド操作と第1のスイッチ或いは第2のスイッチのON、OFF操作とを連動させているので、開閉レバーを開操作する前に確実に両基板回路を停止させることができると共に、開閉レバーを閉操作した後に両基板回路を作動させることができる。従って、より安全に活線挿抜を行うことができる。また、開閉レバーにより、母基板に対して確実かつ容易に両基板を挿抜させることができる。
また、本発明に係る電子機器によれば、第1の基板本体或いは第2の基板本体を挿抜する際に安全に活線挿抜できるので、信頼性が高く高品質化を図ることができる。また、簡単な構成で安価な活線挿抜システムであるので、電子機器自体の低コスト化を図ることができる。
以下、本発明に係る活線挿抜システムの第1実施形態を、図1を参照して説明する。本発明の活線挿抜システム1は、図1に示すように、母基板2と、該母基板2の両面にそれぞれ挿抜可能に挿着される基板3(第1の基板本体)及び基板4(第2の基板本体)とを備えている。母基板2と両基板3、4とは、それぞれ図示しないコネクタを介して互いに接続されるようになっている。これにより両基板3、4は、母基板2に対して挿抜(挿着或いは抜去)可能とされている。
両基板3、4は、予め決められた組み合わせで母基板2に挿着される一対の基板であり、母基板2を間に挟んで対向するように挿着される。また、本実施形態では、各基板3、4がそれぞれ2つの回路ブロックを構成できるように、2つの基板回路、即ち、基板回路3a、3b及び基板回路4a、4bを備えている場合を例に挙げて説明する。更に本実施形態では、2つの基板3、4が複数組、母基板2に対して挿着されている場合を例にしている。
まず、基板3を母基板2から抜去する場合について説明する。最初に作業者は、基板3に設けられたスイッチ6をOFFにする。すると基板電源回路5は、基板4に設けられたスイッチ7がONであったとしても、システム電源線L1からの電力が遮断されるので停止状態となる。これにより、基板回路3a、3b及び基板回路4a、4bは、共に停止するため、作業者は安全に基板3を母基板2から抜去することができる。
特に、スイッチ6、7を利用した簡単な構成であるので、特殊な方式とは異なり、基板3、4のサイズを大きくすることなく安価に実現することができる。また、従来のように保護回路を利用するものではないので、信号線L4を高速信号線とすることが可能である。従来の保護回路を利用するものでは、スキューの発生によって高速信号線を採用することは困難であったが、本発明によればスキューの発生の恐れもなく、高速信号線を採用することができる。つまり、信号の種類に関係なく、安全にしかも安価に活線挿抜を行うことができる。
次に、本発明に係る活線挿抜システムの第2実施形態を、図2を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、スイッチ6及びスイッチ7を電源線L5に対して直列に接続したが、第2実施形態では、電源線L5に直接スイッチ6及びスイッチ7を接続しない点である。
また、本実施形態の基板電源回路5は、スイッチ6及びスイッチ7が両方共にONになったときに、電源線L5を通じてシステム電源線L1からの電力を基板回路3a、3b及び基板回路4a、4bに供給するAND回路(論理積回路)5aを有している。
特に、両スイッチ6、7を、AND回路5aを作動させるためのコントロールスイッチとして利用できるので、予備電源回路11と基板電源回路5との間の電線のサイズを小さくして、小さなスイッチにすることが可能である。なお、両スイッチ6、7の取り付け方法が異なるだけで、本実施形態であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
このサービススイッチ20は、通信事業者の設備用機器として用いられるスイッチ(ネットワーク機器)であり、図4及び図5に示すように、母基板2を内部に収納すると共に、複数組の基板3及び基板4を挿抜可能に収納する筐体21を備えている。この筐体21は、直方体状に形成されており、略中央に母基板2が固定されている。また、複数組の基板3が、筐体21の一方側から母基板2にそれぞれ挿着されており、複数組の基板4が、筐体21の他方側から母基板2にそれぞれ挿着されている。なお、図5においては、図を見易くするために、システム電源線L1、各信号線(L2等)、電源線L5、基板回路3a、3b、4a、4b、基板電源回路5及びスイッチ6、7の図示を省略している。
また、母基板2には、複数組の基板3、4の他に、電源23が挿着されており、母基板2のシステム電源線L1に電力を供給している。
本実施形態の基板3は、一端側に固定されたフロントパネル22と、開閉操作によって該基板3を筐体21に対して着脱自在に固定すると共に、母基板2に対して挿抜させるイジェクトレバー(開閉レバー)30と、該イジェクトレバー30に対してスライド可能に設けられ、イジェクトレバー30の開閉操作をロックするロック位置と、該ロックを解除する解除位置との間で変位するスライド部31とを備えている。
特に、図9に示すように、筐体21の内側に位置しているイジェクトレバー30の一方の突起部30bが筐体21に接しているので、イジェクトレバー30が閉位置のままでは、基板3を筐体21内から取り出すことができないようになっている。
