JP2008190028A - 合金化微調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶鋼の合金化微調整方法を提供する。
【解決手段】合金材料が微小粉末に粉砕されて従来の粉末噴霧システムによって投入され、噴霧システムの噴霧管路が溶鋼容器2の底部にある通気性レンガ1に接続されている噴霧システムの噴霧タンク4の上部へ前記合金材料が投入される、という一つのタイプの合金化微調整方法を開示する。既存のアルゴン吹込み・混合システムをベースにして、アルゴンをキャリアとして使用し合金粉体を加圧して噴霧システムを通過させて溶鋼容器2の底部にある通気性レンガ1に送込み、さらに溶鋼容器2に導入して合金化微調整を行う。合金粉末が送込まれた後、合金粉末と溶鋼3が溶鋼容器の中で均一に混合されるまでアルゴンを吹込んで攪拌し続け、合金化プロセスを完了する。本方法の特徴は、合金化時間が短く合金化効果が良好で合金の収率が高く汚染がないという利点を持つことである。
【選択図】図1
【解決手段】合金材料が微小粉末に粉砕されて従来の粉末噴霧システムによって投入され、噴霧システムの噴霧管路が溶鋼容器2の底部にある通気性レンガ1に接続されている噴霧システムの噴霧タンク4の上部へ前記合金材料が投入される、という一つのタイプの合金化微調整方法を開示する。既存のアルゴン吹込み・混合システムをベースにして、アルゴンをキャリアとして使用し合金粉体を加圧して噴霧システムを通過させて溶鋼容器2の底部にある通気性レンガ1に送込み、さらに溶鋼容器2に導入して合金化微調整を行う。合金粉末が送込まれた後、合金粉末と溶鋼3が溶鋼容器の中で均一に混合されるまでアルゴンを吹込んで攪拌し続け、合金化プロセスを完了する。本方法の特徴は、合金化時間が短く合金化効果が良好で合金の収率が高く汚染がないという利点を持つことである。
【選択図】図1
Description
本発明は鋼鉄冶金に関する。特に、本発明は冶金プロセス時の製鋼のマイクロ合金化技術に関する。
合金化は冶金の最重要技術プロセスである。冶金産業が始まってからずっと、この分野の技術的研究及び開発は、全ての冶金専門家の間で研究の中心課題となっている。異なるタイプの鋼鉄におけるさまざまな合金元素の含有量により、冶金製品の品質と特性は直接影響を受けるであろう。従来からの鋼鉄のマイクロ合金化には、主に「塊状物投入法」と「ワイヤーフィーダー法」がある。
(1)塊状物投入法
塊状投入加法では、合金塊はタッピング中あるいは精製中に溶鋼容器に機械的に投入され、容器内にアルゴンを吹込み、その中で合金と溶鋼が一緒に攪拌され、合金が溶鋼に均一に混ざって合金化微調整が行われる。
塊状投入加法では、合金塊はタッピング中あるいは精製中に溶鋼容器に機械的に投入され、容器内にアルゴンを吹込み、その中で合金と溶鋼が一緒に攪拌され、合金が溶鋼に均一に混ざって合金化微調整が行われる。
合金塊と溶鋼との接触表面積が小さいことと溶融時間が長いことを考慮すると、一部の合金は溶融し反応する前にスラグと混合されているであろうし、それによって重度の偏析が生じ合金の収率が低くなり成分の制御が不十分で不適格な溶鋼を含む廃棄物を容易に生じることになる。さらに、この方法には高額の設備投資が必要であり、容易に環境汚染をもたらす。
(2)ワイヤーフィーダー法
ワイヤーフィーダー法では、合金を直接ワイヤに形成する。直接ワイヤに形成することができない合金はまず粉砕され、次に金属外皮でくるまれてコアードワイヤとなる。製鋼の技術的要件に従って、ワイヤは通常、精錬を完了した後に専用の装置で溶鋼に送込まれ、成分の調整を行う。
ワイヤーフィーダー法では、合金を直接ワイヤに形成する。直接ワイヤに形成することができない合金はまず粉砕され、次に金属外皮でくるまれてコアードワイヤとなる。製鋼の技術的要件に従って、ワイヤは通常、精錬を完了した後に専用の装置で溶鋼に送込まれ、成分の調整を行う。
ワイヤの送込みはアルゴンを吹込んで攪拌すると共に実施されなければならない。この方法はいまだ、収率が低く処理時間が長く温度と鋼鉄の品質が一様でなくワイヤーフィーダーの導管に溶綱の溶融不良を容易に引起す飛沫がある、という欠点がある。さらに、ワイヤーフィード装置には実質的な改修工事が必要であり、コアードワイヤの製造関しては厳しい要件がある。
本発明は合金化微調整方法を提供することによって現在の技術の欠点を克服することが期待される。この方法を使用して、合金材料の形状と投入方法を変更して溶鋼の化学的組成を調整し、それによって異種鋼鉄の化学的組成に関する要件を満たし、合金化微調整を実現するものである。
上記の目的を達成するために、本発明の合金化微調整方法は以下のステップを含む。合金材料を粉砕し、従来の粉末噴霧システムによって投入するステップと、噴霧システムの噴霧管路が溶鋼容器の底部にある通気性レンガと接続されているそのシステムの噴霧タンクの上部に合金粉末が投入されるステップである。既存のアルゴン吹込み・混合システムをベースにして、アルゴンをキャリアとして使用し、噴霧システムを介して合金粉体を加圧して溶鋼容器底部の通気性レンガ内に、さらには溶鋼容器内に導入して合金化微調整を行う。合金粉末が送込まれた後、合金粉末と溶鋼が溶鋼容器内で均一に混合されるまでアルゴンを吹込んで攪拌し続け、合金化プロセスを終了する。
本発明では、合金材料を300メッシュ未満の粒度の微小粉末に粉砕する必要がある。容易に酸化し得る合金材料は不動態化して、粉末の流動性を高め、酸化を避ける必要がある。
現在の技術と比較すると、本発明には以下の利点がある。
1.合金材料は微小粉末に粉砕されて大幅に反応界面が増加する。
2.高圧の粉末流は、溶鋼内で激しい攪拌を引起こして合金化時間を短縮し、大幅に冶金反応の動力学的状態を改善し、鋼鉄内における合金の均質化を促進し、合金の収率を上げ、再現性と合金材料の投入量の精度を高め、溶鋼の組成を狭い範囲内に制御できる。
3.汚染がなく、投資が低額で済み、装置が軽量かつコンパクトで、操作が容易であるという利点がある。
1.合金材料は微小粉末に粉砕されて大幅に反応界面が増加する。
2.高圧の粉末流は、溶鋼内で激しい攪拌を引起こして合金化時間を短縮し、大幅に冶金反応の動力学的状態を改善し、鋼鉄内における合金の均質化を促進し、合金の収率を上げ、再現性と合金材料の投入量の精度を高め、溶鋼の組成を狭い範囲内に制御できる。
3.汚染がなく、投資が低額で済み、装置が軽量かつコンパクトで、操作が容易であるという利点がある。
本発明は、図面と好適な実施形態を参照して詳細に説明される。
図1に示すとおり、本発明の合金化微調整方法は従来の粉末噴霧システムで実現される。噴霧管路は溶鋼容器2の底部にある通気性レンガ1に連結される。合金材料は粒度300メッシュ未満の微小粉末に粉砕される。容易に酸化され得る合金材料は、不動態化して、粉末の流動性を高め、酸化を防ぐ必要がある。合金粉体は噴霧システムの粉末噴霧タンクの頂部を通って投入される。既存のアルゴン吹込み・混合システムをベースにして、アルゴンをキャリアとして使用し、合金粉体を、噴霧システムを介して加圧し溶鋼容器2の底部にある通気性レンガ1に送込み、さらには溶鋼容器2に導入して合金化微調整を行う。
Q235B鋼鉄を精錬するため研究所では、100kw/150kgの中域周波数誘導多機能高温炉が使用される。溶鋼出力は約100kgで、脱酸素後試験で、Mnが目標要件0.50重量%に対して0.20重量%未満であることがわかる。
合金化の操作手順は以下のとおり説明される。
最初に、通気バルブ6と供給バルブ5を開き、0.39kg、300メッシュの合金粉末低炭素マンガン鉄粉末(マンガン含有量は85重量%)が、0.1立方メートルの噴霧タンク4に送込まれ、それを圧力0.3MPaで曝気する。この時に、注入口の上部にあるいくらかの量の合金粉末が注入口を介して噴霧タンク4に投入され、供給バルブ5と通気バルブ6を閉じる。同時に、アルゴンが4つの分岐パイプに流入するように空気吸入バルブ7を開く。第1分岐パイプ内のアルゴンは、加圧管8を通過して噴霧タンク4内の低炭素マンガン鉄粉末を加圧し、その圧力は圧力調節バルブ14によって所期値に調節される。第2分岐パイプ内のアルゴンは、第1段階ガス化管9を通過して噴霧タンクの円錐型1段階液化室に流入し、その円錐型室内のガス化装置を利用して低炭素マンガン鉄粉末を液化する。第3分岐パイプ内のアルゴンは、第2段階ガス化管11を通過して混合室12に導入され、さらに前記混合室の内側に装備された液化装置を利用して低マンガン鉄粉末を液化する。第4分岐パイプ内のアルゴンは、液化された低炭素マンガン鉄粉末を、ジェットパイプ10を通過して吹き飛ばす。噴霧タンク内の圧力が設定値に到達すると放出バルブ13が開く。噴霧タンク4は作動中であり、溶鋼容器2内に合金粉末を噴霧する準備ができている。
低炭素マンガン鉄粉末が噴霧された後、約3分間アルゴンを吹込み続け、その合金粉末は溶鋼容器2内で溶鋼3と均一に混合されて、合金化プロセスを終了する。