なお、基板3を筐体21内に収納する場合には、上述した逆の動作を行えばよい。このように、2つのイジェクトレバー30を開閉操作することで、基板3を母基板2に挿抜することができると共に、筐体21に脱着させることができるようになっている。
この際、上部突起部31a及び下部突起部31bは、それぞれスイッチ6と接触する面がテーパー状に形成されており、スイッチ6に滑らかに接触するようになっている。特に、上部突起部31aの接触面がテーパー状に形成されているので、仮にイジェクトレバー30を閉位置にする前にスイッチ6がONの状態であったとしても、図13に示すように、イジェクトレバー30を閉位置にするにつれてスイッチ6を自然とOFF側に誘い込むことができるようになっている。
まず、基板3を筐体21から取り外す場合には、最初に作業者はスライド部31を、図12に示すロック位置から図9に示すように解除位置に向けてスライド操作する。これにより、上部突起部31aの爪部31cがフロントパネル22から外れるので、イジェクトレバー30のロックが解除されて開閉操作が可能な状態となる。また、スライド部31を解除位置に位置させることで、スイッチ6が上部突起部31aによって倒されてOFFとなる。これにより、基板電源回路5からの電力が遮断するので、基板回路3a、3b及びその相手側の基板4の基板回路4a、4bが共に停止して安全に基板3の挿抜ができる状態となる。
そして、作業者はロックが解除されたイジェクトレバー30を開操作することで、先ほど説明したように、基板3を母基板2から抜去すると共に筐体21から引き抜くことができる。
特に、スライド部31のスライド操作とスイッチ6、7のON、OFF操作とが連動しているので、イジェクトレバー30を開閉操作する前に確実に両基板回路3a、3b、4a、4bを停止させることができる。しかも、イジェクトレバー30を開閉操作することなく、基板3、4を母基板2から挿抜したり、筐体21から脱着したりすることはできない。そのため、より安全に活線挿抜を行うことができる。また、イジェクトレバー30によって、基板3、4を容易かつ確実に母基板2に対して挿抜すると共に、筐体21に対して脱着することができる。
L4 信号線(第1の基板本体と第2の基板本体とを接続する信号線)
L5 電源線
1 活線挿抜システム
2 母基板
3 基板(第1の基板本体)
3b 基板回路(第1の基板回路)
4 基板(第2の基板本体)
4b 基板回路(第2の基板回路)
5 基板電源回路
5a AND回路(論理積回路)
6 スイッチ(第1のスイッチ)
7 スイッチ(第2のスイッチ)
20 サービススイッチ(電子機器)
21 筐体
30 イジェクトレバー(開閉レバー)
31 スライド部
Claims (6)
- システム電源線を有する母基板と、
該母基板の両面に挿抜可能に挿着される第1の基板本体及び第2の基板本体と、
該第1及び第2の基板本体にそれぞれ設けられ、両基板本体が前記母基板に挿着された際に、信号線を介して互いに接続されて信号を送受信する第1の基板回路及び第2の基板回路と、
前記第1及び第2の基板本体のうち一方の基板本体に設けられ、前記システム電源線からの電力を前記第1及び第2の基板回路にそれぞれ供給する基板電源回路と、
前記第1及び第2の基板本体にそれぞれ設けられ、前記基板電源回路の作動を制御する第1のスイッチ及び第2のスイッチとを備え、
前記基板電源回路は、前記第1及び第2のスイッチが両方ともにONになったときに、電力を供給することを特徴とする活線挿抜システム。 - 請求項1に記載の活線挿抜システムにおいて、
前記第1及び第2のスイッチは、前記システム電源線と前記基板電源回路との間を接続する電源線に対して、直列接続されていることを特徴とする活線挿抜システム。 - 請求項1に記載の活線挿抜システムにおいて、
前記基板電源回路と前記システム電源線とは、電源線を介して接続されており、
前記基板電源回路は、前記第1及び第2のスイッチが両方ともにONになったときに、前記電源線を通じて前記システム電源線からの電力を前記第1及び第2の基板回路に供給する論理積回路を有していることを特徴とする活線挿抜システム。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の活線挿抜システムにおいて、
前記第1及び第2の基板本体を複数組備えていることを特徴とする活線挿抜システム。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の活線挿抜システムと、
前記母基板を内部に収納すると共に、前記第1及び第2の基板本体を挿抜可能に収納する筐体とを備えることを特徴とする電子機器。 - 請求項5に記載の電子機器において、
前記第1及び第2の基板本体にそれぞれ設けられ、開閉操作によって各基板本体を前記筐体に対して着脱自在に固定すると共に、前記母基板に対して挿抜させる開閉レバーと、
該開閉レバーに対してスライド可能に設けられ、前記開閉操作をロックするロック位置と該ロックを解除する解除位置との間で変位するスライド部とを備え、
該スライド部は、前記ロック位置に位置したときに前記第1のスイッチ或いは前記第2のスイッチをONにし、前記解除位置に位置したときに前記第1のスイッチ或いは前記第2のスイッチをOFFにすることを特徴とする電子機器。
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