最初に、通気バルブ6と供給バルブ5を開き、0.39kg、300メッシュの合金粉末低炭素マンガン鉄粉末(マンガン含有量は85重量%)が、0.1立方メートルの噴霧タンク4に送込まれ、それを圧力0.3MPaで曝気する。この時に、注入口の上部にあるいくらかの量の合金粉末が注入口を介して噴霧タンク4に投入され、供給バルブ5と通気バルブ6を閉じる。同時に、アルゴンが4つの分岐パイプに流入するように空気吸入バルブ7を開く。第1分岐パイプ内のアルゴンは、加圧管8を通過して噴霧タンク4内の低炭素マンガン鉄粉末を加圧し、その圧力は圧力調節バルブ14によって所期値に調節される。第2分岐パイプ内のアルゴンは、第1段階ガス化管9を通過して噴霧タンクの円錐型1段階液化室に流入し、その円錐型室内のガス化装置を利用して低炭素マンガン鉄粉末を液化する。第3分岐パイプ内のアルゴンは、第2段階ガス化管11を通過して混合室12に導入され、さらに前記混合室の内側に装備された液化装置を利用して低マンガン鉄粉末を液化する。第4分岐パイプ内のアルゴンは、液化された低炭素マンガン鉄粉末を、ジェットパイプ10を通過して吹き飛ばす。噴霧タンク内の圧力が設定値に到達すると放出バルブ13が開く。噴霧タンク4は作動中であり、溶鋼容器2内に合金粉末を噴霧する準備ができている。
低炭素マンガン鉄粉末が噴霧された後、約3分間アルゴンを吹込み続け、その合金粉末は溶鋼容器2内で溶鋼3と均一に混合されて、合金化プロセスを終了する。
検査によると、合金鉄内のマンガンの収率は約90%であり、良好な合金化効果が示された。
転炉製鋼工場で生産される一種類のNo.20鋼鉄が使用される。粒度350メッシュのFeSi75−B粉末は40トンの溶鋼が入った溶鋼容器に噴霧される。
酸化後検査の結果によると、[Mn]は0.50、[Si]は0.15を示し、両方が目標要件に達している。目標要件は[Si]が0.25である。
酸化後検査の結果によると、[Mn]は0.50、[Si]は0.15を示し、両方が目標要件に達している。目標要件は[Si]が0.25である。
FeSi75−B粉末62.75kgを、0.3立方メートルの噴霧タンクを通過させて溶鋼容器に噴霧し、合金化微調整が行われる。操作手順は実施例1に明記されたものと同じである。
検査によると、合金鉄内のシリコンの収率は約85%であり、良好な冶金効果が得られた。
検査によると、合金鉄内のシリコンの収率は約85%であり、良好な冶金効果が得られた。
120tの09MnV鋼鉄の出力を有する120トン転炉の場合、300メッシュのバナジウム鉄粉末(FeV75−B)が120トン溶鋼容器に噴霧される。
酸化後検査の結果によると、[Mn]は1.1(目標値は達成されている)、[Si]は0.3(目標値は達成されている)、[V]は0.08である。
酸化後検査の結果によると、[Mn]は1.1(目標値は達成されている)、[Si]は0.3(目標値は達成されている)、[V]は0.08である。
130.6kgのバナジウム鉄粉末は、0.3立方メートルの噴霧タンクを通過して溶鋼容器に噴霧され、溶鋼の合金化微調整が行われる。
操作手順は実施例1に規定されたものと同じである。検査によると、バナジウムの収率は約95%であって、実際に良好な結果が得られた。
操作手順は実施例1に規定されたものと同じである。検査によると、バナジウムの収率は約95%であって、実際に良好な結果が得られた。
本発明によって、合金化時間が短縮され、鋼鉄における合金の均一化が促進され、合金の収率が高まり、環境汚染が防止される。またそれには、投資が低額で済む、装置が軽量でコンパクトである、操作が容易である、という利点がある。
Claims (3)
- 合金化微調整方法であって、合金材料を粉砕し、従来の粉末噴霧システムによって投入し、前記噴霧システムの噴霧管路が溶鋼容器(2)の底部にある通気性レンガ(1)に接続されている前記噴霧システムの噴霧タンク(4)の上部に前記合金材料が投入され、既存のアルゴン吹込み・混合システムをベースにして、アルゴンをキャリアとし、それを使用して前記合金粉体を加圧して前記噴霧システムを通過させて前記溶鋼容器(2)の底部にある前記通気性レンガに送込み、さらに前記溶鋼容器(2)に導入して合金化微調整を行い、前記合金粉末が送込まれた後に前記合金粉末と前記溶鋼(3)が前記溶鋼容器の中で均一に混合されるまでアルゴンを吹込んで攪拌し続け、前記合金化プロセスを終了すること、を特徴とする合金化微調整方法。
- 前記容易に酸化し得る合金材料は、粉末の流動性を高めて酸化を避けるために不動態化を行うことがさらに必要であることを特徴とする請求項1記載の合金化微調整方法。
- 前記合金材料が粒度300メッシュ未満の微小粉末に粉砕される必要があることを特徴とする請求項1及び2記載合金化微調整方法。
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